JP2012506985A - バルブ - Google Patents

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Abstract

バルブ装置であって;
複数の開口部を有するボディ部、
前記ボディ部の内部に配置されるバルブシート、
前記ボディ部の前記複数の開口部のうちの1つの開口部に対応し、流体が流れ得るポート部と、該ポート部と流体連結し、前記バルブシートに対して封止するよう構成され、それによって当該バルブ装置を通るフローを妨げるノズルと、を有するエンドストップ、
を含み、
当該バルブ装置は、前記バルブシートに対する前記ノズルの相対運動により開閉可能であり、
さらに、
前記バルブシートに対する前記ノズルの位置を独立して調節できるように構成される調節手段、
を含むバルブ装置。

Description

本発明は、バルブ装置、特に、流体(ガス又は液体)の正確な用量を送るバルブ装置の分野に関する。本発明は、また、比例的に作動するバルブ装置及び、例えばガス供給システム内における、減圧装置並びにガス又は液体投与手段として作動するバルブ装置に関する。
ガス又は液体の供給を必要とするシステムは、しばしば、送られるべき十分に制御された用量、圧力又は流速を必要とする。例えば、ガスクロマトグラフィの分野では、有意義な結果が得られるよう、十分に制御された流速又は圧力の供給が通常必要である。
流体の供給を必要とするシステムは、しばしば、高圧で貯蔵されるこの流体を有し、しばしば、減圧で流体を送る必要がある。例えば、ガスクロマトグラフィシステムで使用されるガスは、通常、およそ200バールの圧力のガスを含み得る、高圧シリンダから供給される。一方、ガスクロマトグラフィ内で必要とされる圧力は、通常、よりずっと低く、通常、低流速で必要とされる。そのような環境において、ガスの正確な制御は困難である。
一般的に、高貯蔵圧からより低い送出圧力への圧力の減少は、降圧レギュレータの使用を通じて達成される。例えば、ガスクロマトグラフィ内において、レギュレータは、200バールから5バール辺りのずっと低い圧力へとガス圧力を低くするために使用しても良く、続いて、低圧力バルブは、ガスの流量を制御するために使用しても良い。高圧供給源から直接、正確に制御された低圧出力を送ることができるバルブにより、追加の降圧レギュレータの必要がなくなり得る。
バルブの望ましい特徴は、閉鎖状態での場合における、流体に対する高い不透過性である。このことは、貯蔵された流体の保存又はシステムの正確な操作にとって重要となり得る。ガスクロマトグラフィシステムで使用される一般的なガスは、ヘリウムである。ヘリウムは、閉鎖された場合に適切に高いレベルの不透過性を有さないバルブを通じてリークする傾向にあるため、正確な用量で供給することが、比較的困難なガスである。
それゆえ、高入力圧、低出力圧及び低流速を両方とも取り扱うことができるバルブへの必要性がある。そのようなバルブは、流体のリークを防ぐため、その閉鎖状態における高いレベルでの不透過性も必要とし得る。高い不透過性は、適切な構造の密閉している界面(interface)において、高力の利用を通じて達成され得る。さらに、流体のコンタミを最小限にするために、作動装置が流体流路の外側にあることが、高純度ガスが必要とされる状況において、有益である。さらに、作動装置が流体流路の外側にあることは、前記作動装置と前記流体との間の材質適合性の理由から、有益となり得る。流体流路は、時々、湿潤面積として参照される。
一般的に言えば、高圧源からの正確な流体計測は、正確に制御された流量のガス又は液体を供給しながらも、貯蔵された流体の圧力を最大化することにより、その供給源を最大化することが望ましい広範なシステムにおいて、有益である。
そのようなシステムのさらなる例としては、水素燃料電池及び宇宙船駆動システムを含む。例えば、宇宙船駆動システムは、電気推進システム又は冷ガス推進システムのどちらの使用に関しも、正確に制御された用量のガスを放出することにより、マイクロ衛星を動かすよう使用することができる。
EP−A−1204906では、バルブが加熱される時に、ガスのフローを許すよう設定される、熱的に制御されたガスバルブが開示されている。加熱すると、熱膨張の効果により、バルブの中のノズルが、バルブシートから離れるように移動し、これによりバルブが開く。バルブの組み立て(assembly)の間、バルブの種々の構成部品間の気密性の封止を供し、これらの構成部品の相対位置を固定するために、レーザ溶接が使用される。
この溶接プロセスの間、構成部品もまた加熱され、結果として熱的に膨張するであろう。熱膨張により、溶接が完了した後に構成部品が冷え、バルブは収縮するので、閉鎖力(closing force)がバルブに組み込まれる。
しかしながら、バルブの温度を変化させることに加え、所定の温度における閉鎖力といった、バルブのパラメータの調節が、製造の後には不可能である。閉鎖力は、バルブが開く温度に影響を与えるであろうし、特定の温度における流速にも影響を与えるであろう。
溶接の間に加えられる熱量及びその結果としての冷却されたバルブの閉鎖力における不確かさを含む、製作公差の結果として、完成したバルブの上記パラメータにおいてある程度のばらつきがあろう。それ故、これらのパラメータにおけるいくらかの調節の対策が、バルブ間の性能のばらつきを減少することができるため、望ましい。さらにもし、ばらつきを作ることにより、特定のバルブでの閉鎖力が特に高いなら、その後、そのバルブは冷間固着(cold seizure)し得る傾向があり、それ故、バルブシート及びノズルはくっついて剥がれず、その結果バルブが開かなくなる。反対に、もし閉鎖力が必要とされるよりも低いなら、その後、バルブは冷やしたときに十分に閉まらないかもしれない。
EP−A−1204906で述べられているバルブは、14の構成部品を含むので、組み立てを平易にし、コストを削減するために、バルブ内に使用される構成部品の数を少なくすることが望まれる。さらに、EP−A−1204906のバルブは、構成部品を接合するためにレーザ溶接を使用する。レーザ溶接は複雑で高価なプロセスであるので、状況次第でこのプロセスを使用することを避けることが望ましいかもしれない。
本発明の目的は、製造後(post−manufacture)の調節手段を有するバルブを提供することである。
本発明は、バルブ装置であって;
複数の開口部を有するボディ部、
前記ボディ部の内部に配置されるバルブシート、
前記ボディ部の前記複数の開口部のうちの1つの開口部に対応し、流体が流れ得るポート部と、該ポート部と流体連結し、前記バルブシートに対して封止するよう構成され、それによって当該バルブ装置を通るフローを妨げるノズルと、を有するエンドストップ、
を含み、
当該バルブ装置は、前記バルブシートに対する前記ノズルの相対運動により開閉可能であり、
さらに、
前記バルブシートに対する前記ノズルの位置を独立して調節できるように構成される調節手段、
を含むバルブ装置を供する。
独立した調節手段を供することにより、バルブのパラメータが製造後に調節することができ、望ましい性能を得るよう設定することができる。
装置は、1つより多いエンドストップを含んでも良く、前記エンドストップの各々は、ノズルを含んでも良い。
作動手段は、前記エンドストップの少なくとも1つ又は全てのエンドストップが形成される材料に対して、異なる熱膨張性状を有する材料から、前記ボディ部を形成することを含んでも良い。
バルブは、バルブ又はそれに関する一部の温度における変化により、前記エンドストップ又は全てのエンドストップの長さに対する、前記ボディ部の長さの割合が変化するよう構成しても良い。
このようにバルブを構成することにより、バルブを、そのような温度の変化に応じて開いたり、閉じたりするよう作ることができる。
バルブは、ボディ部に熱を加える又はボディ部から熱を抜く手段をさらに含んでも良い。そのような手段は、電気抵抗発熱体又は他の電気的加熱手段を含んでも良い。
代案として、ボディ部の長さは、力学的な力の利用及び/又は圧電素子の使用のような、他の手段により、調節しても良い。例えば、圧電素子により供されるような、力学的な力の使用は、バルブが周囲温度変動に影響を受けないという利点を有する。さらに、ボディ部長の力学的調節は、速い作動時間の利を享受し、熱膨張で起こり得る遅れを患わない。電熱線又はコイルを使用しないことで、電熱線又はコイル内に流れる電流により引き起こされるであろう、電磁放射に関する如何なる起こりうる望まない効果を免じる。
可変力が、管状のボディ部の軸に対して平行な方向に、エンドストップに対して加えられるように、調節手段は、管状のボディ部の外表面上にあるねじ山で連結され、エンドストップとかみ合う、ねじ式ナットを含んでも良い。
(複数の)エンドストップとボディ部との間の効果的な封止は維持するものの、エンドストップは、ボディ部のエンドストップ内のエンドストップの深さを変えられるように、可撓性を有する(flexible)手段で封止される。
可撓性を有する封止手段は、可撓性を有するガスケット材を含むことができる。可撓性を有するガスケット材は、金又は他の展性を有する金属若しくは合金を含むことができる。
バルブシートは、サファイア又は他の種類の結晶、セラミック、金属若しくはガラスのような、高いレベルの硬さを有する材料から製造することができる。
(複数の)エンドストップは、ボディ部の材料よりも小さい熱膨張係数を有する材料から製造される。
例えば、(複数の)エンドストップは、インバー(登録商標)から製造でき、ボディ部はステンレス鋼から製造することができる。
図1は、本発明の実施様態によるバルブの断面を示す。 図2は、バルブシートの詳細を示す断面図である。 図3は、エンドストップの詳細を示す断面図である。 図4は、管状のボディの詳細を示す断面図である。 図5は、調節ナットの詳細を示す断面図である。 図6は、加熱素子が取り付けられた、本発明の実施様態によるバルブを示す。 図7は、単一のエンドストップが使用される、本発明の他の実施様態を示す。 図8は、バルブを作動するために機械的手段が使用される、本発明のさらに他の実施様態を示す。 図9は、3ポートのバルブを製造するために、2つのバルブが連結して形成される、本発明のさらに他の実施様態を示す。
本発明は、これより、図を参照することにより、さらに詳細に説明される。
図1は、本発明の実施形態による、ガスのフローを制御するバルブを示す。バルブは、液体のフローを制御するために使用することもできる。バルブ1は、例えば、ステンレス鋼のような金属から形成することができる、硬い管状の構造体の形のメインボディ2を有する。メインボディ2は、どちらの端部も開いている円筒に近い。バルブシート6は、メインボディ2の内部に設置される。バルブシート6は、図2を参照することにより、より詳細に説明されるであろう。
第一のエンドストップ4及び第二のエンドストップ8もまた、メインボディ2の内部に設置され、各々のエンドストップ4、8は、中心孔34を介してポート38、39に流体連結するノズル33、35を有する。各々のエンドストップ4、8のノズル33、35は、メインボディ2の内部のバルブシート6と近接する。
バルブ1が使用される場合、両方のエンドストップ4、8のノズル33、35は、バルブシート6から距離を空けられ、バルブ1が開き、ガス又は液体がバルブ1を通過できる。逆に、ノズル33、35の一方又は両方がバルブシート6と隣接する場合、その後、ノズル35又はノズル33、35は塞がれ、バルブ1を通るガス又は液体のフローが妨げられ、従って、バルブ1は閉じられる。同様に、バルブシート6がバルブシート6に及ぼす力を変えることにより、比例制御として知られるように、バルブを通る流体の流速が制御される。
バルブシート6に対して遠位である各々のエンドストップ4、8の端部38、39は、バルブ1のメインボディ2から突き出ており、バルブポート38、39を形成する。バルブポート38、39は、例えば、コンプレッションフィッティングの使用により、ガスハンドリングシステムに接続するよう構成されており、エンドストップ4、8と(図示しない)ガス入力並びにガス出力との間の気密性の封止を形成することができる。
例示される実施形態において、第二のエンドストップ8は、例えば、電子ビーム溶接によりメインボディ2に厳しく(rigidly)取り付けられる/固定される。電子ビーム溶接10は、また、エンドストップ8とメインボディ2との間の気密性の封止を形成する。
第一のエンドストップ4は、メインボディ2に厳しくは固定されず、メインボディ2に対して、かつ、内部で、相対的にスライドできる。可撓性を有するガスケット12は、エンドストップ4とメインボディ2の端面との間に位置し、エンドストップ4とメインボディ2との間の気密性の封止を供する。
調節ナット14は、厳しくなく(non−rigidly)固定されたエンドストップ4の周りに供され、調節ナット14は、メインボディ2の外表面上に形成されたねじ山15(thread)とかみ合い、調節ナット14の回転により、メインボディ2の円筒の主軸に対して平行な方向に、メインボディ2の内部のエンドストップ4を動かす可変力が働き、バルブ1を通る流体のフローの比例制御を供する。
他の実施形態において、両方のエンドストップ4、8は、可撓性を有する封止手段により、メインボディ2に接続することができ、エンドストップ4、8の各々は、上述のような調節ナット4及びガスケット12を供される。
メインボディ2は、エンドストップ4、8及びバルブシート6を形成する材料の熱膨張係数よりも大きい熱膨張係数を有する材料から構成される。それ故、もしバルブ1が何らかの外部熱源により加熱される場合、メインボディ2は、エンドストップ4、8及びバルブシート6の長さの増加の合計よりも大きい量の長さが増加するであろう。エンドストップ4、8及びメインボディ2の膨張の正味の影響は、バルブシート6から離れるようにエンドストップ4、8のノズル33、35が動くことであろう。
各々のエンドストップ4、8のノズル33,35及びバルブシート6との間の間隙が存在するよう、バルブシート6から離れるようにノズル33、35が動くことで、バルブ1が開かれるので、バルブ1に対する熱の利用は、バルブ1を開くために使用することができる。熱は、例えば、電気抵抗ヒーター48(図6でのみ示す)により加えることができる。
同様に、もし、バルブ1が続いて冷やされる場合、その後、構成部品は、すっかり収縮する(contract)であろう。収縮の正味の影響は、バルブ1を閉じることであろう。
エンドストップ4、8における適切な材料は、ステンレス鋼よりも小さい熱膨張係数を有する一方で、メインボディ2における適切な材料の例は、ステンレス鋼であり、それ故、上述したような構成部品の異なる熱膨張が起こる。エンドストップ4、8における適切な材料の例は、インバー(登録商標)である。
他の実施形態において、メインボディ2は、低膨張材料から作られるが、エンドストップ4、8は、高膨張材料から作られる。そのような実施形態において、バルブ1は、その温度の減少により開かれるであろう。
図2は、バルブシート6のさらなる詳細を示す。バルブシート6は、おおよそ円筒形であるセクション16を有し、セクション16の直径は、バルブシート6がバルブのメインボディ2の内部に固定されることを可能である。バルブシート6は、メインボディ2の内径に比して形成され、周囲温度において、バルブシート6は、メインボディ2の内壁面による摩擦により、メインボディ2の内部の定位置に固定される。バルブ1の熱操作間といった、昇温において、バルブシート6は、メインボディ2の熱膨張の結果として、メインボディ2の内部の軸方向に移動自由になる。昇温は、バルブ1の組み立ての間にも使用され、バルブシート6がメインボディ2の内部に設置されることを可能にする。バルブシート6の両端部18、28は、凸状に湾曲して形成される。湾曲は、横から見て球面でも良く、非球面でも良い。
バルブシート6の湾曲した端部18、28の湾曲の中心は、バルブシート6の軸に位置合わせされ、同じくメインボディ2の軸に位置合わせされる。従って、バルブシート6の最大寸法は、メインボディ2の重心軸に一致する。バルブシート6の円筒状のセクション16は、1つ又はそれより多くのチャンネル22を持って形成され、それがバルブ1のメインボディ2の中に配置される場合、バルブシート6を通る流体のフローを可能にする。チャンネル22は、メインボディ2の内壁面と接触しているバルブシート6の表面から材料を取り除くことにより形成される。例えば、この表面の一部を平板にすることにより。
他の実施形態において、チャンネル22は、メインボディ2の軸に平行な方向に、バルブシート6を通過する1つ又はそれより多くの穴により形成しても良い。
チャンネル22は、バルブ1が閉鎖位置にある場合、エンドストップ4、8のノズル33、35と接触する凸面18、28の部分に及ばないように形成される。一方、バルブ1は、閉鎖状態における場合でさえ、ガスのフローに対して透過性を有する。
バルブシート6は、サファイアのような、高いレベルの硬さを有する、硬い材料から形成される。バルブシートは、8又はそれより大きいモース硬さを有しても良い。
図3は、メインボディ2の詳細を示す。メインボディ2は、材料のまっすぐな円筒状物質の管から形成され、その全長に沿って広がる一様な円形の穴を有する。管の一方の端部の外表面は、ねじ山15が機械加工された、隆起したカラー(collar)部を有する。ねじ山の軸は管の軸と平行である。
図4は、エンドストップ4、8の更なる詳細を示す。エンドストップ4、8の両方は、実質的に同じ構造を有しても良い。エンドストップ4、8は、変動がバルブ1のメインボディ2の中で適合するよう、適切な外径を有する管状物質を含む。エンドストップ4、8は、エンドストップ4、8の全長に広がる中心孔を有し、流体は、エンドストップ4、8の中心に沿ってフローできる。エンドストップ4、8の端部のノズル33、35において、中心孔34は、セクション32を有し、それは、孔34の残りの部分よりも狭い。狭いセクション32は、バルブが閉じている場合に、バルブシート6に対するノズル33、35の封止を容易にする。
カラー36は、エンドストップ4、8の全長の間の部分的な位置に、エンドストップ4、8の外表面上に供される。カラー36の直径は、メインボディ2の内径よりも大きく、そのため、メインボディ2の端部に立てかけてカラー36を設置することにより、メインボディ2を形成する管の内の所定の場所で、エンドストップの端部を配置する手段が、カラー36により供される。
メインボディ2に差し込む時、エンドストップ4、8の一方のカラー36は、カラー36とメインボディ2の端部との合流点における所定の位置で溶接しても良い。溶接は、例えば、電子ビーム溶接又は様々な他の溶接技術達成することができる。溶接により気密性が形成され、バルブ1からのガスのリークを防ぐ。
エンドストップ4、8のポート部38は、メインボディ部2から突き出ており、コンプレッションフィッティングのような、ガスハンドリング装置に関して標準的な取り付けに対応するよう構成される。
エンドストップ4、8のノズル33、35の端面は、エンドストップ4、8の軸に対して直角に向かう、平面の形を成す。中心孔32の小径は、従って、ノズル33、35の端面内の丸穴を形成する。その結果、ノズル33、35の端面が、バルブシート6との接触に至る場合、バルブシートの曲面28、18は、エンドストップ4、8の中心孔32の端部にわたって、封止を形成する。
従って、バルブシート6がエンドストップ4、8と接触する場合、ガスはエンドストップ4、8の中心孔34を通過することができない。
他の実施形態において、各々のエンドストップ4、8のノズル33、35の端面は、金(不図示)又は、金属(例えば銅)或いは合金などの、他の展性を有する材料の層で覆われている。ノズル33、35上に展性を有する材料を使用することにより、それがバルブシート6に接触して押される場合に、表面がわずかに変形できる。この変形により、ノズル33、35及びバルブシート6との間に形成される封止の不透過性が向上する傾向にあり、それ故、バルブの不透過性が向上する。
図5は、調節ナット14の更なる詳細を示す。調節ナット14は、円筒状の内表面を有し、ねじ山を備えるよう機械加工される。ねじ山の内径及びピッチは、ねじ山を、メインボディ2の外表面40上のねじ山15と結合させるよう、適合する。ナット14の外表面の一部44は機械加工され、スパナ又は調節ナット14に回転トルクを与える他の装置に対応するよう適切である(suitable)。ナット14の一方の端部は、ナットの残りの部分よりも小さい内径を備えたカラー部46を有する。カラー部46の直径は、エンドストップ4、8のポート38がそれを通るが、エンドストップ4のカラー部36が通れないように、形成される。
従って、図1を参照することにより、バルブ1がメインボディ2の内部のエンドストップ4、8のノズル33、35及びメインボディ2のねじ山15に装着されたナットで組み立てられた場合、調節ナットのカラー46は、エンドストップ4のカラー36に対して力を加え得る。この力は、バルブ1を通る流体のフローの比例制御を供するために、ナット14の回転により変えることができる。
同様に図1を参照することにより、可撓性を有するガスケット12は、輪状物質の形で、エンドストップ4のカラー36とメインボディ2の端部40との間に位置する。ガスケット12は、エンドストップ4のカラー36とメインチューブ2の端部40との間の気密性封止を形成するとともに、また同時に、メインチューブ2の内部のエンドストップ4の配置において、いくらか可撓性を与える。
従って、調節ナット14を回転させることにより、バルブシート6に対するエンドストップ4のノズル33、35の端部の位置を調節することができる。この調節により、上述のように、バルブ1の開放温度の変動が可能となる。
図6は、加熱装置が取り付けられた、本発明の実施形態によるバルブを示す。図示された加熱装置は、バルブ1のメインボディ2の中心部の周辺に巻きつけられた抵抗ワイヤ48のコイルである。抵抗ワイヤ48は、メインボディ2から電気的に絶縁されているが、ワイヤ48とメインボディ2との間の熱抵抗が小さいように、メインボディ2上に取り付けられる。電流がワイヤに加えられる場合、図に示されるようにバッテリ50を用いて、ワイヤ48が熱くなり、メインボディ2に熱が移動する。
さらなる実施形態において、熱は、パワーレジスタ、ペルチェ素子又は光源のような、他の熱源の使用により、メインボディ2に加えても良い。光源は赤外線であっても良い。バルブ全体は、温度制御環境に格納されても良く、この環境の温度は、バルブを開く又は閉じるよう調節することができる。
バルブ1の開放特性は、2通りで設定することができる。第一に、バルブは所定の温度に維持され、ガスのフローがちょうど妨げられるまで調節ナット14を回転させる。その時、これをバルブが開き始め、ガスのフローが可能となり始める温度と定義する。バルブの温度をこの点より上にあげることにより、より速い流速が可能となり、温度の上昇とともに流速が増加する。
第二に、バルブは所定の温度に維持され、望ましい流体流速が達成されるまで調節ナット14を回転することにより、流速を調節することができる。従って、もし、ある装置が、使用するために特定の流速を必要とする場合、所定の温度にバルブの温度を設定することにより、達成することができる。
温度に対する流速の較正は、所定の入口圧力及び出口圧力における、温度と流速との間の比例関係を決定するために、適切なフローゲージを使用することにより、いずれの状態でも決定することができる。バルブは、出口圧力又は流速を測定し、これを望ましい出口圧力又は流速と比較し、望ましい出口圧力又は流速を達成するようにバルブ温度を調節することにより、閉フィードバックループで操作しても良い。
図7は、本発明のさらなる実施形態を示し、単一のエンドストップ4のみが使用される。エンドストップ4は、メインボディ52の中心孔56の内部に配置される。メインボディ52は、一方の端部のみでエンドストップ4に対応するよう構成されることにより、上述のものから変更されているが、他方の端部において、メインボディ52は、コンプレッションフィッティングのような、ガスハンドリング装置に関して標準的な取り付けに直接対応するよう構成される。
エンドストップ4は、図1に関して上述されたような、ガスケット12及びナット14並びにナット14の固定を供するためのメインボディ52の外表面の一部分上に供されるねじ山15といった手段により、メインボディ52の中に封止かつ閉じ込められる。
バルブシート6は、図2に関して上述されたのと同じく、メインボディ52の中心孔56の内部に配置される。メインボディ52の中心孔56は、バルブシート6を配置するための手段を供するために、狭く/先細のセクション54を有する。先細のセクション54の直径は、バルブシート6の直径よりも小さいので、バルブシート6は、先細のセクション54を通過できない。
組み立てられた時点で、バルブシート6はエンドストップ4とメインボディ52内の中心孔56の先細のセクション54との間に捕捉されるよう、エンドストップ4はバルブシート6と隣接する。使用において、エンドストップ4は、バルブシート6を封止し、バルブを閉じる。
エンドストップ4は、メインボディ53を形成するために使用される材料に対して、より小さい熱膨張係数を有する材料から製造される。従って、図7に示される装置では、図1から5に関して上述されたのと同じ方法で機能し、それ故、装置の温度を変化することにより作動することもできる。
図8は、バルブ装置の他の実施形態を示し、バルブの、熱的というより寧ろ、力学的な作動を供する。バルブ装置を封止するために必要とされる力は、構造において使用される材料の力学的性質に由来する。装置を作動するために、力学的な力が加えられ、その主軸に沿って、長手方向に材料が変形する。熱的というより寧ろ力学的な手段によりバルブを作動することは、例えば、電気推進装置又は冷ガス推進機で使用するバルブに適用する場合において、特に有益である。同様に、力学的な作動は、操作速度、所要電力、電磁放射線の削減が考慮されるであろう、他のアプリケーションにおいても、好ましい。
メインボディ部の膨張をもたらす力学的な力を使用する場合、当業者は、ボディ部がその弾性限界の中でのみ広がりうるということを、理解するであろう。言い換えれば、メインボディが作られる材料は、それが張力又は引張応力を供する力学的な力を受ける場合に、永久歪みが起こらないよう、十分な降伏強度を有さなければならない。
図7に関して述べられる実施形態に関して、メインボディ58は、一方の端部でのみ、エンドストップ4に対応するよう、構成される。ガスケット12及びナット14は、メインボディ58内にこのエンドストップ4を封止し、閉じ込めるために、再び使用され、ねじ山15は、ナット14に関して固定を供するために、メインボディ58の外表面の一部分上に供される。
メインボディ58の他方の端部は、コンプレッションフィッティングのような、ガスハンドリング装置に関して標準的な取り付けに対応するよう再び構成され、その外表面上のねじ山を有するセクション68と一緒に再び供される。
図2に関して上述されたように、バルブシート6は、メインボディ52の中心孔56の内部に配置される。メインボディ52は、中心孔56に関する狭く/先細のセクションを再び有し、バルブシート6はその先細のセクション54を通過できない。使用において、エンドストップ4は、バルブシート6を封止し、バルブを閉める。
メインボディ58は、エンドストップ4に対応するよう構成された端部の近くの外表面上に形成された、突き出たカラー(protruding collar)62を有する。空洞式圧電アクチュエータは、圧電アクチュエータ60の一端部が、突き出たカラー62と隣接するように、バルブ装置のメインボディ58の周囲に配置される。
圧電アクチュエータ60の他の端部は、ワッシャー64及びメインボディ58のねじ山を有するセクションと結合するナット70により、メインボディ58の端部に取り付けられる。それ故、圧電アクチュエータ60の両端部は、メインボディ58に対して一定の関係で固定される。
圧電アクチュエータ60は、電場を適用することで、長さが変化するよう構成されている。従って、圧電アクチュエータに適切な駆動電圧を加えることにより、メインボディ58に張力を加えることができる。張力はメインボディ58を伸ばす傾向にあり、力が十分に大きい場合、エンドストップ4は、バルブシート6から離れるように移動し、それ故バルブが開く。バルブの作動は、従って、駆動電圧により制御することができる。駆動電圧の増加により、長手方向の膨張が比例的に増加し、それ故、流速が増加する。電圧に対する流速の較正は、比例制御を与えるフィードバックシステムを作り出すために適切なフローゲージを使用することにより決定することができる。
駆動電力が下げられた場合、圧電アクチュエータにより生み出される張力は減少し、メインボディの原長に戻され、バルブが閉じる。
更なる実施形態において、力学的及び熱的作動の組み合わせを、バルブの作動を制御するために使用することができる。これは、例えば、バルブのボディに長手方向の張力を加える圧電変換器(PZT)装置のような力学的アクチュエータの使用を通じて達成される。
図9は、3ポートバルブを形成するために、2つのバルブが組み合わされる、本発明の更なる実施形態を示す。3ポートバルブは、2つの単一ポートバルブを組み合わせて使用すること又は単一の3ポートバルブを形成することのいずれか一方により、形成することができる。
図9では、上述の実施形態のいずれにも従う2つのバルブ1が、Tコネクタの使用により、共通のポート72に対して各々の装置の1つのポートを結合することにより組み合わされる。各々のバルブ1は、上述のように、独立して制御可能であり、かつ、調節可能である。
使用において、流体(液体又はガス)は、共通のポート72に供給され、バルブ1の作動は、出力ポート76、78の一方又は両方にフローを切り換えて使用される。
本発明の技術的範囲から逸脱することなく、種々の変形及び変更がなされることは、当業者には明らかである。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲内で供される本発明の変形及び変更を網羅することが意図される。

Claims (24)

  1. バルブ装置であって;
    複数の開口部を有するボディ部、
    該ボディ部の内部に配置されるバルブシート、
    前記ボディ部の前記複数の開口部のうちの1つの開口部に対応し、流体が流れ得るポート部と、該ポート部と流体連結し、前記バルブシートに対して封止するよう構成され、それによって当該バルブ装置を通るフローを妨げるノズルとを有する一のエンドストップ、
    を含み、
    当該バルブ装置は、前記バルブシートに対する前記ノズルの相対位置を調節することにより、開閉可能であり、
    さらに、
    前記バルブシートに対する前記ノズルの位置の調節を供するように構成されている調節手段、
    を含むバルブ装置。
  2. 前記ボディ部は、前記エンドストップが形成される材料に対して、異なる熱膨張特性を有する材料から形成される、請求項1に記載のバルブ装置。
  3. 前記ノズルと前記バルブシートとの相対位置の調節は、前記バルブ装置の温度を変えることにより達成される、請求項2に記載のバルブ装置。
  4. 前記ボディ部の複数の開口部のうちの第二の開口部に対応する第二のエンドストップをさらに含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のバルブ装置。
  5. 前記エンドストップの各々は、ノズルを含む、請求項4に記載のバルブ装置。
  6. 前記調節手段は、前記ボディ部の外表面上にあるねじ山で連結されるねじ式ナットを含み、かつ、可変力が、前記ボディ部の主軸に平行な方向に、前記一のエンドストップに対して加えられるように、前記一のエンドストップとかみ合う、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のバルブ装置。
  7. 前記ボディ部に対して気密性の手段で封止されたまま、前記一のエンドストップが前記ボディ部の内部を動くことができるように、前記一のエンドストップは、前記ボディ部に対して可撓性を有する封止手段により封止される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のバルブ装置。
  8. 前記可撓性を有する封止手段は、前記一のエンドストップと前記ボディ部との間に設置されるガスケットを含む、請求項7に記載のバルブ装置。
  9. 前記ガスケットは、金、銅又は他の展性を有する金属若しくは合金から形成される、請求項8に記載のバルブ装置。
  10. 前記一のエンドストップは、前記ボディ部の材料よりも小さい熱膨張係数を有する材料から作られる、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のバルブ装置。
  11. 前記一のエンドストップは、インバー(商標登録)から作られ、前記ボディ部は、ステンレス鋼から作られる、請求項10に記載のバルブ装置。
  12. 前記ボディ部に熱を加える手段をさらに有する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のバルブ装置。
  13. 前記熱を加える手段は、電気抵抗発熱体を含む、請求項12に記載のバルブ装置。
  14. 前記バルブ装置を開くために、前記ボディ部に力学的な力を加える手段をさらに含む、請求項1乃至13のいずれか一項に記載のバルブ装置。
  15. 前記力学的な力を加える手段は、圧電素子を含む、請求項14に記載のバルブ装置。
  16. 前記バルブシートは、8又はそれ以上のモース硬さを有する材料から形成される、請求項1乃至15のいずれか一項に記載のバルブ装置。
  17. 当該材料はサファイアである、請求項16に記載のバルブ装置。
  18. 比例制御を供するために、調節手段の使用又は温度変化及び前記調節手段の使用の組み合わせによって、前記バルブ装置又は当該バルブ装置の一部の温度を変化させることによりフローが制御される、請求項1乃至17のいずれか一項に記載のバルブ装置を通る流体のフローを制御する方法。
  19. 前記調節手段は、圧電電圧を変えることにより作動される、請求項15に記載のバルブ装置を通る流体のフローを制御する請求項18に記載の方法。
  20. 比例制御を供するために、所定の温度で前記バルブ装置を維持し、前記調節手段が前記バルブを通じて流体の所望の流速を達成するよう変更されることにより達成される、請求項1乃至17のいずれか一項に記載のバルブ装置を較正する方法。
  21. 前記バルブ装置又は当該バルブ装置の一部の温度の所定の増加により、流体が前記バルブ装置の一方ポートから他方のポートまでフローする、請求項1乃至17のいずれか一項に記載のバルブ装置を使用して流体のフローを制御する方法。
  22. 前記バルブ装置の1つのポートから別のポートまでの流体の流速は、前記バルブ装置又は当該バルブ装置の一部の温度により決定される、請求項1乃至17のいずれか一項に記載のバルブ装置を使用して流体のフローを制御する方法。
  23. 前記バルブ装置又は当該バルブ装置の一部の温度の測定が、流速を示すように使用される、請求項1乃至17に記載のバルブ装置を通る流体の流速を測定する方法。
  24. 前記バルブ装置又は当該バルブ装置の一部が所定の温度より上に上昇される時間が、流体の体積を測定するために使用される、請求項1乃至17に記載のバルブ装置を通過する流体の体積を測定する方法。
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