JP2001027163A - リリーフバルブ - Google Patents

リリーフバルブ

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JP2001027163A
JP2001027163A JP2000128215A JP2000128215A JP2001027163A JP 2001027163 A JP2001027163 A JP 2001027163A JP 2000128215 A JP2000128215 A JP 2000128215A JP 2000128215 A JP2000128215 A JP 2000128215A JP 2001027163 A JP2001027163 A JP 2001027163A
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JP
Japan
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valve body
valve
fuel
ball valve
seat
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Application number
JP2000128215A
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English (en)
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Hikari Kikuta
光 菊田
Yoshinobu Kato
吉伸 加藤
Yoji Tsuzuki
洋治 都築
Shoichi Hagiwara
正一 萩原
Takaaki Takagi
孝明 高城
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Aisan Industry Co Ltd
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボールバルブ体の閉弁遅れによる燃料分配管
内の燃料圧力の降下を防止し、圧力制御性を向上させた
リリーフバルブを提供する。 【解決手段】 燃料分配管1に固定されるバルブボデ
ー10は、ボールバルブ体22、バルブシート24、バ
ルブスプリング20、ストレーナー26を備えている。
バルブシート24の座面24aの外周部には、ガイド筒
部24cが延出されている。ガイド筒部24cの内周面
は、ボールバルブ体22をバルブシート24の軸方向に
案内するガイド面24eを構成している。ガイド面24
eは、ボールバルブ体22が摺動可能でかつ60μm以
下のクリアランスをもってボールバルブ体22を軸方向
に案内する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リリーフバルブに
関する。特に、エンジンシリンダ内に高圧燃料を直接噴
射する筒内噴射式(直噴式)のエンジンに燃料を供給す
る燃料供給装置に用いられるリリーフバルブに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】燃料供給装置として、エンジンシリンダ
内に高圧燃料を直接噴射する直噴式のエンジンに燃料を
供給する燃料供給装置が知られている。この燃料供給装
置は、燃料分配管内に蓄えた高圧燃料を、多気筒エンジ
ンの複数のシリンダに対応して設けられたインジェクタ
に分配して供給する。このような燃料供給装置の燃料分
配管には、燃料分配管内の燃料圧力が上昇するのを防止
するためのリリーフバルブが設けられている。従来のリ
リーフバルブを、図23に基づいて説明する。リリーフ
バルブ103は、燃料分配管101にねじ付けによって
固定されるバルブボデー110に、ボールバルブ体12
2、ボールバルブ体122によって開閉される座面12
4aを有するバルブシート124、ボールバルブ体12
2を閉弁方向に付勢するバルブスプリング120が組み
込まれている。通常は、バルブスプリング120の付勢
力によって、ボールバルブ体122は、バルブシート1
24の座面124aに当接している。バルブボデー11
0には、ストレーナー126が圧入されている。バルブ
ボデー110の前端開口(図23において左端開口)か
ら後端開口(図23において右端開口)までの内部空間
に一連の燃料通路128が形成されている。燃料分配管
101にねじ付けられるバルブボデー110のおねじ部
116は、バルブシート124と径方向に重複する位置
に形成されている。
【0003】次に、図23に示したリリーフバルブ10
3の動作を説明する。なお、図示しない高圧ポンプで加
圧された高圧燃料は、燃料分配管101に供給され、所
定圧力、例えば17.5MPaとなる。燃料分配管10
1内で所定圧力に調整された高圧燃料は、燃料分配管1
01の各分岐管から直噴式のエンジンの各気筒に設けら
れたインジェクタに供給される。燃料分配管101に供
給された燃料は、バルブボデー110内のストレーナー
126によりろ過されて、バルブシート124の座面1
24a近くまで満たされている。燃料分配管101内の
燃料圧力が所定圧力以下の場合には、バルブスプリング
120の弾性力によって、ボールバルブ体122はバル
ブシート124の座面124aを閉じた状態(閉弁状
態)に保持されている。このため、高圧燃料は、燃料分
配管101の管外へ放出されない。一方、燃料分配管1
01内の燃料圧力が所定圧力以上となった場合には、ボ
ールバルブ体122は、バルブスプリング120の弾性
力に抗して後退し、バルブシート124の座面124a
を開いた状態(開弁状態)となる。これにより、燃料分
配管101内の燃料が管外へ放出される。これにより、
高圧ポンプやその他の部品の破壊が防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のリリ
ーフバルブ103を用いた燃料分配管101内の燃料圧
力を測定したところ、図24に示す特性線図が得られ
た。図24において、横軸は経過時間を示し、縦軸は燃
料分配管101内の燃料圧力(デリバリ内圧)である。
また、特性線Bの山頂部が弁が開いた時点(開弁時
点)、谷部が弁が閉じた時点(閉弁時点)である。なお
測定は、高圧ポンプを2400rpm、デューティ比6
0%で作動させて行なった。図24の測定結果から分か
るように、従来のリリーフバルブ103では、通常の閉
弁時点B1に対し閉弁時点B2の燃料圧力の降下幅Wが
大きい。このため、燃料分配管101内の燃料圧力が大
きく落ち込む可能性がある。このように、リリーフバル
ブ103の開弁後における燃料分配管101内の燃料圧
力が異常に降下すると、燃料がインジェクタからエンジ
ンシリンダ内に安定して供給されなくなる。また、ドラ
イバビリティの不良やエンストなどの問題を招くおそれ
がある。
【0005】ここで、燃料分配管101内の燃料圧力が
異常に降下する原因について、リリーフバルブ103に
おけるボールバルブ体122の開閉メカニズムから調査
した。その結果、バルブスプリング120の端面120
aが平坦面に研磨されているため、ボールバルブ体12
2に対するバルブスプリング120の荷重点が偏心して
いることが判明した。また、ボールバルブ体122に対
するバルブスプリング120の荷重点が偏心している
と、ボールバルブ体122がバルブシート124の座面
124aを完全に閉じるまでに時間がかかる(閉弁遅れ
時間が発生する)ことが判明した。図25〜図27を参
照して詳述する。ボールバルブ体122に直接当接す
る、バルブスプリング120の端面120aは、平坦面
に研磨されている。このため、図25に示されている閉
弁時において、ボールバルブ体122に対するバルブス
プリング120の荷重点Pが偏心している。しかしなが
ら、ボールバルブ体122はバルブスプリング120の
スプリング分力F1によりバルブシート124の座面1
24aに押し付けられているため、シール状態が保持さ
れている。燃料分配管101内の燃料圧力が上昇する
と、バルブスプリング120の付勢力に抗してボールバ
ルブ体122が開弁方向に動き始める。ここで、ボール
バルブ体122に対するバルブスプリング120の荷重
点Pが偏心しているため、図26に示すように、ボール
バルブ体122が偏心しながら開弁方向に動く。そし
て、最終的には、図27に示すように、ボールバルブ体
122が偏心した状態のまま開弁する。燃料分配管10
1内の燃料圧力が降下すると、ボールバルブ体122は
バルブスプリング120の付勢力によって閉弁方向に動
き始める。この時、ボールバルブ体122が偏心したま
ま閉弁方向に動き、図26の状態を経て、最終的に図2
5の閉弁状態となる。しかしながら、ボールバルブ体1
22が偏心したまま閉弁方向に動くため、ボールバルブ
体122がバルブシート124の座面124aに着座し
にくい。これにより、ボールバルブ体122に閉弁の遅
れが発生することが判明した。ボールバルブ体122に
閉弁の遅れが発生すると、燃料分配管101内の燃料圧
力が異常に降下するため、圧力制御性が悪化する。
【0006】本発明の解決しようとする課題は、ボール
バルブ体の閉弁遅れによる燃料分配管内の燃料圧力の降
下を防止し、圧力制御性を向上させたリーフバルブを提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの
リリーフバルブである。請求項1に記載のリリーフバル
ブでは、バルブシートに、ボールバルブ体が摺動可能で
かつ60μm以下のクリアランスをもってボールバルブ
体を軸方向に案内するガイド部が設けられている。これ
により、仮に、ボールバルブ体に対するバルブスプリン
グの荷重点Pが偏心していたとしても、ボールバルブ体
がほとんど偏心することなく開閉動作するため、ボール
バルブ体の閉弁遅れを防止することができる。このた
め、ボールバルブ体の閉弁遅れによる燃料分配管内の燃
料圧力の降下を防止することができ、圧力制御性を向上
させることができる。また、圧力制御性が向上すること
により、ボールバルブ体の開閉時の作動音を低減するこ
とができるとともに、インジェクタの開弁動作に対する
燃料噴射量を一定化し、燃料噴射量の制御性を向上させ
ることができる。また、本発明の第2発明は、請求項2
に記載されたとおりのリリーフバルブである。請求項2
に記載のリリーフバルブでは、ボールバルブ体より下流
側の燃料通路に、バルブシートの通路面積より小さい開
口面積を有する絞り孔を設けている。これにより、放出
する燃料の流れに対し絞り孔が抵抗となる。このため、
ボールバルブ体が開弁すると同時に、バルブシートの座
面から絞り孔までの燃料通路の燃料圧力が早々に上昇
し、ボールバルブ体の前後差圧がなくなるため、ボール
バルブ体が開弁しやすくなる。このため、ボールバルブ
体の開弁および閉弁時の圧力変動いわゆる圧力脈動を低
減することができ、圧力制御性を一層向上させることが
できる。また、本発明の第3発明は、請求項3に記載さ
れたとおりのリリーフバルブである。請求項3に記載の
リリーフバルブでは、バルブボデーに、燃料分配管に設
けられているめねじ部と係合するおねじ部を設け、かつ
おねじ部をバルブシートと径方向に重複しない位置に設
けている。これにより、燃料分配管に対するバルブボデ
ーのねじ付け力によるおねじ部の歪みに起因するバルブ
シートの変形を防止することができ、ボールバルブ体の
油密性能の低下を回避することができる。また、本発明
の第4発明は、請求項4に記載されたとおりのリリーフ
バルブである。請求項4に記載のリリーフバルブでは、
バルブシートの座面をテーパー状に形成している。これ
により、ボールバルブ体の座り性を向上させることがで
きる。また、本発明の第5発明は、請求項5に記載され
たとおりのリリーフバルブである。請求項5に記載のリ
リーフバルブでは、テーパー状に形成されたバルブシー
トの座面が、ボールバルブ体を所定の加圧力で押し付け
ることによる仕上げ加工が施されている。これにより、
座面の寸法精度を向上させることができ、ひいてはボー
ルバルブ体の油密性能を向上させることができる。ま
た、本発明の第6発明は、請求項6に記載されたとおり
のリリーフバルブである。請求項6に記載のリリーフバ
ルブであって、前記バルブシートの上流側端部に異物捕
獲用の凹溝を設けている。これにより、バルブシートの
下流方向へ流出しようとする燃料に渦が発生しやすくな
り、燃料中の異物を凹溝に捕獲することができる。この
ため、バルブシートの座面およびガイド部とボールバル
ブ体との間における異物の噛み込みを防止することがで
きる。また、本発明の第7発明は、請求項7に記載され
たとおりのリリーフバルブである。請求項7に記載のリ
リーフバルブでは、ガイド部の先端面が、ほぼテーパー
状の斜面に形成されている。これにより、ボールバルブ
体をガイド部に容易に挿入することができる。また、本
発明の第8発明は、請求項8に記載されたとおりのリリ
ーフバルブである。請求項8に記載のリリーフバルブで
は、ガイド部に、周方向に複数の開口溝が設けられてい
る。これにより、ボールバルブの動作特性が向上する。
また、本発明の第9発明は、請求項9に記載されたとお
りのリリーフバルブである。請求項9に記載のリリーフ
バルブを用いれば、バルブシートに形成され、ボールバ
ルブ体によって開閉される通路孔の長さが短いため、リ
リーフバルブの圧力制御性能が向上する。また、本発明
の第10発明は、請求項10に記載されたとおりの燃料
供給装置である。請求項10に記載の燃料供給装置を用
いれば、請求項1〜9に記載のリリーフバルブの効果を
有する燃料供給装置を得ることができる。
【0008】以下に、本発明の実施の形態を図面を用い
て説明する。 [第1の実施の形態]第1の実施の形態のリリーフバル
ブについて、図1〜図17を参照して説明する。図1に
は、燃料供給装置の概略図が示されている。図1に示す
燃料供給装置は、高圧燃料を複数のエンジンシリンダ内
に直接噴射する直噴式のエンジンに用いられる燃料供給
装置である。燃料分配管1は、複数(図1では4個)の
分岐管1aを有している。各分岐管1aには、直噴式の
エンジンの各気筒に対応じて設けられたインジェクタ2
が接続されている。なお、周知のとおり、燃料分配管1
は、図示しないエンジンシリンダヘッドにボルト等(図
示省略)により取り付けられている。燃料分配管1の軸
方向の一端部(図1における左端部)には、燃料圧力セ
ンサ8が取り付けられている。燃料圧力センサ8は、燃
料分配管1内の燃料圧力を検出し、エンジン制御装置
(ECU)(図示省略)に圧力検出信号として出力す
る。燃料分配管1の軸方向の他端部(図1における右端
部)には、燃料圧力調整部材としてのリリーフバルブ3
が取り付けられている。さらに、燃料分配管1の他端部
には、燃料タンク4からの燃料を供給する燃料供給配管
6aが接続されている。燃料供給配管6aには、燃料タ
ンク4内に配置された低圧ポンプ5、低圧ポンプ5の下
流側に配置された高圧ポンプ7が接続されている。
【0009】低圧ポンプ5により燃料タンク4内から汲
み上げられた燃料は、高圧ポンプ7で加圧された後、燃
料供給配管6aを介して燃料分配管1に供給される。燃
料分配管1内の燃料圧力は、リリーフバルブ3によっ
て、所定圧力、例えば17.5MPa以上にならないよ
うに調整される。燃料分配管1内の高圧燃料は、各分岐
管1aから直噴式のエンジンの各気筒に対応するインジ
ェクタ2に供給される。燃料分配管1内の燃料圧力が前
記所定圧力を越えた場合には、リリーフバルブ3が開弁
し、余剰燃料がリターン用配管6bを介して燃料タンク
4に戻される。高圧ポンプ7には、コントロールバルブ
7aが設けられている。エンジン制御装置(ECU)
(図示省略)は、コントロールバルブ7aを開閉動作さ
せて高圧ポンプ7から吐出される燃料の流量を制御す
る。これにより、燃料分配管1内の燃料圧力は所定値に
制御される。
【0010】次に、リリーフバルブ3の構造を説明す
る。図3にリリーフバルブ3の側面図、図4にリリーフ
バルブ3の正面図、図5にリリーフバルブ3の断面図が
示されている。図5に示すように、リリーフバルブ3
は、バルブボデー10、ボールバルブ体22、バルブシ
ート24、バルブスプリング20およびストレーナー2
6により構成されている。バルブボデー10の材料とし
ては、SUS系金属材料に比べてコストダウンに有利な
真鍮系金属材料、例えばC3604材料が使用されてい
る。バルブボデー10は、前記金属材料を切削加工、ま
たは冷間鍛造後に切削加工することによって形成され
る。バルブボデー10は、ほぼ円筒形状に形成されてい
る。バルブボデー10の内周面には、前端部(図5にお
いて左端部)より順に、ストレーナー圧入用孔11バル
ブシート圧入用孔12、スプリング固定用孔13、スプ
リング座面14、絞り孔15が形成されている。バルブ
シート圧入用孔12の内径は、ストレーナー圧入用孔1
1の内径より小さく形成されている。スプリング固定用
孔13の内径は、バルブシート圧入用孔12の内径より
小さく形成されている。スプリング座面14は、スプリ
ング固定用孔13の底面を構成している。絞り孔15
は、スプリング座面14を通じてバルブボデー10の内
外を連通している。また、絞り孔15の内径は、スプリ
ング固定用孔13の内径より小さく形成されている。バ
ルブボデー10の内部空間により燃料通路28が形成さ
れている。バルブボデー10の内周面の形状は、図10
の断面図によく表わされている。
【0011】図3〜図5に示すように、バルブボデー1
0の外周面には、おねじ部16、六面幅部17、配管接
続部18、膨出部19が形成されている。おねじ部16
は、ストレーナー圧入用孔11にほぼ対応する位置に形
成されている。六面幅部17は、バルブシート圧入用孔
12の前半部にほぼ対応する位置に、おねじ部16より
張り出すように形成されている。配管接続部18は、バ
ルブシート圧入用孔12の後半部にほぼ対応する位置
に、おねじ部16の内径より小径の円筒形状に形成され
ている。膨出部19は、スプリング固定用孔13および
絞り孔15にほぼ対応する位置に、配管接続部18より
膨出する断面ほぼ山形形状に形成されている。なお、膨
出部19を含む配管接続部18には、図1に示されるリ
ターン用配管6bが接続される。
【0012】図5に示すように、バルブボデー10の内
部には、コイルスプリングからなるバルブスプリング2
0が、前端開口側、すなわちストレーナー圧入用孔11
の開口側から挿入される。バルブスプリング20の材料
としては、腐食による折損防止に適したSUS系金属材
料、例えばSUS304−WPB材料が採用されてい
る。バルブスプリング20がバルブボデー10のスプリ
ング固定用孔13に挿入されることによって、バルブス
プリング20の挿入側の端部は、スプリング座面14と
当接する。これにより、バルブスプリング20は、位置
決めされる。なお、バルブスプリング20の挿入側の端
部は、スプリング固定用孔13に弾性を利用して圧入す
ることによって固定される場合もある。バルブボデー1
0の内部には、バルブスプリング20に続いて、ボール
バルブ体22が挿入される。ボールバルブ体22の材料
としては、摩耗防止に適したSUS系金属材料、例えば
SUS440C材料が採用されている。バルブボデー1
0の内部には、ボールバルブ体22に続いて、ほぼ円筒
形状のバルブシート24が挿入される。バルブシート2
4は、バルブシート圧入用孔12に圧入により固定され
ている。バルブシート24の材料としては、摩耗防止に
適したSUS系金属材料、例えばSUS440C材料が
採用されている。
【0013】図6にバルブシート24の外観斜視図、図
7にバルブシート24を上から見た斜視図、図8にバル
ブシート24の断面図が示されている。図7および図8
に示されているように、バルブシート24の挿入側の端
面(図8において右端面)には、テーパー状の座面24
aが形成されている。座面24aには、図5に示すよう
に、ボールバルブ体22がバルブスプリング20の付勢
力によって当接している。なお、バルブシート24の座
面24a側の端面図が図9に示されている。図6〜図9
に示すように、バルブシート24の座面24aの外周部
には、ほぼ円筒形状に形成されたガイド筒部24cが延
出されている。ガイド筒部24cには、周方向に適数個
(図7では3個)の開口溝24dが等間隔で形成されて
いる。開口溝24dの総開口面積は、バルブシート24
の通路面積より大きく設定されている。これにより、開
口溝24dが、放出する燃料の流れを絞るように作用す
ることはない。ガイド筒部24cの内周面は、ボールバ
ルブ体22を開閉方向、すなわちバルブシート24の軸
方向に案内するガイド面24eを構成している(図5参
照)。ガイド面24eは、ボールバルブ体22を、所定
のクリアランスをもって軸方向に案内する。所定のクリ
アランスは、ボールバルブ体22が摺動可能でかつ60
μm以下である。ガイド面24eを有するガイド筒部2
4cが、本発明のガイド部に対応する。なお、ガイド面
24eとボールバルブ体22の間のクリアランスの最小
値は、ボールバルブ体22が摺動可能であればよい。例
えば、5μm程度でもよい。ガイド面24eのガイド高
さH(図8参照)は、ボールバルブ体22が最大リフト
量移動しても、ボールバルブ体22がガイド面24eに
よるガイド範囲内に位置するように設定されている。ボ
ールバルブ体22の最大リフト量は、例えば、燃料分配
管1内の燃料圧力が17.5MPa、最大流量が1.2
リットル/分の場合で約100μmである。なお、ガイ
ド面24eのガイド高さHが高すぎると、ガイド面24
eおよび座面24a等の加工性が悪化してコストアップ
になる。また、バルブスプリング20の端面と接触する
可能性がある。このため、ガイド面24eのガイド高さ
Hは、必要最小限に設定することが望ましい。ガイド筒
部24cの先端面は、ほぼテーパー状の斜面24fに形
成されている。
【0014】なお、図6および図8に示すように、ガイ
ド筒部24cを含むバルブシート24の挿入側の半部の
外周面24iの外径は、反挿入側の半部の外周面24h
の外径より小さく形成されている。これにより、図5に
示すように、バルブシート24の挿入側の半部の外周面
24iは、バルブシート圧入用孔12に隙間を有した状
態で挿入される。また、反挿入側の半部の外周面24h
は、バルブシート圧入用孔12に圧入される。また、図
6に示すように、バルブシート24のガイド筒部24c
の先端外周面24bは、先細り状に形成されている。バ
ルブシート24をバルブボデー10に組み付ける前に、
バルブシート24の座面24aに、ボールバルブ体22
と同一形状に形成された仕上げ加工用のボールバルブ体
22x(図8参照)を所定の加圧力、例えば3KN前後
の加圧力Fで押し付けることにより、仕上げ加工を施
す。バルブシート24の中空部24kにより形成される
通路径φDと、バルブボデー10の絞り孔15の開口径
φd(図5参照)とは、 φD>φd の関係に設定されている。これにより、絞り孔15の開
口面積は、バルブシート24の通路面積より小さくなっ
ている。
【0015】図5に示すように、バルブボデー10の内
部には、バルブシート24に続いて、ストレーナー26
が挿入される。ストレーナー26の反挿入側の端部26
aは、ストレーナー圧入用孔11に圧入により固定され
る。ストレーナー26の材料としては、合成樹脂材料、
例えばPA66やSUS材料が使用される。本実施例で
は、インジェクタ2に使用されているストレーナーを流
用することによってコスト低減を図っている。また、ス
トレーナー26の網目は、60μm以下に設定される。
なお、ストレーナー26の網目は、例えば420メッシ
ュで30μmであり、270メッシュで60μmであ
る。
【0016】一方、図2に示されているように、燃料分
配管1におけるリリーフバルブ3を取り付ける側の端部
には、めねじ部1cを有する段付き孔1bが形成されて
いる。この段付孔1bのめねじ部1cにバルブボデー1
0のおねじ部16をねじ付けることにより、燃料分配管
1にリリーフバルブ3が固定される。このとき、バルブ
ボデー10の六面幅部17にレンチ等の工具(図示省
略)を係合させ、その工具を用いて燃料分配管1にバル
ブボデー10をねじ付ける。図2に示すように、バルブ
ボデー10と燃料分配管1との相互に対面する端面の間
には、銅ガスケット30が挟着されている。本実施例で
は、銅ガスケット30は、ストレーナー26と同様に、
インジェクタ2に使用されている銅ガスケットを流用す
ることによってコスト低減を図っている。
【0017】次に、以上のように構成されたリリーフバ
ルブ3の動作を説明する。図2において、燃料分配管1
内に供給された高圧燃料は、バルブボデー10内のスト
レーナー26によりろ過され、バルブシート24の座面
24a近くまで満たされている。燃料分配管1内の燃料
圧力が所定圧力、例えば17.5MPa以下の場合に
は、ボールバルブ体22は、バルブスプリング20の弾
性力によって、バルブシート24の座面24aの全周を
シールする閉弁状態に保持されている。このため、燃料
分配管1内の高圧燃料は、管外へ放出されない。一方、
燃料分配管1内の燃料圧力が所定圧力を超えた場合に
は、ボールバルブ体22は、バルブスプリング20の弾
性力に抗して後退する。このため、開弁状態となり、燃
料分配管1内の高圧燃料は管外へ放出される。これによ
り、高圧ポンプ7(図1参照)やその他の部品の破損が
防止される。
【0018】次に、リリーフバルブ3の製造工程を説明
する。まず、図10に示すように、バルブボデー10に
バルブスプリング20、ボールバルブ体22を二点鎖線
20,22で示すように挿入する。このとき、バルブス
プリング20の挿入側の端部は、スプリング座面14と
当接した状態で位置決めされる。続いて、図11に示す
ように、バルブシート圧入用孔12にバルブシート24
を二点鎖線24で示すように圧入する。バルブシート2
4のガイド筒部24cの先端面がほぼテーパー状の斜面
24f(図6参照)に面取りされているため、ガイド筒
部24c内にボールバルブ体22を容易に挿入すること
ができる。その後、バルブシート24の挿入量を調整す
ることによって、ボールバルブ体22が開弁動作する圧
力を設定する。次に、図12に示すように、バルブボデ
ー10のストレーナー圧入用孔11にストレーナー26
を挿入する。そして、ストレーナー26の反挿入側の端
部26aを、ストレーナー圧入用孔11に圧入により固
定する。その後、図13に示す状態において、リリーフ
バルブ3の油密状態を測定する。油密状態が合格であれ
ば、バルブボデー10の所定位置に製造ロットを刻印す
る。そして、リリーフバルブ3を洗浄し、かつ外観を検
査して製造が完了する。なお、完成したリリーフバルブ
3は箱詰めされる。前記したリリーフバルブ3では、バ
ルブシート24に設けたガイド筒部24cのガイド面2
4eによって、ボールバルブ体22が摺動可能でかつ6
0μm以下のクリアランスをもってボールバルブ体22
がバルブシート24の軸方向に案内される。このため、
仮に、ボールバルブ体22に対するバルブスプリング2
0の荷重点が偏心していたとしても、ボールバルブ体2
2はほとんど偏心することなく開閉動作する。これによ
り、ボールバルブ体22の閉弁遅れを防止することがで
きる。
【0019】ボールバルブ体22の開閉動作を、図14
〜図16を参照して説明する。ボールバルブ体22に直
接当接している、バルブスプリング20の端面20aは
平坦面に研磨されている。このため、図14に示す閉弁
時には、ボールバルブ体22に対するバルブスプリング
20の荷重点Pが偏心している。しかしながら、ボール
バルブ体22はバルブスプリング20のスプリング分力
F1によりバルブシート24の座面24aに押し付けら
れているため、シール状態が保持されている。そして、
燃料分配管1内の燃料圧力が上昇すると、バルブスプリ
ング20の付勢力に抗してボールバルブ体22は開弁方
向に動き始める。ここで、バルブシート24に設けたガ
イド筒部24cのガイド面24eによって、ボールバル
ブ体22はボールバルブ体22が摺動可能でかつ60μ
m以下のクリアランスをもってバルブシート24の軸方
向に案内される。このため、図15に示すように、ボー
ルバルブ体22はほとんど偏心することなく開弁方向に
動く。そして、最終的には、図16に示すように、ボー
ルバルブ体22は開弁状態となる。燃料分配管1内の燃
料圧力が降下すると、バルブスプリング20の付勢力に
よってボールバルブ体22は閉弁方向に動き始める。こ
の時にも、バルブシート24に設けたガイド筒部24c
のガイド面24eによって、ボールバルブ体22はボー
ルバルブ体22が摺動可能でかつ60μm以下のクリア
ランスをもってバルブシート24の軸方向に案内され
る。このため、ボールバルブ体22はほとんど偏心する
ことなく閉弁方向に動く。そして、図15の状態を経
て、最終的には、図14に示すように、ボールバルブ体
22は閉弁状態となる。
【0020】このようなリリーフバルブ3を備えた燃料
分配管1内の燃料圧力を測定したところ、図17に示す
特性線図が得られた。なお、図17において、横軸は経
過時間を示し、縦軸は燃料分配管1内の燃料圧力(デリ
バリ内圧)を示している。また、特性線Aの山頂部が弁
が開く時点(開弁時点)、谷部が弁が閉じる時点(閉弁
時点)である。なお測定は、高圧ポンプを2400rp
m、デューティ比60%で作動させて行なった。図17
の測定結果から分かるように、第1の実施の形態のリリ
ーフバルブ3を用いると、閉弁時点A1が一定で、燃料
分配管1内の燃料圧力の降下幅が約0MPaであった。
【0021】また、ボールバルブ体22に対するガイド
筒部24cのガイド面24eのクリアランスと、燃料分
配管1内の燃料圧力の降下幅の関係を調査した。調査の
結果、クリアランスが5μm、10μm、50μm、6
0μmまでは、閉弁時における燃料圧力の降下幅は約0
MPaでほぼ一定であった。しかしながら、クリアラン
スが60μmを超えると、ボールバルブ体22の偏心が
大きく、燃料圧力の降下幅(図24のW参照)が次第に
大きくなった。このため、ボールバルブ体22に対する
ガイド筒部24cのガイド面24eのクリアランスを6
0μm以下に設定することにより、燃料分配管1内の燃
料圧力の降下を防止することができる。
【0022】前記したように、本実施の形態のリリーフ
バルブを用いれば、ボールバルブ体22がほとんど偏心
することなく開閉動作するため、ボールバルブ体22の
閉弁遅れを防止することができる。これにより、ボール
バルブ体22の閉弁遅れによる燃料分配管1内の燃料圧
力の降下を防止することができ、圧力制御性が向上す
る。また、圧力制御性が向上することにより、ボールバ
ルブ体22の開閉時の動作音による騒音を低減すること
ができる。さらに、インジェクタ2の開弁時間に対する
燃料噴射量を一定化することができるため、燃料噴射量
の制御性が向上する。また、ボールバルブ体22より下
流側の燃料通路28に、バルブシート24の通路面積よ
り小さい開口面積の絞り孔15を設けたことにより、放
出する燃料の流れに対し絞り孔15が抵抗となる。した
がって、ボールバルブ体22が開弁すると同時に、バル
ブシート24の座面24aから絞り孔15までの燃料通
路28内の燃料圧力が即座に上昇し、ボールバルブ体2
2の前後差圧がなくなる。これにより、ボールバルブ体
22が閉弁しやすくなる。このため、ボールバルブ体2
2の開弁および閉弁時の圧力変動、すなわち圧力脈動を
低減することができ、圧力制御性が一層向上する。
【0023】また、燃料分配管1にねじ付けによって固
定するバルブボデー10のおねじ部16を、バルブシー
ト24と径方向に重複しない位置に設けている。これに
より、燃料分配管1に対してバルブボデー10をねじ付
ける際のねじ付け力によっておねじ部16に歪みが発生
しても、その歪みによるバルブシート24の変形を防止
することができる。このため、ボールバルブ体22の油
密性能及び開弁圧性能の低下を防止することができる。
この点について詳述すると、燃料分配管1内の燃料圧力
が高くなるほど、燃料分配管1にバルブボデー10をね
じ付ける力も大きいものとなる。この場合、従来例(図
22参照)のように、バルブボデー110のおねじ部1
16がバルブシート124と径方向に重複する位置にあ
ると、バルブボデー110をねじ付ける力によりおねじ
部116が歪むことがある。おねじ部116が歪むと、
バルブシート124が変形し、ボールバルブ体122の
シール性能、すなわち油密性能及び開弁圧性能が低下す
るおそれがある。しかしながら、本実施の形態のよう
に、バルブボデー10のおねじ部16をバルブシート2
4と径方向に重複しない位置に設けた場合には、バルブ
ボデー10をねじ付ける力によっておねじ部16が歪ん
でも、バルブシート24は変形し難い。このため、ボー
ルバルブ体22の油密性能及び開弁圧性能の低下を防止
することができる。また、バルブシート24の座面24
aをテーパー状に形成したことにより、ボールバルブ体
22の着座性が向上する。また、座面24aに仕上げ用
のボールバルブ体22xを所定の加圧力で押し付けるこ
とによって仕上げ加工を施したことにより、座面24a
の寸法精度が向上する。さらに、座面24aの寸法精度
の向上によって、ボールバルブ体22の油密性能及び開
弁圧性能が向上する。
【0024】[第2の実施の形態]第2の実施の形態
を、図18〜図20を参照して説明する。図18にはリ
リーフバルブ3を燃料分配管1に取り付けた状態を示す
部分断面図、図19にはバルブシート24の断面図、図
20にはバルブシート24の座面24a側の端面図が示
されている。第2の実施の形態は、第1の実施の形態の
一部を変更したものであるから、その変更部分について
のみ説明する。第1の実施の形態と同じ構成部分につい
ては、第1の実施の形態と同じ符号を付し、説明を省略
する。また、第3の実施の形態についても、第1の実施
の形態と異なる部分のみ説明し、重複する説明は省略す
る。第2の実施の形態では、バルブシート24のガイド
筒部24cに、周方向に等間隔で4個の開口溝24dを
4個形成している。
【0025】[第3の実施の形態]第3の実施の形態
を、図21を参照して説明する。図21は、リリーフバ
ルブ3を燃料分配管1に取り付けた状態の部分断面図で
ある。第3の実施の形態は、バルブシート24の上流側
端部(図21において左端部)の外周部に、異物捕獲用
の凹溝24Aを環状に形成したものである。第3の実施
の形態では、バルブシート24の上流側端部に異物捕獲
用の凹溝24Aを設けることによって、バルブシート2
4の下流方向へ流出しようとする燃料に渦を発生しやす
くしている。これにより、燃料中の異物を凹溝24Aで
捕獲することができるため、バルブシート24の座面2
4aおよびガイド筒部24cのガイド面24eとボール
バルブ体22との間に異物が噛み込むのを防止すること
ができる。
【0026】[第4の実施の形態]第4の実施の形態を、
図22を参照して説明する。図22は、リリーフバルブ
3を燃料分配管1に取付けた状態の部分断面図である。
第4の実施の形態では、バルブシート24には、上流側
(図22の左側)に大径の通路孔24Lが形成され、下
流側(図22の右側)に小径の通路孔24Kが形成され
ている。また、通路孔24Lと24Kとの間には、テー
パー状の連結部24が形成されている。例えば、通路孔
24Kの直径φDは1.8mmであり、通路孔24Lの
直径φHは3.4mmである。そして、本実施の形態で
は、小径の通路孔24Kの長さLが6mm以下に設定さ
れている。通路孔24Kの長さを6mm以下に設定する
ことにより、通路孔24Kの長さを長く設定した場合
(例えば、12mm)に比べて、リリーフバルブ3の圧
力制御性が向上する。本実施の形態では、小径の通路孔
24Kが、本発明の、ボールバルブ体によって開閉され
る通路孔に対応する。なお、本実施の形態では、大径の
通路孔24Lと小径の通路孔24Kを形成したバルブシ
ートを用いたが、小径の通路孔24Kのみを形成したバ
ルブシートを用いることもできる。この場合には、通路
孔24Kの長さが6mm以下に設定される。なお、通路
孔24Kの最小長は、例えば、バルブスプリング20に
よるボールバルブ体22の押圧力に耐えられる長さによ
って定まる。
【0027】本発明は前記した実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で追
加、変更、削除が可能である。例えば、リリーフバルブ
をリターンレスタイプの燃料分配管1に用いたが、リタ
ーンパイプを設けたリターンタイプの燃料分配管1にも
用いることができる。また、バルブボデー10のスプリ
ング座面14や絞り孔15を含む部分をバルブボデー1
0と別体で形成し、この別体のものをバルブボデー10
に圧入等により取り付けてもよい。また、ストレーナー
26は、ボールバルブ体22の上流側に配置されていれ
ばよく、燃料分配管1に設けてもよい。また、直噴式の
エンジンの燃料供給装置について説明したが、本発明の
リリーフバルブは、種々のエンジンの燃料供給装置に用
いることができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
リリーフバルブを用いれば、ボールバルブ体の閉弁遅れ
による燃料分配管内の燃料圧力の降下を防止することが
できる。これにより、圧力制御性を向上させることがで
き、ボールバルブ体の開閉時の作動音を低減することが
でき、燃料噴射量の制御性を向上させることができる。
また、請求項2に記載のリリーフバルブを用いれば、ボ
ールバルブ体の開弁および閉弁時の圧力変動いわゆる圧
力脈動を低減することができ、圧力制御性を一層向上さ
せることができる。また、請求項3に記載のリリーフバ
ルブを用いれば、燃料分配管に対するバルブボデーのね
じ付け力によるおねじ部の歪みに起因するバルブシート
の変形を防止することができ、ボールバルブ体の油密性
能の低下を回避することができる。また、請求項4に記
載のリリーフバルブを用いれば、ボールバルブ体の座り
性を向上させることができる。また、請求項5に記載の
リリーフバルブを用いれば、座面の寸法精度を向上させ
ることができる。また、請求項6に記載のリリーフバル
ブを用いれば、バルブシートの座面およびガイド部とボ
ールバルブ体との間における異物の噛み込みを防止する
ことができる。また、請求項7に記載のリリーフバルブ
を用いれば、ボールバルブ体をガイド部に容易に挿入す
ることができる。また、請求項8に記載のリリーフバル
ブを用いれば、ボールバルブの動作特性が向上する。ま
た、請求項9に記載のリリーフバルブを用いれば、圧力
制御性能が一層向上する。また、請求項10に記載の燃
料供給装置を用いれば、請求項1〜9に記載のリリーフ
バルブの効果を有する燃料供給装置を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料供給装置の概略図である。
【図2】第1の実施の形態のリリーフバルブを燃料分配
管に取り付けた状態を示す部分断面図である。
【図3】第1の実施の形態のリリーフバルブの側面図で
ある。
【図4】第1の実施の形態のリリーフバルブの正面図で
ある。
【図5】第1の実施の形態のリリーフバルブの断面図で
ある。
【図6】バルブシートの斜視図である。
【図7】バルブシートを上から見た図である。
【図8】バルブシートの断面図である。
【図9】バルブシートの座面側の端面図である。
【図10】バルブスプリングおよびボールバルブ体の組
付け工程を示す断面図である。
【図11】バルブシートの組付け工程を示す断面図であ
る。
【図12】ストレーナーの組付け工程を示す断面図であ
る。
【図13】ストレーナーの組付け完了状態を示す断面図
である。
【図14】ボールバルブ体の閉弁状態を示す図である。
【図15】ボールバルブ体の開弁開始状態を示す図であ
る。
【図16】ボールバルブ体の開弁状態を示す図である。
【図17】燃料分配管内の燃料圧力の測定結果を示す図
である。
【図18】第2の実施の形態のリリーフバルブを燃料分
配管に取り付けた状態を示す部分断面図である。
【図19】バルブシートの断面図である。
【図20】バルブシートの座面側の端面図である。
【図21】第3の実施の形態のリリーフバルブを燃料分
配管に取り付けた状態を示す部分断面図である。
【図22】第4の実施の形態のリリーフバルブを燃料分
配管に取付けた状態を示す部分断面図である。
【図23】従来のリリーフバルブの断面図である。
【図24】従来のリリーフバルブを用いた場合の燃料分
配管内の燃料圧力の測定結果を示す図である。
【図25】ボールバルブ体の閉弁状態を示す図である。
【図26】ボールバルブ体の開弁開始状態を示す図であ
る。
【図27】ボールバルブ体の開弁状態を示す図である。
【符号の説明】
1 燃料分配管 3 リリーフバルブ 10 バルブボデー 15 絞り孔 16 おねじ部 20 バルブスプリング 22 ボールバルブ体 24 バルブシート 24a 座面 24c ガイド筒部(ガイド部) 24e ガイド面 24A 異物捕獲用の凹溝 24K 通路孔 26 ストレーナー 28 燃料通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 37/00 F02M 37/00 A F16K 17/04 F16K 17/04 B (72)発明者 都築 洋治 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛 三工業株式会社内 (72)発明者 萩原 正一 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛 三工業株式会社内 (72)発明者 高城 孝明 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛 三工業株式会社内 Fターム(参考) 3G066 AA02 AB02 BA00 BA12 BA19 BA22 BA46 BA55 CA20T CB00 CB11 CD04 CD11 CD15 CD17 CD30 CE13 CE34 3H059 AA08 BB03 BB05 BB06 CB13 CD04 EE01 FF03 FF13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料分配管内に固定されるバルブボデー
    に、ボールバルブ体と、前記ボールバルブ体によって開
    閉される座面を有するバルブシートと、前記ボールバル
    ブ体を閉弁方向に付勢するバルブスプリングとを備えた
    リリーフバルブであって、 前記バルブシートには、ボールバルブ体が摺動可能でか
    つ60μm以下のクリアランスをもって前記ボールバル
    ブ体を軸方向に案内するガイド部が設けられているリリ
    ーフバルブ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のリリーフバルブであっ
    て、前記ボールバルブ体より下流側の燃料通路に、バル
    ブシートの通路面積より小さい開口面積を有する絞り孔
    を設けたリリーフバルブ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のリリーフバル
    ブであって、前記バルブボデーに、燃料分配管に設けら
    れているめねじ部と係合するおねじ部を設け、かつ前記
    おねじ部をバルブシートと径方向に重複しない位置に設
    けたリリーフバルブ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のリリー
    フバルブであって、バルブシートの座面をテーパー状に
    形成したリリーフバルブ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のリリーフバルブであっ
    て、前記テーパー状に形成されたバルブシートの座面
    は、ボールバルブ体を所定の加圧力で押し付けることに
    よる仕上げ加工が施されているリリーフバルブ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のリリー
    フバルブであって、前記バルブシートの上流側端部に異
    物捕獲用の凹溝を有するリリーフバルブ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のリリー
    フバルブであって、前記ガイド部の先端面は、ほぼテー
    パー状の斜面に形成されているリリーフバルブ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7にいずれかに記載のリリー
    フバルブであって、前記ガイド部には、周方向に複数の
    開口溝が設けられているリリーフバルブ。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載のリリー
    フバルブであって、バルブシートに形成され、ボールバ
    ルブ体によって開閉される通路孔の長さを6mm以下に
    設定したリリーフバルブ。
  10. 【請求項10】 高圧ポンプと、前記高圧ポンプにより
    汲み上げられた燃料が供給される燃料分配管と、前記燃
    料分配管から燃料が供給されるインジェクタと、前記燃
    料分配管内の燃料圧力が所定圧力を超えないように制御
    するリリーフバルブとを備える燃料供給装置であって、
    前記リリーフバルブとして請求項1〜9のいずれかを用
    いた燃料供給装置。
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