JP2012506417A - 上皮組織処置用組成物 - Google Patents

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Abstract

医薬組成物が提供される。医薬組成物は、活性成分とトピラマートのようなGABAアゴニストを含む局所適用水中油型配合物である。

Description

本発明は、上皮組織に関連する障害を処置するための組成物に関連し、具体的には、創傷および瘢痕の局所的処置のために配合されるトピラマート組成物に関連する。
皮膚および他の上皮組織は、古い細胞を脱落し、新しい細胞を作り出し、また、ある程度にではあるが、切り傷、挫傷、創傷、手術切開部および外傷切開部を修復する能力を有する。しかしながら、この修復プロセスはまた、傷跡が残る。目に見える瘢痕は、治癒プロセスに対する避けられない結末であるが、結果が個人毎に異なる。目に見える瘢痕の中には、皮膚組織中断から数週間以内または数ヶ月以内に、外観的には部分的に薄くなり、改善されるものがあり、その一方で、傷跡として数十年間にわたって残るものもある。
皮膚はまた、表皮層および/または真皮層が薄くなることの結果として萎縮し得る。一時的および永続的な皮膚萎縮が、老化、先天的皮膚疾患、急性皮膚疾患、慢性皮膚疾患、炎症性皮膚疾患、皮膚バリア疾患、皮膚科学的疾患での傷跡形成、外傷での傷跡形成、手術での傷跡形成、ステロイド処置および線条から生じ得る。
単純な組織、例えば、脂肪、結合組織および上皮などは再生するが、皮膚は、2つの胚葉に由来する複雑な器官であるので、主に線維性組織(すなわち、瘢痕)の形成によって治癒する。傷害により、角質層の乳頭層が切断または破壊されるならば、瘢痕が形成し、外観を損なう結果を時には伴うことがある(Dunkins他、Plast Reconstr Surg、2007(May):119(6):1722〜32)。
外観を損なう瘢痕の例には、陥没瘢痕、不規則な扁平瘢痕、広がった瘢痕、肥厚瘢痕およびケロイド瘢痕が含まれる。ケロイド瘢痕および肥厚性瘢痕はともに、中断されてない皮膚表面の上に過度に治癒する傷である。ケロイド瘢痕と、肥厚瘢痕との違いは、ケロイド瘢痕は創傷の最初のサイズおよび形状を越えて拡大し続け、一方、肥厚瘢痕は最初の創傷の範囲内で拡大することである。両者とも赤くなり、隆起し得るが、ケロイドは成長し続け、肥厚瘢痕は時間とともに退行する傾向がある。両者とも、外科的切除の後で再発し得る。しかしながら、ケロイド瘢痕の再発がより一般的である。広がった瘢痕は、治癒プロセスの期間中に、通常的には傷の端部に対して垂直な引張りに対する応答において分離する傷である。
瘢痕の外観を改善するために用いられ得る技術がいくつか存在する。だが、やがては、すべての瘢痕が、ある程度は自力で良くなる。瘢痕が(典型的には9ヶ月〜15ヶ月の内に)成熟すると、その瘢痕はおそらく、それ以上変化しないであろう。手術、化学的表皮剥離技術および熱的皮膚剥離技術(例えば、レーザー、RFおよびプラズマなど)が時には、瘢痕を部分的に小さくすることを助けることができる。トリアムシノロン(瘢痕組織を構成するコラーゲンの産生を阻害する医薬品)の注射は炎症を軽減させ、そして、瘢痕が退行することもまた助けることができる。さらに、皮膚増強フィラー(例えば、コラーゲン、ヒアルロン酸、脂肪など)の萎縮性瘢痕部位内への注入もまた、そのような瘢痕の外観を一時的に改善することができる。
損傷後/切開後直ちに、または、間を置くことなく塗布されたときに瘢痕の外観を改善するために上市されている局所用製造物もまた存在する。これらのうちの2つが、不活性シリコーンゲルであるDermatix(商標)、および、タマネギ抽出物を配合するMederma(商標)である。現在、瘢痕を処置するための新しい取り組みもまた検討されており、これらには、ヒト組換えTGFβ3を含む試験的薬物であるJuvista(商標)が含まれる;臨床試験では、この薬物は、手術傷の縫合/接着の後直ちに手術切開部位に注入されたとき、皮膚における瘢痕の外観を改善することが示されている。
外科的切除、ステロイド注射、圧力療法、熱的剥離および冷凍療法による処置と比較して、使用が容易であること、および、副作用の危険性がより低いことのために、創傷、傷跡形成および他の皮膚萎縮の局所的治療が好まれる。今日まで、不活性シリコーンゲルまたは不活性シリコーンシートを伴う局所的治療が、傷跡形成を傷害後/切開後直ちに、または、間を置くことなく軽減させることにおいて最も効果的であると考えられている。だが、そのような処置の効果は最適でないと考えられる。
本発明を実施に移しているとき、本発明者らは、GABAアゴニストの局所用配合物、具体的には、トピラマートの水中油型配合物が、切除傷および切開傷の治癒時間を縮めると同時に、その後の新しい傷跡形成を軽減または排除することにおいて効果的であることを明らかにしている。加えて、局所用トピラマート配合物はまた、新しい皮膚科学的傷跡形成、成熟した皮膚科学的傷跡形成、新しい外科的萎縮性傷跡形成、成熟した外科的萎縮性傷跡形成、先天的萎縮性皮膚科学的疾患、後天的萎縮性皮膚科学的疾患、急性萎縮性皮膚科学的疾患、皮膚バリア疾患、自己免疫皮膚疾患、ステロイド誘発皮膚萎縮および線条、ならびに、皮膚老化関連障害の状態を改善することにおいて効果的であることが見出された。
本発明の1つの局面によれば、GABAアゴニストおよび水中油型キャリアを含む医薬組成物が提供される。
下記において記載される本発明の好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、GABAアゴニストはトピラマートである。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、医薬組成物は0.1%〜7.5%(w/w)のトピラマートを含む。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、医薬組成物は0.5%〜5.0%(w/w)のトピラマートを含む。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、水中油型キャリアは、クリーム、ゲルクリーム、エマルションおよびフォームとして配合される。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、クリームは、水、白色ワセリン、セトステアリルアルコール、流動パラフィンおよびラウリル硫酸ナトリウムを含む。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、クリームは、水、ジメチコーン、ステアリン酸、ミリスチン酸イソプロピル、鉱油、グリセリン、ステアリン酸グリセリル、セチルアルコール、ペンテノールおよびTEAを含む。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、水中油型キャリアは水溶性ポリマーを含み、例えば、スクレロチウムガム、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、カルボマー、セルロースエーテルまたはアクリラートポリマーなどを含む。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、フォームは、水、鉱油、ミリスチン酸イソプロピル、MCTオイル、モノステアリン酸グリセリル、ステアリルアルコール、キサンタンガム、メトセル(methocel)K1000M、TWEEN80、MYRJ49p、グリコフロール(Glycofurol)、ココアミドプロピルベタイン、フェノニプ(phenonip)、ブタンを含む。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、GABAアゴニストはトピラマートである。
本発明の別の局面によれば、角膜適用のために配合される、GABAアゴニストを含む医薬組成物が提供される。
本発明のさらに別の局面によれば、上皮組織に関連する障害を処置する方法であって、GABAアゴニストおよび水中油型キャリアを含む医薬組成物を上皮組織に局所適用して、それにより、障害を処置することを含む方法が提供される。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、水中油型キャリアは、クリーム、ゲルクリーム、エマルションまたはフォームとして配合される。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、上皮組織は皮膚である。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、障害は創傷である。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、障害は皮膚バリア障害である。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、障害は、自己免疫障害および皮膚バリア障害の組み合わせである。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、障害は、炎症性障害および皮膚バリア障害の組み合わせである。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、障害は瘢痕である。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、障害は皮膚萎縮によって引き起こされる。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、障害は線条である。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、GABAアゴニストはトピラマートである。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、医薬組成物は0.1%〜7.5%(w/w)のトピラマートを含む。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、瘢痕は、陥没瘢痕、萎縮性瘢痕、扁平瘢痕、肥厚性瘢痕またはケロイド瘢痕である。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、障害は創傷であり、医薬組成物が創傷後0日〜8日で最初に適用される。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、障害が、しわ、いぼ、皮膚の垂れ下がり、セルライトおよび伸展線からなる群から選択される。
本発明のさらに別の局面によれば、トピラマートおよび水中油型キャリアを含む医薬組成物と、医薬組成物を上皮組織に関連する障害の処置に使用するものであることが確認されている包装材とを含む製造物が提供される。
本発明のさらに別の局面によれば、瘢痕の外観を軽減するか、または、瘢痕の形成を最小限に抑える方法であって、トピラマートを含む医薬組成物を、創傷または瘢痕を有する組織に局所適用することを含む方法が提供される。
本発明のさらに別の局面によれば、クリーム、ゲルクリーム、エマルションまたはフォームとして配合される、GABAアゴニストを含む医薬組成物が提供される。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、GABAアゴニストはトピラマートである。
記載される好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、医薬組成物は0.10%〜7.5%(w/w)のトピラマートを含む。
本発明は、皮膚障害(例えば、創傷、瘢痕および皮膚萎縮など)を処置するために好適な局所用配合物を提供することによって、現在知られている形態の欠点に首尾良く対処する。
別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術的用語および科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載される方法および材料と類似または同等である方法および材料を本発明の実施または試験において使用することができるが、好適な方法および材料が下記に記載される。矛盾する場合には、定義を含めて、本特許明細書が優先する。加えて、材料、方法および実施例は例示にすぎず、限定であることは意図されない。
本明細書では本発明のいくつかの実施形態を単に例示し図面を参照して説明する。特に詳細に図面を参照して、示されている詳細が例示として本発明の好ましい実施態様を例示考察することだけを目的としており、本発明の原理や概念の側面の最も有用でかつ容易に理解される説明であると考えられるものを提供するために提示していることを強調するものである。この点について、本発明を基本的に理解するのに必要である以上に詳細に本発明の構造の詳細は示さないが、図面について行う説明によって本発明のいくつもの形態を実施する方法は当業者には明らかになるであろう。
図1は、ウサギ耳の切除創傷形成を例示する。
図2は、摘出前の治癒した傷の瘢痕のマーキング(黒色)、および、参照用の、傷非形成の非処置皮膚のマーキング(緑色)を例示する。
図3は、処置の28日目におけるウサギ10の創傷L02から得られる治癒した瘢痕組織の組織学スライドである。
図4a−4bは、SEI(瘢痕隆起指数)計算のための瘢痕の断面積および隣接皮膚面積の測定および計算を例示する。図4aは、28日目のウサギ01の左腹側耳−傷L02から得られる瘢痕組織のスライドであり、一方、図4bは、28日目のウサギ01の左腹側耳−参照皮膚部位L−B(非処置皮膚)から得られる組織のスライドである。
図5は、ホワイトニュージーランドウサギでのモデルに対する6つの局所用配合物に関するトピラマートの試験結果および評価結果をまとめている表である。緑色背景は、研究群の15%以上がコントロールを越えて効果があったことを表し、黄色背景での緑色文字は、研究群の0%〜15%がコントロールを越えて効果があったことを表し、黄色背景での赤色文字は、研究群の0%〜15%がコントロールとの比較で不利益を被ったことを表し、赤色背景は、研究群の約15%以上がコントロールとの比較で不利益を被ったことを表す。
図6a−6iは、水性クリームにより得られる結果を例示している画像(図6a、図6d、図6g)、ナノエマルションにより得られる結果を例示している画像(図6b、図6e、図6h)、および、コントロールにより得られる結果を例示している画像(図6c、図6f、図6i)である。
図7は、ウサギ201の左耳の前面に行われた創傷形成を例示する;6つの傷:3つが直径10mm(上段中央の傷、下段左側の傷および下段右側の傷)および3つが直径12mm(上段左側の傷、上段右側の傷および下段中央の傷)。
図8は、28日目のウサギ205−左耳前面における瘢痕のマーキング(黒色および青色)および参照皮膚のマーキング(青色)を例示する。
図9は、処置の28日目におけるウサギ205の創傷L02の瘢痕組織学スライドである。
図10は、コントロール処置およびトピラマート水性クリーム処置の結果をまとめる表である。緑色背景は、研究群の15%以上がコントロールを越えて効果があったことを表し、黄色背景での緑色文字は、研究群の0%〜15%がコントロールを越えて効果があったことを表し、黄色背景での赤色文字は、研究群の0%〜15%がコントロールとの比較で不利益を被ったことを表し、赤色背景は、研究群の約15%以上がコントロールとの比較で不利益を被ったことを表す。
図11a−11lは、シリコーンクリームのトピラマート配合物(2.5%)研究群の、8日目、12日目および16日目における耳の傷の写真(図11a、図11eおよび図11i、それぞれ)、水性クリームのトピラマート配合物(2.5%)研究群の、8日目、12日目および16日目における耳の傷の写真(図11b、図11fおよび図11j、それぞれ)、および、非処置コントロール研究群の、8日目、12日目および16日目における耳の傷の写真(図11c、図11d、図11g、図11h、図11kおよび図11l、それぞれ)である。
図12a−12hは、トピラマートにより処置された瘢痕組織および非処置の瘢痕組織の顕微鏡画像である。
図13a−13bは、水性クリームキャリアにおける2.5%トピラマートによって21日間処置した新しい座瘡瘢痕を例示する。図13a−処置前;図13b−処置開始後21日。
図14a−14bは、水性クリームキャリアにおける2.5%トピラマートによって30日間処置した新しい座瘡瘢痕を例示する。図14a−処置前;図14b−処置開始後30日。
図15a−15bは、水性クリームキャリアにおける2.5%トピラマートによって60日間処置した単独の線条萎縮を例示する。図15a−処置前;図15b−処置開始後60日。
図16は、非処置の線条萎縮によって取り囲まれる、局所用トピラマート(2.5%)による図15a〜図15bの処置の線条萎縮を例示する。
図17a−17dは、水性クリームキャリアにおける5.0%局所用トピラマートによって90日間処置した萎縮性座瘡後瘢痕を例示する。図17a〜図17b−処置前;図17c〜図17d−処置開始後90日。
図18a−18dは、水性クリームキャリアにおける2.5%局所用トピラマートによって90日間処置した萎縮性座瘡後瘢痕を例示する。図18a〜図18b−処置前;図18c〜図18d−処置開始後90日。
図19a−19bは、水性クリームキャリアにおける5.0%局所用トピラマートによって90日間予防的処置した皮膚老化および皮膚萎縮を例示する。図19a−処置前;図19b−処置開始後90日。
図20a−20bは、水性クリームキャリアにおける5.0%局所用トピラマートによって42日間処置した10ヶ月齢の新しい帝王切開後瘢痕を例示する。図20a−処置前;図20b−処置開始後42日。
図21a−21bは、水性クリームキャリアにおける5.0%局所用トピラマートによって42日間処置した24ヶ月齢の成熟した帝王切開後瘢痕を例示する。図21a−処置前;図21b−処置開始後42日。
本発明は、上皮障害(例えば、皮膚創傷、皮膚瘢痕および皮膚萎縮など)を処置するために使用することができるGABAアゴニスト局所用配合物に関する。具体的には、本発明は、新しい創傷、傷害および切開部の治癒時間を縮めることができ、同時に、その後の萎縮性および肥厚性の傷跡形成を軽減し、同様にまた、瘢痕の外観および瘢痕の組織性状を改善し、かつ、正常な非傷害皮膚を越える瘢痕面積、瘢痕長さおよび瘢痕高さを小さくする局所用トピラマート配合物に関する。加えて、本発明の配合物は、陥没した傷跡形成、広がった傷跡形成、扁平な傷跡形成、不規則な傷跡形成、新しい皮膚科学的萎縮性傷跡形成、成熟した皮膚科学的萎縮性傷跡形成、新しい外科的萎縮性傷跡形成、成熟した外科的萎縮性傷跡形成、先天的萎縮性皮膚科学的疾患、後天的萎縮性皮膚科学的疾患、急性萎縮性皮膚科学的疾患、皮膚バリア疾患、ステロイド誘発の皮膚萎縮および線条、ならびに、皮膚老化関連障害(これらに限定されない)を含めて、様々な皮膚障害の状態および外観を改善することができる。
本発明の原理および操作は、図面および付随する説明を参照してより良く理解されることができる。
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、下記の説明に示される細部、または、実施例によって例示される細部に限定されないことを理解しなければならない。本発明は他の実施形態が可能であり、あるいは、様々な方法で実施、または、実行される。また、本明細書中において用いられる表現法および用語法は説明のためであって、限定として見なされるべきでないことを理解しなければならない。
バランスの取れた瘢痕形成および再構築は皮膚創傷治癒における不可欠なプロセスであるが、創傷、瘢痕、皮膚バリア障害および皮膚萎縮は依然として、一般的かつ治療不応性の臨床問題である。
本発明を実施に移しているとき、本発明者らは、トピラマート、すなわち、広く使用されている経口抗てんかん薬物が、水中油型キャリアでの局所送達のために配合されたときには特に、創傷、瘢痕、皮膚バリアおよび皮膚萎縮の処置において効果的であることを明らかにした。
本明細書中で使用される表現「上皮障害」は、異常な成長を上皮内組織において中断するか、または引き起こす障害のいずれをも示す。障害の例には、切り傷、ひっかき傷、創傷、切開傷、切除傷、縫合傷、接着傷、火傷、萎縮性瘢痕、陥没瘢痕、扁平瘢痕、不規則な瘢痕、肥厚性瘢痕、ケロイド瘢痕、先天性皮膚萎縮、急性皮膚萎縮、慢性皮膚疾患、炎症性皮膚疾患、皮膚バリア障害、ステロイド誘発皮膚萎縮および線条が含まれる。上皮内組織の例には、皮膚、角膜、および、様々な器官の裏層などが含まれる。
本明細書中で使用される表現「GABAアゴニスト」は、GABA受容体において、具体的には、上皮内組織に存在する末梢GABA受容体において作用を刺激し得るか、または増大させ得る分子のいずれをも示す。本発明の好ましいGABAアゴニストがトピラマートである。
本発明の配合物は下記の具体的な要求事項とともに開発された:
(i)上皮浸透、具体的には、角質化した上皮の浸透(例えば、皮膚浸透、より具体的には表皮浸透);
(ii)効果を局所組織に限定すること、すなわち、効果を、本発明の局所用配合物によって標的化される上皮層の下側の組織に、例えば、皮膚においては真皮または皮下組織に限定すること;
(iii)最小限の残留物を伴う迅速な皮膚吸収;
(iv)処置の結果としての皮膚の乾燥を克服するための保湿効果;
(v)容易かつ迅速な適用;
(vi)投薬を限局化すること;
(vii)最小限の局所的な毒性および過敏化;および
(viii)安定性および長期間の貯蔵寿命。
局所用のトピラマート配合物が先行技術(米国特許出願公開第20080021094号および米国特許第5760006号)において述べられるが、提案されたこれらの局所用配合物はいずれも、特にこれらのパラメーターを念頭にして設計されたものではなく、創傷、瘢痕および皮膚萎縮の局所的処置におけるそれらの効力に関する試験を実施していない。加えて、これらの先行技術参考文献は、経口配合物および経口服用が皮膚障害の処置において好ましいことを教示する(経口用錠剤が、米国特許第5760006号では、乾癬治療のための好ましい方法として記される)。トピラマートは水性環境では不安定であり、したがって、乾燥組成物(例えば、錠剤)または純粋な油状/脂肪組成物として配合されなければならないので、トピラマートの経口服用ならびに軟膏型の局所用配合物(国際公開WO/2003/097038)が先行技術では好ましい。
下記の実施例の節の実施例1は、本研究において使用された種々の配合物を記載し、同様にまた、そのような配合物を製造するために利用することができる取り組みを提供する(表2を参照のこと)。
下記の実施例の節においてさらに記載されるように、異なる濃度のトピラマートおよび異なるキャリアタイプを有するいくつかの異なる水中油型配合物が、創傷治癒、創傷後の瘢痕軽減(面積、長さおよび高さにおいて)、新しい皮膚科学的瘢痕の改善、成熟した皮膚科学的瘢痕の改善、新しい手術瘢痕の改善、成熟した手術瘢痕の改善、皮膚萎縮の改善および皮膚老化の改善について試験された。
配合物は、クリーム基剤、軟膏基剤、エマルション基剤またはゲル基剤に取り込まれた0.5%または2.0%または5.0%のトピラマートを含んでいた。
試験された特定の水中油型配合物のそれぞれが、試験されたパラメーターの1つまたは複数においてプラセボコントロールまたは非処理コントトールよりも良好であった結果をもたらした。しかしながら、本研究は、驚くべきことに、いくつかのキャリアが、創傷治癒と、生じた傷跡形成の軽減との混合処置においてトピラマートの局所送達のためにより適していること、また、有効用量が、先行技術(国際公開WO/2003/097038)において提案される有効用量よりも実質的に少ないことを明らかにした。
瘢痕軽減において、試験された5つすべての配合物が非処置コントロールよりも優れており、一方、水中油型配合物[配合物1(水性クリーム)および配合物2(シリコーンクリーム)]が、コントロール群と比較されたとき、創傷治癒およびこれによる瘢痕軽減の組み合わせに関する限りでは最も良い臨床での審美的結果をもたらした。さらなる試験ではまた、クリームおよびゲルは、軟膏配合物およびエマルション配合物よりも適用が容易であり、かつ、迅速に吸収され、また、室温で貯蔵されたとき、長期間にわたって安定であったことが明らかにされた。
加えて、水性クリーム配合物がシリコーンクリーム配合物よりも良好に吸収され、したがって、新しい瘢痕および成熟した瘢痕(皮膚中断後7日〜21日よりも古い瘢痕)の処置のためにより好適であり、これに対して、(傷害直後/切開直後の)新しいひっかき傷、切り傷、創傷、新しい外傷傷、新しい切開傷および新しい切除傷の処置では、シリコーンクリーム配合物が、不活性なシリコーンに基づく製品(例えば、Dermatix(商標)または類似品など)によって提供される同等の方法で、傷を覆うより良好な遮蔽層をその治癒プロセスの期間中に提供することによってトピラマートの創傷治癒特性を増強する可能性があるため、水性クリーム配合物よりも優れていた。
上記に加えて、本研究ではまた、0.5%〜5.0%(w/w)の局所用トピラマート濃度が創傷治療および瘢痕治療の両方において(非処置コントロールおよびプラセボとの比較で)効果的であること、また、限局された局所用量が、先行技術において提案される全身的用量、または、先行技術の経口服用での効果的な処置治療法によって利用される全身的用量よりもはるかに低い全身的用量をもたらすことが明らかにされた。
本研究は、創傷治癒および瘢痕防止/軽減の両方のために最も適する配合物を特定するために行われた。驚くべきことに、いくつかの配合物が、創傷処置および生じた瘢痕軽減の組み合わせにおいて効果的であり、一方、他の配合物が瘢痕軽減においてより効果的であったことが明らかにされた。
試験された配合物のすべてが、切除傷/瘢痕モデルにおいて瘢痕軽減/除去に関連するパラメーターにおける、コントロールを上回る利点を明らかにした。しかしながら、驚くべきことに、2つの水中油型クリーム配合物のみが創傷治癒においてもまた利点を明らかにし、一方、他の配合物はコントロール処置と同等であったか、または、コントロール処置よりも劣っていたかのどちらかであった(図6を参照のこと)。
水中油型クリームキャリアに基づく配合物がさらに、中断されていない皮膚バリア障害(例えば、開放創を伴わない皮膚、または、中断された皮膚バリア)に関して、例えば、新しい座瘡瘢痕および成熟した座瘡瘢痕、ステロイド後の皮膚萎縮および線条、新しい帝王切開瘢痕および成熟した帝王切開瘢痕などに関して試験され、また、皮膚の老化のための予防的処置として試験された。実施例5〜実施例11において例示されるように、水中油型クリームのトピラマート配合物は、当該傷跡形成が、手術による切開、皮膚科学的疾患、皮膚障害または薬物使用から生じるものであろうとも、新しいものおよび成熟したものの両方で、老化皮膚、皮膚萎縮および萎縮性傷跡形成の処置において効果的である。
したがって、本発明の配合物のなかで、水性クリーム、シリコーンクリームおよびゲルクリームが、促進された創傷治癒、新しい傷跡形成および成熟した傷跡形成、萎縮性皮膚障害、中断された皮膚バリアに関連する自己免疫皮膚障害、中断された皮膚バリアに関連する炎症性皮膚障害、ならびに、線条における最適な臨床結果および審美的結果を得るために最も適する。
したがって、1つの局面によれば、本発明は、中断された皮膚バリアおよび皮膚萎縮を生じさせる創傷、瘢痕、皮膚障害を処置するために好適である局所用GABAアゴニスト配合物を提供する。
そのような局所用GABAアゴニスト配合物は好ましくは、水中油型のトピラマート配合物である。そのような配合物は好ましくは、本明細書中下記および下記の実施例の節においてさらに記載される水中油型基剤に配合された0.1%〜7.5%のトピラマート(より好ましくは0.5%〜5.0%のトピラマート)を含む。
本明細書中に提供される結果によって明確に明らかにされるように、これらの配合物は、創傷治癒時間を縮めること、同様にまた、その後の傷跡形成を軽減することにおいて非常に効果的であり、また、皮膚バリア中断/異常および線条に関連する新しい瘢痕および成熟した瘢痕、新しい皮膚萎縮および成熟した皮膚萎縮、新しい皮膚障害および成熟した皮膚障害の臨床的状態および審美的状態を改善することにおいて非常に効果的である。
例示的な水中油型配合物は、水性クリームおよびシリコーン型クリーム、例えば、下記の実施例の節において記載される配合物1および配合物2など、ならびに、ブルーシリコーンクリーム、シリコーン流体クリームおよびコロイド状含水ケイ酸塩クリームを含む(水中油型キャリアのさらなる記載が本明細書中下記に提供される)。水中油型配合物はまた、粘度を増大させるために水相に加えることができるゲル化剤を含むことができ、そのような水中油型ゲルはまた、本明細書中ではゲルクリームと呼ばれる配合物を包含する。そのようなゲル化剤には、配合物全体の0.5重量%〜0.75重量%で加えられる水溶性ポリマー(例えば、スクレロチウムガム、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、カルボマー、セルロースエーテルおよびアクリラートポリマーなど)が含まれ得る。
ホワイトニュージーランドウサギでの肥厚性瘢痕モデルにおける創傷およびこれにより生じた瘢痕の、本発明の水中油型水性クリーム配合物による処置は、非処置コントロールと比較されたとき、瘢痕隆起指数(SEI)における72%の改善、瘢痕長さ指数(SLI)における26%の改善、および、瘢痕面積における78%の減少をもたらした。加えて、完全な創傷上皮化および治癒がコントロールよりも18%早く得られた。この配合物は、その迅速な吸収、および、皮膚残留物が26日間の毎日の適用の後で残っていないことにおいてさらに好都合であった。
ホワイトニュージーランドウサギでの肥厚性瘢痕モデルにおける創傷およびこれにより生じた瘢痕の、本発明の水中油型シリコーンクリーム配合物による処置は、コントロールと比較されたとき、SEIにおける62%の改善、SLIにおける7.5%の改善、および、瘢痕面積における47%の減少をもたらした。加えて、完全な創傷上皮化および治癒がコントロールよりも14.3%早く得られた。この配合物はまた、迅速な吸収によって特徴づけられた。
上記に加えて、本研究によって得られた結果は、創傷形成後2日目に開始された処置が、創傷形成後8日目に開始された処置と比較されたとき、すべてのパラメーターにおける優れた結果をもたらすことを明らかにする。
これらの結果は、創傷処置を最適化するために、本発明の局所用配合物の適用を傷害後0時間〜48時間の間にかつ、適用を遅くとも完全な創傷閉鎖となるまでに開始しなければならないことを示唆する。好ましくは、局所用トピラマートによる処置は皮膚傷害後間を置くことなく開始し、傷害の重篤度に依存して、傷害後7日〜90日の間続けなければならない。徐放性配合物の局所用トピラマート(例えば、試験された水中油型ナノエマルション配合物など)の1回だけの適用もまた、傷害後0時間〜24時間の時間枠内では、非処置コントロールとの比較で、より早い創傷治癒を提供すること、同時に、その後の傷跡形成を軽減および排除することの両方において有益であり得る。
したがって、本発明は、創傷、瘢痕、皮膚バリア中断/異常に関連する皮膚障害、皮膚萎縮および線条を処置することにおいて効果的である局所用GABAアゴニスト配合物、具体的には、そのような処置において効果的である局所用トピラマート配合物を提供する。
本明細書中に記載されるキャリアに加えて、本発明の配合物はまた、化粧用組成物および医療用組成物において一般に用いられる代替となる医薬的に許容されるキャリアまたはさらなる医薬的に許容されるキャリア(例えば、液状アルコール、液状グリコール、液状ポリアルキレングリコール、液状エステル、液状アミド、液状のタンパク質加水分解物、液状のアルキル化タンパク質加水分解物、液状ラノリンおよび液状ラノリン誘導体、ならびに、同様な物質など)を含むことができる。
本発明による他の好適なキャリアには、限定されないが、アルコール、例えば、一価アルコールおよび多価アルコール、例えば、エタノール、イソプロパノール、グリセロール、ソルビトール、2−メトキシエタノール、ジエチレングリコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、マンニトールおよびプロピレングリコールなど;エーテル、例えば、ジエチルエーテルまたはジプロピルエーテルなど;ポリエチレングリコールおよびメトキシポリオキシエチレン(200から20000にまで及ぶ分子量を有するカルボワックス);ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビトール、ステアロイルジアセチンなどが含まれる。
本発明の配合物はまた、保湿用薬剤を含むことができ、例えば、ペトロラタム、ジメチコーン、シクロメチコーン、ラノリン酸、ラノリンアルコール、プロピレングリコール、コレステロール、カカオ脂およびワックスなどを含むことができる。そのような保湿剤は、トピラマートによる局所的処置が時には、処置された皮膚の乾燥が軽度〜中程度に感じられることをもたらすときには実質的に重要である(この場合、そのような感覚は保湿用薬剤の適用により容易に解消される)。
本発明の配合物はまた、浸透強化剤を含むことができ、これには、例えば、アニオン性またはカチオン性の界面活性剤、脂肪酸、脂肪エステルおよび脂肪アミンなどが含まれる。そのような浸透強化剤は、本発明の配合物が、皮膚バリアが無傷である皮膚障害(例えば、新しい瘢痕、成熟した瘢痕、皮膚萎縮および線条(これらに限定されない)など)を処置するために使用されるときには実質的に重要である。
本発明の配合物との使用のために好適な浸透強化剤のさらなる例を、“Thong他、Skin Pharmacol Physiol、2007、20:272〜282”に見出すことができる。
本発明は、所望されるならば、本発明の局所用配合物を含有する1単位または2単位以上の投薬量(計量または非計量のどちらでも)を分注するために設計され得るディスペンサーデバイス(例えば、チューブ、ジャーおよびキャニスターなど)で与えることができる。ディスペンサーデバイスには、投与のための説明書が付随することがある。ディスペンサーデバイスにはまた、医薬品の製造、使用または販売を規制する政府当局によって定められる形式での通知が付随することがあり、この場合、そのような通知は、ヒト投与または動物投与のための組成物の形態の当局による承認を反映する。そのような通知には、例えば、処方薬のための米国食品医薬品局によって承認されたラベル表示、または、承認された製品添付文書が含まれ得る。本発明の配合物を含む組成物はまた、上記でさらに詳述されるように、適応疾患の処置のために調製し、そのような適応疾患の処置のための適切な容器に入れ、そのような適応疾患の処置のためにラベル表示することができる。
上記に加えて、トピラマートはまた、特定の上皮障害(例えば、角膜表皮剥離など)を処置するために、代替キャリアにおいて配合することができる。
例えば、角膜表皮剥離を処置するために、トピラマートを眼用使用のために好適なキャリアにおいて配合することができる。
好適な眼用キャリアが当業者には知られている。キャリアタイプには、眼用の軟膏、クリーム、ゲル、ゲル−クリーム、フォーム、溶液または分散液が含まれる。
キャリアはまた、徐放性ポリマー、安定剤(例えば、キレート化剤(例えば、EDTA)など)および酸化防止剤(例えば、重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、8−ヒドロキシキノリンまたはアスコルビン酸など)を含むことができる。
水性配合物の無菌性を従来の眼用保存剤(例えば、クロルブタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジウム、フェニル水銀塩およびチメロサールなど)によって維持することができ、軟膏用の従来の保存剤には、メチルパラベンおよびプロピルパラベンが含まれる。水性配合物において、そのような薬剤は、水溶液の約0.001重量%から約0.1重量%にまで変化する量で使用することができる。
眼用のトピラマート配合物は好適な剤形(例えば、点眼薬)で目に手作業で送達することができ、あるいは、一定用量の医薬品を典型的には与える好適な微量点滴装置または噴霧装置によって送達することができる。
軟膏基剤の例には、白色ワセリンおよび鉱油または流動パラフィンが含まれる。
好適な水中油型配合物の様々な例では、少量の、すなわち、約5重量%未満のヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、グリセリンおよびEDTAが含有される。溶液は好ましくは、実質的に中性のpHで維持され、かつ、適量の従来の緩衝剤(例えば、リン酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、トリスなど)により等張性である。
本明細書中上記で述べられたように、本発明の局所用配合物は、上皮内組織の障害(これは本明細書中では上皮障害として示される)を処置するために利用することができる。
したがって、本発明の別の局面によれば、上皮障害を処置する方法が提供される。本発明の方法は、本発明の配合物を罹患組織に局所適用することによって達成される。
下記の表1a〜表1bには、本発明の配合物を使用する処置選択肢が列挙される。
したがって、本発明はまた、皮膚障害をGABAアゴニスト(例えば、トピラマートなど)の局所適用により処置する方法を提供する。
本明細書中で使用される表現「局所適用」は、生物学的表面への適用を表し、それにより、生物学的表面には、例えば、皮膚領域(例えば、上記で記載されるような手、前腕、肘、脚、顔、爪、肛門および性器領域)または粘膜が含まれる。本明細書中下記で詳述されるように、組成物において含むことができる適切なキャリアおよび必要な場合には他の成分を選択することによって、本発明の組成物は、局所適用のために典型的に用いられる形態のいずれにも配合することができる。したがって、本発明の組成物は、例えば、クリーム、軟膏、ペースト、ゲル、ゲルクリーム、ローション、乳液、懸濁物、エアロゾル、スプレー剤、フォーム、シャンプー、ヘアコンディショナー、漿液、スワブ、綿撒糸、パッド、パッチおよび石けんの形態で可能である。
軟膏は、典型的にはペトロラタムまたは石油誘導体に基づく半固体の調製物である。使用されるための具体的な軟膏基剤は、所与の配合物のために選ばれる活性な薬剤についての最適な送達を規定し、かつ、好ましくは、他の所望される特性(例えば、皮膚軟化性)もまた規定するものである。他のキャリアまたはビヒクルの場合と同様に、軟膏基剤は、不活性で、安定で、非刺激性で、かつ、非感作性でなければならない。Remington:The Science and Pratice of Pharmacy、第19版、Easton、Pa.:Mack Publishing Co.(1995)、1399頁〜1404頁において説明されるように、軟膏基剤は、油性基剤、乳化性基剤、エマルション基剤および水溶性基剤の4つのクラスに分類することができる。油性の軟膏基剤には、例えば、植物油、動物から得られる脂肪、および、石油から得られる半固体の炭化水素が含まれる。乳化性の軟膏基剤は吸収性の軟膏基剤としてもまた知られており、水をほとんど含有しないか、または、全く含有せず、これには、例えば、ヒドロキシステアリンスルファート、無水ラノリンおよび親水性ペトロラタムが含まれる。
エマルション軟膏基剤は、油中水(W/O)型エマルションまたは水中油(O/W)型エマルションのどちらかであり、エマルション軟膏基剤には、例えば、セチルアルコール、モノアステアリン酸グリセリル、ラノリンおよびステアリン酸が含まれる。好ましい水溶性軟膏基剤が、様々な分子量のポリエチレングリコールから調製される。
ローションは、摩擦を伴うことなく皮膚表面に適用されるための調製物である。ローションは、活性薬剤などの固体粒子が水基剤またはアルコール基剤に存在する典型的には液体または半液体の調製物である。ローションは典型的には、より多くの流体組成物を適用することが容易であるため、大きい身体領域を処置するために好ましい。ローションは典型的には固体の懸濁物であり、水中油型タイプの液体油状エマルションを含むことが多い。ローションにおける不溶物は細かく分割されることが一般に必要である。ローションは典型的には、より良好な分散を生じさせるための懸濁化剤、ならびに、活性な薬剤を局在化し、かつ、皮膚との接触状態で保つために有用な化合物(例えば、メチルセルロースおよびナトリウムカルボキシメチルセルロースなど)を含有する。
クリームは、水中油型または油中水型のどちらであっても、粘性の液体または半固体のエマルションである。クリーム基剤は典型的には水洗い可能であり、油相、乳化剤および水相を含有する。油相は「内側」相とも呼ばれており、一般には、ペトロラタムおよび/または脂肪アルコール(例えば、セチルアルコールまたはステアリルアルコールなど)から構成される。水相は、必ずであるとは限らないが、典型的には油相を体積で超え、一般には湿潤剤を含有する。クリーム配合物における乳化剤は一般には、非イオン性、アニオン性、カチオン性または両親媒性の界面活性剤である。さらなる情報については、Remington:The Science and Pratice of Pharmacy(上掲)を参照することができる。ペーストは、生物活性な薬剤が好適な基剤に懸濁される半固体の投薬形態物である。基剤の性質に依存して、ペーストは、脂肪ペースト、または、単相水性ゲルから作製されるペーストに分けられる。脂肪ペーストにおける基剤は一般にはペトロラタムおよび親水性ペトロラタムなどである。単相水性ゲルから作製されるペーストは一般には、カルボキシメチルセルロースまたは同様なものを基剤として取り込む。さらなる情報については、Remington:The Science and Pratice of Pharmacyをさらに参照することができる。
ゲル配合物は、半固体の、懸濁物タイプのシステムである。様々な単相ゲルが、典型的には水性であるキャリア液体の全体にわたって実質的に均一に分布する有機高分子を含有するが、好ましくは、アルコールおよび必要な場合にはオイルも含有する。好ましい有機高分子、すなわち、ゲル化剤が、架橋されたアクリル酸ポリマーであり、例えば、カルボマーポリマーの一群(例えば、Carbopol(商標)の商標で商業的に得ることができるカルボキシポリアルキレン)などである。この関連での好ましいポリマーの他のタイプが、親水性ポリマーであり、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーおよびポリビニルアルコールなど;セルロース系ポリマー、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラートおよびメチルセルロースなど;ゴム、例えば、トラガカントゴムおよびキサンタンガムなど;アルギン酸ナトリウム;およびゼラチンなどである。均一なゲルを調製するために、分散化剤(例えば、アルコールまたはグリセリンなど)を加えることができ、あるいは、ゲル化剤を、研和、機械的な混合もしくは撹拌、または、それらの組合せによって分散させることができる。
スプレー剤は一般には、送達のために霧状にして皮膚に吹き付けることができる水溶液および/またはアルコール性溶液において、活性な薬剤を提供する。そのようなスプレー剤には、活性な薬剤の溶液が送達後の投与部位において濃縮されることを提供するために配合されるスプレー剤が含まれる。例えば、スプレー剤溶液は主として、活性な薬剤が溶解され得るアルコールまたは他の同様な揮発性液体から構成され得る。皮膚に送達されたとき、キャリアが蒸発し、これにより、濃縮された活性な薬剤が投与部位に残る。
フォーム配合物は典型的には、単相または多相の液体形態で配合され、そして、好適な容器に、必要な場合には、容器からの組成物の排出を容易にし、したがって、組成物を適用時にフォームに変える噴射剤と一緒に入れられている。他のフォーム形成技術には、例えば、「バッグ・イン・カン(Bag−in−a−can)」配合技術が含まれる。そのように配合された組成物は典型的には、低沸点の炭化水素(例えば、イソプロパン)を含有する。そのような組成物の体温での適用および撹拌はイソプロパンを気化させ、フォームを、加圧されたエアロゾル起泡システムと類似する様式で生じさせる。フォームは水系または水アルコール系であり得るが、使用者の皮膚に適用されたときには迅速に蒸発し、これにより、有効成分を、上部皮膚層を通って処置部位に至らせる高アルコール含有量とともにしばしば配合される。
皮膚パッチは典型的には、活性な薬剤を含有するリザーバーが取り付けられる支持体を含む。リザーバーは、例えば、活性な薬剤または組成物が分散または浸漬されるパッドであり得るか、あるいは、液体リザーバーであり得る。パッチは典型的には、このデバイスを処置領域に接着および固定する前面の水透過性接着剤をさらに含む。自己接着性を有するシリコーンゴムを代替では使用することができる。両方の場合において、保護用の透過層を、パッチの接着剤面をその使用前において保護するために使用することができる。皮膚パッチはさらに、皮膚パッチを貯蔵時に保護するために役立つ取り外し可能なカバーを含むことができる。
下記の表1cは、様々なトピラマート濃度の局所用配合物を使用する、新しい創傷および成熟した創傷、新しい瘢痕および成熟した瘢痕、ならびに、様々な皮膚障害のための典型的な処置計画をまとめている。
本明細書中で使用される用語「約」は、±10%を示す。
本発明の追加の目的、利点、及び新規な特徴は限定されることを意図されない以下の実施例の精査により当業者に明らかになるだろう。さらに、特許請求の範囲で述べられかつ上述のように記載された本発明の様々な実施形態及び態様の各々は、以下の実施例において実質的な裏付けを見出せる。
次に下記の実施例が参照されるが、下記の実施例は、上記の説明と一緒に、本発明を非限定様式で例示する。
実施例1
配合物開発のための局所用ビヒクルの選択
本研究は、トピラマートを局所送達するのに適切なクリーム基剤、軟膏基剤、エマルション基剤またはゲル基剤を見出すことを目的とした。インシリコツールを使用するトピラマートの物理化学的特徴づけを、適切な配合基剤のリストを選択するために最初に行った。物理化学的特徴づけにより、トピラマートの推定logPが1.3であること、および、その水溶解度がおよそ10mg/mlであったことが明らかにされた。加えて、特徴づけデータは、この薬物が、ある程度の水溶解度、同様にまた、脂質に対する潜在的親和性を有することを示した。
局所用の半固体配合物において使用されるキャリアは、その物理化学的性質の点で、下記の4つの主要なタイプに分類することができる:
*脂肪基剤は無水であり、脂肪基剤は吸収されずに、閉塞作用を及ぼす。脂肪基剤は吸水能が低く、通常、皮膚軟化剤として、または、不活性なビヒクルとして使用される。
*吸収基剤は多くの場合には無水であり、典型的には、油中水型の乳化剤が配合されている疎水性の脂肪基剤からなる。このタイプの基剤は、医薬品の水性液体または水溶液のためのビヒクルとして使用される。吸収基剤は皮膚から容易に除かれない。
*エマルション基剤は、水が、油中水型エマルションまたは水中油型エマルションを与えるために添加されている吸収基剤である。油中水型の基剤は閉塞性を有しており、また、その油性の外側相のために、水によってあまり容易には除かれない。水中油型の種類は化粧品的に最も上品であり、水と混合されたときには皮膚表面に容易に広げられ、バニシング型クリームを容易に形成する。
*水溶性基剤−ほとんどの水溶性軟膏基剤が、高分子量および低分子量のマクロゲルをブレンド混合することによって作製される。
医薬品の観点から、トピラマートは、その一部が水溶性であるために水中油型配合物(例えば、クリーム、ゲルクリーム、ゲル(アルコール性および非アルコール性)、フォーム(水系および水アルコール系)、エマルション、ナノエマルションおよびローションなど)への配合のために好適であり、同様にまた、脂質に対する、その疎水性による潜在的親和性のために脂肪軟膏への配合のためにも好適であり、また、アルコール系および非アルコール系のフォーム配合物への配合のために好適である。
したがって、水中油型基剤、水アルコール性基剤および脂肪軟膏を動物実験のために選択し、評価した。
提案された配合物には、下記のキャリアが含まれている:
1.水性クリーム(BP):水、白色ワセリン、セトステアリルアルコール、流動パラフィンおよびラウリル硫酸ナトリウム。
2.セトマクロゴールクリーム(英国薬局方):水、白色ワセリン、セトステアリルアルコール、流動パラフィンおよびセトマクロゴール1000。
3.ブルーシリコンクリーム:水、ジメチコーン、ステアリン酸、ミリスチン酸イソプロピル、鉱油、グリセリン、ステアリン酸グリセリル、セチルアルコール、ペンテノールおよびテトラエチルアンモニウム。
4.羊毛脂および水を含有し、油中水型のエマルション基剤である含水羊毛脂(ラノリン)。
5.軟質パラフィン、流動パラフィン、セトステアリルアルコールおよびSLSを含有する乳化軟膏BP。この基剤は水中油型のエマルション基剤である。
6.軟質パラフィン、流動パラフィン、セトステアリルアルコールおよびセトマクロゴール1000を含有するセトマクロゴール乳化軟膏BP。この基剤もまた水中油型基剤である。
7.リン脂質および非イオン性界面活性剤を使用して乳化される5%〜20%の油相および80%〜95%の水相を含有する水中油型のナノエマルション。
8.カルボポールポリカルボン酸ポリマーに基づく局所用の透明な水性ゲル。
9.60%のエタノールを局所適用のために含有する水アルコール性フォーム配合物。利点が、高アルコール含有量のために、迅速な蒸発および皮膚浸透である。
9.60%の水を局所適用のために含有する水系フォーム配合物。利点が、油脂性残渣を何ら残すことなく、刺激のより低い可能性である。定量分注装置を使用するフォームの投与により、定量の薬剤が提供される。
下記の表2には、様々な基剤(キャリア)配合物および製造方法が記載される。
6つの配合物を、適用および適用後の容易さおよび快適さのためと同様に、局所的創傷を処置し、これにより生じた瘢痕を軽減するためのそれらの好適性に基づくさらなる研究のために選択した。
実施例2
局所用トピラマート配合物の安全性および有効性
本研究の目的は、ホワイトニュージーランドウサギでの肥厚性瘢痕モデルにおけるトピラマートの6つの異なる水中油型の局所用配合物の安全性および有効性(創傷治癒および肥厚性瘢痕軽減)の特性を評価することであった。
5.0%のトピラマートを含有するそれぞれの配合物を、下記のパラメーターを使用して、同じ配合物のプラセボ(トピラマートなし)および非処置コントロール(トピラマートなし)に対して客観的に比較した。
(i)SEI(瘢痕隆起指数)=瘢痕の断面積と、同じ大きさでの正常な皮膚の断面積との比率。約1を越える値はどれも、正常な、非傷害の皮膚レベルを超える瘢痕隆起の何らかのレベルを意味する。
(ii)SLI(瘢痕長さ指数)=瘢痕の最長軸(サンプリング日)と、傷害時(0日目)における創傷の最長軸との比率。約1を越える値はどれも、瘢痕が、作製された新しい創傷の長さよりも長いことを意味する。
(iii)SWR(瘢痕対創傷表面比)=サンプリング日における最終的な瘢痕表面積(平方mm)と、2日目(処置開始前)における創傷面積との比率。このパラメーターは、薬物+配合物の組み合わせの瘢痕表面積軽減特性を評価することを可能にする。
(iv)TTH(治癒までの時間)=0日目(創傷形成時)から完全な創傷治癒までの平均日数。TTHは、それぞれの個々の創傷について、また、同じプロトコルで処置される創傷群毎に別々に計算される。
材料および方法
14羽のホワイトニュージーランドウサギを29日の期間にわたって試験した。2羽のウサギを6つの局所用配合物のそれぞれによる処置のために割り当て、2羽のウサギを非処置コントロール群に割り当てた。
5%のトピラマート(w/w)を含有する6つの異なる局所用配合物を本研究のために開発し、最適化した(Aminolab Pharma、Ness Tziona、イスラエル):
配合物1−水、白色ワセリン、セトステアリルアルコール、流動パラフィンおよびラウリル硫酸ナトリウムからなる水性クリーム(BP)。
配合物2−水、ジメチコーン、ステアリン酸、ミリスチン酸イソプロピル、鉱油、グリセリン、ステアリン酸グリセリル、セチルアルコール、ペンテノールおよびテトラエチルアンモニウムからなるシリコンクリーム。
配合物3−軟質パラフィン、流動パラフィン、セトステアリルアルコールおよびSLSからなる乳化軟膏BP。この基剤は水中油型のエマルション基剤である。
配合物4−軟質パラフィン、流動パラフィン、セトステアリルアルコールおよびセトマクロゴール1000からなるセトマクロゴール乳化軟膏BP。このキャリアは水中油型の基剤である。
配合物5−リン脂質および非イオン性界面活性剤を使用して乳化される5%〜20%の油相および80%〜95%の水相からなる水中油型のナノエマルション。
配合物6−カルボポールポリカルボン酸ポリマーに基づく局所用の透明な水性ゲル。
0日目に、それぞれのウサギを麻酔し、軟骨を露出させる6つの全層創傷をそれぞれの耳の前面に作製した(図1を参照のこと)。これらの創傷はすべてのウサギにおいてサイズおよび形状が類似していた。
それぞれの創傷に、個々の創傷識別および経過観察のために使用される固有の調査用数字が与えられた。右側の耳において、創傷がR01からR06まで数えられ、左側の耳ではL01からL06まで数えられた。
研究2日目に(例えば、創傷形成後36時間〜48時間の間で)、6つの研究群の各ウサギがそれぞれの特定の5%トピラマート局所用配合物により処置を開始した。1つの耳における6つの創傷が特定の配合物により処置され、一方、反対側の耳では、3つの創傷が特定のプラセボ配合物(すなわち、トピラマートを除いて、第1の耳で使用される配合物と同一)により処置された。研究8日目に、この段階まで処置されなかった残る3つの創傷が5%トピラマート配合物により処置を開始した。このことは、それぞれのウサギにおいて、6つの創傷が研究2日目から研究終了まで特定の局所用トピラマートにより処置され、3つの創傷が研究2日目から研究終了まで特定の局所用トピラマートにより処置され、3つの創傷が研究2日目から研究終了まで特定の配合物のプラセボ形態によって処置されたことを意味する。
トピラマート容器およびプラセボ容器の重量を、適用された毎日のトピラマートおよび総トピラマートの非常に正確な測定を可能にするように、それぞれの個々の耳へのそれぞれの適用の前後で、持ち運び可能な高感度重量計(10mgの精度能を有する)を使用して求めた(表3a〜表3b)。
加えて、各ウサギのそれぞれの耳および創傷を、高解像度の12メガピクセルカメラ(G9、Canon、日本)および特殊目的の皮膚科学用の写真撮影/スケーリング/測定装置(FotoFinder、Bad Birnbach、ドイツ)を使用して写真撮影した。写真を、0日目、2日目、5日目、9日目、11日目、13日目、15日目、17日目、19日目および28日目に撮影し、これにより、創傷長さ、創傷面積、瘢痕面積および瘢痕軸長さの正確な0.1mm解像度での測定を可能にした。
29日目に、すべてのウサギを屠殺し、(0日目の創傷形成から生じる)それぞれの瘢痕の最長軸を、標準的な消去できない黒色マーカーを使用して瘢痕の上にマーキングした(下記の図2を参照のこと)。それぞれの瘢痕のマーキングに加えて、2つの非傷害皮膚部位および非処置皮膚部位(平均すると、それぞれが25mm)もまた(緑色で)マーキングした。マーキング後、断面の組織学的サンプルをマーキングに正確に従ってそれぞれの創傷および関連部から採取し、ホルムアルデヒドに入れ、組織学的スライド調製のために送付した(図3を参照のこと)。組織学的例の長さおよび写真撮影された組織学的スライドに基づいて、(軟骨の上の)瘢痕の面積および隣接する正常な皮膚の面積を計算し、記録した(図4を参照のこと)。
結果
コントロール群の結果および研究群の5つの結果が図5に示される。配合物1(水性クリーム)および配合物2(シリコーンクリーム)が、非処置コントロール群との比較で、組み合わされた創傷治癒および瘢痕軽減/除去に関する限りでは最も良い結果をもたらした。
水性クリーム配合物による処置では、非処置コントロールと比較して、SEIが72%良好となり、SEIが26%良好となり、瘢痕面積が78%小さくなった。同時に、完全な創傷治癒が、コントロールと比較されたとき、18%早く得られた。この配合物は、その迅速な吸収、および、皮膚残留物が26日間連続適用の後で残っていないことにおいてさらに好都合であった。
シリコーンクリーム配合物による処置では、コントロールと比較して、SEIが62%良好となり、SLIが7.5%良好となり、瘢痕面積が47%小さくなった。同時に、完全な創傷治癒が、コントロールと比較されたとき、14.3%早く得られた。この配合物はまた、迅速な吸収によって特徴づけられたが、それにもかかわらず、そのシリコーン残留物のために、水性クリームよりもわずかに低く評価された。
乳化軟膏配合物による処置では、コントロールと比較して、SEIが84%良好となり、瘢痕面積が55%小さくなった。しかしながら、この配合物は、SLIに関する限りではコントロールよりも4%低く、また、その創傷治癒がコントロールとちょうど等しかった。この配合物は、使用者の皮膚適用体験、遅い吸収の点で比較的低く評価され、創傷に重なる油脂状残留物を残した。
Ceto軟膏配合物による処置では、コントロールと比較して、SEIが26%良好となり、SLIが3.3%良好となり、瘢痕面積が40%小さくなった。同時に、完全な創傷治癒が、コントロールと比較されたとき、18%早く得られた。しかしながら、この配合物は、創傷治癒特性がコントロールよりも13%低かった。この配合物はまた、使用者の皮膚適用体験、遅い吸収の点で比較的低く評価され、創傷に重なる油脂状残留物を残した。
このゲル配合物に関して、研究開始期間中に行われたいくつかの観察において、このゲル配合物は、ナノエマルション配合物の負の影響と類似する、創傷治癒プロセスに対する負の影響を及ぼした。
ナノエマルション配合物による処置では、コントロールと比較して、SEIが22%良好となり、瘢痕面積が87%小さくなった。しかしながら、この配合物は、コントロールとの比較では、そのSEIがコントロールよりも26%低く、また、その創傷治癒特性が19%低かった。この配合物はさらに、その非常に大きな快適性および迅速な吸収において、また、残留物を皮膚に全く残さないことによって高く評価された。
さらに、2日目に開始された処置と、8日目に開始された同一の処置との比較により、2日目に開始された処置に対するすべてのパラメーターにおいて有利であることが明らかにされた。
以上のことから、試験された水中油型配合物のすべてが、切除傷/瘢痕モデルにおける瘢痕軽減/除去に関連するパラメーターにおいてコントロールを上回る利点を明らかにした。しかしながら、驚くべきことに、2つのクリーム配合物のみが、創傷治癒特性においてもまた利点を明らかにし、一方、他の配合物はコントロール処置と同等であったか、または、コントロール処置よりも劣っていたかのどちらかであった(図6を参照のこと)。
実施例3
配合物1および配合物2の安全性および有効性
本研究の目的は、最も良い成績をもたらす2つの水中油型配合物、すなわち、実施例2に記載される水性クリーム(配合物1)およびシリコーンクリーム(配合物2)のトピラマートの2つの濃度(2.0%および0.5%)の安全性および有効性(創傷治癒および瘢痕軽減)の特性を評価することであった。コントロールに対するそれぞれの配合物の比較を、実施例2に記載されるパラメーターに従って行った。
材料および方法
6羽のホワイトニュージーランドウサギを29日の期間にわたって処置した。2羽のウサギを2つの局所用配合物(実施例2に記載される配合物1および配合物2)のそれぞれによる処置のために割り当て、2羽のウサギをコントロール群(全くの無処置)に割り当てた。これら2つの配合物のそれぞれが2つの異なる濃度のトピラマート(2.0%および0.5%)を含んでいた。
0日目に、それぞれのウサギを麻酔し、6つの全層切除傷を、軟骨を完全に露出させるパンチ生検(Acuderm、米国)を使用してそれぞれの耳の前側に作製した。それぞれの耳に作製された6つの切除傷のうちの3つが直径10mmであり、それ以外の3つの創傷が直径12mmであった。すべての創傷は、すべてのウサギにおいてサイズおよび形状が同一であった(図7を参照のこと)。
それぞれの創傷に、個々の創傷経過観察のために使用される固有の調査用数字を与えられた。右側の耳において、創傷がR01からR06までとして呼ばれ、左側の耳ではL01からL06までとして呼ばれた。
研究2日目に、2.0%トピラマート配合物による処置を2つの研究群において2羽のウサギのそれぞれの一方の耳における6つの創傷に対して開始した;一方、同じウサギの反対側の耳を0.5%トピラマート配合物により処置した。
トピラマート容器およびプラセボ容器を、毎日のトピラマート適用および総トピラマート適用の評価を可能にするように、適用の前後に上記で記載されるように重量測定した。下記の表4は、これら4つの処置のそれぞれにおけるミリグラム/創傷でのトピラマートの1日の平均適用量を提供する。
加えて、各ウサギのそれぞれの耳を、上記で記載されるように写真撮影した。写真を、0日目、2日目、5日目、8日目、10日目、12日目、14日目、16日目、18日目、20日目、24日目および28日目に撮影し、これにより、創傷長さ、創傷面積、瘢痕面積および瘢痕軸長さの正確な0.1mm解像度での測定を可能にした。
29日目に、すべてのウサギを屠殺し、(0日目の創傷形成から生じる)それぞれの瘢痕の最長軸を、標準的な消去できない黒色マーカーまたは青色マーカーを使用してマーキングした(図8を参照のこと)。加えて、2つの参照用の非傷害皮膚部位および非処置皮膚部位(それぞれがおよそ25mmの直径である)もまた(青色で)マーキングした。マーキング後、断面の組織学的サンプルをそれぞれの創傷から採取した。サンプルはマーキングに対して参照された。サンプルをホルムアルデヒドに入れ、組織学的スライド調製のために送付した(図9を参照のこと)。組織学的データおよび写真に基づいて、(軟骨の上の)瘢痕の面積および隣接する正常な皮膚の面積を計算し、記録した。
結果
コントロール群および水性クリームトピラマート配合物群の結果が図10に示される。シリコーンクリーム処置群におけるウサギは全処置期間を終えなかったが、(図11a〜図11lにおいて)下記に示される比較データは、16日目にはすでに、2.0%トピラマート−シリコーンクリーム配合物の有効性が2.0%トピラマート−水性クリーム配合物の創傷治癒および瘢痕軽減の有効性と類似していたことを明らかにする。
より具体的には、2.0%トピラマート−シリコーンクリーム配合物は、12日目および16日目には、創傷閉鎖/治癒において2.0%トピラマート−水性クリーム配合物よりも良好な結果をもたらし、コントロール群よりも良好であった。シリコーンクリーム配合物により処置された両方のウサギは、研究に関連しない早すぎる死亡のために研究を完了しなかったので、この群の他のパラメーター(SEI、SLIなど)は比較することができなかった。
2日目に開始された2.0%トピラマート−水性クリーム配合物による処置では、SEIにおけるコントロールよりも18.7%上回る効果、コントロールに対する瘢痕面積減少における437.5%の効果、コントロールよりもメジアン創傷痂皮脱落日における20%上回る効果、および、メジアン完全創傷治癒日におけるコントロールよりも46.7%上回る効果が得られた。しかしながら、SLI(瘢痕長さ指数)のパラメーターにおいて、この処置群はコントロールよりも(5%)劣っていた。
2日目に開始された0.5%トピラマート−水性クリーム配合物による処置は、SEIにおいてコントロールよりも23.1%低かったが、コントロールに対する瘢痕面積減少における105.6%の効果を得た。この配合物はまた、創傷痂皮脱落日においてコントロールと等しく、また、メジアン完全創傷治癒日においてコントロールよりも85.7%大きかった。SLI(瘢痕長さ指数)のパラメーターにおいて、この処置群はまた、コントロール群と等しかった。
以上のことから、2.0%トピラマート−水性クリーム配合物および2.0%トピラマート−シリコーンクリーム配合物はともに、コントロール群よりも良好な成績をもたらした。0.5%トピラマート−水性クリーム配合物および0.5%トピラマート−シリコーンクリーム配合物はまた、いくつかのパラメーターにおいてコントロール群よりも良好な成績をもたらした。全体として、本研究では、2.0%トピラマート配合物による処置が0.5%トピラマート配合物による処置よりも優れていることが明らかにされた。
実施例4
治癒した創傷および瘢痕に由来する組織の組織学
実施例2における、配合物1、配合物2および配合物5により処置されたウサギ、ならびに、コントロール群に由来するウサギを屠殺し、瘢痕組織を組織学的に評価した。組織スライドを10X〜40Xの倍率でOlympus光学顕微鏡で評価した。
図12a〜図12hは、Olympusデジタルカメラを使用して顕微鏡から取り込まれた創傷組織の画像を例示する。図12aは、5.0%トピラマートのシリコーン配合物により処置されたサンプルR03−01の低倍率像である。瘢痕が、サンプルの上部右端において、おおよそ丸で囲まれた領域に突き止められる。皮膚表面のレベルが、正常な皮膚のレベルと類似している。線維性瘢痕の下側には、新しい軟骨形成の領域(白の星印)が認められる。瘢痕の左端における毛包が矢印で示される。四角で囲まれる領域が図12bに高倍率で示され、この図では、毛包が瘢痕の領域(S)に存在しない。矢印は瘢痕の端における毛包を示す。線維性組織が毛包を少し越えて続いており、視野の左側の正常な真皮コラーゲンとわずかに混じり合っている。
図12cは、図12bにおける上部の四角で囲まれる領域の高倍率である。ほとんどまたはすべての真皮コラーゲンがこの視野では線維性瘢痕組織によって置き換えられる。黒色線の上側の、1と印が付けられる領域では、細胞外物質が細胞よりも多く存在し、一方、2と印が付けられる領域では、細胞(線維芽細胞)が優勢である。線維性組織の下側には、元の耳介軟骨(4)の上側に位置する新しい軟骨形成の領域(3、輪郭が白色で描かれる)が認められる。D−真皮、C−軟骨。
図12dは、図12bにおける下部の四角で囲まれる領域の高倍率であり、コラーゲンの厚い束と、比較的少ない数の目立たない線維芽細胞とを伴う正常な真皮(D)の組織学的外観が示される。矢印は毛包を示す。
図12eは、サンプルR14−R01(非処置コントロール)の低倍率像である。瘢痕組織により、マウンド様の腫大が、四角で囲まれる領域の中心に形成される。
図12fは、図12eにおける四角で囲まれる領域の中倍率である。瘢痕(S)には毛包がない。毛包の大きいクラスターが、(黒色で囲まれる)瘢痕の側方の端において突き止められる。
図12gは、図12fにおける上部の四角で囲まれる領域の高倍率である。線維性瘢痕組織が、コラーゲンおよび線維芽細胞の混合物から構成される。これら2つの成分の間における比率が画像Cにおける領域2の比率と類似している。コラーゲン線維の配向が、コラーゲン線維が皮膚表面に平行しているCの場合よりもはるかに不均一である。
図12hは、図12fにおける下部の四角で囲まれる領域の高倍率である。瘢痕組織(S)が軟骨のレベルにまで及んでいない。正常な真皮の薄い層(D、黒色線の下側)が軟骨の上側に保たれる。この組織が軟骨の反対側の真皮と類似していることには留意されたい。耳介軟骨における反応性変化がないこともまた、最深真皮の保存に関連づけられる。
下記の表5には、光学顕微鏡で観察されるような組織の構造がまとめられる。
用語の説明
痂皮−すなわち、セロセルラー(serocellular)痂皮−化膿性滲出性炎症の領域
皮膚欠損−組織喪失を示す、毛包がない線維性領域
輪郭不明瞭な−パッチ状、非凝集性、境界を定めることが困難
略号:
Av−平均
H−異好性白血球
HF−毛包
HK−角質増殖
Mf:多巣性
MN:単核細胞。組織球/マクロファージ、リンパ球およびプラスマ細胞を含む。
WNL:正常範囲内
それぞれの試験された配合物の影響が下記の表6に記載される。これらの所見は、水性トピラマート配合物(配合物1)が最も良好な創傷治癒結果をもたらすことを明瞭に例示する。
治癒のスコア化:
スライドがスコア化されるならば、このことは、皮膚欠損が確認されたことを暗示する。
皮膚欠損−皮膚の一部が切除されているという証拠、すなわち、線維性組織の連続的形成の中心点−傷跡形成およびHF非存在。
定義:
(i)不良
(ii)中程度−中程度に成熟している瘢痕組織から構成される小さいマウンド。
(iii)良好−マウンドまたは沈み込んだ表面の非存在、成熟した瘢痕組織。
実施例5
新しい座瘡瘢痕の処置
炎症を起こした座瘡後瘢痕(3ヶ月齢)を有する21歳の男性患者(インド人、皮膚色調=Fitzpatrick 4)が、局所用トピラマート(2.50%)の水性クリーム配合物により3週間、1日に1回(夕刻時)処置された。処置の21日後、座瘡瘢痕の深さ/重篤度および炎症における75%を越える改善が認められた(図13a、0日目−処置前、図13b、処置開始後21日)。
炎症を起こした座瘡後瘢痕(9ヶ月齢)を有する24歳の女性患者(インド人、皮膚色調=Fitzpatrick 3〜4)が、局所用トピラマート(2.50%)の水性クリーム配合物により30日間、1日に1回(夕刻時)処置された。処置の30日後、瘢痕の深さ/重篤度および炎症における50%を越える改善が認められた(図14a、0日目−処置前、図14b、処置開始後30日)。局所用トピラマート適用の数日後、この患者は、局所用トピラマートを適用した後の顔面皮膚における時々の軽度〜中程度の乾燥感を訴えた。患者には、局所用トピラマート処置を市販の保湿剤により強化することが皮膚科医によって指示された。24時間以内に、患者は、乾燥の症状が解消されたことを皮膚科医に報告した。
実施例6
ステロイド後の皮膚萎縮および線条
18歳の女性患者(インド人、皮膚色調=Fitzpatrick 4〜5)が、12ヶ月間にわたり、著しい1日投与量の経口ステロイド剤によって継続して処置され、これにより、筋膜層に至るまでの全身(75%+)の皮膚萎縮および線条を引き起こしていた(図15a)。経口ステロイド剤が直ちに中断され、ステロイド剤処置から生じる数百の萎縮線条のなかから、ただ1つの最も深い重篤な線条萎縮が、8週間、1日に1回(夕刻)、局所用トピラマート(2.50%)により処置された(図15b)。処置された線条萎縮が、他の処置されていない線条萎縮と比較して実質的に改善された(図16)。処置された萎縮性線条の真皮および表皮は完全に再生され、一方、処置されていない萎縮性線条は、依然として赤く、くぼんでおり、凹凸がみられた。
ただ1つの最も重篤な線条萎縮(これは卵形の縁取りによりマーキングされる。図16)の処置の60日後、真皮および表皮の両方がそれらの元のレベルに回復し、線条の皮膚色調が、非罹患の(健康な)皮膚色とほとんど同一になった。対照的に、処置されていない萎縮性線条(これは点線の長方形の縁取りによりマーキングされる)は、依然としてくぼみや凹凸がみられ、色調が、局所用トピラマートにより処置された萎縮性線条よりはるかに赤色であり、凹凸がみられた。
実施例7
成熟した座瘡後瘢痕
無作為三重盲検研究をインド国内の2カ所の施設(AmritsarおよびFaridkot)で35名の患者に対して行った。成熟した萎縮性の座瘡後の顔面の傷跡形成(2年を越える瘢痕齢)を有する民族的皮膚患者(Fitzpatrick 4〜5)が、局所用トピラマート(5.0%)(n=10)、局所用トピラマート(2.5%)(n=9)、経口トピラマート(25mg)(n=8)および局所用プラセボ(n=7)の4つの試験群のうちの1つに無作為に割り当てられた。患者は、局所用配合物を、3ヶ月間、両頬に1日に1回適用した。臨床評価を、(処置前および処置後の)頬の写真を並べてスコア化した患者自身および3名の無関係な観察者(2名の形成外科医および1名の一般外科医)によって視覚アナログ尺度(VAS)を使用して6週間および3ヶ月で行った。
35名の患者が研究を完了し、合計で57の頬(局所用トピラマート(5%)、n=18;局所用トピラマート(2.5%)、n=19;経口トピラマート、n=13;局所用プラセボ、n=7)を評価し、スコア化した。
局所用トピラマート(2.50%)クリームおよび局所用トピラマート(5.00%)クリームはともに、良好な耐容性を示した。42日目において、局所用トピラマート(5.00%)群の改善が30.26%であり、局所用トピラマート(2.50%)群における改善が27.22%であり、経口トピラマート群における改善が13.91%であり、局所用プラセボ群における改善が7.12%であった(これらは、325%、282%および95%の、コントロールを上回る研究群の効果をそれぞれ表す)。90日目において、局所用トピラマート(5.00%)群の改善が45.93%であり、局所用トピラマート(2.50%)群における改善が48.46%であり、経口トピラマート群における改善が34.69%であり、局所用プラセボ群における改善が17.72%であった(これらは、167%、182%および102%の、コントロールを上回る研究群の効果をそれぞれ表す)。これらの結果は統計学的に有意であった(p<0.05)。
経口トピラマート群に登録された、20/20の研究前視力を有する女性患者が、経口トピラマート(25mg)での開始から2日以内に、−5.00への一時的な視力低下を受けた。経口トピラマート処置が治験責任者によって直ちに中止され、患者の視力は完全に解決し、処置中止から7日以内に20/20に戻った。トピラマートクリーム(5.0%および2.5%)により処置された患者の35%が、時に顔面の軽度〜中程度の皮膚乾燥感を訴えたが、この感覚は、市販の保湿剤を使用することによって解消された。他の有害事象は何1つ、局所用薬物群または局所用プラセボ群では報告されなかった。
実施例8
成熟した萎縮性の座瘡後の傷跡形成の処置
萎縮性の座瘡後の傷跡形成に2年間悩まされる20歳の男性患者が、3ヶ月間、1日に1回(夕刻)、局所用トピラマート(5.0%)により処置された(図17aおよび図17b−処置前;図17cおよび図17d−処置開始後90日)。患者に一度も会うことなく、または、患者を一度も診ることなく処置されたそれぞれの頬の撮像前および撮像後に独立して検討した3名の無関係な観察者により、患者の萎縮性の座瘡後の傷跡形成状態の78%改善の平均スコアがもたらされた。
萎縮性の座瘡後の傷跡形成に8年間悩まされる25歳の女性患者が、3ヶ月間、1日に1回(夕刻)、局所用トピラマート(2.5%)により処置された(図18aおよび図18b−処置前;図18cおよび図18d−処置開始後90日)。患者に一度も会うことなく、または、患者を一度も診ることなく処置されたそれぞれの頬の撮像前および撮像後に独立して検討した3名の無関係な観察者により、患者の萎縮性の座瘡後の傷跡形成状態の82%改善の平均スコアがもたらされた。
実施例9
皮膚老化の予防的処置
皮膚の老化および萎縮症状に5年間悩まされる34歳の女性患者が、3ヶ月間、1日に1回(夕刻)、局所用トピラマート(5.0%)により処置された(図19a−処置前;図19b−処置開始後90日)。90日の処置期間が終了したときの皮膚の健康状態、活力、厚さおよび粗さの独立した観察により、皮膚の老化および萎縮症状の著しい改善が明らかにされた。皮膚は、処置前のベースラインと比較したとき、著しく健康で、厚そうであり、かつ、触ってそれほど粗くなかった。
実施例10
新しい、帝王切開後の縫合瘢痕
10ヶ月齢のほぼ新しい帝王切開後瘢痕を有する女性患者(インド人、26歳)が、局所用トピラマート(5.00%)により1日に1回(夕刻)、42日間、処置された(図20a−処置前;図20b−処置開始後42日)。中心帝王切開の側方固定縫合から生じる萎縮性瘢痕の深さが処置の42日間にわたって著しく減少し、かつ、萎縮性瘢痕の周りの皮膚の凹凸のある粗い肌触りが著しく改善された。
実施例11
成熟した、帝王切開後の縫合瘢痕
24ヶ月齢の成熟した帝王切開後瘢痕を有する女性患者(インド人、24歳)が、局所用トピラマート(5.00%)により1日に1回(夕刻)、42日間、処置された(図21a−処置前;図21b−処置開始後42日)。(縫合切開瘢痕の50%を残した)萎縮性瘢痕の深さが処置の42日間にわたって著しく減少し、平坦になった。
明確にするため別個の実施形態で説明されている本発明の特定の特徴は単一の実施形態に組み合わせて提供することもできることは分かるであろう。逆に、簡潔にするため単一の実施形態で説明されている本発明の各種の特徴は別個にまたは適切なサブコンビネーションで提供することもできる。
本発明はその特定の実施形態によって説明してきたが、多くの別法、変更および変形があることは当業者には明らかであることは明白である。従って、本発明は、本願の請求項の精神と広い範囲の中に入るこのような別法、変更および変形すべてを包含するものである。本明細書中で言及した刊行物、特許および特許願はすべて、個々の刊行物、特許または特許願が各々あたかも具体的にかつ個々に引用提示されているのと同程度に、全体を本明細書に援用するものである。さらに、本願で引用または確認したことは本発明の先行技術として利用できるという自白とみなすべきではない。

Claims (30)

  1. GABAアゴニストおよび水中油型キャリアを含む医薬組成物。
  2. 前記GABAアゴニストはトピラマートである、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 医薬組成物は0.1%〜7.5%(w/w)の前記トピラマートを含む、請求項1に記載の医薬組成物。
  4. 医薬組成物は0.5%〜5.0%(w/w)の前記トピラマートを含む、請求項3に記載の医薬組成物。
  5. 前記水中油型キャリアは、クリーム、ゲルクリーム、エマルションおよびフォームとして配合される、請求項1に記載の医薬組成物。
  6. 前記医薬組成物は保湿用薬剤を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
  7. 前記医薬組成物は皮膚浸透強化剤を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
  8. 前記クリームは、水、白色ワセリン、セトステアリルアルコール、流動パラフィンおよびラウリル硫酸ナトリウムを含む、請求項5に記載の医薬組成物。
  9. 前記クリームは、水、ジメチコーン、ステアリン酸、ミリスチン酸イソプロピル、鉱油、グリセリン、ステアリン酸グリセリル、セチルアルコール、ペンテノールおよびTEAを含む、請求項5に記載の医薬組成物。
  10. 前記水中油型キャリアは、スクレロチウムガム、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、カルボマー、セルロースエーテルまたはアクリラートポリマーからなる水溶性ポリマーを含む、請求項5に記載の医薬組成物。
  11. 前記フォームは、水、鉱油、ミリスチン酸イソプロピル、MCTオイル、モノステアリン酸グリセリル、ステアリルアルコール、キサンタンガム、メトセルK1000M、TWEEN80、MYRJ49p、グリコフロール、ココアミドプロピルベタイン、フェノニプ、ブタンを含む、請求項5に記載の医薬組成物。
  12. 前記GABAアゴニストはトピラマートである、請求項1に記載の医薬組成物。
  13. 角膜適用のために配合される、GABAアゴニストを含む医薬組成物。
  14. 上皮組織に関連する障害を処置する方法であって、GABAアゴニストおよび水中油型キャリアを含む医薬組成物を前記上皮組織に局所適用して、それにより、障害を処置することを含む方法。
  15. 前記水中油型キャリアは、クリーム、ゲルクリーム、エマルションまたはフォームとして配合される、請求項14に記載の方法。
  16. 前記上皮組織は皮膚である、請求項14に記載の方法。
  17. 前記障害は創傷である、請求項14に記載の方法。
  18. 前記障害は瘢痕である、請求項14に記載の方法。
  19. 前記障害は皮膚バリア中断または異常をもたらす、請求項14に記載の方法。
  20. 前記障害は皮膚萎縮によって引き起こされる、請求項14に記載の方法。
  21. 前記GABAアゴニストはトピラマートである、請求項14に記載の方法。
  22. 前記医薬組成物は0.1%〜7.5%(w/w)の前記トピラマートを含む、請求項15に記載の方法。
  23. 前記瘢痕は、萎縮性瘢痕または陥没瘢痕である、請求項18に記載の方法。
  24. 前記障害は創傷であり、前記医薬組成物は創傷後0日〜8日で最初に適用される、請求項14に記載の方法。
  25. 前記障害は、しわ、いぼ、皮膚の垂れ下がり、セルライトおよび伸展線からなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
  26. トピラマートおよび水中油型キャリアを含む医薬組成物と、前記医薬組成物を上皮組織に関連する障害の処置に使用するものであることが確認されている包装材とを含む製造物。
  27. 瘢痕の外観を軽減するか、または、瘢痕の形成を最小限に抑える方法であって、トピラマートを含む医薬組成物を、創傷または瘢痕を有する組織に局所適用することを含む方法。
  28. ゲルクリームとして配合される、GABAアゴニストを含む医薬組成物。
  29. 前記GABAアゴニストはトピラマートである、請求項28に記載の医薬組成物。
  30. 前記医薬組成物は0.10%〜7.5%(w/w)の前記トピラマートを含む、請求項29に記載の医薬組成物。
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