JP2012505229A - 自己抗イディオタイプワクチンを用いてb細胞イディオタイプに対する持続的免疫応答を誘導するための方法 - Google Patents
自己抗イディオタイプワクチンを用いてb細胞イディオタイプに対する持続的免疫応答を誘導するための方法 Download PDFInfo
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Abstract
本発明は、自己抗イディオタイプワクチンを用いて、対象におけるB細胞イディオタイプに対する免疫応答を誘導および維持するための方法に関する。1つの態様において、免疫応答は、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、多発性骨髄腫、およびマントル細胞リンパ腫から選択されるB細胞由来悪性疾患の処置のために誘導および維持される。
Description
関連出願の相互参照
本出願は、全ての図面、表、およびアミノ酸または核酸配列が含まれるその開示の全内容が参照により本明細書に組み入れられる、2008年10月7日に提出された米国特許仮出願第61/103,499号の恩典を主張する。
本出願は、全ての図面、表、およびアミノ酸または核酸配列が含まれるその開示の全内容が参照により本明細書に組み入れられる、2008年10月7日に提出された米国特許仮出願第61/103,499号の恩典を主張する。
発明の背景
手術、化学療法、および放射線療法は、癌の処置および管理の中核である。手術および放射線療法は典型的には、局所的に結果を達成するために用いられるが、化学療法はより全身的な効果を発揮する。しかし、たいていの場合、残存している癌細胞が分裂可能であり、それによって癌の再発が起こる。よって、様々なタイプの癌を処置するために併用化学療法を用いるにもかかわらず、有意な数の癌が依然として不治である。
手術、化学療法、および放射線療法は、癌の処置および管理の中核である。手術および放射線療法は典型的には、局所的に結果を達成するために用いられるが、化学療法はより全身的な効果を発揮する。しかし、たいていの場合、残存している癌細胞が分裂可能であり、それによって癌の再発が起こる。よって、様々なタイプの癌を処置するために併用化学療法を用いるにもかかわらず、有意な数の癌が依然として不治である。
近年、免疫療法に基づく技術が様々な癌の処置のために開発されている。癌の免疫療法の基礎となる中心的な前提は、癌細胞において選択的にまたは豊富に発現されるまたは変異する抗原の存在である。たとえば、能動的免疫療法は、癌に関連する抗原を患者に送達して、患者の免疫系の前記抗原に対する免疫応答を誘発し、その結果、前記抗原を発現する癌細胞に対する免疫応答を誘発することを含む。一方で受動的免疫療法は、たとえば癌細胞上で発現される抗原に選択的に結合する抗体などの免疫治療物質を投与する段階を伴う。
1つの局面において、本発明は、自己抗イディオタイプワクチンの少なくとも1回のブースター量を対象に投与する段階を含む、自己抗イディオタイプワクチンによる初回処置を受けた対象においてB細胞イディオタイプに対する免疫応答を維持するための方法を提供する。好ましくは、初回処置は、対象においてB細胞イディオタイプに対する細胞性免疫応答および液性免疫応答の双方を誘発する。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回処置後(すなわち、最後のワクチン接種後)少なくとも約20ヶ月目に投与される。
いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回処置の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回処置の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、かつその後約12〜約18ヶ月目に再投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回処置の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、その後約12〜約18ヶ月目に再投与され、かつその後約12〜18ヶ月毎に定期的に投与される。
いくつかの態様において、初回処置は、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫、多発性骨髄腫、マントル細胞リンパ腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、辺縁帯リンパ腫(節外性および節性)、濾胞性リンパ腫(グレードI、II、III、またはIV)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性体腔性リンパ腫、およびバーキットリンパ腫/白血病などのB細胞に由来する悪性疾患のために行なう。
いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンは、対象におけるB細胞由来悪性疾患に関連する抗原を含み、かつ該抗原はハイブリドーマによって産生される。いくつかの態様において、ハイブリドーマは、対象から得られた癌性B細胞とK6H6/B5細胞株または1D12細胞株などのマウス/ヒトヘテロハイブリドーマ骨髄腫細胞との融合によって産生される。いくつかの態様において、抗原産生ハイブリドーマを、中空糸型バイオリアクターにおいて増殖させる。続いて中空糸型バイオリアクターから回収して精製した後(たとえば、アフィニティクロマトグラフィーによって)、対象に投与する。
好ましくは、初回処置および1回または複数回のブースター量の双方において、精製された抗原は、対象に投与される前に、免疫原性担体タンパク質(たとえば、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH))または他の免疫原性担体分子などの担体分子にコンジュゲートされる。
好ましくは、初回処置において、自己抗イディオタイプワクチンは、顆粒球単球コロニー刺激因子(GM-CSF)などのアジュバントの有効量と共に投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンの1回または複数回のブースター量は、アジュバントなしで投与される。
自己抗イディオタイプワクチンによる初回処置は、1回または複数回の投与を含みうる。好ましくは、初回処置は、自己抗イディオタイプワクチンの複数回の投与を含むレジメンである。いくつかの態様において、初回処置は、約6ヶ月間のあいだに自己抗イディオタイプワクチンの5回投与を含む。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンは、対象におけるB細胞由来悪性疾患に関連する抗原と該抗原に連結された担体分子とを含み、初回処置は、約1、2、3、4および6ヶ月目に、自己抗イディオタイプワクチン0.01 mg〜約100 mg(第1日目)および顆粒球単球コロニー刺激因子約50μg/m2/日〜約200μg/m2/日(第1〜第4日目)の投与(たとえば、皮下)を含む。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンは、対象におけるB細胞由来悪性疾患に関連する抗原と該抗原に連結されたキーホールリンペットヘモシアニンとを含み、初回処置は、約1、2、3、4および6ヶ月目に、自己抗イディオタイプワクチン0.5 mg(第1日目)および顆粒球単球コロニー刺激因子100μg/m2/日(第1〜第4日目)の投与(たとえば、皮下)を含む。
いくつかの態様において、ブースター量は、1回の投与(たとえば、皮下)あたり自己抗イディオタイプワクチン約0.01 mg〜約100 mgを含む。いくつかの態様において、ブースター量は、1回の投与(たとえば、皮下)あたり自己抗イディオタイプワクチン約0.5 mgを含む。
いくつかの態様において、対象は、初回処置の前に、化学療法および/または免疫療法などの別の治療(すなわち、自己抗イディオタイプワクチン療法以外)を受けている。いくつかの態様において、別の治療は、リツキシマブ、トシツモマブ、イブリツモマブチウキセタン、またはエプラツズマブなどのモノクローナル抗体による治療を含む(たとえば、Cheson B. D. and J.P. Leonard, N. Engl. J. Med., 359(6):613-626 (2008)を参照されたい)。いくつかの態様において、別の治療は、イブリツモマブチウキセタンなどの放射免疫療法を含む。いくつかの態様において、別の治療は、PACE(プレドニゾン、ドキソルビシン、シクロホスファミド、およびエトポシド)またはCHOP-R(シクロホスファミド、ヒドロキシダウノルビシン、オンコビン、プレドニゾン/プレドニゾロン、およびリツキシマブ)のレジメンを含む。好ましくは、別の治療は、初回処置の前に対象において完全寛解を誘導する。好ましくは、対象は、初回処置の時点で完全寛解している。好ましくは対象は、1回または複数回のブースター量の各々が投与される時点で完全寛解している。
本発明のもう1つの局面は、(a)自己抗イディオタイプワクチンの有効量を対象に投与する段階;および(b)自己抗イディオタイプワクチンの少なくとも1回のブースター量を対象に投与する段階を含む、対象におけるB細胞イディオタイプに対する持続的免疫応答を維持するための方法を提供する。好ましくは、(a)の投与する段階は、対象においてB細胞イディオタイプに対する免疫応答を誘導する。好ましくは、免疫応答は、細胞性免疫応答および液性免疫応答の双方を含む。いくつかの態様において、(b)の少なくとも1回のブースター量を投与する段階は、(a)の投与段階後少なくとも約20ヶ月目に行われる。いくつかの態様において、(b)の少なくとも1回のブースター量は、(a)の投与段階後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与される。いくつかの態様において、(b)の少なくとも1回のブースター量は、(a)の投与段階後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、かつその後約12〜約18ヶ月目に再投与される。いくつかの態様において、(b)の少なくとも1回のブースター量は、(a)の投与段階後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、その後約12〜約18ヶ月目に再投与され、かつその後約12〜18ヶ月毎に定期的に投与される。
いくつかの態様において、(a)の投与する段階は、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫、多発性骨髄腫、マントル細胞リンパ腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、辺縁帯リンパ腫(節外性および節性)、濾胞性リンパ腫(グレードI、II、III、またはIV)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性体腔性リンパ腫、およびバーキットリンパ腫/白血病などのB細胞由来の悪性疾患を処置するために行う。
いくつかの態様において(a)および(b)において投与される自己抗イディオタイプワクチンは、対象におけるB細胞由来悪性疾患に関連する抗原を含み、かつ該抗原はハイブリドーマによって産生される。いくつかの態様において、ハイブリドーマは、対象から得られた癌性B細胞と、K6H6/B5細胞株または1D12細胞株などのマウス/ヒトヘテロハイブリドーマ骨髄腫細胞との融合によって産生される。いくつかの態様において、抗原産生ハイブリドーマを、中空糸型バイオリアクターにおいて増殖させる。次に、抗原を中空糸型バイオリアクターから回収して、精製(たとえば、アフィニティクロマトグラフィーによって)した後、対象に投与することができる。好ましくは、(a)および(b)の投与する段階において、精製された抗原は、対象に投与される前に、免疫原性担体タンパク質(たとえば、KLH)などの担体タンパク質に連結される。
好ましくは、(a)の投与する段階において、自己抗イディオタイプワクチンは、GM-CSFなどのアジュバントの有効量と共に対象に投与される。いくつかの態様において、(b)の1回または複数回のブースター量はアジュバントなしで投与される。
(a)の投与する段階は、自己抗イディオタイプワクチンの1回または複数回の投与を含みうる。好ましくは、(a)の投与する段階は、自己抗イディオタイプワクチンの複数回の投与を含むレジメンである。いくつかの態様において、(a)の投与する段階は、約6ヶ月間のあいだに自己抗イディオタイプワクチンの5回投与を含む。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンは、対象におけるB細胞由来悪性疾患に関連する抗原と該抗原に連結された担体分子とを含み、初回処置は、約1、2、3、4および6ヶ月目に、自己抗イディオタイプワクチン0.01 mg〜約100 mg(第1日目)および顆粒球単球コロニー刺激因子50μg/m2/日〜約200μg/m2/日(第1〜第4日目)の投与(たとえば、皮下)を含む。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンは、対象におけるB細胞由来癌に関連する抗原と該抗原に連結されたキーホールリンペットヘモシアニンとを含み、初回処置は、約1、2、3、4および6ヶ月目に、自己抗イディオタイプワクチン0.5 mg(第1日目)および顆粒球単球コロニー刺激因子100μg/m2/日(第1〜第4日目)の投与(たとえば、皮下)を含む。いくつかの態様において、段階(b)のブースター量は、1回の投与(たとえば、皮下)あたり自己抗イディオタイプワクチン0.01 mg〜約100 mgを含む。いくつかの態様において、(b)のブースター量は、1回の投与(たとえば、皮下)あたり自己抗イディオタイプワクチン約0.5 mgを含む。
いくつかの態様において、対象は、段階(a)の投与前に化学療法および/または免疫療法などの別の治療(すなわち、自己抗イディオタイプワクチン療法以外)を受けている。いくつかの態様において、別の治療は、リツキシマブ、トシツモマブ、イブリツモマブチウキセタン、またはエプラツズマブなどのモノクローナル抗体による治療を含む。いくつかの態様において、別の治療は、イブリツモマブチウキセタンなどの放射免疫療法を含む。いくつかの態様において、別の治療は、PACE(プレドニゾン、ドキソルビシン、シクロホスファミド、およびエトポシド)またはCHOP-R(シクロホスファミド、ヒドロキシダウノルビシン、オンコビン、プレドニゾン/プレドニゾロン、およびリツキシマブ)のレジメンを含む。好ましくは、別の治療は、(a)の投与する段階の前に対象において完全寛解を誘導する。好ましくは、対象は、(a)の投与する段階の時点で完全寛解している。好ましくは対象は、1回または複数回のブースター量の各々が(b)において投与される時点で完全寛解している。
本発明のもう1つの局面は、以下の段階を含む、対象におけるB細胞イディオタイプに対する免疫応答を維持するための方法を提供する:(a)B細胞イディオタイプに対する免疫応答が誘導されるように、自己抗イディオタイプワクチンの有効量を対象に投与する段階;(b)対象における自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定し、該ワクチンに対する免疫応答が減少したか否かを決定する段階;および(c)該ワクチンに対する免疫応答が減少したことが決定されれば、自己抗イディオタイプワクチンの少なくとも1回のブースター量を対象に投与する段階。いくつかの態様において、(b)の自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階は、B細胞イディオタイプに対する免疫応答を査定する段階を含む。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンは、対象におけるB細胞由来癌に関連する抗原を含み、該抗原は担体分子に連結しており、かつ(b)の自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階は、該担体分子に対する免疫応答を査定する段階を含む。いくつかの態様において、(b)の自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階は、B細胞イディオタイプに対する免疫応答を査定する段階および担体分子に対する免疫応答を査定する段階の双方を含む。いくつかの態様において、(b)の決定する段階は、(a)の投与段階の後に査定された免疫応答を、対象における免疫応答のそれまでのまたはその後の査定と比較する段階を含む。いくつかの態様において、(b)の自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階は、(a)の投与する段階の後に一定間隔または不定間隔で複数回行われ、かつ(b)の決定する段階は、自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答が減少したか否かを決定するために複数の査定の2つ以上を比較する段階を含む。いくつかの態様において、(c)の少なくとも1回のブースター量が対象に投与され、かつ方法は、(c)の少なくとも1回のブースター量の後に自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答が減少したことが決定されれば、自己抗イディオタイプワクチンの少なくとも1回の追加のブースター量を対象に投与する段階をさらに含む。
本発明は、自己抗イディオタイプワクチンを用いて、様々なB細胞由来悪性疾患、特にたとえば非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫または多発性骨髄腫などのB細胞由来癌を処置する方法を提供する。
本発明の1つの局面において、対象における非ホジキンリンパ腫を消失させるまたは実質的に低減させる方法が提供される。方法には、自己抗イディオタイプ腫瘍ワクチンの有効量を投与して、それによって対象における非ホジキンリンパ腫を消失させるまたは実質的に低減させる段階、および自己抗イディオタイプ腫瘍ワクチンの有効量(ブースター量として)を再投与して、それによって非ホジキンリンパ腫の消失または実質的な低減を維持する段階(たとえば、完全な臨床寛解(臨床的に検出可能な疾患の徴候なし)を達成および維持する段階)が含まれる。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与後少なくとも約20ヶ月目に投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、かつその後約12〜約18ヶ月目に再投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、その後約12〜約18ヶ月目に再投与され、かつその後約12〜18ヶ月毎に定期的に投与される。
本発明のもう1つの局面において、対象における非ホジキンリンパ腫を消失させるまたは実質的に低減させる方法が提供される。方法には、自己抗イディオタイプ腫瘍ワクチンの有効量を投与して、それによって対象におけるホジキンリンパ腫を消失または実質的に低減させる段階、および自己抗イディオタイプ腫瘍ワクチンの有効量を再投与して、それによってホジキンリンパ腫の消失または実質的な低減を維持する段階(たとえば、完全な臨床寛解(臨床的に検出可能な疾患の徴候なし)を達成および維持する段階)が含まれる。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与後少なくとも約20ヶ月目に投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、かつその後約12〜約18ヶ月目に再投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、その後約12〜約18ヶ月目に再投与され、かつその後約12〜18ヶ月毎に定期的に投与される。
本発明のなおもう1つの局面において、対象における慢性リンパ球性白血病(CLL)を消失させるまたは実質的に低減させる方法が提供される。方法には、自己抗イディオタイプ腫瘍ワクチンの有効量を投与し、それによって対象における慢性リンパ球性白血病を消失させるまたは実質的に低減させる段階、および自己抗イディオタイプ腫瘍ワクチンの有効量を再投与し、それによってCLLの消失または実質的な低減を維持する段階(たとえば、完全な臨床寛解(臨床的に検出可能な疾患の徴候なし)を達成および維持する段階)が含まれる。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与後少なくとも約20ヶ月目に投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、かつその後約12〜約18ヶ月目に再投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、その後約12〜約18ヶ月目に再投与され、かつその後約12〜18ヶ月毎に定期的に投与される。
本発明のさらなる局面において、対象におけるマントル細胞リンパ腫を消失させるまたは実質的に低減させる方法が提供される。方法には、自己抗イディオタイプ腫瘍ワクチンの有効量を投与し、それによって対象におけるマントル細胞リンパ腫を消失させるまたは実質的に低減させる段階、および自己抗イディオタイプ腫瘍ワクチンの有効量を再投与し、それによってマントル細胞リンパ腫の消失または実質的な低減を維持する段階(たとえば、完全な臨床寛解(臨床的に検出可能な疾患の徴候なし)を達成および維持する段階)が含まれる。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与後少なくとも約20ヶ月目に投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、かつその後約12〜約18ヶ月目に再投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、その後約12〜約18ヶ月目に再投与され、かつその後約12〜18ヶ月毎に定期的に投与される。
本発明のなおもう1つの局面において、対象における多発性骨髄腫を消失させるまたは実質的に低減させる方法が提供される。方法には、自己抗イディオタイプ腫瘍ワクチンの有効量を投与し、それによって対象における多発性骨髄腫を消失させるまたは実質的に低減させる段階、および自己抗イディオタイプ腫瘍ワクチンの有効量を再投与し、それによって多発性骨髄腫の消失または実質的な低減を維持する段階(たとえば、完全な臨床寛解(臨床的に検出可能な疾患の徴候なし)を達成および維持する段階)が含まれる。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与後少なくとも20ヶ月目に投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、かつその後約12〜約18ヶ月目に再投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回投与の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、その後約12〜約18ヶ月目に再投与され、かつその後約12〜18ヶ月毎に定期的に投与される。
本発明の1つまたは複数の局面において、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫または多発性骨髄腫を消失させるまたは実質的に低減させる方法にはさらに、顆粒球単球コロニー刺激因子(GM-CSF)の有効量を投与する段階が含まれる。いくつかの態様において、GM-CSFは、自己抗イディオタイプワクチンと共に投与される。
本発明のもう1つの局面において、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫および多発性骨髄腫からなる群より選択されるB細胞由来癌を消失させるまたは実質的に低減させるための方法が提供される。方法には、顆粒球単球コロニー刺激因子と共に自己抗イディオタイプ抗腫瘍ワクチンの有効量を対象に投与することによってB細胞由来癌を消失または実質的に低減させる段階、および自己抗イディオタイプ抗腫瘍ワクチンの有効量を再投与する段階が含まれる。1つの態様において、自己抗イディオタイプ抗腫瘍ワクチンは、顆粒球単球コロニー刺激因子なしで投与される。
発明の詳細な説明
定義
本開示がより容易に理解されるように、特定の用語を最初に定義する。さらなる定義は、詳細な説明を通して述べられる。
定義
本開示がより容易に理解されるように、特定の用語を最初に定義する。さらなる定義は、詳細な説明を通して述べられる。
本明細書において用いられる「消失させる」、「実質的に低減させる」、「処置する」および「処置」という用語は、本明細書において記述される治療的または予防的方策を指す。「消失させるまたは実質的に低減させる」方法は、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫または多発性骨髄腫障害を予防する、治癒する、遅らせる、その重症度を低減させる、またはその1つもしくは複数の症状を改善するなどのために、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫または多発性骨髄腫を有する対象への自己抗イディオタイプワクチンの投与を使用することによってそのような処置の非存在下で予想されるより長く対象の生存を延長させる。いくつかの態様において、「消失させる」という用語は、本明細書に記述される方法を用いて処置される対象における癌、たとえば非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫または多発性骨髄腫の完全寛解を指す。
本明細書において互換的に用いられる「Bリンパ球」および「B細胞」という用語は、Ig VH遺伝子の再構成を開始しているプレ-B細胞であるB220+細胞などのB細胞前駆体と同程度に初期である細胞から、成熟B細胞までの、およびたとえば多発性骨髄腫に関連する形質細胞などの形質細胞に至るまでの、B細胞系列内の任意の細胞を指すと意図される。「B細胞」という用語にはまた、B細胞由来癌幹細胞、すなわち非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫または多発性骨髄腫を生じることができる幹細胞が含まれる。そのような細胞は、当技術分野において公知の標準的な技術および本明細書において記述される技術を用いて、当業者によって容易に同定されうる。
本明細書において用いられるように、「免疫寛容」という用語は、ある動物が、異物と認識するべき特定の細胞または抗原を自己と認識する状態を指す。言い換えれば、当該動物の免疫系は、抗原を異物ではなくて自己と認識するため、そのような細胞または抗原に対する免疫応答を開始することができない。たとえば、当該動物は、癌細胞上で特異的に発現された抗原に対する免疫応答を開始することができない。
「免疫グロブリン」および「抗体」(本明細書において互換的に用いられる)という用語には、2つの重鎖および2つの軽鎖からなり、その鎖がたとえば鎖間ジスルフィド結合によって安定化される基本的な4つのポリペプチド鎖の構造を有し、抗原に対する特異的結合能を有するタンパク質が含まれる。「一本鎖免疫グロブリン」または「一本鎖抗体」(本明細書において互換的に用いられる)という用語は、1つの重鎖および1つの軽鎖からなり、その鎖がたとえば鎖間ペプチドリンカーによって安定化される2つのポリペプチド鎖構造を有し、抗原に対する特異的結合能を有するタンパク質を指す。「ドメイン」という用語は、たとえばβ-プリーツシートおよび/または鎖間ジスルフィド結合によって安定化されるペプチドループ(たとえば、3〜4個のペプチドループを含む)を含む重鎖または軽鎖ポリペプチドの球状領域を指す。ドメインは、さらに本明細書において、「定常」ドメインの場合には様々なクラスメンバーのドメイン内での配列変動が相対的に欠如していること、または「可変」ドメインの場合には様々なクラスメンバーのドメイン内で有意な変動があることに基づいて、「定常」または「可変」と呼ばれる。抗体またはポリペプチドの「ドメイン」はしばしば、抗体またはポリペプチドの「領域」として当技術分野において互換的に呼ばれる。抗体軽鎖の「定常」ドメインは、「軽鎖定常領域」、「軽鎖定常ドメイン」、「CL」領域または「CL」ドメインとして互換的に呼ばれる。抗体重鎖の「定常」ドメインは、「重鎖定常領域」、「重鎖定常ドメイン」、「CH」領域または「CH」ドメインとして互換的に呼ばれる。抗体軽鎖の「可変」ドメインは、「軽鎖可変領域」、「軽鎖可変ドメイン」、「VL」領域または「VL」ドメインとして互換的に呼ばれる。抗体重鎖の「可変」ドメインは、「重鎖定常領域」、「重鎖定常ドメイン」、「VH」領域または「VH」ドメインとして互換的に呼ばれる。
免疫グロブリンまたは抗体は、単量体型または多量体型で、たとえば五量体型で存在するIgM抗体でおよび/または単量体、二量体、もしくは多量体型で存在するIgA抗体で存在しうる。「二重特異性」または「二特異性」免疫グロブリンまたは抗体以外では、免疫グロブリンまたは抗体は、それぞれその結合部位が同一であると理解される。「二重特異性」または「二特異性抗体」は、2つの異なる重鎖/軽鎖対と2つの異なる結合部位を有する人工ハイブリッド抗体である。二重特異性抗体は、ハイブリドーマの融合またはFab'断片の連結が含まれる多様な方法によって産生されうる。たとえば、Songsivilai & Lachmann, (1990) Clin. Exp. Immunol. 79:315-321;Kostelny et al, (1992) J. Immunol. 148:1547-1553を参照されたい。
抗体(または「抗体部分」)の「抗原結合部分」という用語には、抗原(たとえば、B細胞特異的抗原)に対する特異的結合能を保持する抗体の断片が含まれる。抗体の抗原結合機能は、完全長の抗体の断片によって行われうることが示されている。抗体の「抗原結合部分」という用語に包含される結合断片の例には、(i)Fab断片、VL、VH、CLおよびCH1ドメインからなる一価の断片;(ii)F(ab')2断片、ヒンジ領域でジスルフィド架橋によって連結された2つのFab断片を含む二価の断片;(iii)VHおよびCH1ドメインからなるFd断片;(iv)抗体の1つのアームのVLおよびVHドメインからなるFv断片;(v)VHドメインからなるdAb断片(Ward et al, (1989) Nature 341 :544-546);および(vi)単離された相補性決定領域(CDR)が含まれる。さらに、Fv断片の2つのドメイン、すなわちVLおよびVHは、異なる遺伝子によってコードされるが、組み換え法を用いて、VLとVH領域が対となって一価の分子を形成する単一のタンパク質鎖としてそれらを作成することができる合成リンカーによって、それらを連結させることができる(一本鎖Fv(scFv)として知られる;たとえばBird et al, (1988) Science 242:423-426;およびHuston et al, (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:5879-5883を参照されたい)。そのような一本鎖抗体もまた、抗体の「抗原結合部分」という用語に包含されると意図される。ディアボディなどの他の形の一本鎖抗体も同様に包含される。ディアボディは、VHおよびVLドメインが単一のポリペプチド鎖上で発現されるが、同じ鎖上の2つのドメインのあいだで対を形成させるには短すぎるリンカーを用いることによってドメインをもう1つの鎖の相補性ドメインと対を形成させて2つの抗原結合部位を作成する二価の二重特異性抗体である(たとえば、Holliger, P. et al, (1993) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:6444-6448;Poljak, R. J. et al, (1994)Structure 2:1121-1123を参照されたい)。なおさらに、抗体またはその抗原結合部分は、抗体または抗体部分と1つまたは複数の他のタンパク質またはペプチドとの共有的または非共有的会合によって形成されるより大きい免疫接着分子の一部であってもよい。そのような免疫接着分子の例には、四量体scFv分子を作成するためにストレプトアビジンコア領域を用いること(Kipriyanov, S. M. et al., (1995) Human Antibodies and Hybridomas 6:93-101)、ならびに二価およびビオチニル化scFv分子を作成するためにシステイン残基、マーカーペプチドおよびC-末端ポリヒスチジンタグを用いること(Kipriyanov, S. M. et al., (1994) Mol. Immunol, 31 :1047-1058)が含まれる。FabおよびF(ab')2断片などの抗体部分は、抗体全体をそれぞれパパイン消化またはペプシン消化することなどの従来の技術を用いて、抗体全体から調製されうる。さらに、抗体、抗体の一部および免疫接着分子は、本明細書において記述される標準的な組み換えDNA技術を用いて得られる。好ましい抗原結合部分は、完全なドメインまたは完全なドメインの対である。
本明細書において用いられるように、「特異的結合」、「特異的に結合する」、「選択的結合」、および「選択的に結合する」とは、化合物、たとえば抗体またはその抗原結合部分が、特定の抗原またはエピトープに対して認識可能な親和性を示し、一般的に他の抗原およびエピトープとの有意な交叉反応性を示さないことを意味する。「認識可能な」または好ましい結合には、少なくとも106、107、108、109 M-1、または1010 M-1の親和性での結合が含まれる。107 M-1より大きい親和性、好ましくは108 M-1より大きい親和性がより好ましい。本明細書において記載した範囲の中間の値もまた同様に本発明の範囲内であると意図され、好ましい親和性は、親和性の範囲として、たとえば106〜1010 M-1、好ましくは107〜1010 M-1、より好ましくは108〜1010 M-1として示されうる。「有意な交叉反応性を示さない」抗体は、望ましくない実体(たとえば、望ましくないタンパク質様実体)には認識可能に結合しない抗体である。たとえば、1つの態様において、たとえばCD-20またはCD-22などのB細胞特異的抗原に特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片は、CD-20またはCD-22に認識可能に結合するが、他の非CD-20または非CD-22タンパク質またはペプチドには有意に反応しないと考えられる。特異的または選択的結合は、たとえばスキャッチャード分析および/または競合的結合アッセイに基づく手段が含まれる、そのような結合を決定するために当技術分野において認識された任意の手段に従って決定されうる。
「ヒト化免疫グロブリン」または「ヒト化抗体」という用語は、少なくとも1つのヒト化免疫グロブリンまたは抗体鎖(すなわち、少なくとも1つのヒト化軽鎖または重鎖)が含まれる免疫グロブリンまたは抗体を指す。「ヒト化免疫グロブリン鎖」または「ヒト化抗体鎖」(すなわち、「ヒト化免疫グロブリン軽鎖」または「ヒト化免疫グロブリン重鎖」)という用語は、ヒト免疫グロブリンまたは抗体に実質的に由来する可変フレームワーク領域と、非ヒト免疫グロブリンまたは抗体に実質的に由来する相補性決定領域(CDR)(たとえば、少なくとも1つのCDR、好ましくは2つのCDR、より好ましくは3つのCDR)とが含まれる可変領域を有し、かつさらに定常領域(たとえば、軽鎖の場合には少なくとも1つの定常領域またはその一部、および重鎖の場合には好ましくは3つの定常領域)が含まれる免疫グロブリンまたは抗体鎖(すなわち、それぞれ軽鎖または重鎖)を指す。「ヒト化可変領域」(たとえば、「ヒト化軽鎖可変領域」または「ヒト化重鎖可変領域」)という用語は、ヒト免疫グロブリンまたは抗体に実質的に由来する可変フレームワーク領域と、非ヒト免疫グロブリンまたは抗体に実質的に由来する相補性決定領域(CDR)とが含まれる可変領域を指す。
「ヒト抗体」という用語には、Kabat et al.によって記述されるヒト生殖系列免疫グロブリン配列に対応する可変領域および定常領域を有する抗体が含まれる(Kabat, et al., (1991) Sequences of proteins of Immunological Interest, Fifth Edition, U.S. Department of Health and Human Services, NIH Publication No. 91-3242を参照されたい)。本発明のヒト抗体には、たとえばCDR、特にCDR3において、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列によってコードされないアミノ酸残基(たとえば、インビトロでのランダムもしくは部位特異的変異誘発によって、またはインビボでの体細胞変異によって導入された変異)が含まれてもよい。ヒト抗体は、アミノ酸残基、たとえばヒト生殖系列免疫グロブリン配列によってコードされない活性増強アミノ酸残基によって置換された少なくとも1つの位置を有しうる。ヒト抗体は、20個以下の位置が、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列の一部ではないアミノ酸残基によって置換されうる。他の態様において、10個以下、5個以下、3個以下、または2個以下の位置が置換される。好ましい態様において、これらの置換は、以下に詳細に記述されるようにCDR領域内に存在する。
「組み換え型ヒト抗体」という用語には、宿主細胞にトランスフェクトされた組み換え型発現ベクターを用いて発現された抗体、組み換え型コンビナトリアルヒト抗体ライブラリから単離された抗体、ヒト免疫グロブリン遺伝子に関してトランスジェニックである動物(たとえば、マウス)から単離された抗体(たとえば、Taylor, L. D. et al, (1992) Nucl. Acids Res, 20:6287-6295を参照されたい)、またはヒト免疫グロブリン遺伝子配列の他のDNA配列へのスプライシングを伴う任意の他の手段によって調製、発現、作成、もしくは単離された抗体などの、組み換え手段によって調製、発現、作成、または単離されたヒト抗体が含まれる。そのような組み換え型ヒト抗体は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列に由来する可変領域および定常領域を有する(Kabat E. A., et al., (1991) Sequences of Proteins of Immunological Interest, Fifth Edition, U.S. Department of Health and Human Services, NIH Publication No. 91-3242を参照されたい)。しかし、特定の態様において、そのような組み換え型ヒト抗体は、インビトロ変異誘発(または、ヒトIg配列に関してトランスジェニックである動物を用いる場合、インビボ体細胞変異誘発)に供され、したがって、組み換え型抗体のVHおよびVL領域のアミノ酸配列は、ヒト生殖系列VHおよびVL配列に由来しかつ関連するが、インビボでヒト抗体生殖系列のレパートリー内に天然に存在しない可能性がある配列である。しかし、特定の態様において、そのような組み換え型抗体は、選択的変異誘発アプローチもしくは復帰変異、またはその双方の結果である。
「単離抗体」には、異なる抗原特異性を有する他の抗体を実質的に含まない抗体(たとえば、B細胞特異的抗原に特異的に結合し、かつ他のB細胞抗原が含まれる他の抗原に特異的に結合する抗体またはその抗原結合部分を実質的に含まない単離抗体)が含まれる。B細胞特異的抗原に特異的に結合する単離抗体は、同じ抗原および/または他の種からの抗原様分子に結合しうる。さらに、単離抗体は、他の細胞材料および/または化学物質を実質的に含まなくてもよい。
「キメラ免疫グロブリン」または抗体という用語は、その可変領域が第一の種に由来して、その定常領域が第二の種に由来する免疫グロブリンまたは抗体を指す。キメラ免疫グロブリンまたは抗体は、たとえば遺伝子工学操作によって、異なる種に属する免疫グロブリン遺伝子セグメントから構築されうる。
本明細書において用いられる「イディオタイプ」、「Id」、および「イディオタイプ決定因子」という用語は、免疫グロブリンの超可変領域におけるエピトープを指す。典型的に、イディオタイプまたはそのエピトープは、VHおよびVLドメインの超可変領域すなわち相補的決定領域(CDR)の会合によって形成される。
「抗イディオタイプ」および「抗Id」という用語は、1つまたは複数のイディオタイプに対する抗体またはその抗原結合部分の結合を指す。
「自己抗イディオタイプワクチン」という用語は、その活性成分が、それが投与される対象に由来するB細胞イディオタイプに対する免疫応答を誘導することができる免疫原性分子である組成物を指す。いくつかの態様において、本発明の方法において用いられるワクチンにおける免疫原性分子は、癌細胞(たとえば、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫、または多発性骨髄腫に由来する細胞)上でクローン的に発現が起こり、免疫攻撃の独自の標的として機能する、対象のB細胞の正常な産物である。いくつかの態様において、「自己抗イディオタイプワクチン」は、非ホジキンリンパ腫を有する対象に由来するB細胞イディオタイプに対して免疫応答を誘発することができる。もう1つの態様において、「自己抗イディオタイプワクチン」は、ホジキンリンパ腫を有する対象に由来するB細胞イディオタイプに対して免疫応答を誘発することができる。なおもう1つの態様において、「自己抗イディオタイプワクチン」は、慢性リンパ球性白血病を有する対象に由来するB細胞イディオタイプに対して免疫応答を誘発することができる。さらなる態様において、「自己抗イディオタイプワクチン」は、多発性骨髄腫を有する対象に由来するB細胞イディオタイプに対して免疫応答を誘発することができる。なおさらなる態様において、「自己抗イディオタイプワクチン」は、マントル細胞リンパ腫を有する対象に由来するB細胞イディオタイプに対して免疫応答を誘発することができる。本発明のいくつかの態様において、「自己抗イディオタイプワクチン」は、たとえばB細胞特異的抗原に選択的に結合するモノクローナル抗体などの他の免疫療法と併用してB細胞由来癌を処置するために用いられる。いくつかの態様において、「自己抗イディオタイプワクチン」には、KLH(キーホールリンペットヘモシアニン、担体タンパク質)に連結された、対象におけるB細胞由来癌(たとえば、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫または多発性骨髄腫)に関連する抗原が含まれる。本発明のいくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンは、GM-CSFと併用して投与され、その後ブースターとしてGM-CSFと共にまたはGM-CSFなしで1回または複数回再投与される。
「顆粒球単球コロニー刺激因子」または「GM-CSF」という用語は、拘束された前駆細胞の好中球への発達を刺激して、好中球の機能的活性を増強する造血増殖因子を指す。これは、マクロファージ、線維芽細胞、内皮細胞、および骨髄間質が含まれる多様な細胞による特異的刺激に応答して産生される。精製GM-CSFまたは組み換え型GM-CSF、たとえば組み換え型ヒトGM-CSF(R & D SYSTEMS, INC, Minneapolis, MN)、またはサルグラモスチム(LEUKINE, BAYER HEALTHCARE Pharmaceuticals, Wayne, NJ)のいずれかを、本明細書において記述される方法において用いることができる。
「顆粒球単球コロニー刺激因子の有効量」という句は、対象に1回または複数回投与した場合に、(たとえば、アジュバントとして)対象において免疫応答を誘導または増強する顆粒球単球コロニー刺激因子の量を指す。いくつかの態様において、50μg/m2/日〜約200μg/m2/日(たとえば、100μg/m2/日)の顆粒球単球コロニー刺激因子が対象に投与される。いくつかの態様において、「顆粒球単球コロニー刺激因子の有効量」は、顆粒球コロニー刺激因子5μg/kgの毎日投与を指す。
例示的な障害
本発明の方法を用いて処置される可能性がある例示的な障害には、B細胞由来悪性疾患が含まれ、特にたとえば非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫および多発性骨髄腫などのB細胞由来癌が含まれる。さらなるB細胞由来癌には、たとえばB細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性白血病、脾臓辺縁帯リンパ腫、辺縁帯リンパ腫(節外性および節性)、形質細胞新生物(たとえば、形質細胞骨髄腫、形質細胞腫、モノクローナル免疫グロブリン沈着症、重鎖病)および濾胞性リンパ腫(グレードI、II、III、またはIV)が含まれる。
本発明の方法を用いて処置される可能性がある例示的な障害には、B細胞由来悪性疾患が含まれ、特にたとえば非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫および多発性骨髄腫などのB細胞由来癌が含まれる。さらなるB細胞由来癌には、たとえばB細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性白血病、脾臓辺縁帯リンパ腫、辺縁帯リンパ腫(節外性および節性)、形質細胞新生物(たとえば、形質細胞骨髄腫、形質細胞腫、モノクローナル免疫グロブリン沈着症、重鎖病)および濾胞性リンパ腫(グレードI、II、III、またはIV)が含まれる。
いくつかの態様において、本発明の方法を用いて処置される悪性疾患は、たとえば、CD3d、CD5、CD6、CD9、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD24、CD27、CD28、CD37、CD38、CD40、CD45、CD46、CD48、CD53、CD69、CD70、CD72、CD73、CD79a、CD79b、CD80、CD81、CD83、CD85a、CD85d、CD85e、CD85h、CD85i、CD85j、CD85k、CD86、CD96、CD98、CD100、CD121b、CD124、CD127、CD132、CD150、CD152、CD154、CD157、CD166、CD169、CD179a、CD179b、CD180、CD185、CD196、CD197、CD205、CDw210a、CD213al、CD257、CD267、CD268、CD269、CD274、CD275、CD276、CD278、CD279、CD300a、CD300c、CD307、CD314、CD316、CD317、CD319、CD320、CDw327、およびCD331などの1つまたは複数のB細胞特異的抗原の発現に関連するB細胞由来悪性疾患である。特定の態様において、本発明の方法を用いて処置される癌は、CD-20の発現に関連する。もう1つの態様において、本発明の方法を用いて処置される癌は、CD-22の発現に関連する。なおもう1つの態様において、本発明の方法を用いて処置される癌は、CD-20およびCD-22の双方の発現に関連する。
いくつかの態様において、本発明の方法を用いて処置される癌は、非ホジキンリンパ腫すなわちNHLである。非ホジキンリンパ腫すなわちNHLは、B細胞およびT細胞が含まれるいくつかのタイプの免疫細胞によって形成されるリンパ組織の癌である。非ホジキンリンパ腫の約85%がB細胞に由来する。NHLは、抗体を産生するB細胞が異常に増殖し始める際に起こると考えられる。いくつかの態様において、本発明の方法を用いて処置される非ホジキンリンパ腫は、B細胞上でのCD-20の発現を伴う。他の態様において、非ホジキンリンパ腫は、CD-22の発現を伴う。なお他の態様において、非ホジキンリンパ腫は、CD-20およびCD-22の双方の発現を伴う。
いくつかの態様において、本発明の方法を用いて処置される癌は、ホジキン病とも呼ばれるホジキンリンパ腫である。ホジキン病における癌細胞は、最初にそれらを詳細に記述した2人の医師にちなんでリード-スターンバーグ細胞と呼ばれる。顕微鏡下で、それらの細胞は非ホジキンリンパ腫および他の癌の細胞とは異なって見え、かつ悪性Bリンパ球の1つのタイプであると考えられている。
いくつかの態様において、本発明の方法を用いて処置される癌は、小さいBリンパ球に由来する慢性リンパ球性白血病(CLL)である。CLLは、ほとんどが血液および骨髄中に見いだされる。
さらなる態様において、本発明の方法を用いて処置される癌は、マントル細胞リンパ腫である。
なお他の態様において、本発明の方法を用いて処置される癌は、B細胞から発達する抗体産生細胞の血漿中での制御されない増殖に関連する多発性骨髄腫である。
例示的な自己抗イディオタイプワクチン
本発明の方法の様々な態様において、自己抗イディオタイプワクチンは、ハイブリドーマ技術を用いて産生される。たとえば、その患者に独自であり、たとえば非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫または多発性骨髄腫などのB細胞由来癌に関連するBリンパ球の表面上のみに見いだされ、正常なBリンパ球および他の細胞では存在しないかまたは減少した量で発現される、患者由来の腫瘍特異的抗原を含有するハイブリドーマ細胞株が開発されうる。
本発明の方法の様々な態様において、自己抗イディオタイプワクチンは、ハイブリドーマ技術を用いて産生される。たとえば、その患者に独自であり、たとえば非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫または多発性骨髄腫などのB細胞由来癌に関連するBリンパ球の表面上のみに見いだされ、正常なBリンパ球および他の細胞では存在しないかまたは減少した量で発現される、患者由来の腫瘍特異的抗原を含有するハイブリドーマ細胞株が開発されうる。
いくつかの態様において、「自己抗イディオタイプワクチン」には、担体タンパク質などの担体分子に連結された、対象におけるB細胞由来癌(たとえば、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫または多発性骨髄腫)に関連する抗原が含まれる。好ましくは、免疫原性担体タンパク質KLH((キーホールリンペットヘモシアニン)Kwak LW et al, N Engl. J. Med., 327:1209-1215(1992);Hsu FJ et al, Blood, 89:3129-3135 (1997);Schumacher K, J. Cancer Res. Clin. Oncol., 127(Suppl 2):R1-R2 (2001))などの担体分子は、免疫原性である。例示的な自己抗イディオタイプワクチンは、BIOVAXID(登録商標)である。
いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンは、対象におけるB細胞由来悪性疾患に関連する抗原を含み、かつ該抗原はハイブリドーマによって産生される(たとえば、その各々の全内容が参照により本明細書に組み入れられる、Lee ST el al, Expert Opin Biol Ther, 7(1):113-122 (2007);Flowers CR, Expert Rev Vaccines, 6(3):307-317 (2007);Neelapu SS and LW Kwak, Hematology, 243-249, (2007);Lee S-T. et al., Yonsei Medical Journal, 48(l):l-10(2007);Ruffini PA et al., Haematologica, 87:989-1001(2002)を参照されたい)。いくつかの態様において、ハイブリドーマは、対象から得られた癌性B細胞とK6H6/B5細胞株または1D12細胞株などのマウス/ヒトヘテロハイブリドーマ骨髄腫細胞との融合によって産生される。いくつかの態様において、抗原産生ハイブリドーマを、その各々の全内容が参照により本明細書に組み入れられる、国際特許公報WO 2007/139748(Biovest International, Inc.、2007年5月21日提出);WO 2007/139742(Biovest International, Inc.、2007年5月21日提出);WO 2007/139746(Biovest International, Inc.、2007年5月21日提出);WO 2007/136821(Biovest International, Inc.、2007年5月21日提出);およびWO 2007/139747(Biovest International, Inc.、2007年5月21日提出)の1つまたは複数において記述されるバイオリアクターなどの、中空糸型バイオリアクターにおいて増殖させる。次に前記抗原を中空糸型バイオリアクターから回収して、精製(たとえば、アフィニティクロマトグラフィーによって)した後、対象に投与することができる。
好ましくは、自己抗イディオタイプワクチンによる初回処置および自己抗イディオタイプワクチンの1回または複数回のブースター量の双方において、精製された抗原は、対象に投与される前に、免疫原性担体タンパク質(たとえば、KLH)などの担体分子にコンジュゲートされる。
例示的な抗体
本発明の様々な方法において、B細胞に由来する悪性疾患は、自己抗イディオタイプワクチンとモノクローナル抗体などの1つまたは複数の他の治療との併用により処置されうる。併用治療は、連続的(たとえば、抗体治療の後に自己抗イディオタイプワクチン療法)であってもまたは同時であってもよい。いくつかの態様において、B細胞に由来する悪性疾患は、B細胞特異的抗原に選択的に結合するモノクローナル抗体と自己抗イディオタイプワクチンとの併用により処置されうる。モノクローナル抗体治療の例には、リツキシマブ、トシツモマブ、イブリツモマブチウキセタン、エプラツズマブ、アレムツズマブが含まれる(たとえば、Cheson B.D. and J.P. Leonard, N. Engl. J. Med, 359(6):613-626 (2008)を参照されたい)。好ましくは、汎B細胞イムノアブレーション(immunoablative)治療(たとえば、リツキサン、ベキサール、ゼヴァリン)のいずれかを受けた任意の対象において、B細胞が回復するためには典型的におよそ14〜21日を要することから、自己抗イディオタイプワクチンのいかなるブースター投与も、そのようなイムノアブレーション治療の少なくとも約1ヶ月後に投与される。
本発明の様々な方法において、B細胞に由来する悪性疾患は、自己抗イディオタイプワクチンとモノクローナル抗体などの1つまたは複数の他の治療との併用により処置されうる。併用治療は、連続的(たとえば、抗体治療の後に自己抗イディオタイプワクチン療法)であってもまたは同時であってもよい。いくつかの態様において、B細胞に由来する悪性疾患は、B細胞特異的抗原に選択的に結合するモノクローナル抗体と自己抗イディオタイプワクチンとの併用により処置されうる。モノクローナル抗体治療の例には、リツキシマブ、トシツモマブ、イブリツモマブチウキセタン、エプラツズマブ、アレムツズマブが含まれる(たとえば、Cheson B.D. and J.P. Leonard, N. Engl. J. Med, 359(6):613-626 (2008)を参照されたい)。好ましくは、汎B細胞イムノアブレーション(immunoablative)治療(たとえば、リツキサン、ベキサール、ゼヴァリン)のいずれかを受けた任意の対象において、B細胞が回復するためには典型的におよそ14〜21日を要することから、自己抗イディオタイプワクチンのいかなるブースター投与も、そのようなイムノアブレーション治療の少なくとも約1ヶ月後に投与される。
本発明のいくつかの態様において、抗体は、B細胞上のCD-20に特異的に結合するモノクローナル抗体である。他の態様において、抗体は、B細胞上のCD-22に特異的に結合するモノクローナル抗体である。しかし、理論に拘束されることは望まないが、B細胞特異的抗原CD3d、CD5、CD6、CD9、CDl9、CD20、CD21、CD22、CD23、CD24、CD27、CD28、CD37、CD38、CD40、CD45、CD46、CD48、CD52、CD53、CD69、CD70、CD72、CD73、CD74、CD79a、CD79b、CD80、CD81、CD83、CD85a、CD85d、CD85e、CD85h、CD85i、CD85j、CD85k、CD86、CD96、CD98、CD100、CD121b、CD124、CD127、CD132、CD150、CD152、CD154、CD157、CD166、CD169、CD179a、CD179b、CD180、CD185、CD196、CD197、CD205、CDw210a、CD213al、CD257、CD267、CD268、CD269、CD274、CD275、CD276、CD278、CD279、CD300a、CD300c、CD307、CD314、CD316、CD317、CD319、CD320、CDw327、CD331、デスレセプター、またはHLA-DRのいずれか1つに選択的に結合するヒトモノクローナル抗体またはヒト化モノクローナル抗体を本発明の方法において用いてもよいことが企図される。
B細胞特異的抗原に特異的に結合する市販のモノクローナル抗体には、たとえばCD-20に結合するリツキシマブ、およびCD22に結合するエプラツズマブが含まれる(たとえば、Cheson B.D. and J.P. Leonard, N. Engl. J. Med., 359(6):613-626 (2008)を参照されたい)。
抗体またはその抗原結合部分は、ELISA、FACS分析および/またはBiacore分析などの当技術分野において公知の標準的なアッセイによってB細胞またはB細胞特異的抗原に対する結合に関して試験されうる。
本発明の方法において有用である抗体または抗原結合部分は、周知の技術を用いて検出可能な物質によって標識されてもよい。適した検出可能な物質には、様々な酵素、補欠分子団、蛍光材料、発光材料、および放射活性材料が含まれる。適した酵素の例には、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β-ガラクトシダーゼ、またはアセチルコリンエステラーゼが含まれる;適した補欠分子団複合体の例には、ストレプトアビジン/ビオチンおよびアビジン/ビオチンが含まれる;適した蛍光材料の例には、ウンベリフェロン、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミンフルオレセイン、塩化ダンシル、またはフィコエリスリンが含まれる;発光材料の例には、ルミノールが含まれる;および適した放射活性材料の例には、14C、123I、124I、125I、131I、99mTc、35Sまたは3Hが含まれる。
投与様式
本明細書において記述される方法において用いられる様々な化合物は、たとえば経口、非経口(たとえば、静脈内)、筋肉内、舌下、口腔内、直腸内、鼻腔内、気管支内、肺内、腹腔内、局所、経皮、および皮下に投与されてもよい。1回投与で投与される化合物の量は、処置される対象、対象の体重、投与形式、および主治医の判断に依存しうる。しかし、一般的に投与、投薬、および組成物が投与される期間は、所望の結果を達成するために必要である投与、投薬および期間に近似するであろう。
本明細書において記述される方法において用いられる様々な化合物は、たとえば経口、非経口(たとえば、静脈内)、筋肉内、舌下、口腔内、直腸内、鼻腔内、気管支内、肺内、腹腔内、局所、経皮、および皮下に投与されてもよい。1回投与で投与される化合物の量は、処置される対象、対象の体重、投与形式、および主治医の判断に依存しうる。しかし、一般的に投与、投薬、および組成物が投与される期間は、所望の結果を達成するために必要である投与、投薬および期間に近似するであろう。
一般的に、たとえばCD-20またはCD-22に特異的に結合する抗体などのモノクローナル抗体の治療的有効量は、約0.0001 mg/kg体重〜0.001 mg/kg体重;0.001 mg/kg体重〜約10 mg/kg体重または約0.02 mg/kg体重〜約5 mg/kg体重である。いくつかの態様において、モノクローナル抗体の治療的有効量は、たとえば約0.001 mg〜約0.01 mg、約0.01 mg〜約100 mg、または約100 mg〜約1000 mgである。
いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンの治療的有効量は、たとえば約0.001 mg〜約0.01 mg、約0.01 mg〜約100 mg、または約100 mg〜約1000 mgである。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンの有効量は0.5 mgの1回または複数回用量である。
いくつかの態様において、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、または多発性骨髄腫を有する対象に投与される抗体の有効量は、約100 mg/m2〜200 mg/m2、約200 mg/m2〜300 mg/m2、または約300 mg/m2〜400 mg/m2である。特定の態様において、B細胞特異的抗原に選択的に結合するモノクローナル抗体の有効量は約375 mg/m2である。
所望のモノクローナル抗体に関する最適な薬学的製剤は、投与経路および望ましい投薬量に応じて、当業者によって容易に決定されうる(たとえば、その全開示が参照により本明細書に組み入れられる、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed. (1990), Mack Publishing Co., Easton, Pa.を参照されたい)。
本明細書において記述される方法または組成物において用いるための抗体は、たとえば経口、経皮、舌下、口腔内、非経口、直腸内、鼻腔内、気管支内、または肺内投与が含まれる最も有効な投与経路に関して製剤化されうる。
いくつかの態様において、本発明の方法において用いられるワクチン組成物には、たとえばGM-CSFなどの1つまたは複数のサイトカインが含まれる。GM-CSFは抗腫瘍応答、特にT細胞応答を促進する効能を有する強力な免疫刺激性サイトカインである。しかし、一般的には、炎症応答を誘導し、抗原提示細胞(APC)を腫瘍に動員し、そしておそらく抗原提示細胞(APC)のターゲティングを促進する任意のサイトカインまたはケモカインを、ワクチン組成物において用いてもよい。
本発明の方法において有用な自己抗イディオタイプワクチンは、経口および非経口が含まれる任意の従来の経路によって投与されてもよい。非経口経路の例は、皮下、皮内、経皮、静脈内、筋肉内、眼窩内、嚢内、髄腔内、脊椎内、槽内、腹腔内等である。好ましくは、自己抗イディオタイプワクチンの一次処置および1回または複数回のブースター量は、同じ経路、たとえば皮下投与によって投与される。
対象に投与されるワクチン組成物の有効量は、個体によって多様であり、たとえば約0.01μg/kg体重〜約1 mg/kg体重でありうる。1用量あたりの免疫原の量は、1回の注射あたり対象あたり約0.01 mg〜100 mgの範囲でありうる。
免疫原性(ワクチン)組成物の投与は、好ましくは、全身免疫を生じるために注射によって1回または複数回行われる。一般的に、当技術分野において標準的であるように、標準的な免疫プロトコールにおけるワクチンの複数回投与が用いられる。たとえば、ワクチンは、防御を提供するために、およそ2〜6週間の間隔で、または毎月、1回〜6回接種の期間投与されうる。ワクチンは、経口および非経口が含まれる任意の従来の経路によって投与されてもよい。非経口経路の例は、皮下、皮内、経皮、静脈内、筋肉内、眼窩内、嚢内、髄腔内、脊椎内、槽内、腹腔内等である。
理論に拘束されることは望まないが、ワクチン接種によって、抗体応答および細胞性免疫応答のいずれかまたは双方を含む全身性の免疫応答が起こりえ、これは抗癌治療効果を提供するか、および/または様々なクラスの抗体および活性化Tリンパ球をもたらし、それらをたとえば担癌対象における受動免疫を産生するための治療物質として用いてもよいことが企図される。
本発明の方法において用いられるワクチン組成物にはさらに、1つまたは複数のアジュバントまたは免疫賦活物質が含まれてもよい。アジュバントおよび免疫賦活物質の例には、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム(ミョウバン)、硫酸ベリリウム、シリカ、カオリン、炭素、油中水型エマルジョン、水中油型エマルジョン、ムラミルジペプチド、細菌エンドトキシン、リピッドX、細菌プロピオノバクテリウム・アクネス(Propionobacterium acnes)または百日咳菌(Bordetella pertussis)の生物全体または細胞内分画、ポリリボヌクレオチド、アルギン酸ナトリウム、ラノリン、リゾレシチン、ビタミンA、サポニンおよびサポニン誘導体、リポソーム、レバミソール、DEAE-デキストラン、ブロックコポリマーまたは他の合成アジュバントが含まれるがこれらに限定されるわけではない。そのようなアジュバントは容易に購入可能である。
意図される投与様式に応じて、本明細書において記述される方法において用いられる化合物は、たとえば錠剤、坐剤、丸剤、カプセル剤、粉剤、液剤、懸濁剤、ローション、クリーム、ゲル等などの固体、半固体、または液体投与剤形の形であってもよく、好ましくは正確な投薬量の1回投与にとって適した単位投与剤形である。各々の用量には、本明細書において記述される方法において薬学的に許容される担体と併用して用いられる化合物の有効量が含まれてもよく、加えて、他の医療用物質、薬剤、担体、アジュバント、希釈剤等が含まれてもよい。
薬学的に投与可能な液体組成物は、たとえば本明細書において記述される方法において用いるための化合物および任意で薬学的アジュバントを、たとえば水、生理食塩液、デキストロース水溶液、グリセロール、エタノール等などの賦形剤中に溶解、分散等し、それによって溶液または懸濁液を形成することによって調製されうる。固体組成物に関して、従来の非毒性の固体担体には、たとえば薬学等級のマンニトール、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルク、セルロース、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウム等が含まれる。必要に応じて、投与される薬学的組成物はまた、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝剤等、たとえば酢酸ナトリウム、モノラウリン酸ソルビタン、トリエタノールアミン、酢酸ナトリウム、オレイン酸トリエタノールアミン等などの微量の非毒性の補助物質を含有してもよい。そのような投与剤形を調製する実際の方法は公知であるか、または当業者に明らかである;たとえばその全開示が参照により本明細書に組み入れられる、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed. (1990), Mack Publishing Co., Easton, Pa.を参照されたい。
処置の方法
本明細書において記述される処置の方法は、たとえば非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫、および多発性骨髄腫などのB細胞由来悪性疾患を消失させるまたは実質的に低減させる方法を包含する。
本明細書において記述される処置の方法は、たとえば非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫、および多発性骨髄腫などのB細胞由来悪性疾患を消失させるまたは実質的に低減させる方法を包含する。
いくつかの態様において、処置されるB細胞由来悪性疾患は、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫、多発性骨髄腫、マントル細胞リンパ腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、辺縁帯リンパ腫(節外性および節性)、濾胞性リンパ腫(グレードI、II、III、またはIV)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性体腔性リンパ腫、およびバーキットリンパ腫/白血病から選択される。
非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫または多発性骨髄腫を有する対象は、当技術分野において公知の標準的な技術を用いて診断されうる。たとえば、診断は、リンパ節の一部を切除して細胞を顕微鏡下で調べることによって行われてもよい。他の体組織からの生検材料も同様に採取してもよい。
診断後、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫または多発性骨髄腫を有する対象を、本発明の方法を用いて処置することができる。
いくつかの態様において、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫または多発性骨髄腫を有する対象に、任意でGM-CSFの有効量と共に投与されてもよい自己抗イディオタイプワクチンの有効量を投与した後、自己抗イディオタイプワクチンをブースターとして1回または複数回再投与する。
いくつかの態様において、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、マントル細胞リンパ腫または多発性骨髄腫を有する対象に、自己抗イディオタイプワクチン(任意でGM-CSFと共に)と、B細胞特異的抗原、たとえばCD-20またはCD-22に特異的に結合するモノクローナル抗体の有効量とを投与した後、モノクローナル抗体なしで自己抗イディオタイプワクチンをブースターとして再投与する。
いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回処置の少なくとも約20ヶ月後(すなわち、最後のワクチン接種の少なくとも20ヶ月後)に投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回処置の完了後(すなわち、最後のワクチン接種後)約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回処置の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、かつその後約12〜約18ヶ月目に再投与される。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンのブースター量は、初回処置の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、その後約12〜約18ヶ月目に再投与され、かつその後約12〜18ヶ月毎に定期的に投与される。
自己抗イディオタイプワクチンによる初回処置は、1回または複数回の投与を含みうる。好ましくは、初回処置は、自己抗イディオタイプワクチンの複数回の投与を含むレジメンである。いくつかの態様において、初回処置は、約6ヶ月間のあいだに自己抗イディオタイプワクチンの5回投与を含む。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンは、対象におけるB細胞由来悪性疾患に関連する抗原と該抗原に連結された担体分子とを含み、初回処置は、約1、2、3、4、および6ヶ月目に、自己抗イディオタイプワクチン0.01 mg〜約100 mg(第1日目)および顆粒球単球コロニー刺激因子約50μg/m2/日〜約200μg/m2/日(第1〜第4日目)の投与(たとえば、皮下)を含む。いくつかの態様において、自己抗イディオタイプワクチンは、対象におけるB細胞由来悪性疾患に関連する抗原と該抗原に連結されたキーホールリンペットヘモシアニンとを含み、初回処置は、約1、2、3、4、および6ヶ月目に、自己抗イディオタイプワクチン0.5 mg(第1日目)および顆粒球単球コロニー刺激因子約100μg/m2/日(第1〜第4日目)の投与(たとえば、皮下)を含む。
いくつかの態様において、ブースター量は、1回の投与(たとえば、皮下)あたり自己抗イディオタイプワクチン約0.01 mg〜約100 mgを含む。いくつかの態様において、ブースター量は、1回の投与(たとえば、皮下)あたり自己抗イディオタイプワクチン約0.5 mgを含む。
いくつかの態様において、対象は、初回処置の前に、化学療法および/または免疫療法などの別の治療(すなわち、自己抗イディオタイプワクチン療法以外)を受けている。いくつかの態様において、別の治療は、リツキシマブ、トシツモマブ、イブリツモマブチウキセタン、またはエプラツズマブなどのモノクローナル抗体による治療を含む(たとえば、Cheson B. D. and J.P. Leonard, N. Engl. J. Med, 359(6):613-626 (2008)を参照されたい)。いくつかの態様において、別の治療は、イブリツモマブチウキセタンなどの放射免疫療法を含む。いくつかの態様において、別の治療は、PACE(プレドニゾン、ドキソルビシン、シクロホスファミド、およびエトポシド)またはCHOP-R(シクロホスファミド、ヒドロキシダウノルビシン、オンコビン、プレドニゾン/プレドニゾロン、およびリツキシマブ)のレジメンを含む。好ましくは、別の治療は、ワクチンによる初回処置の前に対象において完全寛解を誘導する。好ましくは、対象は、ワクチンによる初回処置の時点で完全寛解している。好ましくは対象は、1回または複数回のブースター量の各々の投与の時点で完全寛解している。
免疫応答の査定
本発明の1つの局面は、以下の段階を含む、対象におけるB細胞イディオタイプに対する免疫応答を維持するための方法を提供する:(a)B細胞イディオタイプに対する免疫応答が誘導されるように、自己抗イディオタイプワクチンの有効量を対象に投与する段階;(b)対象における自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定し、該ワクチンに対する免疫応答が減少したか否か(たとえば、特徴および/または程度)を決定する段階;および(c)該ワクチンに対する免疫応答が減少したことが決定されれば、対象に自己抗イディオタイプワクチンの少なくとも1回のブースター量を投与する段階。段階(b)および(c)は、必要に応じて複数回行われうる。
本発明の1つの局面は、以下の段階を含む、対象におけるB細胞イディオタイプに対する免疫応答を維持するための方法を提供する:(a)B細胞イディオタイプに対する免疫応答が誘導されるように、自己抗イディオタイプワクチンの有効量を対象に投与する段階;(b)対象における自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定し、該ワクチンに対する免疫応答が減少したか否か(たとえば、特徴および/または程度)を決定する段階;および(c)該ワクチンに対する免疫応答が減少したことが決定されれば、対象に自己抗イディオタイプワクチンの少なくとも1回のブースター量を投与する段階。段階(b)および(c)は、必要に応じて複数回行われうる。
査定は、ワクチンによる初回処置の後に1回または複数回、ワクチンに対する対象の免疫応答(たとえば、細胞性応答および/または液性応答)の性質および/または程度に関して行われうる。好ましくは、対象の免疫応答の査定はまた、(たとえば、その後の査定または処置前の査定と比較するための対照またはベースラインを確立するために)自己抗イディオタイプワクチンによる対象の初回処置の前に行われる。ワクチンに対する対象の免疫応答はまた、各ブースター量が与えられる前と後に査定を行うことによってモニターされうる。ブースター量のタイミングおよび頻度は、医師の裁量に任せられ、かつ/またはワクチンに対する対象の免疫応答の査定の結果に依存しうる。たとえば、これらの査定の1つを行った後に(たとえば、抗体応答の喪失および/または腫瘍反応性T細胞もしくはサイトカインの低減のいずれかにより)免疫応答が減少した(たとえば、特徴および/または程度が低減されたまたは損なわれた)と見なされる場合、対象は、B細胞イディオタイプに対する免疫応答の一部を失い、ゆえにワクチンの最初のサイクルによって誘導された抗腫瘍免疫の一部を失ったことを示す。ゆえに、医師はブースター量(たとえば1回または複数回のブースター注射)または一連のブースター量を対象に投与することを検討することができるであろう。
対象の免疫応答を査定する場合、好ましくはB細胞イディオタイプに対する免疫応答が査定される。しかし、査定には、ワクチンの任意の成分に対する対象の免疫応答の査定が含まれうる。たとえば、対象の、抗イディオタイプに対する免疫応答、担体分子(たとえば、KLH)に対する免疫応答、またはその双方に対する免疫応答の査定を行うことができる。
対象の免疫応答は、初回処置後、一定間隔(たとえば、3ヶ月毎、6ヶ月毎、9ヶ月毎、または毎年)または不定間隔で複数回の査定を行うことによってモニターされうる。ワクチンに対する対象の免疫応答のモニタリングは、既定の期間、治療の転帰に基づいて決定された期間、または無期限に、継続することができる。好ましくは、対象の免疫応答は、初回ワクチン接種の前に開始して少なくとも5年間継続する期間、または無期限にモニターされる。
典型的に、各査定は、対象から適切な生物学的試料を得る段階を伴うと考えられる。適切な生物学的試料は、査定される対象の免疫応答の特定の局面に(たとえば、特定のアッセイに応じて)依存すると考えられる。たとえば、いくつかの態様において、生物学的試料は、血液、末梢血単核球(PBMC)、およびB細胞由来腫瘍から選択される1つまたは複数の検体である。査定のための試料は、関心対象の時点での免疫応答に関する情報を得るために適切な時点で採取される。たとえば、観察される免疫応答の性質および程度を決定するために、試料を、ワクチン接種前の時点で対象から採取してもよく、さらなる試料をワクチン接種後定期的に対象から採取してもよい。
いくつかの態様において、免疫応答の査定には、免疫応答の以下の局面の1つまたは複数の査定が含まれる:抗イディオタイプ(抗-Id)液性応答;B細胞由来腫瘍特異的抗体;(たとえば、IFN-γ応答による)腫瘍反応性T細胞前駆体頻度;自己抗イディオタイプワクチン療法後の臨床転帰に相関するB細胞由来腫瘍におけるバイオマーカー;およびB細胞由来腫瘍特異的CD4+およびCD8+ T細胞応答。
好ましくは、免疫応答は、その全内容が参照により本明細書に組み入れられるNeelapu et al.(Nature Medicine, 11(9):986-991 (2005))によって記述されるアッセイなどの、1つまたは複数の液性応答アッセイおよび/または細胞性応答アッセイを行うことによって査定される。対象から末梢血のB細胞およびT細胞を採取することができ、CD3-CD19+ B細胞、CD3+ CD4+ T細胞、およびCD3+ CD8+ T細胞が含まれるがこれらに限定されるわけではない血球数を決定することができる。腫瘍細胞を決定して、PBMCを単離することができる。B細胞および腫瘍細胞はいずれも、Neelapu et al (2005)において記述されるように、組み換え型CD40リガンド三量体によって活性化されうる。査定される免疫応答のタイプ(たとえば、液性、細胞性、またはその双方)に応じて、以下のアッセイの1つまたは複数を用いてもよい:
・ 液性免疫応答アッセイ:抗-Id液性応答および腫瘍特異的抗体を査定するため(たとえば、その全内容が参照により本明細書に組み入れられる、Kwak et al, Lancet, 345:1016-1020 (1995)を参照されたい)。
・ IFN-γELISPOTアッセイ:IFN-γ応答による腫瘍反応性T細胞前駆体頻度を査定するため(たとえば、その全内容の各々が参照により本明細書に組み入れられる、Malyguine et al., J. Trans. Med, 2:9 (2004)およびNeelapu et al., Clin Cancer Res., 10:8309-8317 (2004)を参照されたい)。
・ サイトカイン誘導アッセイ:自己抗イディオタイプワクチン療法後の臨床転帰に相関する腫瘍におけるバイオマーカーを査定するため(たとえば、Neelapu et al (2004)を参照されたい)。
・ 細胞内サイトカインアッセイ:腫瘍特異的CD4+およびCD8+ T細胞応答を査定するため(Neealapu et al , J. Cancer Res Clin Oncol. 127 Suppl, 2, R14-19 (2001))。
・ 液性免疫応答アッセイ:抗-Id液性応答および腫瘍特異的抗体を査定するため(たとえば、その全内容が参照により本明細書に組み入れられる、Kwak et al, Lancet, 345:1016-1020 (1995)を参照されたい)。
・ IFN-γELISPOTアッセイ:IFN-γ応答による腫瘍反応性T細胞前駆体頻度を査定するため(たとえば、その全内容の各々が参照により本明細書に組み入れられる、Malyguine et al., J. Trans. Med, 2:9 (2004)およびNeelapu et al., Clin Cancer Res., 10:8309-8317 (2004)を参照されたい)。
・ サイトカイン誘導アッセイ:自己抗イディオタイプワクチン療法後の臨床転帰に相関する腫瘍におけるバイオマーカーを査定するため(たとえば、Neelapu et al (2004)を参照されたい)。
・ 細胞内サイトカインアッセイ:腫瘍特異的CD4+およびCD8+ T細胞応答を査定するため(Neealapu et al , J. Cancer Res Clin Oncol. 127 Suppl, 2, R14-19 (2001))。
上記のアッセイなどのアッセイ(個々にまたは組み合わせて)は、患者が一連の自己抗イディオタイプワクチンを受けた後に定期的に(たとえば、3、6ヶ月毎から1年毎)モニターするために用いられることができ、かつブースターワクチン接種の最適なスケジュールを決定するために用いてもよい。そのような場合、これらの定期的検査の1つの後に(たとえば、抗体応答の喪失および/または腫瘍反応性T細胞もしくはサイトカインの低減のいずれかを通して)免疫応答が低減されるまたは損なわれていると見なされる場合、対象は、ワクチン接種の最初のサイクルによって誘導された抗腫瘍免疫の一部を失ったと見なされる。ゆえに、医師はブースター注射または一連の注射を対象に投与することを検討することができる。
本発明はさらに、本発明の範囲を制限することを決して意味しない、以下の実施例において説明される。
実施例1−自己抗イディオタイプワクチンは無癌生存期間を延長する
図1は、最初の完全寛解の際に処置を行った低悪性度濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL)を有するヒト対象のコホートにおける、BiovaxID(登録商標)自己抗イディオタイプワクチンによる最初のワクチン接種日からの無病生存率を示すグラフである。免疫原性タンパク質キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)にコンジュゲートさせた患者特異的Igイディオタイプワクチンを産生するために、局所放射線以外の処置をこれまで行っていない、腫瘍>2 cm(腫瘍>5 cmであればステージIIでも可)を有するステージIII〜IV濾胞性リンパ腫患者から、組織生検によって腫瘍材料が提供された。PACEまたはCHOP-R化学療法が完了して完全寛解が達成された後、免疫系を再構築するための待機期間の後、活性処置群に無作為化されたなおも寛解状態にある患者に、1、2、3、4、および6ヶ月の時点で、第1日目に一連のイディオタイプワクチン接種(ID-KLH(0.5 mg皮下))5回を投与し、そして第1〜第4日目に免疫賦活剤GM-CSF(100μg/m2/日、皮下)を6ヶ月間投与した。対照群に無作為化された患者に、GM-CSFを同様に伴う、時間を一致させた一連のKLH注射を行った。その後、患者を調べて、非特異的免疫賦活物質に対する免疫応答およびワクチンに対する特異的免疫応答の双方を観察した。
図1は、最初の完全寛解の際に処置を行った低悪性度濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL)を有するヒト対象のコホートにおける、BiovaxID(登録商標)自己抗イディオタイプワクチンによる最初のワクチン接種日からの無病生存率を示すグラフである。免疫原性タンパク質キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)にコンジュゲートさせた患者特異的Igイディオタイプワクチンを産生するために、局所放射線以外の処置をこれまで行っていない、腫瘍>2 cm(腫瘍>5 cmであればステージIIでも可)を有するステージIII〜IV濾胞性リンパ腫患者から、組織生検によって腫瘍材料が提供された。PACEまたはCHOP-R化学療法が完了して完全寛解が達成された後、免疫系を再構築するための待機期間の後、活性処置群に無作為化されたなおも寛解状態にある患者に、1、2、3、4、および6ヶ月の時点で、第1日目に一連のイディオタイプワクチン接種(ID-KLH(0.5 mg皮下))5回を投与し、そして第1〜第4日目に免疫賦活剤GM-CSF(100μg/m2/日、皮下)を6ヶ月間投与した。対照群に無作為化された患者に、GM-CSFを同様に伴う、時間を一致させた一連のKLH注射を行った。その後、患者を調べて、非特異的免疫賦活物質に対する免疫応答およびワクチンに対する特異的免疫応答の双方を観察した。
しばしば致死性の血液癌である濾胞性NHLであると新たに診断された患者を登録した。化学療法後に完全な臨床寛解(CRまたはCRu)を達成した患者を無作為化した。臨床試験の双方の群は、悪性疾患のステージおよび程度に関して、ならびに登録時および無作為化時での患者の特徴に関して、良好にバランスがとれている。BiovaxID(登録商標)または対照ワクチン接種の少なくとも1用量を受けた全ての試験患者(n=117;BiovaxID(登録商標)対対照の比率2:1)に関する、無作為化の時点からの、意図した治療に基づく分析(intent-to-treat(ITT)analysis)により、試験のBiovaxID(登録商標)群における完全寛解の期間の中央値が44.2ヶ月であり、これは無癌生存期間の持続期間の中央値が30.6ヶ月であった対照群と比較して臨床的および統計学的に有意であることが示された。BiovaxID(登録商標)は、無癌生存期間を13.6ヶ月または44%(p値=0.045;HR=1.6)延長し、追跡期間の中央値は56.6ヶ月(12.6〜89.3ヶ月の範囲)であった。
2つの群における無病生存期間の差が最大であった時点はおよそ36ヶ月であった。36ヶ月目では、BiovaxID(登録商標)患者の61%および対照患者の37%が無癌であり、このことはBiovaxID(登録商標)患者が対照患者より65%無癌である可能性が高いことを意味している(p値=0.023;HR=1.9)。データは、これが追加のブースター投与にとって最適な時間である可能性があり、臨床寛解の維持をさらに増強すると予想されることを示唆している。
参加/除外基準には、表面IgMまたはIgG表現型を有する低悪性度濾胞性リンパ腫(濾胞性核切れ込み小細胞型、濾胞性混合細胞型、または中心細胞を有する濾胞性大細胞型)の診断;5 cmより大きいリンパ節を有するステージIII〜IV;局所放射線療法(2カ所以内)以外の化学療法を受けたことがない;ECOG 2未満;1年より長い生存;血清クレアチニン1.5 mg/dl未満;ビリルビン1.5 mg/dl未満;SGOT/SGPT<3.5 ULN;HIV抗体またはHBV抗原なし;妊娠スクリーニング陰性(女性);過去10年間に無関係な新生物なし;および原発性または二次性CNSリンパ腫の証拠なしが含まれた。
本明細書は、参照により本明細書に組み入れられる、本明細書内で引用された参考文献の教示に照らして最も良く理解される。明細書における態様は、本開示における態様の説明を提供するものであって、その範囲を制限すると解釈すべきではない。当業者は、他の多くの態様が本発明に包含されることを容易に認識する。本開示において引用された全ての刊行物および特許、ならびに本開示においてアクセッション番号またはデータベース参照番号によって同定された配列は、その全内容が参照により本明細書に組み入れられる。参照により組み入れられる内容が本明細書と矛盾するかまたは一貫しない場合、本明細書がそのような内容に優先される。本明細書におけるいかなる参考文献の引用も、そのような参考文献が本開示に対する先行技術であることを認めるものではない。
特記のない限り、特許請求の範囲を含む本明細書において用いられた、成分の量、細胞培養、処置条件等を表す全ての数値は、全ての場合において「約」という用語によって修飾されると理解される。よって、そうでないことが示されている場合を除き、数値パラメータは概算であり、本発明によって得られることが求められる望ましい特性に応じて様々である可能性がある。特記のない限り、一連の要素の前にある「少なくとも」という用語は、そのシリーズにおけるあらゆる要素を指すと理解される。当業者は、本明細書において記述される本発明の特異的態様に対する多くの同等物を、慣例的な実験のみを用いて認識するまたは確認することができるであろう。そのような同等物は、以下の特許請求の範囲に包含されると意図される。
Claims (93)
- 自己抗イディオタイプワクチンの少なくとも1回のブースター量を対象に投与する段階を含む、B細胞イディオタイプに対する免疫応答を誘発する自己抗イディオタイプワクチンによる初回処置を受けた対象におけるB細胞イディオタイプに対する免疫応答を維持するための方法。
- 免疫応答が細胞性免疫応答および液性免疫応答の双方を含む、請求項1記載の方法。
- 初回処置の後に自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階をさらに含む、請求項1または請求項2記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階が、B細胞イディオタイプに対する免疫応答を査定する段階を含む、請求項3記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンが、対象におけるB細胞由来癌に関連する抗原を含み、該抗原が担体分子に連結され、かつ自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階が、該担体分子に対する免疫応答を査定する段階を含む、請求項3記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階が、B細胞イディオタイプに対する免疫応答を査定する段階および担体分子に対する免疫応答を査定する段階の双方を含む、請求項5記載の方法。
- 免疫応答を査定する段階が、少なくとも1回のブースター量の投与前、少なくとも1回のブースター量の投与後、または少なくとも1回のブースター量の投与の前と後に行われる、請求項3〜6のいずれか1項記載の方法。
- 初回処置の後に査定された免疫応答を、初回処置の前に行われた対象における免疫応答の査定と比較する段階をさらに含む、請求項3〜7のいずれか1項記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階が、一定間隔または不定間隔で複数回行われ、かつ自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答が減少したか否かを決定するために2つ以上の査定を比較する段階をさらに含む、請求項3〜7のいずれか1項記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答が減少したことが決定された場合、自己抗イディオタイプワクチンの少なくとも1回の追加のブースター量を対象に投与する段階をさらに含む、請求項9記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンの少なくとも1回のブースター量が、初回処置後少なくとも約20ヶ月目に投与される、前記請求項のいずれか1項記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンの少なくとも1回のブースター量が、初回処置の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与される、前記請求項のいずれか1項記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンの少なくとも1回のブースター量が、初回処置の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、かつその後約12〜約18ヶ月目に再投与される、前記請求項のいずれか1項記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンの少なくとも1回のブースター量が、初回処置の完了後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、その後約12〜約18ヶ月目に再投与され、かつその後約12〜18ヶ月毎に定期的に投与される、前記請求項のいずれか1項記載の方法。
- 初回処置が、対象におけるB細胞由来悪性疾患の処置のためのものである、前記請求項のいずれか1項記載の方法。
- B細胞由来悪性疾患が、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫、多発性骨髄腫、マントル細胞リンパ腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、辺縁帯リンパ腫(節外性および節性)、濾胞性リンパ腫(グレードI、II、III、またはIV)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性体腔性リンパ腫、およびバーキットリンパ腫/白血病からなる群より選択される、請求項15記載の方法。
- 初回処置前、初回処置後、または初回処置の前と後に対象における腫瘍の応答を査定する段階をさらに含む、請求項15または請求項16記載の方法。
- 少なくとも1回のブースター量の投与前、少なくとも1回のブースター量の投与後、または少なくとも1回のブースター量の投与の前と後に対象における腫瘍の応答を査定する段階をさらに含む、請求項15〜17のいずれか1項記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンが、対象におけるB細胞由来悪性疾患に関連する抗原を含み、かつ該抗原がハイブリドーマによって産生される、前記請求項のいずれか1項記載の方法。
- ハイブリドーマが、対象から得られた癌性B細胞とマウス/ヒトヘテロハイブリドーマ骨髄腫細胞との融合によって産生される、請求項19記載の方法。
- マウス/ヒトヘテロハイブリドーマ骨髄腫細胞がK6H6/B5細胞株または1D12細胞株である、請求項20記載の方法。
- 抗原産生ハイブリドーマを中空糸型バイオリアクターにおいて増殖させる、請求項19〜21のいずれか1項記載の方法。
- 抗原が中空糸型バイオリアクターから回収されて精製された後、対象に投与される、請求項22記載の方法。
- 抗原がアフィニティクロマトグラフィーによって精製される、請求項19〜23のいずれか1項記載の方法。
- 精製された抗原が、対象に投与される前に担体分子に連結される、請求項23または請求項24記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンが、対象におけるB細胞由来癌に関連する抗原を含み、かつ該抗原が担体分子に連結される、前記請求項のいずれか1項記載の方法。
- 担体分子が、キーホールリンペットヘモシアニンを含む、請求項17記載の方法。
- 初回処置において、自己抗イディオタイプワクチンがアジュバントの有効量と共に投与される、前記請求項のいずれか1項記載の方法。
- アジュバントが、顆粒球単球コロニー刺激因子を含む、請求項28記載の方法。
- 初回処置が、自己抗イディオタイプワクチンの複数回投与を含むレジメンである、前記請求項のいずれか記載の方法。
- 初回処置が、約6ヶ月間のあいだに自己抗イディオタイプワクチンの5回投与を含む、請求項30記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンが、対象におけるB細胞由来悪性疾患に関連する抗原と該抗原に連結された担体分子とを含み、かつ初回処置が、約1、2、3、4および6ヶ月目に、自己抗イディオタイプワクチン0.01 mg〜約100 mg(第1日目)および顆粒球単球コロニー刺激因子約50μg/m2/日〜約200μg/m2/日(第1〜第4日目)の皮下投与を含む、前記請求項のいずれか1項記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンが、対象におけるB細胞由来悪性疾患に関連する抗原と該抗原に連結されたキーホールリンペットヘモシアニンとを含み、かつ初回処置が、約1、2、3、4および6ヶ月目に、自己抗イディオタイプワクチン0.5 mg(第1日目)および顆粒球単球コロニー刺激因子100μg/m2/日(第1〜第4日目)の皮下投与を含む、前記請求項のいずれか1項記載の方法。
- 少なくとも1回のブースター量が、1回の皮下投与あたり自己抗イディオタイプワクチン約0.01 mg〜約100 mgを含む、前記請求項のいずれか1項記載の方法。
- 少なくとも1回のブースター量が、1回の皮下投与あたり自己抗イディオタイプワクチン約0.5 mgを含む、前記請求項のいずれか1項記載の方法。
- 対象が初回処置の前に別の治療を受けている、前記請求項のいずれか1項記載の方法。
- 別の治療が化学療法および/または免疫療法を含む、請求項36記載の方法。
- 別の治療がモノクローナル抗体を含む、請求項36記載の方法。
- 別の治療が放射免疫療法を含む、請求項36記載の方法。
- 別の治療がイブリツモマブチウキセタンを含む、請求項36記載の方法。
- 別の治療が、PACE(プレドニゾン、ドキソルビシン、シクロホスファミド、およびエトポシド)またはCHOP-R(シクロホスファミド、ヒドロキシダウノルビシン、オンコビン、プレドニゾン/プレドニゾロン、およびリツキシマブ)のレジメンを含む、請求項36記載の方法。
- 別の治療が、自己抗イディオタイプワクチンによる初回処置の前に対象において完全寛解を誘導する、請求項36〜41のいずれか1項記載の方法。
- 対象が自己抗イディオタイプワクチンによる初回処置の時点で完全寛解している、前記請求項のいずれか1項記載の方法。
- 対象が少なくとも1回のブースター量の投与の時点で完全寛解している、前記請求項のいずれか1項記載の方法。
- 以下の段階を含む、対象におけるB細胞イディオタイプに対する持続的免疫応答を誘導するための方法:
(a)B細胞イディオタイプに対する免疫応答が誘導されるように、自己抗イディオタイプワクチンの有効量を対象に投与する段階;および
(b)B細胞イディオタイプに対する免疫応答が持続するように、自己抗イディオタイプワクチンの少なくとも1回のブースター量を対象に投与する段階。 - 免疫応答が、細胞性免疫応答および液性免疫応答の双方を含む、請求項45記載の方法。
- (a)の投与する段階の後に、自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階をさらに含む、請求項45または請求項46記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階が、B細胞イディオタイプに対する免疫応答を査定する段階を含む、請求項47記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンが、対象におけるB細胞由来癌に関連する抗原を含み、該抗原が担体分子に連結され、かつ自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階が、該担体分子に対する免疫応答を査定する段階を含む、請求項47記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階が、B細胞イディオタイプに対する免疫応答を査定する段階および担体分子に対する免疫応答を査定する段階の双方を含む、請求項49記載の方法。
- 免疫応答を査定する段階が、(b)の少なくとも1回のブースター量の投与前、(b)の少なくとも1回のブースター量の投与後、または(b)の少なくとも1回のブースター量の投与の前と後に行われる、請求項47〜49のいずれか1項記載の方法。
- (a)の初回処置後に査定される免疫応答を、初回処置の前に行われた対象における免疫応答の査定と比較する段階をさらに含む、請求項47〜51のいずれか1項記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階が、一定間隔または不定間隔で複数回行われ、かつ自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答が減少したか否かを決定するために2つ以上の査定を比較する段階をさらに含む、請求項47〜52のいずれか1項記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答が減少したことが決定された場合、自己抗イディオタイプワクチンの少なくとも1回の追加のブースター量を対象に投与する段階をさらに含む、請求項53記載の方法。
- (b)の少なくとも1回のブースター量を投与する段階が、(a)の投与段階後少なくとも約20ヶ月目に行われる、請求項45〜54のいずれか1項記載の方法。
- (b)の少なくとも1回のブースター量が、(a)の投与段階後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与される、請求項45〜55のいずれか1項記載の方法。
- (b)の少なくとも1回のブースター量が、(a)の投与段階後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、かつその後約12〜約18ヶ月目に再投与される、請求項45〜56のいずれか1項記載の方法。
- (b)の少なくとも1回のブースター量が、(a)の投与段階後約24ヶ月〜約30ヶ月目に対象に投与され、その後約12〜約18ヶ月目に再投与され、かつその後約12〜18ヶ月毎に定期的に投与される、請求項45〜58のいずれか1項記載の方法。
- (a)の投与する段階が、B細胞由来悪性疾患を処置するためのものである、請求項45〜58のいずれか1項記載の方法。
- B細胞由来悪性疾患が、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫、多発性骨髄腫、マントル細胞リンパ腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、辺縁帯リンパ腫(節外性および節性)、濾胞性リンパ腫(グレードI、II、III、またはIV)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性体腔性リンパ腫、およびバーキットリンパ腫/白血病からなる群より選択される、請求項59記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンが、対象におけるB細胞由来悪性疾患に関連する抗原を含み、かつ該抗原がハイブリドーマによって産生される、請求項45〜60のいずれか1項記載の方法。
- ハイブリドーマが、対象から得られた癌性B細胞とマウス/ヒトヘテロハイブリドーマ骨髄腫細胞との融合によって産生される、請求項61記載の方法。
- マウス/ヒトヘテロハイブリドーマ骨髄腫細胞がK6H6/B5細胞株または1D12細胞株である、請求項62記載の方法。
- 抗原産生ハイブリドーマを中空糸型バイオリアクターにおいて増殖させる、請求項61〜63のいずれか1項記載の方法。
- 抗原が中空糸型バイオリアクターから回収されて精製された後、対象に投与される、請求項64記載の方法。
- 抗原がアフィニティクロマトグラフィーによって精製される、請求項61〜65のいずれか1項記載の方法。
- 精製された抗原が、対象に投与される前に担体分子に連結される、請求項65または66記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンが、対象におけるB細胞由来癌に関連する抗原を含み、かつ該抗原が担体分子に連結される、請求項45〜67のいずれか1項記載の方法。
- 担体分子が、キーホールリンペットヘモシアニンを含む、請求項68記載の方法。
- (a)の投与する段階において、自己抗イディオタイプワクチンがアジュバントの有効量と共に投与される、請求項45〜69のいずれか1項記載の方法。
- アジュバントが、顆粒球単球コロニー刺激因子を含む、請求項70記載の方法。
- (a)の投与する段階が、自己抗イディオタイプワクチンの複数回投与を含むレジメンである、請求項45〜71のいずれか1項記載の方法。
- (a)の投与する段階が、約6ヶ月間のあいだに自己抗イディオタイプワクチンの5回投与を含む、請求項72記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンが、対象におけるB細胞由来悪性疾患に関連する抗原と該抗原に連結された担体分子とを含み、かつ初回処置が、約1、2、3、4および6ヶ月目に、自己抗イディオタイプワクチン0.01 mg〜約100 mg(第1日目)および顆粒球単球コロニー刺激因子50μg/m2/日〜約200μg/m2/日(第1〜第4日目)の皮下投与を含む、請求項45〜73のいずれか1項記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンが、対象におけるB細胞由来癌に関連する抗原と該抗原に連結されたキーホールリンペットヘモシアニンとを含み、かつ(a)の投与する段階が、約1、2、3、4および6ヶ月目に、自己抗イディオタイプワクチン0.5 mg(第1日目)および顆粒球単球コロニー刺激因子100μg/m2/日(第1〜第4日目)の皮下投与を含む、請求項45〜74のいずれか1項記載の方法。
- (b)の少なくとも1回のブースター量が、1回の皮下投与あたり自己抗イディオタイプワクチン0.01 mg〜約100 mgを含む、請求項45〜75のいずれか1項記載の方法。
- (b)の少なくとも1回のブースター量が、1回の皮下投与あたり自己抗イディオタイプワクチン約0.5 mgを含む、請求項45〜76のいずれか1項記載の方法。
- 対象が(a)の投与する段階の前に別の治療を受けている、請求項45〜77のいずれか1項記載の方法。
- 別の治療が化学療法および/または免疫療法を含む、請求項78記載の方法。
- 別の治療がモノクローナル抗体を含む、請求項78記載の方法。
- 別の治療が放射免疫療法を含む、請求項78記載の方法。
- 別の治療がイブリツモマブチウキセタンを含む、請求項78記載の方法。
- 化学治療が、PACE(プレドニゾン、ドキソルビシン、シクロホスファミド、およびエトポシド)またはCHOP-R(シクロホスファミド、ヒドロキシダウノルビシン、オンコビン、プレドニゾン/プレドニゾロン、およびリツキシマブ)のレジメンを含む、請求項78記載の方法。
- 別の治療が、(a)の投与する段階の前に対象において完全寛解を誘導する、請求項78〜83のいずれか1項記載の方法。
- 対象が、(a)の投与する段階の時点で完全寛解している、請求項45〜84のいずれか1項記載の方法。
- 対象が、(b)の投与する段階の時点で完全寛解している、請求項45〜85のいずれか1項記載の方法。
- 以下の段階を含む、対象におけるB細胞イディオタイプに対する免疫応答を維持するための方法:
(a)B細胞イディオタイプに対する免疫応答が誘導されるように、自己抗イディオタイプワクチンの有効量を対象に投与する段階;
(b)対象における自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定し、かつ該ワクチンに対する免疫応答が減少したか否かを決定する段階;および
(c)該ワクチンに対する免疫応答が減少したことが決定された場合、自己抗イディオタイプワクチンの少なくとも1回のブースター量を対象に投与する段階。 - (b)の自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階が、B細胞イディオタイプに対する免疫応答を査定する段階を含む、請求項87記載の方法。
- 自己抗イディオタイプワクチンが、対象におけるB細胞由来癌に関連する抗原を含み、該抗原が担体分子に連結され、かつ(b)の自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階が、該担体分子に対する免疫応答を査定する段階を含む、請求項87記載の方法。
- (b)の自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階が、B細胞イディオタイプに対する免疫応答を査定する段階および担体分子に対する免疫応答を査定する段階の双方を含む、請求項89記載の方法。
- (b)の決定する段階が、(a)の投与する段階の後に査定された免疫応答を、対象における免疫応答のそれまでのまたはその後の査定と比較する段階を含む、請求項87〜90のいずれか1項記載の方法。
- (b)の自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答を査定する段階が、(a)の投与する段階の後、一定間隔または不定間隔で複数回行われ、かつ(b)の決定する段階が、自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答が減少したか否かを決定するために、複数回の査定の2つ以上を比較する段階を含む、請求項87〜90のいずれか1項記載の方法。
- (c)の少なくとも1回のブースター量が、対象に投与され、かつ方法が、自己抗イディオタイプワクチンに対する免疫応答が、(c)の少なくとも1回のブースター量の後に減少したことが決定された場合、自己抗イディオタイプワクチンの少なくとも1回の追加のブースター量を対象に投与する段階をさらに含む、請求項87記載の方法。
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