JP2012502472A - 単色光源 - Google Patents
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Abstract
発光システムが開示される。この発光システムには、第一波長の光を放射するエレクトロルミネセンスデバイスが含まれる。この発光システムには更に、発光システムの上表面からの光放射を強化し、発光システムの1つ以上の側面からの光放射を抑制する、光キャビティが含まれる。この光キャビティには、放射された第一波長光を受け取って、その受け取った光の少なくとも一部を第二波長光へと変換する、半導体多積層物が含まれる。この半導体多積層物には、II〜VI族ポテンシャル井戸が含まれる。この発光システムを出る第二波長の光を全て統合した放射強度は、発光システムを出る第一波長の光を全て統合した放射強度の少なくとも10倍である。
Description
本発明は全般に半導体光源に関連する。本発明は特に、1つ以上のII〜VI族半導体化合物を含む半導体光源に適用可能である。
レーザダイオードは、レーザポインタ、プロジェクションディスプレイ、及びセンサなど数多くのさまざまな用途に使用されている。近紫外線、紫色、近赤外線、又は赤外線領域のスペクトルを発光するレーザダイオードは、コンパクトかつ安価であり得る。しかしながらその他のスペクトル領域では、周波数倍化レーザダイオードなどの既知のレーザダイオードは、複雑、嵩高、非効率的、かつ高価である。
シアン、緑色、黄緑色、黄色及び琥珀色などのスペクトル領域の、他の望ましい波長で発光できる、コンパクト、効率的、かつ安価なレーザダイオードシステムの大きなニーズが存在する。
全般に、本発明は半導体光源に関連する。一実施形態において、光源には、窒素を含み第一波長の光を発する、III〜V族系ポンプ光源が含まれる。光源には更に垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL)が含まれ、これがポンプ光源によって放射される第一波長光の少なくとも一部を、第二波長の少なくとも部分的にコヒーレントな出力光へと変換する。VCSELには、第二波長の光について光キャビティを形成する、第一ミラー及び第二ミラーが含まれる。第一ミラーは第二波長で実質的に反射性であり、第一の多積層物を含む。第二ミラーは第一波長で実質的に透過性であり、第二波長で部分的に反射性かつ部分的に透過性である。第二ミラーには第二の多積層物が含まれる。VCSELには更に、半導体多積層物が含まれ、これは第一ミラーと第二ミラーとの間に配置されて、第一波長光の少なくとも一部を第二波長光へと変換する。この半導体多積層物には、Cd(Mg)ZnSe合金を含む量子井戸が含まれる。
別の一実施形態において、光源には、窒素Nを含み第一波長の光を発する、III〜V族系ポンプ光源が含まれる。光源には更に光学アセンブリが含まれ、これがポンプ光源によって放射される第一波長光の少なくとも一部を、第二波長の少なくとも部分的にコヒーレントな出力光へと変換する。光学アセンブリは、第二波長の光について光キャビティを形成する、第一ミラー及び第二ミラーが含まれる。第一ミラーは第二波長で実質的に反射性であり、第一の多積層物を含む。第二ミラーは第二波長で部分的に反射性である。光学アセンブリには更に、半導体多積層物が含まれ、これは第一ミラーと第二ミラーとの間に配置されて、第一波長光の少なくとも一部を第二波長光へと変換する。この半導体多積層物には、Cd(Mg)ZnSe合金を含む量子井戸が含まれる。
別の一実施形態において、発光システムには、第一波長の光を放射するエレクトロルミネセンスデバイスが含まれる。この発光システムには更に、発光システムの上表面からの光放射を強化し、発光システムの1つ以上の側面からの光放射を抑制する、光キャビティが含まれる。この光キャビティには、放射された第一波長光を受け取り、受け取った光の少なくとも一部を第二波長光に変換する、半導体多積層物が含まれる。この半導体多積層物には、II〜VI族ポテンシャル井戸が含まれる。この発光システムを出る第二波長の光を全て統合した放射強度は、発光システムを出る第一波長の光を全て統合した放射強度の少なくとも10倍である。いくつかの場合では、このII〜VI族ポテンシャル井戸にはCd(Mg)ZnSe又はZnSeTeが含まれる。いくつかの場合では、エレクトロルミネセンスデバイスは、半導体多積層物が受け取る第一波長光の大半の部分が、エレクトロルミネセンスデバイスの上表面を通ってエレクトロルミネセンスデバイスから出る。いくつかの場合では、第一方向に沿って発光システムから放射された光は、第一の色座標群を有し、その第一方向とは異なる第二方向に沿って発光システムから放射された光は、第二の色座標群を有し、第二の色座標群は、第一の色座標群と実質的に同じである。いくつかの場合では、第一の色座標群はu1’及びv1’であり、第二の色座標群はu2’及びv2’であり、u1’とu2’との間の差、並びにv1’とv2’との間の差それぞれの絶対値は、0.003以下である。いくつかの場合では、再放射される第二波長光の主な部分は、発光システムの上表面から、その発光システムを出る。その上表面は、最小横方向寸法Wminを有する。再放射された第二波長光の残る部分のうち大半の部分が、最大エッジ厚さTmaxを有する光キャビティの1つ以上の側面から、その発光システムを出る。比Wmin/Tmaxは少なくとも約30である。放射された第一波長光の主な部分は、エレクトロルミネセンスデバイスの上表面から、そのエレクトロルミネセンスデバイスを出る。その上表面は、最小横方向寸法W1minを有する。放射された第一波長光の残る部分が、最大エッジ厚さT1maxを有するエレクトロルミネセンスデバイスの1つ以上の側面から、そのエレクトロルミネセンスデバイスを出る。比W1min/T1maxは少なくとも約30である。いくつかの場合では、比Wmin/Tmax及び比W1min/T1maxはそれぞれ、少なくとも約100である。
本発明は、添付の図面に関連して以下の本発明の種々の実施形態の詳細な説明を考慮して、より完全に理解し正しく認識することができる。
光源の概略側面図。
分離性光源の配列を含む光源の概略側面図。
光源を作製するプロセスの中間段階又は工程でのデバイスの略図。
光源を作製するプロセスの中間段階又は工程でのデバイスの略図。
光源を作製するプロセスの中間段階又は工程でのデバイスの略図。
光源を作製するプロセスの中間段階又は工程でのデバイスの略図。
光源を作製するプロセスの中間段階又は工程でのデバイスの略図。
別の光源の概略側面図。
別の光源の概略側面図。
発光システムの概略側面図。
光ポインタの概略図。
多数の図で使用される同一の参照番号は、同一又は類似の特性及び機能を有する同一又は類似の要素を指す。
本出願は、1つ以上のポンプ光源と、ポンプ光源によって発光された光を別の波長光に変換するための1つ以上の半導体光キャビティと、を含む、半導体光源を開示する。いくつかの場合では、開示される半導体光キャビティは、入射光を変換(例えば下方変換)することができる共振キャビティである。いくつかの場合では、開示される半導体共振キャビティ波長コンバータは、垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL)である。開示される光源は効率的でコンパクトであり、更にいくつかの場合では、光変換VCSELを、2つ以上の異なる半導体族からのものであるポンプ光源と安価に統合する。例えば、本出願は、III〜V族ポンプ光源(例えばNを含むポンプ光源)で、例えばAlGaInNポンプLED又はレーザダイオードなどを、II〜VI族半導体波長コンバータ(例えばCd(Mg)ZnSe波長コンバータ)を含むII〜VI族VCSELと統合する光源を開示する。
いくつかの場合では、レーザダイオード(LD)光源などのポンプ光源は、少なくとも部分的にコヒーレントな光源であり、これはすなわち少なくとも部分的にコヒーレントな光を放射することを意味する。いくつかの場合では、発光ダイオード(LED)光源などのポンプ光源はインコヒーレントな光源であり、これはすなわちインコヒーレントな光を放射することを意味する。
いくつかの場合では、半導体VCSEL及びポンプ光源は、同じ半導体族、例えばIII〜V族からのものである。そのような場合には、例えばIII〜V族VCSELをIII〜V族ポンプなどのIII〜V族光源の上に直接モノリシックに成長させ、作製することが実行可能であり得る。しかしながらいくつかの場合では、望ましい波長で光を発し、かつ高い変換効率及び/又は他の望ましい特性を有するようなVCSELは、ポンプLD又はLEDが属する族とは異なる半導体族からのものである。例えば、VCSELはII〜VI族からのものであることがあり、LD又はLEDなどの光源は、III〜V族からのものであり得る。そのような場合では、一方のコンポーネントを他方の上に高品質に成長させることは不可能であるか、又は実現不可能な場合がある。そのような場合、VCSELはポンプ光源に接合されてハイブリッド光源を形成することができる。そのようなハイブリッド光源は、例えばスペクトルの可視領域において、異なる波長で全体的に高効率で光を放射することができる。2つの構成体を接合する代表的な方法は、米国特許出願第60/978304号(2007年10月8日)に記述されており、これは参考として本明細書に組み込まれる。
いくつかの場合では、本開示の光源は例えば1つ以上の原色(RGB原色系では青、緑、又は赤、CMYK原色系ではシアン、マゼンタ、及びイエロー)を出力することができる。いくつかの場合では、本開示の光源は琥珀色又は白色などの他の色を有する光を出力することができる。本開示の光源の発光効率及び小型度は、重量、サイズ、及び電力消費が低減された、効率的な投射システムなど、新規の改良された光学システムをもたらすことができる。
いくつかの場合では、VCSELは、光を、より長い波長の光に変換できる、半導体ポテンシャル又は量子井戸などのポテンシャル又は量子井戸を含むことができる。いくつかの場合では、本開示の光源は、例えばII〜VI族などのある半導体族からのものである1つ以上のVCSELを、例えばIII〜V族などの別の半導体族からのものである1つ以上のポンプ光源(例えばポンプLD又はLED)と、効率的に統合する。
ポンプ光源の配列、及びVCSELの対応する配列を含む、光源の配列が開示される。そのような光源の配列は、単色(例えば緑色若しくは緑色及び黒色)又はカラーの画像を形成することができる。本開示の光源配列は、従来の光源及び画像形成デバイスの主要機能を組み合わせることができ、消費電力、サイズ、及びコストの低減がもたらされ得る。例えば、ディスプレイシステムでは、本開示の光源配列は、光源及び画像形成デバイスの両方の役割を果たし、それによって別のバックライト若しくは空間光変調器の必要をなくすか又は低減することができる。別の例として、本開示の光源配列を投射システムに組み込むと、画像形成デバイス及びリレー光学系の必要がなくなるか又は低減される。
開示される光源配列は、例えば、ディスプレイシステムにおけるピクセル配列を形成することができる。この光源のうち少なくとも一部には、例えばポンプLD又はLEDなどのポンプエレクトロルミネセンスデバイスが含まれ、これが電気信号に対応して光を放射することができる。この光源のうち少なくとも一部には、ポンプエレクトロルミネセンスデバイスによって放射される光を下方変換するための、1つ以上のポテンシャル井戸及び/又は量子井戸など、1つ以上の光変換素子を含むVCSELが含まれ得る。本明細書で使用される用語「下方変換」は、変換された光の光子エネルギーがポンプ光の光子エネルギーよりも低いこと、又は変換された光の波長が、未変換若しくは入射光の波長よりも長いことを意味する。
本開示の光源配列は、例えば、投射システム又は他の光学システムで使用するための、適応照明システムなどの照明システムで使用することができる。
図1は、窒素(N)を含み、第一波長λ1で光172を放射するIII〜V族系のポンプ光源170を含む、光源100の概略側面図である。いくつかの場合では、光源170は、ピーク発光の波長である波長λ1を有する1つ以上のピークを伴う発光スペクトルを有する。いくつかの場合では、光源170は本質的に単波長λ1の光を発し、これはすなわち、発光スペクトルはλ1で狭いピークを有し、小さなスペクトル半値全幅(FWHM)を有することを意味する。そのような場合において、FWHMは約50nm未満、又は約10nm未満、又は約5nm未満、又は約1nm未満であり得る。いくつかの場合では、ポンプ光源はIII〜V族レーザダイオードである。いくつかの場合では、ポンプ波長λ1は約350nm〜約500nmである。例えばそのような場合において、λ1は約405nmであり得る。
光源100には更に垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL)190も含まれ、これがポンプ光源170によって放射される第一波長光172の少なくとも一部を、第二波長λ2の少なくとも部分的にコヒーレントな出力光178へと変換する。
VCSEL 190には、第一ミラー120及び第二ミラー160が含まれ、第二波長の光のための光キャビティを形成する。いくつかの場合では、この光キャビティの光学的厚さは、第二波長λ2の半分の奇数倍であり得る(すなわち、(2m+1)(λ2/2)で、式中、mは整数である)。そのような場合において、光キャビティ内のλ2の光学的定在波のノードは、光キャビティの中央又は中央近くにある。いくつかの場合では、この光キャビティの光学的厚さは、第二波長λ2の整数倍であり得る(すなわちmλ2で、式中、mは整数である)。そのような場合において、光キャビティ内のλ2の光学的定在波のアンチノードは、光キャビティの中央又は中央近くにある。
いくつかの場合では、第一ミラー120は第二波長でほぼ反射性である。例えば、そのような場合において、第一ミラー120の第二波長λ2での反射率は、少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも99%、又は少なくとも99.5%、又は少なくとも99.9%である。いくつかの場合では、第一ミラー120は第一波長λ1でほぼ透過性である。例えば、そのような場合において、第一ミラー120のλ1での光学的透過率は、少なくとも50%、又は少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%である。
いくつかの場合では、例えば図1に示す代表的な光源100において、第一ミラー120は第一ブラッグ反射器120であるか、又はこれを含む。ブラッグ反射器には、低屈折率を有する低屈折率層122と、高屈折率を有する高屈折率層124とが交互に重なった多積層物が含まれる。代表的な光源100において、第一ブラッグ反射器120には、4層の低屈折率層122及び4層の高屈折率層124が含まれている。一般に、第一ブラッグ反射器120には、1層以上の低屈折率層122及び1層以上の高屈折率層124が含まれ得る。例えばいくつかの場合では、第一ブラッグ反射器120は、少なくとも5層の低屈折率層及び少なくとも5層の高屈折率層、又は少なくとも10層の低屈折率層及び少なくとも10層の高屈折率層、又は少なくとも15層の低屈折率層及び少なくとも15層の高屈折率層を有し得る。
いくつかの場合では、第一ブラッグ反射器120における少なくともいくつかの低屈折率層及び/又は高屈折率層の光学的厚さは、その層における第二波長の4分の1である。そのような場合において、4分の1波長厚さの層について、その物理的厚さはλ2/4nであり、式中、nはλ2でのこの層の屈折率である。
第一ブラッグ反射器120には、好適な低屈折率及び高屈折率を有する任意の材料が含まれ得る。代表的な材料には、SiO2、Si3N4、TiO2、Ta2O5、MgF2、CaF2、及びHfO2が挙げられる。いくつかの場合では、第一ブラッグ反射器120には、ZnSe、ZnS、Cd(Mg)ZnSe、又はMg(Zn)SeなどのII〜VI族材料、又はこれらの任意の組み合わせ若しくは合金が含まれ得る。
いくつかの場合では、第二ミラー160は第二波長λ2で部分的に反射性である。そのような場合において、第二ミラー160の第二波長λ2での反射率は、少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも99%、又は少なくとも99.5%、又は少なくとも99.9%である。いくつかの場合では、第二ミラー160は第二波長λ2で部分的に透過性である。そのような場合において、第二ミラーの第二波長での光学的透過率は5%以下、又は3%以下、又は2%以下、又は1%以下、又は0.5%以下である。
いくつかの場合では、例えば図1に示される代表的な光源におけるように、第二ミラー160は、低屈折率を有する低屈折率層162と、高屈折率を有する高屈折率層164とが交互に重なった多積層物を含む第二ブラッグ反射器であるか、又はこれを含む。代表的な光源100において、第二ブラッグ反射器160には、3層の低屈折率層162及び3層の高屈折率層164が含まれている。一般に、第二ブラッグ反射器160には、1層以上の低屈折率層162及び1層以上の高屈折率層164が含まれ得る。例えばいくつかの場合では、第二ブラッグ反射器160は、少なくとも5層の低屈折率層及び少なくとも5層の高屈折率層、又は少なくとも10層の低屈折率層及び少なくとも10層の高屈折率層、又は少なくとも15層の低屈折率層及び少なくとも15層の高屈折率層を有し得る。
いくつかの場合では、第二ブラッグ反射器160における少なくともいくつかの低屈折率層及び/又は高屈折率層の光学的厚さは、その層における第二波長の4分の1である。そのような場合において、その物理的厚さはλ2/4nであり、式中、nはλ2でのこの層の屈折率である。
光源100は更に、第一ミラー120と第二ミラー160との間に配置された半導体多積層物130を含む。多積層物130は、第一波長光174の少なくとも一部を第二波長光176へと変換する。いくつかの場合では、この第一波長から第二波長への光変換は、半導体多積層物130が光174の少なくとも一部を吸収し、その吸収した光の少なくとも一部を第二波長の光176として再放射するときに達成され得る。いくつかの場合では、ポンプ光源170は紫外線又は紫色の光を発し、半導体多積層物130は青色、緑色、黄色、琥珀色、又は赤色の光を再放射することができる。いくつかの場合では、ポンプ光源170は青色の光を発し、再放射半導体多積層物130は緑色、黄色、琥珀色、又は赤色の光を再放射することができる。
半導体多積層物130には第一ウィンドウ132及び第二ウィンドウ134が含まれ、並びに、ポテンシャル井戸と光吸収層とを交互に複数含むポテンシャル井戸積層物が含まれる。特に、代表的な半導体多積層物130には、第一吸収層140、第二吸収層142、及び第三吸収層144、並びに第一ポテンシャル井戸152及び第二ポテンシャル井戸154が含まれる。
半導体多積層物130中の光吸収層は、第一波長光174の少なくとも一部を吸収し、その結果、例えば光生成電子正孔対などの光生成キャリアが生成される。このキャリアが光吸収層から、半導体多積層物内の隣接するポテンシャル井戸へと拡散し、発光的に再結合し、第二波長λ2の光を放射する。
いくつかの場合では、半導体多積層物130中の光生成電子正孔対の密度が十分に高い場合は、第二波長光176はミラー120と160との間を往き来する間に増幅され得る。この増幅は、主にポテンシャル井戸内で起こり、第二波長λ2の光の刺激発光によって、伝搬光がキャリアの再結合を支援する。そのような場合において、ミラー120及び160がλ2で十分に反射性であるなら、ミラーは、光176がポテンシャル井戸を通過する回数を効果的に増加させることができる。その結果、VCSELはλ2においてコヒーレント又は少なくとも部分的にコヒーレントな光を生成することができる。
一般に、再放射多積層物130は、青色光又は紫外線など、光の少なくとも一部を、より長い波長の光に変換することができるII〜VI族の化合物の少なくとも1つの層を含む。ある場合では、II〜VI族の波長変換器は、II〜VI族ポテンシャル又は量子井戸を含む。
本明細書で使用するとき、ポテンシャル井戸は、キャリアを1つの次元内だけに閉じ込めるように設計された多層半導体構造内の半導体層(1つ以上)を意味しており、その際、半導体層(1つ以上)は、周囲の層よりも低い伝導帯エネルギー、及び/又は周囲の層よりも高い価電子帯エネルギーを有する。量子井戸は、一般に、量子化効果が井戸内の電子正孔対再結合のためのエネルギーを増大させるほど十分に薄いポテンシャル井戸を意味する。量子井戸は、典型的には、約100nm以下又は約10nm以下の厚さを有する。
いくつかの場合では、ポテンシャル井戸152及び/又は量子井戸154は、ポンプ光源170によって放射される光子のエネルギーよりも小さいバンドギャップエネルギーを有するII〜VI族半導体ポテンシャル井戸又は量子井戸である。一般に、ポテンシャル井戸152及び/又は量子井戸154の遷移エネルギーは、ポテンシャル井戸又は量子井戸が再放射する光子のエネルギーに実質的に等しい。
いくつかの場合では、ポテンシャル井戸152及び154には、化合物ZnSe、CdSe、及びMgSeを合金の構成成分として有するCdMgZnSe合金が含まれ得る。ある場合では、Cd、Mg、及びZnのうちの1つ以上、特にMgは、合金に存在しなくてもよい。例えば、ポテンシャル井戸152及び154には、赤色で再放射できるCd0.70Zn0.30Se量子井戸、又は緑色で再放射できるCd0.33Zn0.67Se量子井戸が含まれ得る。別の例として、ポテンシャル井戸152及び154にはCd、Zn、Se、及び所望によりMgの合金を含めることができ、その場合、合金系は、Cd(Mg)ZnSeによって表わすことができる。別の例として、ポテンシャル井戸152及び154にはCd、Mg、Se、及び所望によりZnの合金を含めることができる。いくつかの場合では、ポテンシャル井戸にはZnSeTeを含めることができる。いくつかの場合では、量子井戸152及び154は、約1nm〜約100nm、又は約2nm〜約35nmの範囲の厚さを有する。いくつかの場合では、ポテンシャル井戸152及び154にはBe、Hg、O、S又はTe、又はこれらの合金を含めることができる。
ある場合では、ポテンシャル井戸152及び154は、ポンプ光源170によって発せられる光の少なくとも一部を、より長い波長の光に変換することができる。いくつかの場合では、ポテンシャル井戸152及び154にはII〜VI族ポテンシャル井戸が含まれ得る。一般に、ポテンシャル井戸152及び154は、任意の伝導及び/又は価電子帯プロファイルを有することができる。代表的なプロファイルは、例えば米国特許出願第60/893804号に記述されており、この全体が参考として本明細書に組み込まれる。
隣接するポテンシャル井戸、例えばポテンシャル井戸152と154との間の分離は、用途において実際的及び/又は望ましい可能性がある任意の距離であり得る。例えば、いくつかの場合では、第一及び第二のポテンシャル井戸又は量子井戸は、その2層のポテンシャル井戸を分離する媒体中で、第二波長λ2の約半分の距離で分離され得る。例えばそのような場合、ポテンシャル井戸152と154との間の分離はλ2/2nであり、式中、nは第二波長λ2での層142の屈折率である。
いくつかの場合では、半導体多積層物130の少なくとも一部は、ドーパントでドープされている。例えば、いくつかの場合では、ポテンシャル井戸152及び154はnドープ又はpドープされていてよく、ドープは、任意の好適な方法によって、かつ、例えばCl、Br、I、Al、Ga、又はNなどの任意の好適なドーパントを含めることによって、達成することができる。
いくつかの場合では、ポンプ光源170及び半導体多積層物130は、2つの異なる半導体族からのものであり得る。例えば、いくつかの場合では、ポンプ光源170は、III〜V族半導体デバイスであり得、半導体多積層物130は、II〜VI族半導体デバイスであり得る。いくつかの場合では、ポンプ光源170は、AlGaInN半導体合金を含むことができ、半導体多積層物130は、Cd(Mg)ZnSe半導体合金を含むことができる。
図1の代表的な半導体多積層物130には、2層のポテンシャル井戸152及び154が含まれている。一般に、半導体多積層物130は1層以上のポテンシャル井戸又は量子井戸を含み得る。いくつかの場合では、半導体多積層物130は単一のポテンシャル井戸又は量子井戸を含み得る。いくつかの場合では、半導体多積層物130は2層以上のポテンシャル井戸、又は5層以上のポテンシャル井戸、又は10層以上のポテンシャル井戸を有し得る。いくつかの場合では、多積層物130中にあるポテンシャル井戸の少なくとも一部又は全てが、第二又は発光波長λ2での光キャビティモードのアンチノード位置又はその近くに配置され得る。
光吸収層140、142及び144は、光174の吸収とキャリアの生成を支援する。この光吸収層は、半導体多積層物130内のポテンシャル井戸に近接して配置され、これにより、キャリアの発光的な再結合と第二波長λ2での発光のために、光生成キャリアが効率的にポテンシャル井戸に拡散する。
いくつかの場合では、半導体多積層物130の光吸収層は、1層以上の対応するポテンシャル井戸に直接隣接してもよく、すなわちこの場合、いかなる介在層も吸収層とポテンシャル井戸との間に配置されない。例えば、第一光吸収層140は、対応する第一ポテンシャル井戸152に直接隣接している。別の例では、第二光吸収層142は、対応するポテンシャル井戸152及び154に直接隣接している。いくつかの場合では、半導体多積層物130の光吸収層は、対応するポテンシャル井戸に密接に近接することができ、すなわちこの場合、1層又は数層の介在層が吸収層とポテンシャル井戸との間に配置されてもよい。例えば、いくつかの場合では、1層以上の介在層を、第一光吸収層140と対応する第一ポテンシャル井戸152との間に配置することができる。そのような場合、介在層は、吸収層140からポテンシャル井戸152へのキャリアの拡散を実質的に遮断又は干渉することはない。例えば、介在層は十分に薄く、及び/又は十分に低いバンドギャップエネルギーを有していてよく、これにより吸収層からポテンシャル井戸へのキャリアの拡散が可能になり得る。
いくつかの場合では、光吸収層は、無機半導体(例えばII〜VI族半導体)などの半導体を含み得る。例えば、吸収層140、142及び144のうち1層以上が、Cd(Mg)ZnSe半導体合金を含み得る。いくつかの場合では、吸収層140、142及び144のうち1層以上が、Be、Hg、O、S又はTe、又はこれらの合金を含み得る。
いくつかの場合では、光吸収層は、ポンプ光源170によって放射される光子のエネルギーよりも小さいバンドギャップエネルギーを有する。そのような場合では、光吸収層は、ポンプ光源によって放射される光を強力に吸収することができる。いくつかの場合では、光吸収層は、ポテンシャル井戸140の遷移エネルギーよりも大きいバンドギャップエネルギーを有し得る。そのような場合では、光吸収層は、ポテンシャル井戸によって再放射される光に対して、実質的に、光学的に透明である。
いくつかの場合では、半導体多積層物130の少なくとも1層の光吸収層が、ドーパントによりドープされる。いくつかの場合では、ドーパントは塩素又はヨウ素を含み得る。いくつかの場合では、光吸収層は、nドープ又はpドープされていてよく、その際、ドーピングは、任意の適切な方法によって、また任意の適切なドーパントを含めることによって、達成することができる。いくつかの場合では、ドーパントの数密度は、約1017cm−3〜約1018cm−3の範囲内である。その他の代表的なドーパントには、Al、Ga、In、F、Br、及びNが挙げられる。
この代表的な半導体多積層物130には、3層の光吸収層140、142及び144が含まれている。一般に、半導体多積層物は、ゼロ、1層、2層、又はそれ以上の光吸収層を有し得る。一般に、光吸収層は、光吸収層中の光生成キャリアがポテンシャル井戸まで拡散する妥当な機会を有するように、1層以上の対応するポテンシャル井戸に十分に密接している。半導体多積層物に光吸収層が含まれない場合には、ポテンシャル井戸は、第一波長λ1で実質的に光吸収性であり得る。
第一ウィンドウ132及び第二ウィンドウ134は、主としてバリアを提供するように設計され、よって吸収層で光生成される電子正孔対などのキャリアは、例えば非発光的に再結合できる半導体多積層物130の自由面又は外部面には移動しないか、又は移動する可能性が少ない。いくつかの場合では、ウィンドウ132及び134は、ポンプ光源170によって放射される光子のエネルギーよりも大きいバンドギャップエネルギーを有する。そのような場合において、ウィンドウ132及び134は、第一波長λ1でのポンプ光源170によって放射される光に対して、及び第二波長λ2で例えば第一ポテンシャル井戸140から再放射される光に対して、光学的にほぼ透明である。
代表的な光源100には2層のウィンドウが含まれる。概して、光源は、ウィンドウをまったく有さなくてもよく、又は任意の数のウィンドウを有してもよい。例えば、いくつかの場合では、光源100はポンプ光源170と第一ポテンシャル井戸152との間に、又はポンプ光源170と第一光吸収層140との間に、単一のウィンドウを含み得る。いくつかの場合では、例えば代表的な半導体多積層物130にあるように、少なくとも1層のウィンドウ(例えばウィンドウ132及び134)が、半導体多積層物の最も外側の層である。
いくつかの場合では、光源100内の2つの隣接する層間の境界面の位置は、明確な(well-defined)又ははっきりとした(sharp)境界面であってもよい。いくつかの場合では、層内の材料組成物は、厚さ方向に沿った距離に応じて変化し、2つの隣接する層間の境界面は、明確でなくてもよく、例えば段階的な境界面であってもよい。例えばいくつかの場合では、第一光吸収層140及び第一ウィンドウ132は、同じ材料構成成分で異なる材料濃度を有し得る。そのような場合では、光吸収層の材料組成物が、ウィンドウ層の材料組成物へと徐々に変化した、2層間の段階的な境界面が得られる。例えば、両方の層がMgを含む場合では、Mgの濃度は吸収層からウィンドウへ段階的に移るときに増加していてもよい。
いくつかの場合では、第一波長λ1の放射光の光174Aとして放射光174の一部が半導体多積層物130によって透過され、これが少なくとも一部分、第一波長の光174Bとして第二ミラー160によって透過され得る。そのような場合、光源100の出力光178には、第一の光及び第二波長の光が含まれ得る。例えばそのような場合、放射光174は青色で再放射光176は黄色であり得、これにより白色の出力光178が得られる。
光源100には更に、ポンプ光源170によって放射される光172を管理するための光学的光管理光学部品180が含まれる。例えば、光管理光学部品180には、光172の焦点を合わせるための1つ以上の光学レンズが含まれ得る。他の代表的な光管理光学部品には、光学フィルタ、偏光器、ビームスプリッタ、二色性ミラー、及び光ファイバが挙げられる。
代表的な光源100において、VCSEL 190はヒートシンク105上に配置される。ヒートシンクはVCSEL 190内で発生した熱を別の場所(例えば環境中)へと伝送又は伝導することによってVCSELを冷却する。いくつかの場合では、ヒートシンク105は水冷式ヒートシンクであり得る。いくつかの場合では、ヒートシンク105は第一波長λ1で光学的にほぼ透過性であり得る。例えばそのような場合において、波長λ1でのヒートシンク105の光学的透過率は、少なくとも50%、又は少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%である。
一般に、ヒートシンク105には、VCSEL 190からの熱を伝導するための任意の好適な材料が含まれ得る。代表的なヒートシンク材料にはケイ素が挙げられる。代表的な透明なヒートシンク材料には、炭化ケイ素、サファイヤ、及びダイヤモンドが挙げられる。いくつかの場合では、ヒートシンクには金属などの不透明な材料が含まれ得る。そのような場合、ヒートシンクには、ポンプ光174が透過できるような1つ以上の小さな透明又はクリアな開口部が含まれ得る。
一般に、ポンプ光源170は所望の波長で、又は所望の波長範囲で光を放射することができる任意の光源であり得る。例えば、いくつかの場合では、ポンプ光源170はインコヒーレントな紫外線、紫色、又は青色の光を放射するLEDであり得る。いくつかの場合では、ポンプ光源170は、III〜V族LEDなどのIII〜V族半導体光源であり得、AlGaInN半導体合金を含み得る。例えば、ポンプ光源170はGaN系LEDであり得る。
いくつかの場合では、ポンプ光源170には、1層以上のp型及び/又はn型半導体層、1層以上のポテンシャル井戸及び/又は量子井戸を含み得る1層以上の活性層、導波層、クラッディング層、バッファー層、基板層、並びにスーパーストレート(superstrate)層が含まれ得る。
いくつかの場合では、ポンプ光源170はヒートシンク105に接合若しくは接着されていてよく、又は例えばヒートシンク105がない場合若しくは他の場所に配置されている場合は、第一ミラー120に接合若しくは接着されていてよい。この接合又は接着は、ホットメルト接着剤などの接着剤、溶接、加圧、熱、又はこのような方法の任意の組み合わせなどの任意の好適な方法によって、あるいは用途において望ましい可能性がある他の方法によって、達成することができる。好適なホットメルト接着剤の例としては、半結晶ポリオレフィン、熱可塑性ポリエステル、及びアクリル樹脂が挙げられる。
その他の代表的な接着材料には、光学的に透明なポリマー材料、例えば光学的に透明なポリマー接着剤が挙げられ、これには例えばNorland 83H(Norland Products(ニュージャージー州クランベリー)から販売)などのアクリレート系光学接着剤;Scotch−Weld瞬間接着剤(3M Company(ミネソタ州セントポール)から販売)などのシアノアクリレート類;Cyclotene(商標)(Dow Chemical Company(ミシガン州ミッドランド)から販売)などのベンゾシクロブテン類;CrystalBond(Ted Pella Inc.(カリフォルニア州レディング)から販売)などの透明ワックス;ケイ酸ナトリウム系の液体ガラス、水ガラス、又は可溶性ガラス;並びに、スピンオングラス(SOG)が挙げられる。
いくつかの場合では、ポンプ光源170は、例えば接着プロセス中に2層の間に1層以上の接着層を配置することによって、ヒートシンク105又は第一ミラー120に接合又は接着することができる。接合層には、例えば、1層以上の薄い若しくは非常に薄い金属層、1層以上の薄い金属酸化物層、あるいは接着剤、カプセル材(encapsulants)、高屈折率ガラス、若しくは低温ゾル−ゲル材料などのゾル−ゲル材料、又はこれらのいずれかの組み合わせなど、他の材料の1層以上の層を含むことができる。
一般に、ポンプ光源170はインコヒーレントであるか、部分的にコヒーレントであるか、又はコヒーレントな光源であり得る。例えば、いくつかの場合では、ポンプ光源170は、、例えばポンプレーザ(例えばポンプレーザダイオード)などの、コヒーレントな光172を放射するコヒーレントなポンプ光源であり得る。いくつかの場合では、ポンプ光源170はインコヒーレントな光172を放射するポンプ発光ダイオード(LED)などの、インコヒーレントなポンプ光源であり得る。いくつかの場合では、ミラー120及び160がλ2で非常に反射性であり、かつポテンシャル井戸152及び154がλ2で十分なゲインを提供するとき、光源100は、コヒーレントな出力光178を放射するレーザ又はコヒーレントな光源であり得る。いくつかの場合では、出力光178はインコヒーレントか、又は部分的にコヒーレントであり得る。
いくつかの場合では、ポンプ光源170は、画像を含むか又は画像を表示する光172を放射することができる。例えば、ポンプ光源170には、個々に調節されて画像を形成することができる分離性光源の1次元又は2次元の配列が含まれ得る。例えば、図2は分離性光源配列200−1を含む光源200の概略側面図を示す。この図において、少なくとも1つの分離性光源には、分離性ポンプ光源及び分離性VCSELが含まれる。特に、代表的な光源200は、対応する放射光配列272を放射する分離性ポンプ光源配列270と、対応する再放射配列276を再放射する対応する分離性VCSEL配列290と、を含む。代表的な光源200において、配列270には分離性ポンプ光源270−1〜270−5が含まれ、これらはそれぞれポンプ光272−1〜272−5を放射し、配列290にはVCSEL 290−1〜290−5が含まれ、これらはそれぞれ光276−1〜276−5を再放射している。例えば、VCSEL 290−1は放射されたポンプ光272−1の少なくとも一部を吸収し、その吸収した光の少なくとも一部を、より長い波長の光276−1として再放射する。
いくつかの場合では、分離性ポンプ光源の少なくともいくつかが、スペクトルの異なる色領域の光を放射する。例えば、放射されたポンプ光272−1は紫外線であり得、放射されたポンプ光272−3は青色光であり得る。いくつかの場合では、全ての分離性ポンプ光源が、スペクトルの同じ色領域の光を放射し得る。例えば、全ての分離性ポンプ光源が青色光を放射し得る。いくつかの場合では、同じ色領域で放射されたポンプ光の波長は、実質的に等しい。例えば、そのような場合において、放射された波長の間の差は、約50nm以下、又は約40nm以下、又は約30nm以下、又は約20nm以下、又は約10nm以下、又は約7nm以下、又は約5nm以下である。
いくつかの場合では、再放射光276−1〜276−5のうち少なくともいくつかは、異なる波長を有し得る。例えば、再放射光276−1は青色光であり得、再放射光276−3は緑色光であり得、及び再放射光276−5は赤色光であり得る。
いくつかの場合では、光源200には、対応するVCSELのない分離性ポンプ光源が含まれ得る。例えば、光源200には分離性ポンプ光源270−1が含まれ得るが、VCSEL 290−1は光源中になくともよい。そのような場合において、ポンプ光源270−1によって放射された光は、光源200によって放射された全体の光の一部となり得る。別の例として、ポンプ光源270−1は青色光を発することができるが対応するVCSELは有しておらず、ポンプ光源270−2は、緑色光を再放射する対応するVCSEL 290−2で青色光を発することができ、ポンプ光源270−3は、赤色光を再放射する対応するVCSEL 290−3で青色光を発することができる。そのような場合において、放射された青色光272−1、再放射された緑色光276−2、及び再放射された赤色光276−3は、合わせて白色光を生成することができる。そのような場合において、ポンプ光源270−1、270−2及び270−3は、光源200における同じピクセルの一部であり得、個々のポンプ光源はそれぞれ、サブピクセルの一部であり得る。
図1に戻って参照すると、光源100はディスプレイに含まれ得る。例えば、ピクセル化された画像を表示することができるピクセル化ディスプレイ中のピクセルは、光源100を含み得る。いくつかの場合では、ピクセル化ディスプレイ中の各ピクセルには、光源100に類似の光源が含まれ得、いくつかのピクセルでは、半導体多積層物がない場合がある。
いくつかの場合では、配列270中の分離性ポンプ光源は、個別に調節されて、例えば青色の、発光画像を形成することができる。VCSEL 290の配列内の分離性VCSELは、発光画像を変換して、光源200の表面(例えば表面295)でピクセル化画像を再放射することができる。いくつかの場合では、この再放射されたピクセル化画像は、単色(例えば緑色又は緑色及び黒色)の画像であり得る。いくつかの場合では、再放射されたピクセル化画像はカラー画像であり得る。ディスプレイシステムの関係においては、光源200中の分離性光源は、例えば、ピクセル又はサブピクセルであり得る。
一般に、光源200中の分離性光源配列は、用途において望ましい任意のタイプの配列であり得る。場合によっては、配列は、nが2以上である1×n配列など、1行又は1列であり得る。いくつかの場合では、配列は、m×m配列などの正方形配列とすることもでき、又はn及びmの両方が2以上で、mとnとが異なる、m×n配列などの長方形配列とすることもできる。いくつかの場合では、配列は、台形配列、六角形配列、又は任意の規則的なタイプ若しくは不規則なタイプの配列など、その他の任意のタイプの配列であり得る。
いくつかの場合では、配列内の分離性光源(又は、ディスプレイシステムの関係では配列内のピクセル)は、等しいサイズであってよく、又は例えば異なる色の変換効率の差を考慮して異なるサイズを有することもできる。
分離性光源配列内の分離性光源は、例えば、配列を組み込んだデバイスの光学的及び電気的機能に適応するように、正方形、楕円形、長方形、又はより複雑な形状など、任意の形状を有することができる。配列内の分離性光源は、用途において望ましい任意の配置で設置することができる。例えば、素子は、例えば長方形又は六角形配置で、均一に間隔をあけることができる。いくつかの場合では、素子は、例えば糸巻形(pincushion)若しくは樽形(barrel)歪曲などの光学収差を低減又は補正することによって、例えばデバイス性能を改善するために、不均一に設置することができる。
本出願で開示される光源は、例えば、マイクロエレクトロニクス及び半導体デバイス並びに他のウエハベースのデバイスの製作において一般的に使用される方法を使用して製作することができる。既知の方法には、分子線エピタキシー法(MBE)、有機金属気相エピタキシー法(MOVPE)、物理気相成長法(PVD)、化学気相成長法(CVD)、有機金属気相成長法(MOCVD)、液相エピタキシー法(LPE)、気相エピタキシー法(VPE)、フォトリソグラフィー法、ウエハ接着、蒸着法、及びエッチング法が挙げられる。光源100に類似の光源を製造するための代表的なプロセスは、図3A〜3Eを参照して概略が示されている。
まず、図3Aに概略が示されているように、半導体多積層物130が、基板310上に製造される。積層物130の詳細は、一部が図1に示されているが、見やすくするために図3Aには示されていない。基板310は、用途に適している及び/又は望ましい任意の基板であり得る。例えば、基板310はサファイヤ基板、SiC基板、GaN基板、又はInP基板であり得る。
いくつかの場合では、半導体多積層物130はInP上に疑似形態的に成長させることができる。これはすなわち、多積層物130内の少なくとも1層(例えば基板310に直接隣接している層など)の格子定数が、結晶基板310の格子定数に十分に類似しているため、これにより、基板上に半導体多積層物を製造又は成長させるとき、多積層物は、ミスフィット欠陥がないか又は低密度であるような基板の格子間隔を採用することができることを意味する。そのような場合において、半導体多積層物130内の少なくともいくつかの層の格子定数は、基板の格子定数に拘束され得る。
いくつかの場合では、半導体多積層物130は、基板310に格子整合された層であるか、又は基板310に格子整合された層を含み、これはすなわち、結晶性半導体多積層物130の格子定数が、結晶性基板310の格子定数と実質的に等しいということである。実質的に等しいとは、2つの格子定数の互いの差が約0.2%以下、又は0.1%以下、又は0.01%以下であるということを意味する。いくつかの場合では、例えば基板310がInPを含む場合、半導体多積層物130はInPに格子整合され得る。
次に、図3Bに概略が示されているように、第一ミラー120が、基板130上に製造される。第一ミラー120の詳細は、一部が図1に示されているが、見やすくするために図3Bには示されていない。第一ミラー120のさまざまに異なる層が、例えば化学気相成長法及び/又は物理気相成長法を使用して、半導体多積層物130上に製造され得る。いくつかの場合では、非常に反射性の金属層が第一ミラー120に含まれ得る。
次に、図3Cに概要が示されているように、ヒートシンク105が第一ミラー120に接合される。ヒートシンク105には、例えば金属などの高い熱伝導率を有する材料が含まれる。接合は、溶接接着、直接ウエハ接着、又は接着剤接着などの任意の好適な方法を使用してなすことができる。
次に、図3Cに示す構造から基板310が除去され、これにより図3Dに概略を示す構造が得られる。基板310は、ウェットエッチング法又はドライエッチング法などの任意の好適な方法を用いて除去することができる。例えば、InP基板310は、例えば室温又は高温でHCl溶液中で基板をエッチングすることによって除去することができる。別の例として、Ge基板は、例えばR.Venkatasubramanian,et al.,「Selective Plasma Etching of Ge Substrates for Thin Freestanding GaAs−AlGaAs Heterostructures,」Appl.Lett.Vol.59,p.2153(1991)に記載されているように、CF4/O2プラズマ中で基板をエッチングすることによって、除去することができる。別の例として、GaAs基板は、NH4OH、及び室温又は高温で十分な濃度のH2O2の溶液中で、例えば、強力に攪拌して基板をエッチングすることによって除去することができる。
次に、第二ミラー160が半導体多積層物130上に製造され、図3Eに概略を示す構造が得られる。第二ミラー160の詳細は、一部が図1に示されているが、見やすくするために図3Eには示されていない。第二ミラー160のさまざまに異なる層が、例えば化学気相成長法及び/又は物理気相成長法を使用して、半導体多積層物130上に製造され得る。
図3A〜3Eに記述されている製造プロセスは、例示的なプロセスであり、本出願に開示されている構成体を製造するために他の方法も採用され得ることが理解されよう。更に、図3A〜3Eに記述されている製造工程には、追加の工程が含まれ得ることが理解されよう。例えば、製造プロセスには、開示されている任意の2つの連続工程の間に、1つ以上の中間工程が含まれ得る。
図1の代表的な光源100において、ポンプ光源170、VCSEL 190、及び光管理光学部品180は共線状であり、同じ軸195(y軸に平行)を中心としている。ポンプ光は、VCSELの入力表面(例えば入力表面128)上に入射する。変換された光178は、VCSELの出力又は出口表面(例えば出力表面129)から放射又は外へ出る。出力表面129は、入力表面128の反対側にある異なる面である。一般に、光源100のさまざまな構成要素又は部分を、異なる軸で中央に集めることができる。例えば、図4は光源400の概略側面図であるが、ポンプ光源170に類似のポンプ光源470、光管理光学部品180に類似の光管理光学部品480、VCSEL 190に類似のVCSEL 490、及びヒートシンク105に類似のヒートシンク405を有し、光源400の一部は第一軸401上にあり、光源400の別の一部は第二軸402上にある。
ポンプ光源470及び光管理光学部品480は、軸401上に中心がある。ポンプ光源470は第一波長λ1の光472を放射し、これは一般に軸401に中心があり、軸401に沿って伝搬する。光管理光学部品480は、光474が一般に軸401に中心があり、軸401に沿って伝搬するように、光472を集束させる。
VCSEL 490は第二軸402に中心があり、軸402は軸401と角度θをなす。VCSEL 490は第一波長λ1の入射光474の少なくとも一部を変換して、より長い波長λ2の変換出力光478にし、これは一般に、軸402に中心があり、軸402に沿って伝搬する。
VCSEL 490は、ヒートシック105に類似のヒートシンク405上に配置され、第一ミラー420、半導体多積層物130に類似の半導体多積層物430、及び第二ミラー160に類似の第二ミラー460を含む。
入射光又はポンプ光474は、VCSELの入力表面429から入り、変換され、再放射され、又は出口光478がVCSELの同じ表面から出る。代表的な光源400において、VCSELの入力表面は、VCSELの出力表面と同じである。代表的な光源400において、第一ミラー420は必ずしも入射光474に対して光学的に透過性である必要はない。なぜなら、入射光474は、第一ミラー420によって、主として反射性であって透過性ではないからである。第一ミラー420は、反射性多積層物415を含み、第一ミラー120に類似であり、所望による反射性の高い金属層410上に配置される。いくつかの場合では、反射性金属層410は、第一波長λ1で光学的に不透明であり得る。
いくつかの場合では、所望による金属反射器410は、第一ミラー420の反射率を増加させることができる。いくつかの場合では、金属反射器410は例えば、Al、Ag、Au、又はこれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、第二波長λ2での金属反射器410の光学的反射率は、少なくとも50%、又は少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%である。
いくつかの場合では、金属反射器410層は、ミラー420の望ましい全体的な反射率を達成するのに必要な層の数(例えば誘電体層)を減らすことができる。そのような場合において、半導体多積層物430とヒートシンク405との間の熱伝導は、これら2つの構成要素間の分離が低減されるため、改善され得る。いくつかの場合では、第一ミラー420によって反射される第一波長での入射光の一部が、半導体多積層物430によって光475として反射されて戻り得る。そのような場合において、金属反射器410は、半導体多積層物に向かって光の少なくとも一部を反射させて戻すことによって光475をリサイクルすることができ、これにより光は、半導体多積層物によって吸収され、これによりVCSELの全体の変換効率を高めることができる。
半導体多積層物430は、第一波長での光474の少なくとも一部を吸収し、吸収光の少なくとも一部を第二波長λ2の光476として再放射し、光476は一般に、軸402に中心があるが、この軸に沿って伝搬する。変換された光476は、少なくとも部分的に、出力光478として第二ミラー460によって透過される。いくつかの場合では、光源400の出力光478は、第一波長及び第二波長の両方の光を含み得る。いくつかの場合では、第一波長での半導体多積層物430の吸収、及び/又は第二ミラー460の反射率は十分に高く、これにより第一波長では出力光478は、ないか又はほとんどない状態であり得る。
図1の代表的な光源100において、VCSEL 190には、半導体多積層物130の相対する反対側に直接配置された、第一エンドミラー120及び第二エンドミラー160が含まれ、これら2枚のエンドミラーは、第二波長λ2の光の光キャビティを形成する。いくつかの場合では、図5に示されるように、VCSEL内のエンドミラーは、半導体多積層物から分離されているか、又は間隔をあけて離れている状態であり得る。
図5は、第一波長λ1の光172を放射するポンプ光源170、ヒートシンク105、及びVCSEL 590を含む光源500の概略側面図である。これには第一エンドミラー120、第一エンドミラー上に配置された半導体多積層物130、所望による回転ミラー550、及び第二エンドミラー560が含まれるが、2枚のエンドミラーは、波長λ2の光について光キャビティを形成する。いくつかの場合では、回転ミラー550は二色性回転ミラーであり得る。第二エンドミラー560は、ギャップ505によって半導体多積層物130から分離されているか又は間隔をあけて離れている。いくつかの場合では、エンドミラー120と560との間のギャップ505には、エアギャップが含まれ得る。光源500の利点は、例えば回転ミラー550のような、1つ以上の追加の所望による光学的構成要素を、光キャビティ内に含めることができることである。他の代表的な所望による光学的構成要素には、光学フィルタ、偏光器、レンズ、二色性ミラー、及び同様物が挙げられる。
半導体多積層物130は、光172の少なくとも一部を吸収し、その吸収光の少なくとも一部を第二波長λ2の光576として再放射する。第二波長の光576は、二色回転ミラー550によって第二エンドミラー560の方向へ誘導される。第二エンドミラー560は、少なくとも機能的には第二ミラー160に類似であり、第二波長λ2で部分的に透過性かつ部分的に反射性である。第二波長での光の一部は、光源500から放射される出力光520として、第二エンドミラーによって透過される。
いくつかの場合では、半導体多積層物130には、Cd(Mg)ZnSe合金を含む量子井戸が含まれる。いくつかの場合では、第二エンドミラー560は、例えば光576又は520を集束させるための屈折力など、追加の光学的機能を有し得る。
図6は発光システム600の概略側面図である。このシステムは、VCSEL 190に類似の光キャビティ690を含み、かつポンプ光源170に類似のエレクトロルミネセンスデバイス670に接着されている。いくつかの場合では、エレクトロルミネセンスデバイス670は、コヒーレントなレーザダイオード(LD)又はインコヒーレントな発光ダイオード(LED)であり得る。エレクトロルミネセンスデバイス670は第一波長λ1の光672を放射する。光キャビティ690には、第一ミラー120、半導体多積層物130、及び第二ミラー160が含まれる。半導体多積層物130は第一波長の光672の少なくとも一部を受け取り、受け取った光674の少なくとも一部を第二波長λ2に変換する。光674に再放射又は変換された光の少なくとも一部は、出力光678として第二ミラー160を透過する。
いくつかの場合では、発光システム600から出る光678は実質的に単色であるが、これはすなわち、出る光は実質的に第二波長λ2の光であり、第一波長λ1の光はほとんど含まれないか、又はまったく含まれないということである。そのような場合において、発光システム600を出る第二波長λ2の全ての光の統合又は合計放射強度は、発光システム600を出る第一波長λ1の全ての光の統合又は合計放射強度の少なくとも4倍、又は少なくとも10倍、又は少なくとも20倍、又は少なくとも50倍である。発光システム600の統合放射強度は、全ての放射角度及び方向(これはいくつかの場合では4π平方ラジアン又は4πステラジアンであり得る)にわたって1つ以上の波長で、システムの出力強度を合計することによって測定することができる。
いくつかの場合では、第一波長λ1の任意の無変換光の一部が、発光システム600から出て、出力光の一部になり得る。そのような場合において、出力光678は、波長λ1及びλ2の両方の光を含み得る。そのような場合において、異なる方向に沿って発光システム600を出る光は、例えば色などの、異なるスペクトル特性を有し得る。例えば、異なる方向に沿って伝搬する光は、第一及び第二波長光の異なる割合を有し得る。例えば、出力光678は、第一方向630(y−軸)に沿って実質的に伝搬することができ、出力光679は第二方向640に沿って実質的に伝搬することができる。いくつかの場合では、光678及び679は、異なるスペクトル特性を有する。例えば、光678は、光679よりも、大きな第二波長比率を有し得る。いくつかの場合では、光キャビティ690は、発光システムの活性上表面650からの光放射を強化し、発光システムの1つ以上の側面(例えば光キャビティの側面652及び654など)からの光放射を抑制する。そのような場合において、出力光678及び679は、実質的に同じスペクトル特性を有し得る。例えば、そのような場合において、光678はCIE色座標u1’及びv1’並びに色座標x1及びy1を有する第一色C1を有し得、光679は色座標u2’及びv2’並びに色座標x2及びy2を有する第二色C2を有し得、色C1及びC2は実質的に同じである。そのような場合において、u1’とu2’との間、及びv1’とv2’との間のそれぞれの差の絶対値は、0.01以下、又は0.005以下、又は0.004以下、又は0.003以下、又は0.002以下、又は0.001以下、又は0.0005以下であり;並びに、色C1とC2との間の差Δ(u’,v’)は、0.01以下、又は0.005以下、又は0.004以下、又は0.003以下、又は0.002以下、又は0.001以下、又は0.0005以下である。いくつかの場合では、方向630と640との間の角度αは、約10度以上、又は約15度以上、又は約20度以上、又は約25度以上、又は約30度以上、又は約35度以上、又は約40度以上、又は約45度以上、又は約50度以上、又は約55度以上、又は約60度以上、又は約65度以上、又は約70度以上である。
本明細書で使用される活性上表面650は、発光システムの、光が通過して放射される上表面の部分を意味する。活性上表面650は、最小横方向寸法Wminを有する。いくつかの場合では、Wminは約50μm〜約1000μm、又は約100μm〜約600μm、又は約200μm〜約500μmの範囲であり得る。いくつかの場合では、Wminは約250μm、又は約300μm、又は約350μm、又は約4000μm、又は約4500μmであり得る。いくつかの場合では、最小幅Wminは約1μm〜約50μm、又は約1μm〜約40μm、又は約1μm〜約30μmの範囲であり得る。
光キャビティ690の側面(例えば側面652及び654など)は、最大高さTmaxを有する出口開口部を画定し、いくつかの場合では、Tmaxは光キャビティの最大エッジ厚さであり得る。光キャビティのこの側面(例えば側面652及び654を含む)は、最大高さTmaxを有する最大出口又は透明開口部を画定し、これを通って第一波長λ1の光が光キャビティから出ることができる。一般に、Tmaxは、光キャビティのさまざまな層の厚さの合計に対応し、これは少なくともλ1で実質的に光学的に透明である。いくつかの場合では、Tmaxは、光キャビティの半導体層の全ての厚さの合計に対応する。いくつかの場合では、Tmaxは、λ1で透明でないエッジ部分を除く、光キャビティの最大エッジ厚さに対応する。いくつかの場合では、Tmaxは約1μm〜約1000μm、又は約2μm〜約500μm、又は約3μm〜約400μmの範囲である。いくつかの場合では、Tmaxは約4μm、又は約10μm、又は約20μm、又は約50μm、又は約100μm、又は約200μm、又は約300μmである。
いくつかの場合では、比Wmin/Tmaxは十分に大きく、これにより光キャビティ690は、発光システム600の活性上表面650からの光放射を強化し、光キャビティの側面652及び654からの光放射を抑制する。例えば、そのような場合において、比Wmin/Tmaxは少なくとも約30、又は少なくとも約40、又は少なくとも約50、又は少なくとも約70、又は少なくとも約100、又は少なくとも約200、又は少なくとも約500である。
いくつかの場合では、光キャビティ690の側面を通る放射は、側面652に沿って光遮断構成体610を、及び側面654に沿って光遮断構成体612を配置することにより抑制することができる。光遮断構成体610及び612は、用途において望ましい及び/又は利用でき得る任意の方法によって、光キャビティ中の側面へ伝搬する光を遮断することができる。例えば、いくつかの場合では、光遮断構成体610及び612は、主に光を吸収することによって光を遮断することができる。いくつかの場合では、光遮断構成体610及び612は、主に光を反射することによって光を遮断することができる。いくつかの場合では、この構成体は吸収によって部分的に、かつ反射によって部分的に、光を遮断する。
いくつかの場合では、例えばエレクトロルミネセンスデバイス670の側面622及び626など、発光システムの側面からの放射は、エレクトロルミネセンスデバイス670の側面622に沿って光遮断構成体620を、及びエレクトロルミネセンスデバイスの側面626に沿って光遮断構成体624を配置することにより抑制することができる。そのような場合において、エレクトロルミネセンスデバイス670を出て光キャビティ690が受け取る第一波長光の大半の部分が、そのエレクトロルミネセンスデバイスの活性上表面629を通ってエレクトロルミネセンスデバイスから出る。例えば、そのような場合において、エレクトロルミネセンスデバイス670を出て光キャビティ690が受け取る第一波長光672のうち少なくとも50%、又は少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも98%が、エレクトロルミネセンスデバイスの活性上表面629を通ってエレクトロルミネセンスデバイスから出る。
エレクトロルミネセンスデバイス670の側面622及び626は、最大高さT1maxを有する出口開口部を画定し、いくつかの場合では、T1maxはエレクトロルミネセンスデバイスの最大エッジ厚さであり得る。エレクトロルミネセンスデバイスのこの側面(例えば側面622及び626を含む)は、最大高さTmaxを有する最大出口又は透明開口部を画定し、これを通って第一波長λ1の光がエレクトロルミネセンスデバイスから出ることができる。一般に、Tmaxは、エレクトロルミネセンスデバイスのさまざまな層の厚さの合計に対応し、これは少なくともλ1で実質的に光学的に透明である。いくつかの場合では、Tmaxは、エレクトロルミネセンスデバイスの半導体層全ての厚さの合計に対応する。いくつかの場合では、Tmaxは、λ1で透明でないエッジ部分を除く、エレクトロルミネセンスデバイスの最大エッジ厚さに対応する。いくつかの場合では、T1maxは約1μm〜約1000μm、又は約2μm〜約500μm、又は約3μm〜約400μmの範囲である。いくつかの場合では、T1maxは約4μm、又は約10μm、又は約20μm、又は約50μm、又は約100μm、又は約200μm、又は約300μmである。
活性上表面629は、最小横方向寸法W1minを有する。いくつかの場合では、W1minは約50μm〜約1000μm、又は約100μm〜約600μm、又は約200μm〜約500μmの範囲であり得る。いくつかの場合では、W1minは約250μm、又は約300μm、又は約350μm、又は約4000μm、又は約4500μmであり得る。いくつかの場合では、最小幅W1minは約1μm〜約50μm、又は約1μm〜約40μm、又は約1μm〜約30μmの範囲であり得る。
いくつかの場合では、比W1min/T1maxは十分に大きく、これによりエレクトロルミネセンスデバイス670は、発光システム600の活性上表面650からの光放射を強化し、エレクトロルミネセンスデバイスの側面622及び626など、発光システムの側面からの光放射を抑制する。例えば、そのような場合において、比W1min/T1maxは少なくとも約30、又は少なくとも約40、又は少なくとも約50、又は少なくとも約70、又は少なくとも約100、又は少なくとも約200、又は少なくとも約500である。
発光システム600の活性上表面650からの光放射を強化し、かつ発光システムの側面からの光放射を抑制するためのその他の代表的な方法は、米国特許出願第61/094180号(代理人整理番号63518US002号、2008年9月4日出願)に記述されており、この全体が参考として本明細書に組み込まれる。
図7は、電気接続715を介して光源720に電圧を加えるための電池710を擁するハウジング730を含んだ、光ポインタ700の概略図である。電圧が印加されると、光源720は出力光740を放射し、これが望ましい位置を示し、又は望ましい点を指定することができる。光源720は、例えば光源100又は400など、開示されている任意の光源であり得る。いくつかの場合では、光源720はレーザダイオードであり得る。そのような場合において、光ポインタ700はレーザポインタ700であり得る。
いくつかの場合では、光ポインタ700はハンドヘルド型であり得るが、これはすなわち、比較的容易かつ便利にユーザの手で支えることができることを意味する。そのような場合において、ユーザは例えば、ボタン750を操作(例えば押すなど)することによって、光ポインタ700に電圧をかけることができる。いくつかの場合では、光ポインタ700はペン型であり得、これはすなわち、例えば筆記用具(例えばペン又は鉛筆など)に見かけが似ていることを意味する。
本明細書で使用するとき、「垂直の」、「水平の」、「上方の」、「下方の」、「左」、「右」、「上側」及び「下側」、「最上」及び「最下」などの用語、並びに他の類似の用語は、諸図に示される相対的位置を指す。広くは、物理的実施形態は異なる配向を有することができ、その場合、用語は、装置の実際の配向に修正された相対位置を意味することを意図している。例えば、図1の構成体が、図中の向きに比較して垂直方向に反転されたとしても、第二ミラー160は依然として、上のエンドミラーと見なされ、第一ミラー120は依然として、下のエンドミラーと見なされる。
本発明の様々な態様の説明を容易にするために本発明の特定の実施例を上記に詳細に説明したが、本発明は、それら実施例の詳細に限定されるものではないことを理解すべきである。むしろ添付の特許請求の範囲により規定されるように本発明の趣旨及び範囲内にある全ての変形例、実施形態及び代替例を全て網羅しようとするものである。
Claims (14)
- 発光システムであって、
第一波長の光を放射するエレクトロルミネセンスデバイスと、
前記発光システムの上表面からの光放射を強化し、前記発光システムの1つ以上の側面からの光放射を抑制し、前記の放射された第一波長光を受け取り受け取った前記光の少なくとも一部を第二波長の光に変換する半導体多積層物を含み、前記半導体多積層物がII〜VI族ポテンシャル井戸を含む、光キャビティと、を含み、
前記発光システムを出る前記第二波長の光を全て統合した放射強度が、前記発光システムを出る前記第一波長の光を全て統合した放射強度の少なくとも10倍である、発光システム。 - 前記II〜VI族ポテンシャル井戸が、Cd(Mg)ZnSe又はZnSeTeを含む、請求項1に記載の発光システム。
- 前記エレクトロルミネセンスデバイスが、前記半導体多積層物が受け取る前記第一波長光の大半の部分が、前記エレクトロルミネセンスデバイスの上表面を通って前記エレクトロルミネセンスデバイスから出るように設計されている、請求項1に記載の発光システム。
- 第一方向に沿って前記発光システムから放射された光が、第一の色座標群を有し、前記第一方向とは異なる第二方向に沿って前記発光システムから放射された光が、第二の色座標群を有し、前記第二の色座標群が、前記第一の色座標群と実質的に同じである、請求項1に記載の発光システム。
- 前記第一の色座標群がu1’及びv1’であり、前記第二の色座標群がu2’及びv2’であり、u1’とu2’の間の差、並びにv1’とv2’の間の差それぞれの絶対値が、0.003以下である、請求項4に記載の発光システム。
- 前記発光システムを出る前記第二波長の光を全て統合した放射強度が、前記発光システムを出る前記第一波長の光を全て統合した放射強度の少なくとも50倍である、請求項1に記載の発光システム。
- 前記エレクトロルミネセンスデバイスが、インコヒーレントな光を放射するLEDを含む、請求項1に記載の発光システム。
- 前記エレクトロルミネセンスデバイスが、少なくとも部分的にコヒーレントな光を放射するレーザダイオードを含む、請求項1に記載の発光システム。
- 前記の再放射された第二波長光の主な部分が、最小横方向寸法Wminを有する発光システムの上表面から前記発光システムを出て、前記の再放射された第二波長光の残りの部分が、最大エッジ厚さTmaxを有する前記光キャビティの1つ以上の側面から前記発光システムを出て、比Wmin/Tmaxが少なくとも約30であり、
前記の放射された第一波長光の主な部分が、最小横方向寸法W1minを有する前記エレクトロルミネセンスデバイスの上表面から前記エレクトロルミネセンスデバイスを出て、前記の放射された第一波長光の残りの部分が、最大エッジ厚さT1maxを有する前記エレクトロルミネセンスデバイスの1つ以上の側面から前記エレクトロルミネセンスデバイスを出て、比W1min/T1maxが少なくとも約30である、請求項1に記載の発光システム。 - 前記の比Wmin/Tmax及びW1min/T1maxがそれぞれ、少なくとも約100である、請求項9に記載の発光システム。
- 請求項1に記載の光源を含む光ポインタ。
- レーザポインタである、請求項11に記載の光ポインタ。
- ハンドヘルド型光ポインタである、請求項11に記載の光ポインタ。
- 前記光ポインタを操作するための電池を更に含む、請求項11に記載の光ポインタ。
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