JP2012501085A - 光電池エレメントの欠陥を位置特定し、不動化するためのシステムおよび方法 - Google Patents

光電池エレメントの欠陥を位置特定し、不動化するためのシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、光電池エレメント(100)においてリーク電流を引き起こす欠陥を位置特定するためのシステムおよび方法、ならびに光電池エレメントにおいてリーク電流を引き起こす欠陥を不動態化するためのシステムおよび方法、さらにオープンリール光電池エレメントにおいてシャントを不動態化するためのシステムおよび方法に関するものであり、光電池エレメントの少なくとも最小の面積を有するエリア(130)を照明するステップと、光電池エレメントの一方の電極にある照明エリア内の少なくとも1つの特定の測定位置で、照明された光電池エレメントの2つの電極に接触接続することにより、少なくとも1つの光誘発電気値を測定するステップと、光電池エレメントの欠陥の位置を、測定された少なくとも1つの光誘発電気値と、少なくとも1つの特定の測定位置に基づいて特定するステップとを有する。

Description

本発明は、光電池エレメントにリーク電流を引き起こす欠陥を位置特定するためのシステムおよび、光電池エレメントにリーク電流を引き起こす欠陥を不動化するためのシステムおよび方法、ならびにオープンリール光電池エレメント内のシャントを不動化するためのシステムおよび方法に関する。
光電池は世界中の電力発電で大きな役割を担うようになる。この若い技術は、市場での他のエネルギー変換技術に対するその卓越性を証明しなければならない。この決定の論点は、有意なマーケットシェアを獲得するための、ソーラーパネルユニット当たりの価格であろう。さらにいくつかの特殊な分野でのシェアが、ソーラーパネルの特別の適合能力を規定するであろう。ビルディングに美的に適用するためには、m当たりの低い価格と、形状ならびにサイズの柔軟性が重要な問題であり、ソーラーホームシステムのためには、軽量であること、ソーラーパネルが壊れにくいことが、Ah当たりの低価格と同時に必要である。
さらに製造業者は、頑強なプロセスと大面積パネルの生産可能性を求めている。彼らは、高い生産スループットによる優位性、低い維持費、そして高度なオートメーション化と適度な投資を必要とする。したがって将来の技術は、高い科学的認識、十分に開発された設備、低い材料消費により高いコスト削減能力、そして効率向上への見通しを保証するものでなければならない。
現在の結晶シリコン技術は、上記の要求と上手く妥協するものであり、したがって光電太陽電池およびパネルに対する市場が結晶シリコン製品によって占められている。約0.3mmの厚さを有するこの太陽電池技術では、0.03mの小さな面積が製造される。これらの電池の電気接続は別個の工程で行われ、大面積の表面が形成される。残念なことにこれらの製品は、シリコンの消費量が多く、製造工程が複雑であるため高価である。新しい技術、とりわけ低価格の薄膜技術が、近年ますます市場のシェアを獲得するであろう。この概念は、さらに低コストでソーラーモジュールを生産するために別の手続を使用する。この手続では、ほんの数μmの厚さの太陽電池を大きな表面、主にガラスに直接デポジットし、それらのパーツをインラインレーザーカッティング工程により直列に相互接続することが試みられる。個別の金属層および半導体層を表面全体の上に均一にデポジットすることが、均質な光電特性に対する重要な前提条件である。現在の進歩では、約10cmのモジュール面積において実験室で開発された工程を、さらに大きなモジュールに適用するにはまだ長い時間が必要である。大面積は新規のパラメータセットを必要とし、不均質性が増大し、これが効率を低下させる。真空被膜装置の大きさがソーラーパネルの大きさを決めるので、サイズが増大すると新しい製造装置を必要とし、すべてのプロセスパラメータを再度最適化しなければならない。
今や、薄膜CISCu技術、Cuテープ上のCISが、結晶シリコンよりもはるかに低コストでソーラーモジュールを製造する可能性を拓いており、大面積の均質性および拡張のための時間と高投資といった共通の薄膜コンセプトの特別の問題点を克服すべきである。CISCuTは、オープンリール方式の技術であり、主に非真空工程の連続で動作し、1cm幅の金属フィルム上で処理され、ほぼエンドレスの太陽電池を生産する。機械的に柔軟で、無煙炭様に均一に着色されたソーラー層が、重ね合わされたテープストリップを接続し、これを機能フィルムに埋め込むことによって製造される。この薄膜コンセプトでは、太陽電池製造のための設備がソーラーモジュールの形状およびサイズから十分に独立しており、モジュールサイズの変化は製造設備の変更またはスケールアップを必要としない。
図1は、擬似エンドレス太陽電池を、連続オープンリール工程で製造し、その後、これらの太陽電池からモジュールを組み立てるための装置を示す。この装置は、たとえば非特許文献1に記載されている。太陽電池製造の基本ステップは、たとえば非特許文献2、および非特許文献3に記載されている。
この基本ステップは、
(a)テープクリーニングとInデポジット:第1のオープンリールプロセスで、1cm幅のCuテープが化学的にクリーニングされ、濯がれる。次にインジウムが電気化学的に、テープの表側にだけデポジットされる。In層の厚さは、0.7μmの範囲である。±5%のIn層の均一性は、局所的に不変のスタート条件と前駆体の性質、とりわけ均質なCu濃度により得られる。
(b)吸収層の形成(硫化):固体Cu−In−S層が、テープが硫化反応炉内で反応ガス状の硫黄に曝されたときに、In−Cu前駆体がCISCuT吸収層に部分的に変換されることにより形成される。テープサブストレートでのオープンリールプロセスの動的特性は、反応炉全体の各場所における温度安定性と化学的条件に関連しており、テープ速度、ヒーター温度、圧力、および窒素流などの主要基本技術パラメータはコンピュータにより制御される(Winklerら、2001年)。
(c)KCNエッチング:一般的に吸収層表面を、KCN溶液により処理し、Cu2−xSを表面から除去しなければならない。
(d)アニーリング:テープは、高真空下、常温で約30分間、リール上でアニールされる。
(e)バッファ層のデポジット:厚さ約70nmのワイドバンドギャップp型Culバッファ層が、アセトニトリルに溶解されたCul(80mlに0.4g)を吸収表面に、約80℃の温度でスプレーすることにより得られる。
(f)エッジ絶縁:テープのエッジが、ナノマー溶液の絶縁ガラス質層により被覆され、最終的なモジュール組立てにおいて屋根瓦形式の相互接続を可能にする。
(g)TCOデポジット:TCO積層体がDCスパッタリングにより、透明なフロント接点としてデポジットされる。初めに厚さ100nmの固有層をデポジットし、続いて厚さ1μmの高導電層をデポジットする。導電率は、スパッタリングプロセス中の酸素圧の変化によって調整することができる。ターゲットが2%AlがドープされたZnOであり、テープ温度が165℃のとき、約90%の透過率が達成される。得られた擬似エンドレスなフレキシブルテープ状のCIS−CuTベースの太陽電池は、モジュールに組み立てすることができる。
(h)モジュール組立て:自動化された組立てラインでは、所定数のストリップ状擬似エンドレスフレキシブルテープが前側フォイルに埋め込まれ、屋根瓦状に重なることにより直列に電気接続される。重なり領域は1mmの範囲である。接続材料として、金属充填接着剤が使用される。透明な正面側接点での集電格子は不要である。太陽電池ストリップを屋根瓦状に連続体として接続する場合、所定の電圧(ストリップの数)、所定の電流(ストリップの長さ)、および連続体をバスバーを使用して並列に接続することで所定の電力を、前に述べたように得ることができる(Guelderら、2000年)。機能フォイルおよびフレキシブルモジュールにカプセル化された前側および後側が得られ、これらは出力、形状、および大きさに適合することができる。
上に述べたように、発電電力に関してのソーラーパネルユニット当たりの価格が、光電池技術への重大な影響を有する。このことは、一方で太陽電池の効率的な大量生産を確立しなければならず、他方では製造された太陽電池の効率を注意深くコントロールしなければならないことを意味する。最大で達成可能な効率は、太陽電池技術に依存して変化する。特別な太陽電池技術が製造プロセスに対していったん規定されると、大量生産された太陽電池の効率は製造プロセスの品質に大きく依存することになる。
太陽電池での効率低下の1つの理由は、リーク電流を引き起こす太陽電池内の欠陥である。このような作用はシャントとも呼ばれる。したがって、シャントが光発生された電流に対して代替の電流経路を提供するため、低いシャント抵抗は太陽電池での電力損失の原因となる。このような迂回路は、太陽電池接合部からの総電流量を低下させ、ひいては太陽電池の電圧を低下させる。
したがって、シャントのない太陽電池を製造することが望まれる。しかしこのことは、製造コストを甚だしく上昇させることになる。
Guldner, R., Penndorf, J., Winklcr, M., Tober, O.著、2000 Flexible, Polymer Encapsulated Solar Modules - A New Concept for Cu-In-S Solar Devices Produced by the ClSCuT Technology Proc. 16th EPSEC, Glasgow, UK, pp. 2289 - 2292 M. Winkler, J., Griesche, J., Konovalov, I.; Penndorf J., Wienke, J., Tober, O.著 "ClSCuT - solar cells and modules on the basis of CuInS2 on Cu-tape", Solar Energy 77, 2004, pp705 -716 M. Winkler, J., Griesche, J., Konovalov, I.; Penndorf J., Tober, O.著 "Design, Actual Performance, and Electrical Stability of CISCuT- Based Quasi-Endless Solar Cell Tapes", Mat. Res. Soc. Symp. Proc 2001, pp. 668
したがって本発明の課題は、光電池エレメントにリーク電流を引き起こす欠陥を位置特定するためのシステムおよび方法を提供することである。欠陥がいったん位置特定されれば、これを不動態化することができる。すなわち位置特定されたシャントにより形成されるリーク電流を無くすことができる。このようにしてシャント抵抗が増大され、光電池エレメントにおける電力損失が低減される。
この課題は、本発明により、とりわけ独立請求項の対象によって解決される。好ましい実施形態は従属請求項の対象である。
この目的のために本発明によれば光電池エレメントにリーク電流を引き起こす欠陥を位置特定するための方法が提供され、この方法は、光電池エレメントの少なくとも最小面積のエリアを照明するステップと、少なくとも1つの光誘発電気値を、照明された光電池エレメントの2つの電極を接続することにより、好ましくは照明エリアの大きさに関係なく、光電池エレメントの一方の電極上にある照明エリア内の少なくとも1つの特定の測定位置において測定するステップと、光電池エレメントの欠陥の位置を、測定された少なくとも1つの光誘発電気値と、少なくとも1つの特定の測定位置に基づいて特定するステップとを有する。好ましくは電極間で測定された電位の電気値は、光電池エレメントの一方の電極で測定された光誘発電気値である。付加的に、光電池エレメントは、光誘発電気値を測定するために他方の電極にも電気接続されている。光電池エレメントは、複数の光誘発電気値を種々異なる測定位置で測定するために、少なくとも1つの測定接点に対して移動される。ここで最小面積を有するエリアは、測定接点の位置に対して固定されている。
さらに加えて、光電池エレメントは好ましくは、15m/minの速度で移動され、光誘発電気値は少なくとも50μmごとに測定される。
択一的に、少なくとも1つの測定接点は好ましくは、光電池エレメントに関して、電極上にある少なくとも1つの特定の測定位置に対して光誘発電気値を測定するために移動される。
さらに加えて、本発明の方法は好ましくは、測定された少なくとも1つの光誘発電気値を、少なくとも1つの特定の測定位置に関連して記憶するステップを含む。
さらに加えて、本発明の方法は好ましくは、測定された少なくとも1つの光誘発電気値と、対応する少なくとも1つの特定の測定位置とに基づいて、電位に関して位置に依存する電圧分布を決定するステップと、位置の最小値または最大値を電圧分布に依存して決定するステップと、決定された最小値または最大値の位置を欠陥の位置として特定するステップとを有し、ここではそれぞれ一方の電極と他方の電極に配置され、互いに離れた2つの測定接点が、光誘発電気値の測定に使用される。測定された光誘発電気値は、各測定接点に対する特定の測定位置に関連して記憶され、位置に依存する電圧分布は、複数の測定された光誘発電気値と、各測定接点に対して対応する特定の測定位置とに基づいて別個に決定され、位置に依存する各電圧分布の最小値が、測定された光誘発電気値の計算された差値と、各測定接点に対して対応する特定の測定位置とに基づいて別個に決定される。
好ましくは、このような測定された光誘発電気値の差値は、第1の測定された光誘発電気値と、該第1の測定された光誘発電気値に先行する第2の測定された光誘発電気値との差を求めることにより、各測定接点に対して別個に計算される。
さらに本発明の方法は好ましくは、決定された最小値を欠陥の位置として記憶媒体に、光電池エレメントに関連して記憶するステップをさらに有する。
さらに加えて、本発明の方法は好ましくは、位置特定された欠陥を電気的に不動態化するステップをさらに有し、ここでは電極の少なくとも一部が、位置特定された欠陥のあるエリア内で除去される。好ましくは、電極の1つはTCO層であり、位置特定された欠陥の不動態化はTCO層を局所的に除去することにより行われる。好ましくは、TCO層はZnO:Al層であり、化学エッチングまたはレーザーエッチングにより除去される。レーザーエッチングの場合は、特定の幅を有するラインが、位置特定された各欠陥の周囲にレーザーエッチングにより描かれ、このラインに沿ってTCO層が除去される。これにより、不動態化ステップの後に、TCO層が位置特定された欠陥と電気接触しても、電極として使用される残りのTCO層とは電気接触しない。付加的に、位置が特定され、その位置が互いに接する2つ以上の欠陥を、欠陥クラスターとして同定することができる。そして特定の幅のラインが好ましくは欠陥クラスターの周囲に、レーザーエッチングにより描画される。
好ましくは、本発明の方法は、オープンリール薄膜太陽電池に適用され、照明エリアは少なくとも1×1cmの最小サイズを有する。
さらに本発明の別の側面によれば、少なくとも最小の大きさを有する照明エリアを含む光電池エレメントにリーク電流を引き起こす欠陥を不動態化するための方法が提供される。この方法は、欠陥の位置を、光電池エレメントの電極間の電位の光誘発電気値と、光電池エレメントの一方の電極上にある照明エリア内の対応する測定位置とに基づいて特定するステップと、位置特定された欠陥のあるエリア内で少なくとも1つの電極を除去するステップとを有する。好ましくは、エッチングはレーザーエッチングにより実行される。択一的に、エッチングは化学エッチング、パッドプリンティング、またはジェットプリンティングにより実行される。少なくとも1つの電極は、所定の幅のラインに沿ってレーザーにより、前記特定された位置のエリア内で除去され、これにより欠陥が電気絶縁される。
本発明のさらに別の側面によれば、光電池エレメントにリーク電流を引き起こす欠陥を位置特定するための方法が提供され、この方法は、光電池エレメントのエリアを照明するステップと、光電池エレメントの電極間の電位を、光電池エレメントの一方の電極上の照明エリア内にある少なくとも1つの特定の測定位置で測定するステップと、欠陥の位置を、測定された少なくとも1つの電圧値と、少なくとも1つの特定の測定位置とに基づいて特定するステップとを有する。
さらに本発明のさらに別の側面によれば、TCO層をフロント電極として含むオープンリール光電池エレメント内のシャントを不動態化するための方法が提供される。この方法は、光電池エレメント内でシャントの位置を特定し、光電池エレメントを特定された位置に位置決めし、TCO層を位置の特定されたシャントのエリア内でエッチングにより除去し、これによりTCO層の除去後にシャントがフロント電極と電気接触しないことを保証する。好ましくはTCO層は、シャントの周囲で部分的にだけ除去される。さらにエッチングは好ましくはレーザーエッチングにより実施され、位置の特定されたシャントの周囲のTCO層はあらかじめ幅の定められたラインに沿ってレーザーにより除去され、これによりシャントが電気絶縁される。択一的に、エッチングは化学エッチングにより実行される。
本発明のさらに別の側面によれば、光電池エレメントにリーク電流を引き起こす欠陥を位置特定するためのシステムが提供され、このシステムは、光電池エレメントの少なくとも最小面積のエリアを照明する手段と、光電池エレメントの電極間の電位の少なくとも1つの光誘発電気値を、光電池エレメントの一方の電極上の照明エリア内にある少なくとも1つの特定の測定位置で測定する手段と、欠陥の位置を、測定された少なくとも1つの光誘発電気値と、少なくとも1つの特定の測定位置とに基づいて特定する手段とを有する。
好ましくは測定手段は、光電池エレメントの一方の電極で光誘発電気値を測定するための少なくとも1つの測定接点を有する。加えてこの実施形態の好ましい変形では、測定手段は、複数の光誘発電気値を種々異なる測定位置で測定するために、光電池エレメントを少なくとも1つの測定接点に対して移動するように構成されている。この移動はたとえば、15m/minまでの速度で行われ、光誘発電気値を少なくとも50μmごとに測定する。
択一的に測定手段はさらに、少なくとも1つの測定接点を光電池エレメントに関し、電極上にある少なくとも1つの特定の測定位置に対して、光誘発電気値を測定するために移動するよう構成されている。
さらに測定手段は、測定された少なくとも1つの光誘発電気値を、少なくとも1つの特定の測定位置に関連して記憶するように構成されている。
さらに加えて、決定手段は、測定された少なくとも1つの光誘発電気値と、対応する少なくとも1つの特定の測定位置とに基づいて、電位に関して位置に依存する電圧分布を決定するための電圧分布決定手段と、電圧分布に依存して位置の最小値または最大値を決定し、決定された最小値または最大値の位置を欠陥の位置として供給する最小値決定手段とを有する。好ましくは最小値決定手段は、第1の測定された光誘発電気値と、該第1の測定された光誘発電気値に先行する第2の測定された光誘発電気値との差を求めることにより、測定された光誘発電気値の差値を計算するように構成されている。測定手段は、互いに間隔を置いて離間された2つの測定接点を有し、これらは光誘発電気値の測定に使用される。測定手段は、測定された光誘発電気値を、各測定接点に対する特定の測定位置に関連して別個に記憶するように構成されている。電圧分布決定手段は、位置に依存する電圧分布を、複数の測定された光誘発電気値と、各測定接点に対して対応する特定の測定位置とに基づいて別個に決定するように構成されている。最小値決定手段は、位置に依存する各電圧分布の最小値または最大値を、測定された光誘発電気値の計算された差の値と、各測定接点に対して対応する特定の測定位置とに基づいて別個に決定するように構成されている。さらに最小値決定手段は、第1の測定された光誘発電気値と、該第1の測定された光誘発電気値に先行する第2の測定された光誘発電気値との差を求めることにより、各測定接点に対して測定された光誘発電気値の差値を別個に計算するように構成されている。
好ましくはシステムはさらに、位置が特定された欠陥を不動態化するための不動態化手段を有する。この不動態化手段は、位置の特定された欠陥のエリアにある少なくとも1つの電極を除去するための除去手段を有する。除去手段は、電極として使用されるTCO層を、化学エッチングまたはレーザーエッチングにより局所的の除去するよう構成されている。決定手段はさらに、位置が特定され、その位置が互いに接する2つまたはそれ以上の欠陥を欠陥クラスターとして同定するように構成されており、除去手段はさらに、特定幅のラインを欠陥クラスターの周囲にレーザーエッチングにより描くように構成されている。除去手段はさらに、レーザーエッチングを実行し、特定幅のラインを、特定された欠陥の各周囲にレーザーエッチングにより描き、TCO層を前記ラインに沿って除去するように構成されている。これにより、位置の特定された欠陥と電気接触するTCO層が、電極として使用される残りのTCO層と電気接触しないことが保証される。
好ましくは、光電池エレメントはオープンリール薄膜太陽電池であり、照明手段は、光電池エレメントを少なくとも1×1cmの最小面積を有するエリアで照明するように構成されている。
加えて本発明のさらに別の側面によれば、光電池エレメントにリーク電流を引き起こす欠陥を位置特定するためのシステムが提供される。このシステムは、光電池エレメントの少なくとも最小面積を有するエリアを照明するよう構成された光源と、光電池エレメントの電極間の電位の光誘発電気値を、光電池エレメントの一方の電極上の照明エリア内にある特定の測定位置で測定するよう構成された電圧検知ユニットと、欠陥の位置を、測定された光誘発電気値と特定の測定位置に基づいて特定するよう構成された位置特定ユニットとを有する。
本発明のさらに別の側面によれば、光電池エレメントにリーク電流を引き起こす欠陥を位置特定するためのシステムが提供される。このシステムは、光電池エレメントの少なくとも最小面積を有するエリアを照明する手段と、欠陥の位置を、電極間の電位の光誘発電気値と、光電池エレメントの1つの電極上にある照明エリア内の対応する測定位置とに基づいて特定するための決定手段と、位置の特定された欠陥のエリア内で少なくとも1つの電極をエッチングにより除去する除去手段とを有する。
好ましくは除去手段は、レーザーエッチング手段である。レーザーエッチング手段は、位置の特定された欠陥のアリアにある少なくとも1つの電極を、特定幅のラインに沿ってレーザーにより除去し、これにより欠陥を電気絶縁するよう構成されている。
択一的に、エッチングは化学エッチングで行われ、化学エッチングはパッドプリンティングおよび/またはジェットプリンティングにより実行される。
本発明のさらに別の側面によれば、光電池エレメントにリーク電流を引き起こす欠陥を不動態化するためのシステムが提供される。このシステムは、光電池エレメントの少なくとも最小面積を有するエリアを照明するよう構成された光源と、欠陥の位置を、電極間の電位の光誘発電気値と、光電池エレメントの、少なくとも1つの電極上にある最小面積を有する照明エリア内の対応する測定位置とに基づいて特定するよう構成された位置特定ユニットと、位置の特定された欠陥の周囲で電極を除去するように構成されたエッチングユニットとを有する。
本発明のさらに別の側面によれば、光電池エレメントにリーク電流を引き起こす欠陥を位置特定するための方法が提供される。この方法は、光電池エレメントの特定のエリアを照明するステップと、光電池エレメントの電極間の電位の少なくとも1つの電気値を、光電池エレメントの一方の電極上の照明エリア内にある少なくとも1つの特定の測定位置で測定するステップと、欠陥の位置を、測定された少なくとも1つの電圧値と、少なくとも1つの特定の測定位置とに基づいて特定するステップとを有する。
さらに本発明のさらに別の側面によれば、TCO層をフロント電極として含むオープンリール光電池エレメント内のシャントを不動態化するためのシステムが提供される。このシステムは、光電池エレメント内でシャントの位置を特定する手段、光電池エレメントを決定された位置に位置決めする手段、そして位置の特定されたシャントのエリア内でTCO層をエッチングにより除去する手段を有し、これによりTCO層の除去後にシャントがフロント電極と電気接触しないことを保証する。
好ましくは除去手段はさらに、シャントの周囲のTCO層を部分的にだけ除去するように構成されている。
CISCUtテープ電池製造のための基本ラインの概略図である。 本発明の好ましい実施形態のブロック回路図である。 本発明の好ましい実施形態のJ/V曲線を示す図である。 本発明の好ましい実施形態による、光電池エレメント内の欠陥を位置特定し、不動態化するためのシステムの概略図である。 本発明の好ましい実施形態による、2つの測定接点により測定されたシャントに隣接して測定された電位を示す線図である。 本発明の好ましい実施形態による、2つの測定接点により測定された図5の電位とその導関数を示す線図である。 図5の測定された電位を示す線図であり、ここでは本発明の好ましい実施形態によりシャントがマークされている。 本発明の好ましい実施形態による、図5の測定された電位とフィルタリングされないその導関数を示す線図である。 本発明の好ましい実施形態による、シャント構造のないエリア内で測定された電位を示す線図である。 本発明の好ましい実施形態による、二重シャントのエリア内で測定された電位とその導関数を示す線図である。 本発明の好ましい実施形態により位置が決定されたシャントを備える光電池エレメントの概略的断面図である。 図11aの光電池エレメントの概略的断面図であり、ここでは本発明の好ましい実施形態によりシャントが不動態化されている。 図11bの光電池エレメントの概略的平面図である。 本発明の好ましい実施形態に択一的な実施形態による参照の固定フレーム内のレーザースポットの運動を示す図である。 図12aに示された運動から生じた、光電池エレメントの電極上のレーザースポットの軌跡を示す概略図である。 本発明の好ましい実施形態により不動態化されたシャントを備える光電池エレメントの概略的断面図である。 図13の光電池エレメントの概略的断面図である。 本発明の好ましい実施形態による、図14aの光電池エレメントが2つ接続されたものの概略的断面図である。 図13の光電池エレメントの、シャントが不動態化されたエリアの概略的断面図である。 本発明の好ましい実施形態による、図15aの光電池エレメントが2つ接続されたものの概略的断面図である。 本発明の好ましい実施形態による光電池エレメントのセルからなる2つの連続体を示す図である。 本発明の好ましい実施形態による、光電池エレメント内の欠陥を位置特定する方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の好ましい実施形態による、光電池エレメント内の欠陥を不動態化する方法を説明するためのフローチャートである。
本発明の好ましい実施形態およびその択一例を以下、添付図面を参照して説明する。以下の説明で、よく知られた機能または構造は詳細に説明しない。それらは本発明を不必要な詳細により不明瞭にするからである。
1.シャント検知
図2は、本発明の好ましい実施形態による光電池エレメンとこの光電池エレメント内のシャントを位置特定する装置の等価回路である。
図2は参照番号100で太陽電池を示し、この太陽電池は電流源110,ダイオード120およびシャント抵抗Rshのような等価素子から形成される。ダイオード120とシャント抵抗Rshは、電流源110に並列に接続されている。さらに負荷抵抗Rが太陽電池の電極に接続されている。負荷抵抗Rに並列に、電圧検出ユニット150が接続されている。さらに負荷抵抗Rに直列に、電流検出ユニット151が接続されている。
電流源110は、太陽電池が照明されるときに生成される電流Jphotoを表す。シャント抵抗Rshは光電池エレメント内の欠陥を表し、この欠陥は電極間または光電池エレメント内にリーク電流を引き起こす。このような欠陥は「シャント」とも称される。
光電池エレメント100が光源130により照明されると、電流密度とも呼ばれる、面積当たりの特異的電流Jphotoが電流源110により生成される。シャント抵抗Rshが無限大の場合、電流Jphotoはダイオード120と負荷抵抗Rを介して流れることができる。出力電圧Voutが電圧検出ユニット150により、太陽電池の電極を介して測定される。負荷抵抗Rを介して流れる負荷電流Jは、電流検出ユニット151により測定される。
典型的な負荷抵抗Rの場合、負荷電流Jは生成される光電流Jphotoより常に小さい。
負荷抵抗Rがゼロの場合(短絡の場合)、出力電圧Voutもゼロである。シャント抵抗Rsh>0に関係なく、負荷電流Jは生成された光電流Jphotoに等しい(J=Jphoto)。この電流は短絡電流Jscと呼ばれる。
負荷抵抗Rとシャント抵抗Rshが無限大の場合、出力電圧Voutはダイオード電圧Vに制限される。この電圧はオープン回路電圧Vocと呼ばれる。 負荷抵抗Rが無限大で、シャント抵抗Rshが典型値を有する場合、生成される光電流Jphotoの一部がシャント抵抗Rshを介して流れる。ダイオード電圧Vはその最大値を獲得する。すなわち出力電圧Voutはシャント抵抗Rshの値に依存する(Vout<Voc)。
図3は、上記のようにRshとRが定義された場合の本発明の好ましい実施形態による太陽電池でのJ/V曲線を示す。
一般的に太陽電池は特定の大きさを有し、電極140と145の一方または両方は特定の導電率を示す材料から作製される。さらにリーク電流を引き起こす欠陥は、光電池エレメントの特定の小さなエリアに制限されている。したがって負荷抵抗Rで測定される出力電圧Voutは、実行される測定がどの程度シャントに接近しているかに依存する。シャントにより接近して測定が実行されれば、出力電圧Voutはより小さくなる。このことは、光電池エレメントの一定の照明、すなわち出力電圧Voutが、シャントが存在する場合には、シャントの位置に対する測定位置に応じて変化することを意味する。
この作用は、光電池エレメント内でのシャントの位置の位置特定のために使用される。この作用は、薄膜または薄膜シリコンベースの太陽電池、III−Vベースの太陽電池、II−VIまたはI−III−VIベースの太陽電池、または上記CISCuT太陽電池に適用することができる。好ましくはこの作用は、オープンリール光電池エレメント、とりわけオープンリールCISC太陽電池に対して、位置特定と引き続く不動態化のために使用することができる。このようなオープンリール光電池エレメントは、オープンリールプロセスにより得られる。これについて以下、詳細に説明する。
図4は、本発明の好ましい実施形態による、光電池エレメント内でリーク電流を引き起こす欠陥を位置特定するためのコンポーネントを示す。図4は、光電池エレメントの少なくとも最小面積を有するエリアを照明するための光源130を示す。図4はさらに、電気値、とりわけ電極140と145の間の電位の光誘発電気値を測定するための測定接点230と別の接点270を示す。好ましくは測定接点230は、光誘発電気値、たとえばフロント電極上の電圧値を測定するために使用され、別の電極270はバック電極上で光電池エレメントに接触接続するために使用される。
好ましくは別の電極270は、導電性である光電池エレメントのための支持体である。とくに有利な実施形態では、光電池エレメントはCISCuTオープンリール太陽電池であり、支持体270はCISCuTオープンリール太陽電池の銅製バック電極に接触接続する黒鉛ブロックである。その代わりに、CISCuTオープンリール太陽電池が別の電極270を介して電気接続されておらず、CISCuTオープンリール太陽電池の銅テープの端部で電気接続されても良い。この択一的アプローチはまた、CISCuTオープンリール太陽電池のバック電極が銅テープとして良好な導電性を提供する場合に、確実に接触接続することができる。
参照番号280は、別の接点270が取り付けられているプラットフォームを示す。
測定接点230と別の接点270は、負荷抵抗Rを含む電圧検出ユニット150に接続されている。好ましくは負荷抵抗は、光電池エレメントのオープン回路電圧を測定するためにできるだけ高抵抗とする。しかし低い負荷抵抗Rも使用することができる。
本発明によれば、光電池エレメントは、好ましくは1×1cmの最小面積を有するエリアで照明される。しかし特別に詳細な測定のためには、照明されるエリアが、実行される測定分解能に応じてそれより小さくても、大きくても良い。一般的に、光電池エレメントの特定の最小エリアを照明すべきである。光電池エレメントのフロント電極の導電率が高ければ高いほど、光電池エレメントの照明エリアはより大きくすべきである。照明エリアは、測定位置のエリアが常に照明されるように十分に大きくなければならない。これが照明エリアの最小値であり、それ以上大きな照明エリアは本発明の測定に影響しない。言い替えると、最小の照明エリアまでは、シャント決定は照明されるエリアから独立している。
したがって本発明の択一的実施形態では、光電池エレメントの照明エリアが、光電池エレメントのフロント電極の導電率に応じて変化する。
光電池エレメントを照明することにより、光電池エレメントの電極140と145の間の電位を検出することができる。検出される電圧は、光の強度および照明の周波数または色スペクトルにより変化するだけでなく、シャント位置に対する測定位置に依存しても変化する。太陽電池の照明が一定であれば、フロント電極140とバック電極145との間で測定された電圧は、シャントが太陽電池に存在するかどうか、そしてシャントがフロント電極140とバック電極145の間の電位測定の位置にどの程度接近しているかに依存する。測定接点230をシャント位置に対して移動させると、電圧検出ユニット150により測定される電圧が変化する。少なくとも1つの測定接点が移動される場合、測定エリアを照明するために光源130も測定接点に関連して移動される。
好ましくは光電池エレメントは、光源130を基準にして光電池エレメントの上面が上を向き、バック電極またはバック接点が下を向くように配置されるしたがって測定接点230は、光電池エレメントの上面に適切に接触接続するよう位置決めされる。その代わりに、光電池エレメントの上面が、測定のために横向きまたは下向きに配置されても良い。その場合、光源130、測定接点230および別の接点270は対応して配置される。
その代わりに好ましくは、測定接点230、別の接点270および光源130が定置され、光電池エレメントが接点230と270および光源130に対して移動される。これは、光電池エレメントがオープンリール光電池エレメントである場合にとくに有利である。
とくにCISCuTオープンリール太陽電池に対しては、接点270が好ましくは黒鉛または銅から作製され、銅製のCISCuT太陽電池のバック電極に対して良好な電気接点を提供する。これより、オープンリール太陽電池を接点270の上で簡単に移動することができる。加えてこのような黒鉛接点は、電圧検出ユニット150との確実な電気接続を提供する。
測定接点230は、確実な電気接触がフロント電極で得られ、光電池エレメントがそれでも測定接点230の下で簡単に移動できるように支持される。このために測定接点をバネ取り付けすることができ、バネ力は、光電池エレメントのフロント電極が測定接点230により損傷しないように調整される。測定接点230の支持が不十分であると、光電池エレメント100への測定接点230の電気的および機械的接続が、光電池エレメント100の移動により失われてしまう。
測定接点230の先端250は好ましくは小さい針であり、フロント電極への良好な電気接触接続を提供するが、フロント電極を電気的に損傷しない。その代わりに、丸い先端も使用される。
好ましくはオープンリール太陽電池は10mmの幅を有し、数千mの長さである。光電池エレメントは固定速度または可変速度で運動することができる。好ましくは太陽電池は、15m/分までの速度で運動する。そのような場合、光電池エレメントが接点230と270に対して運動するとき、好ましくは少なくとも100μmごとに光誘発電気値が電圧検出ユニット150により測定される。
さらに(図4には図示されていない)検出ユニットが使用される。この検出ユニットは、光電池エレメントの一方の電極上の特定位置を基準にして、測定接点230の測定位置を検出する。好ましくはこの特定位置は基準点であり、オープンリール太陽電池の始端部である。このようにして光誘発電気値を光電池エレメントの全長にわたり測定して、検知された測定位置に関連付けることができる光誘発電気値を、検知された測定位置に関連して記憶することにより、測定された光誘発電気値と検知された特定の測定位置とに基づいてシャントの位置を特定することができる。
好ましい択一的実施形態では、測定位置が、運動される光電池エレメントに接触するホイールによって測定される。ホイールはインクリメントエンコーダに接続されており、好ましくはホイールの1回転で2,500のパルスを発生する。ホイールが100mmの直径を有する場合、これは約125μmごとに1つの測定サイクルが実行されることを意味する。好ましい実施形態の変形形態では、測定精度が100μm以下まで高められ、別の直径が使用される。検知される測定位置は記録するか、またはタイムユニットに測定サイクルとして、光電池エレメントの既知の一定の運動速度に基づき記憶される。択一的に検知された測定位置は、マイクロメータまたはメータ単位で記録される。
図4は、測定接点を1つだけ示す。この測定接点は好ましくは、光電池エレメントの幅の中央に配置される。光電池エレメントが、約10mm幅の光電池エレメントである場合、測定接点230は、シャントの位置を確実に検出できるようにするため、オープンリール光電池エレメントの中央右に配置される。その代わりに2つ以上の接点をシャントの検出に使用することもできる。2つ以上の測定接点がシャントの位置の検出に使用される場合、測定接点は、オープンリール光電池エレメントの基準点を基準にして同じ測定位置で測定するため平行に配置される。その代わりに2つ以上の測定接点230を、相互におよび基準点に対して良く定義された既知の位置に配置し、シャントの位置検出の際に考慮することができる。10mmの幅を有するオープンリール光電池エレメントが測定される場合、好ましくは約3mm離された2つの測定接点230が使用される。
測定された光誘発電気値の作用は照明の強度に応じて変化するから、照明の強度はシャント検出がもっとも効率的であるレベルに調整される。本発明の択一的な好ましい実施形態では、光電池エレメントが特定の強度および/または特定の波長で照明される。この強度と波長は両方とも固定されるか、または測定される光電池エレメントに応じて自動的に調整される。その代わり、照明の強度を、測定位置と測定された光誘発電気値とに関連付けて測定することができる。これらの測定された照明値は、本発明の択一的な好ましい実施形態によりシャントの位置を特定するときに考慮される。
好ましくは、測定エリアは測定のために均一に照明される。択一的に、測定エリアの照明は、速度および/または時間について変化するように選択される。照明の変化を測定し、測定中に記録し、本発明の択一的な好ましい実施形態によりシャントの位置を特定するときに考慮することができる。
図5は、本発明の好ましい実施形態によりシャントに隣接して測定された電位を示す線図である。横軸は、検知された測定位置を示し、縦軸は検出された電圧を任意の単位で示す。線図は2つの曲線を示す。一方の曲線は第1の測定接点230により測定された電圧分布であり、他方の線図は第2の測定接点230により測定された電圧分布である。各測定位置ごとにそれぞれの光誘発電気値が、電圧検出ユニット150により2つの測定接点の1つを介して測定される。
図5に示された曲線は、図4に示された好ましい実施形態の結果である。曲線により示された光誘発電気値分布を測定するために、光電池エレメントは、少なくとも1×1cmの最小面積を有するエリアで照明され、光誘発電気値が2つの測定接点230と別の接点270により測定された。両方の測定接点230は、光電池エレメントの基準点を基準にして同じ測定位置であるが、光電池エレメントのエッジからたとえば2.5mm離れている。光電池エレメントは、測定接点230と270,および光源130に対して特定の一定速度で移動される。約1,570mの位置で測定接点230がシャントを通過したから、両方の接点で測定された電圧が、各測定接点に対して特定の最小値に低下した。
好ましくはシャント位置は、両方の測定接点230と270、および測定位置を検知する検出ユニットを使用して記録された測定位置に関連して電圧分布を分析することにより検出される。電圧分布を分析するための好ましい手段は、最小値検出である。択一的に最大値検出を、電圧分布の分析のために使用することもできる。このことは、測定される電圧分布の極性に依存する。
典型的なオープンリール光電池エレメントのフロント電極上には、電気的に絶縁された、またはバック電極から電気絶縁された付加的構造体が施与されていることがある。光誘発電気値の測定中、これらの付加的構造体は、測定された光誘発電気値をゼロにする、または未定義の電位に対応させるような作用を引き起こす。さらに光誘発電気値の測定中、フロント電極140と測定接点230との間に物理的接触が存在しないこともある。そのため、良く定義されない光誘発電気値が、電圧検出ユニット150により測定接点230で検出されることがある。
しかしシャントのみを不動態化すべきである。したがって上記の作用は、記録された電圧を分析するときに、シャントにより引き起こされた作用から確実に区別できなければならない。
決定された電圧分布を分析するための1つの手段は、このような分布の導関数を決定することである。他の手段は、決定された電圧分布をパターン認識に基づいて分析することである。このようなパターン認識のために分布の形状が分析され、または特定の関数が検出された電圧分布に適合される。
図6は、図5に示された測定電位の別の概略線図であり、加えてそれらの導関数がそれぞれ示されている。図6に示された曲線は、横軸にそれぞれの測定位置を示す。縦軸は任意の単位での測定電圧である。図5と比較して、図6の横軸は測定点1,570m付近で拡大されている。上の2つの曲線は、2つの測定接点230で測定された光誘発電気値を表す。
下の2つ曲線は、上記電圧分布の導関数を表す。導関数は好ましくは、先行の光誘発電気値を後続の光誘発電気値から減算することにより決定される。このようにして形成された差値は、重み付け係数を含むことのできる平滑化平均関数により平均することができる。
図6に示された導関数に対する曲線は、平滑化平均関数により平均されている。
それぞれの測定接点の各電圧分布に関する導関数がいったん決定されれば、各導関数を、シャントの正確な位置を特定するために分析することができる。1つの測定接点230に関して測定された電圧分布の各々について、他の測定接点により測定された他の電圧分布とは関係なく分析することができる。別個の分析の結果は平均するか、または得られた結果にしたがい重み付けすることができる。その代わりに、測定接点230に対して得られた電圧分布を複合解析により分析することができる。ここでは異なる測定接点に対して得られた結果が同時に結合される。
図7は、図5に示された測定電位の別の概略線図であり、ここでは本発明の好ましい実施形態によりシャントがマークされている。図6に関連してすでに説明した測定電圧分布の導関数が、シャントの位置特定のために使用される。各決定された導関数ごとに、それぞれのシャント位置が計算される。それぞれのシャントの位置は、位置1.573周囲の垂直線によりマークされている。
図8は、図5に示された測定電位の別の概略線図であり、ここでは本発明の好ましい実施形態によりそれぞれの導関数もプロットされている。図6と図7の導関数とは異なり、導関数の差値は平均されていない。したがって導関数は顕著なノイズを含んでいる。それにもかかわらず、平均しない値でも、電圧検出ユニット150により測定された電圧分布の最小値を、それぞれの測定接点に関連して決定するために使用できることが分かる。
図9は、本発明の好ましい実施形態による、シャント構造のないエリア内で測定された電位を示す線図である。図5から8と同じように、横軸は測定位置を示す。縦軸は任意の単位で測定された光誘発電気値である。位置3.820と3.847の周囲で、両方の測定接点が電圧分布中の最小値を示す。しかし電圧分布の形状は、図5から8に示したものとはまったく異なる。加えて、位置3.827の周囲には付加的作用が示されている。下の2つ曲線は、図9に示した電圧分布の導関数を表す。これらの導関数もまた、シャントに対して決定された導関数とはまったく異なる。これら顕著な差に基づいて、シャント作用と非シャント作用を、上記の最小値/最大値検出またはパターン認識を適用することによって区別することができる。
図10は、本発明の好ましい実施形態による、二重シャントのエリア内で測定された電位とその導関数を示す線図である。図5から9と同じように、電圧検出ユニット150により測定された2つの測定接点230の電圧分布が図10の上の曲線に示されている。互いに接近した2つのシャントが検知されたことが分かる。下の2つ曲線は、図示の電圧分布の導関数を表す。20.588の周囲にあるシャントに対してはすでにマークされている。択一的に、接近した第2のシャントのシャント位置も、本発明の好ましい実施形態により、決定された導関数に基づいてマークすることができる。
好ましくは、測定された電圧分布の分析は、光電池エレメントに関して必要なすべての光誘発電気値が測定された後で実行される。オープンリール光電池エレメントに対してこのことは、オープンリール光電池エレメント全体について光誘発電気値が測定され、それぞれの測定位置とともに記録されることを意味する。各測定接点230について測定された光誘発電気値が、対応する測定位置とともに記憶ユニットに記憶される。その後、後続のステップで測定データが分析され、シャント位置が上に説明したように決定される。この決定されたシャント位置は記憶される。
択一的に、電圧分布の測定と、電圧分布の分析を同時に実行することもできる。この場合、好ましくは検知されたシャント位置だけが記憶ユニットに記憶される。
図10に示すように、2つまたはそれ以上のシャントが互いに空間的に接近していることがある。したがって検知されたシャントについての情報は、互いに接近する複数のシャントであっても確実に不動態化できるように提供されなければならない。
本発明の好ましい実施形態では、決定されたシャント位置が異なるチャネルに記憶される。好ましくは10のパイプラインが設けられており、10までの接近したシャントを確実に不動態化することができる。このために好ましくは、コンピュータが上に述べた電圧分布についての分析を実行する。コンピュータはそれぞれのチャネルに、基準点までの距離に関連して特定の距離内にあるシャントの到来を告げる情報を記憶する。検知されたシャントの到来についての情報があれば、この情報はチャネル1に置かれる。しかし接近して位置するシャントが複数ある場合、チャネル1は実際の位置に接近したシャントに関する情報によりすでに占有されている。対応して、この別のシャントに関する情報は次のチャネルに記憶される。このようにしてすべてのチャネルを分析することにより、1つのシャントだけが、または複数の接近して位置するシャントが「近づきつつ」あることを簡単に検知することができる。接近して位置するシャントが「近づきつつ」ない場合、チャネル1だけが対応する情報により占有される。
図17は、本発明の好ましい実施形態による、光電池エレメント内の欠陥を位置特定する方法を説明するためのフローチャートである。この方法は、光電池エレメントの少なくとも最小面積を有するエリアを照明するステップ1720を有する。この方法はさらに、光電池エレメントの電極間の電位の電気値を、光電池エレメントの一方の電極上の少なくとも最小面積を有する照明エリア内にある、少なくとも1つの特定の測定位置で測定するステップ1740を有する。さらにこの方法は、欠陥の位置を、測定された少なくとも1つの光誘発電気値と、少なくとも1つの特定の測定位置とに基づいて決定するステップ1760を有する。
2.シャント不動態化
図11aは、本発明の好ましい実施形態により位置が特定されたシャントを備える光電池エレメントの概略的断面図である。光電池エレメントは参照番号1100により示されている。光電池エレメント1100は好ましくは、銅テープ1160,CIS吸収層1140およびTCO層1120により形成されるCISCuT太陽電池である。好ましくは、銅テープ1160はバック電極を形成し、TCO層1120はフロント電極を形成する。CIS吸収層1140は電気的に高抵抗であり、p/n接合部を含む光活性ダイオードを形成する。この吸収層1140はまた伝導率の異なる2つの層から作製され、好ましくはn型CIS層とp型CuI層またはCuS層のダイオードを形成する。しかしたとえばp型CIS層と、CdS、ZnS、ZnOnまたはZnO:Alからなるn型層の組み合わせも可能である。さらにCIS層1140がこれら選択肢の1つから作製されることも理解できよう。
図11aに示された大きさは真のスケールではない。図示の光電池エレメントの高さは、光電池エレメント1100の幅と比較して拡大されている。好ましくは、CISCuT太陽電池は、8から13mmの幅と、0.05から0.3mmの高さを有する。しかし幅または高さに関してそれより小さい、または大きいサイズも可能である。
図の上部に概略されているように、CIS吸収層1140は銅テープの上側に形成される。このCIS吸収層1140の上にはTCO層1120が形成されており、これも光電池エレメントの両側まで延在している。
図11aに示さない本発明の択一的実施形態では、絶縁層が光電池エレメントの片側または両側に配置されており、絶縁層は光電池エレメントの側面上にあるTCO層1120を銅テープおよびCIS吸収層から絶縁する。このようにして銅テープが、側面にTCO層を介するフロント電極との電気接点を有することが防止される。したがってTCO層1120から銅テープ1160への短絡は回避される。
図11aには、決定されたシャント位置1110が示されている。フロント電極1120とバック電極1160の間にリーク電流を引き起こすこのような点状の欠陥を不動態化するために、欠陥1110により引き起こされるリーク電流が最小になるか、または除去されるように位置特定された欠陥1110を不動態化しなければならない。このためにTCO層1120により形成されたフロント電極が、位置特定されたシャント1110の周囲で部分的にまたは完全に除去される。
図11bは、図11aに示された光電池エレメントの概略的断面図であり、ここではTCO層1120が位置特定されたシャント1110の周囲で部分的に除去されている。図11bは、TCO層1120にある溝1180を示し、この溝の中ではTCO層が完全に除去されている。対応して、溝の間にあるTCO層1120の残りの部分も、TCO層の他の部分と電気接点を有しない。溝1180の幅は、層1140の導電率に依存する。溝1180の好ましい幅は15μmから100μmの範囲である。層1140の導電率が低ければ、それだけ溝1180の幅も小さくできる。このようにして、位置特定されたシャント1120が光電池エレメントの残りの部分から電気絶縁される。このようにして、位置特定されたシャント1110により引き起こされる、残ったフロント電極へのリーク電流が除去される。
図11cは、図11bの光電池エレメントの概略的平面図であり、ここでは本発明の好ましい実施形態の択一形態により、位置特定されたシャント1110が不動態化されている。図11cから分かるように、長方形のラインが位置特定されたシャント1110の周囲に描かれている。このラインは、TCO層1120が完全に除去された溝1180により形成されたものであるから、溝により取り囲まれた残りのTCO層は、長方形エリアの外側のTCO層から電気絶縁されている。その代わりに、溝により取り囲まれた最小面積を有するエリアは、任意の形状を有することができる。さらに択一的に、TCO層の小さな部分が除去されるだけでなく、最小面積を有するエリア内のTCO層がすべて除去されても良い。
好ましくは、TCO層1120はZnO:Al層またはドープされたZnO層であり、化学エッチングまたはレーザーエッチングにより除去することができる。化学エッチングは好ましくは、パッドプリンティングまたはジェットプリンティングにより実施することができる。両方の場合とも、図11cに示すようにTCO層1120の一部だけが除去されるか、または位置特定されたシャント1110の周囲でTCO層が完全に除去される。
択一的にTCO層1120は、インジウム・スズ酸化物(ITO)層(たとえばIn:SnO)またはSnO:F層により作製することができる。
好ましくは溝1180により包囲された長方形のサイズは約10mm×3mmである。しかし光電池エレメントのサイズ、または最小面積を有するエリア内で位置特定されたシャントの数に応じて、それより小さいまたは大きい構造を位置特定されたシャント1110の不動態化に使用することができる。
択一的に、位置特定されたシャント1110の周囲で除去されるTCO層のサイズも、シャント位置の特定精度に応じて変化する。これは、シャント位置の特定精度が高ければ、位置特定されたシャント1110の周囲で除去されるTCO層が少ないことを意味する。シャント1110の位置特定精度が低ければ、長方形のエリア、したがって除去されるTCO層のエリアが大きくなる。
上に述べたように、TCO層は化学エッチングまたはレーザーエッチングのような処理によって除去される。とりわけ、欠陥を不動態化するために、TCO層1120の他の部分から電気絶縁されるエリアのサイズおよび形状を変化できるという点でレーザーエッチングが適切と思われる。
好ましくは、レーザーエッチングは、特定の強度を有するレーザー光によりTCO層を照明することにより実施される。このようなプロセスは、レーザースクライビングと呼ばれる。好ましくは、波長が1064nmのNd:YAGレーザーが使用される。しかし他の適切なレーザー、たとえばNd:YLFまたはTi:Saも使用することができる。好ましくは、Nd:YAGレーザーの波長は3倍になるので、波長は355nmである。その代わりに、UV範囲にある他の波長、たとえば266nmも使用することができる。一般的に広い波長範囲が、処理すべき電極材料に応じて適用可能である。特別のTCOに対しては、この範囲は200nmから380nmとすることができる。しかし使用されるTCOに応じて、赤外線または可視光線領域の波長も使用することができる。要求される波長に応じて、エキシマーレーザーまたはダイオードレーザーも、レーザースクライビングに使用できる。
さらに使用されるレーザーは、連続波レーザーまたはパルスレーザーであって良い。
TCO層上のレーザースポットとレーザーエネルギーは、TCO層が完全に除去され、CIS吸収層の溶解が回避されるように調整される。好ましくは、TCO層上のレーザースポットは15μmから100μmの間で変化するサイズを有する。TCO層に適用されるパルスエネルギーも、処理すべき電極材料に調整される。ZnO:Al層に対して、パルスエネルギーは好ましくは50μJ以上、200μJ以下である。
光電池エレメントが不動態化プロセスの間、静止している場合、化学エッチングおよびレーザーエッチングは好ましくは同様に静止して実行される。その代わり、オープンリール光電池エレメントが使用される場合、光電池エレメントの運動は、不動態化プロセスの間、停止される。
さらに代案として、オープンリール光電池エレメントも、不動態化プロセスの間に運動する。しかしこのことは、化学エッチングまたはレーザーエッチングのための不動態化手段が、不動態化プロセスの間、光電池エレメントと同じ速度で運動しなければならないことを意味する。たとえばパッドプリンティングまたはジェットプリンティングにより実行される化学エッチングに対しては、このことは、エッチングユニットの運動がオープンリール光電池エレメントの運動に関連していることを意味する。
レーザースポットがオープンリール光電池エレメント上に溝を描くレーザーエッチングに対しては、このことは、レーザースポットの運動が、同じようにオープンリール光電池エレメントの運動と共同しなければならないことを意味する。このことが図12aに示されている。ここでレーザヘッドまたはレーザースポットの運動は、オープンリール光電池エレメントの片側または両側が先行のエッジ不動態化ステップですでに不動態化されている場合において、基準フレームに固定されている。このよう場合、レーザースポットは、光電池エレメントの不動態化されたエッジ側からスタートし、オープンリール光電池エレメントの運動方向で、光電池エレメントの一方の側から他方の側に運動する。次のステップで、レーザースポットはオープンリール光電池エレメントの運動方向とは反対の方向に運動する。長方形を閉じるために、レーザースポットは不動態化されたエッジ側に、オープンリール光電池エレメントの運動方向に付加的に追従することにより戻る。
図12bは、光電池エレメントのトップ電極上のレーザースポットの軌跡結果を示す。
すでに不動態化された光電池エレメントの一方の側のエッジからスタートし、光電池エレメントのすでに不動態化されたエッジで再び終了することにより、長方形が完成される。これにより、位置特定されたシャントの集にエリアが形成され、残りのフロント電極から電気絶縁される。こうしてシャントは不動態化される。
オープンリール光電池エレメントの一方または両方のエッジがエッジ不動態化により処理されない場合、シャントの不動態化は、レーザースポットにより描かれる長方形を閉じるために、レーザースポットが運動方向に運動することによって終了される。
択一的に、レーザースポットの上記運動を反対方向に実行することもできる。
当業者であれば、不動態化エリアのために任意の形状を選択的ることは自明であり、シャント周囲のエリアがフロント電極の残り部分から電気的に遮断されれば良い。
図18は、本発明の好ましい実施形態による、光電池エレメント内の欠陥を不動態化する方法を説明するためのフローチャートである。この方法は、光電池エレメント内にシャントの位置を確定するステップ1820と、確定された位置に光電池エレメントを位置決めするステップ1840を有する。さらにこの方法は、位置特定されたシャントのエリアにあるTCO層を、エッチングにより除去するステップ1860を有し、これによりTCO層を除去した後にシャントがフロント電極と電気接点を有しないことが保証される。
3.絶縁と組立て
図13は、本発明の1つの実施形態により不動態化されたシャントを備える光電池エレメントの概略図である。好ましくは、光電池エレメント1100はオープンリール光電池エレメントであり、上から見て図示されている。対応して、フロント電極1120が溝1390とともに図示されており、溝は光電池エレメントのサイドエッジに沿って延在している。光電池エレメントのサイドエッジにある溝1390は、レーザーエッチングまたは化学エッチングにより形成される。これらの溝は、光電池エレメントの上側にあるTCO層を、図11aとbに示すように、光電池エレメントの側面にあるTCO層から分離する。これらの溝は、トップ電極からバック電極への短絡を防止する。さらに付加的な溝1370が図13に示されており、この溝は検知されたシャントを不動態化する。図13から分かるように、図12aと図12bに関して説明した不動態化の代わりに、完全な長方形が検知されたシャント位置の周囲に、レーザーエッチングまたは化学エッチングにより形成されている。
付加的に、光電池エレメントの1つのエッジに沿って、電気絶縁材料の細いストリップが設けられている。好ましくはこのストリップは、光電池エレメントの一方エッジから、このエッジに隣接して配置された溝の上に延在している。電気絶縁材料製のこのストリップの幅は、数100μmから2mmである。ストリップは同じ幅を有することも、または幅がオープンリール光電池エレメント上のその位置に依存して変化することもできる。好ましくは、電気絶縁材料は樹脂であるが、他の電気絶縁材料、たとえばナノマーの絶縁ガラス質層を使用することもできる。このストリップの厚さは使用される材料に依存するが、好ましくは500nmから数μmの間である。これらの材料は好ましくは、パッドプリンティングまたはジェットプリンティングにより施与される。しかしこれらの材料を他のやり方、光電池エレメント上に施与することもできる。
ストリップ1330は、光電池エレメントが他の光電池エレメントに機械的に接続された場合に対する電気絶縁部として設けられている。
さらに図13は、検知されたシャントに関して電気的に不動態化されたエリアの一方の側に配置された、電気絶縁材料製の別の構造1310を示す。
図14aは、図13の光電池エレメントの概略的断面図である。図から分かるように、光電池エレメントは、光電池エレメントの下部を、少なくとも一部で電気絶縁するための別の構造1430を有する。したがってバック電極のこの部分が電気絶縁される。
図14bは、図14aの光電池エレメントが2つ接続された場合の概略的断面図である。2つの光電池エレメントは、1つの光電池モジュールに組み立てられる。絶縁構造1490と1430に関連して、上方の光電池エレメントと下方の光電池エレメントとの間の未定義の電気接点が防止される。定義された電気接点が、好ましくは導電性接着剤である導電構造1450により設けられている。このようにして、上方光電池エレメントのバック電極が、下方光電池エレメントのトップ電極と規定どおりに接続される。
2つの光電池エレメントを機械的および電気的に接続する上に述べたやり方は、2つを接続するためだけではなく、任意の数の光電池エレメントを接続するために使用することができる。
図15aは、図13の光電池エレメントの、不動態化されたシャントエリアの概略的断面図である。TCO層により作製されたフロント電極を、光電池エレメントのエッジにある残りのTCO層から電気絶縁する溝1390が示されている。さらにバック電極1160と、フロント電極の一部をバック電極から電気絶縁するための構造1490と1430が図示されている。図13に示すように、付加的な絶縁構造1410が、不動態化されたエリアの少なくとも一部で、光電池エレメントの上側に施与される。この付加的な絶縁構造は、図15aに参照番号1530により示されている。付加的な絶縁構造1530の代わりに、絶縁構造1330が、不動態化エリアの少なくとも一部をカバーする広い幅を有しても良い。
図15bに示されるように、2つの光電池エレメントが、すでに図14bで説明したように接続されている。図15bと図14bの相違点は、図15bは、不動態化されたシャントのエリアにおける、接続された2つの光電池エレメントの断面図を示すことである。図15bから分かるように、2つの光電池エレメントが、上部光電池エレメントのバック電極を下部光電池エレメントのフロント電極と機械的に接続するために接着剤1450によって接続されている。しかし不動態化されたシャントエリアと電気接触するのを回避するために、付加的な絶縁構造1530が不動態化されたシャントのエリアに設けられており、接着剤1450が不動態化されたシャントエリアを他の光電池エレメントのバック電極と電気接触させるのを防止する。このようにして、検知されたシャントのエリアにある絶縁されたフロント電極が、2つの光電池エレメントの組立てによって再接続されるのが回避される。
図16は、本発明の実施形態による、各6つの光電池エレメントから構成された、いわゆる2つの連続体を示す。両方の連続体に関して、第1の光電池エレメントと最後の光電池エレメントが他の4つの光電池エレメントより長い。第1の光電池エレメントは連続体の一方の側に延在し、最後の光電池エレメントは連続体の他方の側に延在する。第1の光電池エレメントは一方の側に延在しており、フロント電極にあるバスバーによって他の連続体の第1の光電池エレメントと相互接続されている。この連続体の最後の光電池エレメントは他方の側に延在しており、バック電極にある別のバスバーによって他の連続体の最後の光電池エレメントと相互接続されている。
その代わりに連続体は6つの光電池エレメントからなるのではなく、所望の数の光電池エレメントからなってもよい。さらに択一的に、最後の電極がフロント電極上で相互接続され、第1の電極がバック電極上で相互接続されてもよい。付加的に、2つの連続体が相互に接続されるのではなく、所望の数の連続体が接続されてもよい。
第1の光電池エレメントまたは最後の光電池エレメントの一方は、フロント電極またはバック電極の接続のためだけ使用されるから、5つの光電池エレメントだけがアクティブである。すなわち電流発生に寄与する。N個の光電池エレメントが接続される場合、N−1個の光電池エレメントだけがアクティブである。
この場合、第1の光電池エレメントは一方の側に延在しており、バック電極にあるバスバーによって他の連続体の第1の光電池エレメントのバック電極と相互接続される。この連続体の最後の光電池エレメントは他方の側に延在しており、バック電極にある別のバスバーによって他の連続体の最後の光電池エレメントのバック電極と相互接続されている。 択一的に、第1の光電池エレメントが一方の側に延在しており、フロント電極にあるバスバーによって他の連続体の第1の光電池エレメントフロント電極と相互接続されても良い。この連続体の最後の光電池エレメントは他方の側に延在しており、フロント電極にある別のバスバーによって他の連続体の最後の光電池エレメントのフロント電極と相互接続されている。
さらに図16は、特別のマーク1620,1640,1660,1680および1690を示す。これらのマークは、オープンリール光電池エレメントを切断することにより生じ、光電池エレメント部品を分離する。オープンリール光電池エレメントを、連続体の製造に必要な所望の位置で切断するために、いわゆる切断マークがオープンリール光電池エレメントの電極の1つに形成される。好ましくは切断マークは、光電池エレメントの好ましくはTCO層であるフロント電極上に形成される。
オープンリール光電池エレメントを別個の光電池エレメントに切断すると、光電池エレメントの構造、すなわちTCO層、CIS吸収層、およびバック電極が損傷を受け、TCO層とバック電極の間に短絡の生じることがある。
したがって本発明の実施形態による切断マークは、これらがオープンリール光電池エレメントの切断のための位置を示し、マークするだけでなく、光電池エレメントの切断側がフロント電極の残りの部分から電気的に絶縁されるようにTCO層に設けられる。このことは、エッジ不動態化および/またはシャント不動態化と同じようにして実行される。
好ましくは、切断マークはオープンリール光電池エレメントのどこを切断すべきかを示し、検知されたシャントを不動態化するための構造と類似の形状を有する。好ましくは、検知されたシャントを不動態化するためのマーク/構造と、オープンリール光電池エレメントを切断するためのマーク/構造は幅が異なる。これは、たとえば長方形が、検知されたシャントを不動態化するためと、どの個所でオープンリール光電池エレメントを切断すべきかを指示するためとに使用されることを意味する。しかしこの長方形の幅は、使用されるその機能に応じて異なる。たとえば検出されたシャントを不動態化するための長方形は第1の幅を有し、切断マークを指示するための長方形は第2の幅を有し、この第2の幅はシャントを不動態化するための幅とは異なる。
さらに連続体の第1の光電池エレメントと最後の光電池エレメントは好ましくは、連続体の他の光電池エレメントよりも長いから、連続体の第1の光電池エレメントと最後の光電池エレメントに対する切断マークの幅は、連続体の第2の光電池エレメントおよび他の光電池エレメントに対する切断マークの幅とは異なる。
このようにして不動態化されたシャントのエリアや、第1、第2、または最後の光電池エレメントの切断マークが連続体のどこにあるかを自動的に検知することができる。
それぞれのマークの検知は、前記のシャント検知方法によって実行することができる。たとえば図9に示したように、光電池エレメントのフロント電極上にある異なる構造を、前記のようにしてフロント電極とバック電極の間の電位を分析することにより検知することができる。この方法は空間的分解能を提供するから、不動態化されたシャントに対する構造と、光電池エレメントを切断するためのそれぞれのマークの構造の幅の違いを区別することができる。
したがってシャント検知のための前記方法は、光電池エレメントを切断するためのセルマークを検知するためにも、連続体の第1または最後の光電池エレメントを切断するための連続体マークを検知するためにも使用することができる。セルマークと連続体マークは互いに幅と形状が異なり、前記のシャント検知方法により検出することができる。たとえばセルマークと連続体マークは、幅の異なる長方形として成形することができる。これらはまた、それぞれ間隔の異なる二重線または三重線として表すこともできる。
加えて、光学的方法もセルマークの検出に使用することができる。この方法は、マークのラインの間隔および/または数を測定することができる。光学的センサシステムまたはカメラシステムが、セルマークを検出するのに有用である。
上に説明した切断マークは図16に示されている。参照番号1620は、連続体の第1の光電池エレメントに対する切断マークの第2半分を示す。参照番号1640は後続の光電池エレメントに対する切断マークの第1半分を示し、参照番号1660は後続の光電池エレメントに対する切断マークの第2半分を示す。参照番号1680は、最後の光電池エレメントに対する切断マークの第1半分を示し、この第1半分は図16の実施形態では次の連続体の第1のエレメントに対する切断マークでもある。参照番号1690は、先行の連続体の最後の光電池エレメントに対する切断マークの第2半分を示す。
連続体にある2つの連続する光電池エレメントの電極が短絡するのを回避するために、類似の絶縁構造が、不動態化されたシャントエリアについて図13に示したように光電池エレメントのフロント側に施与されている。図13の1310または図15aと15bの1530に類似する構造を使用することにより、光電池エレメントの切断側でフロント電極とバック電極が短絡するのと、後続の光電池エレメントが短絡するのを回避できる。対応して電気絶縁された切断マークも、不動態化されたシャントについて図15aと図15bに示されたのと類似の構造を示す。
上記の光電池エレメント上で不動態化されたシャントを検知する方法と、これら光電池エレメントを接続する方法は、これら光電池エレメントの製造と組立ての高度な自動化を提供する。さらに上記の光電池モジュールの製造方法は、製造された光電池モジュールの効率を高めるために、検知されたシャントを選択的に不動態化するための手段を提供する。光電池エレメントで検知されたシャントを不動態化し、光電池エレメントをそれぞれと相互接続する方法は、所望のほとんどすべてのサイズの光電池モジュールを製造する可能性を提供する。これにより、m当たりの価格が安くなり、形状およびサイズが柔軟になる。さらにこれにより、材料消費が低くなり、光電池モジュールの効率が上昇することで、大きな製造コスト削減が得られる。
本発明の好ましい特定の実施形態を参照して開示し、説明したが、形状および詳細において様々な変更が、請求の範囲により規定される本発明の技術思想および枠を逸脱することなくなされることは、当業者であれば自明であろう。

Claims (18)

  1. 光電池エレメントにおいてリーク電流を引き起こす欠陥を位置特定するための方法であって、
    (i)光電池エレメントの少なくとも最小面積を有するエリアを照明するステップと、
    (ii)光電池エレメントの一方の電極上にある照明エリア内の少なくとも1つの特定の測定位置で、照明された光電池エレメントの2つの電極に接触接続することにより、少なくとも1つの光誘発電気値を測定するステップと、
    (iii)光電池エレメントの欠陥の位置を、測定された少なくとも1つの光誘発電気値と、少なくとも1つの特定の測定位置に基づいて特定するステップと
    を有する方法。
  2. 請求項1記載の方法において、
    前記ステップ(ii)における少なくとも1つの電気値は、光電池エレメントの一方の電極上にある少なくとも1つの測定接点を介して測定された光誘発電気値である方法。
  3. 請求項1または2記載の方法において、
    前記ステップ(ii)において光電池エレメントは、種々異なる測定位置で複数の光誘発電気値を測定するための少なくとも1つの測定接点に関連して移動される方法。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項記載の方法において、
    光電池エレメントは、15m/分までの速度で移動され、光誘発電気値は少なくとも50μmごとに測定される方法。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項記載の方法において、前記ステップ(iii)はさらに、
    (iiia)位置に依存する光誘発電気値分布を、測定された少なくとも1つの電圧値と、対応する少なくとも1つの特定の測定位置とに基づいて決定するサブステップと、
    (iiib)光誘発電気値分布に依存して前記位置の最小値または最大値を決定し、決定された最小値または最大値の位置を欠陥の位置として供給するサブステップと
    を有する方法。
  6. 請求項5記載の方法において、
    測定された光誘発電気値の差値が、第1の測定された光誘発電気値と、該第1の測定された光誘発電気値に先行する第2の測定された光誘発電気値との差を求めることにより計算される方法。
  7. 請求項6記載の方法において、
    互いに間隔を置いて離間された2つの測定接点が、光誘発電気値の測定に使用され、
    測定された光誘発電気値は、各測定接点に対する特定の測定位置に関連して別個に記憶され、
    位置に依存する電圧分布が、複数の測定された光誘発電気値と、各測定接点に対応する特定の測定位置とに基づいて別個に決定され、
    位置に依存する各電圧分布の最小値または最大値が、測定された光誘発電気値の計算された差の値と、各測定接点に対応する特定の測定位置とに基づいて別個に決定される方法。
  8. 請求項7記載の方法において、
    前記測定された光誘発電気値の差値は、第1の測定された光誘発電気値と、該第1の測定された光誘発電気値に先行する第2の測定された光誘発電気値との差を求めることにより、各測定接点に対して別個に計算される方法。
  9. 請求項1から8までのいずれか1項記載の方法において、さらに
    (iv)位置が特定された欠陥を電気的に不動態化するステップを有する方法。
  10. 請求項9記載の方法において、
    前記ステップ(iv)は、位置特定された欠陥の周囲にあるエリア内で、少なくとも1つの電極を除去するステップを有する方法。
  11. 請求項9または10記載の方法において、
    電極の1つはTCO層であり、
    特定された欠陥の不動態化は、TCO層を化学エッチングまたはレーザーエッチングにより局所的に除去することにより行われる方法。
  12. 請求項11記載の方法において、
    特定の幅のラインが、位置特定された各欠陥の周囲にレーザーエッチングにより描画され、
    前記ラインに沿ってTCO層が除去され、これにより、不動態化ステップの後に、TCO層が、位置特定された欠陥と電気接触しても、電極として使用される残りのTCO層とは電気接触しないことが保証される方法。
  13. 請求項1から12までのいずれか1項記載の方法において、
    光電池エレメントはオープンリール薄膜太陽電池である方法。
  14. 光電池エレメントにおいてリーク電流を引き起こす欠陥を不動態化するための方法であって、
    (i)光電池エレメントの少なくとも最小面積を有するエリアを照明するステップと、
    (ii)欠陥の位置を、光電池エレメントの電極間の電位の少なくとも1つの光誘発電気値と、光電池エレメントの一方の電極上にある照明エリア内の対応する測定位置とに基づいて特定するステップと、
    (iii)位置特定された欠陥のあるエリア内で少なくとも1つの電極を除去するステップと
    を有する方法。
  15. 請求項14記載の方法において、さらに
    (iia)光電池エレメントを、位置特定された個所に位置決めするステップを有し、
    前記少なくとも1つの電極はTCO層であり、欠陥はシャントであり、
    前記ステップ(iii)は、位置特定されたシャントのエリアにあるTCO層を、エッチングにより除去するステップを有し、これによりTCO層を除去した後にシャントがフロント電極と電気接点を有しないことが保証される方法。
  16. 光電池エレメントにおいてリーク電流を引き起こす欠陥を位置特定するためのシステムであって、
    ・光電池エレメントの少なくとも最小面積のエリアを照明する手段と、
    ・光電池エレメントの電極間の電位の少なくとも1つの光誘発電気値を、光電池エレメントの一方の電極上の照明エリア内にある少なくとも1つの特定の測定位置で測定する手段と、
    ・欠陥の位置を、測定された少なくとも1つの光誘発電気値と、少なくとも1つの特定の測定位置とに基づいて特定する手段とを有するシステム。
  17. 請求項16記載のシステムにおいて、
    前記測定手段は、光電池エレメントの一方の電極上で光誘発電気値を測定するための少なくとも1つの測定接点を有し、
    前記電気値は光誘発電気値であり、
    前記測定手段はさらに、光電池エレメントを、種々異なる測定位置で複数の光誘発電気値を測定するために、少なくとも1つの測定接点に関連して運動させ、測定された少なくとも1つ光誘発電気値を、少なくとも1つの特定の測定位置に関連して記憶するよう構成されているシステム。
  18. 請求項16または17記載のシステムにおいて、前記決定手段はさらに、
    ・測定された少なくとも1つの光誘発電気値と、対応する少なくとも1つの特定の測定位置とに基づいて、電位に関して位置に依存する電圧分布を決定するための電圧分布決定手段と、
    ・電圧分布に依存して位置の最小値または最大値を決定し、決定された最小値または最大値の位置を欠陥の位置として供給する最小値決定手段とを有するシステム。
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