JP2012257401A - 直流交流変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンバータCNVの出力電圧(出力側コンデンサCoの電圧)によっては、スナバインダクタLsを用いることでかえって電力変換効率が低下すること。
【解決手段】ダイオードDc(Da)、2次側コイルW2、ダイオードDb(Dd)、スナバダイオードDs2、を備えるループ経路が、スナバコンデンサCsの放電経路となる。この放電経路には、セレクタSLを介してスナバインダクタLsが接続可能とされている。出力電圧が低い場合、セレクタSLの操作によって、上記放電経路にスナバインダクタLsを備える一方、出力電圧が高い場合、セレクタSLの操作によって、上記放電経路にスナバインダクタLsを備えないように切替処理を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、交流電圧出力部から出力される交流電圧を直流電圧に変換する変換手段と、該変換手段から出力される電流が入力される蓄電手段と、前記変換手段から出力される電流を平滑化する平滑用インダクタとを備える直流交流変換装置に関する。
この種の直流交流変換装置としては、たとえば下記特許文献1に見られるものも提案されている。これは、トランスの2次側コイルに印加される交流電圧を直流電圧に変換すべく一対のダイオードの直列接続体が蓄電手段に並列接続されたものにおいて、ダイオードのリカバリ電流に起因したサージを吸収するためのスナバコンデンサを備えるものである。スナバコンデンサの充電エネルギは、スナバコンデンサの放電エネルギを蓄えるスナバインダクタを介して、蓄電手段に放出される。
特開平1−295675号公報
ただし、上記技術では、蓄電手段の電圧(直流交流変換装置の出力電圧)によっては効率の低下を招く等の不都合が生じることが発明者らによって見出されている。
本発明は、上記課題を解決する過程でなされたものであり、その目的は、交流電圧出力部から出力される交流電圧を直流電圧に変換する変換手段と、該変換手段から出力される電流が入力される蓄電手段と、前記変換手段から出力される電流を平滑化する平滑用インダクタとを備える新たな直流交流変換装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、およびその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、交流電圧出力部から出力される交流電圧を直流電圧に変換する変換手段と、該変換手段から出力される電流が入力される蓄電手段と、前記変換手段から出力される電流を平滑化する平滑用インダクタとを備える直流交流変換装置において、
前記変換手段は、前記交流電圧出力部および前記蓄電手段を備えるループ経路に設けられて且つ、前記交流電圧出力部の一対の端子のうち電位の高くなる側から前記蓄電手段の高電位側の端子への電流の流れを許容して且つ逆方向の電流の流れを素子するダイオードを備え、前記ダイオードは、そのリカバリ電流が前記交流電圧出力部を流れる方向が前記交流電圧出力部の出力電圧によって流れる電流と同方向となるものであり、前記平滑用インダクタに並列に接続されたスナバコンデンサと、前記変換手段から出力された電流が前記スナバコンデンサおよび前記蓄電手段を流れるループ経路において、前記蓄電手段の充電側の電流を許容して且つ逆方向の電流を阻止する第1整流手段と、前記スナバコンデンサおよび前記変換手段を備えるループ経路において前記スナバコンデンサの放電電流を許容して且つ前記スナバコンデンサの充電電流を阻止する第2整流手段と、前記スナバコンデンサおよび前記変換手段を備えるループ経路のインピーダンスを可変とするインピーダンス可変手段とを備えることを特徴とする。
上記ループ経路のインピーダンスは、スナバコンデンサの充放電量を制御する機能を有する。また、スナバコンデンサの充放電量に応じて、スナバコンデンサの充電電圧や、直流交流変換装置の変換効率が変動し、しかも、この変動は、直流交流変換装置の出力電圧に依存する。このため、スナバコンデンサの充電電圧や直流交流変換装置の変換効率を最適化するうえでのインピーダンスは、出力電圧に依存する。上記発明では、この点に鑑み、インピーダンス可変手段を備えることで、出力電圧が変動したとしても、都度の出力電圧に応じて、スナバコンデンサの充電電圧や直流交流変換装置の変換効率を適切なものとすることが可能となる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記直流交流変換装置の出力電圧が高い場合、前記インピーダンス可変手段の操作によって前記インピーダンスを低下させる制御手段をさらに備えることを特徴とする。
出力電圧が高い場合、インピーダンスが低いほど効率が高くなる傾向にある。上記発明では、この点に鑑み、上記制御手段を備えた。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記インピーダンス可変手段は、インダクタを備えて且つ、インダクタンスを可変とする手段であることを特徴とする。
インダクタは、エネルギを蓄えつつ電流の流れを制限する機能を有するものである。このため、上記発明では、インピーダンス可変手段をインダクタを備えて構成することで、エネルギの損失を極力回避しつつ電流を制限することができる。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記交流電圧出力部は、トランスの2次側コイルであり、前記トランスの1次側コイルは、フルブリッジ回路からなり、前記フルブリッジ回路のスイッチング素子をフェーズシフト処理にて操作するソフトスイッチング手段をさらに備えることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記交流電圧出力部は、トランスの2次側コイルであり、前記変換手段は、前記蓄電手段の一対の端子間に接続されるダイオードの直列接続体であって且つ、直列接続されるダイオード同士の接続点に前記2次側コイルの一方の端子が接続されるものと他方の端子が接続されるものとの一対の直列接続体を備えることを特徴とする。
一実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかる電圧変換処理を示す回路図。 同実施形態にかかる電圧変換処理を示す回路図。 スナバインダクタンスと電力変換効率との関係を示す図。 上記実施形態にかかるインダクタンスの変更処理の手順を示す流れ図。 同実施形態の効果を示す図。
以下、本発明にかかる直流交流変換装置を車載充電装置に適用した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。
図示されるコンバータCNVは、車載充電装置に搭載されるものである。すなわち、車両の外部から供給される商用電源からの電力を所定の直流電圧とする装置(図示略)の出力部となる入力側コンデンサ10について、その電圧を出力側コンデンサCoの電圧に変換するものである。詳しくは、コンバータCNVは、絶縁型コンバータであり、トランスTを備えて構成されている。
トランスTの1次側には、入力側コンデンサ10の両電極間に並列接続されたスイッチング素子S1およびスイッチング素子S2の直列接続体と、スイッチング素子S3およびスイッチング素子S4の直列接続体とを備えている。本実施形態では、スイッチング素子S1〜S4として、NチャネルMOS電界効果トランジスタを例示している。なお、図中、ダイオードD1〜D4のそれぞれは、スイッチング素子S1〜S4のそれぞれのボディダイオードである。
上記スイッチング素子S1〜S4のそれぞれには、コンデンサC1〜C4が並列接続されている。また、スイッチング素子S1およびスイッチング素子S2の接続点と、スイッチング素子S3およびスイッチング素子S4の接続点との間には、トランスTの1次側コイルW1が接続されている。図では、上記一対の接続点の間に、1次側コイルW1とともに、漏れインダクタLl1が記載されているが、これは、独立して存在する部品およびトランスTの構成によって生じる漏れインダクタのいずれであってもよい。
上記出力側コンデンサCoには、ダイオードDaおよびダイオードDbの直列接続体と、ダイオードDcおよびダイオードDdの直列接続体とが並列接続されている。これらダイオードDa〜Ddは、2次側コイルW2から出力される交流電圧を直流電圧に変換して出力するための手段である。
ダイオードDaおよびダイオードDbの接続点と、ダイオードDcおよびダイオードDdの接続点との間には、トランスTの2次側コイルW2が接続されている。図では、これら一対の接続点間に、2次側コイルW2に加えて、漏れインダクタLl2が記載されているが、これは、独立して存在する部品およびトランスTの構成によって生じる漏れインダクタのいずれであってもよい。
上記ダイオードDa,Dcのカソードは、平滑用インダクタLoを介して出力側コンデンサCoに接続されている。また、平滑用インダクタLoには、スナバコンデンサCsおよびスナバダイオードDs1の直列接続体が並列接続されている。ここで、スナバダイオードDs1は、スナバコンデンサCs側から出力側コンデンサCo側への電流の流れを許容して且つ逆方向の電流の流れを阻止する整流手段である。
上記ダイオードDb,Ddのアノード側と、スナバコンデンサCsおよびスナバダイオードDs1の接続点との間には、上記アノード側から接続点側への電流の流れを許容して且つ逆方向の電流の流れを阻止する整流手段(スナバダイオードDs2)が接続されている。詳しくは、スナバダイオードDs2は、セレクタSLを介してスナバインダクタLsと接続されるか、ダイオードDb,Ddのアノード側に直接接続されるかが切替可能となっている。
制御装置20は、セレクタSLに操作信号ms5を出力して、セレクタSLの切り替えを行う処理や、スイッチング素子S1〜S4に操作信号ms1〜ms4を出力することで、入力側コンデンサ10の電圧を変換して出力側コンデンサCoに印加する処理を行う。
以下、図2および図3を用いて、セレクタSLによってスナバインダクタLsが選択されているときにおける電力変換処理について説明する。
図2(a)は、スイッチング素子S1,S4がオン状態とされて且つスイッチング素子S2,S3がオフ状態とされている期間を示す。この場合、図中、一点鎖線にて示すように、入力側コンデンサ10の正極、スイッチング素子S1、1次側コイルW1、スイッチング素子S4および入力側コンデンサ10の負極にて構成されるループ経路が閉状態となり、1次側コイルW1に電圧が印加されるとともに、このループ経路を電流が流れる。
これに伴って、トランスTの2次側には、一点鎖線にて示すように、2次側コイルW2、ダイオードDc、平滑用インダクタLo、出力側コンデンサCo、ダイオードDbを備える閉ループ経路に電流が流れる。また、図中、破線にて示すように、スナバインダクタLs、スナバダイオードDs2,Ds1および出力側コンデンサCoの閉ループ経路において、スナバインダクタLsに蓄えられたエネルギが放出される。
図2(b)は、スイッチング素子S1がオン状態とされて且つスイッチング素子S2〜S4がオフ状態とされている期間を示す。この期間は、ソフトスイッチングを行うために設けられたものであり、フェーズシフト処理の一貫として設けられるものである。すなわち、スイッチング素子S1,S4を同時にオフ操作する代わりに、スイッチング素子S1をオン状態に維持することで、漏れインダクタLl1に蓄えられたエネルギを、スイッチング素子S1、1次側コイルW1、ダイオードD3を備える閉ループ経路を用いて還流させる。
この際、トランスTの2次側では、図中、一点鎖線にて示すループ経路において、平滑用インダクタLoと漏れインダクタLl2に蓄えられたエネルギが放出される。この際、2次側コイルW2には電圧が誘起されていないため、この電流は、基本的には、出力側コンデンサCoの充電電圧を、平滑用インダクタLoおよび漏れインダクタLl2のインダクタンスの和で除算した値に比例した減少速度で漸減する。
ただし、この際、図中、破線にて示すように、ダイオードDc,2次側コイルW2、ダイオードDb、スナバインダクタLsおよびスナバダイオードDs2を備えるループ経路によって、スナバコンデンサCsが放電する。このため、2次側コイルW2の電流の減少速度は、正確には、出力側コンデンサCoの充電電圧を、平滑用インダクタLoおよび漏れインダクタLl2のインダクタンスの和で除算した値に比例したものよりも大きくなっている。なお、スナバコンデンサCsの放電電流は、スナバコンデンサCsの充電電圧を、スナバインダクタLsおよび漏れインダクタLs2のインダクタンスの和で除算した値に比例した増加速度で漸増する。
図2(c)は、スイッチング素子S1,S3がオン状態とされて且つスイッチング素子S2,S4がオフ状態とされている期間を示す。この期間は、ソフトスイッチングを行うために設けられたものであり、フェーズシフト処理の一貫として設けられるものである。すなわち、スイッチング素子S3のオン状態への切替以前にダイオードD3に順方向電流が流れることで、スイッチング素子S3の両端の電圧は略ゼロとなっている。このため、スイッチング素子S3のオン状態への切り替えをゼロボルトスイッチングとすることができる。
この期間においては、漏れインダクタLl1に蓄えられたエネルギが、スイッチング素子S3、スイッチング素子S1、および1次側コイルW1を備える閉ループ経路を用いて還流する。この際、トランスTの2次側で生じる現象は、図2(b)に示した期間のものと同様である。
図3(a)は、スイッチング素子S3がオン状態とされて且つスイッチング素子S1,S2,S4がオフ状態とされている期間を示す。この期間は、ソフトスイッチングを行うために設けられたものであり、フェーズシフト処理の一貫として設けられるものである。この期間においては、漏れインダクタLl1に蓄えられたエネルギが、スイッチング素子S3、入力側コンデンサ10、ダイオードD2、および1次側コイルW1を備える閉ループ経路を用いて還流する。
この期間においては、1次側コイルW2に入力側コンデンサ10の電圧が印加されることに伴った電圧が2次側コイルW2に誘起される。このため、ダイオードDa,平滑用インダクタLo、出力側コンデンサCo、ダイオードDdおよび2次側コイルW2を備えるループ経路に電流が流れる。これに伴い、ダイオードDc、平滑用インダクタLo、出力側コンデンサCo、ダイオードDb、および2次側コイルW2を備える閉ループ経路に流れる電流が漸減する。また、2次側コイルW2に電圧が誘起されることで、スナバコンデンサCsの放電電流は漸減する。
図3(b)は、スイッチング素子S2,S3がオン状態とされて且つスイッチング素子S1,S4がオフ状態とされる期間である。この期間に移行することで、スイッチング素子S1,S4がオン且つスイッチング素子S2,S3がオフの状態から、スイッチング素子S1,S4がオフ且つスイッチング素子S2,S3がオンの状態へとスイッチング状態を切り替える処理の終了となる。ここで、スイッチング素子S2のオン状態への切替は、ソフトスイッチングとなる。すなわち、スイッチング素子S2のオン状態への切替以前にダイオードD2に順方向電流が流れることで、スイッチング素子S2の両端の電圧は略ゼロとなっている。このため、スイッチング素子S2のオン状態への切り替えをゼロボルトスイッチングとすることができる。
図3(b)では、特に、1次側コイルW1に流れる電流が反転し、また、ダイオードDb、Dcの順方向電流がゼロとなった直後の状態を示している。この場合、図中、破線にて示すように、スナバコンデンサCs、ダイオードDc、2次側コイルW2、ダイオードDb、スナバインダクタLsおよびスナバダイオードDs2を備えるループ経路を介して、ダイオードDb,Dcにリカバリ電流(逆方向の電流)が流れる。このリカバリ電流の増加速度は大きいが、これによって漏れインダクタLl2に誘起される電圧は、入力側コンデンサ10の電圧が1次側コイルW1に印加されることで2次側コイルW2に誘起される電圧とは極性が逆となるため、ダイオードDa,Dbの直列接続体やダイオードDc,Ddの直列接続体の両端の電圧が過度に大きくなることはない。
図3(c)に、上記リカバリ電流が減少する場合を示す。この場合、漏れインダクタLs2に誘起される電圧の極性が、入力側コンデンサ10の電圧が1次側コイルW1に印加されることで2次側コイルW2に誘起される電圧の極性と同じとなる。このため、ダイオードDa,Dbの直列接続体やダイオードDc,Ddの直列接続体の両端の電圧が増大する。ただし、これに伴い、2次側コイルW2,漏れインダクタLl2、ダイオードDa、スナバコンデンサCs、スナバダイオードDs1、出力側コンデンサCo、ダイオードDdを備えるループ経路でスナバコンデンサCsが充電される。これにより、上記一対の直列接続体の両端の電圧は、スナバコンデンサCsの電圧によって制限される。
ここで、スナバコンデンサCsの静電容量が大きいほど、リカバリ電流の減少期間におけるスナバコンデンサCsの充電電圧の増加量を減少させることができる。ただし、スナバコンデンサCsの静電容量を大きくする場合、スナバコンデンサCsの放電量が大きくなり、電力変換処理によって生じる損失が増大するおそれがある。これに対し、本実施形態では、スナバコンデンサCsの放電電流を、スナバインダクタLsによって制限することで、スナバコンデンサCsの静電容量を大きくしつつも、損失の低減を図っている。ここで、放電電流を制限する上では、スナバインダクタLsのインダクタンスをある程度大きくする必要があり、ひいてはその大型化を招くおそれがある。しかし、本実施形態では、フェーズシフト処理によって、スナバインダクタLsと漏れインダクタLl2との協働で、スナバコンデンサCsの放電経路のインピーダンス素子を構成するようにしたため、スナバインダクタLsを小型化することができる。
ところで、上記スナバインダクタLsのインダクタンスの最適値は、コンバータCNVの出力電圧(出力側コンデンサCoの電圧)に応じて変化する。図4に、出力電圧が低い(出力電圧VLである)場合と高い(出力電圧VHである)場合とのそれぞれについて、スナバインダクタLsのインダクタンスと電力変換効率との関係を示す。図示されるように、出力電圧が低い場合には、スナバインダクタLsのインダクタンスを大きくすることで効率が高くなるのに対し、出力電圧が高い場合には、スナバインダクタLsのインダクタンスを大きくすることで効率が低下する。
この現象は、1次側コイルW1に電圧が印加されない状態において流れる電流(還流電流)が、スイッチング素子S1〜S4や、ダイオードDa〜Dd等の導通損失やトランスTにおける損失を生じさせる要因となって且つ、スナバコンデンサCsの放電電流がこの還流電流を減少させる効果を有することによるものと推定される。すなわち、還流電流を減少させることで還流電流に伴う損失を低減できるものの、スナバコンデンサCsの放電電流が大きくなることに伴う損失が増大する。
ここで、出力電圧が低い場合、1次側コイルW1に電圧が印加されない期間が長くなるため、スナバコンデンサCsの放電期間が長くなる。また、この場合、スナバコンデンサCsの充電電圧が高くなるため、放電電流が大きくなる。このため、スナバコンデンサCsの放電電流総量が過剰となりやすく、スナバインダクタLsのインダクタンスが小さい場合、還流電流を減少させることによる損失の減少効果を、放電電流の増大に伴う損失の増大効果が上回る。
これに対し、出力電圧が高い場合、1次側コイルW1に電圧が印加されない期間が短くなるため、スナバコンデンサCsの放電期間が短くなる。また、この場合、スナバコンデンサCsの充電電圧が低くなるため、放電電流が小さくなる。このため、スナバコンデンサCsの放電電流総量が小さくなりやすく、スナバインダクタLsのインダクタンスが大きい場合、放電電流の減少に伴う損失の低減効果を、還流電流の減少量が低下することによる損失の増大効果が上回る。
そこで本実施形態では、先の図1に示したように、スナバコンデンサCsの放電経路のインピーダンスを可変とする。すなわち、セレクタSLによって、放電経路にスナバインダクタLsを備えるか備えないかを切り替える。
図5に、本実施形態にかかるインピーダンス可変処理の手順を示す。この処理は、制御装置20によって、たとえば所定周期で繰り替えし実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、出力電圧Voが閾値電圧Vth以上であるか否かを判断する。そしてステップS10において肯定判断される場合、ステップS14において、セレクタSLをスナバインダクタLsが接続されない側に切り替える一方、否定判断される場合、ステップS12において、セレクタSLをスナバインダクタLsが接続される側に切り替える。
なお、ステップS12,S14の処理が完了する場合、この一連の処理を一旦終了する。
図6に、本実施形態の効果を示す。図6(a)は、出力電圧が低い(出力電圧VLである)場合と、出力電圧が高い(出力電圧VHである)場合とのそれぞれについて、リカバリ電流の減少時におけるダイオードDa,Dbの直列接続体やダイオードDc,Ddの直列接続体の両端の電圧を示す。また、図6(b)は、出力電圧が低い(出力電圧VLである)場合と、出力電圧が高い(出力電圧VHである)場合とのそれぞれにおける電力変換効率を示す。図示されるように、インダクタンスの変更によって、出力電圧VH,VLのいずれにおいても効率を最適化することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)コンバータCNVの出力電圧が高い場合、スナバコンデンサCsの放電経路のインダクタンスを減少させた。これにより、出力電圧の大きさにかかわらず、電力変換効率を極力高くすることができる。
(2)フェーズシフト処理を行った。これにより、1次側コイルW1に電圧が印加されない期間において、漏れインダクタLl2を介して還流電流を流すことができるため、スナバコンデンサCsの放電経路のインダクタンスを大きくすることが容易となる。また、この還流電流による損失をスナバコンデンサCsの放電電流によって減少させることが可能となるため、スナバコンデンサCsの放電電流を制御するメリットが大きくなる。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
「インピーダンス可変手段について」
上記実施形態では、スナバインダクタLsを用いるか用いないかを切り替える手段としたが、これに限らない。たとえば互いにインピーダンスの相違する複数のインダクタのいずれを用いるかを切り替える手段であってもよい。
もっとも、インダクタに限らず、たとえば線形素子としての抵抗体を用いて、放電経路の抵抗値を可変とする手段であってもよい。
「第1整流手段について」
ダイオードDs1に限らず、たとえばサイリスタ等であってもよい。
「第2整流手段について」
ダイオードDs2に限らず、たとえばサイリスタ等であってもよい。
「蓄電手段について」
出力側コンデンサCoに限らず、たとえば2次電池であってもよい。
「交流電圧出力部について」
トランスの2次側コイルに限らない。要は、交流電圧を生成する手段であればよい。ここで、互いに極性の相違する電圧を出力する期間の間の期間において、出力電圧がゼロとなる期間があるなら、フェーズシフトと同様の還流電流が流れることも可能であり、この場合には、上記実施形態の事情によく近似する。
「フェーズシフト処理について」
スイッチング素子S1〜S4をハードスイッチングにてオン・オフ操作する場合であっても、漏れインダクタLl2に蓄えられたエネルギによって還流電流が流れる等の事情が生じるなら、インピーダンス可変手段を備えるメリットが生じると考えられる。
「その他」
直流交流変換装置としては、車載充電装置に搭載されるものに限らない。たとえば、住宅内に搭載される充電装置であってもよい。もっとも充電装置にも限らない。
Da〜Dd…ダイオード、Cs…スナバコンデンサ、Ds1,Ds2…スナバダイオード、Ls…スナバインダクタ、SL…セレクタ。

Claims (5)

  1. 交流電圧出力部から出力される交流電圧を直流電圧に変換する変換手段と、該変換手段から出力される電流が入力される蓄電手段と、前記変換手段から出力される電流を平滑化する平滑用インダクタとを備える直流交流変換装置において、
    前記変換手段は、前記交流電圧出力部および前記蓄電手段を備えるループ経路に設けられて且つ、前記交流電圧出力部の一対の端子のうち電位の高くなる側から前記蓄電手段の高電位側の端子への電流の流れを許容して且つ逆方向の電流の流れを素子するダイオードを備え、
    前記ダイオードは、そのリカバリ電流が前記交流電圧出力部を流れる方向が前記交流電圧出力部の出力電圧によって流れる電流と同方向となるものであり、
    前記平滑用インダクタに並列に接続されたスナバコンデンサと、
    前記変換手段から出力された電流が前記スナバコンデンサおよび前記蓄電手段を流れるループ経路において、前記蓄電手段の充電側の電流を許容して且つ逆方向の電流を阻止する第1整流手段と、
    前記スナバコンデンサおよび前記変換手段を備えるループ経路において前記スナバコンデンサの放電電流を許容して且つ前記スナバコンデンサの充電電流を阻止する第2整流手段と、
    前記スナバコンデンサおよび前記変換手段を備えるループ経路のインピーダンスを可変とするインピーダンス可変手段とを備えることを特徴とする直流交流変換装置。
  2. 前記直流交流変換装置の出力電圧が高い場合、前記インピーダンス可変手段の操作によって前記インピーダンスを低下させる制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の直流交流変換装置。
  3. 前記インピーダンス可変手段は、インダクタを備えて且つ、インダクタンスを可変とする手段であることを特徴とする請求項1または2記載の直流交流変換装置。
  4. 前記交流電圧出力部は、トランスの2次側コイルであり、
    前記トランスの1次側コイルは、フルブリッジ回路からなり、
    前記フルブリッジ回路のスイッチング素子をフェーズシフト処理にて操作するソフトスイッチング手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の直流交流変換装置。
  5. 前記交流電圧出力部は、トランスの2次側コイルであり、
    前記変換手段は、前記蓄電手段の一対の端子間に接続されるダイオードの直列接続体であって且つ、直列接続されるダイオード同士の接続点に前記2次側コイルの一方の端子が接続されるものと他方の端子が接続されるものとの一対の直列接続体を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の直流交流変換装置。
JP2011129202A 2011-06-09 2011-06-09 直流交流変換装置 Active JP5598426B2 (ja)

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JP2004364456A (ja) * 2003-06-06 2004-12-24 Shindengen Electric Mfg Co Ltd スイッチングコンバータ

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