JP2012254906A - 封着材料層付きガラス基板の製造方法 - Google Patents

封着材料層付きガラス基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、封着材料付きガラス基板を作製する際に、有機バインダーを完全に焼却除去し得る方法を創案することにより、有機ELデバイスの長期信頼性を高めることを技術的課題とする。
【解決手段】本発明の封着材料層付きガラス基板の製造方法は、ガラス基板を用意する工程と、ガラス粉末を含む封着材料と、有機バインダーを含むビークルとを混合して、封着材料ペーストを作製する工程と、前記ガラス基板に前記封着材料ペーストを塗布して、塗布層を形成する工程と、前記塗布層を前記ガラス粉末のガラス転移点より高く、且つ前記封着材料のガラス転移点未満の温度で熱処理して、前記有機バインダーを焼却除去する工程と、前記有機バインダーを焼却除去した前記塗布層を熱処理して、封着材料層を形成する工程とを具備することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、封着材料層付きガラス基板の製造方法に関し、特にレーザ光による封着処理(以下、レーザ封着)に用いる封着材料層付きガラス基板の製造方法に関する。
近年、フラットディスプレイパネルとして、有機ELディスプレイが注目されている。有機ELディスプレイは、直流電圧で駆動できるため駆動回路を簡略化できると共に、液晶ディスプレイのように視野角依存性がなく、また自己発光のため明るく、更には応答速度が速い等の利点がある。現在、有機ELディスプレイは、主に携帯電話等の小型携帯機器に利用されているが、今後は超薄型テレビへの応用が期待されている。なお、有機ELディスプレイは、液晶ディスプレイと同様にして、薄膜トランジスタ(TFT)等のアクティブ素子を各画素に配置して、駆動させる方式が主流である。
有機ELディスプレイは、2枚のガラス基板、金属等の陰電極、有機発光層、ITO等の陽電極、接着材料等で構成される。従来、接着材料として、低温硬化性を有するエポキシ樹脂、或いは紫外線硬化樹脂等の有機樹脂系接着材料が使用されてきた。しかし、有機樹脂系接着材料では、気体の侵入を完全に遮断できない。このため、有機樹脂系接着材料を用いると、有機ELディスプレイ内部の気密性を保持することができず、これに起因して、耐水性が低い有機発光層が劣化し易くなって、有機ELディスプレイの表示特性が経時的に劣化するという不具合が生じていた。また、有機樹脂系接着材料は、ガラス基板同士を低温で接着できる利点を有するものの、耐水性が低いため、有機ELディスプレイを長期に亘って使用した場合に、ディスプレイの信頼性が低下し易くなる。
一方、ガラス粉末を含む封着材料は、有機樹脂系接着材料に比べて、耐水性に優れると共に、有機ELディスプレイ内部の気密性を確保することができる。
しかし、ガラス粉末は、一般的に、軟化点が300℃以上であるため、有機ELディスプレイへの適用が困難であった。具体的に説明すると、上記の封着材料でガラス基板同士を封着する場合、電気炉に有機ELディスプレイ全体を投入して、ガラス粉末の軟化点以上の温度で焼成し、ガラス粉末を軟化流動させる必要があった。しかし、有機ELディスプレイに用いられるアクティブ素子は、120〜130℃程度の耐熱性しか有していないため、この方法でガラス基板同士を封着すると、アクティブ素子が熱により損傷して、有機ELディスプレイの表示特性が劣化してしまう。また、有機発光材料も耐熱性が乏しいため、この方法でガラス基板同士を封着すると、有機発光材料が熱により損傷して、有機ELディスプレイの表示特性が劣化してしまう。
このような事情に鑑み、近年、有機ELディスプレイを封着する方法として、レーザ封着が検討されている。レーザ封着によれば、封着すべき部分のみを局所加熱できるため、アクティブ素子等の熱劣化を防止した上で、ガラス基板同士を封着することができる。
特開2008−166197号公報
ガラス粉末を含む封着材料は、一般的に、以下の工程を経て、使用に供される。まず封着材料は、ビークルと混合された後、封着材料ペーストに加工される。ビークルは、一般的に、有機バインダーと溶剤で構成される。次に、封着材料ペーストは、スクリーン印刷機やディスペンサー等により、ガラス基板の外周縁に沿って、額縁状に塗布されて、塗布層になる。続いて、塗布層は、各種の熱処理工程を経て、封着材料層になると共に、封着材料層とガラス基板が固着される。更に、封着材料層付きガラス基板と、有機EL素子等が形成されたガラス基板を貼り合わせた後、封着材料層に沿って、レーザ光を照射して、ガラス基板同士をレーザ封着する。
しかし、熱処理工程で塗布層に含まれる有機バインダーの焼却除去が不十分であると、レーザ照射時に、封着材料層中の未分解の有機バインダーが焼却除去されて、COガス、HOガスが発生する。これらのガスが有機EL素子に接触すると、有機EL素子の劣化が促進されて、結果として、有機ELデバイスの長期信頼性を確保できなくなる。なお、有機EL素子以外のアクティブ素子でも同様の問題が生じ得る。
そこで、本発明は、封着材料付きガラス基板を作製する際に、有機バインダーを完全に焼却除去し得る方法を創案することにより、有機ELデバイスの長期信頼性を高めることを技術的課題とする。
本発明者等は、鋭意検討の結果、所定の温度域で熱処理する工程を設けることにより、上記技術的課題を解決し得ることを見出し、本発明として、提案するものである。すなわち、本発明の封着材料層付きガラス基板の製造方法は、ガラス基板を用意する工程と、ガラス粉末を含む封着材料と、有機バインダーを含むビークルとを混合して、封着材料ペーストを作製する工程と、前記ガラス基板に前記封着材料ペーストを塗布して、塗布層を形成する工程と、前記塗布層を前記ガラス粉末のガラス転移点より高く、且つ前記封着材料のガラス転移点未満の温度で熱処理して、前記有機バインダーを焼却除去する工程と、前記有機バインダーを焼却除去した前記塗布層を熱処理して、封着材料層を形成する工程とを具備することを特徴とする。ここで、「ガラス転移点」は、例えば、押棒式熱膨張係数測定(TMA)装置で測定可能である。
ガラス粉末のガラス転移点より高い温度で熱処理して、有機バインダーを焼却除去すれば、有機バインダーの分解揮発を促進することが可能になる。一方、封着材料のガラス転移点より高い温度で熱処理して、有機バインダーを焼却除去すれば、有機バインダーが分解揮発する前に、ガラス粉末が流動して、有機バインダーから発生するアウトガスが封着材料層内に閉じ込められる事態を防止し易くなる。なお、アウトガスが封着材料層内に閉じ込められると、レーザ照射の際に再放出されて、有機EL素子等に接触する虞がある。
第二に、本発明の封着材料層付きガラス基板の製造方法は、封着材料が、ガラス粉末を含む無機粉末 99〜99.95質量%と、顔料 0.05〜1質量%とを含有することが好ましい。このようにすれば、有機ELディスプレイ内部の気密性を確保できるため、有機発光層を劣化させるHOやO等が有機ELディスプレイ内部に侵入する事態を防止でき、結果として、有機ELディスプレイの信頼性を高めることができる。なお、無機粉末の含有量が99質量%より少ないと、レーザ封着の際に、封着材料の軟化流動性が乏しくなり、また封着強度を高めることが困難になる。顔料の含有量を0.05質量%以上に規制にすれば、レーザ光を熱エネルギーに効率良く変換できるため、封着すべき部分のみを局所加熱し易くなり、結果として、アクティブ素子等の熱劣化を防止した上で、ガラス基板同士をレーザ封着することができる。一方、顔料の含有量を1質量%以下に規制すれば、レーザ照射時の過剰加熱を抑制できると共に、レーザ封着の際に、ガラスが失透する事態を防止することができる。
第三に、本発明の封着材料層付きガラス基板の製造方法は、ガラス粉末が、ガラス組成として、モル%で、SnO 35〜70%、P 10〜30%を含有することが好ましい。このようにすれば、ガラス粉末の軟化点が低下するため、封着材料の軟化点も低下する。その結果、短時間でレーザ封着が完了すると共に、レーザ封着の際に封着強度を高めることができる。
第四に、本発明の封着材料層付きガラス基板の製造方法は、顔料が、C(カーボン)、Co、CuO、Cr、Fe、MnO、SnO、Ti2n−1(nは整数)から選ばれる一種又は二種以上であることが好ましい。
第五に、本発明の封着材料層付きガラス基板の製造方法は、無機粉末が、更に耐火性フィラーを0.1〜60体積%を含むことが好ましい。
第六に、本発明の封着材料層付きガラス基板の製造方法は、有機ELデバイスの封着に用いることが好ましい。ここで、「有機ELデバイス」には、有機ELディスプレイ、有機EL照明等が含まれる。
第七に、本発明の封着材料層付きガラス基板の製造方法は、有機バインダーが、脂肪族ポリオレフィン系カーボネートを含むことが好ましい。
第八に、本発明の封着材料層付きガラス基板の製造方法は、ビークルが、溶剤として、N,N’-ジメチルホルムアミド、エチレングリコール、ジメチルスルホキサイド、炭酸ジメチル、プロピレンカーボネート、ブチロラクトン、カプロラクトン、N-メチル−2−ピロリドン、フェニルジグリコール(PhDG)、フタル酸ジブチル(DBP)、ベンジルグリコール(BzG)、ベンジルジグリコール(BzDG)、フェニルグリコール(PhG)から選ばれる一種又は二種以上を含むことが好ましい。
第九に、本発明の封着材料層付きガラス基板の製造方法は、有機バインダーを焼却除去する工程を不活性雰囲気で行うことが好ましい。ここで、「不活性雰囲気」には、Nガス雰囲気、Arガス雰囲気等の中性ガス雰囲気、真空雰囲気等の減圧雰囲気が含まれる。
第十に、本発明の電子デバイスの製造方法は、封着材料層付きガラス基板と、封着材料層が形成されていないガラス基板とを封着して、電子デバイスを製造する方法において、前記封着材料層付きガラス基板を上記の方法により製造すると共に、前記封着材料層にレーザ光を照射して、封着材料層付きガラス基板と、封着材料層が形成されていないガラス基板とを封着することを特徴とする。上記の通り、レーザ封着を行うと、封着すべき部分のみを局所加熱できるため、アクティブ素子等の熱劣化を防止した上で、ガラス基板同士を封着することができる。レーザ封着には、種々のレーザを使用することができる。特に、半導体レーザ、YAGレーザ、COレーザ、エキシマレーザ、赤外レーザ等は、取扱いが容易な点で好ましい。
マクロ型DTA装置で測定したときの封着材料の軟化点を示す模式図である。
本発明の封着材料層付きガラス基板の製造方法において、ガラス粉末を含む封着材料と、有機バインダーを含むビークルとを混合する方法は、ロールミル、ビーズミル、ボールミル等の混練装置で混合する方法が好ましい。ここで、ロールミルは、3本ロールに代表される凝集粒子の解砕装置及びその応用装置であり、ビーズミルは、駆動されるビーズを媒体とする媒体撹拌ミルである。ボールミルは、セラミックス製のボール等を容器内で転動させることにより、凝集粒子を解砕する働きをする狭義のボールミルばかりでなく、振動ボールミルや媒体遊星ミル等を含む。
本発明の封着材料層付きガラス基板の製造方法において、封着材料ペーストを塗布する方法は、スクリーン印刷機による印刷、ディスペンサーによる塗布が好ましい。このようにすれば、効率良く塗布層を形成することができる。
本発明の封着材料層付きガラス基板の製造方法において、有機バインダーを焼却除去する工程を不活性雰囲気で行うことが好ましく、特にN雰囲気で行うことが好ましい。このようにすれば、有機バインダーを焼却除去する際にガラス粉末が変質し難くなる。
有機バインダーを焼却除去する工程において、ガラス粉末のガラス転移点より高く、且つ封着材料のガラス転移点未満の温度に保持する時間は、1分間以上、特に5分間以上が好ましく、また2時間以下、特に1時間以下が好ましい。保持時間が短過ぎると、有機バインダーの分解揮発が不十分になる虞がある。一方、保持時間が長過ぎると、封着材料層付きガラス基板の製造効率が低下する。
本発明の封着材料層付きガラス基板の製造方法において、有機バインダーを焼却除去した塗布層を熱処理して、封着材料層を形成する工程は、製造効率の観点から、有機バインダーを焼却除去する工程後に連続して行うことが好ましい。
本発明の封着材料層付きガラス基板の製造方法において、有機バインダーを焼却除去した塗布層を熱処理して、封着材料層を形成する工程を不活性雰囲気で行うことが好ましく、特にN雰囲気で行うことが好ましい。このようにすれば、ガラス粉末が変質し難くなる。
次に、本発明の封着材料層付きガラス基板の製造方法において、好適な材料構成を以下に説明する。
本発明に係る封着材料において、ガラス粉末を含む無機粉末99〜99.95質量%と、顔料0.05〜1質量%を含有することが好ましい。特に、無機粉末の含有量は99.5〜99.9質量%が好ましい。無機粉末の含有量が99質量%より少ないと、レーザ封着の際に封着材料の軟化流動性が乏しくなり、また封着強度を高めることが困難になる。一方、無機粉末の含有量が99.95質量%より多いと、相対的に顔料の含有量が少なくなるため、レーザ光を熱エネルギーに変換し難くなる。特に、顔料の含有量は0.1〜0.5質量%が好ましい。顔料の含有量が少な過ぎると、レーザ光を熱エネルギーに変換し難くなる。一方、顔料の含有量が多過ぎると、レーザ封着の際に、封着材料が過剰に加熱されて、有機EL素子等の熱劣化が進むと共に、ガラスが失透し易くなって、封着強度が低下し易くなる。
本発明に係る顔料の一次粒子の平均粒径(D50)は1〜100nm、3〜70nm、5〜60nm、特に10〜50nmが好ましい。顔料の一次粒子が小さ過ぎると、顔料同士が凝集し易くなるため、封着材料中に顔料を均一に分散し難くなって、レーザ封着の際に、ガラス粉末が局所的に軟化流動しない虞がある。また、顔料の一次粒子が大き過ぎても、封着材料中に顔料を均一に分散し難くなり、レーザ封着の際に、ガラス粉末が局所的に軟化流動しない虞がある。ここで、「平均粒径(D50)」は、レーザ回折法で測定した値を指し、レーザ回折法により測定した際の体積基準の累積粒度分布曲線において、その積算量が粒子の小さい方から累積して50%である粒径を表す(以下同様)。
本発明に係る封着材料において、顔料は、無機顔料が好ましく、カーボン、Co、CuO、Cr、Fe、MnO、SnO、TinO2n−1(nは整数)から選ばれる一種又は二種以上がより好ましく、特にカーボンが好ましい。これらの顔料は、発色性に優れており、レーザ光の吸収性が良好である。
本発明に係る封着材料において、カーボンとして、種々の材料が使用可能であるが、特に非晶質カーボン、グラファイトが好ましい。これらのカーボンは、一次粒子の平均粒径(D50)を1〜100nmに加工し易い性質を有している。なお、ガラス粉末のガラス組成中にSnOを含む場合、顔料として、カーボンを添加すれば、熱処理時にSnOの酸化を抑制する効果も期待できる。
顔料は、環境的観点から、実質的にCr系酸化物を含有しないことが好ましい。ここで、「実質的にCr系酸化物を含有しない」とは、顔料中のCr系酸化物の含有量が1000ppm(質量)以下の場合を指す。
本発明に係る封着材料において、ガラス粉末の平均粒径(D50)は15μm未満、0.5〜10μm、特に1〜5μmが好ましい。ガラス粉末の平均粒径(D50)を15μm未満に規制すると、両ガラス基板間のギャップを狭小化し易くなり、この場合、レーザ封着に要する時間が短縮されると共に、ガラス基板と封着材料の熱膨張係数に差があっても、ガラス基板と封着材料層の界面にクラック等が発生し難くなる。
本発明に係る封着材料において、ガラス粉末の99%粒径(D99)は30μm以下、20μm以下、特に10μm以下が好ましい。ガラス粉末の99%粒径(D99)を30μm以下に規制すると、両ガラス基板間のギャップを狭小化し易くなり、この場合、レーザ封着に要する時間が短縮されると共に、ガラス基板と封着材料の熱膨張係数に差があっても、ガラス基板と封着材料層の界面にクラック等が発生し難くなる。ここで、「99%粒径(D99)」は、レーザ回折法で測定した値を指し、レーザ回折法により測定した際の体積基準の累積粒度分布曲線において、その積算量が粒子の小さい方から累積して99%である粒径を表す(以下同様)。
ガラス粉末として、種々のガラスが利用可能であるが、熱的安定性や耐水性の観点から、Bi−B系ガラス、SnO−P系ガラス、V系ガラスが好適である。特に、低融点特性の観点から、SnO−P系ガラスが好適である。
本発明に係るガラス粉末は、ガラス組成として、下記酸化物換算のモル表示%で、SnO 35〜70%、P 10〜30%を含有することが好ましい。上記のようにガラス組成範囲を限定した理由を以下に示す。なお、ガラス組成範囲の説明において、%表示は、特に断りがある場合を除き、モル%を指す。
SnOは、ガラスを低融点化する成分であり、その含有量は35〜70%、40〜70%、特に50〜68%が好ましい。なお、SnOの含有量が50%以上であれば、レーザ封着の際に、ガラス粉末が軟化流動し易くなる。SnOの含有量が35%より少ないと、ガラスの粘性が高くなり過ぎて、所望のレーザ出力でレーザ封着し難くなる。一方、SnOの含有量が70%より多いと、ガラス化が困難になる。
は、ガラス形成酸化物であり、ガラスの熱安定性を高める成分である。その含有量は10〜30%、15〜27%、特に15〜25%が好ましい。Pの含有量が10%より少ないと、ガラスの熱的安定性が低下し易くなる。一方、Pの含有量が30%より多いと、ガラスの耐候性が低下し、有機ELデバイス等の長期信頼性を確保し難くなる。
上記成分以外にも、例えば、以下の成分を添加してもよい。
ZnOは、中間酸化物であり、ガラスを安定化させる成分である。その含有量は0〜30%、1〜20%、特に1〜15%が好ましい。ZnOの含有量が30%より多いと、ガラスの熱的安定性が低下し易くなる。
は、ガラス形成酸化物であり、ガラスを安定化させる成分であると共に、ガラスの耐候性を高める成分である。その含有量は0〜20%、1〜20%、特に2〜15%が好ましい。Bの含有量が20%より多いと、ガラスの粘性が高くなり過ぎて、所望のレーザ出力でレーザ封着し難くなる。
Alは、中間酸化物であり、ガラスを安定化させる成分であると共に、ガラスの熱膨張係数を低下させる成分である。その含有量は0〜10%、0.1〜10%、特に0.5〜5%が好ましい。Alの含有量が10%より多いと、ガラス粉末の軟化点が不当に上昇して、所望のレーザ出力でレーザ封着し難くなる。
SiOは、ガラス形成酸化物であり、ガラスを安定化させる成分である。その含有量は0〜15%、特に0〜5%が好ましい。SiOの含有量が15%より多いと、ガラス粉末の軟化点が不当に上昇して、所望のレーザ出力でレーザ封着し難くなる。
Inは、ガラスの熱的安定性を高める成分であり、その含有量は0〜5%が好ましい。Inの含有量が5%より多いと、バッチコストが高騰する。
Taは、ガラスの熱的安定性を高める成分であり、その含有量は0〜5%が好ましい。Taの含有量が5%より多いと、ガラス粉末の軟化点が不当に上昇して、所望のレーザ出力でレーザ封着し難くなる。
Laは、ガラスの熱的安定性を高める成分であり、またガラスの耐候性を高める成分である。その含有量は0〜15%、0〜10%、特に0〜5%が好ましい。Laの含有量が15%より多いと、バッチコストが高騰する。
MoOは、ガラスの熱的安定性を高める成分であり、その含有量は0〜5%が好ましい。MoOの含有量が5%より多いと、ガラス粉末の軟化点が不当に上昇して、所望のレーザ出力でレーザ封着し難くなる。
WOは、ガラスの熱的安定性を高める成分であり、その含有量は0〜5%が好ましい。WOの含有量が5%より多いと、ガラス粉末の軟化点が不当に上昇して、所望のレーザ出力でレーザ封着し難くなる。
LiOは、ガラスを低融点化する成分であり、その含有量は0〜5%が好ましい。LiOの含有量が5%より多いと、ガラスの熱的安定性が低下し易くなる。NaOは、ガラスを低融点化する成分であり、その含有量は0〜10%、特に0〜5%が好ましい。NaOの含有量が10%より多いと、ガラスの熱的安定性が低下し易くなる。KOは、ガラスを低融点化する成分であり、その含有量は0〜5%が好ましい。KOの含有量が5%より多いと、ガラスの熱的安定性が低下し易くなる。
MgOは、ガラスの熱的安定性を高める成分であり、その含有量は0〜15%が好ましい。MgOの含有量が15%より多いと、ガラス粉末の軟化点が不当に上昇して、所望のレーザ出力でレーザ封着し難くなる。
BaOは、ガラスの熱的安定性を高める成分であり、その含有量は0〜10%が好ましい。BaOの含有量が10%より多いと、ガラス組成の成分バランスが損なわれて、逆にガラスが失透し易くなる。
は、ガラスを低融点化する成分であり、その含有量は0〜5%が好ましい。Fの含有量が5%より多いと、ガラスの熱的安定性が低下し易くなる。
熱的安定性と低融点特性を考慮すれば、In、Ta、La、MoO、WO、LiO、NaO、KO、MgO、BaO、及びFの合量は10%以下が好ましい。
上記成分以外にも他の成分(CaO、SrO等)を例えば10%まで添加することができる。
本発明に係るガラス粉末は、実質的に遷移金属酸化物を含まないことが好ましい。このようにすれば、ガラスの熱的安定性が低下する事態を防止し易くなる。ここで、「実質的に遷移金属酸化物を含有しない」とは、ガラス組成中の遷移金属酸化物の含有量が3000ppm(質量)以下、好ましくは1000ppm(質量)以下の場合を指す。
本発明に係るガラス粉末は、環境的観点から、実質的にPbOを含有しないことが好ましい。ここで、「実質的にPbOを含有しない」とは、ガラス組成中のPbOの含有量が1000ppm(質量)以下の場合を指す。
本発明に係る無機粉末は、耐火性フィラーを含むことが好ましい。このようにすれば、封着材料の熱膨張係数を低下できると共に、封着材料の機械的強度を高めることができる。無機粉末中のガラス粉末と耐火性フィラーの混合割合は、体積%で40〜100%:0〜60%、40〜99.9%:0.1〜60%、45〜90%:10〜55%、50〜80%:20〜50%、50〜70%:30〜50%、特に50〜65%:35〜50%が好ましい。耐火性フィラーの含有量が60体積%より多いと、ガラス粉末の割合が相対的に少なくなり、レーザ封着の効率が低下し易くなる。なお、耐火性フィラーの含有量が0.1体積%未満であると、耐火性フィラーによる効果を享受し難くなる。
耐火性フィラーとして、ジルコン、ジルコニア、酸化錫、石英、β−スポジュメン、コーディエライト、ムライト、石英ガラス、β−ユークリプタイト、β−石英、リン酸ジルコニウム、リン酸タングステン酸ジルコニウム、タングステン酸ジルコニウム、NbZr(PO等の[AB(MO]の基本構造をもつ化合物、
A:Li、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cu、Ni、Mn等
B:Zr、Ti、Sn、Nb、Al、Sc、Y等
M:P、Si、W、Mo等
若しくはこれらの固溶体が使用可能である。
耐火性フィラーの99%粒径(D99)は20μm以下、15μm以下、特に10μm以下が好ましい。耐火性フィラーの99%粒径(D99)が20μmより大きいと、封着部分において、30μm以上の厚みを有する箇所が発生し易くなるため、有機ELディスプレイにおいて、ガラス基板間のギャップが不均一になり、有機ELディスプレイを薄型化し難くなる。また、耐火性フィラーの99%粒径(D99)を20μm以下に規制すると、両ガラス基板間のギャップを狭小化し易くなり、この場合、レーザ封着に要する時間が短縮されると共に、ガラス基板と封着材料の熱膨張係数に差があっても、ガラス基板と封着材料層の界面にクラック等が発生し難くなる。
本発明に係る封着材料において、軟化点は450℃以下、420℃以下、特に400℃以下が好ましい。軟化点が450℃より高いと、レーザ封着の効率が低下し易くなる。軟化点の下限は特に限定されないが、熱的安定性を考慮すれば、軟化点を300℃以上に規制することが好ましい。ここで、「軟化点」とは、窒素雰囲気下において、マクロ型示差熱分析(DTA)装置で測定した値を指し、DTAは室温から測定を開始し、昇温速度は10℃/分とする。なお、マクロ型DTA装置で測定した軟化点は、図1に示す第四屈曲点の温度(Ts)を指す。
現在、有機ELディスプレイには、駆動方式として、TFT等のアクティブ素子を各画素に配置して駆動させるアクティブマトリクス駆動が採用されている。この場合、ガラス基板には、無アルカリガラス(例えば、日本電気硝子株式会社製OA−10G)が使用される。無アルカリガラスの熱膨張係数は、通常、40×10−7/℃以下である。一方、封着材料の熱膨張係数は、76〜83×10−7/℃であることが多い。よって、封着部分の応力破壊を防止するために、封着材料の熱膨張係数を無アルカリガラスの熱膨張係数に厳密に適合させる必要がある。そこで、封着材料に低膨張の耐火性フィラー、特にNbZr(PO、リン酸ジルコニウムを添加すると、封着材料の熱膨張係数を顕著に低下させることが可能になる。本発明に係る封着材料において、熱膨張係数は75×10−7/℃以下、65×10−7/℃以下、55×10−7/℃以下、特に49×10−7/℃以下が好ましい。このようにすれば、残留応力が小さくなり、封着部分の応力破壊を防止し易くなる。ここで、「熱膨張係数」とは、押棒式熱膨張係数測定(TMA)装置により、30〜250℃の温度範囲で測定した平均値を指す。
本発明に係る封着材料には、ガラス粉末と耐火性フィラー以外にも、スペーサーとしてガラスビーズ等を添加してもよい。
本発明に係る有機バインダーは、脂肪族ポリオレフィン系カーボネート、特にポリエチレンカーボネート、ポリプロピレンカーボネートが好ましい。これらの有機バインダーは、有機バインダーを焼却除去する際にガラス粉末を変質させ難い性質を有している。
本発明に係るビークルは、溶剤として、N,N’−ジメチルホルムアミド、エチレングリコール、ジメチルスルホキサイド、炭酸ジメチル、プロピレンカーボネート、ブチロラクトン、カプロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、フェニルジグリコール(PhDG)、フタル酸ジブチル(DBP)、ベンジルグリコール(BzG)、ベンジルジグリコール(BzDG)、フェニルグリコール(PhG)から選ばれる一種又は二種以上を含むことが好ましい。これらの溶剤は、ガラス粉末を変質させ難い性質を有している。特に、これらの溶剤の内、プロピレンカーボネート、フェニルジグリコール(PhDG)、フタル酸ジブチル(DBP)、ベンジルグリコール(BzG)、ベンジルジグリコール(BzDEG)、フェニルグリコール(PhG)から選ばれる一種又は二種以上が好ましい。これらの溶剤は、沸点が240℃以上である。このため、これらの溶剤を使用すると、スクリーン印刷機等を用いて、封着材料ペーストを塗布する際に、溶剤の揮発を抑制し易くなり、結果として、封着材料ペーストを長期的に安定して使用することが可能になる。更に、フェニルジグリコール(PhDG)、フタル酸ジブチル(DBP)、ベンジルグリコール(BzG)、ベンジルジグリコール(BzDEG)、フェニルグリコール(PhG)は、顔料との親和性が高い。このため、これらの溶剤の添加量が少量でも、封着材料ペースト中で顔料が分離する事態を抑制することができる。
本発明に係るビークルには、有機バインダーと溶剤以外にも、界面活性剤、増粘剤等を添加してもよい。
本発明の電子デバイスの製造方法は、封着材料層付きガラス基板と、封着材料層が形成されていないガラス基板(通常、有機EL素子等が形成されたガラス基板)とを封着して、電子デバイスを製造する方法において、前記封着材料層付きガラス基板を上記の方法により製造すると共に、前記封着材料層にレーザ光を照射して、封着材料層付きガラス基板と、封着材料層が形成されていないガラス基板とを封着することを特徴とする。このようにすれば、電子デバイス素子の熱劣化を防止し得ると共に、電子デバイスの長期安定性を高めることが可能になる。
本発明の電子デバイスの製造方法において、不活性雰囲気でレーザ光を照射することが好ましく、特にN雰囲気でレーザ光を照射することが好ましい。このようにすれば、レーザ封着の際にガラス粉末が変質し難くなる。
以下、実施例に基づいて、本発明を詳細に説明する。なお、以下の実施例は単なる例示である。本発明は、以下の実施例に何ら限定されない。
次のようにしてガラス粉末を調製した。まず所定のガラス組成(モル%で、SnO 59%、P 20%、ZnO 5%、B 15%、Al 1%)になるように、原料を調合した後、この調合原料をアルミナ坩堝に入れて、900℃の窒素雰囲気下で1〜2時間溶融した。次に、得られた溶融ガラスを水冷ローラーによりフィルム状に成形した。続いて、得られたガラスフィルムをボールミルで粉砕した後、分級して、ガラス粉末を得た。このガラス粉末は、ガラス転移点が301℃、軟化点が385℃、密度が3.88g/cm、平均粒径(D50)が1.5μm、90%粒径(D90)が3.5μm、99%粒径(D99)が5.7μmであった。
ガラス転移点は、TMA装置で測定した値である。なお、測定試料として、ガラス粉末を緻密に焼結させた後、所定形状に加工したものを用いた。
軟化点は、DTA装置で測定した値である。測定は、窒素雰囲気下において、昇温速度10℃/分で行い、室温から測定を開始した。
平均粒径(D50)、90%粒径(D90)、99%粒径(D99)は、レーザ回折式粒度分布計で測定した値である。
耐火性フィラーとして、リン酸ジルコニウムを用いた。リン酸ジルコニウムは、密度が3.80g/cm、平均粒径(D50)が1.6μm、90%粒径(D90)が3.3μm、99%粒径(D99)が5.1μmであった。
平均粒径(D50)、90%粒径(D90)、99%粒径(D99)は、レーザ回折式粒度分布計で測定した値である。
顔料として、ケッチェンブラック(グラファイト)を用いた。顔料の一次粒子の平均粒径(D50)は20nmであった。
平均粒径(D50)は、レーザ回折式粒度分布計で測定した値である。
上記により調製した無機粉末(ガラス粉末60体積%、耐火性フィラー40体積%)99.75質量%と顔料0.25質量%とを混合して、封着材料を作製した。この封着材料は、ガラス転移点が363℃、軟化点が430℃、密度が3.85g/cmであった。
ガラス転移点は、TMA装置で測定した値である。なお、測定試料として、封着材料を緻密に焼結させた後、所定形状に加工したものを用いた。
軟化点は、DTA装置で測定した値である。測定は、窒素雰囲気下において、昇温速度10℃/分で行い、室温から測定を開始した。
次のようにして、封着材料ペーストを作製した。まず粘度が約70Pa・s(25℃、Shear rate:4)になるように、封着材料とビークルを混練した後、更に三本ロールミルで均一になるまで混錬し、ペースト化した。ビークルは、有機バインダーと溶剤で構成されたものを使用した。有機バインダーとして、分子量129000のポリエチレンカーボネート(以下、PEC)、溶媒成分として、プロピレンカーボネート(以下、PC)とフェニルジグリコール(以下、PhDG)を用いた。なお、PC/PhDGの混合比率を質量比で90/10とした。また、PEC/(PC+PhDG)の混合比率を質量比で25/75に調整した。次に、縦10mm×横50mm×厚み0.5mmのガラス基板(日本電気硝子株式会社製OA−10G)を用意し、このガラス基板の中心部に、上記の封着材料ペーストをスクリーン印刷にて、0.6×40mmの直線状に塗布した後、85℃5分間で乾燥処理して、塗布層を形成した。
続いて、塗布層が形成されたガラス基板に対して、表1に記載の条件で塗布層に含まれる有機バインダーを焼却除去した。最後に、窒素雰囲気で480℃10分間熱処理することにより、ガラス基板上に封着材料層を形成して、各封着材料層付きガラス基板を得た。なお、封着材料層の厚みは約11μmであった。
上記の封着材料層付きガラス基板を用いて、室温〜500℃のアウトガス総量を測定した。測定に際して、質量分析計を用いた。その結果を表1に示す。なお、測定で検知されたガス種は、HO、COのみであった。
表1は、本発明の実施例(試料No.1〜3)、比較例(試料No.4、5)を示している。
試料No.1〜3は、HOのアウトガス量が35〜46μL/g、COのアウトガス量が5.4〜9.2μL/gであるため、有機バインダーが十分に焼却除去されていた。なお、HOのアウトガス量が50μL/g以下、COのアウトガス量が10μL/g以下であれば、有機バインダーが十分に焼却除去されていると判断される。
一方、試料No.4は、HOのアウトガス量が67μL/g、COのアウトガス量が13.3μL/gであった。この原因は、熱処理温度がガラス粉末のガラス転移点より低いため、有機バインダーの分解揮発が不十分であったことによると考えられる。また、試料No.5は、HOのアウトガス量が72μL/g、COのアウトガス量が15.4μL/gであった。この原因は、熱処理温度が封着材料のガラス転移点より高いため、有機バインダーが分解揮発する前に、ガラス粉末が流動して、アウトガスが封着材料層内に閉じ込められたことによると考えられる。
本発明に係る封着材料層付きガラス基板は、有機ELデバイス以外にも、色素増感型太陽電池等の太陽電池のレーザ封着、リチウムイオン二次電池のレーザ封着、MEMSパッケージのレーザ封着等にも好適である。

Claims (10)

  1. ガラス基板を用意する工程と、
    ガラス粉末を含む封着材料と、有機バインダーを含むビークルとを混合して、封着材料ペーストを作製する工程と、
    前記ガラス基板に前記封着材料ペーストを塗布して、塗布層を形成する工程と、
    前記塗布層を前記ガラス粉末のガラス転移点より高く、且つ前記封着材料のガラス転移点未満の温度で熱処理して、前記有機バインダーを焼却除去する工程と、
    前記有機バインダーを焼却除去した前記塗布層を熱処理して、封着材料層を形成する工程と
    を具備することを特徴とする封着材料層付きガラス基板の製造方法。
  2. 前記封着材料が、ガラス粉末を含む無機粉末 99〜99.95質量%と、顔料 0.05〜1質量%とを含有することを特徴とする請求項1に記載の封着材料層付きガラス基板の製造方法。
  3. 前記ガラス粉末が、ガラス組成として、モル%で、SnO 35〜70%、P 10〜30%を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の封着材料層付きガラス基板の製造方法。
  4. 前記顔料が、C(カーボン)、Co、CuO、Cr、Fe、MnO、SnO、Ti2n−1(nは整数)から選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とする請求項2に記載の封着材料層付きガラス基板の製造方法。
  5. 前記無機粉末が、更に耐火性フィラーを0.1〜60体積%を含むことを特徴とする請求項2に記載の封着材料層付きガラス基板の製造方法。
  6. 有機ELデバイスの封着に用いることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の封着材料層付きガラス基板の製造方法。
  7. 前記有機バインダーが、脂肪族ポリオレフィン系カーボネートを含むことを特徴とする請求項1に記載の封着材料層付きガラス基板の製造方法。
  8. 前記ビークルが、溶剤として、N,N’-ジメチルホルムアミド、エチレングリコール、ジメチルスルホキサイド、炭酸ジメチル、プロピレンカーボネート、ブチロラクトン、カプロラクトン、N-メチル−2−ピロリドン、フェニルジグリコール(PhDG)、フタル酸ジブチル(DBP)、ベンジルグリコール(BzG)、ベンジルジグリコール(BzDG)、フェニルグリコール(PhG)から選ばれる一種又は二種以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の封着材料層付きガラス基板の製造方法。
  9. 前記有機バインダーを焼却除去する工程を不活性雰囲気で行うことを特徴とする請求項1に記載の封着材料層付きガラス基板の製造方法。
  10. 封着材料層付きガラス基板と、封着材料層が形成されていないガラス基板とを封着して、電子デバイスを製造する方法において、
    前記封着材料層付きガラス基板を請求項1〜9の何れか一項に記載の方法により製造すると共に、
    前記封着材料層にレーザ光を照射して、封着材料層付きガラス基板と、封着材料層が形成されていないガラス基板とを封着することを特徴とする電子デバイスの製造方法。
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