JP2012254598A - 紫外線硬化型インクジェット組成物および記録物 - Google Patents
紫外線硬化型インクジェット組成物および記録物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012254598A JP2012254598A JP2011129612A JP2011129612A JP2012254598A JP 2012254598 A JP2012254598 A JP 2012254598A JP 2011129612 A JP2011129612 A JP 2011129612A JP 2011129612 A JP2011129612 A JP 2011129612A JP 2012254598 A JP2012254598 A JP 2012254598A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ultraviolet curable
- curable inkjet
- group
- inkjet composition
- metal powder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
Abstract
【解決手段】本発明の紫外線硬化型インクジェット組成物は、インクジェット方式により吐出されるものであって、重合性化合物と、シラン化合物により表面処理された金属粉末と、前記金属粉末に吸脱着可能な吸脱着成分とを含むことを特徴とする。
【選択図】なし
Description
しかし、これらの方法では、微細なパターンを形成することや、曲面部への適用が困難であるといった問題があった。また、箔押し印刷では、オンデマンド性が低く、多品種生産への対応が困難である、グラデーションのある金属調の印刷ができないという問題があった。
しかしながら、紫外線硬化型インクジェット組成物では、顔料や染料の代わりに、金属粉末を適用しようとした場合、当該金属が本来有している光沢感等の特性を十分に発揮させることができないという問題点があり、また、組成物の安定性(保存安定性)に劣り、ゲル化による粘度上昇による吐出安定性の低下等の問題を引き起こす。
本発明の紫外線硬化型インクジェット組成物は、インクジェット方式により吐出される紫外線硬化型インクジェット組成物であって、
重合性化合物と、シラン化合物により表面処理された金属粉末と、前記金属粉末に吸脱着可能な吸脱着成分とを含むことを特徴とする。
これにより、保存安定性に優れ、光沢感、耐擦性に優れたパターン(印刷部)を備えた記録物の製造に好適に用いることのできる紫外線硬化型インクジェット組成物を提供することができる。
これにより、紫外線硬化型インクジェット組成物の保存安定性を特に優れたものとし、紫外線硬化型インクジェット組成物を用いて製造される記録物の印刷部の光沢感、耐擦性を特に優れたものとすることができる。
これにより、紫外線硬化型インクジェット組成物の保存安定性を特に優れたものとし、紫外線硬化型インクジェット組成物を用いて製造される記録物の印刷部の光沢感、耐擦性を特に優れたものとすることができる。
R1SiX1 aR2 (3−a) (1)
(式(1)中、R1は、水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された炭化水素基を表し、X1は、加水分解基、エーテル基、クロロ基または水酸基を表し、R2は、炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、aは、1以上3以下の整数である。)
これにより、紫外線硬化型インクジェット組成物の保存安定性をさらに優れたものとし、紫外線硬化型インクジェット組成物を用いて製造される記録物の印刷部の光沢感、耐擦性をさらに優れたものとすることができる。
これにより、紫外線硬化型インクジェット組成物の保存安定性をさらに優れたものとし、紫外線硬化型インクジェット組成物を用いて製造される記録物の印刷部の光沢感、耐擦性をさらに優れたものとすることができる。
Alは、本来、各種金属材料の中でも特に優れた光沢感を呈するものであるが、紫外線硬化型インクジェット組成物に、Alで構成された粉末を適用しようとした場合に、紫外線硬化型インクジェット組成物の保存安定性は特に低いものとなり、ゲル化による粘度上昇による吐出安定性の低下等の問題が特に顕著に発生することを本発明者は見出していた。これに対し、本発明では、表面付近がAlで構成された粉末を用いた場合であっても、上記のような問題の発生を確実に防止することができる。すなわち、本発明に係る金属粉末が、少なくとも表面が主としてAlで構成された粉末がシラン化合物で表面処理されたものであることにより、本発明の効果は特に顕著に発揮される。
これにより、紫外線硬化型インクジェット組成物を用いて製造される記録物の光沢感、耐擦性等を特に優れたものとすることができる。
本発明の紫外線硬化型インクジェット組成物では、前記金属粉末の平均粒径が、500nm以上2.0μm以下であることが好ましい。
これにより、紫外線硬化型インクジェット組成物を用いて製造される記録物の光沢感、高級感をさらに優れたものとすることができる。また、紫外線硬化型インクジェット組成物の保存安定性、吐出安定性をさらに優れたものとすることができる。
これにより、紫外線硬化型インクジェット組成物の保存安定性、吐出安定性を優れたものとしつつ、インクジェット法による吐出後の紫外線硬化型インクジェット組成物の反応性を特に優れたものとし、記録物の生産性を特に優れたものとすることができるとともに、形成されるパターンの耐擦性等を特に優れたものとすることができる。
これにより、紫外線硬化型インクジェット組成物の保存安定性、吐出安定性を優れたものとしつつ、インクジェット法による吐出後の紫外線硬化型インクジェット組成物の反応性を特に優れたものとし、記録物の生産性を特に優れたものとすることができるとともに、形成されるパターンの耐擦性等を特に優れたものとすることができる。
これにより、紫外線硬化型インクジェット組成物の保存安定性、吐出安定性をより優れたものとしつつ、形成されるパターンの耐擦性等をさらに優れたものとすることができる。
本発明の記録物は、本発明の紫外線硬化型インクジェット組成物を記録媒体上に付与し、その後、紫外線を照射することにより製造されたこと特徴とする。
これにより、光沢感、耐擦性に優れたパターン(印刷部)を有する記録物を提供することができる。
《紫外線硬化型インクジェット組成物》
まず、本発明の紫外線硬化型インクジェット組成物について説明する。
本発明の紫外線硬化型インクジェット組成物は、インクジェット方式により吐出されるものであり、重合性化合物と、シラン化合物により金属粉末と、前記金属粉末に吸脱着(吸着および脱離)可能な吸脱着成分とを含むものである。
しかし、これらの方法では、微細なパターンを形成することや、曲面部への適用が困難であるといった問題があった。また、箔押し印刷では、オンデマンド性が低く、多品種生産への対応が困難である、グラデーションのある金属調の印刷ができないという問題があった。
そこで、発明者は、上記のような問題を解決する目的で鋭意研究を行った結果、本発明に至った。すなわち、本発明の紫外線硬化型インクジェット組成物は、重合性化合物と、シラン化合物により金属粉末と、前記金属粉末に吸脱着可能な吸脱着成分とを含む。
本発明の紫外線硬化型インクジェット組成物が含む金属粉末は、少なくとも表面が金属材料で構成された母粒子が、シラン化合物により表面処理されたものである。
(母粒子)
まず、金属粒子を構成する母粒子(シラン化合物による表面処理を受ける粒子)について説明する。
金属粉末を構成する母粒子は、少なくとも、表面を含む領域が金属材料で構成されたものであればよく、例えば、全体が金属材料で構成されたものであってもよいし、非金属材料で構成された基部と、当該基部を被覆する金属材料で構成された被膜とを有するものであってもよい。
また、前記粉砕は、液体中において、前記膜に超音波振動を付与することにより行われるものであるのが好ましい。これにより、上述したような粒径の母粒子を容易かつ確実に得ることができるとともに、各粒子間での大きさ、形状、特性のばらつきの発生を抑制することができる。
上述したように、本発明に係る金属粉末は、シラン化合物で表面処理されたものである。
シラン化合物としては、ケイ素原子に、水素原子および/または炭化水素基(水素原子の一部または全部が他の原子または原子団で置換されたものを含む)が直接結合した構造を有する化合物を用いることができる。
R1SiX1 aR2 (3−a) (1)
(式(1)中、R1は、水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された炭化水素基を表し、X1は、加水分解基、エーテル基、クロロ基または水酸基を表し、R2は、炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、aは、1以上3以下の整数である。)
これにより、紫外線硬化型インクジェット組成物の保存安定性をさらに優れたものとし、紫外線硬化型インクジェット組成物を用いて製造される記録物の印刷部の光沢感、耐擦性をさらに優れたものとすることができる。
3−(クロロジメチルシリルメチル)ヘプタコサン、((クロロメチル)フェニルエチル)ジメチルクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)メチルジクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)トリクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)トリメトキシシラン、クロロフェニルトリクロロシラン、2−シアノエチルトリクロロシラン、2−シアノエチルメチルジクロロシラン、3−シアノプロピルメチルジエトキシシラン、3−シアノプロピルメチルジクロロシラン、3−シアノプロピルメチルジクロロシラン、3−シアノプロピルジメチルエトキシシラン、3−シアノプロピルメチルジクロロシラン、3−シアノプロピルトリクロロシラン等のシラン化合物が有する水素原子の一部または全部をフッ素原子で置換した構造を有する化合物を挙げることができる。
パーフルオロアルキル構造(CnF2n+1)を有するフッ素系シラン化合物としては、例えば、下記式(2)で表されるものが挙げられる。
CnF2n+1(CH2)mSiX1 aR2 (3−a) (2)
(式(2)中、X1は、加水分解基、エーテル基、クロロ基または水酸基を表し、R2は、炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、nは、1以上14以下の整数であり、mは、2以上6以下の整数であり、aは、1以上3以下の整数である。)
パーフルオロアルキルエーテル構造(CnF2n+1O)を有するフッ素系シラン化合物としては、例えば、下記式(3)で表されるものが挙げられる。
(式(3)中、X1は、加水分解基、エーテル基、クロロ基または水酸基を表し、R2は、炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、pは1以上4以下の整数であり、rは1以上10以下の整数であり、mは、2以上6以下の整数であり、aは、1以上3以下の整数である。)
重合性化合物は、紫外線の照射により重合し、硬化する成分である。このような成分を含むことにより、紫外線硬化型インクジェット組成物を用いて製造される記録物の耐擦性、耐水性、耐溶剤性等を優れたものとすることができる。
重合性化合物は、液状をなすものであり、紫外線硬化型インクジェット組成物において、金属粉末を分散する分散媒として機能するものであるのが好ましい。これにより、別途、記録物の製造過程において除去される(蒸発する)分散媒を用いる必要がなく、記録物の製造においても、分散媒を除去する工程を設ける必要がないため、記録物の生産性を特に優れたものとすることができる。また、分散媒として一般に有機溶媒として用いられているものを使用する必要がないため、揮発性有機化合物(VOC)の問題の発生を防止することができる。また、重合性化合物を含むことにより、様々な記録媒体(基材)に対する、紫外線硬化型インクジェット組成物を用いて形成される印刷部の密着性を優れたものとすることができる。すなわち、重合性化合物を含むことにより、紫外線硬化型インクジェット組成物は、メディア対応性に優れたものとなる。
本発明の紫外線硬化型インクジェット組成物は、上述したような金属粉末(シラン化合物により表面処理された金属粉末)、重合性化合物に加え、前記金属粉末に吸脱着可能な吸脱着成分を含むものである。このような吸脱着成分を、シラン化合物により表面処理された金属粉末とともに含むことにより、紫外線硬化型インクジェット用組成物中における金属粉末の分散安定性を優れたものとし、紫外線硬化型インクジェット組成物の保存安定性を優れたものとすることができる。また、紫外線硬化型インクジェット組成物を用いて形成されるパターン(印刷部)の光沢感に優れたパターン(印刷部)を優れたものとすることができる。また、金属粉末に吸脱着可能な吸脱着成分を含むことにより、紫外線硬化型インクジェット組成物を用いて形成された印刷部に摩擦力が作用した場合においても、吸脱着成分が金属粉末から脱離することができ、金属粉末が摩擦力により記録媒体かあら剥離等してしまうことを好適に防止することができる。すなわち、印刷部の耐擦性を優れたものとすることができる。
本発明の紫外線硬化型インクジェット組成物は、上述した以外の成分(その他の成分)を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、光重合開始剤、スリップ剤(レベリング剤)、分散剤、重合促進剤、重合禁止剤、浸透促進剤、湿潤剤(保湿剤)、着色剤、定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、増粘剤、増感剤(増感色素)等が挙げられる。
これらの中でも、重合性化合物への溶解性および硬化性の観点から、アシルホスフィンオキサイド化合物およびチオキサントン化合物から選択される少なくとも1種が好ましく、アシルホスフィンオキサイド化合物およびチオキサントン化合物を併用することがより好ましい。
紫外線硬化型インクジェット組成物がスリップ剤を含むものであると、レベリング作用により記録物の表面が平滑になり、耐擦性が向上する。
スリップ剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル変性シリコーンやポリエーテル変性シリコーン等のシリコーン系界面活性剤を用いることができ、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンまたはポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを用いることが好ましい。
本発明の紫外線硬化型インクジェット組成物の室温(20℃)での粘度は、20mPa・s以下であるのが好ましく、3mPa・s以上15mPa・s以下であるのがより好ましい。これにより、インクジェット法による液滴吐出を好適に行うことができる。
次に、本発明の記録物について説明する。
本発明の記録物は、上述したような紫外線硬化型インクジェット組成物を記録媒体上に付与し、その後、紫外線を照射することにより製造されたものである。このような記録物は、光沢感、耐擦性に優れたパターン(印刷部)を有するものである。
インクジェット法による紫外線硬化型インクジェット組成物の吐出は、公知の液滴吐出装置を用いて行うことができる。
紫外線源としては、例えば、水銀ランプ、メタルハライドランプ、紫外線発光ダイオード(UV−LED)、紫外線レーザダイオード(UV−LD)等を用いることができる。中でも、小型、高寿命、高効率、低コストの観点から、紫外線発光ダイオード(UV−LED)および紫外線レーザダイオード(UV−LD)が好ましい。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[1]インクジェット組成物(紫外線硬化型インクジェット組成物)の製造
(実施例1)
まず、表面が平滑なポリエチレンテレフタレート製のフィルム(三菱樹脂社製、ダイアホイルG440E)を用意した。
次に、シリコーンオイルを塗布した面側に、蒸着法により、Alで構成された膜を形成した。
次に、Alの膜が形成されたポリエチレンテレフタレート製のフィルム(基材)を、テトラエチレングリコールジエチルエーテルで構成された液体中に入れ、超音波振動を付与した。これにより、鱗片状のAl製の粒子(母粒子となるべき粒子)が得られた。
このようにして得られた金属粉末の平均粒径は0.8μm、平均厚さは、35nmであった。
金属粒子の構成(母粒子の組成および表面処理に用いるシラン化合物の種類)を表1に示すようにするとともに、インクジェット組成物(紫外線硬化型インクジェット組成物)の調製に用いる原料の種類・比率を変更することにより、表1に示すような組成となるようにした以外は、前記実施例1と同様にしてインクジェット組成物(紫外線硬化型インクジェット組成物)を製造した。
シラン化合物による表面処理を施していないAl製の粒子を金属粉末として用いた以外は、前記実施例1と同様にしてインクジェット組成物(紫外線硬化型インクジェット組成物)を製造した。
(比較例2)
金属粉末として、ガスアトマイズ法を用いて製造された球形状のAl粉末(シラン化合物による表面処理を施していないもの)を用いた以外は、前記比較例1と同様にしてインクジェット組成物(紫外線硬化型インクジェット組成物)を製造した。
シラン化合物としての(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリエトキシシラン(CF3(CF2)7−CH2CH2−Si(OCH3)3)の代わりに、シラン化合物ではないCF3(CF2)5−CH2CH2−O−(CH2)11−SHを用いて表面処理を行い金属粉末を得た以外は、前記実施例1と同様にしてインクジェット組成物(紫外線硬化型インクジェット組成物)を製造した。
インクジェット組成物(紫外線硬化型インクジェット組成物)の調製において、吸脱着成分を用いず、各成分の比率を変更することにより、表1に示すような組成となるようにした以外は、前記実施例1と同様にしてインクジェット組成物(紫外線硬化型インクジェット組成物)を製造した。
インクジェット組成物(紫外線硬化型インクジェット組成物)の調製において、吸脱着成分を用いず、各成分の比率を変更することにより、表1に示すような組成となるようにした以外は、前記比較例1と同様にしてインクジェット組成物(紫外線硬化型インクジェット組成物)を製造した。
前記各実施例および比較例のインクジェット組成物を用いて、下記に示すような試験による評価を行った。
まず、チャンバー(サーマルチャンバー)内に設置した液滴吐出装置および前記各実施例および比較例のインクジェット組成物を用意し、ピエゾ素子の駆動波形を最適化した状態で、25℃、55%RHの環境下で、各インクジェット組成物について、液滴吐出ヘッドの各ノズルから、2000000発(2000000滴)の液滴の連続吐出を行った。その後、液滴吐出装置の運転を停止し、液滴吐出装置の流路に各インクジェット組成物が充填された状態で、25℃、55%RHの環境下に、360時間放置した。
B:ズレ量dの平均値が0.9μm以上1.5μm未満。
C:ズレ量dの平均値が1.5μm以上1.8μm未満。
D:ズレ量dの平均値が1.8μm以上2.2μm未満。
E:ズレ量dの平均値が2.2μm以上。
前記各実施例および比較例のインクジェット組成物について、40℃の環境下に、40日間放置した後、振動式粘度計を用いて、JIS Z8809に準拠して測定された前記各実施例のインクジェット組成物の20℃における粘度を測定し、製造直後からの粘度の上昇率を求め、以下の基準に従い、評価した。
B:粘度の上昇率が5%以上10%未満。
C:粘度の上昇率が10%以上20%未満。
D:粘度の上昇率が20%以上25%未満。
E:粘度の上昇率が25%以上、または、異物の発生が認められる。
F:ゲル化により粘度の測定不可。
前記各実施例および比較例のインクジェット組成物について、エプソン製インクジェットプリンター;PM800Cへ導入し、記録媒体として三菱樹脂(株)製、ダイアホイル G440E(厚さ38μm)を用いて、インク量wet 9g/m2にて、ベタ印刷を行い、印刷後、ただちにLED−UVランプ;フォセオン社製 RX firefly(ギャップ6mm ピーク波長365nm 1000mW/cm2)を用いて紫外線の照射を行い、インクジェット組成物が硬化したか否かを確認し、以下の5段階の基準に従い、評価した。硬化したか否かは、綿棒にて表面をこすって、未硬化のインク組成物が付着しないか否かで判断した。なお、下記A〜Eの照射量に該当するかどうかは、ランプを何秒照射したかによって算出できる。
B:100mJ/cm2以上200mJ/cm2未満の紫外線照射量にて硬化した。
C:200mJ/cm2以上500mJ/cm2未満の紫外線照射量にて硬化した。
D:500mJ/cm2以上1000mJ/cm2未満の紫外線照射量にて硬化した。
E:1000mJ/cm2以上の紫外線照射量にて硬化する。もしくはまったく硬化
しない。
各実施例および比較例のインクジェット組成物を用いて、それぞれ、以下のようにして、記録物としてのインテリアパネルを製造した。
まず、インクジェット組成物をインクジェット装置に投入した。
その後、ポリカーボネート(旭硝子社製、カーボグラス ポリッシュ 2mm厚)を用いて成形した曲面部を有する基材(記録媒体)上に、所定のパターンで、インクジェット組成物を吐出した。
上記のような方法を用いて、各実施例および比較例のインクジェット組成物を用いて、それぞれ、10個のインテリアパネル(記録物)を製造した。
上記のようにして得られた各記録物について、以下のような評価を行った。
[6.1]記録物の外観評価
前記各実施例および比較例で製造した各記録物を目視により観察し、以下の7段階の基準に従い、評価した。
B:高級感に溢れる光沢感を有し、非常に優れた外観を有している。
C:高級感のある光沢感を有し、優れた外観を有している。
D:高級感のある光沢感を有し、良好な外観を有している。
E:光沢感に劣り、外観がやや不良。
F:光沢感に劣り、外観が不良。
G:光沢感に劣り、外観が極めて不良。
前記各実施例および比較例で製造した各記録物のパターン形成部について、光沢度計(MINOLTA MULTI GLOSS 268)を用い、煽り角度60°での光沢度を測定し、以下の基準に従い評価した。
A:光沢度が310以上。
B:光沢度が210以上310未満。
C:光沢度が110以上210未満。
D:光沢度が110未満。
前記各実施例および比較例に係る記録物について、記録物の製造から48時間経過した時点で、サウザーランドラブテスターを用い、JIS K5701に準じ、相紙としてポリエチレンテレフタレート製のフィルム(三菱樹脂社製、ダイアホイルG440E)を用いた耐擦性試験を行い、上記[6.2]で述べたのと同様の方法により、耐擦性試験後の記録物についても光沢度(煽り角度60°)を測定し、耐擦性試験前後での光沢度の低下率を求め、以下の基準に従い評価した。
B:光沢度の低下率が5%以上13%未満。
C:光沢度の低下率が13%以上23%未満。
D:光沢度の低下率が23%以上26%未満。
E:光沢度の低下率が26%以上、または、金属粒子が脱落して記録媒体の表面が
露出したもの。
Claims (12)
- インクジェット方式により吐出される紫外線硬化型インクジェット組成物であって、
重合性化合物と、シラン化合物により表面処理された金属粉末と、前記金属粉末に吸脱着可能な吸脱着成分とを含むことを特徴とする紫外線硬化型インクジェット組成物。 - 前記吸脱着成分として、脂肪酸および/または脂肪族アミンを含む請求項1に記載の紫外線硬化型インクジェット組成物。
- 前記金属粉末は、フッ素系シラン化合物で表面処理されたものである請求項1または2に記載の紫外線硬化型インクジェット組成物。
- 前記フッ素系シラン化合物は、下記式(1)で表される化学構造を有するものである請求項3に記載の紫外線硬化型インクジェット組成物。
R1SiX1 aR2 (3−a) (1)
(式(1)中、R1は、水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された炭化水素基を表し、X1は、加水分解基、エーテル基、クロロ基または水酸基を表し、R2は、炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、aは、1以上3以下の整数である。) - 前記フッ素系シラン化合物は、パーフルオロアルキル構造を有するものである請求項3または4に記載の紫外線硬化型インクジェット組成物。
- 前記金属粉末は、少なくとも表面が主としてAlで構成された粉末が、前記シラン化合物で表面処理されたものである請求項1ないし5のいずれか一項に記載の紫外線硬化型インクジェット組成物。
- 前記金属粉末は、鱗片状をなすものである請求項1ないし6のいずれか一項に記載の紫外線硬化型インクジェット組成物。
- 前記金属粉末の平均粒径が、500nm以上2.0μm以下である請求項1ないし7のいずれか一項に記載の紫外線硬化型インクジェット組成物。
- 前記重合性化合物として、フェノキシエチルアクリレートを含むものである請求項1ないし8のいずれか一項に記載の紫外線硬化型インクジェット組成物。
- 前記重合性化合物として、前記フェノキシエチルアクリレートに加え、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、および、4−ヒドロキシブチルアクリレートよりなる群から選択される少なくとも1種を含むものである請求項9に記載の紫外線硬化型インクジェット組成物。
- 前記重合性化合物として、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレートおよび/またはアミノアクリレートを含むものである請求項1ないし10のいずれか一項に記載の紫外線硬化型インクジェット組成物。
- 請求項1ないし11のいずれか一項に記載の紫外線硬化型インクジェット組成物を記録媒体上に付与し、その後、紫外線を照射することにより製造されたこと特徴とする記録物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011129612A JP5899671B2 (ja) | 2011-06-09 | 2011-06-09 | 紫外線硬化型インクジェット組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011129612A JP5899671B2 (ja) | 2011-06-09 | 2011-06-09 | 紫外線硬化型インクジェット組成物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012254598A true JP2012254598A (ja) | 2012-12-27 |
JP5899671B2 JP5899671B2 (ja) | 2016-04-06 |
Family
ID=47526641
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011129612A Active JP5899671B2 (ja) | 2011-06-09 | 2011-06-09 | 紫外線硬化型インクジェット組成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5899671B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10155873B2 (en) * | 2015-11-17 | 2018-12-18 | Seiko Epson Corporation | Ultraviolet-curable composition and recorded matter |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001164150A (ja) * | 1999-12-07 | 2001-06-19 | Merck Japan Ltd | 薄片状顔料 |
JP2008088228A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Fujifilm Corp | インクジェット用インク組成物、及び、これを用いた画像形成方法並びに記録物 |
JP2008280383A (ja) * | 2007-05-08 | 2008-11-20 | Seiko Advance:Kk | 紫外線硬化型インクジェットインク組成物及びそれを用いた印刷物 |
JP2010265422A (ja) * | 2009-05-18 | 2010-11-25 | Seiko Epson Corp | 表面処理顔料、インク組成物、及びインクジェット記録方法 |
-
2011
- 2011-06-09 JP JP2011129612A patent/JP5899671B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001164150A (ja) * | 1999-12-07 | 2001-06-19 | Merck Japan Ltd | 薄片状顔料 |
JP2008088228A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Fujifilm Corp | インクジェット用インク組成物、及び、これを用いた画像形成方法並びに記録物 |
JP2008280383A (ja) * | 2007-05-08 | 2008-11-20 | Seiko Advance:Kk | 紫外線硬化型インクジェットインク組成物及びそれを用いた印刷物 |
JP2010265422A (ja) * | 2009-05-18 | 2010-11-25 | Seiko Epson Corp | 表面処理顔料、インク組成物、及びインクジェット記録方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10155873B2 (en) * | 2015-11-17 | 2018-12-18 | Seiko Epson Corporation | Ultraviolet-curable composition and recorded matter |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5899671B2 (ja) | 2016-04-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5998624B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット組成物および印刷物 | |
JP5857766B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット用組成物および記録物 | |
JP6051532B2 (ja) | 記録物 | |
JP5821269B2 (ja) | 金属粉末、紫外線硬化型インクジェット組成物および記録物 | |
JP6064555B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット用組成物および記録物 | |
JP6094054B2 (ja) | 記録物の製造方法 | |
JP6213164B2 (ja) | 金属粉末、紫外線硬化型インクジェット組成物および記録物 | |
JP6299159B2 (ja) | 紫外線硬化型組成物および記録物 | |
JP5834502B2 (ja) | インクセット、記録物の製造方法および記録物 | |
WO2015068376A1 (ja) | 紫外線硬化型組成物および記録物 | |
JP5793981B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット組成物および記録物 | |
JP5793982B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット組成物および記録物 | |
JP2013122008A (ja) | 記録物の製造方法および記録物 | |
JP6064554B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット用組成物および記録物 | |
JP2014172956A (ja) | 紫外線硬化型インクジェット用組成物および記録物 | |
JP6268947B2 (ja) | 記録物の製造方法 | |
JP6035709B2 (ja) | 金属粉末の製造方法 | |
JP2013121656A (ja) | インクジェット描画方法および記録物 | |
JP2016060814A (ja) | 紫外線硬化型組成物および記録物 | |
JP5899671B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット組成物の製造方法 | |
JP6268946B2 (ja) | 記録物の製造方法 | |
JP2013230660A (ja) | 記録物の製造方法および記録物 | |
JP6156477B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット用組成物および記録物 | |
JP6056933B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット組成物および記録物の製造方法 | |
JP5853416B2 (ja) | 金属粉末、紫外線硬化型インクジェット組成物および記録物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140530 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150212 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150217 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150414 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150728 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150917 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160209 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160222 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5899671 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |