JP2012253915A - リニアモータ装置とリニアモータ装置を駆動する方法 - Google Patents

リニアモータ装置とリニアモータ装置を駆動する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スイッチングリップルによる他の駆動回路への影響を低減したリニアモータ装置とリニアモータ装置を駆動する方法とを提供することを目的とする。
【解決手段】ライン状に整列され、順次電流駆動される複数のリニアモータと、複数のリニアモータコイルの各々に隣接して配置される複数のリップル相殺用リニアモータと、を備えリップル相殺用リニアモータは、隣接するリニアモータが電流駆動される場合に、リニアモータにより生成される磁界を低減させるように、リップル相殺用リニアモータのコイルにリップル成分のみを供給するリニアモータ装置とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、リップル成分に起因する電磁波を低減するリニアモータ装置とリニアモータ装置を駆動する方法とに関する。
図8は、一般的なリニアモータ駆動装置8000の概略構成について説明する図である。図8から理解されるように、リニアモータ駆動装置8000は、4相のコイルを一直線上に並べたリニアモータコイル84を備える。リニアモータコイル84は、コイル支持部材83に支持されている。また、リニアモータ駆動装置8000は、リニアモータコイル84を構成するコイルの並ぶ方向と平行に、一対のガイドレール82を備える。
また、ガイドレール82に沿って、テーブル天板81のガイド部812が、リニアモータコイル84を挟持するように取り付けられる。また、上下一対のテーブル天板81は、ガイドレール82に沿って、リニアモータコイル84の並ぶ方向に摺動自在に可動となる。
また、ガイド部812には、位置決め精度やメンテナンス性を考慮し、転がりガイド、摺動ガイド、静圧ガイドなど種々の可動機構が適宜用いられてもよい。上下一対のテーブル天板81の各々には、リニアモータコイル84と対向するように、可動磁石85が取り付けられる。また、可動磁石85は、コイルの並ぶ方向に永久磁石を極性を交互にして4つ並べて構成される。
また、各可動磁石85は、リニアモータコイル84を介して互いに異なる極性どうし対向するようにして上下一対のテーブル天板81に取り付けられる。また、リニアモータ駆動装置8000は、ガイドレール82の側方に、テーブル天板81の位置を検出するリニアスケールなどの位置検出器86を備える。
また、位置検出器86の出力は、テーブル天板81の位置信号を得るカウンタユニット87へと入力され、カウンタユニット87の出力は、各コイル相を切り替えるための相切り替えコントローラ89に入力される。
また、相切り替えコントローラ89は、カウンタユニット87からのテーブル天板81の位置信号に応じて、スイッチ810を切り替え制御する。各スイッチ810には、対応する電流アンプ811を介してコイル相が接続されており、相切り替えコントローラ89が出力するコイル選択信号により、スイッチ810が切り替え制御されて、各コイル相への通電が切り替えられる。
また、リニアモータ駆動装置8000は、テーブル天板81の目標位置とカウンタユニット87から得られる現在位置との差分を演算し、各スイッチ810へ指令値として出力するサーボコントローラ88を備える。このため、サーボコントローラ88は、カウンタユニット87の出力が入力されるように接続される。上述したように、リニアモータ駆動装置8000は、例えば位置決めテーブル装置等として構成されてもよい。
図9は、リニアモータ駆動装置8000におけるリニアモータコイル84の通電パターンを説明する図である。図9に示すように、リニアモータコイル84は、コイル1乃至コイル4として示す4つのコイルを備える。また、図9において、記号Aは紙面裏面方向への電流の向きを示し、記号Bは紙面表面方向への電流の向きを示すものとする。
また、図9の(a)〜(h)に順次説明するように、リニアモータ駆動装置8000は、可動磁石85の位置によって、通電するコイルおよびそのコイルに流れる電流の向きを順次切り替え、同一方向(紙面右方向)に推力を発生させる。これにより、リニアモータ駆動装置8000は、可動磁石85を当該同一方向に移動させるとともに、可動磁石85に固定されているテーブル天板81を当該同一方向に移動させることができる。
特開平07−134618号公報
リニアモータ駆動装置の小型化や高密度実装化に伴い、リニアモータ駆動回路のスイッチングリップルが、コイルの相互誘導により他の駆動回路に影響して、動作異常を生じることが益々懸念される。
本願発明は上述した問題点に鑑み為された発明であって、周波数応答特性を悪化させることなく、スイッチングリップルによる他の駆動回路への影響を低減したリニアモータ装置とリニアモータ装置を駆動する方法とを提供することを目的とする。
本発明のリニアモータ装置は、ライン状に整列され、順次電流駆動される複数のリニアモータコイルと、複数のリニアモータコイルの各々に隣接して配置される複数のリップル相殺用リニアモータコイルと、を備えリップル相殺用リニアモータコイルは、隣接するリニアモータコイルが電流駆動される場合に、リニアモータコイルにより生成される磁界を低減させるように、リップル相殺用リニアモータコイルにリップル成分のみを供給されることを特徴とする。
また、本発明のリニアモータ装置は、好ましくはリップル相殺用リニアモータコイルの磁極が、隣接するリニアモータコイルの磁極とは、逆であることを特徴とする。
また、本発明のリニアモータ装置は、さらに好ましくはリップル相殺用リニアモータコイルが、隣接するリニアモータコイルと同一のPWM信号により動作することを特徴とする。
また、本発明のリニアモータ装置は、さらに好ましくはリップル相殺用リニアモータコイルに、該コイルに流れる電流の直流分を遮断する直流分遮断コンデンサが接続されることを特徴とする。
また、本発明のリニアモータ装置は、さらに好ましくはリップル相殺用リニアモータコイルが、隣接するリニアモータコイルと同一の同期クロックにより駆動されることを特徴とする。
また、本発明のリニアモータ装置は、さらに好ましくは隣接するリニアモータコイルが電流駆動される場合に、直流電流成分をゼロとするコマンド0でリップル相殺用リニアモータが駆動されることを特徴とする。
また、本発明のリニアモータ装置は、さらに好ましくはリップル相殺用リニアモータコイルが、電流駆動されるリニアモータコイルに隣接する他のリニアモータコイルであり、リニアモータコイルが電流駆動される場合には、隣接する他のリニアモータコイルに直流分遮断コンデンサが電気的に接続されて、リニアモータコイルにより生成されるリップルに対応する磁界を低減させるように、リップル成分のみを隣接する他のリニアモータコイルに供給し、隣接する他のリニアモータコイルが直流分を含む電流で駆動される場合には、直流分遮断コンデンサが電気的に非接続とされることを特徴とする。
また、上述のリニアモータ装置を駆動する本発明の方法は、駆動対象となるリニアモータコイルを電流駆動するとともに、リニアモータに隣接するリップル相殺用リニアモータコイルにリップル電流成分を供給することを特徴とする。
また、本発明のリニアモータ装置を駆動する方法は、好ましくは駆動対象となるリニアモータコイルを電流駆動するとともに、リニアモータコイルに隣接するリップル相殺用リニアモータコイルを直流電流成分をゼロとするコマンド0で駆動することを特徴とする。
また、本発明のプログラムは、上述のリニアモータ装置を駆動する方法を、リニアモータ装置の制御部に実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
また、本発明の記憶媒体は、上述のプログラムを格納したコンピュータに読み取り可能な記憶媒体であることを特徴とする。
周波数応答特性を低下させることなく、スイッチングリップルによる他の駆動回路への影響を低減したリニアモータ装置とリニアモータ装置を駆動する方法とを提供できる。
本実施形態のリニアモータ駆動装置の構成概要を説明するブロック図である。 インバータ1(INV1)とインバータ1’(INV1’)とからコイル(1)とコイル(1’)とに対し、各リップルの位相がそろって同期するように、各々供給される駆動電流を説明する図である。 他の実施形態のリニアモータ駆動装置の構成概要を説明するブロック図である。 他の実施形態のコイル(1)とコイル(1’)とに対し、各リップルの位相がそろって同期するように、インバータ1(INV1)とインバータ1’(INV1’)とから各々供給される駆動電流を説明する図である。 一般的なリニアモータの駆動により隣接するリニアモータに相互誘導によるリップル電流成分に起因する誘導電流が生じる状態を説明する概念図である。 隣接するリニアモータを用いてリップル成分の相互誘導による影響を低減させる場合の動作フローを説明するフローチャートである。 一般的なリニアモータ駆動装置に対し、図1で説明したリニアモータ駆動装置を適用したリニアモータ駆動装置の構成概要を説明するブロック図である。 一般的なリニアモータ駆動装置の概略構成について説明する図である。 リニアモータ駆動装置におけるリニアモータコイルの通電パターンを説明する図である。
本実施形態において説明するリニアモータ駆動装置は、インバータとコイルとを備える。インバータ内のスイッチング動作により生じるリップル電流がコイルに供給されて、これにより発生する磁場に起因して、隣接するコイル間等での相互誘導により誘発される回路の異常動作等を低減する。
本実施形態のリニアモータ駆動装置は、位置決めテーブル等の産業用リニアモータ駆動装置であってもよい。駆動対象となるリニアモータコイルに隣接して配置されるコイルに対し、リップル分のみの電流を供給し、駆動対象となるリニアモータコイルとは逆極性の磁場を当該隣接コイルに生じさせて、これにより互いのリップル成分による磁場を相殺させる。
また、隣接するコイルには、その駆動インバータとの間に、直流成分のみを遮断する直流分遮断コンデンサCを設けてもよく、また、隣接するコイルの駆動インバータに対して直流分が「0」である電流指令値「コマンドゼロ」を指示入力してもよい。
ここで、スイッチングリップル電流自体を低減させるために、例えばフィルターの時低数を大きくする等の対応をとれば、周波数応答特性が悪化することとなる。しかし、本実施形態で説明するリニアモータ駆動装置においては、スイッチングリップル自体を低減させるのではなく、スイッチングリップルを利用して、互いにその磁場を打ち消すように相殺させることで、その磁場の干渉等による誤作動や異常動作を低減することができる。
図1は、本実施形態のリニアモータ駆動装置1000の構成概要を説明するブロック図である。説明の便宜上図1においては、リニアモータ駆動される一組のコイル及びインバータと、そのスイッチングリップルを相殺するリップル相殺用のコイル及びインバータとを示している。
図1から理解できるように、リニアモータ駆動装置1000は、リニアモータ1100の駆動電流を出力するインバータ1(INV1)100と、インバータ1(INV1)100により駆動電流Iが供給されるコイル(1)110とを備える。また、リニアモータ駆動装置1000は、リップル成分を相殺するための駆動電流を供給するリップル相殺用リニアモータ1200のインバータ1’(INV1’)200と、インバータ1’(INV1’)200により駆動電流I’が供給されるコイル(1’)210とを備える。
図1に示すように、コイル(1)110とコイル(1’)210とは、互いに相殺する磁場を生じるように磁極が逆に構成されている。また、図1においては、コイル(1)110に供給される駆動電流Iと、コイル(1’)210に供給される駆動電流I’とが、同じ向きである場合について示しているが、これに限定されるものではない。例えば、コイル(1)110の巻回方向とコイル(1’)210の巻回方向とを同一の巻回方向として、互いに電流向きが異なる(またはリップル成分電流値の正負が逆となる)ように駆動電流を供給してもよい。要するに生成されるリップル成分に対応する磁場が、互いに打ち消し合う磁極となる構成であればよい。
リニアモータ1100のインバータ1(INV1)100には、上位の制御装置等から駆動電流値に関する電流指令値(コマンド:CMD)が入力され、入力された電流指令値に対応する駆動電流が調整されてコイル(1)110に供給される。
また、リップル相殺用リニアモータ1200のインバータ1’(INV1’)200には電流指令値は入力されず、リニアモータ1100のインバータ1(INV1)100が生成したPWM信号を取得し、取得したPWM信号に基づいてインバータ1’(INV1’)200が駆動される。すなわち、インバータ1(INV1)100とインバータ1’(INV1’)200とは、より適切に互いのリップル対応磁場を相殺できるように、各々のリップルの位相・周期がそろうように同期した状態で駆動される。
図2は、インバータ1(INV1)100とインバータ1’(INV1’)200とからコイル(1)110とコイル(1’)210とに対し、各リップルの位相がそろって同期するように、各々供給される駆動電流を説明する図である。図2(a)がコイル(1)110の駆動電流を説明し、図2(b)がコイル(1’)210の駆動電流を説明する図である。
リップル相殺用リニアモータ1200は、インバータ1’(INV1’)200の出力から直流成分のみを遮断(カット)する直流分遮断コンデンサ(C)220を、インバータ1’(INV1’)200とコイル(1’)210との間に備える。これにより、コイル(1’)210は、図2(b)に示すようにスイッチングリップルの電流成分のみが供給されることとなるので、リップル電流成分に対応する磁場のみを生じる。
また、コイル(1)110には、図2(a)に示すように、電流指令値(CMD)に対応する直流電流とスイッチングリップルとが重畳された駆動電流が供給される。
また、コイル(1’)210に生じるリップル磁場とコイル(1)110の磁場とは打ち消し合って互いの磁極が逆になるように、コイル(1’)210の巻回方向が調整されるか、またはインバータ1’(INV1’)200からの電流供給向きが調整されている。このため、リニアモータ1100の駆動によるリップル成分の磁場は、リップル相殺用リニアモータ1200の磁場により相殺される。
また、図1においては、直流分遮断コンデンサ(C)220を備えるリップル相殺専用のリップル相殺用リニアモータ1200を、リニアモータ1100とは別に追加的に備えるリニアモータ駆動装置1000について説明した。
しかし、リニアモータ駆動装置1000は、リニアモータ1100が連続的に複数リニアに配置される構成を備えているので、追加的なリップル相殺用リニアモータ1200を設けることに替えて、駆動対象となるリニアモータ1100に隣接する他のリニアモータをリップル磁場相殺用に用いてもよい。
この場合には、各リニアモータ1100について、直流分遮断コンデンサ(C)220を接続/非接続に切り替え可能なスイッチング素子を配置し、隣接するリニアモータが駆動される場合には、直流分遮断コンデンサ(C)220を直列に接続して、駆動される当該隣接したリニアモータからPWM信号を取得することにより、リニアモータ1100を当該隣接したリニアモータのリップル相殺用リニアモータ1200として利用してもよい。
また、駆動対象となる当該隣接したリニアモータの相切り替えスイッチのオン接続信号に対応して、リップル磁場相殺用として用いるリニアモータ1100の直流分遮断コンデンサ(C)220の接続/非接続の切り替えスイッチング素子が、オン接続とされてもよい。また、図1から明らかなように直流分遮断コンデンサ(C)220は、接続時には直列に接続挿入され、非接続時においては直流分遮断コンデンサ(C)220を介さず直結する接続とする。
また、図3は、他の実施形態のリニアモータ駆動装置2000の構成概要を説明するブロック図である。説明の便宜上図3においては、リニアモータ駆動される一組のコイル及びインバータと、そのスイッチングリップルを相殺する一組のリップル相殺用のコイル及びインバータとを示している。
図3から理解できるように、リニアモータ駆動装置2000は、リニアモータ2100の駆動電流を出力するインバータ1(INV1)100と、インバータ1(INV1)100により駆動電流Iが供給されるコイル(1)110とを備える。また、リニアモータ駆動装置2000は、リップル成分を相殺するための駆動電流を供給するリップル相殺用リニアモータ2200のインバータ1’(INV1’)200と、インバータ1’(INV1’)200により駆動電流I’が供給されるコイル(1’)210とを備える。
図3に示すように、コイル(1)110とコイル(1’)210とは、互いに相殺する磁場を生じるように磁極が逆に構成されている。また、図3においては、コイル(1)110に供給される駆動電流Iと、コイル(1’)210に供給される駆動電流I’とが、同じ向きである場合について示しているが、これに限定されるものではない。例えば、コイル(1)110の巻回方向と、コイル(1’)210の巻回方向と、を同一の巻回方向として、互いに電流向きが異なる(またはリップル成分電流値の正負が逆となる)ように駆動電流を供給してもよい。
リニアモータ2100のインバータ1(INV1)100には、上位の制御装置から駆動電流値に関する電流指令値(コマンド:CMD)が入力され、入力された電流指令値に対応する駆動電流がコイル(1)110に供給される。
また、リップル相殺用リニアモータ2200のインバータ1’(INV1’)200には指令値ゼロ(コマンドゼロ:CMD=0)が入力され、リニアモータ2100のインバータ1(INV1)100から同期クロック信号を取得して、インバータ1(INV1)100と同期してリップル電流成分のみでインバータ1’(INV1’)200が駆動される。
すなわち、インバータ1(INV1)100とインバータ1’(INV1’)200とは、各々のリップルの位相・周期がそろうように同期した状態で駆動される。これにより、コイル(1)110とコイル(1’)210とで各々生じるリップル電流に対応する磁場は、互いに相殺するように磁極が逆であることを除いて同一となる。
図4は、リニアモータ2100のコイル(1)110とリップル相殺用リニアモータ2200のコイル(1’)210とに対し、各リップルの位相がそろって同期するように、インバータ1(INV1)100とインバータ1’(INV1’)200とから各々供給される駆動電流を説明する図である。図4(a)がリニアモータ2100のコイル(1)110の駆動電流を説明し、図4(b)がリップル相殺用リニアモータ2200のコイル(1’)210の駆動電流を説明する図である。ここで、図4(a)に示すようにCMD≠0の場合は三角波のピーク位置はDuty50%からずれるが、図4(b)に示すようにCMD=0の場合はDuty50%となる。また、モータ駆動装置においては、静止時、すなわちCMD=0の場合の精度が要求されるため、図3と図4とで説明した方式が効果的である。また、図3と図4とで説明した方式は、図1と図2とで説明したものより簡単な方式であり、好ましい。また、図4(a)に示すようにCMD≠0の場合は三角波のピーク位置はDuty50%からずれて、リップル低減効果は多少小さくなるが、モータ駆動装置として要求される精度としては支障がない範囲である。
リップル相殺用リニアモータ2200は、インバータ1’(INV1’)200に駆動電流の指令値ゼロが入力されることで、直流成分がゼロとなり実質的にスイッチングリップル成分のみからなる電流を、コイル(1’)210に供給する。これにより、コイル(1’)210は、スイッチングリップルの電流成分のみに対応する磁場を生じることとなる。
コイル(1’)210のリップル磁場とコイル(1)110の磁場とは互いの磁極が逆となるように、コイル(1’)210の巻回方向またはインバータ1’(INV1’)200からの電流供給向きが調整されているので、リニアモータ2100の駆動によるリップル電流成分に対応する磁場は、リップル相殺用リニアモータ2200のリップル電流のみに対応する磁場により相殺される。
また、図3においては、リップル相殺用リニアモータ2200を、リニアモータ1100とは別に追加的に備えるリニアモータ駆動装置2000について説明した。しかし、リニアモータ駆動装置2000は、リニアモータ2100が連続的に複数リニアに配置される構成を備えるので、追加的なリップル相殺用リニアモータ2200を設けることに替えて、駆動対象となるリニアモータ2100に隣接する他のリニアモータをリップル磁場の相殺用に用いてもよい。
また、各リニアモータ2100について、隣接するリニアモータが駆動される場合には、上位の制御装置または制御部から電流ゼロの指令値(コマンドゼロ)が入力されるとともに、駆動される当該隣接したリニアモータから同期クロック信号を取得することにより、リニアモータ2100を当該隣接したリニアモータのリップル相殺用リニアモータ2200として順次利用してもよい。
図5は、一般的なリニアモータ3100(1)の駆動により隣接するリニアモータ3100(2)に相互誘導によるリップル電流成分に起因する誘導電流が生じる状態を説明する概念図である。
図5に示すように、リニアモータ装置3000においては、複数のリニアモータ3100(1)、3100(2)、・・・、3100(n)が隣接してリニアに配列されて構成される。また、各リニアモータ3100(1)、3100(2)、・・・、3100(n)は、不図示の可動子の移動に対応して、電流I、I、・・・、Iが各々コイル1、コイル2、・・・、コイルnに順次通電制御される。
このため、ある任意の時点において通電制御されているリニアモータ3100(1)に隣接して配置されるリニアモータ3100(2)は、当該時点においては通電制御されていないにも拘わらず、隣接するリニアモータ3100(1)のコイル1に流れるリップル電流に対応する磁場により相互誘導され、予期せぬ異常動作を生じることが懸念される。
また、図5においては説明の便宜上、隣接するリニアモータのみについての相互誘導を説明したが、当該磁場が影響する磁界の範囲内に配列されている他のリニアモータ全てについて、同様の懸念が生じる。実施形態で説明するリニアモータ駆動装置1000,2000等においては、隣接するリニアモータに相互誘導により影響するリップル対応磁場を相殺することが可能であるので、リップル成分の相互誘導による異常動作等の懸念を低減できる。
図6は、隣接するリニアモータを用いてリップル成分の相互誘導による影響を低減させる場合の動作フローを説明するフローチャートである。
(ステップS610)
リニアモータ駆動装置の駆動を開始するか否かを判断する。リニアモータ駆動装置の駆動を開始する場合には、ステップS620へと進む。リニアモータ駆動装置の駆動を開始しない場合には、ステップS610で待機する。
(ステップS620)
可動子の位置に対応するリニアモータへの通電を可動子の移動に対応して順次遂行するとともに、当該通電制御される各リニアモータに隣接するリニアモータのコイルにリップル成分のみを逆極性となるように順次供給する。
ここで、リップル成分のみを逆極性となるように通電する方法としては、図1乃至図4で説明したいずれかの方法を用いることができる。また、通電制御される各リニアモータと、磁場相殺用の隣接リニアモータと、の間でリップルの位相を整合させるために、共に同一のPWM信号または同一の同期クロックを利用することが好ましい。可動子の移動に対応して、通電されるリニアモータが順次移動すれば、リップル磁場相殺用のリニアモータも通電されるリニアモータに常に隣接するように順次移動する。
(ステップS630)
リニアモータ駆動装置の駆動を終了するか否かを判断する。リニアモータ駆動装置の駆動を終了する場合には、この処理フローを終了する。リニアモータ駆動装置の駆動を終了しない場合には、ステップS620に戻る。
図7は、図8で説明したリニアモータ駆動装置8000に対し、実施形態で説明したリニアモータ駆動装置1000を適用した本発明にかかるリニアモータ駆動装置7000の構成概要例を説明するブロック図である。図7においては、一つのリニアモータを図8の紙面表裏方向での断面で説明している。
図7に示すように、リニアモータ駆動装置7000は、各コイル相を切り替えるための相切り替えコントローラ7089を備える。相切り替えコントローラ7089は、可動子7085(a),7085(b)の位置情報に応じて、対応するコイルに通電されるようにスイッチ7810を切り替え制御する。各スイッチ7810には、対応する電流アンプ7811を介してコイル相7110が接続されており、相切り替えコントローラ7089が出力するコイル選択信号により、スイッチ7810が切り替え制御されて、可動子7085(a),7085(b)に対応する各コイル相7110への通電が切り替えられる。
また、リニアモータ駆動装置7000は、可動子7085(a),7085(b)の目標位置と現実の位置情報との差分を演算し、各スイッチ7810へ指令値として出力するサーボコントローラ7088を備える。不図示の位置検出部で検出された可動子等の位置情報と、不図示の上位の制御装置等から指示された目標位置情報とが、サーボコントローラ7088に入力される。
また、リニアモータ駆動装置7000は、電流アンプ7811の駆動に対応して電流アンプ7811からPWM信号を取得して駆動されるリップル相殺用リニアモータ電流アンプ7812を備える。
リップル相殺用リニアモータ電流アンプ7812は、直流分遮断コンデンサ(C)7220を介して、リップル相殺用コイル7210にリップル成分のみの電流を供給する。また、リップル相殺用リニアモータ電流アンプ7812は、PWM信号を電流アンプ7811から取得するので、リップル相殺用リニアモータ電流アンプ7812のスイッチングリップルの位相は電流アンプ7811のスイッチングリップルの位相と同一となる。
すなわち、各コイル相7110で生じるスイッチングリップル電流に対応する磁場に対して位相が揃うとともに当該磁場を打ち消す逆極性の磁場が、リップル相殺用コイル7210に生じる。
また、図7に示すように、リップル相殺用コイル7210は、各コイル相7110と重ねるように配置されている。このため、各コイル相7110で生じた磁場は、リップル相殺用コイル7210でリップル成分に対応する磁場が相殺されて、その周囲にはリップル磁場が低減された磁場が形成されるものとなる。
上述したように、実施形態で説明したリニアインバータ駆動装置は、リニアモータを駆動する場合に、通電制御されているコイルに生じるスイッチングリップル分の磁束が、隣接する他のリニアモータに悪影響を与え、発振等の異常動作が生じる懸念を低減する。
また、スイッチングリップル分の磁束を相殺する逆極性の磁場を生じるリニアインバータ回路等は、別途追加してもよく、既存のリニアインバータを用いてもよい。また、相殺用のリニアインバータは、既存のリニアインバータに、コイル駆動電流のスイッチングリップル分のみを透過させるコンデンサを設けることで、容易に構成できる。
また、相殺用のリニアインバータは、例えば既存のリニアインバータにコマンドゼロを入力し、駆動対象のリニアインバータと同期させることで容易に実現できる。また、相殺用のリニアインバータの逆極性は、リップル電流の正負を真逆にするか、コイルの巻回方向を逆にすること等により実現してもよい。
上述したリニアモータ駆動装置1000,2000,7000等は、実施形態での説明に限定されるものではなく、本実施形態で説明する技術思想の範囲内かつ自明な範囲内で、適宜その構成や動作及び駆動方法等を変更することができる。
本発明のリニアモータ駆動装置は、各種産業用機器等の位置決めテーブル装置やリニアモータ駆動システム等に広く適用できる。
100・・インバータ1(INV1)、110・・コイル(1)、200・・インバータ1’(INV1’)、210・・コイル(1’)、220・・直流分遮断コンデンサ(C)、1100・・リニアモータ、1200・・リップル相殺用リニアモータ。

Claims (11)

  1. ライン状に整列され、順次電流駆動される複数のリニアモータコイルと、
    前記複数のリニアモータコイルの各々に隣接して配置される複数のリップル相殺用リニアモータコイルと、を備え
    前記リップル相殺用リニアモータコイルは、隣接する前記リニアモータコイルが電流駆動される場合に、前記リニアモータコイルにより生成される磁界を低減させるように、前記リップル相殺用リニアモータコイルにリップル成分のみを供給される
    ことを特徴とするリニアモータ装置。
  2. 請求項1に記載のリニアモータ装置において、
    前記リップル相殺用リニアモータコイルの磁極は、隣接する前記リニアモータコイルの磁極とは、逆である
    ことを特徴とするリニアモータ装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のリニアモータ装置において、
    前記リップル相殺用リニアモータコイルは、前記隣接するリニアモータコイルと同一のPWM信号により動作する
    ことを特徴とするリニアモータ装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のリニアモータ装置において、
    前記リップル相殺用リニアモータコイルに、該コイルに流れる電流の直流分を遮断する直流分遮断コンデンサが接続される
    ことを特徴とするリニアモータ装置。
  5. 請求項1または請求項2に記載のリニアモータ装置において、
    前記リップル相殺用リニアモータコイルは、前記隣接するリニアモータコイルと同一の同期クロックにより駆動される
    ことを特徴とするリニアモータ装置。
  6. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のリニアモータ装置において、
    前記隣接するリニアモータコイルが電流駆動される場合に、直流電流成分をゼロとするコマンド0でリップル相殺用リニアモータが駆動される
    ことを特徴とするリニアモータ装置。
  7. 請求項4に記載のリニアモータ装置において、
    前記リップル相殺用リニアモータコイルは、電流駆動される前記リニアモータに隣接する他のリニアモータコイルであり、
    前記リニアモータコイルが電流駆動される場合には、前記隣接する他のリニアモータコイルに前記直流分遮断コンデンサが電気的に接続されて、前記リニアモータコイルにより生成されるリップルに対応する磁界を低減させるように、リップル成分のみを前記隣接する他のリニアモータコイルに供給し、
    前記隣接する他のリニアモータコイルが直流分を含む電流で駆動される場合には、前記直流分遮断コンデンサが電気的に非接続とされる
    ことを特徴とするリニアモータ装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のリニアモータ装置を駆動する方法において、
    駆動対象となる前記リニアモータコイルを電流駆動するとともに、前記リニアモータコイルに隣接する前記リップル相殺用リニアモータコイルにリップル電流成分を供給する
    ことを特徴とするリニアモータ装置を駆動する方法。
  9. 請求項8に記載のリニアモータ装置を駆動する方法において、
    駆動対象となる前記リニアモータコイルを電流駆動するとともに、前記リニアモータコイルに隣接するリップル相殺用リニアモータコイルを直流電流成分をゼロとするコマンド0で駆動する
    ことを特徴とするリニアモータ装置を駆動する方法。
  10. 請求項8または請求項9に記載のリニアモータ装置を駆動する方法を、前記リニアモータ装置の制御部に実行させるためのプログラム。
  11. 請求項10に記載のプログラムを格納したコンピュータに読み取り可能な記憶媒体。

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