JP2012251529A - 遠心圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遠心圧縮機において、インペラのディスクの背面とシールプレートとの間の隙間を通じてインペラの外周側から内周側のシール部に向かい、ケーシングのインペラが収容された空間からシール部を通じて連通する空間へ漏れ出る流体の漏れ流れを低減する効果が十分に得られるようにする。
【解決手段】遠心圧縮機(2)は、インペラ(12)と、ケーシング(11)とを有している。ケーシング(11)は、インペラ(12)のディスク(12a)の背面に対向するシールプレート(11f)と、シールプレート(11f)の内周側に配置されたシール部(13)と、を有する。ケーシング(11)のインペラ(12)が収容された空間(11c)の流体の圧力は、シール部(13)を通じて連通する空間(Sa)の圧力よりも高くなっており、ディスク(12a)の背面には、インペラ(11)の回転方向に対して後傾した案内羽根(14)が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、遠心圧縮機、特に、遠心圧縮機におけるインペラのディスクの背面とケーシングのシールプレートとの間の隙間を通じて、インペラの外周側から内周側のシール部に向かい、ケーシングのインペラが収容された空間からシール部を通じて連通する空間へ漏れ出る流体の漏れ流れを低減するための構成に関する。
従来より、特許文献1(特開昭59−226299号公報)に示すような、遠心圧縮機がある。この遠心圧縮機では、インペラのディスクの背面に対向するケーシング面(ケーシングのシールプレート)に、複数のフィンを設けた構成が採用されている。これにより、インペラのディスクの背面とケーシングのシールプレートとの間の隙間を通じてインペラの外周側から内周側のシール部に向かい、ケーシングのインペラが収容された空間からシール部を通じて連通する空間へ漏れ出る流体の漏れ流れを制限するようにしている。
また、特許文献2(特開平7−332283号公報)に示す多段遠心圧縮機では、前段側のインペラのディスクの背面に、インペラの回転方向接線に対して負の角度を持つ案内羽根を設けた構成が採用されている。これにより、前段側のインペラのディスクの背面とディスクの背面に対向するケーシングの静止流路(シールプレート)との間の隙間を通じて前段側のインペラの内周側から外周側に向かう後段側からの流体の漏れ流れを制限するようにしている。
遠心圧縮機では、運転効率を向上させるという観点で、インペラのディスクの背面とケーシングのシールプレートとの間の隙間を通じて、インペラの外周側から内周側のシール部に向かい、ケーシングのインペラが収容された空間からシール部を通じて連通する空間へ漏れ出る流体の漏れ流れを低減することが特に重要である。
しかし、上記特許文献1に示す構成では、複数のフィンがケーシングのシールプレートに対して静止している。このため、インペラの外周側から内周側のシール部に向かい、ケーシングのインペラが収容された空間からシール部を通じて連通する空間へ漏れ出る流体の漏れ流れを低減する効果が十分ではない。また、上記特許文献2に示す構成では、案内羽根がインペラの外周側から内周側のシール部に向かうように流体を案内する。このため、ケーシングのインペラが収容された空間からシール部を通じて連通する空間へ漏れ出る流体の漏れ流れを増大させることになり、インペラの外周側から内周側のシール部に向かい、ケーシングのインペラが収容された空間からシール部を通じて連通する空間へ漏れ出る流体の漏れ流れを低減する効果を得ることはできない。
一方、遠心圧縮機は、大型のヒートポンプ装置において、冷媒の圧縮機として使用されることがある。そして、このような大型のヒートポンプ装置においても、オゾン層破壊や温暖化等の環境問題を考慮して、冷媒として二酸化炭素を使用することが考えられる。
しかし、冷媒として二酸化炭素を使用するヒートポンプ装置においては、冷媒の動作圧力が高い。このため、遠心圧縮機を冷媒の圧縮機として使用すると、冷媒としてフロン等を使用する場合に比べて、インペラの外周側から内周側のシール部に向かい、ケーシングのインペラが収容された空間からシール部を通じて連通する空間へ漏れ出る流体の漏れ流れが増大する傾向になることが予想される。
このため、冷媒の圧縮機として遠心圧縮機を使用する大型のヒートポンプ装置において、冷媒として二酸化炭素を使用する場合には、インペラの外周側から内周側のシール部に向かい、ケーシングのインペラが収容された空間からシール部を通じて連通する空間へ漏れ出る流体の漏れ流れの増大が懸念される。
本発明の課題は、遠心圧縮機において、インペラのディスクの背面とシールプレートとの間の隙間を通じて、インペラの外周側から内周側のシール部に向かい、ケーシングのインペラが収容された空間からシール部を通じて連通する空間へ漏れ出る流体の漏れ流れを低減する効果が十分に得られるようにすることにある。
第1の観点にかかる遠心圧縮機は、インペラと、ケーシングとを有している。インペラは、ディスクの前面に配置された複数のブレードを有しており、ディスクの前後方向に延びる回転軸回りに回転する。ケーシングは、ディスクの背面に対向するシールプレートと、シールプレートの内周側に配置されたシール部と、を有しており、内部にインペラを回転自在に収容する。そして、ケーシングのインペラが収容された空間の流体の圧力は、シール部を通じてケーシングのインペラが収容された空間と連通する空間の圧力よりも高くなっており、ディスクの背面には、インペラの回転方向に対して後傾した案内羽根が設けられている。
この遠心圧縮機では、ディスクの背面にインペラの回転方向に対して後傾した案内羽根を設けた構造を採用することによって、ディスクの背面とシールプレートとの間の隙間において、内周側から外周側へ圧力勾配が形成される。これにより、シール部のケーシングのインペラが収容された空間側とシール部を挟んで反対側の空間側との間の圧力差を小さくすることができ、ケーシングのインペラが収容された空間からシール部を通じて連通する空間へ漏れ出る流体の漏れ流れを低減する効果を十分に得ることができる。
第2の観点にかかる遠心圧縮機は、第1の観点にかかる遠心圧縮機において、流体が二酸化炭素である。
例えば、冷媒として二酸化炭素を使用するヒートポンプ装置において、遠心圧縮機を冷媒の圧縮機として使用する場合には、流体(すなわち、二酸化炭素)の動作圧力が高くなる。このため、インペラのディスクの背面とシールプレートとの間の隙間を通じてインペラの外周側から内周側のシール部に向かい、ケーシングのインペラが収容された空間からシール部を通じて連通する空間へ漏れ出る流体の漏れ流れが増大しやすい傾向にある。
これに対して、この遠心圧縮機では、上記のように、ケーシング内部から外部への流体の漏れ流れを低減する効果が十分に得ることができるため、フロン等の動作圧力が低い流体を使用する場合に比べて、漏れ流れを低減するメリットが大きくなる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、遠心圧縮機においてインペラのディスクの背面とシールプレートとの間の隙間を通じてインペラの外周側から内周側のシール部に向かい、ケーシングのインペラが収容された空間からシール部を通じて連通する空間へ漏れ出る流体の漏れ流れを低減する効果を十分に得ることができる。
本発明にかかる遠心圧縮機としての単段遠心圧縮機が採用された第1実施形態のヒートポンプ装置の概略構成図である。 本発明にかかる単段遠心圧縮機の概略断面図である。 図2のインペラ及び圧縮機構ケーシングのシールプレート近傍を示す概略拡大断面図である。 図3のI−I断面図である。 本発明にかかる多段遠心圧縮機としての2段遠心圧縮機が採用された第2実施形態のヒートポンプ装置の概略構成図である。 本発明にかかる2段遠心圧縮機の概略断面図である。 本発明にかかる多段遠心圧縮機としての4段遠心圧縮機が採用された第2実施形態のヒートポンプ装置の概略構成図である。 本発明にかかる4段遠心圧縮機の概略断面図である。
以下、本発明にかかる遠心圧縮機の実施形態について、図面に基づいて説明する。
(1)第1実施形態
<ヒートポンプ装置の全体構成>
図1は、本発明にかかる遠心圧縮機としての単段遠心圧縮機2が採用された第1実施形態のヒートポンプ装置1の概略構成図である。
ヒートポンプ装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルによって、空調や冷温水の生成を行う装置である。ヒートポンプ装置1は、主として、単段遠心圧縮機2と、放熱器3と、膨張機構4と、蒸発器5とを有しており、これらの機器が接続されることによって冷媒回路を構成している。ここでは、冷媒として二酸化炭素が使用されている。
単段遠心圧縮機2は、蒸発器5の出口に接続された吸入管6と、放熱器3の入口に接続された吐出管7とに接続されており、吸入管6から低圧の冷媒を吸入して圧縮した後に吐出管7に高圧の冷媒を吐出する遠心圧縮機である。
放熱器3は、単段遠心圧縮機2において圧縮された高圧の冷媒の放熱を行う熱交換器である。放熱器3における高圧の冷媒の放熱によって、室内空気を加熱して暖房を行ったり、水を加熱して温水を生成するようになっている。
膨張機構4は、放熱器3において放熱した高圧の冷媒を減圧する機構である。
蒸発器5は、膨張機構4において減圧された低圧の冷媒の蒸発を行う熱交換器である。蒸発器5における低圧の冷媒の蒸発によって、室内空気を冷却して冷房を行ったり、水を冷却して冷水を生成するようになっている。
このように、ヒートポンプ装置1は、冷媒として二酸化炭素を使用する蒸気圧縮式の冷凍サイクルによって、空調や冷温水の生成を行う装置であり、圧縮機として単段遠心圧縮機2を使用している。このため、冷媒としてフロン等を使用する場合に比べて、冷媒の動作圧力が高くなっている。例えば、冷媒としてフロンの一種であるR134aを使用する場合には、冷凍サイクルの低圧が約0.29MPa(蒸発温度0℃)であり、冷凍サイクルの高圧が約0.77MPa(凝縮温度30℃)である。これに対して、冷媒として二酸化炭素を使用する場合には、冷凍サイクルの低圧が約3.5MPa(蒸発温度0℃)となり、冷凍サイクルの高圧が約7.2MPa(凝縮温度30℃)となる。
<単段遠心圧縮機の構成>
図2は、単段遠心圧縮機2の概略断面図である。図3は、図2のインペラ12及び圧縮機構ケーシング11のシールプレート11f近傍を示す概略拡大断面図である。図4は、図3のI−I断面図である。ここで、インペラ12及び回転軸52の回転中心O、回転軸線をO−Oとし、回転軸線O−Oに沿う方向を軸方向又は前後方向とする。また、インペラ12のディスク12aにおいて、ブレード12bが形成されている面を前面とし、その反対側の面を背面とする。
単段遠心圧縮機2は、主として、圧縮機構10と、モータ50とを有している。
モータ50は、圧縮機構10を駆動するモータであり、主として、モータケーシング51と、回転軸52と、ロータ53と、ステータ54とを有している。
モータケーシング51の内部には、回転軸52、ロータ53及びステータ54を収容する空間Saが形成されている。モータケーシング51には、ロータ53及びステータ54を収容する空間Saと冷媒回路とを連通させるための冷却管入口51a及び冷却管出口51bとが形成されている。冷却管入口51aには、膨張機構4によって減圧された後の低圧の冷媒を冷媒回路から分岐させる冷却管9aが接続されている(図1参照)。冷却管出口51aには、モータケーシング51の内部空間Saを通過した低圧の冷媒を吸入管6に戻す冷却管9bが接続されている(図1参照)。これにより、モータケーシング51の内部空間Saの圧力は、冷凍サイクルにおける低圧になっており、この低圧の冷媒によって、ロータ53及びステータ54が冷却されるようになっている。
回転軸52は、モータケーシング51に固定された第1ラジアル軸受55及び第2ラジアル軸受56によって回転自在に支持されている。
回転軸52の軸方向一端(図2における左端)は、圧縮機構10側に突出している。回転軸52の軸方向他端(図2における右端)は、モータケーシング51に固定されるスラスト軸受57によって摺動可能に支持されている。
ロータ53は、第1ラジアル軸受55と第2ラジアル軸受56との軸方向間において、回転軸52と一体回転するように回転軸52に軸支されている。
ステータ54は、ロータ53の外周を囲むように設けられており、モータケーシング51に回転不能に支持されている。
圧縮機構10は、単段の遠心式の圧縮機構である。
圧縮機構10は、主として、圧縮機構ケーシング11と、インペラ12とを有している。
圧縮機構ケーシング11には、主として、吸込口11aと、吐出口11bと、内部空間11cとが形成されている。
吸込口11aは、圧縮機構ケーシング11の軸方向一端(図2における左端)に向かって開口しており、吸入管6に接続されている。
吐出口11bは、圧縮機構ケーシング11の周方向外端(図2における上端)に向かって開口しており、吐出管7に接続されている。
内部空間11cは、インペラ12を回転自在に収容しており、主として、前面壁11dと、外周壁11eと、シールプレートとしての背面壁11fと、スクロール壁11gとによって形成されている。前面壁11dは、インペラ12の前面に対向しており、吸込口11aに繋がっている。外周壁11eは、インペラ12の外周端面に対向している。シールプレート11fは、インペラ12の背面に対向しており、その内周端面が回転軸52の外周面近傍まで延びている。スクロール壁11gは、前面壁11d及び外周壁11eのさらに外周側を囲むように配置されており、吐出口11bに繋がっている。内部空間11cは、これらの壁11d〜11gによって形成されている。シールプレート11fの内周側には、シール部13が配置されている。シール部13は、複数の溝によって構成されるラビリンスシールからなる。
インペラ12は、主として、ディスク12aと、ディスク12aの前面に配置された複数のブレード12bとを有しており、ディスク12aの前後方向に延びる回転軸52回りに回転する。
ディスク12aは、その前面から背面に向かって拡径する略円錐形状を有しており、回転軸52と一体回転するように回転軸52に軸支されている。ディスク12aの外周端面は、外周壁11eに対向しており、ディスク12aの背面は、シールプレート11fに対向している。
このように、単段遠心圧縮機2は、モータ50の回転動力によって圧縮機構10を駆動し、流体としての冷媒を単段圧縮する遠心圧縮機である。そして、圧縮機構ケーシング11の内部(すなわち、内部空間11cのインペラ12の外周側の部分)の冷媒の圧力は、単段遠心圧縮機2の運転中において、圧縮機構ケーシング11の外部の雰囲気圧力(ここでは、シール部13を通じて連通しているモータケーシング51の内部の圧力)よりも高くなる。このため、単段遠心圧縮機2では、上記のように、シールプレート11fの内周側にシール部13が設けられており、インペラ12のディスク12aの背面と圧縮機構ケーシング11のシールプレート11fとの間の隙間を通じてインペラ12の外周側から内周側のシール部13に向かい、圧縮機ケーシング11のインペラ12が収容された内部空間11cからシール部13を通じて連通する空間(ここでは、モータケーシング51の内部空間Sa)へ漏れ出る冷媒の漏れ流れを低減しようとしている。
しかし、シール部13だけでは、冷媒の漏れ流れを低減する効果が十分ではなく、特に、ここでは、冷媒として二酸化炭素を使用しておりフロン等を使用する場合よりも動作圧力が高くなるため、圧縮機構ケーシング11の内部空間11cの冷媒の圧力とモータケーシング51の内部空間Saとの圧力差(ここでは、冷凍サイクルにおける高低圧差に相当)が非常に大きくなり、冷媒の漏れ流れが増大しやすい傾向になっている。例えば、冷媒としてフロンの一種であるR134aを使用する場合には、冷凍サイクルの低圧が約0.29MPa(蒸発温度0℃)であり、冷凍サイクルの高圧が約0.77MPa(凝縮温度30℃)であることから、圧力差が約0.48MPaであるが、冷媒として二酸化炭素を使用する場合には、冷凍サイクルの低圧が約3.5MPa(蒸発温度0℃)となり、冷凍サイクルの高圧が約7.2MPa(凝縮温度30℃)となるため、圧力差が約3.7MPaとなる。
そこで、単段遠心圧縮機2では、インペラ12のディスク12aの背面にインペラ12の回転方向Xに対して後傾した案内羽根14を設けるようにしている。すなわち、案内羽根14は、その外周縁に対して内周縁が回転方向Xの前方に位置するように傾斜している。さらに言い換えれば、案内羽根14は、回転方向Xの接線に対して正の角度を持つように傾斜している(図4参照)。ここでは、案内羽根14は、8つ設けられている。尚、案内羽根14の数は、8つに限定されない。
このような案内羽根14によって、単段遠心圧縮機2では、ディスク12aの背面とシールプレート11fとの間の隙間において、内周側から外周側へ圧力勾配が形成される。これにより、シール部13の圧縮機構ケーシング11のインペラ12が収容された内部空間11c側とシール部13を挟んで反対側の空間(ここでは、モータケーシング51の内部空間Sa)側との間の圧力差を小さくすることができ、圧縮機ケーシング11のインペラ12が収容された内部空間11cからシール部13を通じて連通する空間(ここでは、モータケーシング51の内部空間Sa)へ漏れ出る流体の漏れ流れを低減する効果を十分に得ることができる。ここでは、特に、冷媒として二酸化炭素を使用しており冷媒の漏れ流れが増大しやすい傾向になっていることから、漏れ流れを低減するメリットが大きくなっている。
(2)第2実施形態
<ヒートポンプ装置の全体構成>
図5は、本発明にかかる遠心圧縮機としての2段遠心圧縮機102が採用された第2実施形態のヒートポンプ装置101の概略構成図である。
ヒートポンプ装置101は、第1実施形態のヒートポンプ装置1と同様に、蒸気圧縮式の冷凍サイクルによって、空調や冷温水の生成を行う装置である。ヒートポンプ装置101は、主として、2段遠心圧縮機102と、放熱器3と、膨張機構4と、蒸発器5とを有しており、これらの機器が接続されることによって冷媒回路を構成している。ここでは、冷媒として二酸化炭素が使用されている。尚、ヒートポンプ装置101は、単段遠心圧縮機2に代えて2段遠心圧縮機102を使用する点を除いては、第1実施形態のヒートポンプ装置1と同様の構成であるため、2段遠心圧縮機102を除く構成についての説明を省略する。
<2段遠心圧縮機の構成>
図6は、2段遠心圧縮機102の概略断面図である。ここで、第1インペラ112、第2インペラ122及び回転軸152の回転中心O、回転軸線をO−Oとし、回転軸線O−Oに沿う方向を軸方向又は前後方向とする。また、第1インペラ112のディスク112a及び第2インペラ122のディスク122aにおいて、ブレード112b及びブレード122bが形成されている面を前面とし、その反対側の面を背面とする。
2段遠心圧縮機102は、主として、第1圧縮機構110と、第2圧縮機構120と、モータ150とを有している。
モータ150は、第1圧縮機構110及び第2圧縮機構120を駆動するモータであり、主として、モータケーシング151と、回転軸152と、ロータ53と、ステータ54とを有している。
モータケーシング151の内部には、回転軸152、ロータ53及びステータ54を収容する空間Saが形成されている。ロータ53、ステータ54、冷却管入口51a、及び、冷却管出口51bは、第1実施形態の単段遠心圧縮機2のロータ53、ステータ54、冷却管入口51a、及び、冷却管出口51bと同様であるため、ここでは説明を省略する。また、冷却管入口51a及び冷却管出口51bに接続される冷媒管9a、9b(図5参照)も、第1実施形態の冷媒管9a、9bと同様であるため、ここでは説明を省略する。
回転軸152は、第1実施形態の単段遠心圧縮機2と同様に、モータケーシング151に固定された第1ラジアル軸受55及び第2ラジアル軸受56によって回転自在に支持されている。
回転軸152の軸方向一端(図6における左端)は、第1圧縮機構110側に突出している。回転軸152の軸方向他端(図6における右端)は、第2圧縮機構120側に突出している。回転軸152の第2ラジアル軸受56の軸方向他端側の部分には、円板状のホイール部152aが設けられている。ホイール部152aは、モータケーシング151に固定されるスラスト軸受157によって摺動可能に支持されている。
第1圧縮機構110及び第2圧縮機構120は、第1圧縮機構110を第1段とし、第2圧縮機構120を第2段とする2段の遠心式の圧縮機構である。
第1圧縮機構110は、吸入管6から低圧の冷媒を吸入して圧縮した後に第2圧縮機構120に中間圧の冷媒を吐出する。第1圧縮機構110は、主として、第1圧縮機構ケーシング111と、第1インペラ112とを有している。
第1圧縮機構ケーシング111には、主として、第1吸込口111aと、第1吐出口111bと、第1内部空間111cとが形成されている。
第1吸込口111aは、第1圧縮機構ケーシング111の軸方向一端(図6における左端)に向かって開口しており、吸入管6に接続されている。
第1吐出口111bは、第1圧縮機構ケーシング111の周方向外端(図6における上端)に向かって開口しており、第2圧縮機構120の第2吸込口121aに連通する中間吐出管108(図5参照)に接続されている。
第1内部空間111cは、第1インペラ112を回転自在に収容しており、主として、前面壁111dと、外周壁111eと、シールプレートとしての背面壁111fと、スクロール壁111gとによって形成されている。前面壁111dは、第1インペラ112の前面に対向しており、第1吸込口111aに繋がっている。外周壁111eは、第1インペラ112の外周端面に対向している。シールプレート111fは、第1インペラ112の背面に対向しており、その内周端面が回転軸152の外周面近傍まで延びている。スクロール壁111gは、前面壁111d及び外周壁111eのさらに外周側を囲むように配置されており、第1吐出口111bに繋がっている。第1内部空間111cは、これらの壁111d〜111gによって形成されている。シールプレート111fの内周側には、第1シール部113が配置されている。第1シール部113は、複数の溝によって構成されるラビリンスシールからなる。
第1インペラ112は、主として、ディスク112aと、ディスク112aの前面に配置された複数のブレード112bとを有しており、ディスク112aの前後方向に延びる回転軸152回りに回転する。
ディスク112aは、その前面から背面に向かって拡径する略円錐形状を有しており、回転軸152と一体回転するように回転軸152に軸支されている。ディスク112aの外周端面は、外周壁111eに対向しており、ディスク112aの背面は、シールプレート111fに対向している。
第2圧縮機構120は、中間吐出管108から中間圧の冷媒を吸入して圧縮した後に吐出管7に高圧の冷媒を吐出する。第2圧縮機構120は、主として、第2圧縮機構ケーシング121と、第2インペラ122とを有している。
第2圧縮機構ケーシング121には、主として、第2吸込口121aと、第2吐出口121bと、第2内部空間121cとが形成されている。
第2吸込口121aは、第2圧縮機構ケーシング121の軸方向一端(図6における右端)に向かって開口しており、中間吐出管108(図5参照)に接続されている。
第2吐出口121bは、第2圧縮機構ケーシング121の周方向外端(図6における上端)に向かって開口しており、吐出管7に接続されている。
第2内部空間121cは、第2インペラ122を回転自在に収容しており、主として、前面壁121dと、外周壁121eと、シールプレートとしての背面壁121fと、スクロール壁121gとによって形成されている。前面壁121dは、第2インペラ122の前面に対向しており、第2吸込口121aに繋がっている。外周壁121eは、第2インペラ122の外周端面に対向している。シールプレート121fは、第2インペラ122の背面に対向しており、その内周端面が回転軸152の外周面近傍まで延びている。スクロール壁121gは、前面壁121d及び外周壁121eのさらに外周側を囲むように配置されており、第2吐出口121bに繋がっている。第2内部空間121cは、これらの壁121d〜121gによって形成されている。シールプレート121fの内周側には、第2シール部123が配置されている。第2シール部123は、複数の溝によって構成されるラビリンスシールからなる。
第2インペラ122は、主として、ディスク122aと、ディスク122aの前面に配置された複数のブレード122bとを有しており、ディスク122aの前後方向に延びる回転軸152回りに回転する。
ディスク122aは、その前面から背面に向かって拡径する略円錐形状を有しており、回転軸152と一体回転するように回転軸152に軸支されている。ディスク122aの外周端面は、外周壁121eに対向しており、ディスク122aの背面は、シールプレート121fに対向している。
このように、2段遠心圧縮機102は、モータ150の回転動力によって圧縮機構110、120を駆動し、流体としての冷媒を2段圧縮する遠心圧縮機である。そして、圧縮機構ケーシング111、121の内部(すなわち、内部空間111c、121cのインペラ112、122の外周側の部分)の冷媒の圧力は、2段遠心圧縮機102の運転中において、圧縮機構ケーシング111、121の外部の雰囲気圧力(ここでは、シール部113、123を通じて連通しているモータケーシング151の内部の圧力)よりも高くなる。このため、2段遠心圧縮機102では、第1実施形態の単段遠心圧縮機2と同様に、シールプレート111f、121fの内周側にシール部113、123を設けて、インペラ112、122の外周側から内周側のシール部113、123に向かい、圧縮機ケーシング111、121のインペラ112、122が収容された内部空間111c、121cからシール部113、123を通じて連通する空間(ここでは、モータケーシング151の内部空間Sa)へ漏れ出る冷媒の漏れ流れを低減しようとしている。
しかし、シール部113、123だけでは、冷媒の漏れ流れを低減する効果が十分ではなく、特に、ここでは、冷媒として二酸化炭素を使用しているため、冷媒の漏れ流れが増大しやすい傾向になっている。
そこで、2段遠心圧縮機102では、第1実施形態の単段遠心圧縮機2と同様に、インペラ112、122のディスク112a、122aの背面にインペラ112、122の回転方向X(図4参照)に対して後傾した案内羽根114、124を設けるようにしている。
このような案内羽根114、124によって、2段遠心圧縮機102では、第1実施形態の単段遠心圧縮機2と同様に、圧縮機ケーシング111、121のインペラ112、122が収容された内部空間111c、121cからシール部113、123を通じて連通する空間(ここでは、モータケーシング151の内部空間Sa)へ漏れ出る流体の漏れ流れを低減する効果を十分に得ることができる。
(3)第3実施形態
<ヒートポンプ装置の全体構成>
図7は、本発明にかかる遠心圧縮機としての4段遠心圧縮機202が採用された第3実施形態のヒートポンプ装置201の概略構成図である。
ヒートポンプ装置201は、第1実施形態のヒートポンプ装置1と同様に、蒸気圧縮式の冷凍サイクルによって、空調や冷温水の生成を行う装置である。ヒートポンプ装置201は、主として、4段遠心圧縮機202と、放熱器3と、膨張機構4と、蒸発器5とを有しており、これらの機器が接続されることによって冷媒回路を構成している。ここでは、冷媒として二酸化炭素が使用されている。尚、ヒートポンプ装置201は、単段遠心圧縮機2に代えて4段遠心圧縮機202を使用する点を除いては、第1実施形態のヒートポンプ装置1と同様の構成であるため、4段遠心圧縮機202を除く構成についての説明を省略する。
<4段遠心圧縮機の構成>
図8は、4段遠心圧縮機202の概略断面図である。ここで、第1インペラ212、第2インペラ222、第3インペラ232、第4インペラ242及び回転軸252の回転中心O、回転軸線をO−Oとし、回転軸線O−Oに沿う方向を軸方向又は前後方向とする。また、第1インペラ212のディスク212a、第2インペラ222のディスク222a、第3インペラ232のディスク232a及び第4インペラ242のディスク242aにおいて、ブレード212b、ブレード222b、ブレード232b及びブレード242bが形成されている面を前面とし、その反対側の面を背面とする。
4段遠心圧縮機202は、主として、第1圧縮機構210と、第2圧縮機構220と、第3圧縮機構230と、第4圧縮機構240と、モータ250とを有している。
モータ250は、第1圧縮機構210、第2圧縮機構220、第3圧縮機構230及び第4圧縮機構240を駆動するモータであり、主として、モータケーシング251と、回転軸252と、ロータ53と、ステータ54とを有している。
モータケーシング251の内部には、回転軸252、ロータ53及びステータ54を収容する空間Saが形成されている。ロータ53、ステータ54、冷却管入口51a、及び、冷却管出口51bは、第1実施形態の単段遠心圧縮機2のロータ53、ステータ54、冷却管入口51a、及び、冷却管出口51bと同様であるため、ここでは説明を省略する。また、冷却管入口51a及び冷却管出口51bに接続される冷媒管9a、9b(図7参照)も、第1実施形態の冷媒管9a、9bと同様であるため、ここでは説明を省略する。
回転軸252は、第1実施形態の単段遠心圧縮機2と同様に、モータケーシング251に固定された第1ラジアル軸受55及び第2ラジアル軸受56によって回転自在に支持されている。
回転軸252の軸方向一端(図8における左端)は、第1及び第2圧縮機構210、220側に突出している。回転軸252の軸方向他端(図8における右端)は、第3及び第4圧縮機構230、240側に突出している。回転軸252の第2ラジアル軸受56の軸方向他端側の部分には、円板状のホイール部252aが設けられている。ホイール部252aは、モータケーシング251に固定されるスラスト軸受257によって摺動可能に支持されている。
第1圧縮機構210、第2圧縮機構220、第3圧縮機構230及び第4圧縮機構240は、第1圧縮機構210を第1段とし、第2圧縮機構220を第2段とし、第3圧縮機構230を第3段とし、第4圧縮機構240を第4段とする4段の遠心式の圧縮機構である。
第1圧縮機構210は、図8における最も左側に配置されており、吸入管6から低圧の冷媒を吸入して圧縮した後に第2圧縮機構220に中間圧の冷媒を吐出する。第1圧縮機構210は、主として、第1圧縮機構ケーシング211と、第1インペラ212とを有している。
第1圧縮機構ケーシング211には、主として、第1吸込口211aと、第1内部空間211cとが形成されている。
第1吸込口211aは、第1圧縮機構ケーシング211の軸方向一端(図8における左端)に向かって開口しており、吸入管6に接続されている。
第1内部空間211cは、第1インペラ212を回転自在に収容しており、主として、前面壁211dと、外周壁211eと、シールプレートとしての背面壁211fとによって形成されている。前面壁211dは、第1インペラ212の前面に対向しており、第1吸込口211aに繋がっている。外周壁211eは、第1インペラ212の外周端面に対向している。シールプレート211fは、第1インペラ212の背面に対向しており、その内周端面が回転軸252の外周面近傍まで延びている。第1内部空間211cは、これらの壁211d〜211fによって形成されている。シールプレート211fの内周側には、第1シール部213が配置されている。第1シール部213は、複数の溝によって構成されるラビリンスシールからなる。第1内部空間211cには、前面壁211d及び外周壁211eから連続するように第1中間吐出流路218が連通している。第1中間吐出流路218は、第2圧縮機構220の第2吸込口221aに連通している。
第1インペラ212は、主として、ディスク212aと、ディスク212aの前面に配置された複数のブレード212bとを有しており、ディスク212aの前後方向に延びる回転軸252回りに回転する。
ディスク212aは、その前面から背面に向かって拡径する略円錐形状を有しており、回転軸252と一体回転するように回転軸252に軸支されている。ディスク212aの外周端面は、外周壁211eに対向しており、ディスク212aの背面は、シールプレート211fに対向している。
第2圧縮機構220は、図8における第1圧縮機構210の右側に配置されており、第1中間吐出流路218から中間圧の冷媒を吸入して圧縮した後に第3圧縮機構230に中間圧の冷媒を吐出する。第2圧縮機構220は、主として、第2圧縮機構ケーシング221と、第2インペラ222とを有している。
第2圧縮機構ケーシング221には、主として、第2吸込口221aと、第2吐出口221bと、第2内部空間221cとが形成されている。
第2吸込口221aは、第2圧縮機構ケーシング221の軸方向一端(図8における左端)に向かって開口しており、第1中間吐出流路218に連通している。
第2吐出口221bは、第2圧縮機構ケーシング221の周方向外端(図8における上端)に向かって開口しており、第3圧縮機構230の第3吸込口231aに連通する第2中間吐出管208(図7参照)に接続されている。
第2内部空間221cは、第2インペラ222を回転自在に収容しており、主として、前面壁221dと、外周壁221eと、シールプレートとしての背面壁221fと、スクロール壁221gとによって形成されている。前面壁221dは、第2インペラ222の前面に対向しており、第2吸込口221aに繋がっている。外周壁221eは、第2インペラ222の外周端面に対向している。シールプレート221fは、第2インペラ222の背面に対向しており、その内周端面が回転軸252の外周面近傍まで延びている。スクロール壁221gは、前面壁221d及び外周壁221eのさらに外周側を囲むように配置されており、第2吐出口221bに繋がっている。第2内部空間221cは、これらの壁221d〜221gによって形成されている。シールプレート221fの内周側には、第2シール部223が配置されている。第2シール部223は、複数の溝によって構成されるラビリンスシールからなる。
第2インペラ222は、主として、ディスク222aと、ディスク222aの前面に配置された複数のブレード222bとを有しており、ディスク222aの前後方向に延びる回転軸252回りに回転する。
ディスク222aは、その前面から背面に向かって拡径する略円錐形状を有しており、回転軸252と一体回転するように回転軸252に軸支されている。ディスク222aの外周端面は、外周壁221eに対向しており、ディスク222aの背面は、シールプレート221fに対向している。
第3圧縮機構230は、図8における最も右側に配置されており、第2中間吐出管208から中間圧の冷媒を吸入して圧縮した後に第4圧縮機構240に中間圧の冷媒を吐出する。第3圧縮機構230は、主として、第3圧縮機構ケーシング231と、第3インペラ232とを有している。
第3圧縮機構ケーシング231には、主として、第3吸込口231aと、第3内部空間231cとが形成されている。
第3吸込口231aは、第3圧縮機構ケーシング231の軸方向一端(図8における右端)に向かって開口しており、第2中間吐出管208に接続されている。
第3内部空間231cは、第3インペラ232を回転自在に収容しており、主として、前面壁231dと、外周壁231eと、シールプレートとしての背面壁231fとによって形成されている。前面壁231dは、第3インペラ232の前面に対向しており、第3吸込口231aに繋がっている。外周壁231eは、第3インペラ232の外周端面に対向している。シールプレート231fは、第3インペラ232の背面に対向しており、その内周端面が回転軸252の外周面近傍まで延びている。第3内部空間231cは、これらの壁231d〜231fによって形成されている。シールプレート231fの内周側には、第3シール部233が配置されている。第3シール部233は、複数の溝によって構成されるラビリンスシールからなる。第3内部空間231cには、前面壁231d及び外周壁231eから連続するように第3中間吐出流路238が連通している。第3中間吐出流路238は、第4圧縮機構240の第2吸込口241aに連通している。
第3インペラ232は、主として、ディスク232aと、ディスク232aの前面に配置された複数のブレード232bとを有しており、ディスク232aの前後方向に延びる回転軸252回りに回転する。
ディスク232aは、その前面から背面に向かって拡径する略円錐形状を有しており、回転軸252と一体回転するように回転軸252に軸支されている。ディスク232aの外周端面は、外周壁231eに対向しており、ディスク232aの背面は、シールプレート231fに対向している。
第4圧縮機構240は、図8における第3圧縮機構230の左側に配置されており、第3中間吐出流路238から中間圧の冷媒を吸入して圧縮した後に吐出管7に高圧の冷媒を吐出する。第4圧縮機構240は、主として、第4圧縮機構ケーシング241と、第4インペラ242とを有している。
第4圧縮機構ケーシング241には、主として、第4吸込口241aと、第4吐出口241bと、第4内部空間241cとが形成されている。
第4吸込口241aは、第4圧縮機構ケーシング241の軸方向一端(図8における左端)に向かって開口しており、第3中間吐出流路238に連通している。
第4吐出口241bは、第4圧縮機構ケーシング241の周方向外端(図8における上端)に向かって開口しており、吐出管7(図7参照)に接続されている。
第4内部空間241cは、第4インペラ242を回転自在に収容しており、主として、前面壁241dと、外周壁241eと、シールプレートとしての背面壁241fと、スクロール壁241gとによって形成されている。前面壁241dは、第4インペラ242の前面に対向しており、第4吸込口241aに繋がっている。外周壁241eは、第4インペラ242の外周端面に対向している。シールプレート241fは、第4インペラ242の背面に対向しており、その内周端面が回転軸252の外周面近傍まで延びている。スクロール壁241gは、前面壁241d及び外周壁241eのさらに外周側を囲むように配置されており、第4吐出口241bに繋がっている。第4内部空間241cは、これらの壁241d〜241gによって形成されている。シールプレート241fの内周側には、第4シール部243が配置されている。第4シール部243は、複数の溝によって構成されるラビリンスシールからなる。
第4インペラ242は、主として、ディスク242aと、ディスク242aの前面に配置された複数のブレード242bとを有しており、ディスク242aの前後方向に延びる回転軸252回りに回転する。
ディスク242aは、その前面から背面に向かって拡径する略円錐形状を有しており、回転軸252と一体回転するように回転軸252に軸支されている。ディスク242aの外周端面は、外周壁241eに対向しており、ディスク242aの背面は、シールプレート241fに対向している。
このように、4段遠心圧縮機202は、モータ250の回転動力によって圧縮機構210、220、230、240を駆動し、流体としての冷媒を4段圧縮する遠心圧縮機である。そして、圧縮機構ケーシング221、241の内部(すなわち、内部空間221c、241cのインペラ222、242の外周側の部分)の冷媒の圧力は、4段遠心圧縮機202の運転中において、圧縮機構ケーシング221、241の外部の雰囲気圧力(ここでは、シール部223、243を通じて連通しているモータケーシング251の内部の圧力)よりも高くなる。このため、4段遠心圧縮機202では、第1実施形態の単段遠心圧縮機2と同様に、シールプレート221f、241fの内周側にシール部223、243を設けて、インペラ222、242の外周側から内周側のシール部223、243に向かい、圧縮機ケーシング221、241のインペラ222、242が収容された内部空間221c、241cからシール部223、243を通じて連通する空間(ここでは、モータケーシング251の内部空間Sa)へ漏れ出る冷媒の漏れ流れを低減しようとしている。
しかし、シール部223、243だけでは、冷媒の漏れ流れを低減する効果が十分ではなく、特に、ここでは、冷媒として二酸化炭素を使用しているため、冷媒の漏れ流れが増大しやすい傾向になっている。
そこで、4段遠心圧縮機202では、第1実施形態の単段遠心圧縮機2と同様に、インペラ222、242のディスク222a、242aの背面にインペラ222、242の回転方向X(図4参照)に対して後傾した案内羽根224、244を設けるようにしている。
このような案内羽根224、244によって、4段遠心圧縮機202では、第1実施形態の単段遠心圧縮機2と同様に、圧縮機ケーシング221、241のインペラ222、242が収容された内部空間221c、241cからシール部223、243を通じて連通する空間(ここでは、モータケーシング251の内部空間Sa)へ漏れ出る流体の漏れ流れを低減する効果を十分に得ることができる。
(4)他の実施形態
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
<A>
上記実施形態のヒートポンプ装置では、遠心圧縮機として、単段、2段又は4段遠心圧縮機を採用しているが、これに限定されるものではなく、3段や5段、6段の遠心圧縮機を採用してもよい。
<B>
上記実施形態のヒートポンプ装置では、圧縮機構のインペラがモータの回転軸に直結されており、インペラがモータと同じ回転数で回転駆動される構成を採用している。しかし、このような構成に限定されるものではなく、インペラを高速回転させる場合には、インペラとモータとの間に増速機を介在させて、インペラがモータの回転数よりも高速で回転駆動する構成を採用してもよい。
<C>
上記実施形態のヒートポンプ装置では、暖房や温水生成、又は、冷房や冷水生成を行う冷媒回路の構成を採用しているが、冷暖房(冷温水生成)の切換運転可能な冷媒回路の構成や、冷暖房(冷温水生成)同時運転が可能な冷媒回路の構成を採用してもよい。
<D>
上記第2及び第3実施形態のヒートポンプ装置では、2段遠心圧縮機や4段遠心圧縮機の各圧縮機構間が中間吐出管や中間吐出流路によって直接接続された構成を採用している。しかし、このような構成に限定されるものではなく、各圧縮機構間に中間冷却器を設けたり、冷媒回路にエコノマイザ及びインジェクション管を設けることによって、各圧縮機構間の冷媒を冷却する構成を採用してもよい。
本発明は、遠心圧縮機におけるインペラのディスクの背面とケーシングのシールプレートとの間の隙間を通じてインペラの外周側から内周側のシール部に向かい、ケーシングのインペラが収容された空間からシール部を通じて連通する空間へ漏れ出る流体の漏れ流れを低減するための構成に対して、広く適用可能である。
2、102、202 遠心圧縮機
11、111、121、221、241 圧縮機構ケーシング
11f、111f、121f、221f、241f シールプレート
12、112、122、222、242 インペラ
12a、112a、122a、222a、242a ディスク
12b、112b、122b、222b、242b ブレード
13、113、123、223、243 シール部
14、114、124、224、244 案内羽根
52、152、252 回転軸
11c、111c、121c、221c、241c インペラが収容された空間
Sa インペラが収容された空間と連通する空間
特開昭59−226299号公報 特開平7−332283号公報

Claims (2)

  1. ディスク(12a、112a、122a、222a、242a)の前面に配置された複数のブレード(12b、112b、122b、222b、242b)を有しており、前記ディスクの前後方向に延びる回転軸(52、152、252)回りに回転するインペラ(12、112、122、222、242)と、
    前記ディスクの背面に対向するシールプレート(11f、111f、121f、221f、241f)と、前記シールプレートの内周側に配置されたシール部(13、113、123、223、243)と、を有しており、内部に前記インペラを回転自在に収容するケーシング(11、111、121、221、241)とを備え、
    前記ケーシングの前記インペラが収容された空間(11c、111c、121c、221c、241c)の流体の圧力は、前記シール部を通じて前記ケーシングの前記インペラが収容された空間と連通する空間(Sa)の圧力よりも高くなっており、
    前記ディスクの背面には、前記インペラの回転方向に対して後傾した案内羽根(14、114、124、224、244)が設けられている、
    遠心圧縮機(2、102、202)。
  2. 前記流体は、二酸化炭素である、
    請求項1に記載の遠心圧縮機(2、102、202)。
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