JP2012251416A - ドレントラップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドレントラップ装置を、よりコンパクトなものにする。
【解決手段】ドレンを貯留可能な本体容器部1と、本体容器部1の対向面1a,1bに対し、上方から見て一直線上に位置するよう設けられた流入口2および流出口3と、本体容器部1内に設置されて、流入口2に取付けられたトラップ部4および流出口3に取付けられたフロート弁部5とを備えたドレントラップ装置Cに関する。そして、トラップ部4とフロート弁部5とを、上方から見て互いに反対側へ向くように屈曲配置させている。
【選択図】図1

Description

この発明は、空調装置のドレン配管に設けられるドレントラップ装置に関するものである。
病院や工場や事務所ビルなどの建物や施設には、大型の空調装置が設けられている。この空調装置には、発生したドレンを排出するためのドレン配管が接続されている。
そして、このような大型の空調装置のドレン配管に対し、近年、ドレントラップ装置を設ける必要性が高まっている。このドレントラップ装置は、ドレン配管内における汚染空気の空調装置への逆流や害虫の侵入を防止して、衛生的環境を確保し得るようにしたものである。
このようなドレントラップ装置には、例えば、特許文献1に開示されたようなものが存在している。このドレントラップ装置は、ドレンを貯留可能な本体容器部と、この本体容器部の対向面に対し、上方から見て一直線上に位置するよう設けられた流入口および流出口と、本体容器部内に設置されたキャッチ機構とを備えている。このキャッチ機構は、流入口に取付けられたトラップ部と、流出口に取付けられたフロート弁部とで構成されている。このうち、トラップ部は、特殊フロートボールからなる逆止弁機構を有するものである。
実公昭55−51902号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたドレントラップ装置には、以下のような問題があった。
即ち、ドレントラップ装置は、ドレン配管の途中に設けられるものであることから、ドレン配管の取回し上、流入口および流出口を、上方から見て一直線上に配置する必要があるが、このようにすると、本体容器部内に設置されたトラップ部とフロート弁部とが、上方から見て一直線上に並ぶことになるため、本体容器部が、必要以上にドレン配管の延設方向に長く大きなものとなっていた。
これに対し、建物や施設に設けられる大型の空調装置やそのドレン配管は、通常、天井またはそれよりも上側の狭小なスペースに設置されるものであるので、ドレントラップ装置をよりコンパクトなものにしたいという要望があった。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、ドレンを貯留可能な本体容器部と、該本体容器部の対向面に対し、上方から見て一直線上に位置するよう設けられた流入口および流出口と、前記本体容器部内に設置されて、前記流入口に取付けられたトラップ部および前記流出口に取付けられたフロート弁部とを備えたドレントラップ装置において、前記トラップ部と前記フロート弁部とを、上方から見て互いに反対側へ向くように屈曲配置したことを特徴としている。
請求項2の発明は、前記トラップ部と前記フロート弁部とを、相互に支持させたことを特徴としている。
請求項3の発明は、前記流入口とトラップ部との間、または、前記流出口とフロート弁部との間の少なくとも一方に、互いの周方向の位置ズレを目視確認可能な位置ズレ確認部を設けたことを特徴としている。
請求項4の発明は、前記位置ズレ確認部が、前記流入口とトラップ部との間、または、前記流出口とフロート弁部との間の少なくとも一方に設けられた、対を成す位置合用指標であることを特徴としている。
請求項5の発明は、前記流入口または流出口に外部のドレン管を接続するための接続用部材が取付けられ、該接続用部材に前記トラップ部またはフロート弁部が螺着され、前記接続用部材が、前記流入口または流出口に挿通配置可能なスリーブ部と、該スリーブ部の内方端部またはその近傍の外周面に設けられて、本体容器部の内面に係止可能なフランジ部と、前記スリーブ部の外周面に形成されて、本体容器部の外面側からナット部材を螺着することにより、ナット部材と前記フランジ部との間で本体容器部を挟着固定可能な雄ネジ部と、前記スリーブ部の内周面に形成されて、前記トラップ部またはフロート弁部の端部を螺合可能な雌ネジ部とを備えたフランジ付スリーブ部材を有し、前記位置ズレ確認部が、前記フランジ付スリーブ部材のフランジ部と、トラップ部またはフロート弁部とに対して、周方向の位置が合致した時に連続するよう互いに指し示し合う位置に設けられたことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、トラップ部とフロート弁部とを、上方から見て、互いに反対側へ向くように屈曲配置したことにより、トラップ部とフロート弁部とが、流入口と流出口との対向方向に対して一部重複されるようになるので、その分、本体容器部をコンパクトなものとすることができる。
請求項2の発明によれば、トラップ部とフロート弁部とを相互に支持させることにより、トラップ部やフロート弁部のフラ付きを防止したり、両者の強度を落して軽量化を図ることなどが可能となる。
請求項3の発明によれば、流入口とトラップ部との間、または、流出口とフロート弁部との間の少なくとも一方に位置ズレ確認部を設けたことにより、互いの周方向の位置ズレを目視確認することが可能となる。これにより、流入口や流出口に外部のドレン管を接続する際に、トラップ部やフロート弁部が連れ回りによって傾いてしまうことを防止し、トラップ部やフロート弁部が機能を充分に果たせなくなるのを防止することができる。
請求項4の発明によれば、位置ズレ確認部として、流入口とトラップ部との間、または、流出口とフロート弁部との間の少なくとも一方に、対を成す位置合用指標を設けたことにより、対の位置合用指標が合うようにトラップ部やフロート弁部を周方向へ動かすことによって、簡単にこれらの周方向の位置ズレを修整することが可能となる。
請求項5の発明によれば、位置ズレ確認部を、フランジ付スリーブ部材のフランジ部と、トラップ部またはフロート弁部とに対して、周方向の位置が合致した時に連続するよう互いに指し示し合う位置に設けられたことにより、最も見易い位置に直感的に分かり易いように位置ズレ確認部を設けることが可能となり、位置ズレの修整忘れを無くすことや減らすことが可能となる。
本発明の実施例1にかかるドレントラップ装置の側方から見た構成図である。 図1のドレントラップ装置をほぼ流入口側から見た斜視図である。 図1のドレントラップ装置をほぼ流出口側から見た斜視図である。 図1のドレントラップ装置の容器蓋体を取外した平面図である。 蓋部を取外した図4と同様の平面図である。 流入口および流出口を雌ネジ状の接続用ソケットとしたドレントラップ装置の側面図である。 流入口および流出口を差口部としたドレントラップ装置の側面図である。 流入口および流出口を受口部としたドレントラップ装置の側面図である。 本発明の実施例2にかかるドレントラップ装置の位置ズレ確認部周辺の部分拡大図である。 図9の側方断面図である。 図9の流入口または流出口の正面図である。
以下、本実施の形態を具体化した実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図8は、実施例1およびその変形例を示すものである。
<構成>以下、この実施例の構成について説明する。
図1(併せて図2、図3も参照)に示すように、病院や工場や事務所ビルなどの建物や施設に対し、大型の空調装置Aが設けられる。この空調装置Aには、発生したドレンを排出するためのドレン配管Bが接続される。このドレン配管Bは、自然流下によってドレンを排出させるための排水勾配が設けられている。
そして、このような大型の空調装置Aのドレン配管Bの中途部に対し、ドレントラップ装置Cが備えられる。このドレントラップ装置Cは、ドレン配管B内における汚染空気の空調装置Aへの逆流や害虫の侵入を防止して、衛生的環境を確保し得るようにしたものである。
このドレントラップ装置Cは、ドレンを貯留可能な本体容器部1と、この本体容器部1の対向面1a,1bに対し、上方から見て一直線上に位置するよう設けられた流入口2および流出口3と、本体容器部1内に設置されたキャッチ機構とを備えている。このキャッチ機構は、流入口2に取付けられたトラップ部4と、流出口3に取付けられたフロート弁部5とのうちの少なくとも一方で構成される。この場合には、トラップ部4と、フロート弁部5とは、2つ共備えられている。このうち、トラップ部4は、特殊フロートボール(後述するフロートボール4f、図5参照)からなる逆止弁機構を有するものである。
ここで、上記した本体容器部1は、上端に開口部1cを有する矩形容器状をしている。本体容器部1上端の開口部1cには、容器蓋体11が開閉可能に取付けられる。本体容器部1は、例えば、上記した建物や施設の天井部12の上部に設置される。容器蓋体11は、本体容器部1に、蝶ネジなどによって着脱可能に取付けられる。本体容器部1や容器蓋体11は、それぞれ樹脂製のものなどとされている。
流入口2および流出口3は、上方から見てドレン配管Bの延設方向に沿って一直線上に配置される。上記した流入口2には、空調装置Aのドレンパン13に取付けられた上流側のドレン管14が接続される。また、流出口3は、流入口2よりも低い位置に設けられると共に、流出口3には、下流側のドレン管15が接続される。この場合、流入口2および流出口3には、ドレン管14,15に対する接続用部材として、接続用ソケット16,17が取付けられている。この場合、接続用ソケット16,17は、金属製の雌ネジ状をしたものなどとされている。
上記したキャッチ機構は、機能的および構造的な面から、上記したようにトラップ部4とフロート弁部5とに分離されている。トラップ部4とフロート弁部5とは、それぞれ樹脂製のものなどとされている。
上記したトラップ部4は、側面視ほぼU字状をして、内部にドレンを所要量貯留することにより、封水機能を果たすようにしたものである。このU字状のトラップ部4は、少なくとも3個のエルボ部材4a〜4cと短管部4dとを、側面視U字状となるよう流入口2側から順に連結して構成される。
そして、エルボ部材4cと短管部4dとの境界部分近傍またはそれよりも上方の側面には、図5に示すように、トラップ部4の内部と本体容器部1の内部とを連通可能な側部開口部4eが設けられると共に、エルボ部材4cと短管部4dとの境界部分近傍の内部には、トラップ部4内部の封水の水位に応じて昇降することにより、上記側部開口部4eを開閉可能なフロートボール4fが挿入設置されている。
この側部開口部4eは、流入口2と流出口3とのほぼ中間位の高さに単数または複数個設けられる。フロートボール4fは、内部の封水に浮かんだ状態で設置されると共に、側部開口部4eから出られないように、側部開口部4eよりも大きなものとされる。
そして、フロートボール4fは、側部開口部4eが常時閉となる状態とされており、ドレンの排出時にフロートボール4fが浮上してドレンを本体容器部1内へ流出させるように機能する。
更に、軸線を上下方向へ向けて設置された短管部4dの上端開口部には、メンテナンス時に開閉可能な蓋部18が取付けられている。この蓋部18と短管部4dの上端開口部との間には、図示しないネジ部が設けられている。
一方、上記したフロート弁部5は、側面に側部開口部が設けられた短管部5aによって主に構成されている。この短管部5aの側部開口部は、後述するエルボ部材22を介して間接的に流出口3に接続される。そして、短管部5aは、その軸線を上下方向へ向けて設置されると共に、その下端開口部に、本体容器部1内部の水位によって上記下端開口部を開閉可能なフロート弁5bが取付けられる。
このフロート弁5bは、フロート状の弁体(フロート板)が水位に応じて昇降することにより弁座を開閉し得るようにしたものであり、このフロート弁5bは、流出口3よりも低い位置に設けられる。
そして、フロート弁5bは、本体容器部1内に一定量以上のドレンが貯留された時に開弁してドレンを本体容器部1外へ排出させるように機能する。
更に、短管部5aの上端開口部には、メンテナンス時に開閉可能な蓋部19が取付けられている。この蓋部19と短管部5aの上端開口部との間には、図示しないネジ部が設けられている。
そして、以上のような基本構成に対し、この実施例のものでは、以下のような構成を備えるようにしている。
(構成1)
図4、図5に示すように、トラップ部4とフロート弁部5とを、上方から見て互いに反対側(または逆方向)へ向くように屈曲配置する。
ここで、上方から見て互いに反対側とは、流入口2と流出口3とを結ぶ線に関して互いに異なる側ということである。
そのために、トラップ部4については、エルボ部材4aとエルボ部材4bとの間の水平接続部分21の固定角度を周方向に所要量ズラせるようにする。この場合には周方向に45度ズラせているが、これに限るものではない。
また、フロート弁部5については、短管部5aと流出口3との間に、所要角度の屈曲形状を有するエルボ部材22を横向きにして介在させるようにする。この場合、エルボ部材22は45度に屈曲したもの(45度エルボ)などを用いているが、これに限るものではない。
以上により、トラップ部4の短管部4dと、フロート弁部5の短管部5aとを流入口2と流出口3とを結ぶ直線の方向(対向方向またはドレン配管Bの延設方向)に対して一部重複させるようにする。そして、重複した分だけ、本体容器部1の上記直線の方向の長さを短くして、本体容器部1の上記直線と直交する方向の長さを若干長くする。この場合には、本体容器部1をほぼ正方形に近い平面形状としている。
(構成2)
必要に応じて、トラップ部4とフロート弁部5とを、相互に支持させるようにする。
即ち、トラップ部4とフロート弁部5とを互いに接触させて、相互に支持し合うようにする。或いは、トラップ部4とフロート弁部5との間に、図示しない連結部や支持部を設けるようにする。
また、上記以外の構成として、本体容器部1や容器蓋体11の外面に、結露を防止可能な保温材23を設けるようにする。なお、容器蓋体11外面の保温材23については、図示を省略している。
更に、別の構成として、図4に示すように、蓋部18の上面に、蓋部18を開閉(回転操作)する際に手で把持可能な把持部18aを一体に突設する。この把持部18aを、蓋部18と同心の円弧状のものとし、複数本(特に偶数本)設けるようにする(この場合には4本としている)。そして、各円弧状の把持部18aの両端部に、指が引掛かるようにした指掛部18bを外周側へ向けて一体に突出形成する。更に、隣接する円弧状の把持部18aの端部間に、棒状の工具を直径方向へ挿入して蓋部18を回転操作可能な工具挿入用間隙部18cを設けるようにする。
同様に、蓋部19の上面に、蓋部19を開閉(回転操作)する際に手で把持可能な把持部19aを一体に突設する。この把持部19aを、蓋部19と同心の円弧状のものとし、複数本(特に偶数本)設けるようにする(この場合には4本としている)。そして、各円弧状の把持部19aの両端部に、指が引掛かるようにした指掛部19bを外周側へ向けて一体に突出形成する。更に、隣接する円弧状の把持部19aの端部間に、棒状の工具を直径方向へ挿入して蓋部19を回転操作可能な工具挿入用間隙部19cを設けるようにする。
更に、変形例として、流入口2および流出口3には、ドレン管14,15への接続用部材として、図6に示すように、金属製の雄ネジ状をした接続用ソケット24を設けることができる。または、流入口2および流出口3に、ドレン管14,15への接続用部材として、図7に示すような本体容器部1と一体の樹脂製の差口部25を設けたり、図8に示すような本体容器部1と一体の樹脂製の受口部26を設けたりすることができる。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
空調装置Aのドレンパン13に溜まったドレンは、上流側のドレン管14および流出口3を介してトラップ部4へ導入され、トラップ部4による封水に利用される。これにより、ドレン管14,15内における汚染空気の空調装置Aへの逆流や害虫の侵入を防止して、衛生的環境を確保し得るようにする。
そして、トラップ部4内のドレン(封水)の水位が側部開口部4eよりも高くなった時に、封水に浮かべられたフロートボール4fの位置が高くなって側部開口部4eを開き、ドレンをトラップ部4から本体容器部1内へと排出させる。反対に、排出によりトラップ部4内のドレンの水位が側部開口部4eよりも低くなると、フロートボール4fの位置が低くなって側部開口部4eを閉じ、ドレンの排出を停止する。これにより、トラップ部4内の封水が所定レベルに保持される。
こうして本体容器部1内にドレンが排出されるが、本体容器部1内に溜まったドレンの水位がフロート弁部5におけるフロート弁5bの位置よりも高くなると、弁体(フロート板)がドレンに浮くことによりフロート弁5bが開いて、ドレンがフロート弁5からドレン管15へと排出される。反対に、排出により本体容器部1内のドレンの水位がフロート弁5bの位置よりも低くなると、フロート弁5bが閉じてドレンの排出を停止する。これにより、本体容器部1内に所定レベル以下のドレンが貯留されることなる。なお、冬場や夏場などに蒸発などによって本体容器部1内のドレンやトラップ部4内の封水がなくなったとしても、フロート弁5bが閉じていることによって、防臭、防虫効果を発揮することができる。
また、メンテナンス時には、本体容器部1上端の容器蓋体11を外すと共に、トラップ部4の蓋部18およびフロート弁部5の蓋部19を取外すようにする。蓋部18および蓋部19は、把持部18a,19aや、指掛部18b,19bや、工具挿入用間隙部18c,19cを備えることにより、手や工具を用いて簡単に開け閉めすることができる。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(効果1)
トラップ部4とフロート弁部5とを、上方から見て、互いに反対側へ向くように屈曲配置させたことにより、トラップ部4とフロート弁部5とが、流入口2と流出口3との対向方向に対して一部重複されるようになるので、その分、本体容器部1をコンパクトなものとすることができる。
(効果2)
トラップ部4とフロート弁部5とを相互に支持させることにより、トラップ部4やフロート弁部5のフラ付きを防止したり、両者の強度を落して軽量化を図ることなどが可能となる。
図9〜図11は、実施例2を示すものである。
<構成>以下、この実施例の構成について説明する。
なお、この実施例は、上記実施例1と基本的に同じ構造を有しているので、実施例1と同一の部分については説明を省略すると共に、実施例1と異なる部分についてのみ説明する。但し、実施例1と同一の部分については実施例1の記載を持ってこの実施例の記載とする。
(構成3)
図9〜図11に示すように、上記した流入口2とトラップ部4との間、または、流出口3とフロート弁部5との間の少なくとも一方に、互いの周方向の位置ズレを目視確認可能な位置ズレ確認部31を設ける。
ここで、位置ズレ確認部31は、目視確認が行えるのであれば、どのようなものであっても良い。
(構成4)
そして、上記した位置ズレ確認部31を、流入口2とトラップ部4との間、または、流出口3とフロート弁部5との間の少なくとも一方に設けられた、対を成す位置合用指標32,33とする。
ここで、位置合用指標32,33は、点や線や矢印やその他の形状のマークなどとすることができる。この位置合用指標32,33は、平面的なものや、立体的なもの(凹形状や凸形状など)とすることができる。
(構成5)
より具体的には、図10に示すように、上記流入口2または流出口3に、外部のドレン管14,15を接続するための接続用部材(接続用ソケット16,17(図1参照)、接続用ソケット24(図6参照))が取付けられる。この接続用部材に上記トラップ部4またはフロート弁部5が螺着される。
そして、上記接続用部材が、流入口2または流出口3に挿通配置可能なスリーブ部34と、このスリーブ部34の内方端部またはその近傍の外周面に設けられて、本体容器部1の内面に係止可能なフランジ部35と、上記スリーブ部34の外周面に形成されて、本体容器部1の外面側からナット部材36を螺着することにより、ナット部材36と上記フランジ部35との間で本体容器部1を挟着固定可能な雄ネジ部37と、上記スリーブ部34の内周面に形成されて、上記トラップ部4またはフロート弁部5の端部を螺合可能な雌ネジ部38とを備えたフランジ付スリーブ部材39を有している。なお、トラップ部4またはフロート弁部5の端部外周には、トラップ部4またはフロート弁部5の端部の螺じ込み量を概略規制するためのフランジFが形成されている。
そして、上記位置ズレ確認部31(の対を成す位置合用指標32,33)が、上記フランジ付スリーブ部材39のフランジ部35と、トラップ部4またはフロート弁部5とに対して、周方向の位置が合致した時に連続するよう互いに指し示し合う位置に設けられる。
ここで、ドレン管14,15には、上記した雄ネジ部37または雌ネジ部38に対して螺合可能な図示しない雌ネジ部または雄ネジ部が設けられる。また、トラップ部4またはフロート弁部5の端部には、雌ネジ部38に対して螺合可能な雄ネジ部41が形成される。
そして、位置合用指標32は、フランジ部35の内面上部に位置するよう設けられている。この場合、位置合用指標32は、上下方向へ延びる直線状の突条などとされている。また、位置合用指標33は、トラップ部4またはフロート弁部5の端部の外周面上部に位置するよう設けられている。この場合、位置合用指標33は、軸線方向へ延びる直線状の突条などとされている。
更に、図11に示すように、流入口2または流出口3の縁部には、フランジ付スリーブ部材39の周方向の位置を規定するための凹部42(切欠形状部)が形成される。これに応じて、フランジ付スリーブ部材39の外周面には、図10に示すように、凹部42に対して周方向に係合可能な係合凸部43が形成される。凹部42および係合凸部43は、流入口2または流出口3に対し、1箇所以上設けられる。この場合には、流入口2または流出口3の上下に2箇所に設けられている。但し、上記以外の位置に対し、1箇所または3箇所以上設けるようにしても良い。なお、この凹部42および係合凸部43は、製造誤差や組付誤差などの影響を吸収するために、両者間に、周方向などに対する若干のガタ隙間などを有するものとされる。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
本体容器部1の流入口2や流出口3に対して接続用部材(接続用ソケット16,17、接続用ソケット24)を取付ける場合、先ず、本体容器部1の内側から流入口2または流出口3へフランジ付スリーブ部材39を通して、フランジ付スリーブ部材39のフランジ部35を本体容器部1の内面に対し面直方向に係止させる。次に、スリーブ部34の外周面に形成された雄ネジ部37に本体容器部1の外面側からナット部材36を螺着する。この際、流入口2または流出口3の縁部に設けられた凹部42に、フランジ付スリーブ部材39の外周面に設けられた係合凸部43を係合させて、位置合用指標32を、フランジ部35の内面上部に位置させるようにする。
こうして、流入口2や流出口3に対して接続用部材(接続用ソケット16,17、接続用ソケット24)が取付けられたら、フランジ付スリーブ部材39の内周面にトラップ部4またはフロート弁部5を螺着する。この際、位置合用指標33を、トラップ部4またはフロート弁部5の端部の外周面上部に位置させるようにする。この時、位置合用指標32と位置合用指標33とは、予め周方向の位置を合わせておくようにするのが好ましい。なお、流入口2や流出口3に螺着されるトラップ部4またはフロート弁部5は、完成状態のものであっても、分解状態のものであっても良い。
そして、上記したようにドレントラップ装置Cが組立てられて、現場に設置されると、上記した接続用部材(接続用ソケット16,17、接続用ソケット24)に対してドレン管14,15が接続されることになる。
この際、接続用部材(接続用ソケット16,17、接続用ソケット24)にドレン管14,15が螺着されるが、この時、流入口2または流出口3の縁部に設けられた凹部42と、フランジ付スリーブ部材39に設けられた係合凸部43との間には若干のガタ隙間があるので、ガタ隙間の分だけ、フランジ付スリーブ部材39が回動され、これに伴って、フランジ付スリーブ部材39に螺着されたトラップ部4またはフロート弁部5も連れ回りされる。そして、接続用部材(接続用ソケット16,17、接続用ソケット24)へのドレン管14,15の螺着が完了した時に、上記した僅かな連れ回りの蓄積により、トラップ部4またはフロート弁部5が、気づかないうちに周方向へ位置ズレしているおそれがある。このように、トラップ部4またはフロート弁部5が周方向へ位置ズレしていると、トラップ部4やフロート弁部5が傾いて機能を充分に果たせなくなるおそれがある。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(効果3)
流入口2とトラップ部4との間、または、上記流出口3とフロート弁部5との間の少なくとも一方に位置ズレ確認部31を設けたことにより、互いの周方向の位置ズレを正確に目視確認することが可能となる。これにより、流入口2や流出口3に外部のドレン管14,15を接続する際などに、トラップ部4やフロート弁部5が連れ回りによって傾いてしまうことを防止し、トラップ部4やフロート弁部5が機能を充分に果たせなくなるのを防止することができる。
(効果4)
位置ズレ確認部31として、流入口2とトラップ部4との間、または、流出口3とフロート弁部5との間の少なくとも一方に、対を成す位置合用指標32,33を設けたことにより、対の位置合用指標32,33が互いに合致するようにトラップ部4やフロート弁部5を周方向へ動かすことによって、簡単にこれらの周方向の位置ズレを修整することが可能となる。
(効果5)
位置ズレ確認部31を、フランジ付スリーブ部材39のフランジ部35と、トラップ部4またはフロート弁部5とに対して、周方向の位置が合致した時に連続するよう互いに指し示し合う位置に設けられたことにより、最も見易い位置に直感的に分かり易いように位置ズレ確認部31を設けることが可能となり、位置ズレの修整忘れを無くすことや減らすことが可能となる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
A 空調装置
B ドレン配管
C ドレントラップ装置
1 本体容器部
1a,1b 対向面
2 流入口
3 流出口
4 トラップ部
5 フロート弁部
16 接続用ソケット(接続用部材)
17 接続用ソケット(接続用部材)
24 接続用ソケット(接続用部材)
31 位置ズレ確認部
32 位置合用指標
33 位置合用指標
34 スリーブ部
35 フランジ部
36 ナット部材
37 雄ネジ部
38 雌ネジ部
39 フランジ付スリーブ部材

Claims (5)

  1. ドレンを貯留可能な本体容器部と、該本体容器部の対向面に対し、上方から見て一直線上に位置するよう設けられた流入口および流出口と、前記本体容器部内に設置されて、前記流入口に取付けられたトラップ部および前記流出口に取付けられたフロート弁部とを備えたドレントラップ装置において、前記トラップ部と前記フロート弁部とを、上方から見て互いに反対側へ向くように屈曲配置したことを特徴するドレントラップ装置。
  2. 前記トラップ部と前記フロート弁部とを、相互に支持させたことを特徴とする請求項1記載のドレントラップ装置。
  3. 前記流入口とトラップ部との間、または、前記流出口とフロート弁部との間の少なくとも一方に、互いの周方向の位置ズレを目視確認可能な位置ズレ確認部を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のドレントラップ装置。
  4. 前記位置ズレ確認部が、前記流入口とトラップ部との間、または、前記流出口とフロート弁部との間の少なくとも一方に設けられた、対を成す位置合用指標であることを特徴とする請求項3記載のドレントラップ装置。
  5. 前記流入口または流出口に外部のドレン管を接続するための接続用部材が取付けられ、該接続用部材に前記トラップ部またはフロート弁部が螺着され、
    前記接続用部材が、
    前記流入口または流出口に挿通配置可能なスリーブ部と、
    該スリーブ部の内方端部またはその近傍の外周面に設けられて、本体容器部の内面に係止可能なフランジ部と、
    前記スリーブ部の外周面に形成されて、本体容器部の外面側からナット部材を螺着することにより、ナット部材と前記フランジ部との間で本体容器部を挟着固定可能な雄ネジ部と、
    前記スリーブ部の内周面に形成されて、前記トラップ部またはフロート弁部の端部を螺合可能な雌ネジ部とを備えたフランジ付スリーブ部材を有し、
    前記位置ズレ確認部が、前記フランジ付スリーブ部材のフランジ部と、トラップ部またはフロート弁部とに対して、周方向の位置が合致した時に連続するよう互いに指し示し合う位置に設けられたことを特徴とする請求項3または請求項4記載のドレントラップ装置。
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