JP2012250658A - サーフボードのフィン取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】サーフボードにフィンを装着する場合に、工具を用いることなく、簡単に取り付け、取り外しができるフィン取付構造を提供する。
【解決手段】サーフボード1の支持板3に設けた支持溝の先部に押圧スプリング6を取り付け、また後部に固定ピン7を配置すると共に、支持溝は後部上端から前記底部の前記押圧スプリングに至るガイド溝8を設け、フィンの先部に突出部10を設けると共に、後部に凹部5を配置することにより、前記突出部をガイド溝に沿ってフィン2を進入し、前記押圧スプリングの押圧方向に掛る力を前記固定ピンに嵌入した凹部に掛けることで、フィンをサーフボードに着脱自在にしたフィンの取付構造。
【選択図】図3

Description

本発明は、サーファーが波乗りに用いるサーフボードのフィン取付構造に関する。
サーフボードの本体部は発泡樹脂の全表面に塗料を塗布したものからなり、この本体部はサーフボードを使用する人によってその大きさや、サーフボードの下部におけるフィンの数や取付箇所を専門家が設計して仕上げる。
特に、従来サーフボードへフィンを取り付ける構造の一つとしては、たとえば図11と図12に示すように、サーフボード100の後方中央線上に1つと、その斜め前方の両側にある一点鎖線上に2つのサメのヒレ形のフィン110,120,130が取り付けられているものがある。これらフィンのサーフボードへの取付構造としては、予めサーフボード100の上記鎖線上に、外周に凹凸(図示せず)を設けてサーフボードから引き抜けできないようにするとともに、上面の外周に接着材としての溶融樹脂の侵入防止用の縁(図示せず)を突出して設けた略円錐台形の支持板140を、サーフボード100に設けた穴との間に前記樹脂を詰めてから嵌入し、その樹脂の硬化後に前記縁をサンドペーパー等で除去するものがある。前記支持板は、前記一点鎖線上に1個のフィンに対して2個、140,140'宛設置し、それぞれの支持板140,140'の中央に設けた支持溝150,150'内に、フィン110,120,130の底部に設けた前後2つの凸部160,160'を嵌入し、凸部160,160'、横の窪み170,170'に、予め前記支持溝150,150'の横上面から前記窪み170,170'が位置する斜め方向に雄ネジ180,180'を入れる雌ネジを設けている。この窪み170,170'には、一端に六角レンチ穴を有する頭なし雄ネジ180,180'を螺着することにより、レンチ190によって雄ネジ18,18'を前記支持溝150,150'の横上面から斜め下方向に進入して、雄ネジ180,180'の先端を前記窪み170,170'に当接することで、前記フィン110,120,130の凸部160,160'を支持板140,140'に固定する。
上記サーフボード100へのフィン110,120,130の取付構造は、サーフボードのメーカにおいて、1個のフィンに対して前後2個の支持板140,140'をサーフボード100に取り付ける必要があり、その取り付けはフィン130等に2個ある凸部160,160'間との位置合わせや、前後2個の支持溝150,150'を同一線上に設定しなければ、フィンの凸部を嵌入することができない。また、サーフボードのユーザにおいて、フィンをサーフボードに取り付け、取り外しの際に、各支持板140,140'にある雄ネジ180,180'をレンチ190によって進退しなければならず、手間が掛るだけでなく、レンチ190を紛失するなど不便が生じた。
また、別の従来例として、図9、図10の構造があり、これはサーフボード200にフィン210,220,230を、前記従来例と同じ様に取り付けられる。これらフィンのサーフボードへの取付構造としては、中央に細長い支持溝250を形成した細長の支持板240を、前記従来例と同様に、サーフボードに設けた穴に嵌入して樹脂で硬化し、互いに一体化している。そして、支持溝250内の後方にピン260が幅方向に架設されており、前方の支持板240に設けた切欠部310に向っては、支持板240の前上面から斜め下方(図上は上方)に六角レンチ穴を有する雄ネジ280が六角レンチ290により進退可能に設置されている。この支持溝250にフィンの底部水平部270を固定してフィン220をサーフボードに取り付けるには、予め雄ネジ280を支持溝250内に突出しないように六角レンチ290を雄ネジの六角レンチ穴に入れてから左廻りに後退させておき、フィン220の後方下部に設けた凹部300を前記ピン260に嵌め込んでからフィン220の下部全体を支持溝250内に嵌着し、最後に前記後退していた雄ネジ280を六角レンチ290を右廻りさせることで雄ネジ280の先端を前記切欠部310に当接することにより、フィン220はサーフボード200に固着される。
上記サーフボード200へのフィン210,220,230の取付構造は、サーフボードのメーカにおいて、支持板240をサーフボード200に取り付ける必要があり、その取り付けは支持板240が一枚板であるので直線上に位置合わせすることは容易であるが、雄ネジ280を六角レンチ290によりフィンの切欠部310に当接するまで前進させたり、フィン220をサーフボード200から引き離すまで後退させるといった手間と時間が掛るだけでなく、レンチそのものを紛失するなどの難点があった。
本発明は、上記不都合を解決するために、サーフボードへフィンを取り付けるのにレンチ等の工具を用いることなく、かつワンタッチの操作を可能にしたものであり、しかもフィン底部の前部と後部をサーフボードに埋設した支持板に脱着自在に装着可能にしたサーフボードのフィン取付構造を提供せんとする。
本発明の要旨は、サーフボードの下部後方にフィンとそのフィンを取り付ける支持板とからなるフィン取付構造において、前記支持板が、前記サーフボードの前記フィン取付位置に前記フィンが入る幅と長さの支持溝を形成して埋設し、しかも前記支持溝内の前方か後方のいずれか一方に押圧スプリングを設置するとともに、前記支持溝の他方に前記溝を横切る固定ピンを配置し、前記支持溝の側面には溝上方端から前記押圧スプリングまでガイド溝を形成したものであり、前記フィンの底部には、その先底部に前記ガイド溝に沿って前記フィンを挿入する突出部を設けるとともに、前記突出部とは反対側に前記支持板の固定ピンを嵌入する凹部を形成したものであることを特徴とするサーフボードのフィン取付構造に特徴がある。
上記本発明のサーフボードのフィン取付構造は、前方に押圧スプリングがある場合、フィンの支持板への装着時にフィンの突出部をガイド溝に沿って進入させてから押圧スプリングの圧に抗して押し込んで行き、その後フィン後部の凹部を支持板の固定ピンに嵌入することにより、フィンの後方では固定ピンと凹部の嵌合が押圧スプリングの力で保持されると共に、フィンの先方の突出部がガイド溝内に保持されることで、フィンを支持板へ固定し、脱出時には前記操作と逆に、固定ピンを凹部から外すためにフィンを押圧スプリングに抗して前方に進ませることで、前記凹部を前記固定ピンから外すことによって、フィンを支持板から取り外す。
前記フィンを支持板に装着する時と脱出する時、フィンは装着時の最後段階と脱出時の初期段階において、どちらも支持板の支持溝の底面上にフィン底部が摺動するが、その場合に前記ガイド溝の前記スプリング付近を平行にすることで、前記フィンの支持板からの着脱をスムースにすることができる。
前記フィンの突出部をフィンの先方の底部の両側に設け、また前記突出部を摺動案内する支持板のガイド溝を支持板の支持溝の両側壁に設けることにより、フィンの支持板への脱着をスムースにすることができる。
前記ガイド溝には、前記フィンの凹部が前記支持板の固定ピンが外れた場合、前記フィンの突出部を係合するフィン落下防止用穴を設けることもできる。
本発明のフィンが、サーフボードに固定した支持板への取り付け、取り外しを、フィンの底部先方又は後方でフィンの突出部と支持板のガイド溝とで、またフィンの底部後方又は先方では凹部と支持板の固定ピンとにおいて、それぞれ押圧スプリングの作用によってフィンと支持板との係合を強固に保持する。
本発明のフィンのサーフボードへの取付状態を示す概略説明図である。 本発明のサーフボードに取り付けた支持板の平面図である。 支持板にフィンを取り付けた一部断面図である。 図3のA−A断面図である。 支持板への初期のフィン取付説明図である。 図5から進行したフィン取付説明図である。 図6からさらに進行したフィン取付説明図である。 フィンの支持板への取付直前の説明図である。 従来のサーフボードへのフィン取付説明図である。 図9の支持板へフィンを取り付けた一部断面図である。 図9とは別の従来例としてのサーフボードへのフィン取付説明図である。 図11のフィンを支持板へ取り付けた一部断面図である。
フィンのサーフボードの支持板における着脱を、フィン底部先方又は後方の突出部と支持板のガイド溝と、またフィン底部後方又は先方の凹部と支持板の固定ピンとを設けることにより、それぞれの摺動及び嵌脱、すなわち押圧スプリングの付勢により前記凹部と固定ピンの嵌合を十分に保持し、またフィンを押圧スプリングに抗して前記凹部を固定ピンから離脱することをワンタッチで可能にしたものである。
図1は、サーフボード1の底部後方にある支持板3にフィン2を取り付ける概略説明図、図2は図1のサーフボード1における支持板3の一つを取り付けた平面図、図3は支持板3にフィン2を取り付けた本発明の要部を示す一部断面を有する正面図、図4は図3のA−A断面図、図5乃至図8は本発明のフィン2をサーフボードの支持板3への取付状態を順に示す説明図である。
図1乃至図3における本発明であるサーフボードのフィン取付構造は、図1と図2に示すように、予めサーフボード1に支持板3を取り付けたもので、その支持板3は、サーフボード1の下方底部に細長い穴を開けておき、これとは別に、上部に平面から見て細長いロの字型の長方形で、その下部を前記ロの字型より大きい長方形とした略門型断面の上板14と、その上板14を載置した略π字形断面とを接合した下板15を合わせて接着して全体をチャンネル状の支持溝11とし、これを前記細長い穴の中に樹脂により前記サーフボード1と融着して埋設している。なお、前記略門形断面の下部と略π字形の上部間を後述するガイド溝88としている。
また、前記チャンネル状の支持溝は図3〜図5等の図番8で見られるように、先部において押圧スプリング6を支持溝4内に嵌め込むとともに、後部に固定ピン7を支持溝4の内壁に架け渡して支持板3を仕上げている。
なお、前記支持溝4の後部上縁の一部は、上記ガイド溝8,8'の出口としてガイド溝より幅の広い切欠部12を設けて、後述するフィン2の突起部10が入るガイド溝8,8'の入口12としている。ガイド溝8,8'は、前記入口12から前記押圧スプリング6の端面に至る支持溝4の両側壁にガイド溝8,8'を設け、そのガイド溝8,8'は前記押圧スプリング6付近で支持板3の底面と平行な溝8,8'を、少なくとも後述するフィン2の凹部5を前記固定ピン7から外れるまでの距離で形成している。
一方、図1、図3、及び図4に示すフィン2は、全体として鱶ヒレの形状にしたもので、その底部前面には前記押圧スプリング6を隙間を空けて覆い被せる切断部9として設けるとともに、その切断部の後方には突出部10をフィンの両側に設けている。また、フィン2の底部後端には、前記固定ピン7と嵌合する凹部5を形成している。
さらに、フィン2を押圧スプリング6に抗して前方に押すと、前記フィンの凹部5が前記支持板3の固定ピン7から外れると、フィン2の突出部10がガイド溝8,8'を伝わってフィン2がサーフボード1の支持板3から外れて、海中に落下しないように、図3に示すように、突出部10の下方のガイド溝8,8'にフィン落下防止用穴4を設けている。
つぎに、サーフボード1に埋設した支持板3に、フィン2を取り付け、そして取り外す手順を説明する。
サーフボード1に埋設した支持板3にフィン2を係合するには、まずフィン2の先部両側にある突出部10をガイド溝8,8'の入口12より進入させる(図5)。
ついで、侵入した突出部10はガイド溝8に沿って斜め前方の押圧スプリング8まで近付くと、突出部10の先方にある切断部9の先端が押圧スプリング8,8'に当たる。
さらに、そのまま切断部9の先で押圧スプリング8,8'を圧縮させながら、フィン2を前方に進行していく。
最後にフィン2の凹部5が支持板3の固定ピン7に嵌入する位置(図8)において、フィン2の押圧スプリング8,8'への押圧力を緩めることで前記凹部5は固定ピン7に嵌入してセットを完了する(図3)。
反対に、支持板3からフィン2を外すには、フィン2の先端と支持板3との余裕部分16において、フィン2を押圧スプリング6に抗して先方に進めると、フィン後方の凹部5が固定ピン7から外れると、突出部10を軸として左回転してフィンを支持板3から持ち上げる。ついで、フィン2の突出部10をガイド溝8に沿って斜め下方に引き出すことにより、突出部10を切欠部12から外してフィン2を支持板3から引き離すようにする。
なお、サーフボード1の使用中に波圧等で凹部5がピン7から外れても、ガイド溝8,8'に設けたフィン落下防止穴4中に突出部10が嵌入することで、直には突出部10がガイド溝8,8'を通ることにより、フィン2がサーフボード1から外れないように工夫している。
本発明は、スポーツ用品としてのサーフボードにおけるフィンの取り付けと、取り外し構造に適用するものである。
1・・・サーフボード
2・・・フィン
3・・・サーフボードに取り付けた支持板
4・・・フィン落下防止用穴
5・・・フィンの凹部
6・・・押圧スプリング
7・・・固定ピン
8,8'・・・ガイド溝
10・・・突出部
11・・・支持溝

Claims (4)

  1. サーフボードの下部後方にフィンとそのフィンを取り付ける支持板とからなるフィン取付構造において、
    前記支持板が、前記サーフボードの前記フィン取付位置に前記フィンが入る幅と長さの支持溝を形成して埋設し、しかも前記支持溝内の前方か後方のいずれか一方に押圧スプリングを設置するとともに、前記支持溝の他方に前記溝を横切る固定ピンを配置し、前記支持溝の側面には溝上方端から前記押圧スプリングまでガイド溝を形成したものであり、
    前記フィンの底部には、その底部に前記ガイド溝に沿って前記フィンを挿入する突出部を設けるとともに、前記突出部とは反対側に前記支持板の固定ピンを嵌入する凹部を形成したもの
    であることを特徴とするサーフボードのフィン取付構造。
  2. 前記ガイド溝の前記押圧スプリング付近を、前記フィンの凹部が前記支持板の固定ピンから外れるまでの距離、前記支持板の底面に対して平行にしたことを特徴とする請求項1に記載のサーフボードのフィン取付構造。
  3. 前記フィンの突出部と前記支持板のガイド溝は、それぞれに相対して両側壁に設けたことを特徴とする請求項1に記載のサーフボードのフィン取付構造。
  4. 前記フィンの凹部が前記支持板の固定ピンから外れた場合、前記ガイド溝の前記支持板の底部と反対側にフィン落下防止用穴を設けたことを特徴とする請求項2又は3に記載のサーフボードのフィン取付構造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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