JP2012250373A - 紫外線照射装置及び紫外線照射方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性の低いワークに対して、紫外線を照射して硬化させる場合に、従来無駄となっていた赤外線等のエネルギーを有効に利用して工程全体の消費エネルギーを低減できるとともに、ワークに対するダメージが生じるのを防ぐことができる紫外線照射装置及び紫外線照射方法を提供する。
【解決手段】少なくとも紫外線を含む光を射出する光源31と、前記光源31から射出された紫外線を前記ワークW側へと反射して、当該ワークW上に第1照射領域を形成するとともに、紫外線よりも長波長の光を透過する第1の反射部材31と、前記第1の反射部材31を透過した紫外線よりも長波長の光を前記ワーク側へと反射して、当該ワーク上に第2照射領域を形成する第2の反射部材32と、を備え、前記第2照射領域が、前記第1照射領域よりも前記所定方向Dに対して上流に離間して形成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、樹脂製の基材と、その基材の表面に塗布された光硬化材とからなるワーク、例えば樹脂製の基材であるフィルム上にUVインキやニス等が塗布されたワークに対して紫外線を照射して、UVインキやニス等を硬化させるための紫外線照射装置及び紫外線照射方法に関するものである。
例えば商品等を包装するフィルム上に印刷を行う場合、UVインキを基材であるフィルムの表面上に印刷によって塗布した後に、紫外線照射装置により基材の表面に紫外線を照射してUVインキを硬化させることが行われている。このような用途に用いられる紫外線照射装置としては、紫外線ランプと、前記紫外線ランプから射出された光を樹脂製の基材の表面にUVインキが塗布されたワークに集光する1つの集光ミラーとを備えたものがある(特許文献1参照)。
より具体的に説明すると、前記紫外線ランプは紫外線のみを射出するものではなく、赤外線を含む幅広い波長の光を射出するものが一般的に用いられる。このため、単純に前記集光ミラーで集光を行うと、紫外線と赤外線の双方が同じ照射領域に集光されることになる。すると、紫外線によりUVインキが硬化する際に発生する熱と、赤外線により発生する熱が同時にワークの同じ箇所に対して作用してしまい、特にワークを構成する基材がフィルム等の耐熱温度の低いものの場合、ダメージを受けて品質が損なわれることがある。このような問題を防ぐために、前述した集光ミラーは紫外線を反射し、赤外線の大部分を透過するいわゆるコールドミラーが用いられている。
つまり、特許文献1に記載の紫外線照射装置は、別の観点から考えると、せっかく電力を費やして前記紫外線ランプから発生させた光のうち赤外線等の光については使用されておらず、無駄になってしまっているともいえる。
さらに、UVインキに紫外線を照射して硬化させる場合、紫外線を照射する前に紫外線照射装置とは別途設けられた遠赤外線ヒータによりワークを予め加熱しておき、UVインキのレベリングを行っている場合がある。このUVインキの硬化のための前処理工程における電力消費量も低減する事が求められている。
ところで、フィルム等の表面に塗布されたUVインキの硬化ではなく、耐熱温度の高いシリコン基板を基材とし、そのシリコン基板上に形成されたフォトレジスト膜を硬化させるために用いられる紫外線照射装置には、紫外線ランプから射出される紫外線だけでなく、赤外線も積極的に利用しているものもある。
具体例としては、特許文献2に示される紫外線照射装置が挙げられる。このものは、搬送機構により所定方向に搬送される基板に対して紫外線を照射するものであって、紫外線ランプと、紫外線ランプ寄りに設けられ、赤外線は透過するとともに、紫外線を反射してワーク上に紫外線照射領域を形成する第1の反射鏡と、前記第1の反射鏡の外側に設けられ、当該第1の反射鏡を透過した赤外線を反射してワーク上に赤外線照射領域を形成する第2の反射鏡と、を備えたものである。
この紫外線照射装置は、特許文献2の段落0004に記載されているようにフォトレジスト膜の耐熱性及び耐プラズマ性を向上させることを目的として、基板温度を徐々に上昇させながら紫外線を照射するという技術課題を解決するために、前記赤外線照射領域を基板と同程度の大きさに形成するとともに、前記赤外線照射領域と重なるように前記紫外線照射領域を形成している。
このような特許文献2に記載の紫外線照射装置をUVインキの硬化のために用いれば、従来無駄になっていた赤外線を前処理のために有効に利用できるように一見思われる。
しかしながら、特許文献2に記載の紫外線照射装置では、前記紫外線照射領域と前記赤外線照射領域が重なっているので、前述したようにUVインキの発熱と赤外線による加熱が同時に同じ場所で生じてしまい、フィルム等の耐熱温度の低い基材ではダメージが生じるという特許文献1に記載の紫外線照射装置では解決されていた問題が再び生じてしまうことになる。
特開2008−101947号公報 特開2008−288542号公報
そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決すべくなされたものであって、樹脂のような耐熱性の低い基材と、前記基材にUVインキやニス等の光硬化材が塗布されたワークに対して、紫外線を照射して硬化させる場合に、従来無駄となっていた赤外線等のエネルギーを有効に利用して工程全体の消費エネルギーを低減できるとともに、ワークに対するダメージが生じるのを防ぐことができる紫外線照射装置及び紫外線照射方法を提供する事を目的とする。
すなわち本発明の紫外線照射装置は、樹脂製の基材と、その基材の表面に塗布された光硬化材とからなるワークが所定方向に相対移動している状態において、前記ワークに紫外線を照射して前記光硬化材を硬化させるための紫外線照射装置であって、少なくとも紫外線を含む光を射出する光源と、前記光源から射出された紫外線を前記ワーク側へと反射して、当該ワーク上に第1照射領域を形成するとともに、紫外線よりも長波長の光を透過する第1の反射部材と、前記第1の反射部材を透過した紫外線よりも長波長の光を前記ワーク側へと反射して、当該ワーク上に第2照射領域を形成する第2の反射部材と、を備え、前記第2照射領域が、前記第1照射領域よりも前記所定方向に対して上流に離間して形成されることを特徴とする。
また、本発明の紫外線照射方法は、樹脂製の基材と、その基材の表面に塗布された光硬化材とからなるワークが所定方向に相対移動している状態において、前記ワークに紫外線を照射して前記光硬化材を硬化させるための紫外線照射方法であって、光源から少なくとも紫外線を含む光を射出する光射出ステップと、紫外線よりも長波長の光を透過する第1の反射部材により、前記光源から射出された紫外線を前記ワーク側へと反射して、当該ワーク上に第1照射領域を形成する第1照射領域形成ステップと、第2の反射部材により、前記第1の反射部材を透過した紫外線よりも長波長の光を前記ワーク側へと反射して、当該ワーク上に第2照射領域を形成する第2照射領域形成ステップと、を備え、前記第2照射領域を、前記第1照射領域よりも前記所定方向に対して上流に離間させて形成することを特徴とする。
ここで、「前記第2照射領域を、前記第1照射領域によりも前記所定方向に対して上流に離間させて形成する」とは、前記ワーク上に同時にそれぞれの照射領域が形成されることだけでなく、前記ワーク上で別の時点においてそれぞれの照射領域が形成される態様を含む概念である。すなわち、まず第2照射領域のみがワーク上に形成された後に、前記ワークが相対移動することにより第1照射領域のみがワーク上に形成される場合も含み、それぞれの照射領域が形成される位置関係が前述した関係を保つものであればよい。また、照射領域の形状や大きさは様々なものを含み、例えばライン状や点状のものも含む概念である。
このようなものであれば、前記第2の反射部材により反射される紫外線よりも長波長の光によって形成される前記第2照射領域が、前記第1の反射部材前記第1照射領域によりも前記所定方向に対して上流に形成されるので、前記光源から射出された紫外線よりも長波長の光により、前記ワークを予熱し、前記光硬化材のレベリング等の前処理を行うことができる。さらに、前記ワークが予熱された後に前記第1の反射部材により反射される紫外線で形成される第1照射領域を前記ワークが通過することになるので、光硬化材の硬化反応を好適に進行させることができる。しかも、前記第1照射領域と前記第2照射領域は離間して形成されているので、ワークの同じ箇所に対して同時に紫外線とその他の光が照射されることがなく、赤外線による熱と、光硬化材が硬化する際に発生する熱が同時にワークに加わることがない。従って、前記ワークの基材が樹脂のような耐熱性の低いものであってもダメージを受けるのを防ぐことができる。
つまり、光源から射出された紫外線以外の光を無駄にすることなく利用して、光硬化材の硬化反応をスムーズに進めることができるとともに、ワークの基材が熱に弱い部材であっても光源から射出された赤外線を利用することでダメージを与えてしまい品質を損なうと言った事態を防ぐことができ、耐熱性の低い基材に塗布された光硬化材を硬化させるための紫外線照射装置において特有の技術課題を一挙に解決することができる。
加えて、上述したような構成を有する紫外線照射装置は、耐熱性の低い樹脂製の基材を有し、その上に光硬化材が塗布されたワークにおいて紫外線硬化を行う技術分野に属する本願発明者らが、鋭意検討の末、上述したような技術課題を発見することにより初めてなされたものである。言い換えると、例えば特許文献2に記載の紫外線照射装置のように耐熱性の高いシリコンを基材としたワーク上の光硬化材を硬化させることを業とする技術分野に属する当業者では、そもそも上述した技術課題を設定することができず、本願発明を想到し得ない。
紫外線以外の光、特に赤外線により基材が加熱されすぎず、前記基材にダメージが生じないようにするとともに、光硬化材のレベリングを好適に行えるようにするには、前記第2照射領域が前記第1照射領域よりも広く形成されていればよい。このようなものであれば、赤外線等の光を分散して照射することができるので、当該ワークを緩やかに予熱することができる。
所定の強度よりも高い強度の紫外線を照射することにより前記光硬化材の硬化を好適に開始させるには、前記第1の反射部材が、集光ミラーであればよい。
本発明の紫外線照射装置を用いることにより、上述したような効果を顕著に奏することができる具体的な実施の態様としては、前記光硬化材が、UVインキであり、前記基材の耐熱温度が、前記UVインキの耐熱温度よりも低いものであればよい。
本発明の別の具体的な態様としては、樹脂製の基材と、その基材の表面に塗布された光硬化材とからなるワークが所定方向に相対移動している状態において、前記ワークに紫外線を照射して前記光硬化材を硬化させるための紫外線照射装置であって、少なくとも紫外線を含む光を射出する光源と、前記光源から射出された紫外線よりも長波長の光を前記ワーク側へと反射して、当該ワーク上に第2照射領域を形成するとともに、紫外線を透過する第2の反射部材と、前記第2の反射部材を透過した紫外線を前記ワーク側へと反射して、当該ワーク上に第1照射領域を形成する第1の反射部材と、を備え、前記第2照射領域が、前記第1照射領域よりも前記所定方向に対して上流に離間して形成されることを特徴とする紫外線照射装置が挙げられる。
このように構成した本発明によれば、光源から射出された紫外線以外の光を有効に利用して、基材上に塗布された光硬化材のレベリングを好適に行うことができるとともに、耐熱性の低い樹脂製の基材であっても、ダメージが生じるのを防ぐことができる。
本発明の第1実施形態に係る紫外線照射装置の模式的斜視図。 第1実施形態の紫外線照射装置におけるA−A線断面模式図。 第1実施形態の紫外線照射装置における正面部分断面模式図。 第1実施形態の紫外線照射装置における照射態様を示す模式図。 本発明の第2実施形態に係る紫外線照射装置の照射態様を示す模式図。
以下に本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。
第1実施形態の紫外線照射装置100は、フィルム等の耐熱温度の低い基材と、基材の上に塗布されたUVインキとからなるワークWに対して紫外線を照射して、前記UVインキを硬化させ固定するために用いられるものである。より詳細には、この紫外線照射装置100は図1に示すように所定方向D(進行方向)に移動する前記ワークWに対してUVインキの硬化のために紫外線照射を行う前に、前処理であるUVインキのレベリングも併せて行えるように構成してある。なお、前記ワークWは例えばロール状に巻かれたフィルムの一端をローラ等により巻き取ることにより、前記紫外線照射装置100の内部を通って進んでいくようにしてある。なお、図1の点線で示される領域は印刷・塗装範囲Pを概念的に示すものである。
図1乃至図3に示すように前記紫外線照射装置100は、概略直方体形状の筐体1の内部に紫外線をワークWに照射する光照射部3を少なくとも収容したものである。このように筐体1内に光照射部3を収容することにより、有害な紫外線を人が直接見ないようにしてある。以下の説明では、説明の便宜上前記筐体1に対して前記ワークWが内部へと侵入する面を正面と規定して説明する。
前記筐体1は、前記光照射部3が収容される概略直方体形状の上部収容体11と、前記ワークWを前記上部収容体11の底面と自身の上面との間に挟みこむための概略直方体形状の下部構造体12とから構成してある。図3に示すように前記下部構造体12の一側面は、前記上部収容体11の底面に蝶番122により接続されており、正面に対して垂直な軸を回転軸として回動可能に取り付けてある。また、前記下部構造体12の上面中央部には正面から背面側に延びる凹溝が形成してあり、前記上部収容体11と組み合わされた状態で正面に前記ワークWを内部へと導くための導入口121を形成するようにしてある。
前記上部収容体11は、図2の側面側から視た断面図に示すように、上面側から底面側へと空気流通空間2、前記光照射部3、開閉シャッタ4、光射出口5の順で設けてある。
前記空気流通空間2は、前記紫外線ランプ33から発生した熱を前記上部収容体11の側面上部に取り付けられた排気口21や前記排気口に接続されたダクト及びファン(図示しない)により外部に排熱するために空気が流通させるための空間である。すなわち、前記光照射部3からの発生した熱はまず前記空気流通空間2内へと上昇し、その後前記空気流通空間2内を前記排気口21のある側面方向へと移動することになる。前記開閉シャッタ4は、前記上部収容体11の側面に設けられたモータ41により開閉が制御されるものであり、小休止時等に前記光照射部3の電源を落とすことなく、前記ワークWへの紫外線の照射を中止するためのものである。また、前記光射出口5は上部収容体11の底面開口部に相当し、外部から埃などが内部へと侵入しないように開口を塞ぐカバーガラス51などを設けてもよい。
前記光照射部3は、紫外線を含む光を射出する光源である紫外線ランプ33と、照射対象である前記ワークWとは前記紫外線ランプ33を挟んで反対側に設けられる第1の反射部材31と、前記第1の反射部材31のさらに外側に設けられる、第2の反射部材32と、を備えたものである。
前記紫外線ランプ33は、少なくとも紫外線を含む光を射出するものであり、本実施形態では赤外線も射出するものである。この紫外線ランプ33は、例えば、高圧水銀放電ランプであり、図3に示されるように前記上部収容体11の長手方向に延びる直管状のランプである。
前記第1の反射部材31は、図2、図3に示すように前記上部収容体11の長手方向に延びる概略薄肉半円筒形状の集光ミラーであり、半円筒の頂上部を切り欠くことにより隙間を形成した形状を有している。この第1の反射部材31の両端も、例えば前記上部収容体11内の側面板などに取り付けてある。この第1の反射部材31は、前記紫外線ランプ33から射出された紫外線を前記ワークW側へと反射して、前記光射出口5を通過するワークW上に第1照射領域を形成するものである。言い換えると、上部収容体11の底面に形成された光射出口5の中央部へと前記紫外線を集光するように形成してあり、前記第1の反射部材31の焦点が前記ワークWの表面に略位置するようにその形状や高さを設定してある。従って、この第1照射領域は、略ライン状の照射領域となっている。さらに、この第1の反射部材31は、紫外線よりも長波長の光、特に赤外線を透過するようにしてある。すなわち、第1の反射部材31は、紫外線は反射するとともに、赤外線は透過するいわゆるコールドミラーである。このようなコールドミラーとしては、例えばガラスの表面に屈折率の異なる誘電体物質を交互に多層コーティングしたものが挙げられる。
前記第2の反射部材32は、前記第1の反射部材31よりも半径が大きく、前記上部収容体11の長手方向に延びる概略薄肉半円筒形状をなすアルミミラーであって、その半円筒の頂上部を切り欠いて隙間を形成し離間させてある。この第2の反射部材32の両端も、例えば前記上部収容体11内の側面板などに取り付けてある。また、この第2の反射部材32は内側表面のみが反射面となっており、その外側表面には、複数の放熱フィンFが形成してある。この第2の反射部材32は、前記第1の反射部材31を透過した赤外線を前記ワークW側へと反射して、前記光射出口5を通過するワークW上に第2照射領域を形成するものである。さらに、前記第2の反射部材32により形成される第2照射領域の位置は、図4に示すように前記第1照射領域よりも前記所定方向Dに対して上流側に離間させて形成してある。これは、前記第2の反射部材32の反射方向、すなわち、半円筒の開口している方向を直下ではなく、斜め下方向となるように、前記第2の反射部材32を傾けて設けることにより実現してある。従って、紫外線照射装置100の内部を進行するワークWは、まず第2照射領域を通過し、赤外線を照射されることになる。さらに、前記第2の反射部材32により反射される赤外線は、通過する前記ワークWの表面上において完全に集光させるのではなく、所定の幅を有し、分散して照射されるようにしてあり、その照射領域の所定方向Dに対する幅は、前記第1照射領域に比べて広い帯状の照射領域なるように設定してある。例えば、前記第2の反射部材32の焦点がワークW上に存在にしないようにその形状や位置を設定することにより、赤外線が集光され過ぎることによって前記ワークWの基材に対してダメージが生じないようにしてある。
このように構成された紫外線照射装置100により、前記ワークWに光が照射されている場合についてさらに詳述する。図4は搬送されてきたワークWが前記紫外線ランプ33の直下にある場合を特に示したものである。前記ワークWが搬送されてくると、まず前記第2の反射部材32により形成される第2照射領域を通過して、前記紫外線ランプ33から射出された赤外線が照射される。つまり第2照射領域内で前記ワークWのUVインキのレベリングが行われる。次に、前記ワークWは第1の照射領域を通過する際に、集光されることにより所定強度以上となった紫外線が照射されることにより、前記UVインキが硬化される。
従って、第1実施形態の紫外線照射装置100によれば、前記紫外線ランプ33から射出され、従来であれば無駄になっていた赤外線により、紫外線を照射する前の処理工程であるUVインキのレベリングを行うことができる。さらに、前記第1照射領域と、前記第2照射領域は重なっておらず、離間して形成されているので、赤外線による熱と、UVインキが硬化する際に生じる熱が同時に同じ場所に作用することがない。従って、前記紫外線ランプ33から射出される赤外線を積極的に利用する構成であるにもかかわらず、耐熱性の低いフィルムのような基材であってもダメージが生じるのを防ぐことができる。
次に第2実施形態について説明する。
第2実施形態の紫外線照射装置100は、前記光照射部3の構成が第1実施形態とは異ならせてある。具体的には、図5に示すように前記紫外線ランプ33の近傍に設けられ前記第2の反射部材32が、赤外線を反射するとともに、紫外線を透過するように構成されており、前記第1の反射部材31が前記第2の反射部材32の外側を覆うように設けられ、紫外線を反射して前記ワークW上に集光するようにしてある。さらに、前記第2の反射部材32の反射方向、すなわち、半円筒の開口している方向を斜め下方向に傾けて設けるとともに、前記第1の反射部材31の反射方向は真下となるようにしてある。従って、前記第2の反射部材32により形成され、赤外線が照射される第2照射領域は、前記第1の反射部材31により形成され、紫外線が照射される第1照射領域よりも所定方向Dに対して上流側に離間して形成されるようにしてある。このような構成を採用する場合、前記第2の反射部材32には紫外線透過性を有するバンドパスフィルターを用い、前記第1の反射部材31にはアルミミラーを用いれば良い。
つまり、第1実施形態と、第2実施形態とでは、紫外線ランプ33の近傍に設けられる、すなわち、内側の反射部材が反射する光と、透過する光の関係を逆にした点が異なっている。このようなものであっても、第1実施形態の紫外線照射装置100と同様の効果を奏することが可能である。
その他の実施形態について説明する。
前記実施形態では、前記ワークの基材はフィルムであったが、その他の樹脂であってもかまわない。また、前記基材の表面に塗布される光硬化材は、UVインキに限られるものではなく、例えば、紫外線により硬化するニス等であってもかまわない。また、前記ワークは搬送機構により搬送されることにより前記紫外線照射装置に対して相対移動するものであったが、逆に前記紫外線照射装置を移動させることにより前記ワークが相対移動するようにしてもかまわない。
前記光源、前記第1及び第2の反射部材は、実施形態で示したものに限られない。より具体的には、前記光源が直管状、各反射部材が概略半円筒形状のものに限られるものではなく、例えば前記光源が球状であり、前記各反射部材が概略薄肉半円球のものであってもかまわない。その他、様々な形状であってもよい。
また、紫外線が照射される照射領域は、必ずしも前記ワークの表面で焦点が合致するものである必要はなく、前記光硬化材が硬化するのに必要な強度が得られるのであればよい。すなわち、多少分散して前記ワークに紫外線が照射されるようにしてもかまわない。
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて、様々な変形や実施形態の組み合わせを行ってもよいことは言うまでも無い。
100・・・紫外線照射装置
W ・・・ワーク
31 ・・・第1の反射部材
32 ・・・第2の反射部材
33 ・・・紫外線ランプ(光源)

Claims (6)

  1. 樹脂製の基材と、その基材の表面に塗布された光硬化材とからなるワークが所定方向に相対移動している状態において、前記ワークに紫外線を照射して前記光硬化材を硬化させるための紫外線照射装置であって、
    少なくとも紫外線を含む光を射出する光源と、
    前記光源から射出された紫外線を前記ワーク側へと反射して、当該ワーク上に第1照射領域を形成するとともに、紫外線よりも長波長の光を透過する第1の反射部材と、
    前記第1の反射部材を透過した紫外線よりも長波長の光を前記ワーク側へと反射して、当該ワーク上に第2照射領域を形成する第2の反射部材と、を備え、
    前記第2照射領域が、前記第1照射領域よりも前記所定方向に対して上流に離間して形成されることを特徴とする紫外線照射装置。
  2. 前記第2照射領域が前記第1照射領域よりも広く形成されている請求項1記載の紫外線照射装置。
  3. 前記第1の反射部材が、集光ミラーである請求項1又は2記載の紫外線照射装置。
  4. 前記光硬化材が、UVインキであり、
    前記基材の耐熱温度が、前記UVインキの耐熱温度よりも低い請求項1、2又は3記載の紫外線照射装置。
  5. 樹脂製の基材と、その基材の表面に塗布された光硬化材とからなるワークが所定方向に相対移動している状態において、前記ワークに紫外線を照射して前記光硬化材を硬化させるための紫外線照射装置であって、
    少なくとも紫外線を含む光を射出する光源と、
    前記光源から射出された紫外線よりも長波長の光を前記ワーク側へと反射して、当該ワーク上に第2照射領域を形成するとともに、紫外線を透過する第2の反射部材と、
    前記第2の反射部材を透過した紫外線を前記ワーク側へと反射して、当該ワーク上に第1照射領域を形成する第1の反射部材と、を備え、
    前記第2照射領域が、前記第1照射領域よりも前記所定方向に対して上流に離間して形成されることを特徴とする紫外線照射装置。
  6. 樹脂製の基材と、その基材の表面に塗布された光硬化材とからなるワークが所定方向に相対移動している状態において、前記ワークに紫外線を照射して前記光硬化材を硬化させるための紫外線照射方法であって、
    光源から少なくとも紫外線を含む光を射出する光射出ステップと、
    紫外線よりも長波長の光を透過する第1の反射部材により、前記光源から射出された紫外線を前記ワーク側へと反射して、当該ワーク上に第1照射領域を形成する第1照射領域形成ステップと、
    第2の反射部材により、前記第1の反射部材を透過した紫外線よりも長波長の光を前記ワーク側へと反射して、当該ワーク上に第2照射領域を形成する第2照射領域形成ステップと、を備え、
    前記第2照射領域を、前記第1照射領域よりも前記所定方向に対して上流に離間させて形成することを特徴とする紫外線照射方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105856831A (zh) * 2016-05-26 2016-08-17 北京印刷学院 标签印刷机平凸柱面透镜多级快速紫外线固化装置
CN105856832A (zh) * 2016-05-26 2016-08-17 北京印刷学院 标签印刷机双反射紫外线多级快速固化装置
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KR101712314B1 (ko) * 2016-03-10 2017-03-03 (주)쎄미시스코 광소결 장치 및 이를 이용한 도전막 형성 방법

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