JP2012250247A - 抵抗溶接方法、及び抵抗溶接構造体の製造方法 - Google Patents

抵抗溶接方法、及び抵抗溶接構造体の製造方法 Download PDF

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哲弘 豊田
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Abstract

【課題】板厚比が大きな板組みにおいても最薄の被溶接材側に必要サイズのナゲットを形成することができると共に、作業性を向上させることができる抵抗溶接方法を得る。
【解決手段】本抵抗溶接方法では、薄板10及び厚板12、14を、薄板10が外側に配置されるように重ね合わせて板組み16を形成し、当該板組み16を一対の電極18、20で挟んで抵抗溶接をするにあたり、薄板10と接する一方の電極18の温度を、厚板14と接する他方の電極20の温度よりも高く設定する。これにより、一方の電極18と接する薄板10の温度が上昇し易くなり、ナゲットNが薄板10側へ成長し易くなるので、板厚比が大きな板組み16においても薄板10側に必要サイズのナゲットNを形成することができる。しかも、単に電極18、20の温度を管理するだけでよいため、作業性を大幅に向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、板厚が異なる複数の被溶接材を重ね合わせた板組みを、一対の電極で挟んで抵抗溶接を行う抵抗溶接方法及び抵抗溶接構造体の製造方法に関する。
下記特許文献1には、重ね合わせた2枚以上の厚板の一方に薄板を重ね合わせた板組みを、一対の電極チップで挟んで抵抗スポット溶接をする方法が開示されている。この方法では、薄板に接する一方の電極チップの先端を、所定曲率半径の曲面に形成すると共に、厚板に接する他方の電極チップの先端を、平面又は前記曲率半径よりも大きな曲率半径の曲面に形成する。さらに、抵抗スポット溶接を二段階で行い、第二段の溶接を第一段の溶接に比べて高加圧力に設定する。これにより、板厚比(板組みの総厚/一番薄い板の板厚)が大きな板組みにおいても、散りの発生を抑制しつつ、薄板側に必要サイズのナゲットを形成するようにしている。
特開2006−55898号公報
しかしながら、上述の抵抗スポット溶接方法では、一対の電極チップの先端の形状(曲率半径など)を特定しなければならず、且つ、加圧力を異ならせた二段階の溶接を行う必要があるため、作業が煩雑である。
本発明は上記事実を考慮し、板厚比が大きな板組みにおいても最薄の被溶接材側に必要サイズのナゲットを形成することができると共に、作業性を向上させることができる抵抗溶接方法及び抵抗溶接構造体の製造方法を得ることを目的としている。
請求項1に記載の発明に係る抵抗溶接方法は、板厚が異なる複数の被溶接材を、これらのうちで板厚が最薄の被溶接材が外側に配置されるように重ね合わせて板組みを形成し、当該板組みを一対の電極で挟んで抵抗溶接をするにあたり、前記最薄の被溶接材と接する一方の電極の温度を、他の被溶接材と接する他方の電極の温度よりも高く設定することを特徴としている。
請求項1に記載の抵抗溶接方法では、板厚が異なる複数の被溶接材を重ね合わせた板組みを、一対の電極で挟んで抵抗溶接をする。この際、一対の電極のうちの一方の電極を、板組みの外側に配置した最薄の被溶接材と接触させると共に、他方の電極を、他の被溶接材(すなわち最薄の被溶接材よりも板厚が厚い被溶接材)と接触させる。この状態で抵抗溶接を行うと、一対の電極間の中央付近から被溶接材の固有抵抗によりジュール熱にてナゲットが生成されるが、本発明では、上記一方の電極の温度を、上記他方の電極の温度よりも高く設定する。これにより、上記一方の電極が接する最薄の被溶接材側の温度が上昇し易くなるため、当該最薄の被溶接材側へナゲットを成長させることができる。これにより、板厚比が大きな板組みにおいても最薄の被溶接材側に必要サイズのナゲットを形成することができる。しかも、単に一対の電極の温度を管理するだけでよいため、作業性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明に係る抵抗溶接方法は、請求項1に記載の抵抗溶接方法において、前記一方の電極に供給する冷却用液体の流量を、前記他方の電極に供給する冷却用液体の流量よりも少なく設定することにより、前記一方の電極の温度を前記他方の電極の温度よりも高く設定することを特徴としている。
請求項2に記載の抵抗溶接方法では、例えば、一方の電極への冷却用液体の供給経路に設けた流量調整弁によって、一方の電極に供給する冷却用液体の流量を少なくすることにより、一方の電極の温度を他方の電極の温度よりも高く設定する。この場合、単に冷却用液体の流量を管理するだけでよいため、作業性を極めて良好なものにすることができる。
請求項3に記載の発明に係る抵抗溶接方法は、請求項1に記載の抵抗溶接方法において、前記一方の電極に供給する冷却用液体の温度を、前記他方の電極に供給する冷却用液体の温度よりも高く設定することにより、前記一方の電極の温度を前記他方の電極の温度よりも高く設定することを特徴としている。
請求項3に記載の抵抗溶接方法では、例えば、一方の電極への冷却用液体の供給経路に設けたヒーター等の加熱器によって、一方の電極に供給する冷却用液体の温度を上昇させることにより、一方の電極の温度を他方の電極の温度よりも高く設定する。この場合、単に冷却用液体の温度を管理するだけでよいため、作業性を極めて良好なものにすることができる。
請求項4に記載の発明に係る抵抗溶接方法は、請求項1に記載の抵抗溶接方法において、前記一方の電極に供給する冷却用液体を、前記他方の電極に供給する冷却用液体よりも沸点が高いものにすることにより、前記一方の電極の温度を前記他方の電極の温度よりも高く設定することを特徴としている。
請求項4に記載の抵抗溶接方法では、例えば、一方の電極には冷却水を供給し、他方の電極には液体窒素を供給する。これにより、特別な調整(管理)をしなくても、一方の電極の温度を他方の電極の温度よりも高く設定することができるので、作業性を極めて良好なものにすることができる。
請求項5に記載の発明に係る抵抗溶接構造体の製造方法は、板厚が異なる複数の被溶接材を、これらのうちで板厚が最薄の被溶接材が外側に配置されるように重ね合わせて板組みを形成し、当該板組みを一対の電極で挟んで抵抗溶接をすることにより抵抗溶接構造体を製造するにあたり、前記最薄の被溶接材と接する一方の電極の温度を、他の被溶接材と接する他方の電極の温度よりも高く設定することを特徴としている。
請求項5に記載の抵抗溶接構造体の製造方法では、板厚が異なる複数の被溶接材を重ね合わせた板組みを、一対の電極で挟んで抵抗溶接をする。この際、一対の電極のうちの一方の電極を、板組みの外側に配置した最薄の被溶接材と接触させると共に、他方の電極を、他の被溶接材(すなわち最薄の被溶接材よりも厚い被溶接材)と接触させる。この状態で抵抗溶接を行うと、一対の電極間の中央付近から被溶接材の固有抵抗によりジュール熱にてナゲットが生成されるが、本発明では、上記一方の電極の温度を、上記他方の電極の温度よりも高く設定する。これにより、上記一方の電極が接する最薄の被溶接材側の温度が上昇し易くなるため、当該最薄の被溶接材側へナゲットを成長させることができる。これにより、板厚比が大きな板組みにおいても最薄の被溶接材側に必要サイズのナゲットを形成することができる。しかも、単に一対の電極の温度を管理するだけでよいため、作業性を向上させることができる。
以上説明したように、本発明に係る抵抗溶接方法および抵抗溶接構造体の製造方法によれば、板厚比が大きな板組みにおいても最薄の被溶接材側に必要サイズのナゲットを形成することができると共に、作業性を向上させることができる。
(A)は、本発明の実施形態に係る抵抗溶接方法及び抵抗溶接構造体によるナゲットの形成状況を説明するための模式的な縦断面図であり、(B)は、一対の電極の温度差について説明するための線図である。 (A)は、一対の電極に温度差がない場合のナゲットの形成状況を説明するための模式的な縦断面図であり、(B)は、(A)に示されるナゲットにおける薄板−厚板間のナゲット径及び厚板−厚板間のナゲット径について説明するための模式的な縦断面図であり、(C)は、板厚比を増加させた場合に生じる溶接不良について説明するための模式的な縦断面図である。 自動車車体の構成部材であるアウタパネル、リインフォースメント及びインナパネルの断面図である。 図3に示されるリインフォースメント及びインナパネルが高張力鋼からなる場合に、ナゲットがインナパネル側(厚板側)へ成長し易くなることを説明するための模式的な縦断面図である。 本発明者らが実施したコンピュータ解析によって得られた画像であり、通電開始後4cycから7cycまでのナゲットの形成状況を示す画像である。 本発明者らが実施したコンピュータ解析によって得られた画像であり、通電開始後10cycの時点でのナゲットの形成状況を示す画像である。 本発明者らが実施したコンピュータ解析によって得られた画像であり、通電開始後20cycの時点でのナゲットの形成状況を示す画像である。
以下、図1〜図7を用いて、本発明の一実施形態に係る抵抗溶接方法及び抵抗溶接構造体の製造方法について説明する。
図1(A)に示されるように、本実施形態に係る抵抗溶接方法及び抵抗溶接構造体の製造方法では、板厚が異なる3枚の金属板10、12、14(何れも被溶接材)を重ね合わせて板組み16を形成し、当該板組み16を一対の電極18、20で挟んで抵抗スポット溶接をする。金属板10は、金属板12、14よりも板厚が薄く形成されており、板組み16を形成する際には、当該金属板10(板厚が最薄の被溶接材)が外側に配置されるように金属板10、12、14を重ね合わせる。なお、以下の説明では、金属板10を薄板10、金属板12を厚板12、金属板14を厚板14と称する。
また、一対の電極18、20は、図示しないスポット溶接機に設けられた一対の電極ホルダに取り付ける。このスポット溶接機は、一対の電極18、20によって上記板組み16(ワーク)をその重ね合わせ方向に挟み、且つ加圧及び通電できるものであればよく、定置式、ロボットガン式の何れのものであってもよい。また、本実施形態では、一方の電極18が上部電極とされ、他方の電極20が下部電極とされているが、これに限らず、一対の電極18、20の配置は適宜変更することができる。
さらに、一対の電極18、20には、上記一対の電極ホルダに設けられた冷却パイプ及び当該冷却パイプに接続された配管を介して冷却水供給源から冷却水(冷却用液体)を供給する。なお、冷却水の代わりに、他の種類の液体を用いることも可能である。
ここで、本実施形態に係る抵抗溶接方法及び抵抗溶接構造体の製造方法では、前述した板組み16を一対の電極18、20で挟んで抵抗スポット溶接をするにあたり、薄板10(最薄の被溶接材)と接する一方の電極18の温度を、厚板14(他の被溶接材)と接する他方の電極の温度よりも高く設定する。具体的には、一方の電極18に冷却水を供給するための配管の途中に流量調整弁を取り付け、当該流量調整弁を調整することにより、一方の電極18に供給される冷却水(図1(A)の矢印W1参照)の流量を、他方の電極20に供給される冷却水(図1(A)の矢印W2参照)の流量よりも少なくする。これにより、板組み16に形成されるナゲットNを薄板10側に成長させることができるので(図1の矢印U参照)、板厚比(板組み16の総厚/薄板10の板厚)を大きくすることが可能になる。
つまり、一対の電極18、20に温度差がない場合には、図2(A)に示されるように、ナゲットNが一対の電極18、20間の中央付近から材料の固有抵抗によりジュール熱にて生成し始める。このため、図2(B)に示されるように、薄板10−厚板12間のナゲット径d1は、厚板12−厚板14間のナゲット径d2よりも小さくなる。従って、図2(C)に示されるように板厚比を大きくすると、薄板10−厚板12間に溶接不良(所謂ハナレ)が発生してしまう(図2(C)の矢印H参照)。このため、板厚比を大きくすることが困難になる。
これに対し、本実施形態では、前述の如く薄板10と接する一方の電極18の温度を、厚板14と接する他方の電極20の温度よりも高く設定する(図1(B)参照)ことにより、一方の電極18と接する薄板10の温度が上昇し易くなる。これにより、ナゲットNが薄板10側へ成長し易くなるので、板厚比が大きな板組みにおいても薄板10側に必要サイズのナゲットNを形成することができる。従って、板厚比が大きな抵抗溶接構造体を製造することができるという、産業上格段の効果を奏する。
すなわち、例えば、自動車車体の分野においては、図3に示されるように、一番外側に配置されるアウタパネル24(外板)の材料としては、車体の意匠面を形成する関係から、成形性が良好な軟鋼が用いられることが多い。このようなアウタパネル24には、車体の軽量化のために更なる薄肉化が求められている。一方、骨格であるリインフォースメント26やインナパネル28の材料としては、部品点数削減のために、高張力鋼が用いられることが多く、これらの部材には更なる厚板化が求められている。このような、軟鋼からなるアウタパネル24(薄板)と高張力鋼からなるリインフォースメント26及びインナパネル28(何れも厚板)とをスポット溶接する場合、高張力鋼の固有抵抗が軟鋼の固有抵抗よりも大きいことに起因して、ナゲットNが厚板側(インナパネル28側)に成長し易くなる(図4の矢印D参照)。その結果、薄板10側の溶接強度が低下してしまうため、板厚比を小さくせざるを得なくなり、上述した要請に反することになる。
この点、本実施形態に係る抵抗溶接方法及び抵抗溶接構造体の製造方法によれば、前述したように板厚比を大きくすることができるため、板厚比が大きな自動車車体を製造するのに極めて好適である。しかも、単に一方の電極18に供給する冷却水の流量を調整(管理)することにより、一対の電極18、20の温度を管理する(一対の電極18、20に温度差をつける)だけでよいため、溶接作業の作業性を大幅に向上させることができる。
なお、薄板10と接する一方の電極18の温度を、厚板14と接する他方の電極の温度よりも高く設定する方法としては、上述した冷却水の流量を調整する方法に限らず、種々の方法を採用することができる。
例えば、一方の電極18に供給する冷却水の温度を、他方の電極20に供給する冷却水の温度よりも高く設定することも考えられる。具体的には、例えば、一対の電極18、20への冷却水の供給経路がオープンループである場合には、冷却水供給源から一方の電極18へ向かう配管の途中にヒーター等の加熱器を設け、当該加熱器によって一方の電極18に供給する冷却水の温度を上昇させる。これにより、一方の電極18の温度を他方の電極20の温度よりも高く設定することができる。また、例えば、一方の電極18への冷却水の供給経路をクローズドループにして廃熱を利用することにより、一方の電極18の温度を上昇させることも可能である。このような方法の場合も、単に冷却水の温度を管理するだけでよいため、作業性を極めて良好なものにすることができる。
また例えば、一方の電極18に供給する冷却用液体を、他方の電極20に供給する冷却用液体よりも沸点が高いものにする(一対の電極18、20に種類が異なる冷却用液体を供給する)ことも考えられる。つまり、例えば、一方の電極18には冷却水を供給し、他方の電極20には液体窒素を供給する。この場合、他方の電極20の冷却効率が高くなるため、特別な調整(管理)をしなくても、一方の電極18の温度を他方の電極20の温度よりも高く設定することができる。従って、作業性を極めて良好なものにすることができる。
次に、本発明者らが行ったコンピュータ解析の結果に基づいて、本発明に係る抵抗溶接方法及び抵抗溶接構造体の製造方法の効果について説明する。
本発明者らは、ナ・デックス社が製造販売する解析ソフト「Quick Spot」を用いて、以下の条件により、コンピュータ解析を実施した。
先ず、板組みとしては、SCGA270C(合金化溶融亜鉛めっき鋼板)からなる板厚0.65mmの鋼板(薄板)と、SCGA980(合金化溶融亜鉛めっき鋼板)からなる板厚2.0mmの鋼板(厚板)と、SCGA980からなる板厚2.0mmの鋼板(厚板)とによって、板厚比が7.15の板組みを設定した。また、溶接条件としては、溶接電流を8.3kA、通電時間を20cyc、加圧力を400kgfと設定した。さらに、解析条件としては、以下の(1)〜(3)の条件を設定した。
(1)上部電極及び下部電極の両方に20℃の冷却水を供給(比較例)
(2)厚板と接する下部電極に20℃の冷却水を供給し、薄板と接する上部電極に供給する冷却水を停止(本発明)
(3)厚板と接する下部電極に20℃の冷却水を供給し、薄板と接する上部電極に供給する冷却水を停止すると共に、上部電極の初期温度を500℃に設定(本発明)
図5〜図7には、上記の条件で実施されたコンピュータ解析によって得られた画像が示されている。図5から、ナゲットが生成されるタイミングは、条件(1)では、通電開始後6cycであり、条件(2)では、通電開始後5cycであり、条件(3)では、通電開始後4cycであることが分かる。また、図5から、通電開始後7cycの時点でのナゲット径は、条件(1)では、φ3.00であり、条件(2)では、φ3.28であり、条件(3)では、φ3.96であることが分かる。つまり、本発明に係る条件(3)では、比較例に係る条件(1)よりも、通電開始後7cycの時点でのナゲット径が、0.96mmも拡大していることが分かる。これらの結果から、本発明では、ナゲットの生成開始タイミングが早くなり、短時間でナゲット径が拡大することが明らかになった。
また、図6から、通電開始後10cycの時点でのナゲット径は、条件(1)では、φ4.15であり、条件(2)では、φ4.52であり、条件(3)では、φ4.54であることが分かる。つまり、本発明に係る条件(3)では、比較例に係る条件(1)よりも、通電開始後10cycの時点でのナゲット径が、0.39mmも拡大していることが分かる。この結果から、本発明では、生成途中でのナゲット径が拡大することが明らかになった。
さらに、図7から、通電開始後20cycの時点でのナゲット径は、条件(1)では、φ5.79であり、条件(2)では、φ6.01であり、条件(3)では、φ6.08であることが分かる。つまり、本発明に係る条件(3)では、比較例に係る条件(1)よりも、通電開始後20cycの時点でのナゲット径が、0・29mmも拡大していることが分かる。この結果から、本発明では、最終的に得られるナゲット径が拡大することが明らかになった。
以上の解析結果から、本発明に係る抵抗溶接方法及び抵抗溶接構造体の製造方法では、板厚比が7.15と大きく設定された板組みにおいても、薄板側に必要サイズのナゲットを形成することができることが確認された。
なお、上記実施形態では、3枚の金属板10、12、14(被溶接材)によって板組み16を形成する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、2枚或いは4枚以上の被溶接材(板厚が異なる少なくとも2種類の被溶接材)によって板組みを形成する場合にも適用可能である。
また、上記実施形態では、薄板10と接する一方の電極18の温度を厚板14と接する他方の電極の温度よりも高く設定する方法として幾つか例を挙げたが、請求項1及び請求項5に係る発明はこれに限らず、他の方法を採用してもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことはいうまでもない。
10 金属板(最薄の被溶接材)
12 金属板
14 金属板(他の被溶接材)
16 板組み
18 一方の電極
20 他方の電極
N ナゲット

Claims (5)

  1. 板厚が異なる複数の被溶接材を、これらのうちで板厚が最薄の被溶接材が外側に配置されるように重ね合わせて板組みを形成し、当該板組みを一対の電極で挟んで抵抗溶接をするにあたり、
    前記最薄の被溶接材と接する一方の電極の温度を、他の被溶接材と接する他方の電極の温度よりも高く設定することを特徴とする抵抗溶接方法。
  2. 前記一方の電極に供給する冷却用液体の流量を、前記他方の電極に供給する冷却用液体の流量よりも少なく設定することにより、前記一方の電極の温度を前記他方の電極の温度よりも高く設定することを特徴とする請求項1に記載の抵抗溶接方法。
  3. 前記一方の電極に供給する冷却用液体の温度を、前記他方の電極に供給する冷却用液体の温度よりも高く設定することにより、前記一方の電極の温度を前記他方の電極の温度よりも高く設定することを特徴とする請求項1に記載の抵抗溶接方法。
  4. 前記一方の電極に供給する冷却用液体を、前記他方の電極に供給する冷却用液体よりも沸点が高いものにすることにより、前記一方の電極の温度を前記他方の電極の温度よりも高く設定することを特徴とする請求項1に記載の抵抗溶接方法。
  5. 板厚が異なる複数の被溶接材を、これらのうちで板厚が最薄の被溶接材が外側に配置されるように重ね合わせて板組みを形成し、当該板組みを一対の電極で挟んで抵抗溶接をすることにより抵抗溶接構造体を製造するにあたり、
    前記最薄の被溶接材と接する一方の電極の温度を、他の被溶接材と接する他方の電極の温度よりも高く設定することを特徴とする抵抗溶接構造体の製造方法。
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