JP2012247469A - 画像定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像定着装置は、ニップ部Nを有する定着部20と、気体の噴流を生じさせる圧縮機と、圧縮機により生じた気体の噴流を定着ベルト21に付着した用紙と定着ベルト21との間に誘導するノズル50と、を備え、ノズル50は、噴流から受ける圧力が第1の圧力である場合、当該噴流により、先端側が気体を誘導するための第1位置に移動し、噴流から受ける圧力が前記第2の圧力以下である場合、先端側が第1位置に対して定着部20から離間する第2位置に移動する。
【選択図】図3
Description
具体的には、ニップ部を通過して排出された用紙が十分にベルトから剥離されなかった場合、用紙の端部がノズルの先端に係止されることがある。この場合、剥離が不十分な用紙は、ベルトの稼動に伴ってノズルの先端とベルトとの間の狭い空間に押し込まれて詰まり(紙詰まり)を生じさせる。このとき、押し込まれて詰まった用紙が、定着装置のベルト等を破損させる。定着装置の破損は、定着装置の交換のための費用の発生や、交換が完了するまで画像形成を行うことができないことによる画像形成装置の生産性の低下等、多大な被害を生じさせる。
図1は、本発明の第1実施形態による画像形成装置1の概略構成を示すブロック図である。
画像形成装置1は、例えば、図1に示すように、制御部101、記憶部102、操作表示部103、送受信部104、画像処理部105、画像形成部106、検知部107等を備え、各部はバス110により接続されている。
具体的には、送受信部104は、外部の機器から通信ネットワークIを介して送信された印刷ジョブ等を受信する。
また、送受信部104は、例えば、所定のインタフェース(例えば、USB:Universal Serial Bus)等による接続を介して外部の機器と画像形成装置1とを接続するものであってもよい。
第1実施形態における画像形成部106は、例えば、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の4色それぞれを個別の静電ドラムで転写する構成(タンデム方式)である。
図2に示すように、画像形成部106は、カセット11、給紙ローラ12、搬送ローラ13、搬送ベルト14、静電ドラム15Y、15M、15C、15K、プリントユニット16Y、16M、16C、16K、レーザユニット17Y、17M、17C、17K、転写ローラ18Y、18M、18C、18K、定着部20、排紙ローラ19等を備える。
給紙ローラ12は、カセット11に格納されている用紙Pを一枚ずつ引き出す。
搬送ローラ13は、給紙ローラ12により引き出された用紙Pを、搬送ベルト14へ搬送する。
ここで、トナー画像の転写について、静電ドラム15Yによるイエロー(Y)のトナー画像の転写を一例として説明する。
静電ドラム15Yは、駆動部(図示略)により回転駆動される円筒状の部材であり、帯電ユニット(図示略)によりその円筒の外周面が帯電している。レーザユニット17Yは、静電ドラム15Yの外周面に静電潜像を形成する。具体的には、レーザユニット17Yは、帯電した静電ドラム15Yの外周面に対して、プリントデータに基づいて用紙Pに形成されるイエローの画像に応じたレーザを照射する。
具体的には、プリントユニット16Yは、トナーカートリッジと、現像ユニットとを有する。トナーカートリッジは、イエロー(Y)のトナーを備蓄し、現像ユニットに供給する。現像ユニットは、静電ドラム15Yの外周面に形成された静電潜像に対して、トナーカートリッジのトナーを付着させる現像処理を行う。現像処理により、イエロー(Y)のトナー画像が静電ドラム15Yの外周面に形成される。
転写ローラ18Yは、搬送ベルト14を挟んで静電ドラム15Yと対向する位置に設けられる。転写ローラ18Yは、搬送ベルト14と静電ドラム15Yとによって用紙Pが挟まれるタイミングで、用紙Pをトナー画像と逆の電荷により帯電させる(逆帯電処理)。逆帯電処理により、静電ドラム15Yの外周面に形成されたイエロー(Y)のトナー画像が用紙Pに転写される(二次転写)。
定着部20は、用紙Pに転写されたトナー画像を定着させる。定着部20の詳細については、後述する。
図4は、図3に示す定着部20及び剥離部30を上方から見た場合を示す図である。
定着部20は、定着ベルト21及び加圧ローラ22を備える。
定着ベルト21及び加圧ローラ22は協働により、定着ベルト21の外周面と加圧ローラ22の外周面との圧接部(ニップ部N)を形成する。駆動部(図示略)により駆動された加圧ローラ22及び加圧ローラ22と転接する定着ベルト21は、ニップ部Nにおいて用紙Pを挟み込んで加圧、加熱し、用紙Pに定着処理を施す。また、定着ベルト21及び加圧ローラ22は、ニップ部Nにおいて用紙Pに定着処理を施しながら、用紙Pを所定の方向へ搬送する。
定着ベルト21は、複数のローラ(例えば、図3に示すローラ21a、ローラ21b)を囲むように一帯に連続するベルトである。
ローラ21a、ローラ21bは、定着ベルト21の内側に設けられたローラである。ローラ21a、ローラ21bは、外周面を定着ベルト21の内側に当接させるよう設けられ、協働により、定着ベルト21を張架する。
剥離部30は、圧縮機40と、ノズル50とを有する。
即ち、剥離部30は、圧縮機40により生じた気体の噴流を、ノズル50が定着ベルト21と用紙Pとの間に吹き込ませることにより、用紙Pを定着ベルト21から剥離させる。
また、ノズル50は、支持部53により、基端側がニップ部Nに対して用紙Pの搬送方向の下流側で固定支持される。支持部53は、圧縮機40とノズル50との間に介在して圧縮機40により圧縮された空気により生じた噴流をノズル50へ導くダクトDとしての機能も有する。
また、圧縮機40とノズル50との間に介在するダクトDには、電磁弁41が設けられている。電磁弁41は、制御部101の制御により、圧縮機40とのノズル50との間の通気経路の開閉を切り替える。通気経路が開いている場合、気体の噴流はノズル50を通過する。一方、通気経路が閉じている場合、気体の噴流はノズル50を通過しない。つまり、電磁弁41の開閉に応じて、ノズル50により誘導される気体の噴流の圧力が変化する。第1実施形態では、通気経路が開いており、気体の噴流がノズル50を通過する場合を、噴流の圧力が第1の圧力である場合とする。また、通気経路が閉じている場合、即ち、気体の噴流がノズル50を通過しない場合を、噴流の圧力が第2の圧力以下である場合とする。
また、ノズル50は、気体の噴流がノズル50を通過する場合、ノズルの内側を通過する気体が直進しようとすることによりノズル50の湾曲が解消されてノズル50の先端側と基端側とが略直線上に位置する形状(直線状)をとる。このとき、ノズル50は、先端側が気体をニップ部Nにより搬送されて定着部20の定着ベルト21に付着した用紙Pと定着ベルト21との間に噴射させるための位置をとる。
つまり、ノズル50は、圧縮機40の動作により生じた気体の噴流により、先端側が第2位置から定着部20に近接するように移動し、第1位置をとる。そして、ノズル50は、圧縮機40の動作により生じた気体の噴流がノズル50の内側を通過する間、先端側が第1位置で維持される。
ノズル50は、内側を通過する気体から受ける圧力に応じて形状を変化させる。これにより、図6に示すように、ノズル50の先端と定着部20との距離が変化する。
具体的には、第1位置とは、例えば、ノズル50が内側を通過する気体から受ける圧力により直線状に伸びきった状態(最大可動状態)となることで、先端が定着部20に最も近接した場合の位置である。また、第2位置とは、例えば、ノズル50が先端側を定着部20から離間させるよう湾曲した場合の位置である。図6では、用紙Pの搬送方向に沿った方向について、第1位置に位置したノズル50と定着部20との距離を距離L1とし、第2位置に位置したノズル50と定着部20との距離を距離L2としている。
図7に示すように、ノズル50と定着部20との距離は、ノズル50が内側を通過する気体から受ける圧力に応じて、距離L1から距離L2の間で変化する。言い換えれば、画像形成装置1は、ノズル50を第1位置とする気体の圧力としての第1圧力と、ノズル50を第2位置とする気体の圧力としての第2圧力が予め設定されている。第1圧力は、例えば、ノズル50の先端を定着部20に最も近接した位置で安定させるのに十分な圧力を下限値とし、ノズル50や圧縮機40等が負荷により破損することや著しく部品寿命を低下させたりすることがない最大の圧力を上限値とする。また、第2圧力は、例えば、圧縮機40による気体の噴流がノズル50の内側を全く通過しない状態の圧力を下限値とし、ノズル50の先端とベルトとの間の空間に入り込んだ用紙Pが定着部20から十分離間した位置を通過することができる程度に、ノズル50の先端側を定着部20から離間させることができる圧力を上限値とする。
ノズル50は、噴流の圧力に応じて可逆的に変形する。具体的には、ノズル50は、例えば、チューブ51と、弾性部材52とを具備している。
チューブ51は、可撓性を有する素材により構成される筒状の部材である。具体的には、チューブ51は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene:PTFE)等の樹脂からなる円筒状の部材である。チューブ51は、基端側から先端側に向かって先細り形状をとってもよい。
具体的には、弾性部材52は、所定の径(例えば、φ0.05[mm])の針金状のステンレス材からなる。弾性部材52は、長手方向の一端側がチューブ51の先端側に設けられ、他端側がチューブ51の基端側に設けられるように、チューブ51と貼り合わせられている。
図9(A)に示すように、弾性部材52は、外部からの力を受けていない状態において、一端側から他端側にかけて湾曲するよう設けられている。このとき、弾性部材52は、チューブ51を湾曲させて湾曲形状を取らせるようチューブ51を付勢する。これにより、ノズル50は湾曲形状をとる。
一方、圧縮機40により生じた気体の噴流がチューブ51の内側を通過すると、図9(B)に示すように、直進しようとする気体の圧力により、弾性部材52の湾曲が解消され、ノズル50は直線状となる。
例えば、図9に示すように、弾性部材52の一端が、チューブ51の先端から所定の長さ(例えば、5[mm])だけ基端側に設けられるようにしてもよい。
具体的には、検知部107は、例えば、搬送経路を通過する用紙Pを検知するフォトセンサ107aを具備している。フォトセンサ107aは、例えば、図5に示すように、ニップ部Nの下流側に排出された用紙Pを検知可能な位置に設けられる。フォトセンサ107aは、用紙Pを検知すると、所定の検知信号を出力する。
具体的には、制御部101は、画像形成に伴いカセット11から搬出された用紙Pが転写、定着を経て所定のタイミングでフォトセンサ107aにより検知されたか否かを判定する。また、制御部101は、所定のタイミングでフォトセンサ107aにより検知された用紙Pが、検知されてから所定時間後に検知されなくなったか否かを判定する。ここで、用紙Pが所定のタイミングでフォトセンサ107aにより検知され、かつ、検知されてから所定時間後に検知されなくなったと判定された場合、制御部101は、用紙Pが正常に搬送されており、紙詰まりが生じていないものと判定する。一方、用紙Pが所定のタイミングでフォトセンサ107aにより検知されなかったと判定された場合又は用紙Pがフォトセンサ107aにより検知されてから所定時間を経過しても検知され続けていると判定された場合、制御部101は、用紙Pの搬送に異常が生じたものと判定する。例えば、検知部107よりも上流側の搬送経路において紙詰まりが生じた場合、用紙Pが検知部107の位置まで搬送されないため、用紙Pが所定のタイミングでフォトセンサ107aにより検知されない状態となることにより、制御部101は、用紙Pの搬送に異常が生じたものと判定する。また、検知部107により用紙Pが検知される位置において紙詰まりが生じた場合、詰まりを生じさせた用紙Pが搬送されなくなるため、フォトセンサ107aにより検知されてから所定時間を経過しても検知され続ける状態となることにより、制御部101は、用紙Pの搬送に異常が生じたものと判定する。
具体的には、制御部101は、画像形成部106における用紙Pの搬送に係る各部の動作を停止させると共に、電磁弁41を動作させて圧縮機40とノズル50との間の通気経路を閉じる。これにより、気体の噴流が生じなくなり、気体の噴流により直線状となっていたノズル50は、弾性部材52の付勢により湾曲形状となり、先端側が第2位置へ移動する。即ち、詰まりが生じたものと判定された場合、ノズル50は、先端側が定着部20から離間するよう移動する。制御部101は、電磁弁41を動作させると共に、圧縮機40による気体の圧縮を停止させてもよい。
制御部101は、送受信部104により印刷ジョブの受信が行われたと判定されるまで待機する(ステップS1:NO)。印刷ジョブの受信が行なわれたと判定されると(ステップS1:YES)、制御部101は、気体の噴流の供給を行う(ステップS2)。具体的には、制御部101は、圧縮機40を動作させてノズル50から気体を噴射させる。このとき、ノズル50は直線状となり、ノズル50の先端側が第1位置へ移動して、ニップ部Nにより搬送されて定着部20の定着ベルト21に付着した用紙Pと定着ベルト21との間に気体の噴流を誘導する。また、制御部101は、少なくともステップS2の前に、電磁弁41が開いた状態、即ち、圧縮機40とノズル50との間の通気経路が空間的に連続した状態とする。
その後、ユーザにより詰まりを生じさせた用紙Pが取り除かれる等、用紙Pの搬送の異常が解消され、画像形成が再開されたと判定されると(ステップS5:YES)、制御部101は、再び気体の噴流の供給を行う(ステップS2)。具体的には、制御部101は、電磁弁41を動作させて圧縮機40とノズル50との間の通気経路を開け、圧縮機40による気体の圧縮を再開させる。これにより、ノズル50を気体の噴流が通過するので、先端側が第2位置へ移動して定着部20から離間していたノズル50は再び直線状となり、先端側が第1位置へ移動して、ニップ部Nにより搬送されて定着部20の定着ベルト21に付着した用紙Pと定着ベルト21との間に気体の噴流を誘導する。
また、ノズル50は、第1の圧力を受ける場合、噴流により、先端側が第1位置をとるので、気体の噴流以外の動力を用いずに、噴流を定着部20の定着ベルト21に付着した用紙Pと定着ベルト21との間に誘導することができる。即ち、画像形成装置1は、噴流の誘導を行う場合、ノズル50により噴流を誘導するための専用の構成を必要とせず、また、噴流を誘導することのみを目的とする消費(例えば、電力の使用等)も何ら伴わないので、極めて低コストで先端部を離間させることができ、経済的であり、また、環境保全の観点からも優れている。
次に、本発明の第2実施形態について、図11(A)、(B)を参照して説明する。第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
第2実施形態の画像形成装置1は、第1実施形態におけるノズル50に代えて、ノズル150を備える。
ノズル150は、ノズル150を通過する気体の噴流の圧力が第1の圧力である場合、気体の噴流の圧力が第2の圧力以下である場合に比してノズル150の基端から先端までの長さが伸びる伸張部150aを有する。伸張部150aは、ノズル150に設けられた蛇腹形状である。
つまり、ノズル150は、圧縮機40の動作により生じた気体の噴流により、ノズル150の長さが伸びることにより、先端側が第2位置から定着部20に近接するように移動し、第1位置をとる。そして、ノズル150は、圧縮機40の動作により生じた気体の噴流がノズル150の内側を通過する間、先端側が第1位置で維持される。
以上、第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第3実施形態について、図12、図13(A)〜(C)を参照して説明する。第1、第2実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
第3実施形態の画像形成装置1は、第1実施形態におけるノズル50に代えて、ノズル250を備える。
ノズル250は、ノズル250を通過する気体の噴流の圧力が第1の圧力である場合、気体の噴流の圧力が第2の圧力以下である場合に比してノズル250の基端から先端までの長さが伸びる伸張部250aを有する。伸張部250aは、ノズル250に設けられた蛇腹形状である。ここで、第2実施形態のノズル150が、先端と基端のほぼ中間位置に伸張部150aを有することに対し、第3実施形態のノズル250は、図13(B)、(C)に示すように、基端から先端と基端のほぼ中間位置までの範囲に伸張部250aが設けられている。
具体的には、伸張部250aは、第2実施形態の伸張部150aと同様、圧縮機40により圧縮された空気により生じた噴流の誘導を行うか否か、即ち、噴流がノズル250の内側を通過するか否かに応じて伸縮し、ノズル250の先端側を第1位置又は第2位置に移動させる。
収納部251は、一端が支持部53に固定された筒状の部材であり、噴流の誘導を行わない場合に縮んだノズル250を内側に収納する。また、収納部251は、筒状の内壁が、噴流の誘導を行う場合に伸びたノズル250の外壁の一部(例えば、伸張部250a)に沿うよう設けられており、ノズル250の伸張方向を案内する。図12、図13(A)、(B)に示す収納部251の形状は、ノズル250が伸びた場合の形状に合わせて先細り形状をとっているが、適宜変更することができる。
第3実施形態の画像形成装置の構成は、ノズル250を除いて、第1実施形態の画像形成装置1と同様である。
さらに、収納部251が、ノズル250の伸張方向を案内するので、伸びたノズル250の先端側が気体をニップ部Nにより搬送されて定着部20の定着ベルト21に付着した用紙Pと定着ベルト21との間に噴射させるための位置を取ることを助けることができ、ノズル250が噴流を誘導する精度をより高めることができる。
次に、本発明の第4実施形態について、図14を参照して説明する。第1〜第3実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
第4実施形態の画像形成装置1は、第1実施形態におけるノズル50に代えて、ノズル350を備える。
ノズル350は、支持部53に対して回動可能に設けられている。具体的には、ノズル350は、支持部53と連結された基端側の回動軸351を中心に回動する。そして、ノズル350は、先端側が、回動角度に応じて定着部20に対して近接又は離間するように揺動する。ノズル350は、例えば、内側の通気経路において気体の噴流による第1の圧力を受けることによりノズル350を支持部53に対して回動させるための風受け352を有する。
ノズル350が噴流の誘導を行う場合、即ち、風受け352が受ける気体の噴流の圧力が第1の圧力である場合、ノズル350が上方に回動してノズル350の先端部を第1位置に移動させる。そして、圧縮機40の動作により生じた気体の噴流がノズル350の内側を通過する間、先端側が第1位置で維持される。
一方、噴流の誘導を行わない場合、即ち、風受け352が受ける気体の噴流の圧力が第2の圧力以下である場合、ノズル350は、第1位置にある場合の回動角度に比して下方に回動し、ノズル350の先端部を第1位置に対して定着部20から離間するように移動させることにより、第2位置となる。
以上、第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
例えば、噴流の誘導を行わない場合に、ノズルの全体が湾曲して、先端が内側に巻き回された渦巻形状を取るようにしてもよい。
また、ノズルの一部分又は全体に、屈曲可能な箇所(屈曲部)を設け、噴流の誘導を行わない場合に、屈曲部が屈曲することによりノズルが折りたたまれ、先端側が定着部20から離間する位置に移動するようにしてもよい。ノズルを屈曲させる構成としては、例えば板ばね等が挙げられるが、これに限られるものではなく、適宜変更することができる。
また、第4実施形態では、噴流の誘導を行わない場合のノズル350は、重力により下方に向かって回動することにより先端側が定着部20から離間するが、一例であり、これに限られるものではない。例えば、ノズルは、噴流の誘導を行わない場合、ばね等の付勢によりノズルの先端側が定着部20から離間するように回動し、噴流の誘導を行う場合、第4実施形態と同様の仕組みにより、当該噴流により、ノズルの先端側が定着部20に近接するように回動するよう設けられてもよい。
なお、本発明によるノズルは、湾曲、伸縮、回動その他の方法により、ノズルの少なくとも先端側が第1位置、第2位置に移動するように設けられるに際し、移動中及び移動後のノズルが記録媒体の搬送経路を阻害しないように設けられる。
検知部107は、例えば、ノズルと定着ベルトとの間に対する用紙Pの侵入を検知できるよう設けられたセンサ等を有し、当該センサにより用紙Pが検知された場合に紙詰まりが生じたことを示す信号を制御部101に出力するようにしてもよい。この場合、紙詰まりが生じたことを示す信号が出力された場合に、制御部101は、紙詰まりが生じたものと判定する。
また、検知部107は、例えば、画像形成が正常に行われる場合の用紙Pの搬送経路に沿って設けられた複数のセンサを有し、制御部101により画像形成中の各処理の実施タイミングに応じて用紙Pが搬送されているか否かを判定するようにしてもよい。この場合、画像形成中の各処理の実施タイミングに応じた用紙Pの搬送位置に用紙Pが存在しないことが検知された場合、制御部101は、紙詰まりが生じたものと判定する。
また、用紙に対する画像形成の工程を説明したが、画像形成装置1は、用紙以外の記録媒体に対しても、用紙に対する画像形成と同様の仕組みによる画像形成を行うことができる。
20 定着部
21 定着ベルト
22 定着ローラ
30 剥離部
40 圧縮機
50 ノズル
51 チューブ
52 弾性部材
107 検知部
N ニップ部
Claims (11)
- 記録媒体に対して圧力及び熱を加えながら当該記録媒体を搬送するニップ部を有する定着手段と、
気体の噴流を生じさせる噴流発生手段と、
前記ニップ部に対して前記記録媒体の搬送方向の下流側に設けられて、前記噴流発生手段により生じた気体の噴流を、前記ニップ部により搬送されて前記定着手段に付着した記録媒体と当該定着手段との間に誘導するノズルと、を備え、
前記ノズルは、前記噴流から受ける圧力が第1の圧力である場合、当該ノズルの少なくとも先端側が、前記気体を前記ニップ部により搬送されて前記定着手段に付着した記録媒体と当該定着手段との間に誘導するための第1位置に移動し、前記噴流から受ける圧力が前記第1の圧力よりも小さい第2の圧力以下である場合、当該ノズルの少なくとも先端側が、前記第1位置に対して前記定着手段から離間する第2位置に移動することを特徴とする画像定着装置。 - 前記噴流から受ける圧力が前記第2の圧力以下である場合、前記ノズルの少なくとも一部を付勢し、当該ノズルの先端側の位置を前記第2位置へ移動させる付勢手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像定着装置。
- 前記ノズルは、可撓性を有し、
前記付勢手段は、前記噴流から受ける圧力が前記第2の圧力以下である場合、当該ノズルの少なくとも一部を所定形状に対して湾曲又は屈曲させるよう前記ノズルを付勢し、前記噴流から受ける圧力が前記第1の圧力である場合、前記ノズルが前記所定形状となるよう設けられた弾性部材であることを特徴とする請求項2に記載の画像定着装置。 - 前記弾性部材は、前記ノズルの先端に対して基端側に設けられることを特徴とする請求項3に記載の画像定着装置。
- 前記ノズルは、前記噴流から受ける圧力が前記第1の圧力である場合、前記噴流から受ける圧力が前記第2の圧力以下である場合に比して当該ノズルの基端から先端までの長さが伸びる伸張部を有することを特徴とする請求項1に記載の画像定着装置。
- 前記伸張部は、前記ノズルに設けられた蛇腹形状であることを特徴とする請求項5に記載の画像定着装置。
- 前記ノズルは、前記噴流から受ける圧力に応じて可逆的に変形することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の画像定着装置。
- 前記ノズルは、前記第1位置に移動した場合、基端から先端にかけて前記噴流の流れる方向に従って直線状の形状となり、前記噴流の圧力により当該直線状の形状を維持されることを特徴とする請求項7に記載の画像定着装置。
- 前記ノズルは、回動可能に設けられ、前記噴流から受ける圧力が前記第1の圧力である場合、当該ノズルの少なくとも先端側が前記第1位置に対応する回動角度となり、前記噴流から受ける圧力が前記第2の圧力以下である場合、当該ノズルの少なくとも先端側が前記第2位置に対応する回動角度となることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像定着装置。
- 前記記録媒体の搬送の異常を検知する検知手段と、
前記検知手段により前記記録媒体の搬送の異常が検知された場合、前記ノズルが前記噴流から受ける圧力を前記第2の圧力以下とする制御手段と、を備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の画像定着装置。 - 請求項1から10のいずれか一項に記載の画像定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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JPH0854801A (ja) * | 1994-08-10 | 1996-02-27 | Toshiba Corp | 定着装置 |
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