JP2012245244A - 書物落下防止具 - Google Patents

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Abstract

【課題】既存の書架に対して簡単に取り付けることができ、非常に容易に地震対策ができる安価な書物落下防止具を提供すること。
【解決手段】底部と、底部から立設した複数の支柱部82とを備えた架構部80と、支柱部82間に掛け渡された複数枚の棚板7とを備えた書架8に適用可能な書物落下防止具1である。架構部80における左右一対の支柱部82に設けられた書棚固定用の係合穴にそれぞれ挿入可能な左右一対の係合端部11と、係合端部11から前方に伸びる左右一対の側部12と、側部12の前方端間を繋ぐ正面部13とを有してなる。書物落下防止具1は、係合端部11を係合穴に係合させた状態において、正面部13が架構部80の前方側に位置する初期位置P1と、初期位置P1よりも上方に正面部13が位置する上昇位置P2との間において移動可能に構成されている。
【選択図】図9

Description

本発明は、既存の書架に適用可能であり、地震発生時等の振動によって書架に保管した書物が書棚から落下することを抑制することが可能な書物落下防止具に関する。
たとえば、図書館、学校の図書室などにおいては、書物を取り出し可能に保管する書架が多数使用されている。書架は、底部と、底部から立設した複数の支柱部とからなる架構部と、該架構部の内部において上記支柱部間に掛け渡された複数枚の棚板とを備えている。架構部の構造の種類は様々有り、支柱部4本によって1枚の棚板を支える構造や支柱部2本によって棚板を支える構造等がある。
いずれの構造の架構部においても、架構部の内部に上記棚板を保持するために、固定用金具を介して棚板の両端を支柱部に固定する構造がとられることが多い。書架用棚板の固定用金具は左右一対となっており、板状本体部と、支柱部に設けられた係合穴に係合可能なフック部と、棚板に係合する棚板係合部とを有している。
そして、棚板は、従来より、書物を受ける上面が略水平となるように配置されている。
ところで、近年においては、地震発生時における公共場における安全対策の向上が模索されており、図書館等においては、書架に載置した書物の落下による事故を防止する方法が検討されている。そして、地震時の書物の落下による事故を防止すべく、書架に地震対策用の装置を設置することが試みられてきた。
従来の書架に対する地震対策装置としては、たとえば下記の特許文献等に記載のものがある。
特開2000−210148号公報 特開平11−196962号公報
これらの特許文献に記載の装置は、地震発生時に書物の前方等にガイド部材を配置するという非常に大がかりな装置である。そのため、その機能はともかく、非常に高価なものとなる。したがって、非常に多くの書架を有する図書館等の施設においては、地震対策費用が高額となり、容易に対策を実施できないことが問題となっている。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、既存の書架に対して簡単に取り付けることができ、非常に容易に地震対策ができる安価な書物落下防止具を提供しようとするものである。
本発明の一つの態様は、底部と、該底部から立設した複数の支柱部とを備えた架構部と、上記支柱部間に掛け渡された複数枚の棚板とを備えた書架に適用可能な書物落下防止具であって、
上記架構部における左右一対の上記支柱部に設けられた書棚固定用の係合穴にそれぞれ挿入可能な左右一対の係合端部と、
該係合端部から前方に伸びる左右一対の側部と、
該側部の前方端間を繋ぐ正面部とを有してなり、
かつ、上記書物落下防止具は、上記係合端部を上記係合穴に係合させた状態において、上記正面部が上記架構部の前方側に位置する初期位置と、該初期位置よりも上方に上記正面部が位置する上昇位置との間において移動可能に構成されていることを特徴とする書物落下防止具にある(請求項1)。
上記書物落下防止具は、左右一対の上記係合端部及び側部と上記正面部とを有している。この書物落下防止具は、上記係合端部を上記支柱部の係合穴に係合させることによって、既存の書架に容易に配設することが可能である。なお、上記書物落下防止具の上下方向の配設位置は、支柱部に通常設けられている多数の係合穴のうちどれを選ぶかにより簡単に調整可能である。
そして、上記書物落下防止具が上記初期位置に位置しているときには、上記正面部が架構部の前方側に位置する。このため、棚板に書物が載置されている場合には、その前方において書物の背表紙に対面するように上記正面部が配置された状態となる。それ故、万一地震等が発生して書架が大きく揺れて書物が前方から落下しようとしても、上記書物落下防止具の正面部がこれを阻止することができる。
一方、上記書物落下防止具は、上記書位置から上記上昇位置に向けて移動可能に構成されている。そのため、書物の入れ替え等の作業を作業者が行う場合には、上記書物落下防止具を上方に向けて移動させ、上記正面部を書物よりも上方の位置に配置させること、つまり、上記書物落下防止具を上記上昇位置に位置させて、書物の前方を開放させることができる。これにより、上記書物落下防止具を書架に係合させたまま、上記上昇位置に位置させるだけで、書物の出し入れ作業が可能である。
また、上記書物落下防止具は、上記のごとく、構造が非常に簡単である。そのため、製造が容易で非常に安価なものとなる。そのうえ、上記書物落下防止具による書物の落下防止効果は非常に高い。それ故、上記書物落下防止具は、既存の書架に適用するものとして非常に有効である。
実施例1における、書物落下防止具を示す斜視図。 実施例1における、書物落下防止具を適用した書架を示す説明図。 実施例1における、書物落下防止具の係合端部の構成を示す説明図。 実施例1における、書物落下防止具を係合端部を係合穴に挿入している状態を示す説明図。 実施例1における、書物落下防止具が初期位置にある際の係合端部と係合穴との係合状態を示す説明図。 実施例1における、書物落下防止具が上昇位置にある際の係合端部と係合穴との係合状態を示す説明図。 実施例1における、留め部及び把持部を示す拡大正面図。 実施例1における、留め部及び把持部を示す拡大側面図(図7のA−A線矢視断面相当図)。 実施例1における、書物落下防止具の初期位置と上昇位置の移動領域を示す説明図。 実施例1における、書物落下防止具の係合端部の形状変形例を示す説明図。 実施例2における、書物落下防止具の係合端部の構成を示す説明図。 実施例3における、書物落下防止具の構成を示す説明図。 実施例4における、書物落下防止具の構成を示す説明図。
上記書物落下防止具は、上記正面部又は上記側部に、上記上昇位置に位置させた際に上記書架の一部と連結するための留め部を有しており、該留め部により上記書物落下防止具と上記書架の一部とを連結することによって、上記上昇位置が維持できるよう構成することができる(請求項2)。この場合には、上記留め部を利用することにより、作業者が書物落下防止具を保持していなくても上記書物落下防止具を上記上昇位置に保持できるので、書物の出し入れを従来と同様に、つまり、上記書物落下防止具を配設していない場合と同様に、スムーズに行うことができる。
上記留め部としては、例えば、フックその他の機械的に留め付けるものでも良いし、いわゆる面ファスナーの一方を書架に取り付けておき、他方を上記留め部として用いても良い。
また、上記書架が鋼部材により構成されたものである場合には、上記留め部は永久磁石を含む吸着部を備えた構成にすることができる(請求項3)。この場合には、上記吸着部の磁気吸引力を利用して、非常に簡単に上記書物落下防止具と上記書架との連結あるいは連結解除を実施することができる。
なお、上記留め部の配設位置は、例えば、上記正面部の中央部付近とすることができ、この場合には、上昇位置での姿勢維持を容易に安定化させることができる。もちろん、上記正面部あるいは側部に1又は複数の留め部を設けることも可能である。
また、上記書物落下防止具の具体的な形状は、様々な形状を採用することができる。上記一対の側部と上記正面部の形状は、略コ字形状とすることが最も簡素で作製しやすい。ただし、側部や正面部に適宜曲線部や折り曲げ部を設けてデザイン上の工夫をすることも可能である。
また、上記書物落下防止具の上記係合端部の具体的構成も、様々な構成をとることができる。そして、係合端部自体の構成を工夫することにより、書物落下防止具を上記係合端部又はその近傍を回転中心として回動させることによって上記初期位置と上昇位置との間を移動させるよう構成することもできる。
この場合には、例えば、上記係合端部を上記係合穴に係合させた状態において、上記係合穴の下縁部と当接して回転中心部分となる受け部と、上記初期位置に位置する際に上記書架の一部に当接して姿勢を保持するためのストッパ部とを備えている構成をとることができる(請求項4)。上記受け部と上記ストッパ部とを備えることにより、上記初期位置における姿勢の維持と、初期位置と上昇位置との回動移動を容易に実現することができる。なお、具体的な構造としては、様々な構造をとりうる。
例えば、上記支柱部に、前方に開口した縦長の穴からなる上記係合穴が設けられている場合には、上記係合端部は、上方に突出した上方突片部と、下方に突出した下方突片部と、該下方突片部の基端側の隅部に配置された上記係合穴の下縁部を挿入させる凹部とを有してなり、上記初期位置に位置する際には、上記上方突片部と上記下方突片部の少なくとも一方が上記支柱部の裏面に当接すると共に上記凹部の下端部後端が上記支柱部の表面に当接して上記ストッパ部として機能し、上記上昇位置に移動させる際には、上記凹部の内周部が上記受け部として機能するよう構成することができる(請求項5)。なお、上記下方突片部を上記ストッパ部として機能させる場合には、上記上方突片部のない構造を採用することもできる。また、上記下方突片部と上記上方突片部の両方を設けておいて一方又は両方を上記ストッパ部として機能させることも可能である。
また、例えば、上記支柱部に、横方向に開口した縦長の穴からなる上記係合穴が設けられている場合には、上記係合端部は、上記係合穴の下縁部の上面に当接するよう配置される棒状の上記受け部と、該受け部の一端から上記支柱部内において略直角に曲げられた挿入片部と、上記受け部の他端と上記側部とを繋ぐ連結片部と、該連結片部に設けられた上記ストッパ部とを有している構成をとることもできる(請求項6)。
また、上記書物落下防止具は、上記係合端部、上記側部及び上記正面部が、一つの金属素材を加工して成形した一体成形品よりなる構成をとることができる(請求項7)。例えば、鋼材やアルミ材等の金属材料よりなる帯状板や棒状体を用いて、曲げ加工などを施して作製することができる。この場合には、上記書物落下防止具を非常に安価なものとすることができ、図書館等の地震対策の推進に有効である。
また、上記書物落下防止具としては、上記係合端部と上記側部との間に、上記係合端部に対して上記側部を回動させる回転中心となるヒンジ部が設けられた構成とすることも可能である(請求項8)。この場合には、上記係合端部を上記係合穴にしっかりと固定して使用することが可能となる。ただし、ヒンジ部を設けることによって、上述した一体成形品よりも若干製造コストがアップすることとなる。
(実施例1)
書物落下防止具の実施例につき、図面を用いて説明する。
本例の書物落下防止具1は、図2に示すごとく、底部81と、底部81から立設した複数の支柱部82とを備えた架構部80と、支柱部82間に掛け渡して配置する複数枚の棚板7とを備えた書架8に適用可能な書物落下防止具である。棚板7は、左右一対の固定用金具85を介して棚板7の両端を支柱部に固定する構造がとられている。固定用金具85は左右一対となっており、支柱部82に設けられた係合穴820に係合可能なフック部(図示略)と棚板に係合する棚板係合部(図示略)とを有している。
書物落下防止具1は、架構部80における左右一対の支柱部82に設けられた書棚固定用の係合穴820にそれぞれ挿入可能な左右一対の係合端部11と、係合端部11から前方に伸びる左右一対の側部12と、側部12の前方端間を繋ぐ正面部13とを有してなる。
また、図9に示すごとく、書物落下防止具1は、係合端部11を係合穴820に係合させた状態において、正面部13が架構部80の前方側に位置する初期位置P1と、初期位置P1よりも上方に正面部13が位置する上昇位置P2との間において移動可能に構成されている。
以下、さらに詳説する。なお、説明の都合上、架構部80に対面して書物9(図2)を出し入れする方向を前後方向とし、さらに、書物9を入れる方向を後方(図2中における矢印a2方向)、書物9を出す方向を前方(図2中における矢印a1方向)とし、上記前後方向に直交する水平方向を横方向(図2中における矢印b方向)、上記前後方向に直交する鉛直方向を上下方向(図2中における矢印c方向)とする。
本例の書物落下防止具1は、図1に示すごとく、留め部18及び把手部19を除き、1枚の帯状鋼板を加工して作製した一体成形品である。書物落下防止具1の全体形状は、左右一対の係合端部11から延設される側部12と正面部13とにより、略コ字状に設けられている。なお、側12及び正面部13は、本例ではほぼ直線状に設けたが、意匠性を考慮して適宜曲線状に形成しても良い。
図1、図3に示すごとく、一対の側部12の後方端には、それぞれ係合端部11が設けられている。図2に示すごとく、本例の係合端部11を係合させる支柱部82の係合穴820は、支柱部82には前方に開口した縦長の穴よりなる。そのため、係合端部11は、その係合穴820に対して前方から後方に向けて挿入可能に設けられている。
具体的には、係合端部11は、図3に示すごとく、上方に突出した上方突片部111と、下方に突出した下方突片部112と、下方突片部112の基端側の隅部に配置された係合穴820の下縁部821(図4〜図6参照)を挿入させる凹部113とを有している。この構成において、上記凹部113は、係合穴820の下縁部821と当接して回転中心部分となる受け部として機能する。
また、図5に示すごとく、初期位置P1(図9)に位置する際に、上方突片部111と下方突片部11とが支柱部82の裏面829に当接すると共に凹部113の下端部後端114が支柱部82の表面828に当接するよう構成されている。つまり、上方突片部111、下方突片部11及び凹部113の下端部後端114が、初期位置P1に位置する際に書架80の一部である支柱部82に当接して姿勢を保持するためのストッパ部として機能する。
係合端部11を係合穴820と係合させる際には、図4に示すごとく、まず、上方突片部111を係合穴820の前方から内部へと挿入する。次に、後方突片部112も係合穴820の前方から内部へと挿入した後、図5に示すごとく、凹部113内に係合穴820の下縁部821を位置させる。この状態が初期位置P1となり、この初期位置P1に位置する際には、上方突片部111及び下方突片部112が支柱部82の裏面829に当接すると共に凹部113の下端部後端114が支柱部82の表面828に当接し、かつ、凹部113の内周縁に係合穴820の下縁部821が当接することによって姿勢が維持される。なお、本例では、初期位置P1に位置する際に、上方突片部111及び下方突片部112の両方が支柱部82の裏面829に当接する構成にしたが、上方突片部111及び下方突片部112の一方のみが支柱部82の裏面829に当接する構成にしても、初期位置P1の状態を維持することが可能である。
図2、図5、図9に示すごとく、この初期位置P1においては、側部12が略水平状態に配置され、正面部13が、前後方向において、棚板7の先端位置と書架8の底部81の先端位置との間に位置するように配置される。正面部13の高さ位置は、係合端部11を係合させる係合穴820を選択することにより容易に調整可能である。
図6、図9に示すごとく、書物落下防止具1を上昇位置P2に移動させる際には、凹部113の内側に係合穴820の下縁部821を保持し、下縁部821を凹部113の内周縁に当接させた状態で回動させることができる。回転中心は、凹部13近傍にあるが、厳密には、回動に伴って若干ずれることとなる。回動範囲の限界は、下方突片部112の支柱部82の裏面829とが当接し、かつ、側部12の上端部が係合穴820の上縁部822とが当接する位置によって決まる。ただし、本例では、後述するごとく、書物落下防止具1に留め部18を設けてあり、留め部18が上方の棚板7と当接する位置が実質的な回動範囲の限界、つまり上昇位置P2となる。
次に、図1、図7、図8に示すごとく、本例の書物落下防止具1は、正面部113に、留め部18及び把持部19を設けてある。留め部18は、図9に示すごとく、書物落下防止具1を上昇位置P2に位置させた際に書架8の一部である棚板7と書物落下防止具1とを連結するためのものである。
本例では、書架8が鋼部材により構成されているので、図7、図8に示すごとく、留め部18として、永久磁石を含む吸着部185を備えたものを採用した。吸着部185は、留め部18の上面部に露出するよう設けられている。また、吸着部185は、上昇位置P1に位置した際に上方の棚板7の裏面との当接状態を安定させるために、上昇位置P1に位置する際に水平状態となるよう、初期位置P1においては前方に行くほど低下するよう傾斜して設けられている。この留め部18を利用することにより、書物落下防止具1と書架8の一部である棚板7とを連結することができ、書物落下防止具1を上昇位置P2に維持することができる。
また、書物落下防止具1の正面部13には、略コ字状の把持部19を配設した。この把持部19を設けなくても書物落下防止具1の操作は可能ではあるが、操作性向上のために把持部19の設置が有効である。
以上のように、本例の書物落下防止具1は、左右一対の係合端部11及び側部12と正面部13とを有している。この書物落下防止具1は、係合端部11を支柱部82に係合穴820に係合させることによって、既存の書架8に容易に配設することが可能である。また、上述したように、書物落下防止具1の上下方向の配設位置は、支柱部82に設けられた多数の係合穴820のうちどれを選ぶかにより簡単に調整可能である。
そして、図9に示すごとく、書物落下防止具1が初期位置P1に位置しているときには、正面部13が架構部80の前方側に位置する。このため、棚板7に書物9が載置されている場合には、その前方において書物の背表紙95に対面するように正面部13が配置された状態となる。それ故、万一地震等が発生して書架8が大きく揺れて書物9が前方から落下しようとしても、書物落下防止具1の正面部13がこれを阻止することができる。
一方、書物落下防止具1は、係合端部11又はその近傍を回転中心として上昇位置P2に向けて回動移動可能に構成されている。そのため、書物の入れ替え等の作業を作業者が行う場合には、書物落下防止具1を上方に向けて回動させ、正面部13を書物9よりも上方の位置に配置させること、つまり、書物落下防止具1を上昇位置P2に位置させて、書物9の前方を開放させることができる。これにより、書物落下防止具1を書架8に係合させたまま、上昇位置P2に位置させるだけで、書物9の出し入れ作業が可能である。
さらに、本例では、書物落下防止具1に留め部18を設けてあるので、上述したごとく書物落下防止具1が上昇位置P2に位置した状態を容易に維持することができる。それ故、書物9の出し入れ作業を行う際に、書物落下防止具1の存在が支障になることは全くない。
また、書物落下防止具1は、上記のごとく、構造が非常に簡単である。そのため、製造が容易で非常に安価なものとなる。そのうえ、書物落下防止具1による書物の落下防止効果は非常に高い。それ故、書物落下防止具1は、既存の書架に適用するものとして非常に有効である。
なお、本例で示した書物落下防止具1は、図10に示すごとく、係合端部11の形状を適宜変更することが可能である。例えば、書物落下防止具1を支柱部82の係合穴820に挿入する際の作業をより容易にするため、同図(a)〜(c)に示すごとく、側部12の後端近傍の上部に、窪み部14a、14b、あるいは14c等を設けることができる。この場合には、前述した図4に示すような姿勢で係合穴820に上方突片部111から係合穴820に差し込んだ後、さらに下方突片部112を係合穴820に挿入する際に、窪み部14a等の中に係合穴820の上縁部を収めることによって、下方突片部112の下端が係合穴820の下縁部に衝突するような煩わしさを減らすことが可能となる。
(実施例2)
本例の書物落下防止具2は、図11に示すごとく、棒状の鋼材に曲げ加工を加えて作製したものである。書物落下防止具2は、支柱部82に設けられた書棚固定用の係合穴820に挿入可能な左右一対の係合端部21を有すると共に、係合端部21から前方に伸びる左右一対の側部22と、側部22の前方端間を繋ぐ正面部(図示略)を有しており、側部22と正面部とが略コ字状に曲げられている。
本例の係合穴820は、実施例1の場合と同様に、支柱部82の前方に開口した縦長の穴よりなる。そして、係合端部21は、その係合穴820に対して前方から後方に向けて挿入可能に設けられている。
係合端部21は、上方に突出した上方突片部211と下方に突出した下方突片部212とを有している。下方突片部212の基端側の隅部には、係合穴820の下縁部821を挿入させる凹部213が形成されている。そして、これらの各部位は、棒状の鋼材を曲げ加工することにより形成してある。
同図に示すごとく、初期位置P1に位置する際には、上方突片部211が支柱部82の裏面829に当接すると共に凹部の213下端部後端214が支柱部82の表面828に当接することによって、これらがストッパ部としての役割を果たして姿勢を維持する。また、上昇位置に移動させる際には、凹部213の内側に係合穴820の下縁部821を保持した状態で回動可能なように構成されている。
本例の書物落下防止具2においても、実施例1と同様の作用効果が得られる。
(実施例3)
本例は、図12に示すごとく、支柱部82の横方向(図2の矢印b方向)に開口した縦長の穴からなる係合穴830を有する書架に対して適用される書物落下防止具3の例である。
同図に示すごとく、書物落下防止具3の係合端部31は、係合穴830の下縁部831の上面に当接するよう配置される棒状の受け部313と、受け部313の一端から支柱部内において略直角に下方に曲げられた挿入片部312と、受け部313の他端と側部32とを繋ぐ連結片部314と、連結片部314に設けられたストッパ部314cとを有している。また、側部32及び正面部33は略コ字状に曲げられている。なお、挿入片部312は、さらに上方に折り返した折返し片部311を有している。
本例の書物落下防止具3は、支柱部82の横方向に開口した係合穴830を有する書架に対しても容易に装着可能である。そして、上記受け部313を回転中心としてスムーズな動作によって初期位置と上昇位置との間において位置変更可能である。その他は、実施例1と同様の作用効果が得られる。
(実施例4)
本例は、図13に示すごとく、支柱部82の横方向に開口した縦長の穴からなる係合穴830を有する書架に対して適用される別例の書物落下防止具4に関するものである。
同図に示すごとく、書物落下防止具4の係合端部41は、係合穴830の下縁部831の上面に当接するよう配置される受け部413と、受け部413の一端から支柱部83内において略直角に下方に延設された挿入片部412と、受け部413の他端と側部42とを繋ぐ連結片部414と、連結片部414に設けられたストッパ部45とを有する。本例では、一本の棒状鋼材を曲げ加工して上記ストッパ部45以外を作製し、ストッパ部45は別部材を準備して接合した。そして、挿入片部412は、さらに折り返して上方に向いた折返し片部411を有しており、上記連結片部414は途中で折り曲げることなく、そのまま側部42に繋がっている。なお、側部42及び正面部43は略コ字状に曲げられている。
本例の場合には、実施例3の場合よりも本体部分の加工が少なくて済むメリットがある一方、部品点数が増えるデメリットもあるが、作用効果としては、実施例3と同様の作用効果が得られる。
1、2、3、4 書物落下防止具
11、21、31、41 係合端部
12、22、32、42 側部
13、33、43 正面部
8 書架
80 架構部
82 支柱部
820、830 係合穴

Claims (8)

  1. 底部と、該底部から立設した複数の支柱部とを備えた架構部と、上記支柱部間に掛け渡された複数枚の棚板とを備えた書架に適用可能な書物落下防止具であって、
    上記架構部における左右一対の上記支柱部に設けられた書棚固定用の係合穴にそれぞれ挿入可能な左右一対の係合端部と、
    該係合端部から前方に伸びる左右一対の側部と、
    該側部の前方端間を繋ぐ正面部とを有してなり、
    かつ、上記書物落下防止具は、上記係合端部を上記係合穴に係合させた状態において、上記正面部が上記架構部の前方側に位置する初期位置と、該初期位置よりも上方に上記正面部が位置する上昇位置との間において移動可能に構成されていることを特徴とする書物落下防止具。
  2. 請求項1に記載の書物落下防止具において、上記正面部又は上記側部には、上記上昇位置に位置させた際に上記書架の一部と連結するための留め部を有しており、該留め部により上記書物落下防止具と上記書架の一部とを連結することによって、上記上昇位置が維持できるよう構成されていることを特徴とする書物落下防止具。
  3. 請求項2に記載の書物落下防止具において、上記書架は鋼部材により構成されたものであり、上記留め部は永久磁石を含む吸着部を備えていることを特徴とする書物落下防止具。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項の書物落下防止具において、上記係合端部を上記係合穴に係合させた状態において、上記係合穴の下縁部と当接して回転中心部分となる受け部と、上記初期位置に位置する際に上記書架の一部に当接して姿勢を保持するためのストッパ部とを備えていることを特徴とする書物落下防止具。
  5. 請求項4に記載の書物落下防止具において、上記支柱部には前方に開口した縦長の穴からなる上記係合穴が設けられており、
    上記係合端部は、上方に突出した上方突片部と、下方に突出した下方突片部と、該下方突片部の基端側の隅部に配置された上記係合穴の下縁部を挿入させる凹部とを有してなり、
    上記初期位置に位置する際には、上記上方突片部と上記下方突片部の少なくとも一方が上記支柱部の裏面に当接すると共に上記凹部の下端部後端が上記支柱部の表面に当接して上記ストッパ部として機能し、
    上記上昇位置に移動させる際には、上記凹部の内周部が上記受け部として機能するよう構成されていることを特徴とする書物落下防止具。
  6. 請求項4に記載の書物落下防止具において、上記支柱部には横方向に開口した縦長の穴からなる上記係合穴が設けられており、
    上記係合端部は、上記係合穴の下縁部の上面に当接するよう配置される棒状の上記受け部と、該受け部の一端から上記支柱部内において略直角に曲げられた挿入片部と、上記受け部の他端と上記側部とを繋ぐ連結片部と、該連結片部に設けられた上記ストッパ部とを有していることを特徴とする書物落下防止具。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の書物落下防止具において、上記係合端部、上記側部及び上記正面部が、一つの金属素材を加工して成形した一体成形品よりなることを特徴とする書物落下防止具。
  8. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の書物落下防止具において、上記係合端部と上記側部との間には、上記係合端部に対して上記側部を回動させる回転中心となるヒンジ部が設けられていることを特徴とする書物落下防止具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019181119A (ja) * 2018-04-16 2019-10-24 貴大 鈴木 可動式収納具
CN112806736A (zh) * 2021-01-08 2021-05-18 浙江经贸职业技术学院 一种思政教育资料收集设备
CN114617365A (zh) * 2022-02-17 2022-06-14 刘辉涛 一种便于存取的可倾斜式图书架

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