JP2012242297A - 撮像システム、画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多数の検体の画像データをバッチ処理する際のスループットの向上を図るための技術を提供する。
【解決手段】複数の検体を撮像して画像データを取得する撮像システムが、検体の像を拡大する結像光学系、及び、前記結像光学系により拡大された検体の像を撮像する撮像手段を有する撮像ユニットと、前記撮像ユニットから得られる検体の画像データを分析することにより、当該検体の染色方法を推定する染色方法推定手段と、前記染色方法推定手段により推定された染色方法が所定の染色方法であった場合に、当該検体の画像データのデータ量を削減するデータ削減処理手段と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、多数の検体を撮像して画像データを取得する撮像システム、および、多数の検体の画像データを処理する画像処理装置に関する。
近年、病理分野において、病理診断のツールである光学顕微鏡の代替として、プレパラートに載置された被検試料の撮像と画像のデジタル化によってディスプレイ上での病理診断を可能とするバーチャル・スライド・システムが注目を集めている。バーチャル・スライド・システムを用いた病理診断画像のデジタル化により、従来の被検試料の光学顕微鏡像をデジタルデータとして取り扱うことが可能となる。その結果、遠隔診断の迅速化、デジタル画像を用いた患者への説明、希少症例の共有化、教育・実習の効率化、などのメリットが得られると期待されている。
光学顕微鏡と同等程度の操作をバーチャル・スライド・システムで実現するためには、プレパラート上の被検試料全体をデジタル化する必要がある。被検試料全体のデジタル化により、バーチャル・スライド・システムで作成したデジタルデータをPCやワークステーション上で動作するビューワソフトで観察することができる。被検試料全体をデジタル化した場合の画素数は、通常、数億画素から数十億画素と非常に大きなデータ量となる。
バーチャル・スライド・システムで作成したデータ量は膨大であるが、それゆえ、ビューワで拡大・縮小処理を行うことでミクロ(細部拡大像)からマクロ(全体俯瞰像)まで観察することが可能となり、種々の利便性を提供する。必要な情報を予めすべて取得しておくことで、低倍画像から高倍画像までユーザが求める解像度・倍率による即時の表示が可能となる。
一般に病理診断では医師は多数のスライドを観察するため、医療の現場では、大量のプレパラートを短時間(例えば一晩)でデジタル化できるバッチ処理機能を備えたバーチャル・スライド・システムが必要とされている。すなわち、バーチャル・スライド・システムでは、スループット(単位時間あたりの処理枚数)の向上が望まれている。また、バッチ処理の実現のためには、人の判断を必要としない、撮像条件の自動判断の仕組みも必要となる。
特許文献1では、バッチ処理の効率化のために、まず検体を低解像度のハイスループットモードで撮像し、撮像した画像内に特定の信号を検出したときのみ高精細モードに移行する、という構成が開示されている。また撮像条件の自動判断に関して、特許文献2には、撮影した画像から標本の染色方法を推定し、それぞれの染色方法に適した色変換処理を施すことにより、標本毎の高画質化を図る方法が開示されている。
特開2010−216919号公報 特開2009−294463号公報
特許文献1の方法は、高解像度で撮像すべき検体の割合が少ない場合には、処理時間の短縮を期待できる。しかしながら、前述のように病理診断用の検体をバッチ処理する場合
には、原則として全ての検体(プレパラート)を高解像度で撮像することとなるため、特許文献1の方法を適用したとしてもスループットの向上を図ることはできない。
また、病理診断には大別して組織診と細胞診とがあり、それぞれ標本の作り方や観察(診断)の目的が相違する。しかしながら従来のシステムでは、組織診用と細胞診用の検体が混在していたとしても、検体の種類によらず同じ条件で処理を行うことしかできなかった。そのため、検体によっては、必要以上のスペック(例えば解像度、画質、圧縮率など)の画像データが生成、記録されることとなり、データ量の増大による処理効率の低下を招いている。特に画像の高解像度化や大サイズ化が進むにつれ、この問題は深刻となる。とはいえ、データ量を削減するために、全ての検体について、一律に解像度や画質を落としたり、圧縮率を高めたりしてしまうと、観察や診断に必要な情報が欠落してしまうおそれもある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、多数の検体の画像データをバッチ処理する際のスループットの向上を図るための技術を提供することを目的とする。
本発明の第1態様は、複数の検体を撮像して画像データを取得する撮像システムであって、検体の像を拡大する結像光学系、及び、前記結像光学系により拡大された検体の像を撮像する撮像手段を有する撮像ユニットと、前記撮像ユニットから得られる検体の画像データを分析することにより、当該検体の染色方法を推定する染色方法推定手段と、前記染色方法推定手段により推定された染色方法が所定の染色方法であった場合に、当該検体の画像データのデータ量を削減するデータ削減処理手段と、を有する撮像システムを提供する。
本発明の第2態様は、複数の検体の画像データを処理する画像処理装置であって、検体の画像データを取得する画像取得手段と、前記画像取得手段で取得した検体の画像データを分析することにより、当該検体の染色方法を推定する染色方法推定手段と、前記染色方法推定手段により推定された染色方法が所定の染色方法であった場合に、当該検体の画像データのデータ量を削減するデータ削減処理手段と、を有する画像処理装置を提供する。
本発明の第3態様は、複数の検体の画像データを処理するプログラムであって、検体の画像データを取得するステップと、取得した検体の画像データを分析することにより、当該検体の染色方法を推定するステップと、推定された染色方法が所定の染色方法であった場合に、当該検体の画像データのデータ量を削減するステップと、をコンピュータに実行させるプログラムを提供する。
本発明によれば、多数の検体の画像データをバッチ処理する際のスループットの向上を図ることができる。
バーチャル・スライド・システムの構成図。 本計測ユニットとプレ計測ユニットの構成図。 画像処理装置の内部構成図。 実施例1の本計測処理とプレ計測推定制御処理のフローチャート。 本計測とプレ計測の撮像領域を説明する図。 XYステージおよびZステージの移動方向を説明する図。 実施例1のプレ計測データ取得処理と染色方法推定処理のフローチャート。 実施例1の染色方法推定に用いる色ヒストグラムを説明する図。 実施例1の染色方法推定方法を説明する図。 実施例1の撮像条件設定処理のフローチャート。 実施例1のCCDイメージセンサにおけるビニング処理を説明する図。 実施例2のCMOSイメージセンサにおけるビニング処理を説明する図。 実施例3のJPEG圧縮符号化方式の符号化・復号化装置のブロック図。 実施例4の撮像条件設定処理のフローチャート。 実施例4の本計測ユニットの結像光学系の構成を示す図。 実施例5における染色推定制御処理の処理手順を示すフローチャート。
[実施例1]
(システムの全体構成)
図1は、本発明の撮像システムの一実施例である、バーチャル・スライド・システムの構成を示している。
バーチャル・スライド・システムは、検体の撮像データを取得する撮像装置(バーチャル・スライド・スキャナとも呼ぶ)120とそのデータ処理・制御を行う画像処理装置(ホストコンピュータとも呼ぶ)110およびその周辺機器から構成されている。
画像処理装置110にはユーザからの入力をキーボードやマウスなどの操作デバイスを通じて受け付ける操作部111、処理画像を表示する表示部112が接続される。また画像処理装置110には、記憶装置113、他のコンピュータシステム114が接続されている。
多数の検体(プレパラート)の撮像をバッチ処理で行う場合、画像処理装置110の制御の下で撮像装置120が各検体を順に撮像し、画像処理装置110が各検体の画像データに対し必要な処理を施す。そして得られた各検体の画像データは、大容量のデータストレージである記憶装置113又は他のコンピュータシステム114へ伝送され、蓄積される。
撮像装置120での撮像(プレ計測および本計測)は、ユーザの入力を受けて画像処理装置110がコントローラ108へ指示を送り、次にコントローラ108が本計測ユニット101とプレ計測ユニット102を制御することで実現される。
本計測ユニット101はプレパラート内の検体診断のための高精細な画像を取得する撮像ユニットである。プレ計測ユニット102は本計測に先立って撮像を行う撮像ユニットで、本計測で精度の良い画像取得をするための撮像制御情報取得を目的とした画像取得を行う。詳しくは後述するが、本実施例において特徴的な処理は、第1の撮像ユニットであるプレ計測ユニット102で撮像したデータを用いて、第2の撮像ユニットである本計測ユニット101を制御することで、検体に応じたデータ量の削減を行う点にある。
コントローラ108には変位計103が接続され、本計測ユニット101またはプレ計測ユニット102内のステージに設置されるプレパラートの位置や距離が測定できる構成となっている。変位計103は、本計測およびプレ計測を行うにあたり、プレパラート内の検体の厚みを計測するために用いられる。
またコントローラ108には本計測ユニット101およびプレ計測ユニット102の撮像条件を制御するための、開口絞り制御104、ステージ制御105、照明制御106、センサ制御107が接続されている。そして、それぞれはコントローラ108からの制御信号に従って、開口絞り、ステージ、照明、イメージセンサの動作を制御する構成となっている。
ステージにはプレパラートを光軸に垂直な方向に移動するXYステージと光軸に沿った方向に移動するZステージがある。それぞれ、XYステージは光軸に垂直な方向に分布する検体画像を、Zステージは奥行き方向に焦点位置を変えた画像を撮像するために用いる。図示しないが、撮像装置120は、複数のプレパラートをセット可能なラックと、ラックからステージ上の撮像位置へとプレパラートを送り出す搬送機構とが設けられている。バッチ処理の場合は、コントローラ108が搬送機構を制御することで、ラックからプレパラートを1枚ずつプレ計測ユニット102のステージ、本計測ユニット101のステージの順に送り出す。
本計測ユニット101、プレ計測ユニット102には撮像した画像を用いてオートフォーカスを実現するAFユニット109が接続されている。AFユニット109は、コントローラ108を介して、本計測ユニット101、プレ計測ユニット102のステージの位置を制御することで合焦位置を探し出すことが出来る。オートフォーカスの方式は画像を用いるパッシブ型であり、公知の位相差検出方式やコントラスト検出方式が用いられる。
(本計測ユニット)
図2(a)は実施例1における本計測ユニット101の内部構成を示す図である。
光源201の光は照明光学系202を通じ、光量ムラが無いように均一化され、ステージ203の上に設置されたプレパラート204を照射する。プレパラート204は観察対象となる組織の切片や塗抹した細胞をスライドグラス上に貼り付け、封入剤とともにカバーグラスの下に固定したものであり、検体(被写体)を観察可能な状態に準備したものである。
結像光学系205は検体の像を拡大して撮像手段である撮像部207に導くものである。プレパラート204を通った光は結像光学系205を介して、撮像部207上の撮像面で結像する。結像光学系205の中には開口絞り206が存在し、開口絞り206を調整することで被写界深度が制御できる。
撮像面で結像した検体の像は、複数のイメージセンサから構成される撮像部207で光電変換され、A/D変換を実行した後、像は電気信号として画像処理装置110に送られる。本実施例ではA/D変換を実行した後のノイズ除去や色変換処理、鮮鋭化処理に代表される現像処理は画像処理装置110内部で行うとして説明する。しかし、現像処理は撮像部207に接続された専用の画像処理ユニット(不図示)で行い、その後画像処理装置110にデータを送信することも可能であり、そのような形態での実施も本発明の範疇とする。
(プレ計測ユニット)
図2(b)は実施例1におけるプレ計測ユニット102の内部構成を示す図である。
光源301の光は照明光学系302を通じ、光量ムラが無いように均一化され、ステージ303の上に設置されたプレパラート204を照射する。プレパラート204を通った光は結像光学系305により、撮像部307上の撮像面で結像する。結像光学系305の中には開口絞り306が存在し、開口絞り306を調整することで被写界深度が制御できる。
撮像面で結像した検体の像は、イメージセンサを備えた撮像部307で光電変換され、A/D変換を実行した後、像は電気信号として画像処理装置110に送られる。本実施例ではA/D変換を実行した後のノイズ除去や色変換処理、鮮鋭化処理に代表される現像処理は画像処理装置110内部で行うとして説明する。しかし、現像処理は撮像部307に接続された専用の画像処理ユニット(不図示)で行い、その後画像処理装置110にデータを送信することも可能であり、そのような形態での実施も本発明の範疇とする。
(画像処理装置)
図3は本発明における画像処理装置(ホストコンピュータ)110の内部構成を示す図である。
CPU401はRAM402やROM403に格納されているプログラムやデータを用いて画像処理装置全体の制御を行う。またCPU401は、以降の実施例で説明する各種演算処理、データ処理、例えば、後述する染色方法推定処理や撮像条件設定処理を行う。
RAM402は外部記憶装置411からロードされたプログラムやデータ、他のコンピュータシステム405からI/F(インターフェース)404を介してダウンロードしたプログラムやデータを一時的に記憶するエリアを備える。またRAM402は、CPU401が各種の処理を行うために必要とするワークエリアを備える。ROM403はコンピュータの機能プログラムや設定データなどを記憶する。ディスプレイ制御装置406は画像や文字等をディスプレイ407に表示させるための制御処理を行う。ディスプレイ407はユーザに入力を求めるための画面表示を行うとともに、撮像装置120から取得しCPU401で処理した画像データを画像表示する。
操作入力デバイス409はキーボードやマウスなどCPU401に各種の指示を入力することのできるデバイスにより構成される。ユーザは撮像装置120の動作を制御する情報を操作入力デバイス409により入力する。408は操作入力デバイス409を介して入力された各種の指示等をCPU401に通知するためのI/Oである。
外部記憶装置411はハードディスクなどの大容量情報記憶装置であり、OS(オペレーティングシステム)や以降の実施例で説明する処理をCPU401に実行させるためのプログラムやバッチ処理によりスキャンした画像データなどを記憶する。
外部記憶装置411への情報の書き込みや外部記憶装置411からの情報の読み出しはI/O410を介して行われる。コントローラ413は撮像装置120を制御するためのユニットであり、I/F(インターフェース)412を介してCPU401と制御信号および応答信号のやり取りをする。
コントローラ413は本計測ユニット101およびプレ計測ユニット102を制御する機能を持つ。I/F(インターフェース)414には上述以外のインターフェース、例えば、CMOSイメージセンサやCCDイメージセンサの出力データを取り込むための外部インターフェースが接続されている。なおインターフェースとしてはUSB、IEEE1394などのシリアルインターフェースやカメラリンクなどのインターフェースを使うことが出来る。このI/F414を通じて様々な周辺機器が接続できる。
(本計測処理)
本実施例のバーチャル・スライド・システムは、検体(標本)の染色方法を推定するための「プレ計測」と、推定した染色方法に応じた解像度で検体を撮像する「本計測」とを実行する。ここでは、プレ計測で得られた低解像度の画像データを分析して染色方法を推定し、その結果に従って本計測ユニット101の動作を制御する処理を「プレ計測推定制御処理」とよぶ。以下、実際の処理の順番とは逆になるが、最初に本計測処理の概要について説明し、その後で本実施例の特徴であるプレ計測推定制御処理について詳しく説明する。
図4(a)は本計測処理の処理フローを示す図である。
本計測データ取得処理S501では、コントローラ108の制御により、本計測ユニット101がプレパラートを撮像し、画像処理装置110に画像データを送信する。
次に現像・補正処理S502において、画像処理装置110が画像データに対し色変換
処理、鮮鋭化処理、ノイズ低減処理などを実施する。これらの処理により、モニタ表示される画像の色を標本の実際の色に近づけることができるとともに、画像のノイズが抑えられる。
次に合成処理S503では、画像処理装置110が、分割して撮像した物体面の画像をつなぎ合わせ、プレパラート上の対象領域(例えば20mm角の領域)を映した像を作る。
次に圧縮処理S504では、画像処理装置110が、合成したデータを圧縮し、データ容量を削減する。圧縮方法としては静止画圧縮符号化方式のJPEGやJPEG2000などを用いることが可能である。続いて、伝送処理S505では、画像処理装置110が記憶装置113に画像データを送り、保存する。或いは画像処理装置110は、ネットワークI/Fを介してネットワーク上のコンピュータシステム114や画像サーバに画像データを送信してもよい。
(本計測処理:本計測データ取得処理S501)
図5、図6を用いて本計測データ取得処理S501について説明する。
図5(a)はプレパラートの模式図である。スライドグラス610上にはカバーグラス611によって検体600を封入した領域とラベルエリア612がある。本実施例の本計測データ取得処理S501では、カバーグラス611があると想定される領域を撮像対象とする。なお、プレ計測で検体600が存在する外接矩形領域を求め、本計測ではその領域のみを撮像することでデータ量を削減することも好ましい。
図5(b)は本計測データ取得処理S501でカバーグラス611が存在する領域を複数領域に分割して撮像する様子を表している。図5(c)は撮像面を表しており、有効視野602は本計測ユニット101の結像光学系205を通して像が映る範囲を、センサ有効領域603は撮像部207のイメージセンサで撮像可能な領域を示している。
物体面における撮像領域601(斜線領域)は本計測ユニット101の結像光学系205を通じて結像し、撮像面における撮像領域604に対応する。
図5(c)に示すように、センサ有効領域603には、撮像領域604に対して若干広い領域が割り当てられている。これは、結像光学系205が有する光学的な収差やイメージセンサの取付位置のズレを許容するためのマージンである。すなわち、光学的な収差やセンサの取付位置のズレがあったとしても、物体面の撮像領域601がセンサ有効領域603内に収まるようにしてある。合成処理S603では、センサ有効領域603の画像に対して収差補正や位置ズレ補正を行い、補正した画像から撮像領域604に対応する部分を切り出し、その画像を合成に用いる。
図6(a)は図5(b)で示す分割領域をラスタースキャン順に撮像する場合のステージ203のXY方向の移動方向と順序を表している。プレパラートの左上から右下の領域を撮像するには、プレパラートを搭載するステージ203は逆方向の右下から左上に移動する。
このように撮像領域を複数領域に分割し、ステージ203を移動しながら繰り返し撮像することで比較的小さなイメージセンサでも広い領域を撮像することができる。
図6(b)は本計測データ取得処理S501で、焦点位置(観察深さ、フォーカス位置、或いはピント位置ともいう)の異なる複数の画像を取得する場合のステージ203のZ方向(奥行き方向)の移動方向を示している。図に示すように、プレパラート204内の検体の上側(カバーグラス裏面側)に焦点位置を移動するには、結像光学系205の光軸方向に沿って、ステージ203をZ方向下向きに移動させる。逆に、検体の下側(スライドグラス表面側)に焦点位置を移動するには、ステージ203をZ方向上向きに移動させる。焦点位置を変更しながら検体を複数回撮像することで、焦点位置の異なる複数枚の画
像データを取得する処理は一般に「Zスタック」とよばれている。
撮像部207、或いは、撮像部207とステージ203の両方を結像光学系205の光軸方向に沿って移動することでも焦点位置を変更することができる。また、結像光学系205のレンズを制御することにより光学的に焦点距離を変更することでも、焦点位置を変更可能である。なお、プレ計測ユニット102のステージ機構は本計測ユニット101とほぼ同じため、説明は省略する。
(プレ計測推定制御処理)
図4(b)はプレ計測推定制御処理の処理フローを示す図である。
プレ計測データ取得処理S901では、コントローラ108の制御により、プレ計測ユニット102がプレパラートを撮像し、画像処理装置110に画像データを送信する。
次に、染色方法推定処理S902では、画像処理装置110が、撮像部307で撮像した画像を解析し、検体(標本)に施された染色方法を推定する。
次に、撮像条件設定処理S903では、画像処理装置110が、染色方法推定処理S902で推定した情報を元に、本計測処理S904での撮像条件を本計測ユニット101に設定する。
最後に本計測処理S904では、撮像条件設定処理S903で設定された撮像条件を使って、スライドグラスとカバーグラスで挟まれた検体内の所望の位置にフォーカスを合わせ、本計測ユニット101で画像取得を行う。そして図4(a)で説明した処理により、高解像度の合成画像を生成する。
図5(d)はプレ計測におけるプレパラート204の撮像領域605を示している。プレ計測は本計測を精度よく撮像するための撮像制御情報取得を目的としており、画像の特徴が大まかに把握できれば良く、本計測ほどの倍率は必要ない。また、プレ計測では被写界深度を深くするとよい。これにより、検体にピントを合わせやすくできる。
本実施例のプレ計測では低倍率でプレパラート204の全体を撮像する。また、本計測と異なり複数の領域に分割することなく1つのイメージセンサでプレパラート204の全体を一括撮像する。これによりプレ計測ユニット102の構成を簡易化することができるとともに、プレ計測に要する時間、ひいてはプレ計測と本計測を含む撮像処理全体の時間を短縮することができる。ただし、プレ計測でも本計測相当の解像度が必要な場合、本計測同様に倍率を上げて、物体面での撮像対象領域を複数に分割して撮像しても良い。
(プレ計測推定制御処理:プレ計測データ取得処理S901)
図7(a)は、本実施例のプレ計測データ取得処理S901の詳細を示している。
ステージ設定処理S1001では、コントローラ108が搬送機構を制御して、プレ計測ユニット102のステージ303にプレパラート204をセットする。
照明照射処理S1002では、光源301が点灯し、プレパラート204に光を照射する。撮像処理S1003では、照明光学系302、プレパラート204、結像光学系305を通って撮像面に結像した像を撮像部307のイメージセンサで画像化する。なお、本実施例では、RGBの3つの光源301で順番に露光し、3回撮像を行うことで、カラー画像を取得する。すなわち、S1002とS1003が3回繰り返される。
現像・合成処理S1004では、撮像処理S1003で取得した生データ(RAWデータ)に対し、画像処理装置110が現像・合成処理を行う。現像・合成処理S1004では、色変換、ノイズ除去処理などを行う。sRGBやAdobeRGBなどの様々な色空間規格が存在し、そのいずれを用いても良いが、本実施例では代表的なsRGB色空間に色変換する。
(プレ計測推定制御処理:染色方法推定処理S902)
図7(b)は、本実施例の特徴である染色方法推定処理S902の処理内容を示している。本実施例の染色方法推定処理は、プレ計測で得られた画像データの色に基づいて検体の染色方法を推定する処理である。
まず色空間変換処理S1101では、プレ計測で得られた画像データの色空間変換が行われる。色空間としては、xyY表色系(xy色度図)、輝度色差信号YUV、均等色空間CIE L*a*b*、HSV色空間、HLS色空間などがある。本実施例ではCIE
L*a*b*色空間に変換される。なお、sRGBのまま以降の処理を行う場合には、S1101の処理を省略することもできる。
ヒストグラム生成処理S1102では、画像処理装置110が、色空間変換した画像データから色ヒストグラム(色出現分布情報)を作成する。
図8(a)、図8(b)はヒストグラム生成処理S1102の一例を示す。図8(a)に示すように、例えば、L*a*b*色空間をL*軸を中心軸として30度ずつ12等分し、それぞれの領域A1〜A12に出現する画素の数を数える。そして図8(b)に示すように、プレ計測で得られた画像データに対する一次元ヒストグラムを描く。図8(b)の横軸は領域A1〜A12であり、縦軸は画素の出現頻度(画素の数)である。
図5(a)と図5(d)から分かるように、プレ計測撮像領域605の中には検体600が存在しない部分もある。検体600が存在しない部分は、照明の色、即ち、無彩色の色となる。検体以外の画素を取り除いた方が精度良く検体の染色方法を推定できるため、L*軸から所定の距離にある画素(ほぼ無彩色の画素)をヒストグラムから取り除くと良い。
マッチング度算出処理S1103では、画像処理装置110が、データベース1304から染色方法毎の色ヒストグラム(色出現分布情報)を取得する。なおデータベース1304には、各染色方法の検体サンプルを用いて作成された、各染色方法の典型的な色出現分布を示す色ヒストグラムがあらかじめ格納されている。図9の1302はA染色方法の色ヒストグラム、1303はB染色方法の色ヒストグラムを示している。そして、画像処理装置110は、ヒストグラム生成処理S1102で計算したヒストグラム1301と、各染色方法の典型的なヒストグラム1302、1303とを比較し、染色方法毎のマッチング度を計算する。
ヒストグラム同士のマッチング度(類似度)は、例えば、ヒストグラムの内積や、ヒストグラム・インターセクションなどで評価できる。正規化相互相関(内積を計算する前にそれぞれの1次元ヒストグラムの総和が0になるように正規化してから内積を計算)を用いれば、内積の最大値は1に抑えられるため、次のステップで判定する際の閾値が導入しやすく、確度の低い推定が排除できる。
次に染色方法推定処理S1104では、マッチング度の最も大きい染色方法を、プレ計測した検体の染色方法として選定する。例えば、図9の例では、プレ計測した検体の色ヒストグラム1301は、A染色方法の色ヒストグラム1302との内積(相関)が最も大きくなる。
染色方法推定処理S1104において、最大のマッチング度が所定の閾値より小さい場合には、「染色方法不明」と判定すると良い。誤判定により検体の染色方法と異なる染色方法を選定してしまうと、適切な撮像条件が設定できない可能性があるため、閾値の導入により誤判定の確率を下げることが望ましい。
染色方法推定処理S1104で決定された染色方法の情報は、RAM402や外部記憶装置411など画像処理装置110がアクセスできる適切な場所に記憶される。なお、染色方法毎の色ヒストグラムを格納するデータベース1304は、外部記憶装置411に存在しても良いし、他のコンピュータシステム405に存在しても良い。
(プレ計測推定制御処理:撮像条件設定処理S903)
図10は、撮像条件設定処理S903の詳細を示している。
まずS1401で、画像処理装置110は、有意な染色推定が出来たか否かを判定する。もし確度の高い推定ができていればS1402に進み、画像処理装置110は、データベース1400にアクセスし、格納された染色方法毎の撮像制御情報を取得する。そして、S1403にて、画像処理装置110は、S1402で取得した撮像制御情報に基づき、本計測において撮像データ量が削減できる撮像条件を設定する。本実施例においては、撮像データ削減設定処理S1403は、撮像部207における電荷読み出し方法を変更する処理である。後で詳しく説明する。
S1401で有意な染色推定が出来なかった(すなわち染色方法不明)と判定された場合、S1404において、画像処理装置110は、予め決められている事前条件を設定する処理を行う。本実施例では、重要情報の見落としを防止するため、事前条件は「データ削減を行わない」という設定としている。ただし、図4(a)のステップS504の圧縮処理においてデフォルトの圧縮パラメータが設定されている場合には、その圧縮パラメータを用いて画像データは圧縮される。
(撮像データ量の削減)
図11はCCDイメージセンサの受光素子から画素信号を読み出す様子を模式的に示した図である。はじめに、図11を用いてCCDイメージセンサの画素信号の読み出し方法について説明する。
1501はCCDイメージセンサにおける1画素の受光素子を表している。光電変換によって各画素1501に蓄えられた電荷を読み出すには、まず1行分の電荷を垂直方向にバケツリレー方式で伝送し、水平レジスタに移動する。次に、水平レジスタ1502に保持された電荷を1画素ずつ水平方向に移動させる。この操作により、各画素に蓄えられた電荷を出力ノード1503から順に読みだすことができる。
水平レジスタ1502の各画素および出力ノード1503は、スーパーピクセルと呼ばれる画素であり、複数の受光素子が蓄えた電荷を統合して蓄積できる大きな蓄積電子数(ウェル深度)を備えている。
続いてCCDイメージセンサのビニング処理について説明する。ビニング処理とはイメージセンサの複数画素の受光素子の出力(電荷)を統合して、1つの画素の信号として出力する処理である。ビニング処理を行うと、解像度は低下するものの、ノイズが少なく階調性の豊かな画像を得ることができる。本明細書では、最終的に1画素に統合される受光素子の縦横の画素数を「ビニング設定」と表現することとする。
図11(a)〜(d)は2×2のビニング処理でCCDイメージセンサの受光素子から信号値を取り出すまでの流れを示している。
図11(a)に示すように、イメージセンサの1510aで示す部分に光が照射され、4つの画素それぞれにa個の電子が蓄積されたとする。まず図11(b)に示すように、2行分の電荷を水平レジスタ1502に移動することで、水平レジスタ1502の左2画素1510bにそれぞれ2×a個の電子が蓄積される。図11(c)の1510cは、水平レジスタ1502内の電荷を2画素分右に移動させた状態を示している。さらに水平レジスタ1502内の電荷を2画素分右に移動させると、図11(d)の1510dに示す
ように、出力ノード1503に4×a個の電子が集められる。これにより、4画素に蓄積された電荷の合計値を1画素の情報として読み出すことが可能となる。ビニング処理によって複数画素分の電荷を加算することにより、ランダムノイズが低減されるためSN比が向上する。また、階調性に優れた画像信号を得ることができる。
図11では、ビニング設定が2×2の例を示したが、3×3、4×4、あるいは2×4など、統合する縦横の画素数は任意に設定することが可能である。
(染色方法毎の撮像制御情報取得処理S1402)
次に、図10の染色方法毎の撮像制御情報取得処理S1402について詳細に説明する。
本実施例における染色方法毎の撮像制御情報とは、CCDイメージセンサの受光素子から画素信号を読み出す際のビニング設定であり、この点が本実施例の特徴である。
病理診断においては、組織診か細胞診かで標本の作り方が異なる。また染色方法毎に染色される部位、色も異なる。そのため、染色方法毎に見たい個所や観察するポイントが違っている。例えば、組織診においては、立体構造を持つ検体をパラフィンで固定し、4μm程度の薄い切片を作って染色する。染色方法としては、HE染色(ヘマトキシリン・エオシン染色)が一般に用いられる。組織診では、細胞一つ一つの特性よりも複数の細胞が集まった組織の状態が重視されるために比較的解像度が必要とされない傾向にあり、組織間の差を見分ける為に微妙な色や階調を識別できることが重視される。そのため、データ量削減の観点でも、画質の観点でもビニング処理が適している。
一方、細胞診においては、剥離または穿刺吸引により取得した細胞をスライドに塗布し、固定、染色する。染色方法としては、パパニコロウ染色やギムザ染色が一般に用いられる。細胞診では、組織診に比べて、細胞一つ一つの情報が重視される傾向にあり、画像の解像度は高い方が望ましい。
まとめると、診断に十分な解像力を持ったバーチャル・スライド・システムにおいては、組織診で用いる染色方法(例えば、HE染色)ではCCDイメージセンサのビニング処理の適用が適している。一方、細胞診で用いる染色方法(例えば、パパニコロウ染色、ギムザ染色)ではCCDイメージセンサのビニング処理の必要性はさほど高くないと言える。(ただし、ノイズを抑える用途ではビニング処理は有効である)
次に、例を挙げて、染色方法毎の撮像制御情報取得処理S1402の処理を説明する。
データベース1400に格納されている染色方法毎の撮像制御情報の一例を以下に示す。このように本実施例では、染色方法毎の撮像制御情報として、染色方法とビニング設定が関連付けられたデータを用いる。
Figure 2012242297
例えば、図7(b)のS1104において染色方法が「パパニコロウ染色」であると推定された場合、図10のS1402では、上記テーブルを用いてビニング設定「1×1」が得られる。続いて、S1403において、画像処理装置110はコントローラ108を通じて、センサ制御107にビニング設定「1×1」の設定を行う指示を出す。以上で撮像条件設定処理S903は終了し、本計測処理S904が実行される。このとき、ビニング設定「1×1」に従って、CCDイメージセンサから画像信号が出力される。
一方、S1104において染色方法が「HE染色」であると推定された場合、S1402では、上記テーブルを用いてビニング設定「2×2」が得られる。この場合は、本計測処理S904において、ビニング設定「2×2」に従って、CCDイメージセンサから画像信号が出力される。したがって、ビニング設定「1×1」(つまりビニング処理無し)の場合に比べて、取得される画像の縦・横の画素数は半分となり、全体のサイズは4分の1となる。これにより、検体に応じて効率的なデータ量削減が実現できることが分かる。
以上述べた実施例1においては、複数の染色方法を施したプレパラートを混在させてバッチ処理を行った場合においても、プレ計測において染色方法を推定し、それに応じてビニング処理の設定を選ぶことにより、本計測で取得するデータ量を削減できる。そのため、過剰な解像度でのデータ取得を回避し、装置のスループットを高めることができる。また画像データは適切な解像度に抑えられるため、表示部112への表示や画像処理装置110上での編集、記憶装置113への保存において応答速度を高め、ユーザに使い勝手の良い環境を提示できる。
なお、本実施例では、染色方法毎の撮像制御情報として、染色方法とビニング設定とが対応付けられたテーブルを用いたが、撮像制御情報はこのテーブルの例に限られない。例えば、各染色方法のビニング設定(統合される縦、横それぞれの画素数)は任意に設定できる。また、撮像制御情報のテーブルに、ビニング設定自体ではなく、相当倍率を設定することもできる。相当倍率とは、光学系の撮像倍率にビニング処理による一辺の画素数の縮小率を掛けた値である。相当倍率のテーブルの一例を以下に示す。
Figure 2012242297
例えば、結像光学系205の倍率が40倍であるときに、S1104において染色方法が「HE染色」であると推定された場合、一辺の画素数の縮小率は20/40=1/2となり、ビニング数は2×2と求まる。このように相当倍率から求めたビニング数に従って、CCDイメージセンサの出力に対しビニング処理を施すことで、上記と同様の結果を得ることができる。
撮像制御情報として相当倍率を用いる方法は、結像光学系205の倍率が変更可能な構成の場合に好ましく利用できる。例えば、撮像倍率が40倍、相当倍率が20倍の場合は、ビニング数は2×2となり、撮像倍率が60倍、相当倍率が20倍の場合は、ビニング数は3×3となる。このように、用いられる撮像倍率に合わせてビニング数が適応的に決定されるため、実際の撮像倍率にかかわらず、常に一定の解像度(データ量)の撮像画像が得られるという利点がある。
[実施例2]
実施例2では、CMOSイメージセンサを用いたビニング処理によりデータ量を削減する例を説明する。なお、本実施例におけるCMOSイメージセンサは画素毎に増幅した電圧信号が読み出し可能なAPS(Active Pixel Sensor)型であるとし、以降の説明を行う。
CCDイメージセンサではバケツリレー式に電荷を移動し、最後にまとめて増幅するため、電荷移動時に電荷の統合が可能である。しかし、CMOSイメージセンサの場合、各
画素に蓄積された電荷を、電圧に変換・増幅して画素毎に読み出している。そのため、電荷移動時にビニングを行うことはできない。そこで本実施例では、CMOSイメージセンサの後段に解像度変換処理(画素統合処理)を行う演算回路を実装し、CMOSイメージセンサの出力信号に対してデータ演算を行うことで、ビニング処理を実現する。
図12はCMOSイメージセンサ1600に接続されたデータ演算回路1603を用いてビニング処理を実現する例を示している。
CMOSイメージセンサ1600内には受光素子1601と読み出し回路1602が存在する。受光素子1601の各画素はフォトダイオードからなる受光素子で、それぞれに読み出し回路1602が接続されており、蓄積電荷を電圧で読みだす構成となっている。
読み出し回路1602は、CDS(相関二重サンプリング)によるノイズ低減処理回路およびA/D変換回路を有しており、読み出し回路1602の出力はデジタル信号である。
データ演算回路1603は、指定されたビニング設定に応じて、統合する画素内のデジタル信号の加算を行うことでビニング処理を実行する。ビニング処理の結果はデータ演算回路1603に接続するメモリ1604に書きだされる。
例えば、図12のCMOSセンサ1600に一様に光があたり、受光素子1601の各画素から電圧値d1[V]が出力され、読み出し回路1602においてデジタル信号値d2に変換されたとする。ビニング設定が2×2の場合、データ演算回路1603はハッチングで示した4つの画素の信号値を加算し、加算結果の値4×d2を画素統合後の画素の位置に対応するメモリ位置に結果が書き込む。
上記の処理により、CCDイメージセンサ以外のセンサにおいてもビニング処理が可能であり、実施例1同様に、推測した染色方法を元にビニング設定を行うことで、データ量の削減が可能である。
以上述べた実施例2の構成によっても、実施例1と同様の効果が実現できる。すなわち、複数の染色方法を施したプレパラートを混在させてバッチ処理を行った場合においても、プレ計測において染色方法を推定し、それによって本計測で取得するデータ量を削減できる。そのため、過剰な解像度でデータを撮像する必要がなく、高いスループットが実現できる。また画像データは適切な解像度に抑えられているため、表示や編集、保存において応答速度を高め、ユーザに使い勝手の良い環境を提示できる。
なお、本実施例では画像データの解像度変換をデータ演算回路1603で実現したが、同様の処理を画像処理装置110内にあるCPU401および外部記憶装置に格納したプログラムを用いて実現することも可能であり、そうした実施形も本発明の範疇である。
[実施例3]
実施例3では、実施例1、2とは異なり、図4(a)に示した本計測処理の内部フローの圧縮処理S504において染色方法に応じて画像圧縮パラメータを変更することでデータ量を削減する例を説明する。
本実施例では圧縮処理S504で用いられる画像圧縮方式の一例として、JPEG圧縮符号化方式について説明する。なお、JPEG2000やJPEG−XRなどの他の圧縮符号化方式でも画像変換処理、量子化処理を行う点ではJPEGと類似の構成を取るため、本実施例を適用できる。(例えば、JPEG2000では離散コサイン変換ではなくウェーブレット変換を用いる。)
まず初めにJPEG圧縮方式の概要について簡単に説明を行う。
図13はJPEG圧縮符号化方式の符号化および復号化装置のブロック図を表している。図13の上段はJPEG画像符号化装置のブロック図である。
画像入力部1701に対して符号化対象となる画像を構成する画素信号が、最小符号化単位ごとに入力され、その出力は色変換部1702に入力される。色変換部1702は、入力した画像信号に対し、カラーの場合にはYCrCb(輝度色差)などの圧縮に適した色空間へ、色変換処理を行う。色変換に関しては、規定および任意の色変換式(色変換アルゴリズム)を用いることができる。このとき、圧縮時に用いた色変換式の情報を圧縮符号化データに付与することで、復号化装置で復元(逆色変換)が可能となる。色変換部1702の出力は離散コサイン変換部1703に入力される。
離散コサイン変換部1703は、入力した画像信号に対して、2次元離散コサイン変換処理を行い、離散コサイン変換係数を計算して出力する。離散コサイン変換の詳細は公知であるのでここでは説明を省略する。
次に量子化部1704は、入力した係数を量子化テーブル1713に基づいて量子化し、その量子化値に対するインデックスを出力する。量子化テーブル1713は、画質と圧縮率を決める要素である。量子化部1704に入力された変換係数は、DC成分は差分を計算した上で、ジグザグ・スキャンされ、後続のエントロピ符号化部1705に出力される。
エントロピ符号化部1705は、符号化テーブルに従い、入力された量子化後の離散コサイン変換係数を符号化し、ビットストリームを出力する。符号出力部1706は、そのビットストリームを含む符号列を伝送路を介して符号入力部1707へ出力可能である。
次に、上記のビットストリームを復号化する復号化装置について説明する。
図13の下段はJPEG画像復号化装置の構成を表すブロック図であり、1707が符号入力部、1708はエントロピ復号化部、1709は逆量子化部、1710は逆離散コサイン変換部、1711は逆色変換部、1712は画像出力部である。
符号入力部1707は、符号列を入力し、それに含まれるヘッダを解析して後続の処理に必要なパラメータを抽出し、必要な場合は処理の流れを制御し、あるいは後続の処理ユニットに対して該当するパラメータを送出するものである。
また、符号列に含まれるビットストリームはエントロピ復号化部1708に出力される。エントロピ復号化部1708はビットストリームを復号化し、出力する。復元された量子化インデックスは逆量子化部1709に出力される。
逆量子化部1709は入力した量子化インデックスおよびヘッダから読み込まれた量子化テーブル1713から、離散コサイン変換係数を復元する。変換係数は後続の逆離散コサイン変換部1710に出力される。
逆離散コサイン変換部1710は、2次元の逆離散コサイン変換を実行し、変換係数から最小符号化単位の色変換された原画像の信号を計算する。逆色変換部1711は入力した最小符号化単位の色変換された原画像の信号に対し、逆の色変換を行い、最小符号化単位の原画像の信号を復元する。
原画像を構成する全ての最小符号化単位について上記の処理を行い、原画像全体を復元する。画像出力部1712は、復元された画像信号を出力する。
(撮像データ量の削減)
次に、本実施例の特徴である、染色方法に応じた圧縮パラメータの制御について述べる。
前述したように組織診と細胞診を比較すると、組織診の方が細胞診に比べて解像度が重視されない傾向がある。そのため、HE染色などの組織診で用いる染色方法で染色された
標本では、パパニコロウ染色やギムザ染色などの細胞診で用いる染色方法に比べて、量子化テーブル内の高周波成分の量子化ステップを粗く設定すると良い。それにより本計測で撮像する画像データのデータ量(圧縮後の画像データのサイズ)を削減することができる。
また、染色された画像では偏った色の分布が起きる為、染色方法毎に色変換式を最適化することで、偏った色成分に多くのビット数を割り当て、その他の成分に少ないビット数を割り当てることで画像全体を効率的に圧縮することができる。
以下に、公知の技術を用いてデータ圧縮率を高める色変換式を決定する方法の一例を述べる。
JPEG圧縮符号化で良く用いられるYCbCr変換のCbCr平面において、黄色(Ye)および青(B)はCb軸に比較的近い位置に出現する。そのため、黄色(Ye)および青(B)の出現頻度が多い画像では、離散コサイン変換後のCr軸に対応する空間周波数の量子化テーブルを粗くすることで画質を維持して画像圧縮を行える。一方、マゼンタ(Mg)および緑(G)はそれぞれCbCr平面の第1象現および第3象現の中心位置に出現する。そのため、マゼンタ(Mg)および緑(G)の出現頻度の多い画像では、画質を維持しつつ、離散コサイン後のCb軸、Cr軸に対応する空間周波数の量子化テーブルを粗くするには限界がある。
これに対応するには、出現頻度が多い成分が軸上にのるよう、Cb軸及びCr軸を変換した新たなCb´軸及びCr´軸を求め、色の座標をCb´Cr´平面で表現すると良い。これにより、出現座標をCb´またはCr´の軸のいずれか一方に偏らせることができる。そして離散コサイン変換後にCb´またはCr´軸に対応する空間周波数の量子化テーブルを粗くすることで画質を維持しつつ、画像圧縮の効率を上げられる。
色変換部1702におけるRGB色空間からC1C2C3色空間に対する色変換は以下のアフィン変換(一次変換と平行移動からなる)で表されるとする。(lt1、lt2、lt3は
平行移動成分)
Figure 2012242297
C1C2C3色空間からC1´C2´C3´色空間への変換式はアフィン変換で表されるとすると、以下の式で表現できる。(mt1、mt2、mt3は平行移動成分)
Figure 2012242297
従って、RGB色空間からC1´C2´C3´色空間への変換式は以下で表される。
Figure 2012242297
逆色変換部1711でC1´C2´C3´色空間からRGB色空間での値を求めるには、色変換部1702で用いた行列の逆行列を計算し、符号出力部1706が出力する符号化データに逆行列の情報を記載し、逆色変換部1711でその情報を用いればよい。
例えば、前述のマゼンタ(Mg)および緑(G)の出現頻度が高い染色方法において、YCbCr色空間から、よりデータ量を圧縮できる色変換式を求めるには、まず、その染色が施された多数の検体の画像データから、2つの出現頻度の高いCbCr座標を抽出する。そして、その座標を通る直線を求め、軸と直線の回転角θを求める。そして回転角θからアフィン変換行列を計算することで、RGB色空間からYCb´Cr´への変換式が求められる。
なお、ここではYCbCr色空間を例に、データ圧縮率を高める色空間変換の求め方を説明したが、本実施例はその他の色空間にも適用できる。そのため、sRGB、AdobeRGB、XYZ、L*a*b*、HSVなどの色空間を対象として色空間変換を行う方法も本発明の範疇とする。
以上説明したように、染色方法毎の撮像制御情報として、染色方法毎に対応付けて色変換式および量子化テーブルを保持し、推定した染色方毎に対応する値を用いて画像データの圧縮符号化を行うことで、本計測のデータ量を削減できる。
以下、本実施例において実施例1,2と異なる部分を説明する。本実施例では、染色方法毎の撮像制御情報取得処理S1402において、上記の染色方法毎の撮像制御情報から、推定した染色方法に対応する色変換式および量子化テーブルを取得する。そして、撮像データ削減設定処理S1403において、本計測処理における圧縮処理S504の画像圧縮パラメータとして、取得した色変換式、量子化テーブルをそれぞれ色変換部1702および量子化部1704で用いるパラメータとして設定する。そして本計測処理S904において設定した色変換式および量子化テーブルを用いて撮像した画像データを圧縮する。これにより伝送処理S505で画像処理装置に送付される画像データのサイズが小さくなるため、装置のスループットが向上する。また、本実施例で述べた方法は、実施例1,2で述べたビニングと異なり、量子化テーブルの設定しだいで、より細かなデータ削減ができるというメリットがある。
以上述べたように、実施例3においては、複数の染色方法を施したプレパラートを混在させてバッチ処理を行った場合においても、プレ計測において染色方法を推定し、それに応じて画像圧縮処理の設定を選ぶことにより、本計測で取得するデータ量を削減できる。そのため、過剰な解像度でのデータ取得を回避し、装置のスループットを高めることができる。また画像データのサイズが抑えられるため、記憶装置113への保存や他のコンピュータシステム114への送信レスポンスを高め、ユーザに使い勝手の良い環境を提示できる。
なお、本実施例では、染色方法に応じて圧縮率(画質)を異ならせるという構成を採用
したが、本発明の構成はこれに限られない。例えば、データ量削減のために組織診用の染色の画像データのみを圧縮し、それ以外の画像データについては画質の劣化を防ぐために非圧縮(若しくは可逆圧縮)としてもよい。
[実施例4]
実施例4においては、実施例1〜3で述べた撮像データ削減設定処理の前段に撮像倍率変更処理を加えることで、後段のデータ削減の効果を高める効果を実現する。
図14は実施例4における撮像条件設定処理S903の詳細を示すフローチャートである。実施例4の特徴は、染色方法毎の撮像制御情報が、実施例1〜3で述べた情報(ビニング設定、圧縮設定など)に加え、結像光学系205の対物レンズの倍率の情報を含む点、ならびに、撮像倍率変更処理S1800を有する点である。下記のテーブルは、撮像制御情報に含まれる対物レンズ倍率情報の例を示している。前述のように細胞診よりも組織診の方が解像度が重視されない傾向にあるため、組織診で用いられるHE染色の方が細胞診で用いられる染色方法に比べて撮像倍率が低い値に設定されている。それ以外の処理S1401〜S1404については、図10で説明した実施例1〜3の処理と実質的に同じであるため、詳しい説明を省略する。
Figure 2012242297
図15は結像光学系205の物体側の構造を示した模式図である。結像光学系205の物体側には異なる倍率を持つ複数の対物レンズ(図15では40倍のレンズ1901と20倍のレンズ1902)が取り付けられたリボルバ1900が装着されている。本実施例のバーチャル・スライド・システムにおいては画像処理装置110の指示をコントローラ108を介して不図示のリボルバ制御部に伝えることで、リボルバを回転させ、対物レンズの倍率を変更する。
なお、対物レンズを交換する際、焦点位置が移動する場合があるが、焦点調整は本計測処理S904においてAFユニット109を用いて行い、コントローラ108はステージ制御105を通じて観察に適切な合焦位置にステージを移動するとする。
以上述べた実施例4においても、実施例1〜3と同様、染色方法に応じて本計測の撮像データのデータ量を適切に削減できるという効果が得られる。さらに本実施例では、撮像倍率変更処理S1803を導入したことにより、次のような効果が得られる。
1つは、デジタル画像の見えを、ユーザである病理医が見慣れている光学顕微鏡の観察像の見えにできる限り近づけることができるという点である。像の見えに影響するパラメータの典型例は、被写界深度やぼけ方である。光学顕微鏡を用いた診断とバーチャル・スライド・システムを用いた診断を併用するユーザの場合、被写界深度やぼけ方は光学顕微鏡の光学性能と類似している方が両者で見た画像を比較しやすい。そのため、光学顕微鏡で診断を行う際の倍率に合わせて、撮像制御情報における染色方法毎の撮像倍率を設定しておくことで、バーチャル・スライド・システムでの診断の利便性を向上することができる。
また、HE染色の場合に低倍で撮像することにより、データ削減性能を高めることができる。例えば、レンズ倍率を低くするほど画像の高周波成分が低下するため、画像データ
圧縮処理におけるデータ削減性能(圧縮率)を高めることができる。なお、画像の高周波成分を低下させることで、実施例1、2で述べたビニング処理において画素間隔のサンプリングによって発生するエイリアシング(折り返し歪)を抑制する効果も得られる。
[実施例5]
実施例1〜4では、プレ計測で得られた画像を用いて染色方法を推定したが、他の情報を用いて染色方法を推定することもできる。実施例5では、プレ計測で撮像した画像以外の画像から染色方法を推定し、データ量を削減する方法について述べる。なお本実施例の方法を用いる場合には、プレ計測ユニットは不要となる。
図16は本実施例における染色方法推定制御処理の内部処理フローを示すフローチャートである。以下、図20の各ステップについて説明する。
画像取得処理S2001では、画像処理装置110が、染色方法の推定に用いる画像を取得する。取得方法は、本計測ユニット101から撮像データを取得する方法と、既に他の撮像装置で撮像され所定の画像フォーマット形式で格納されている画像データファイルを取得する方法の2つがあり、いずれの方法を用いてもよい。後者の場合、画像処理装置110は、例えば図1に示す他のコンピュータシステム114からネットワークを通じて取得することもできるし、記憶装置113からファイルを読み込むこともできる。
次に、染色方法推定処理S2002では、画像処理装置110が、S2001で取得した画像データを解析し、画像データ中の検体に施された染色方法を推定する。具体的な推定処理は実施例1〜4で既述のものと同様である。
S2001で取得した画像データが、本計測ユニット101で撮像された画像データのように高精細でデータサイズの大きい画像データの場合には、オリジナルサイズではなく、低解像度の縮小画像のデータを用いて染色方法の推定処理を行うとよい。染色方法を推定する目的であればそれほど高精細の画像データは必要ないため、データ量の削減により処理速度の向上を図るほうが望ましいからである。
具体的には、解像度変換により低解像度の縮小画像を作成すればよい。解像度変換の方法としては、m×mの画素ブロック単位で平均化することで1/mのサイズの低解像度画像を作成する方法や、バイキュービック、バイリニア、ニアレストネイバー等の補間を利用して低解像度画像を作成する方法など、いかなる方法を用いることもできる。また、一部の画像ファイルフォーマットでは、高速表示のため、縮小画像(サムネール画像)や元の画像の半分や1/4のサイズなど複数のサイズの画像データを格納する構造を備えている。そのようなファイルフォーマットの画像の場合、画像処理装置110はファイル内に存在する低解像度の縮小画像を抽出し、染色方法の推定に用いるとよい。
なお、染色方法推定処理S2002の処理はネットワーク上のコンピュータで行っても良い。その場合、画像処理装置110で低解像度の画像データを計算あるいは抽出し、その画像をネットワーク上のコンピュータに送る。続いて、ネットワーク上のコンピュータは染色方法を推定し、推定結果を画像処理装置110に送る。
また、画像処理装置110がヒストグラム生成処理S1102(図7(b))まで実行してその結果をネットワーク上のコンピュータに送り、ネットワーク上のコンピュータがマッチング度算出処理S1103以降の処理を実行してもよい。この方法では、画像データそのものを伝送する必要がないため、通信時間を短縮することができる。
次に、データ削減処理S2003では、画像処理装置110は、染色方法推定処理S2002で推定した染色方法に従って、画像データのデータ量を削減する。
画像取得処理S2001において本計測ユニット101を用いて撮像した画像データを入力する場合、実施例1〜3と類似の構成を取ることが出来る。すなわち、画像処理装置110は、染色方法毎に設定されたビニング設定や色変換式と量子化テーブルの組み合わせを参照し、その設定に従って(必要に応じて)S2001で取得した画像データの解像度変換や圧縮処理を実行する。例えば、組織診用には、光学倍率20倍相当の画像データで十分であったとする。S2001で取得した画像データの撮像倍率が40倍であり、且つ、S2002で染色方法がHE染色と推定された場合は、画像処理装置110がデジタル画像処理で2×2画素を1画素に統合(実施例1、2のビニング処理に相当)することで、データ量を削減すればよい。
一方、画像取得処理S2001において、記憶装置113又は他のシステム114から画像データを読み込む場合には、画像処理装置110は画像データのファイルフォーマットに応じてデータ量の削減方法を決定するとよい。
例えば、複数のサイズの画像データを保有しているファイルフォーマットの画像の場合は、そのファイル内の一部のデータを削除することで、同じようなデータ量削減効果を得ることができる。例えば、画像データファイルの中に、等倍画像(倍率40倍相当)、1/2倍画像(倍率20倍相当)、1/4倍画像(倍率10倍相当)、1/10倍画像(倍率4倍相当)の4種類の解像度の画像が含まれているとする。染色方法がHE染色と推定された場合は、不必要な解像度の画像データ(この例では等倍画像データ)を削除することで、大幅なデータ量削減が可能となる。この方法は、解像度変換が不要なため、計算負荷がかからないという利点がある。
また他の一例として、画像データファイルがJPEG2000圧縮符号化方式の場合を考える。JPEG2000では、圧縮符号化時に画像データに対して離散ウェーブレット変換を施し、画像を4つの帯域(LL、LH、HL、HH)に分解し、最低域のLLの画像を同様の操作で再帰的に分解している。反対に、復号時は最低域のLLから再帰的に合成することで徐々に低解像度画像から高解像度画像が復元できる仕組みとなっている。そのため、元の画像データが40倍相当の解像度であり、20倍相当の解像度に削減する場合にはLH、HL,HHの帯域の符号化データを削除する。これにより最低域LLの画質劣化を伴うことなく、効率的にデータ量を削減できる。一部のデータを削除した後、ファイルの整合性が取れるように、ヘッダ情報等のファイル構成を表す情報を更新する。
このように所定の画像フォーマット形式で格納された画像データファイルであっても、染色方法と画像フォーマット形式に応じて、効率的にデータ削減ができる。
以上、実施例1〜実施例5で述べたように、染色方法の推定結果に応じて画像データのデータ量を適宜削減することにより、過剰な解像度でのデータ取得を回避し、装置のスループット並びにデータ伝送・保存・編集・閲覧の応答を高め、ユーザの利便性向上を図ることができる。
なお、実施例1〜実施例5の構成は本発明の具体例にすぎず、本発明はこれらの実施例の構成以外にも様々な構成を採用し得る。例えば、撮像制御情報を格納するデータベースは、画像処理装置110の外部記憶装置ではなく、ネットワークサーバ上にあってもよい。また、撮像制御情報は拠点(病院、企業、学術機関、分析センター、その他の施設など)ごとに同じ値に設定することもできるし、ユーザである医師がバッチ処理毎に撮像制御情報を設定してもよい。
また実施例1では、CCDイメージセンサの各画素に蓄積された電荷を読み出す際に、電荷を加算するビニング処理を行い、データ量を削減する例を説明したが、画素単位の増幅機能を持たないパッシブ型のCMOSセンサにおいても同様の構成が可能である。その
ため、CCD、CMOSセンサの種類に関わらず、染色方法に応じてビニング設定を変えることは本発明の範疇とする。
また各実施例で説明した構成を互いに組み合わせることで、データ削減効果をさらに高めることもできる。例えば、実施例1、2のビニング処理と実施例3の圧縮処理を組み合わせたり、実施例3の圧縮処理と実施例4の撮像倍率変更を組み合わせたりするとよい。
101:本計測ユニット、102:プレ計測ユニット、108:コントローラ、110:画像処理装置
本発明の第1態様は検体を撮像して画像データを取得する撮像システムであって、検体の像を拡大する結像光学系、及び、前記結像光学系により拡大された検体の像を撮像する撮像手段を有する撮像ユニットと、前記撮像ユニットから得られる検体の画像データを分析することにより、当該検体の染色方法を推定する染色方法推定手段と、前記染色方法推定手段により推定された染色方法が所定の染色方法であった場合に、当該検体の画像データのデータ量を、前記画像データの解像度を低下させることで、削減するデータ削減処理手段と、を有する撮像システムを提供する。
本発明の第2態様は検体の画像データを処理する画像処理装置であって、検体の画像データを取得する画像取得手段と、前記画像取得手段で取得した検体の画像データを分析することにより、当該検体の染色方法を推定する染色方法推定手段と、前記染色方法推定手段により推定された染色方法が所定の染色方法であった場合に、当該検体の画像データのデータ量を、前記画像データの解像度を低下させることで、削減するデータ削減処理手段と、を有し、前記データ削減処理手段は、前記画像取得手段で取得した画像データに対し解像度変換処理を適用することによって、前記画像データの解像度を低下させる手段を含む画像処理装置を提供する。
本発明の第3態様は検体の画像データを処理するプログラムであって、検体の画像データを取得するステップと、取得した検体の画像データを分析することにより、当該検体の染色方法を推定するステップと、推定された染色方法が所定の染色方法であった場合に、当該検体の画像データのデータ量を、前記画像データの解像度を低下させることで、削減するステップと、をコンピュータに実行させるプログラムを提供する。

Claims (18)

  1. 複数の検体を撮像して画像データを取得する撮像システムであって、
    検体の像を拡大する結像光学系、及び、前記結像光学系により拡大された検体の像を撮像する撮像手段を有する撮像ユニットと、
    前記撮像ユニットから得られる検体の画像データを分析することにより、当該検体の染色方法を推定する染色方法推定手段と、
    前記染色方法推定手段により推定された染色方法が所定の染色方法であった場合に、当該検体の画像データのデータ量を削減するデータ削減処理手段と、を有する
    ことを特徴とする撮像システム。
  2. 前記所定の染色方法は、組織診用の検体の染色に用いられる染色方法である
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
  3. 前記撮像手段はイメージセンサを有し、
    前記データ削減処理手段は、前記イメージセンサの複数の画素の電荷を統合し1つの画素の情報として読み出すビニング処理によって、前記撮像手段から読み出す画像データの解像度を低下させる手段を含む
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像システム。
  4. 前記データ削減処理手段は、前記撮像手段から読み出された画像データに対し解像度変換処理を適用することによって、前記画像データの解像度を低下させる手段を含む
    ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の撮像システム。
  5. 前記データ削減処理手段は、前記撮像ユニットから得られる画像データを圧縮する圧縮手段を含む
    ことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の撮像システム。
  6. 前記圧縮手段は、前記所定の染色方法と推定された検体の画像データの圧縮率を、他の検体の画像データの圧縮率よりも高める
    ことを特徴とする請求項5に記載の撮像システム。
  7. 前記圧縮手段は、圧縮率を高めるために画像データの色空間を変換する色変換手段を含み、
    前記色変換手段は、前記染色方法推定手段により推定された染色方法に応じて色変換式を変更する
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の撮像システム。
  8. 前記撮像ユニットは、第1の撮像ユニットと前記第1の撮像ユニットよりも高精細の撮像を行う第2の撮像ユニットとを有し、
    前記染色方法推定手段は、前記第1の撮像ユニットから得られる画像データを用いて染色方法を推定し、
    前記データ削減処理手段は、前記第2の撮像ユニットから得られる画像データのデータ量を削減する
    ことを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか1項に記載の撮像システム。
  9. 前記第2の撮像ユニットは、倍率を変更可能な結像光学系を有しており、前記所定の染色方法と推定された検体を撮像する場合は、他の検体を撮像する場合よりも、前記結像光学系の倍率を低くする
    ことを特徴とする請求項8に記載の撮像システム。
  10. 複数の検体の画像データを処理する画像処理装置であって、
    検体の画像データを取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段で取得した検体の画像データを分析することにより、当該検体の染色方法を推定する染色方法推定手段と、
    前記染色方法推定手段により推定された染色方法が所定の染色方法であった場合に、当該検体の画像データのデータ量を削減するデータ削減処理手段と、を有する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  11. 前記所定の染色方法は、組織診用の検体の染色に用いられる染色方法である
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 前記染色方法推定手段は、前記画像取得手段で取得した画像データの縮小画像のデータを用いて染色方法を推定する
    ことを特徴とする請求項10または11に記載の画像処理装置。
  13. 前記データ削減処理手段は、前記画像取得手段で取得した画像データに対し解像度変換処理を適用することによって、前記画像データの解像度を低下させる手段を含む
    ことを特徴とする請求項10〜12のうちいずれか1項に記載の画像処理装置。
  14. 前記データ削減処理手段は、前記画像取得手段で取得した画像データを圧縮する圧縮手段を含む
    ことを特徴とする請求項10〜13のうちいずれか1項に記載の画像処理装置。
  15. 前記圧縮手段は、前記所定の染色方法と推定された検体の画像データの圧縮率を、他の検体の画像データの圧縮率よりも高める
    ことを特徴とする請求項14に記載の画像処理装置。
  16. 前記圧縮手段は、圧縮率を高めるために画像データの色空間を変換する色変換手段を含み、
    前記色変換手段は、前記染色方法推定手段により推定された染色方法に応じて色変換式を変更する
    ことを特徴とする請求項14または15に記載の画像処理装置。
  17. 前記データ削減処理手段は、前記画像取得手段で取得した画像データのファイルフォーマットに応じてデータ量の削減方法を決定する
    ことを特徴とする請求項10〜12のうちいずれか1項に記載の画像処理装置。
  18. 複数の検体の画像データを処理するプログラムであって、
    検体の画像データを取得するステップと、
    取得した検体の画像データを分析することにより、当該検体の染色方法を推定するステップと、
    推定された染色方法が所定の染色方法であった場合に、当該検体の画像データのデータ量を削減するステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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