JP2012241619A - ターボチャージャー付内燃機関 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】排気マニホールド8からタービンハウジング12にかけて壁部14a内に冷却水流路8b,12cが形成されている。電動モータを主体とするアクチュエータ20は、排気マニホールド8側の冷却水流路8bが形成されている壁部14aの外面側に取り付けられている。したがってアクチュエータ20は排気通路8a内の排気流からの伝熱によって加熱されることはない。このことからアクチュエータ20に冷却水を配管にて供給する必要がない。しかも壁部14aの外面側に取り付けるだけで良い。このため取り付け構成も簡易である。このようにして簡易な構成にてウエイストゲートバルブ22を駆動するアクチュエータ20の熱害を十分に防止することができる。
【選択図】図3
Description
特許文献1では、排気冷却用アダプタ、ターボハウジング、ウエイストゲートバルブにそれぞれ冷却水を供給して各部材の熱害を防止している。
特許文献3では、シリンダヘッドから冷却水をタービンハウジングに導入してタービンの熱害を防止している。
上述したごとく冷却水による冷却の代わりにウエイストゲートバルブのアクチュエータをタービンに対して他所よりも低温雰囲気にある場所に配置することで、熱害を防止する構成が知られている(例えば特許文献5参照)。
特許文献3,4ではアクチュエータはシリンダヘッドに配置されていることにより、シリンダヘッドの構成が大型化したり、複雑化して生産効率が低下するおそれがある。
本発明は、簡易な構成にてウエイストゲートバルブ用アクチュエータなどのターボチャージャーを制御するアクチュエータの熱害を十分に防止することができるターボチャージャー付内燃機関の提供を目的とするものである。
請求項1に記載のターボチャージャー付内燃機関は、排気マニホールドから排気流を導入してタービンホイールを回転させるタービンと、タービンホイールの回転力により吸気を圧縮するコンプレッサとを有するターボチャージャーを備えた内燃機関であって、排気マニホールドからタービンハウジングにかけて壁部内に冷却水流路が形成されていると共に、この冷却水流路が形成されている壁部の外面側に、ターボチャージャーを制御するアクチュエータを取り付けたことを特徴とする。
請求項2に記載のターボチャージャー付内燃機関では、請求項1に記載のターボチャージャー付内燃機関において、前記アクチュエータの一部又は全部のハウジングは、前記冷却水流路が形成されている壁部の外面に一体成形されているものであることを特徴とする。
〈構成〉図1は、上述した発明が適用された内燃機関2の排気系を示している。内燃機関2は直列4気筒の内燃機関であり、そのシリンダヘッド4の排気ポート6側には排気マニホールド8が接続されている。この排気マニホールド8はターボチャージャー10のタービンハウジング12と共に一体成形されたものである。図2は、鋳造にて一体形成された排気マニホールド8とタービンハウジング12との一体物14を示している。
タービンホイールを回転させた排気流は、タービンフランジ12aに接続した排気管側へ排出される。このことにより排気流はターボチャージャー10から排出されて、排気浄化触媒側へ流れる。
〈作用〉アクチュエータ20と排気通路8aとの間には冷却水流路8bが存在するため、排気通路8aに高温の排気が流れても排気からアクチュエータ20への伝熱が阻止され、かつ、アクチュエータ20についても冷却水にて冷却されることから、アクチュエータ20は高温化することはない。
〈効果〉(1)上述したごとく排気マニホールド8からタービンハウジング12にかけて壁部14a内に冷却水流路8b,12cが形成されている。電動モータを主体とするアクチュエータ20は、排気マニホールド8側の冷却水流路8bが形成されている壁部14aの外面側に取り付けられている。
(2)特にアクチュエータ20は電動アクチュエータである。ここでは電動モータを主体としている。このような電動アクチュエータではダイヤフラムなどによる機械式のアクチュエータに比較して熱劣化が進行しやすいが、上述した構成とすることにより高温化が十分に抑制され、簡易な構成にても十分に熱害を防止することができる。このことにより高精度な過給圧制御を長期にわたって継続することができる。
〈構成〉本実施の形態の内燃機関102における排気系の構成を図4に示す。ここで排気マニホールド108とタービンハウジング112との一体物114の外面側に取り付けられているアクチュエータ120は、その基台部120aが一体物114の壁部114aの外面に鋳造により一体成形されている。アクチュエータ120は、基台部120aの上で、樹脂製カバー120bに覆われた状態で取り付けられている。他の構成は前記実施の形態1と同じである。
〈作用〉アクチュエータ120の基台部120aが、このような壁部114aの外面側に一体成形されていることにより、締結部品などの部品点数が少なくなり構成が一層簡易となる。しかも基台部120aを介することで、アクチュエータ120から冷却水流路108b側への放熱性も向上する。
〈効果〉(1)前記実施の形態1の効果が生じると共に、より構成が簡易となり、壁部114a内の冷却水流路108bによるアクチュエータ120の冷却効果が高まる。
〈構成〉本実施の形態の内燃機関202における排気系の構成を図5に示す。ここで排気マニホールド208とタービンハウジング212との一体物214の外面側に取り付けられているアクチュエータ220は、排気マニホールド208側でなく、タービンハウジング212側において一体物214の外面側に取り付けられている。
〈作用〉このようにアクチュエータ220を、一体物214のタービンハウジング212側に配置した構成とした場合も、冷却水流路212cがアクチュエータ220と排気通路212aとの間に存在している構成となっている。このため冷却水流路212c内の冷却水の冷却作用により、排気通路212a内を高温の排気が流れても、アクチュエータ220は高温化することはない。
〈効果〉(1)前記実施の形態1の効果が生じると共に、特にアクチュエータ220がウエイストゲートバルブ222の近くに配置できるので、コントロールシャフト220aが短くでき、内燃機関202が軽量化できる。更にコントロールシャフト220aを駆動するためのアクチュエータ220における消費電気エネルギーも少なくて済む。
〈構成〉本実施の形態の内燃機関302における排気系の構成を図6に示す。
ここでタービンハウジング312側では、ウエイストゲートバルブは設けられておらず、この代わりにタービンにノズルベーン角度調節機構322が設けられている。
〈作用〉このようにターボチャージャー制御用のアクチュエータとして、ノズルベーン角度調節機構322を駆動するアクチュエータ320を用いた場合にも前記実施の形態1と同様の作用を生じる。
〈効果〉(1)ノズルベーン角度調節機構322用のアクチュエータ320についても前記実施の形態1と同様な効果が生じる。
・前記実施の形態2のアクチュエータ120は基台部120aが、排気マニホールド108とタービンハウジング112との一体物114に一体成形されていたが、アクチュエータ120のハウジングについてもその一部あるいは全部が一体物114と一体成形されたものでも良い。他の実施の形態についても同様である。
・前記各実施の形態では、排気マニホールドとタービンハウジングとは一体成形されたものであったが、排気マニホールドとタービンハウジングとは別体に成形して機械的に接続するものであっても良い。
Claims (7)
- 排気マニホールドから排気流を導入してタービンホイールを回転させるタービンと、タービンホイールの回転力により吸気を圧縮するコンプレッサとを有するターボチャージャーを備えた内燃機関であって、
排気マニホールドからタービンハウジングにかけて壁部内に冷却水流路が形成されていると共に、この冷却水流路が形成されている壁部の外面側に、ターボチャージャーを制御するアクチュエータを取り付けたことを特徴とするターボチャージャー付内燃機関。 - 請求項1に記載のターボチャージャー付内燃機関において、前記アクチュエータの一部又は全部のハウジングは、前記冷却水流路が形成されている壁部の外面に一体成形されているものであることを特徴とするターボチャージャー付内燃機関。
- 請求項1に記載のターボチャージャー付内燃機関において、前記アクチュエータの基台部が、前記冷却水流路が形成されている壁部の外面に一体成形されているものであることを特徴とするターボチャージャー付内燃機関。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載のターボチャージャー付内燃機関において、前記排気マニホールドと前記タービンハウジングとが一体成形されていることを特徴とするターボチャージャー付内燃機関。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のターボチャージャー付内燃機関において、前記アクチュエータは、前記タービンホイールに対する排気流の迂回により過給圧を内燃機関運転状態に応じて調節するウエイストゲートバルブを駆動するアクチュエータであることを特徴とするターボチャージャー付内燃機関。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のターボチャージャー付内燃機関において、前記アクチュエータは、ノズルベーンの角度調節によりタービンホイールに吹き付けられる排気流の流速を変化さることで過給圧を内燃機関運転状態に応じて調節するアクチュエータであることを特徴とするターボチャージャー付内燃機関。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載のターボチャージャー付内燃機関において、前記アクチュエータは、電動アクチュエータであることを特徴とするターボチャージャー付内燃機関。
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