JP2012240238A - フェノール樹脂発泡体積層板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低価格でシワ、剥離といった発泡体の表面欠陥を覆い隠す効果が発揮されると共に、そり等の変形がなく、意匠、美観効果が加味され、更に前記積層板上を歩いて施工する時に滑りにくく、安全で作業性が向上した、エンボス加工表面材を用いたフェノール樹脂発泡体積層板及びその製造方法の提供。
【解決手段】 フェノール樹脂発泡体の少なくとも一方の面に表面材を配してなるフェノール樹脂発泡体積層板であって、該表面材は、セルロール成分単一物又はそれを主成分とし、その他無機成分及び有機成分の中から選ばれる少なくとも1種を混合して得られたものであり、かつ、エンボス加工が施されていることを特徴とするフェノール樹脂発泡体積層板による。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フェノール樹脂発泡体積層板及びその製造方法に関し、更に詳しくは、低価格でシワ、剥離といった発泡体の表面欠陥を覆い隠す効果が発揮されると共に、そり等の変形がなく、意匠、美観効果が加味され、更に前記積層板上を歩いて施工する時に滑りにくく、安全で作業性が向上した、エンボス加工表面材を用いたフェノール樹脂発泡体積層板及びその製造方法に関する。
従来、フェノール樹脂発泡体は、断熱性、難燃・防火性などに優れることから、断熱材として建築その他の産業分野において広く使用されている。
前記断熱材としては、フェノール樹脂発泡体の表面欠陥を覆い隠す効果と共に、意匠、美観効果の加味、長期使用時の防食性、難燃性、耐熱性、熱線反射性、意匠性などの品質の維持を目的として、少なくとも一方の面にエンボス加工金属箔を配したフェノール樹脂発泡体積層板が知られている(特許文献1参照)。
上記先行技術では、紙質層としてクラフト紙などの紙が用いられているためガス抜きができにくく、ガス剥がれが生じやすく、更には紙では連続成形が出来ないとし、解決手段としてアルミニウム箔などの金属箔を不織布または織布に接着した面材を配置すると記載している。
そして、アルミ箔はガス通気性がないため、金属箔とシート状布材間に介在させる接着剤層の端部よりフェノール樹脂の硬化時に生ずる水蒸気を外側へ逃散させると記載されている。
ところが、同特許文献においては、ポリエチレンを接着剤層としてアルミ箔と不織布を貼り合わせた面材をフェノール樹脂発泡組成物の面材に配置して製造した場合、実際にフェノール樹脂から生ずる水蒸気を逃散することはできず、面材が膨れたり、剥がれたりしてしまうことがわかった。更にはアルミ箔の表面に樹脂コート層がない場合では、ホルムアルデヒドキャッチャー剤を塗布する場合の水分、空気中の湿気などにより白錆が生じることもわかり、長期的な美観を損なうおそれがあった。
したがって、表面欠陥を覆い隠す効果、意匠性、美観効果並びに長期使用時の防食性、難燃性、耐熱性、熱線反射性及び意匠性などの品質の維持といった所望の効果が長期的に付与され、上記のような従来の問題が解決されたフェノール樹脂発泡体積層板の開発が望まれていた。
特開2006−035675号公報
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、低価格でシワ、剥離といった発泡体の表面欠陥を覆い隠す効果が発揮されると共に、そり等の変形がなく、意匠、美観効果が加味され、更にはフェノール樹脂発泡体積層板上を歩いて施工する時に滑りにくく、安全で作業性が向上したフェノール樹脂発泡体積層板を提供することにある。
本発明者らは、前記したような従来の問題が解決されたフェノール樹脂発泡体積層板を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、フェノール樹脂発泡体の少なくとも一方の面に表面材を配してなるフェノール樹脂発泡体積層板であって、表面材は、セルロール成分単一物又はそれを主成分として得られたものであり、かつ、エンボス加工が施されているフェノール樹脂発泡体積層板によって、前記従来の問題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、フェノール樹脂発泡体の少なくとも一方の面に表面材を配してなるフェノール樹脂発泡体積層板であって、該表面材は、セルロール成分単一物又はそれを主成分とし、その他無機成分及び有機成分の中から選ばれる少なくとも1種を混合して得られたものであり、かつ、エンボス加工が施されていることを特徴とするフェノール樹脂発泡体積層板が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記エンボス加工は、一個の形状が面積4〜400mm/1ケの略円形であり、かつ、面積占有率10〜80%で前記表面材全体に一様になされることを特徴とするフェノール樹脂発泡体積層板が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、前記表面材は、JIS P 8117:2009に準拠して測定したガーレー通気抵抗が400秒/100ml以下であることを特徴とするフェノール樹脂発泡体積層板が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、セルロール成分単一物又はそれを主成分とし、その他無機成分及び有機成分の中から選ばれる少なくとも1種を混合して得られた表面材を、フェノール樹脂発泡体組成物と対面接触するように供給し、該フェノール樹脂発泡組成物を硬化させ、フェノール樹脂発泡体と表面材とを一体化させることを特徴とする第1〜3のいずれかの発明のフェノール樹脂発泡体積層板の製造方法が提供される。
本発明によれば、第1の発明においては、エンボス加工が施された表面材を用いることにより、低価格でシワ、剥離といった発泡体の表面欠陥を覆い隠す効果が発揮されると共に、そり等の変形がなく、意匠、美観効果が加味され、更に前記積層板上を歩いて施工する時に滑りにくく、安全で作業性が向上したフェノール樹脂発泡体積層板であり、ガス膨れ、ガス剥がれ、しわ、そりなどが生じず安定して安価に生産できるという効果がある。
また、第2の発明においては、前記エンボス加工が、形状、面積占有率が特定のものであるので、所望の好ましい性質を有するフェノール樹脂発泡体積層板が、ガス膨れ、ガス剥がれ、しわ、そりなどが生じず安定して安価に生産できるという効果がある。
また、第3の発明においては、前記表面材が、JIS P 8117:2009に準拠して測定したガーレー通気抵抗が特定のものであるので、クラフト紙を用いても、ガス膨れ、ガス剥がれが生じることなく安定して生産できるという効果がある。
また、第4の発明においては、フェノール樹脂発泡体の発泡成形工程内で表面材を施工できるため、安定して安価に生産できるという効果がある。
図1は、本発明のフェノール樹脂発泡体積層板の一例を示す概略図である。 図2は、本発明の表面材の一例を示す概略図である。
以下、図面を参照して本発明のフェノール樹脂発泡体積層板及びその製造方法を、以下に、具体的かつ詳細に説明する。
1.発泡性フェノール樹脂発泡体積層板
本発明のフェノール樹脂発泡体積層板は、フェノール樹脂発泡体の少なくとも一方の面に表面材を配してなるフェノール樹脂発泡体積層板であって、該表面材は、セルロール成分単一物又はそれを主成分とし、その他無機成分及び有機成分の中から選ばれる少なくとも1種を混合して得られたものであり、かつ、エンボス加工が施されていることを特徴とする。本発明のフェノール樹脂発泡体積層板の一例を図1に示す。
本発明のフェノール樹脂発泡体積層板を構成するフェノール樹脂発泡体としては、フェノール樹脂発泡体を母体とするものであれば、特に制限無く用いることができる。
フェノール樹脂発泡体としては、フェノール樹脂に例えば、酸性硬化剤、整泡剤、発泡剤などを適宜添加したフェノール樹脂発泡組成物を硬化して得られるものが挙げられる。
前記フェノール樹脂としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、パラアルキルフェノール、パラフェニルフェノール、レゾルシン等のフェノール類及びその変性物とホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類を水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ヘキサメチレンテトラミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン等のアルカリ性触媒の存在下に反応させて得られるレゾール型フェノール類が望ましいが、これに限定されるものではない。
前記酸性硬化剤としては、硫酸、リン酸などの無機酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ナフトールスルホン酸、フェノールスルホン酸などの有機酸が挙げられるがこれに限定されるものではない。
前記整泡剤としては、シリコン系非イオン界面活性剤、変性ひまし油などが挙げられるが、これに限定されるものではない。場合によっては入れなくても構わない。
前記発泡剤としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の低沸点の脂肪族炭化水素、イソプロピルエーテル等のエーテル、塩化メチレン等の塩素化脂肪族炭化水素や、これらの化合物が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
フェノール樹脂発泡体は、任意の形状とすることができるが、直方体の場合、2つの主表面間の厚みが10〜150mm、特に12〜100mmであることが望ましい。
2.表面材
本発明において、表面材は、セルロール成分単一物又はそれを主成分とし、その他無機成分及び有機成分の中から選ばれる少なくとも1種を混合して得られたものであり、かつ、エンボス加工が施されていることを特徴とする。
本発明のエンボス加工表面材は、セルロース成分100%かもしくはセルロース成分51〜98%、その他無機成分0〜49%、有機成分0〜49%で適宜混合されたものであっても構わない。
前記無機成分としては、ガラス繊維、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、けい砂、クレイ、カオリンなどが挙げられるがこれに限定されるものではない。
前記有機成分としては、ロジン、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、不飽和ポリエステル、アルキド、アミノアルキド樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、アクリルシリコンエマルジョン、アクリルエマルジョン、ウレタンエマルジョン、アクリルウレタンエマルジョン、エポキシエマルジョン、炭素繊維、ポリエステル繊維、ビニロン繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、炭素繊維、アラミド繊維等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができるが、これに限定されるものではない。
本発明のエンボス加工表面材は、フェノール樹脂発泡体の少なくとも一方の面に配されるものであって、両側に配されても構わない。
エンボス加工は、通常行われているものが使用でき、形状は特に制限はないが、好ましくは、一個の形状が略円形である。また、一個の面積は、4〜400mm/1ケの割合でなるものが好ましく、より好ましくは9〜100mm/1ケの割合である。4mm/1ケより小さいと、エンボスが細か過ぎる為、効果が得られずシワの問題が生じるおそれがあり、400mm/1ケより大きいとまた、エンボスが粗すぎるためシワの問題が生じるおそれがある。
また、エンボスの専有面積は、表面材全体を基準として、10〜80%であるのが好ましい。10%より小さいと、シワの問題が生じるおそれがあり、80%より大きいと、面材効率が悪くなりコスト的に不利になる。
さらに、当該エンボス加工表面材の目付量は50〜500g/m、好ましくは70〜300g/mである。50g/mより少ないと、シワの問題が生じるおそれがあり、500g/mより多いと、コスト的に不利になる。
また、表面材の厚さとしては、50μ〜1000μが好ましい。50μより薄いと、シワの問題が生じるおそれがあり、1000μより厚いと、ガス膨れ、ガス剥がれが生じたり、またコスト的に不利になる。
図2に、本発明の表面材の一例を示す。図中、模式的に、点にて示した箇所が、エンボス加工されている箇所である。
本発明の表面材は、JIS P 8117:2009に準拠して測定したガーレー通気抵抗が、好ましくは400秒/100ml以下、より好ましくは300秒/100ml以下である。クラフト紙を用いても、上記通気抵抗のものを用いることにより、ガス膨れ、ガス剥がれが生じることなく、安定して生産できる。
本発明の表面材としては、ダンボールのライナー材、クラフト紙等を利用することもできる。例えば、丸三製紙(株)のKライナー紙、東海パルプ(株)社のKライナー紙等によってエンボス加工を施したものを使用することができる。
3.その他の層
本発明のフェノール樹脂発泡体積層板には、フェノール樹脂発泡体及び表面材からなる積層体の外面または層間に、本発明の目的を損なわない限りにおいて、他の層を積層することもできる。
例えば、Kライナー紙の表面に、撥水を目的として、撥水剤層を積層することができる。
以上のような本発明のエンボス加工表面材は、前記フェノール樹脂発泡体に適用した際、成形時に発生しやすい、表面のシワ、剥離、ガス膨れ、ガス剥がれ、そりなどが生じにくく、また現れても目立たないという特性を示す。その上、エンボス加工が施されているため、フェノール樹脂発泡体積層板上を歩いて施工する時に滑りにくく、安全で作業性が向上する。
4.フェノール樹脂発泡体積層板の製造方法
本発明のフェノール樹脂発泡体積層板の製造方法は、セルロール成分単一物又はそれを主成分とし、その他無機成分及び有機成分の中から選ばれる少なくとも1種を混合して得られた表面材を、フェノール樹脂発泡体組成物と対面接触するように供給し、該フェノール樹脂発泡組成物を硬化させ、フェノール樹脂発泡体と表面材とを一体化させることを特徴とする。
本発明においては、上記のエンボス加工を施した表面材をロール状に巻回したものを用い、前記表面材をコンベアで供給し、フェノール樹脂発泡組成物を表面材上に供給したのち、熱硬化する装置を有する製造装置を用いて、製造することができる。前記製造装置は、従来使用されているものを使用できる。
また、加熱した金型に、表面材を敷いた後、フェノール樹脂発泡体組成物を注入し、上型をかぶせて発泡・硬化させて金型から脱型し、さらに加熱して硬化させる方法を用いることもできる。
したがって、本発明の製造方法によれば、表面材施工のための別工程が不要であるため、フェノール樹脂発泡体積層体を、安価に製造することができる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明における評価方法を以下に示す。
1.評価方法
(1)しわ、ガス剥がれ、ガス膨れ、反り評価
目視判断による。
〇:なし △:多少あり目立つ ×:はっきりと目立つ
(2)表面材と基材の接着強度
50mm幅の試験体を作成し、表面材を引き剥がす際の強度をバネばかりにて測定(単位:g/50mm)。
(3)ガーレー通気抵抗
JIS P 8117に準拠し、642mmの表面材に対して空気100mlが通過する時間を測定した(単位:sec/100ml)。
2.実施例及び比較例
[実施例1]
(1)表面材の作成
表面材として丸三製紙(株)Kライナー紙210g/m(セルロース90%、アクリル樹脂3%、ロジン5%、カオリン2%)を用い、エンボスの占有面積を表面材全体の50%とし、16mm/1ケの割合でなるものに加工した。エンボスの形状は、略円状で、表面材全体に均一に分布するものであった。
(2)フェノール樹脂発泡体積層板の製造
フェノールとホルムアルデヒドをモル比1:2で反応させて得られたレゾール型フェノール樹脂(旭有機材工業(株)製)100重量部に、整泡剤としてひまし油エチレンオキサイド付加物3重量部を混合した。
このフェノール樹脂混合物103重量部に対し、無機フィラーとして比表面積700cm/gの炭酸カルシウム5重量部を加えた後、均一に分散するまでこれらを混合し、さらに発泡剤として予め混合されているイソプロピルクロリド/イソペンタン混合物(重量比85/15)8重量部、硬化剤としてパラトルエンスルホン酸:キシレンスルホン酸の重量比=2:1の混合物15重量部を加え、全体をピンミキサーにて攪拌・混合して発泡性フェノール樹脂組成物を調製した。
70〜75℃に加熱しておいた30×30×5cmの金型に(1)で作成した表面材を敷いてから前記樹脂組成物を注入し、内側に(1)で作成した表面材を貼った上型をかぶせて10分間発泡・硬化させた後金型から脱型し、12時間75℃オーブンで後硬化することでフェノール樹脂発泡体積層板を得た。評価結果を表1に示す。
[実施例2]
表面材として500g/m(丸三製紙試作品)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、フェノール樹脂発泡体積層板を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1における表面材の作成に、クラフト紙45g/mを用いたこと以外は実施例1と同様にして、フェノール樹脂発泡体積層板を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1における表面材のエンボス加工の専有面積を、表面材全体を基準として8%、450mm/1ケにしたこと以外は実施例1と同様にして、フェノール樹脂発泡体積層板を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1における表面材のガーレー通気抵抗が450秒/100mlであること以外は実施例1と同様にして、フェノール樹脂発泡体積層板を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例1における表面材として、エンボス加工が施されていないものを用いた以外は実施例1と同様にして、フェノール樹脂発泡体積層板を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例5]
特開2006−35675号公報の実施例1に記載されている面材である、ガラス繊維不織布60g/mとアルミ箔(JIS H 4160)を低密度ポリエチレンで貼り合わせ、エンボス加工を施したものを表面材に用いたこと以外は実施例1と同様にして、フェノール樹脂発泡体積層板を得た。評価結果を表1に示す。
Figure 2012240238
3.評価
表1から明らかなように、実施例1及び2と比較例1〜2とを対比すると、本発明のフェノール樹脂発泡体積層板の特定事項である「表面材は、セルロール成分単一物又はそれを主成分とし、その他無機成分及び有機成分の中から選ばれる少なくとも1種を混合して得られたものであり、かつ、エンボス加工が施されている」との要件を満たさないものは、製造直後から24時間以内に、表面材のシワ、膨れ、剥がれが発生した。特に、比較例1では、製造直後にシワが多数発生した。
これらに比べて、本発明によるフェノール樹脂発泡体積層板は、製造直後においても、製造後時間が経過したものでも、表面材のシワ、膨れ、剥がれ等が全く発生しなかった。
したがって、本発明によるフェノール樹脂発泡体積層板及びその製造方法によれば、シワ、剥離といった発泡体の表面欠陥を覆い隠す効果が発揮されると共に、そり等の変形がないフェノール樹脂発泡体積層板が、簡便に製造できることが明らかになった。
本発明のフェノール樹脂発泡体積層板及びその製造方法によれば、低価格でシワ、剥離といった発泡体の表面欠陥を覆い隠す効果が発揮されると共に、そり等の変形がなく、意匠、美観効果が加味され、更に前記積層板上を歩いて施工する時に滑りにくく、安全で作業性が向上したフェノール樹脂発泡体積層板、及び、ガス膨れ、ガス剥がれ、しわ、そりなどが生じず安定して安価に生産できる製造方法が提供されるものである。そのため、本発明の産業上の利用可能性は極めて大きい。
1 表面材
2 フェノール樹脂発泡体

Claims (4)

  1. フェノール樹脂発泡体の少なくとも一方の面に表面材を配してなるフェノール樹脂発泡体積層板であって、
    該表面材は、セルロール成分単一物又はそれを主成分とし、その他無機成分及び有機成分の中から選ばれる少なくとも1種を混合して得られたものであり、かつ、エンボス加工が施されていることを特徴とするフェノール樹脂発泡体積層板。
  2. 前記エンボス加工は、一個の形状が面積4〜400mm/1ケの略円形であり、かつ、面積占有率10〜80%で前記表面材全体に一様になされることを特徴とする請求項1記載のフェノール樹脂発泡体積層板。
  3. 前記表面材は、JIS P 8117:2009に準拠して測定したガーレー通気抵抗が400秒/100ml以下であることを特徴とする請求項1または2記載のフェノール樹脂発泡体積層板。
  4. セルロール成分単一物又はそれを主成分とし、その他無機成分及び有機成分の中から選ばれる少なくとも1種を混合して得られた表面材を、フェノール樹脂発泡体組成物と対面接触するように供給し、該フェノール樹脂発泡組成物を硬化させ、フェノール樹脂発泡体と面材とを一体化させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のフェノール樹脂発泡体積層板の製造方法。
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