JP2012237845A - 弾性ローラの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(1)内周面の全周にわたって形成された液状材料を吐出するための環状スリットを有する環状塗工ヘッドと軸芯体とを鉛直方向に相対的に移動させつつ、前記環状スリットから第一および第二の液状材料を吐出させて塗膜の積層体を軸芯体の周面に形成する工程と、(2)該積層体を硬化させる工程と、を有する、軸芯体とその周面に第1及び第2の弾性層を有する弾性ローラの製造方法。環状塗工ヘッドは、上流側から順に、2つの液状材料の供給口、第一及び第二の環状流路、連結流路、環状スリット(吐出口)を有し、連結流路の長さは1.0〜50mmである。液状材料Bの吐出時の温度における降伏応力Y2は、液状材料Aの吐出時の降伏応力Y1より小さく、かつ、Y1及びY2は共に20Pa以上600Pa以下の範囲内である。
【選択図】図2
Description
(1)内周面の全周にわたって形成された液状材料を吐出するための環状スリットを有する環状塗工ヘッドと前記軸芯体とを鉛直方向に相対的に移動させつつ、前記環状スリットから該第1弾性層形成用の第一の液状材料及び該第2弾性層形成用の第二の液状材料を吐出させて該第一および該第二の液状材料の塗膜の積層体を該軸芯体の周面に形成する工程と、(2)該積層体を硬化させる工程と、を有し、
該環状塗工ヘッドは、前記環状スリットと、第一の環状流路と、第二の環状流路と、これら2つの環状流路の各々に液状材料を供給するための2つの液状材料の供給口と、連結流路とを有し、該連結流路は、その上流端が第一の環状流路及び第二の環状流路の下流端に連結され、その下流端が前記環状スリットに連結されてなり、かつ、その長さが1.0mm以上50mm以下であり、前記工程(1)は、第一の液状材料と、吐出時の温度における降伏応力が第一の液状材料の降伏応力よりも小さい第二の液状材料とを、各々、第一の環状流路及び第二の環状流路に供給し、前記連結流路を通過せしめて前記環状スリットから吐出させる工程を含み、第一の液状材料および第二の液状材料の各々の降伏応力は20Pa以上600Pa以下の範囲内にあることを特徴とする弾性ローラの製造方法である。
本発明の弾性ローラの製造方法に好適に用いることができる環状塗工ヘッドを有する弾性ローラの製造装置(以下、リングコート機という。)の概略説明図を図1に示す。この塗工装置では、架台31の上に略垂直にコラム32が取り付けられ、さらに架台31の上部に精密ボールネジ33が略垂直に取り付けられている。2本のリニアガイド44が精密ボールネジ33と平行にコラム32上に取り付けられている。LMガイド34はリニアガイド44と精密ボールネジ33とを連結し、サーボモータ35よりプーリ36を介して回転運動が伝達され昇降できるようになっている。コラム32には軸芯体102の外周面上に未硬化の液状材料を吐出塗工する塗工ヘッド38が取り付けられている。さらにLMガイド34には上ブラケット37および下ブラケット37が取り付けられ、下ブラケット37には軸芯体102の下端を保持し固定する軸芯体下保持軸39が略垂直に取り付けられている。また、軸芯体の上端を保持し固定する軸芯体上保持軸40が上ブラケット37に取り付けられ、軸芯体上保持軸40は軸芯体下保持軸39に対向して略同芯になるように配置して軸芯体を保持している。また、両保持軸の移動時において、塗工ヘッドの中心軸と両保持軸の中心軸が略同芯になるように調節してある。このような構成により塗工ヘッド38の中心軸を軸芯体の中心軸に略同芯に合わせることができ、塗工ヘッドの内周面と前記軸芯体102の外周面との間に均一な隙間が形成される。
次に、本発明において使用される環状塗工ヘッド38について図2(a)を用いて詳細に説明する。環状塗工ヘッドは、鉛直方向を中心軸とする中空円筒状の内周面と、該内周面の全周に亘って形成された液状材料を吐出するための環状スリット61、第一の環状流路51(a)と、第二の環状流路51(b)と、これら2つの環状流路の各々に第一の液状材料及び第二の液状材料を供給するための2つの液状材料の供給口41(a)、41(b)と、連結流路52とを有している。
本発明において液状材料としては、第1弾性層用の液状材料A及び第2弾性層用の液状材料Bが使用される。また、液状材料Bの吐出時の温度における降伏応力Y2は、液状材料Aの吐出時の降伏応力Y1より小さく、かつ、Y1及びY2は共に20Pa以上600Pa以下の範囲内である。
本発明において軸芯体を構成する材料としては、導電性であれば特に限定されず、炭素鋼、合金鋼、鋳鉄、及び導電性樹脂等の中から、適宜選択して用いることが出来る。ここで、合金鋼としては、ステンレス鋼、ニッケルクロム鋼、ニッケルクロムモリブテン鋼、クロム鋼、クロムモリブテン鋼、Al、Cr、Mo及びVを添加した窒化用鋼が挙げられる。強度の観点から、金属製のものが好ましい。
軸芯体の周面に形成された液状材料の塗膜の積層体は、液状材料を架橋せしめて硬化させ弾性層とされる。その際、円筒形状(ローラ形状)の未硬化の液状材料は、粘着性を有しているため、熱処理する方法としては非接触の熱処理方法で行うことが好ましい。その熱処理方法としては、赤外線加熱方法、熱風加熱方法、ニクロム熱加熱方法が挙げられる。特に、装置が簡易で、未硬化物の層を軸方向に均一に熱処理できる赤外線加熱方法が好ましい。
このようにして得られた弾性ローラの耐磨耗性などを高めるために、第2弾性層の外周面上に表面層を形成することもできる。表面層も弾性層と同様に1層である必要はなく、多層になっていても構わない。表面層を構成する材料は、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、ボールミルの如きビーズを利用した従来公知の分散装置を使用して、分散させる。このようにして得られた分散体は、スプレー塗工法、ディッピング法等により第2弾性層の表面に塗布される。表面層の厚みとしては、5〜50μmが好ましい。低分子量成分がしみ出してきて感光体ドラムを汚染することを防止する観点から5μm以上が好ましく、ローラが硬くなり、融着が発生することを防止する観点から50μm以下が好ましい。より好ましくは10〜30μmである。
本発明によれば、軸芯体の外周面に高粘度材料からなる円筒形状(ローラ形状)の硬化物の層である弾性層が寸法精度良く設けられた弾性ローラを得ることができる。本発明によって得られる弾性ローラの一例の概略図を図3に示す。図3(a)はこの現像ローラの長手方向に平行な断面を表したものであり、図3(b)は長手方向に垂直な断面を表したものである。この弾性ローラは、その弾性層の均一性が良好であることから、現像ローラ、帯電ローラ、転写ローラ等に使用可能である。
振れは、図5に示すように、基準となる定盤201上に垂直に取り付けられた軸芯体支持部材202に、弾性ローラの軸芯体露出部分を把持させ、把持部分を支点としてローラを8rpmで回転させる。そのときのローラと定盤間の距離の変動を、軸芯体と垂直に配置した非接触位置検出器(キーエンス社製、LS−5000、不図示)で測定する。ローラと定盤間の距離の最大値と最小値の差を値として求める。弾性層の軸方向に1cmピッチで前記ローラと定盤間の距離の最大値と最小値の差を求め、その差の値の中で最大の値を弾性層の振れの値とする。各実施例において弾性ローラを10本製造し、その10本について振れの平均を求め、次のように評価する。また、測定に使用する弾性ローラは室温23℃、相対湿度50%の環境下で24時間放置し、エージングを施したものを使用する。さらに振れ精度測定も室温23℃、相対湿度50%の環境下で行う。
A:10本の弾性ローラの平均振れ精度が30μm以内である。
B:10本の弾性ローラの平均振れ精度が30μmより大きく、60μm以内である。
C:10本の弾性ローラの平均振れ精度が60μmより大きい。またはこの平均振れ精度が30μmより大きく、60μmより小さい場合に、塗工表面にスジや凹凸が観察される。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるクロマトグラムの分子量(Mn、Mw、Mz)は次の条件で測定される。40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流し、試料濃度として0.05〜0.6質量%に調整した樹脂のTHF試料溶液を約50〜200μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数(リテンションタイム)との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば東ソー社製或いはPressure Chemical Co.製の分子量が6×102、2.1×103、4×103、1.75×104、5.1×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106、4.48×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。カラムとしては、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、例えば昭和電工社製のshodex GPC KF−801、802、803、804、805、806、807の組み合わせや、Waters社製のμ−styragel500、103、104、105の組み合わせを挙げることができる。
粘弾性測定装置としてHaake社製RheoStress600を用いる。液状材料約1gを採取し試料台の上にのせ、コーンプレートを徐々に近づけて、試料台から約50μmの位置で測定ギャップを設定する。コーンプレートにはφ35mm、傾斜角度1°のものを用いる。そのとき、まわりに押し出された材料を奇麗に除去し測定に影響の出ないようにする。材料温度が25℃になるようにプレート台の温度を設定され、試料をセットしてから10分間放置後、測定を開始する。
環状塗工ヘッドの吐出口から液状材料を吐出している間に、環状塗工ヘッドの内圧を測定する。具体的には、環状塗工ヘッドのヘッダ部内に、圧力センサー(日本ダイニスコ社製、商品名:NP−400)の測定面を露出させるように取り付け、測定する。
弾性ローラの側面から垂直に鋭利な刃物を弾性層に投入して軸芯体まで到達させて、断面観察できるような試料とする。図6(a)は弾性ローラにおける試料の採取位置を示した模式図である。図6(b)は採取した試料の切断面を模式的に示した図である。図6(a)に示すように、ローラ長手方向のゴム部を4等分する3箇所1101、1102および1103における試料を採取し、図6(b)に示すようにビデオマイクロ(キーエンス社製、商品名:VHX100)で厚みTを測定し、3個のデータからの平均値を用いて弾性層厚みとする。また、測定に使用する弾性ローラは室温23℃、相対湿度50%の環境下で24時間放置し、エージングを施したものを使用する。さらに振れ精度測定も室温23℃、相対湿度50%の環境下で行う。
カートリッジ化した電子写真プロセスカートリッジ(公称寿命6000枚、A4サイズ、5%印字率、hp社製、商品名:プリントカートリッジ黒・プリントカートリッジシアン・プリントカートリッジマゼンタ・プリントカートリッジイエロー)を用いる。このカートリッジは、像担持体である感光体ドラムを一様に帯電させ、感光体ドラムへの選択的な露光によって潜像を形成し、潜像を現像剤であるトナーで顕在化し、トナー像を記録媒体に転写し、転写後の感光体ドラム上の残トナーをクリーニングする各手段を一体的にカートリッジ化したものである。実施例等で作製された弾性ローラを現像ローラとして、各色のカートリッジに組み込む。
A:目視にて全画像において良好であった。
B:ベタ、ハーフトーンにて濃度ムラが若干確認されるが、実用上問題ない。
C:全画像において濃度ムラが確認された。
〔1.軸芯体の準備〕
軸芯体として、外径6mmの鉄製丸棒にニッケルメッキを施し、さらに厚み約1μmのプライマーDY35−051(商品名:東レダウコーニング社製)を塗布後、温度150℃で30分間焼き付けしたものを用いた。
表1に示す3種類の材料を、プラネタリーミキサーを用いて30分間混合脱泡し、降伏応力300〔Pa〕のシリコーンゴムのベース材料aを得た。さらにこのベース材料100部に対して、塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液(白金含有量3質量%)0.02部を加えて混合し混合物A−1とした。また、このベース材料100部に対し粘度10cpsのオルガノハイドロジェンポリシロキサン(SiH含有量1質量%)1.5部を加えて混合し混合物A−2とした。混合物A−1と混合物A−2をそれぞれ、原料タンク1、原料タンク2にセットし、圧送ポンプを使用してスタティックミキサーに送り出し混合物A−1と混合物A−2を1:1の比率で混合した。このシリコーンゴム混合液を液状材料A液とした。
図2(a)に示した形態の環状塗工ヘッド38を用いた。連結流路の長さLは10.0mmとした。供給口41(a)から液状材料A液を供給し、供給口41(b)から液状材料B液を供給した。第一の環状流路51(a)の幅Waを0.5mm、第二の環状流路51(b)の幅Wbを0.5mmとした。
リングコート機から軸芯体を取り外し、未硬化の液状材料の塗膜の積層体を有するローラ(以下、未硬化ローラという。)を得た。
その後、硬化したシリコーンゴムの弾性層の物性を安定させ、シリコーンゴムの弾性層中の反応残渣および未反応低分子分の除去等を目的として、電気炉で200℃、4時間の二次硬化を行い、軸芯体の外周面上に層厚3.0mmのシリコーン層を有する弾性ローラ1を得た。この弾性ローラ1の振れ精度測定の結果を表1に示す。
液状材料A液とB液の流量比が1:1となるように液状材料供給ポンプを作動させ、環状塗工ヘッドの内側に開口した吐出口から上記材料を0.60ml/secで吐出し、軸芯体の外周面上に層厚0.5mmのシリコーン層を有する弾性ローラを得た。これ以外の条件は実施例1と同様にして弾性ローラを製造した。各ヘッダ部におけるヘッダ内圧、ローラの振れ精度測定の結果を表4に示す。また、実施例1と同様にして現像ローラを得て画像出力して評価した。結果を表4に示す。
表1に示す組成の材料を用いて実施例1と同様にして、降伏応力600Paのシリコーンゴムのベース材料aを得た。この液状材料を液状材料A液として用いた。また液状材料A液とB液の流量比が2:1となるように液状材料供給ポンプを作動させ、環状塗工ヘッドの内側に開口した吐出口から上記材料を40.32ml/secで吐出し、軸芯体の外周上に層厚12.0mmのシリコーン層を有する弾性ローラを得た。これ以外の条件は実施例1と同様にして弾性ローラを製造した。各ヘッダ部50(a)におけるヘッダ内圧、ローラの振れ精度測定の結果を表4に示す。層厚12mmと大径ローラであったが、液状材料A液の降伏応力が600Paであったため形状を保持でき、液状材料B液のレベリング作用により弾性ローラの表面にスジの発生などはみられなかった。また、実施例1と同様にして現像ローラを得て、画像出力して評価した。結果を表4に示す。
表1に示す組成の材料を用いて実施例1と同様にして、降伏応力600Paのシリコーンゴムのベース材料aを得た。この液状材料を液状材料A液として用いた。これ以外は実施例1と同様にして弾性ローラを製造した。各ヘッダ部におけるヘッダ内圧、ローラの振れ精度測定の結果を表4に示す。また、実施例1と同様にして現像ローラを得て画像出力して評価した。結果を表4に示す。
表1に示す組成の材料を用いて実施例1と同様にして、降伏応力20Paのシリコーンゴムのベース材料bを得た。この液状材料を液状材料B液として用いた。これ以外は実施例1と同様にして弾性ローラを製造した。各ヘッダ部におけるヘッダ内圧、ローラの振れ精度測定の結果を表4に示す。また、実施例1と同様にして現像ローラを得て画像出力して評価した。結果を表4に示す。
表1に示す組成の材料を用いて実施例1と同様にして、降伏応力600Paのシリコーンゴムのベース材料bを得た。この液状材料を液状材料B液として用いた。これ以外は実施例1と同様に弾性ローラを製造した。各ヘッダ部におけるヘッダ内圧、ローラの振れ精度測定の結果を表4に示す。また、実施例1と同様にして現像ローラを得て画像出力して評価した。結果を表4に示す。
連結流路52の長さLを1.0mmとしたこと以外は実施例1と同様に弾性ローラを製造し、各評価を実施した。結果を表4に示す。
連結流路52の長さLを50.0mmとしたこと以外は実施例1と同様に弾性ローラを製造し、各評価を実施した。結果を表4に示す。
第一の環状流路51(a)の幅Waを0.2mm、第二の環状流路51(b)の幅Wbを2.0mm、とした以外は実施例1と同様にして弾性ローラを製造し、各評価を実施した。結果を表4に示す。
第一の環状流路51(a)の幅Waを0.1mm、第二の環状流路51(b)の幅Wbを2.0mm、とした以外は実施例1と同様にして弾性ローラを製造し、各評価を実施した。結果を表4に示す。
図2(b)に示した形態の環状塗工ヘッド38を用いた。連結流路長Lとしては10.0mmのものを用いた。環状塗工ヘッド38の供給口41(a)から液状材料A液を供給し、供給口41(b)から液状材料B液を供給した。供給口41(c)から液状材料C液を供給した。
〔1.弾性ローラの製造および評価〕
表1に示す組成の材料を用いて実施例1と同様にして、降伏応力300Paのシリコーンゴムのベース材料aを得、液状材料A液を得た。また表1に示す組成の材料を用いて実施例1と同様にして、降伏応力210Paのシリコーンゴムのベース材料bを得、液状材料B液を得た。上記液状材料を用いたこと以外は実施例1と同様に弾性ローラを製造し評価した。結果を表4に示す。
上記弾性ローラの外周面上に以下の手順で表面層を設け帯電ローラとした。ウレタン樹脂(ポリエーテル系ポリオール、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート;MDI)の固形分が約23質量%となるよう調整したメチルエチルケトンを主溶媒とする混合溶液に、更にカーボンブラックを樹脂成分に対し20質量部添加し、アクリル系粒子を樹脂成分に対し15質量部添加し十分に攪拌分散したものを塗布液とした。
吐出口から液状材料を0.36ml/secで吐出し、軸芯体の外周上に層厚0.3mmのシリコーン層を形成したこと以外は実施例1と同様に弾性ローラを製造した。
画像出力評価においては、層厚が0.3mmであるため、弾性層の弾性が得られず現像剤がストレスを受けて劣化してしまい、通紙を重ねるにつれ現像ローラ上に現像剤が融着し、非印字部への現像剤の付着、所謂かぶりが発生した。そのため1000枚通紙したところで耐久試験・画像評価を中止した。
吐出口から上記材料を50.53ml/secで吐出し、軸芯体の外周上に層厚15.0mmのシリコーン層をを形成したこと以外は実施例1と同様に弾性ローラを製造した。各測定結果及び評価結果を表5に示す。
表3に示す組成の材料を用いて実施例1と同様にして、降伏応力15Paのシリコーンゴムのベース材料aを得、液状材料A液を得た。上記液状材料を用いたこと以外は実施例1と同様に弾性ローラを製造した。各測定結果及び評価結果を表5に示す。
液状材料A液の降伏応力が15Paと小さかったため、弾性ローラの形状を保持しづらく塗工後の振れは悪化してしまった。
表3に示す組成の材料を用いて実施例1と同様にして、降伏応力800Paのシリコーンゴムのベース材料aを得、液状材料A液を得た。上記液状材料を用いたこと以外は実施例1と同様に弾性ローラを製造した。各測定結果及び評価結果を表5に示す。液状材料A液の降伏応力が800Paと大きかったが、液状材料B液のレベリング作用により塗工後の表面にスジが発生したり凹凸が発生することは無かった。
表3に示す組成の材料を用いて実施例1と同様にして、降伏応力15Paのシリコーンゴムのベース材料bを得、液状材料B液を得た。上記液状材料を用いたこと以外は実施例1と同様に弾性ローラを製造した。各測定結果及び評価結果を表5に示す。液状材料B液の降伏応力は15Paと小さかったが、液状材料A液の形状保持性により、塗工後の振れが悪化することは無かった。
表3に示す組成の材料を用いて実施例1と同様にして、降伏応力800Paのシリコーンゴムのベース材料bを得、液状材料B液を得た。上記液状材料を用いたこと以外は実施例1と同様に弾性ローラを製造した。各測定結果及び評価結果を表5に示す。液状材料B液の降伏応力が800Paと大きかったため、塗工時における材料のレベリング作用効果が小さすぎて、塗工後の表面にスジが発生したり凹凸が発生した。
連結流路52の長さLを0.5mmとしたこと以外は実施例1と同様に弾性ローラを製造し、各評価を実施した。結果を表5に示す。
連結流路52の長さLを60mmとしたこと以外は実施例1と同様に弾性ローラを製造し、各評価を実施した。結果を表5に示す。
表3に示す組成の材料を用いて実施例1と同様にして、降伏応力210Paのシリコーンゴムのベース材料を得た。これをベース材料a及びベース材料bとして用い、実施例1と同様にして、液状材料A液および液状材料B液を得た。これ以外は実施例1と同様に弾性ローラを製造し、各評価を実施した。結果を表5に示す。
表3に示す組成の材料を用いて実施例1と同様にして、降伏応力20Paのシリコーンゴムのベース材料aを得、液状材料A液を得た。上記液状材料を用いたこと以外は実施例1と同様に弾性ローラを製造した。各測定結果及び評価結果を表5に示す。A液の降伏応力がB液の降伏応力よりも小さかったため、弾性ローラの振れ精度は低下してしまった。
2 導電性軸芯体
3 弾性層
4 導電性樹脂層
5 非磁性一成分トナー
6 現像容器
7 トナー供給ローラ
8 現像ブレード
10a〜d 画像形成ユニット
11 感光体ドラム
12 帯電装置(帯電ローラ)
13 画像露光装置(書き込みビーム)
14 現像装置
15 クリーニング装置
16 画像転写装置(転写ローラ)
17 転写搬送ベルト
18 駆動ローラ
19 テンションローラ
20 従動ローラ
21 吸着ローラ
22 供給ローラ
23 剥離装置
24 定着装置
25 転写材
26 バイアス電源
27 バイアス電源
31 架台
32 コラム
33 ボールネジ
34 LMガイド
35 サーボモータ
36 プーリ
37 ブラケット
38 環状塗工ヘッド
39 軸芯体下保持軸
40 軸芯体上保持軸
41(a) 供給口(a)
41(b) 供給口(b)
41(c) 供給口(c)
42 配管
43 材料供給弁
44 リニアガイド
45 環状塗工ヘッド固定テーブル
46 内リング
47 外リング
48 キャップリング
49 中間リング
50(a) 第一のヘッダ部(a)
50(b) 第二のヘッダ部(b)
50(c) 第三のヘッダ部(c)
51(a) 第一の環状流路(a)
51(b) 第二の環状流路(b)
51(c) 第三の環状流路(c)
52 連結流路
61 環状スリット
53 環状塗工ヘッド位置補正XYステージ
54 軸芯体位置補正XYステージ
55 位置検出器
101 弾性層
102 軸芯体
103 表面層
201 定盤
202 軸芯体支持部材
Claims (3)
- 軸芯体と、該軸芯体の周面に設けられてなる第1弾性層と該第1弾性層の上に設けられてなる第2弾性層とを有している弾性ローラの製造方法であって、
(1)内周面の全周にわたって形成された液状材料を吐出するための環状スリットを有する環状塗工ヘッドと前記軸芯体とを鉛直方向に相対的に移動させつつ、前記環状スリットから該第1弾性層形成用の第一の液状材料及び該第2弾性層形成用の第二の液状材料を吐出させて該第一および該第二の液状材料の塗膜の積層体を該軸芯体の周面に形成する工程と、(2)該積層体を硬化させる工程と、を有し、
該環状塗工ヘッドは、前記環状スリットと、第一の環状流路と、第二の環状流路と、これら2つの環状流路の各々に液状材料を供給するための2つの液状材料の供給口と、連結流路とを有し、
該連結流路は、その上流端が第一の環状流路及び第二の環状流路の下流端に連結され、その下流端が前記環状スリットに連結されてなり、かつ、その長さが1.0mm以上50mm以下であり、
前記工程(1)は、第一の液状材料と、吐出時の温度における降伏応力が第一の液状材料の降伏応力よりも小さい第二の液状材料とを、各々、第一の環状流路及び第二の環状流路に供給し、前記連結流路を通過せしめて前記環状スリットから吐出させる工程を含み、第一の液状材料および第二の液状材料の各々の降伏応力は20Pa以上600Pa以下の範囲内にあることを特徴とする弾性ローラの製造方法。 - 前記環状塗工ヘッドは、第一の環状流路の上流端に連結する第一のヘッダ部と第二の環状流路の上流端に連結する第二のヘッダ部とを具備し、液状材料Aが搬送される第一のヘッダ部の内圧P1を、液状材料Bが搬送される第二のヘッダ部の内圧P2の1.5倍〜20.0倍の範囲内とすることを特徴とする請求項1に記載の弾性ローラの製造方法。
- 液状材料A及び液状材料Bが共に液状シリコーンゴムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の弾性ローラの製造方法。
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