JP2012237404A - 変速駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シフトセレクト軸をスムーズに軸方向移動させることができる変速駆動装置を提供すること。
【解決手段】軸部200とスプライン円筒201とが互いに別体に形成されている。スプライン円筒201は筒状ばね部材202を介して軸部200の外周に支持されている。筒状ばね部材202は断面円形C状をなしている。軸部200に対して姿勢変更自在な構成に設けることができる。
【効果】シフトセレクト軸15に直交する面A1に対してアーム60が大きく傾倒する場合であっても、スプライン円筒201がアーム60の傾倒に伴って姿勢変更するから、第2係合部73の内周とスプライン円筒201の外周との間に抉りが発生しない。
【選択図】図7

Description

この発明は、変速機を駆動するための変速駆動装置に関する。
従来から、マニュアルトランスミッションの変速が自動化された自動制御式マニュアルトランスミッション(Automated Manual Transmission)の変速装置が知られている。変速装置は、たとえば変速操作用のシフトセレクト軸を有する変速駆動装置を有している。このタイプの変速駆動装置では、シフトセレクト軸が回転されることにより変速機のシフト動作を行うことができ、また、シフトセレクト軸が軸方向移動されることにより、変速機のセレクト動作を行うことができる(たとえば特許文献1参照)。
また、特許文献2には、シフトセレクト軸と同様、回転されることにより変速機のシフト動作を行うことができるシフト軸の外周に、コイルばねを外嵌する構成が記載されている。
特開昭63−30637号公報 特開2007−56902号公報
本願発明者らは、前記のタイプの変速駆動装置として、電動モータの駆動力を、減速機構の1つであるボールねじ機構やアームなどを介して増幅して出力する構成を検討している。具体的には、この電動アクチュエータでは、ボールねじ機構の出力を、アームを介してシフトセレクトに与える構成になっている。
たとえば、図9に示すように、シフトセレクト軸502の外周には、アーム500の基端部が、シフトセレクト軸502まわりに相対回転不能に、かつ当該シフトセレクト軸502の相対軸方向移動が許容された状態で係合している。具体的には、シフトセレクト軸502の外周面には雄スプライン505が形成されており、また、アーム500の基端部には、内周面に雌スプライン506を有する円環状の係合部503が設けられている。
アーム500の先端部は、ボールねじ機構のナット504に係合している。ボールねじ機構のねじ軸501は、シフトセレクト軸502と、食い違い角が90°の食い違い軸の関係をなして配置されている。ねじ軸501はその軸方向(図9の紙面に直交する方向)への移動が規制されており、ねじ軸501にはボール(図示しない)を介してナット504が係合されている。ナット504にはアーム500の先端部が、当該ナット504をねじ軸501まわりに回転不能に、かつねじ軸501の軸方向に同行移動可能に係合している。
電動モータ(図示しない)の駆動力によりねじ軸501が回転されると、ナット504がねじ軸501の軸方向に移動する。アーム500の先端部がナット504の移動に同伴して移動し、これにより、アーム500がシフトセレクト軸502の中心軸線508まわりに揺動し、このアーム500の揺動に同伴して、シフトセレクト軸502が回転する。
ところで、アーム500の係合部503がシフトセレクト軸502の外周に係合しているので、シフトセレクト軸502の軸方向M7移動に同伴して、アーム500の係合部503が当該軸方向M7に移動するおそれがある。したがって、アーム500が、シフトセレクト軸502に直交する面(たとえば、ねじ軸501を通りかつシフトセレクト軸502に直交する面A2)に対し傾倒している場合もあり得る。この場合、アーム500の傾きが大きいと、雄スプライン505と雌スプライン506との間に形成されている噛合いのための隙間が部分的に零になって、軸方向移動するシフトセレクト軸502の外周が、アーム500の係合部503の内周を抉るおそれがある。この場合、シフトセレクト軸502をスムーズに軸方向移動させることができない。
そこで、この発明の目的は、シフトセレクト軸をスムーズに軸方向移動させることができる変速駆動装置を提供することである。
前記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、変速機駆動用のシフトセレクト軸(15;15A)の軸方向(M4)移動に伴って変速機をセレクト駆動させるともに、前記シフトセレクト軸の回転に伴って前記変速機をシフト駆動させる変速駆動装置(3)であって、電動モータ(23)と、前記シフトセレクト軸の外周にスプライン嵌合するための環状の係合部(73)を有し、前記シフトセレクト軸まわりに揺動可能に設けられたアーム(60)と、前記電動モータによる回転運動を、前記アームの前記シフトセレクト軸まわりの揺動に変換するためのシフト変換機構(24)とを含み、前記シフトセレクト軸が、軸部(200)と、前記軸部とは別部材に、前記軸部の外周を取り囲み、前記係合部とスプライン嵌合するスプライン円筒(201)と、前記軸部と前記スプライン円筒との間に、前記軸部および前記スプライン円筒の双方に固定された状態で介装された環状の弾性部材(202;301)と有し、前記スプライン円筒は前記弾性部材を介して前記軸部の外周に支持されている、変速駆動装置である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。以下、この項において同じ。
この構成によれば、軸部とスプライン円筒とが互いに別体に形成されている。また、スプライン円筒は弾性部材を介して軸部の外周に支持されている。弾性部材が弾性変形可能であるので、スプライン円筒を、軸部に対して姿勢変更自在な構成に設けることができる。したがって、シフトセレクト軸に直交する面に対してアームが大きく傾倒する場合であっても、アームの傾倒に伴ってスプライン円筒が姿勢変更するので、スプライン円筒と係合部との間に噛み合いのための隙間が確保されるから、係合部の内周とスプライン円筒の外周との間に抉りが発生しない。これにより、常時、シフトセレクト軸をスムーズに軸方向移動させることができる。
なお、この明細書において、環状の弾性部材とは、断面円形C状の弾性部材も含む趣旨である。
請求項2記載の発明は、前記シフト変換機構が、移動体(59)を有し、前記電動モータによる回転運動を、前記シフトセレクト軸と食い違い角が90°の食い違い軸の関係をなす所定の軸(61)に沿う前記移動体の直線運動に変換する第1変換機構(58)を含み、前記アームは前記移動体に同行移動可能に係合する移動体係合部(72)をさらに有する、変速駆動装置である。
この構成によれば、電動モータによる回転運動が第1変換機構により直線運動に変換され、移動体が所定の直線上を移動する。そして、移動体の移動に伴ってアームがシフトセレクト軸まわりに揺動する。
請求項3に記載のように、前記弾性部材は円筒状のばね部材(202)を含んでいてもよい。
請求項4に記載のように、前記弾性部材は(弾性ゴム材料を用いて形成された)弾性ゴム部材(301)を含んでいてもよい。
また、請求項5に記載のように、前記軸部の外周面(206)には、前記弾性部材の少なくとも一部を収容するための収容溝(203)が形成されていてもよい。この場合、軸部およびスプライン円筒を含むシフトセレクト軸全体の径を小径化することができる。
さらに、請求項6に記載のように、前記電動モータによる回転運動を、前記アームの前記シフトセレクト軸の軸方向移動に変換するためのセレクト変換機構(25)をさらに含んでいてもよい。
本発明の一実施形態の変速駆動装置が適用された変速装置の概略構成の分解斜視図である。 図1に示す電動アクチュエータの構成を示す斜視図である。 図1に示す電動アクチュエータの構成を示す断面図である。 図3の切断面線IV‐IVで切断したときの断面図である。 図3に示すシフトセレクト軸の構成を示す断面図である。 図5の切断面線VI‐VIで切断したときの断面図である。 シフトセレクト軸に直交する面に対してアームが傾倒したときにおける、シフトセレクト軸のスプライン円筒周辺の構成を示す断面図である。 本発明の他の実施形態の変速駆動装置のシフトセレクト軸の構成を示す断面図である。 シフトセレクト軸の外周とアームの係合部との間の係合状態を示す図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の変速駆動装置3が適用された変速装置1の概略構成の分解斜視図である。変速装置1は、変速機2と、変速機2を変速駆動する変速駆動装置3とを備えている。
変速機2は、公知の常時かみ合い式の平行歯車式変速機であり、乗用車やトラックなどの車両に搭載される。変速機2は、ギヤハウジング7と、ギヤハウジング7内に収容される常時かみ合い式の平行歯車式変速機構(図示しない)とを備えている。
変速駆動装置3は、変速機構にシフト動作またはセレクト動作を行わせるシフトセレクト軸15と、シフトセレクト軸15をシフト動作またはセレクト動作させるための共通の駆動源として用いられる電動アクチュエータ21とを含む。この実施形態では、変速装置1を車両に搭載した状態で、図4に示すようにシフトセレクト軸15が上下方向(鉛直方向。または鉛直方向に近い方向)に沿って延びている。
シフトセレクト軸15の途中部には、ギヤハウジング7内に収容されるインターナルレバー16の一端16aが固定されている。インターナルレバー16は、シフトセレクト軸15の中心軸線17まわりに、シフトセレクト軸15と同伴回転する。シフトセレクト軸15の先端部(図1に示す右上部)は、ギヤハウジング7外に突出している。
ギヤハウジング7内には、互いに平行に延びる複数のシフトロッド10A,10B,10Cが収容されている。各シフトロッド10A,10B,10Cには、インターナルレバー16の他端16bと係合可能なシフトブロック12A,12B,12Cが固定されている。また、各シフトロッド10A,10B,10Cには、クラッチスリーブ(図示しない)と係合するシフトフォーク11が設けられている(図1では、シフトロッド10Aに設けられたシフトフォーク11のみを示す)。
電動アクチュエータ21により、シフトセレクト軸15が、その軸方向M4に移動されると、インターナルレバー16が軸方向M4に移動される。その結果、インターナルレバー16の他端16bが所要のシフトブロック12A,12B,12Cに係合し、これによりセレクト動作が達成される。
一方、電動アクチュエータ21によりシフトセレクト軸15がその中心軸線17まわりに回転されると、インターナルレバー16が中心軸線17まわりに揺動する。その結果、インターナルレバー16と係合しているシフトブロック12A,12B,12Cが、シフトロッド10A,10B,10Cの軸方向M1,M2,M3に移動し、これにより、シフト動作が達成される。
図2は、電動アクチュエータ21の構成を示す斜視図である。図3は、電動アクチュエータ21の構成を示す断面図である。図4は、図3の切断面線IV‐IVで切断したときの断面図である。なお、図2では、シフトセレクト軸15の図示を省略している。以下、図2〜図4を参照して、電動アクチュエータ21の構成について説明する。
電動アクチュエータ21は、有底略筒状のハウジング22を備えている。電動アクチュエータ21は、ギヤハウジング7(図1参照)の外表面または車両の所定箇所に固定されている。
電動アクチュエータ21は、たとえばブラシレスモータからなる電動モータ23と、電動モータ23の回転トルクを、シフトセレクト軸15を中心軸線17まわりに回転させる力に変換するためのシフト変換機構24と、電動モータ23の回転トルクを、シフトセレクト軸15をその軸方向M4(図3の紙面に直交する方向。図4に示す左右方向)に移動させる力に変換するためのセレクト変換機構25と、電動モータ23の回転駆動力の伝達先を、シフト変換機構24とセレクト変換機構25との間で切り換えるため切換ユニット26とを備えている。このうちシフト変換機構24、セレクト変換機構25および切換ユニット26はハウジング22内に収容されている。
ハウジング22の開口部(図3に示す左側)は、略板状の蓋27によって閉塞されている。このハウジング22および蓋27は、それぞれたとえば鋳鉄やアルミニウムなどの金属材料を用いて形成されており、蓋27の外周がハウジング22の開口部に嵌め合わされている。蓋27にはその内面(図3に示す右面)と外面(図3に示す左面)とを貫通する円形の貫通孔29が形成されている。また、蓋27の外面には、電動モータ23の本体ケーシングが固定されている。図3に示すように電動モータ23として、たとえばブラシレスモータが採用されている。電動モータ23は、その本体ケーシングがハウジング22外に露出するように取り付けられている。電動モータ23の出力軸40は、シフトセレクト軸15と、食い違い角が90°の食い違い角の関係をなして配置されている。軸方向M4(図4参照)と直交する所定の方向(図3に示す左右方向)に沿って延びている。出力軸40は蓋27の貫通孔29を介してハウジング22の内部に臨んでおり、切換ユニット26に対向している。
図4に示すように、ハウジング22は、シフトセレクト軸15における先端(図4に示す右端)側の部分や、シフト変換機構24の各構成部品を主に収容する略箱状の主ハウジング22Aを含んでいる。主ハウジング22Aは、第1側壁111(図4参照)と、第2側壁112(図4参照)と、シフトセレクト軸15における先端部よりもやや基端寄りを支持するための第1の軸ホルダ113(図4参照)と、シフトセレクト軸15の先端部を収容支持するための第2の軸ホルダ114(図4参照)と備えている。
第1側壁111の内側の側面は、平坦面からなる第1内壁面111A(図4参照)である。第2側壁112の内側の側面は、平坦面からなる第2内壁面112A(図4参照)である。第2内壁面112Aは第1内壁面111Aと対向し、第1内壁面111Aと平行に形成されている。
第1の軸ホルダ113は、第1側壁111の外壁面(第1内壁面111Aとは反対側の面)から外方に膨出して形成されており、たとえば円柱状に形成されている。第1の軸ホルダ113は第1側壁111と一体的に形成されている。第1の軸ホルダ113および第1側壁111には、断面円形の挿通孔104が形成されている。挿通孔104は第1の軸ホルダ113および第1側壁111を、それらの厚み方向(図4に示す左右方向)に貫通している。挿通孔104には、シフトセレクト軸15が挿通されている。
挿通孔104の内周壁には、第1すべり軸受101(図4参照)が内嵌固定されている。第1すべり軸受101は、挿通孔104に挿通されているシフトセレクト軸15の途中部(先端部よりもやや基端寄り)の外周を取り囲み、シフトセレクト軸15の途中部の外周を摺接支持している。
第2の軸ホルダ114は、第2側壁112の外壁面(第2内壁面112Aとは反対側の面)から外方に膨出して形成されており、たとえば略円筒状に形成されている。第2の軸ホルダ114は第2側壁112と一体的に形成されている。第2の軸ホルダ114の内周面および底面によって、シフトセレクト軸15の先端部(図4に示す右端部)を収容する円柱状の先端部収容溝115(図4参照)が区画されている。先端部収容溝115の内周壁は、円筒状の挿通孔104と同軸の中心軸線を有する円筒状に形成されている。
先端部収容溝115の内周壁には、第2すべり軸受102(図4参照)が内嵌固定されている。第2すべり軸受102は、先端部収容溝115に収容されているシフトセレクト軸15の先端部の外周を取り囲んで、当該先端部の外周を摺接支持している。シフトセレクト軸15は、これら第1および第2すべり軸受101,102によって、その中心軸線17まわりに回転可能にかつ軸方向M4移動可能に支持されている。
挿通孔104における第1すべり軸受101の外側の部分には、ごみや埃がハウジング22内(主ハウジング22A内)に進入しないように、挿通孔104の内周壁とシフトセレクト軸15の外周との間をシールするためのシール部材103が介装されている。
第1の軸ホルダ113において、厚み方向(図4に示す左右方向)に関しシール部材103と第1すべり軸受101との間には、ロックボール106が配設されている。具体的には、挿通孔104の内周壁と、第1の軸ホルダ113の外周面とを貫通する貫通孔105内にロックボール106が収容されている。ロックボール106は、円筒状の先端部収容溝115の中心軸線(すなわちシフトセレクト軸15の中心軸線17)と直交する方向(直交方向)に延び、略円筒状をなすともに、当該方向(直交方向)に沿って移動可能に設けられている。ロックボール106の先端部は半球状をなしており、次に述べる係合溝107に係合する。
シフトセレクト軸15の外周には、軸方向M4に間隔を空けて、周方向に延びる複数本(たとえば3本)の係合溝107が形成されている。各係合溝107は全周にわたって設定されている。ロックボール106がその長手方向に移動することにより、先端部が挿通孔104の内周壁よりも中心軸線17側(図4に示す下方)に突出して、その先端部が係合溝107と係合して、シフトセレクト軸15の軸方向M4移動を阻止する。これにより、シフトセレクト軸15は、軸方向M4への移動が阻止された状態で、一定力で保持される。
シフトセレクト軸15の外周における第1すべり軸受101が摺接する部分と第2すべり軸受102が摺接する部分との間には、雄スプライン121(図4参照)と、ピニオン36が噛み合う後述するラック122(図4参照)とが、第1すべり軸受101側からこの順で形成されている。
図3に示すように、切換ユニット26は、電動モータ23の出力軸40と同軸に連結された伝達軸41と、伝達軸41と同軸にかつ、同伴回転可能に設けられた第1ロータ42と、伝達軸41に同軸にかつ、同伴回転可能に設けられた第2ロータ44と、第1ロータ42と第2ロータ44との間で伝達軸41の連結先を切り換えるためのクラッチ機構39とを備えている。
伝達軸41は、電動モータ23側に設けられた小径の主軸部46と、主軸部46の第1ロータ42側の軸方向端部(図3に示す右端部)に、主軸部46と一体的に設けられ、主軸部46よりも大径の大径部47とを備えている。
第1ロータ42は、伝達軸41に対し電動モータ23側と反対側に配置されている。
第1ロータ42は、電動モータ23側の軸方向端部(図3に示す左端部)の外周から径方向外方に向けて張り出す第1アーマチュアハブ54を備えている。第1アーマチュアハブ54は大径部47の電動モータ23側と反対側の面(図3に示す右面)に対向して配置されている。
第2ロータ44は、伝達軸41の大径部47に対し第1ロータ42と反対側、すなわち電動モータ23側に配置されており、伝達軸41の主軸部46の周囲を取り囲んでいる。第2ロータ44は、電動モータ23側と反対側の軸方向端部(図3に示す右端部)の外周から径方向外方に向けて張り出す第2アーマチュアハブ55を備えている。第2アーマチュアハブ55は大径部47の電動モータ23側の面(図3に示す左面)に対向して配置されている。言い換えれば、第1ロータ42(の第1アーマチュアハブ54)および第2ロータ44(の第2アーマチュアハブ55)が、伝達軸41の大径部47を挟むように配置されている。
クラッチ機構39は、第1ロータ42と断接して、伝達軸41と第1ロータ42とを連結/解放するシフト用電磁クラッチ(第1電磁クラッチ)43と、第2ロータ44と断接して、伝達軸41と第2ロータ44とを連結/解放するセレクト用電磁クラッチ(第2電磁クラッチ)45とを備えている。
シフト用電磁クラッチ43は、第1フィールド48と第1アーマチュア49とを備えている。第1アーマチュア49は、伝達軸41の大径部47の軸方向他方側の面(図3に示す右面)に第1アーマチュアハブ54の電動モータ23側の面(図3に示す左面)と微小間隔を隔てて配置されており、略円環板状をなしている。第1アーマチュア49は鉄などの強磁性体を用いて形成されている。第1フィールド48は、ヨーク内に第1電磁コイル50を内蔵しており、ハウジング22に固定されている。
セレクト用電磁クラッチ45は第2フィールド51と、第2アーマチュア52とを備えている。第2アーマチュア52は、伝達軸41の大径部47の軸方向一方側の面(図3に示す左面)に第2アーマチュアハブ55の電動モータ23と反対側の面(図3に示す右面)と微小間隔を隔てて配置されており、略円環板状をなしている。第2アーマチュア52は鉄などの強磁性体を用いて形成されている。第2フィールド51はヨーク内に第2電磁コイル53を内蔵しており、ハウジング22に固定されている。第1フィールド48および第2フィールド51は、大径部47、第1アーマチュアハブ54および第2アーマチュアハブ55を挟んで軸方向に沿って並置されている。
第1電磁コイル50に通電されると、その第1電磁コイル50が励磁状態になり、第1電磁コイル50を含む第1フィールド48に電磁吸引力が発生する。そして、第1アーマチュア49が第1フィールド48に吸引されて第1フィールド48に向けて変形し、第1アーマチュア49が第1アーマチュアハブ54と摩擦接触する。したがって、第1電磁コイル50への通電により第1電磁コイル50が第1ロータ42に接続され、伝達軸41が第1ロータ42に連結される。そして、第1電磁コイル50に切電(電流供給停止)されることにより第1電磁コイル50が第1ロータ42に断続され、伝達軸41が第1ロータ42から解放される。つまり、第1電磁コイル50への通電/切電を切り換えることにより、シフト用電磁クラッチ43の締結状態と解放状態とを切り換えることができる。
一方、第2電磁コイル53に通電されると、その第2電磁コイル53が励磁状態になり、第2電磁コイル53を含む第2フィールド51に電磁吸引力が発生する。そして、第2アーマチュア52が第2フィールド51に吸引されて第2フィールド51に向けて変形し、第2アーマチュア52が第2アーマチュアハブ55と摩擦接触する。したがって、第2電磁コイル53への通電により、第2電磁コイル53が第2ロータ44に接続され、伝達軸41が第2ロータ44に連結される。そして、第2電磁コイル53に切電(電流供給停止)されることにより第2電磁コイル53が第2ロータ44に断続され、伝達軸41が第2ロータ44から解放される。つまり、第2電磁コイル53への通電/切電を切り換えることにより、セレクト用電磁クラッチ45の締結状態と、解放状態とを切り換えることができる。
この実施形態では、シフト用電磁クラッチ43およびセレクト用電磁クラッチ45の一方のみが選択的に締結されるようになっている。すなわち、シフト用電磁クラッチ43が締結状態にあるときには、セレクト用電磁クラッチ45が解放状態にあり、セレクト用電磁クラッチ45が締結状態にあるときには、シフト用電磁クラッチ43が解放状態にある。
第2ロータ44の外周には、小径の円環状の第1歯車56が外嵌固定されている。第1歯車56は第2ロータ44と同軸に設けられている。第1歯車56は転がり軸受57によって支持されている。転がり軸受57の外輪は、第1歯車56に内嵌固定されている。転がり軸受57の内輪は、伝達軸41の主軸部46の外周に外嵌固定されている。
シフト変換機構24は、回転運動を直線運動に変換する減速機としてのボールねじ機構(第1変換機構)58と、このボールねじ機構58のナット(移動体)59の軸方向M6移動に伴って、シフトセレクト軸15の中心軸線17まわりに揺動するアーム60とを備えている。
ボールねじ機構58は、第1ロータ42と同軸(すなわち伝達軸41と同軸)に延びるねじ軸(所定の軸)61と、ねじ軸61にボール(図示しない)を介して螺合するナット59とを備えている。ねじ軸61はシフトセレクト軸15と、食い違い角が90°の食い違い軸の関係をなしている。言い換えれば、ねじ軸61の軸方向M6およびシフトセレクト軸15の軸方向M4の双方に直交する方向から見て、ねじ軸61およびシフトセレクト軸15は互いに直交している。以下、ねじ軸61の中心軸線を80とし、ねじ軸61の軸方向M6をM6として説明する。
ねじ軸61は転がり軸受64,67によって軸方向M6への移動が規制されつつ支持されている。具体的には、ねじ軸61の一端部(図3に示す左端部)は転がり軸受64によって支持されており、また、ねじ軸61の他端部(図3に示す右端部)は転がり軸受67によって支持されている。これらの転がり軸受64,67により、ねじ軸61がその中心軸線80まわりに回転可能に支持されている。
転がり軸受64の内輪は、ねじ軸61の一端部に外嵌固定されている。また、転がり軸受64の外輪は、ハウジング22に固定された、切換ユニット26のケーシングの底壁65の内外面を貫通する貫通孔に内嵌されている。また、転がり軸受64の外輪にはロックナット66が係合されて、ねじ軸61の軸方向M6の他方(図3に示す右方)への移動が規制されている。ねじ軸61の一端部における転がり軸受64よりも電動モータ23側(図3に示す左側)の部分は、第1ロータ42の内周に挿通されて、この第1ロータ42に同伴回転可能に連結されている。転がり軸受67の外輪は、ハウジング22に固定されている。
ナット59の一側面(図3に示す手前側側面。図4に示す左側側面)、および当該一側面とは反対側の他側面(図3に示す奥側側面。図4に示す右側側面)には、それぞれシフトセレクト軸15の軸方向M4に沿う方向(図3の紙面に直交する方向。図4に示す左右方向)に延びる円柱状の突出軸70(図3では一方のみ図示。図4を併せて参照)が突出形成されている。一対の突出軸70は同軸である。ナット59はアーム60の第1係合部(移動体係合部)72によって、ねじ軸61まわりの回転が規制されている。したがって、ねじ軸61が回転されると、ねじ軸61の回転に同伴して、ナット59がねじ軸61の軸方向M6に移動する。なお、図4では、ねじ軸61の軸方向M6に関し、図3に示すナット59の位置よりも、第1ロータ42に対し離反する方向(図3に示す右方)にナット59が位置するときの断面状態を示している。
アーム60は、ナット59に係合するための第1係合部72と、シフトセレクト軸15にスプライン嵌合するための係合部としての第2係合部73(図4参照)と、第1係合部72と第2係合部73とを接続する直線状の接続ロッド74とを備えている。接続ロッド74は、たとえば、その全長にわたって断面矩形状をなしている。第2係合部73は略円筒状をなし、シフトセレクト軸15に外嵌されている。
第1係合部72は互いに対向する一対の支持板部76と、一対の支持板部76の基端辺同士(図3および図4に示す下端辺)を連結する連結板部77とを備え、側面視で略U字状をなしている。各支持板部76には、各突出軸70の外周と、当該突出軸70の回転を許容しつつ係合するU字係合溝78が形成されている。U字係合溝78は前記の基端辺と反対側の先端辺から切り欠かれている。そのため、第1係合部72は、ナット59に、突出軸70まわりに相対回転可能にかつ、ねじ軸61の軸方向M6に同行移動可能に係合している。また、各U字係合溝78と各突出軸70との係合により、ナット59はアーム60の第1係合部72によってねじ軸61まわりの回転が規制される。したがって、ねじ軸61の回転に伴って、ナット59および第1係合部72がねじ軸61の軸方向M6に移動する。第2係合部73は、たとえば円環板状をなしている。しかし、第2係合部73が円筒状をなしていてもよい。
シフトセレクト軸15の外周と第2係合部73の内周とはスプライン嵌合している。具体的には、第2係合部73の内周に設けられた雌スプライン75に、シフトセレクト軸15の外周に設けられた雄スプライン121が噛み合っている。このとき、雄スプライン121と雌スプライン75との間には噛合いのための隙間が確保されている。
言い換えれば、シフトセレクト軸15の外周には第2係合部73が、当該シフトセレクト軸15に対して相対回転不能にかつ相対軸方向移動が許容された状態で連結されている。したがって、ねじ軸61が回転し、これに伴ってナット59がねじ軸61の軸方向M6に移動すると、アーム60がシフトセレクト軸15の中心軸線17まわりに揺動し、このアーム60の揺動に同伴してシフトセレクト軸15が回転する。
セレクト変換機構25は、第1歯車56と、伝達軸41と平行に延び、回転可能に設けられたピニオン軸95と、ピニオン軸95における一端部(図3に示す左端部)寄りの所定位置に同軸に固定された第2歯車81と、ピニオン軸95の他端部(図3に示す右端部)寄りの所定位置に同軸に固定された小径のピニオン36とを備え、全体として減速機を構成している。なお、第2歯車81は、第1歯車56およびピニオン36の双方よりも大径に形成されている。
ピニオン軸95の一端部(図3に示す左端部)は、ハウジング22に固定された転がり軸受96によって支持されている。転がり軸受96の内輪は、ピニオン軸95の一端部(図3に示す左端部)に外嵌固定されている。また、転がり軸受96の外輪は、蓋27の内面に形成された円筒状の凹部97内に固定されている。また、ピニオン軸95の他端部(図3に示す右端部)は、転がり軸受84によって支持されている。
ピニオン軸95の他端部に関連して、ピニオン軸95の回転角(回転角)を検出するための第1回転角センサ(図示しない)が配設されている。この第1回転角センサの検出出力により、シフトセレクト軸15の軸方向位置を求めることが可能である。第1回転角センサの検出出力は、次に述べるECU88に入力されるようになっている。
また、ハウジング22内には、シフトセレクト軸15の雄スプライン円筒121に関連して、シフトセレクト軸15の回転角(回転角)を検出するための第2回転角センサ(図示しない)が配設されている。第2回転角センサ89の検出出力は、次に述べるECU88(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)に入力されるようになっている。
ECU88は、モータドライバ(図示しない)を介して電動モータ23を駆動制御する。また、ECU88はリレー回路(図示しない)を介してシフト用およびセレクト用電磁クラッチ43,45を駆動制御する。なお、ECU88は、ギヤハウジング7内に収容されていてもよい。
図5は、シフトセレクト軸15の、次に述べるスプライン円筒201周辺の構成を示す断面図である。図6は、図5の切断面線VI‐VIで切断したときの断面図である。なお、図6では、スプライン円筒201およびアーム60の図示を省略している。
シフトセレクト軸15は、当該シフトセレクト軸15の軸本体をなす軸部200と、軸部200とは別体に形成されて、軸部200の外周を取り囲む円筒状のスプライン円筒201とを有している。軸部200の外周とスプライン円筒201の内周との間には弾性部材の一例である筒状ばね部材(円筒状のばね部材)202が介装されており、スプライン円筒201は筒状ばね部材202を介して軸部200の外周に支持されている。より詳しくは、筒状ばね部材202が軸部200の外周に外嵌固定されているともに、その筒状ばね部材202が、スプライン円筒201の内嵌固定されている。以下、具体的に説明する。
スプライン円筒201の外周面には、雄スプライン121が形成されている(図4も併せて参照)。スプライン円筒201の内周面220には、筒状ばね部材202の複数本の突条211(次に述べる)の頂部212(後述する)が接触固定している。筒状ばね部材202のスプライン円筒201に対する固定はたとえば接着剤などを用いて達成されているが、たとえば圧入などにより達成されていてもよい。
軸部200の外周面における筒状ばね部材202の装着部分には、スプライン円筒201の一部または全部を収容する円筒状の収容溝203が形成されている。収容溝203の軸方向長さは、筒状ばね部材202の軸長よりも若干長く設定されている。収容溝203は、周方向全域に関して均一深さであり、筒状ばね部材202の径方向厚みより若干小さく設定されている。
筒状ばね部材202の一例として断面円形C状のトレランスリングが採用されている。筒状ばね部材202に外力が加わっていない状態では、筒状ばね部材202の中心軸線は、軸部200の中心軸線、すなわちシフトセレクト軸15の中心軸線17とほぼ一致している。
筒状ばね部材(トレランスリング)202は、たとえばステンレス鋼を用いて形成された金属板で形成された断面円形C状の本体筒210と、本体筒210に、その周方向にたとえば等間隔を隔てて並置された複数本の突条211とを備えている。各突条211は、筒状ばね部材202の中心軸線に沿う方向に延びている。各突条211は、本体筒210の内周に空間214を形成するようにプレス成形により径方向外方に向けて膨出成形されている。各突条211の突出量は軸方向に関して均一であり、複数の突条211の外周からの突出量は互いに共通している。また、突条211の周方向ピッチPは適宜設定することができる。なお、図5には、軸部200の中心軸線(シフトセレクト15の回転軸線17)に沿って切断したときの断面図を示している。
突条211は、本体筒210の軸方向における中央部分(軸方向の両端部を除く部分)に形成されている。各突条211は、本体筒210の外周側に形成され、軸方向に延びるように形成され、一定の外径および内径を有する頂部(の稜線)212と、頂部212の両端部分に設けられ、本体筒210の端部に向かうに従って、外径および内径が小さくなるように傾斜する傾斜部213と、頂部212および傾斜部213によって本体筒210の内周側に区画形成された空間214とを備えている。また、各突条211の断面形状は外周側に凸となる山形をなし、その頂部212の断面形状が外周側に凸となる円弧形状をなしている。各突条211では頂部212の全域がスプライン円筒201の内周面220に接している。また、各頂部212の少なくとも一部が内周面220に固定されている。
筒状ばね部材202の本体筒210の円筒面からなる内周面は、収容溝213の底面215に接触固定している。筒状ばね部材202の軸部200に対する固定はたとえば接着剤などを用いて達成されているが、たとえば圧入などにより達成されていてもよい。
突条211は弾性変形可能である。そのため、各突条211に多大な応力が作用すると当該突条211は変形する。スプライン円筒201が筒状ばね部材202を介して軸部200の外周に支持されているので、スプライン円筒201を、軸部200に対して姿勢変更自在な構成に設けることができる。
ところで、アーム60の第2係合部73がシフトセレクト軸15のスプライン円筒201に係合しているので、シフトセレクト軸15の軸方向M4移動に同伴して、アーム60の第2係合部73が当該軸方向M4に移動するおそれがある。したがって、図7に示すように、アーム60がシフトセレクト軸15に直交する面(たとえばねじ軸61を通りかつシフトセレクト軸15に直交する面)A1に対し傾倒することも考えられる。図7は、シフトセレクト軸15に直交する面A1に対してアーム60が傾倒したときにおける、シフトセレクト軸15のスプライン円筒201周辺の構成を示す断面図である。
このとき、スプライン円筒201が弾性変形可能な筒状ばね部材202を介して軸部200の外周に支持されているので、アーム60の傾倒に伴って筒状ばね部材202が変形するともに、アーム60と係合するスプライン円筒201も傾倒する。このときの筒状ばね部材202の変形は、各突条211の変形によって実現される。具体的には、スプライン円筒201の傾倒に応じて、各突条211の両端の傾斜部213が圧縮変形または引っ張り変形する。このとき、各突条211の頂部(の稜線)はほとんど変形しない。これにより、雄スプライン121と雌スプライン75との間に形成されている噛合いのための隙間を良好に確保しつつ、アーム60の揺動による揺動軸線を、軸部200の中心軸線(シフトセレクト軸15の中心軸線17)に対して傾倒させることができる。
以上によりこの実施形態によれば、軸部200とスプライン円筒201とが互いに別体に形成されている。スプライン円筒201は筒状ばね部材202を介して軸部200の外周に支持されている。筒状ばね部材202が弾性変形可能であるので、スプライン円筒201を、軸部200に対して姿勢変更自在な構成に設けることができる。したがって、図7に示すように、シフトセレクト軸15に直交する面A1に対してアーム60が大きく傾倒する場合であっても、スプライン円筒201がアーム60の傾倒に伴って姿勢変更するので、雌スプライン75と雄スプライン121との間に噛み合いのための隙間が確保されるから、第2係合部73の内周とスプライン円筒201の外周との間に抉りが発生しない。これにより、シフトセレクト軸15を常時スムーズに軸方向M4移動させることができる。
軸部200の外周面206には収容溝203が形成されており、この収容溝203内に筒状ばね部材202が収容されている。これにより、軸部200およびスプライン円筒201を含むシフトセレクト軸15全体の径を小径化することができる。
図8は、本発明の他の実施形態の変速駆動装置のシフトセレクト軸15Aの構成を示す断面図である。この図8に示す実施形態において、図1〜図7に示された各部に対応する部分には、図1〜図7の場合と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。
この図8に示すシフトセレクト軸15Aが、前述の実施形態のシフトセレクト軸15と相違する主たる点は、弾性部材として、筒状ばね部材202に代えて弾性ゴム部材301が採用されている点である。
弾性ゴム部材301は、ニトリルゴムやアクリルゴムなどの弾性合成ゴム材料を用いて形成されており、円筒状をなしている。このシフトセレクト軸15Aでは、軸部200の外周面には収容溝は形成されておらず、弾性ゴム部材301は軸部200の外周に外嵌固定されている。弾性ゴム部材301は、軸部200の外径と同じ程度の内径を有し、スプライン円筒201の内径と同じ程度の外径を有している。
弾性ゴム部材301の内周面が軸部200の外周面206に接触固定している。弾性ゴム部材301の外周面がスプライン円筒201の内周面220に接触固定している。弾性ゴム部材301の軸部200および/またはスプライン円筒201に対する固定はたとえば接着剤などを用いて達成されている。なお、接着剤などを用いずに、弾性ゴム部材301の弾性的な押圧力により、軸部200および/またはスプライン円筒201に対して弾性ゴム部材301を固定するようにしてもよい。
スプライン円筒201が弾性変形可能な弾性ゴム部材301を介して軸部200の外周に支持されているので、アーム60の傾倒に伴って弾性ゴム部材301が変形するともに、アーム60と係合するスプライン円筒201も傾倒する。これにより、雄スプライン121と雌スプライン75との間に形成されている噛合いのための隙間を良好に確保しつつ、アーム60の揺動による揺動軸線を、軸部200の中心軸線(シフトセレクト軸15の中心軸線17)に対して傾倒させることができる。
以上、この発明の2つの実施形態について説明したが、この発明は他の形態でも実施することができる。
たとえば、第1実施形態において、筒状ばね部材202に、複数の突条211に代えて、円形、楕円形、または矩形の複数の突部を設けることもできる。この突部も、たとえば本体筒210の内周に空間を形成するようにプレス成形により径方向外方に向けて膨出成形されている。
また、筒状ばね部材202に、複数の突条211と複数の突部とを混在させるように設けることもできる。
また、前述の第1実施形態の筒状ばね部材202を、軸部200の収容溝203(の底面205)ではなく、軸部200の外周面206に装着可能な構成とすることもできる。
また、筒状ばね部材202は断面円形C状のものに限られず、たとえば、円筒状をなしていてもよい。この場合には、筒状ばね部材202の軸部200に対する装着を簡単に行うために、筒状ばね部材202を、軸部200の収容溝203(の底面205)ではなく、軸部200の外周面206に装着する構成であることが望ましい。
筒状ばね部材(筒状ばね部材202を含む。)を軸部200の外周面206に装着する場合には、軸部200に収容溝203を設けない構成とすることもできる。
また、筒状ばね部材202としてトレランスリングを採用する場合を例に挙げて説明したが、これに代えて、たとえばねじりコイルばねなど、当該筒状ばね部材の軸方向に関して部分的に縮径または拡径可能な構成のものを採用することもできる。
たとえば、第2実施形態において、円筒状の弾性ゴム部材301を、周方向に関して分割(たとえば2つ割りまたは3つ割り)された複数の分割体を組み合わせて構成してもよい。この場合、弾性ゴム部材301を、軸部200の外周面206に設けられた収容溝(たとえば前述の収容溝203と同等の構成。)に、取り付ける(弾性ゴム部材301の少なくとも一部を収容溝内に収容する)構成を採用することもできる。
また、前述の各スプラインは角形スプラインであってもよいし、インボリュートスプラインであってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
3…変速駆動装置、15…シフトセレクト軸、15A…シフトセレクト軸、21…電動モータ、24…シフト変換機構、25…セレクト変換機構、58…ボールねじ機構(第1変換機構)、59…ナット(移動体)、60…アーム、61…ねじ軸(所定の軸)、72…第1係合部(移動体係合部)、73…第2係合部(係合部)、200…軸部、201…スプライン円筒、202…筒状ばね部材(円筒状のばね部材)、203…収容溝、206…外周面、301…弾性ゴム部材、M4…軸方向

Claims (6)

  1. 変速機駆動用のシフトセレクト軸の軸方向移動に伴って変速機をセレクト駆動させるともに、前記シフトセレクト軸の回転に伴って前記変速機をシフト駆動させる変速駆動装置であって、
    電動モータと、
    前記シフトセレクト軸の外周にスプライン嵌合するための環状の係合部を有し、前記シフトセレクト軸まわりに揺動可能に設けられたアームと、
    前記電動モータによる回転運動を、前記アームの前記シフトセレクト軸まわりの揺動に変換するためのシフト変換機構とを含み、
    前記シフトセレクト軸が、
    軸部と、
    前記軸部とは別部材に、前記軸部の外周面を取り囲み、前記係合部とスプライン嵌合するスプライン円筒と、
    前記軸部と前記スプライン円筒との間に、前記軸部および前記スプライン円筒の双方に固定された状態で介装された環状の弾性部材と有し、
    前記スプライン円筒は前記弾性部材を介して前記軸部の外周に支持されている、変速駆動装置。
  2. 前記シフト変換機構が、移動体を有し、前記電動モータによる回転運動を、前記シフトセレクト軸と食い違い角が90°の食い違い軸の関係をなす所定の軸に沿う前記移動体の直線運動に変換する第1変換機構を含み、
    前記アームは前記移動体に同行移動可能に係合する移動体係合部をさらに有する、変速駆動装置。
  3. 前記弾性部材は円筒状のばね部材を含む、請求項1または2記載の変速駆動装置。
  4. 前記弾性部材は弾性ゴム部材を含む、請求項1または2記載の変速駆動装置。
  5. 前記軸部の外周には、前記弾性部材の少なくとも一部を収容するための収容溝が形成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の変速駆動装置。
  6. 前記電動モータによる回転運動を、前記アームの、前記シフトセレクト軸の軸方向移動に変換するためのセレクト変換機構をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の変速駆動装置。
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