JP2012237207A - 車両のシフトショック低減装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイル交換や経時変化等でオイル粘度が変わってもシフトショックを低減することができる車両のシフトショック低減装置を提供する。
【解決手段】制御ユニット26は、エンジン34の作動時、変速機42をニュートラルにした上でクラッチ・シフト駆動部98によって湿式クラッチである変速クラッチ44を切断した状態にしてエンジン回転数とメイン軸76の回転数との差に基づいて変速クラッチ44の引きずり状態を判定し、この引きずり状態に基づいてクラッチ・シフト駆動部98のクラッチ・シフト制御と電子スロットル部23のスロットル制御とを調整するようにした。
【選択図】図4

Description

本発明は、クラッチを切断状態にして変速機のギアポジションを切り換えるクラッチ・シフト制御機能を有する車両のシフトショック低減装置に関する。
自動二輪車には、シフトシャフトの回転にクラッチ機構とギアシフト機構とが連動し、このシフトシャフトをアクチュエータで駆動する電子制御式変速装置を備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。この自動二輪車では、変速機の温度に基づいて電子制御式変速装置の制御を行い、これによって、変速機の温度上昇に伴うクラッチの締結状態の変化に起因するシフトショックを緩和するようにしている。
特開2008−164052号公報
ところで、クラッチ機構に湿式クラッチを用いる場合、湿式クラッチはエンジンオイルに浸かる部分があるため、クラッチの切断時にトルクを伝達する引きずり状態が発生することがある。
上記特許文献1の温度に基づく制御では、ユーザーが粘度の異なるオイルに交換した場合やオイル劣化に伴う粘度変化が生じた場合にシフトショックが発生することが考えられる。特に、極低温でオイル粘度が非常に高くなると、クラッチの引きずりが起きて切れが悪い状態となり、シフトショックが発生しやすくなる。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、オイル交換や経時変化等でオイル粘度が変わってもシフトショックを低減することができる車両のシフトショック低減装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、変速機(42)との間に湿式クラッチ(44)を有するエンジン(34)と、変速操作に応じて前記湿式クラッチ(44)を切断状態にして前記変速機(42)のギアポジションを切り換えるクラッチ・シフト駆動部(98)とを備える車両のシフトショック低減装置において、前記エンジン(34)の吸気通路(34K)に設けられたスロットルバルブ(21)を開閉する電子スロットル部(23)を備え、前記エンジン(34)の作動時、前記変速機(42)をニュートラルにした上で前記クラッチ・シフト駆動部(98)によって前記湿式クラッチ(44)を切断した状態にしてエンジン回転数と変速機軸(76)の回転数との差に基づいて前記湿式クラッチ(44)の引きずり状態を判定し、この引きずり状態に基づいて前記クラッチ・シフト駆動部(98)のクラッチ・シフト制御と前記電子スロットル部(23)のスロットル制御との少なくともいずれかを調整する制御部(26)を有することを特徴とする。この構成によれば、エンジン回転数と変速機軸の回転数との差に基づく湿式クラッチの引きずり状態に基づいてクラッチ・シフト制御とスロットル制御との少なくともいずれかを調整するので、クラッチ引きずり状態が示すオイル粘度に応じたクラッチ・シフト制御やスロットル制御が可能になり、オイル交換や経時変化や温度等でオイル粘度が変わってもシフトショックを低減することができる。
この場合、前記制御部(26)は、前記湿式クラッチ(44)の引きずりが多いほど、前記クラッチ・シフト駆動部(98)の変速に要する時間を長くすると共に、前記電子スロットル部(23)によってクラッチ締結時のエンジントルクを小さくするようにしても良い。この構成によれば、オイル粘度が高いほど変速に要する時間が長く、また、クラッチ締結時のエンジントルクが小さくなり、オイル粘度が高くてもシフトショックを低減することができる。
また、上記構成において、前記制御部(26)は、前記エンジン(34)の起動時に、前記変速機(42)をニュートラルにした上で前記クラッチ・シフト駆動部(98)によって前記湿式クラッチ(44)を切断した状態にしてエンジン回転数と変速機軸(76)の回転数との差を検出し、この検出結果に対応する第1補正情報を設定し、この第1補正情報に基づいてクラッチ・シフト制御とスロットル制御とを調整するようにしても良い。この構成によれば、エンジン起動時のオイル粘度に応じたクラッチ・シフト制御とスロットル制御とが可能になり、エンジン起動後すぐにシフトショックを低減することができる。
また、上記構成において、前記制御部(26)は、前記湿式クラッチ(44)が締結中のエンジン回転数の変化情報を検出し、この検出結果に対応する第2補正情報を設定し、この第2補正情報に基づいてクラッチ・シフト制御とスロットル制御とを更に調整するようにしても良い。この構成によれば、変速時のオイル粘度に応じたクラッチ・シフト制御とスロットル制御とが可能になり、より適切にシフトショックを低減することができる。
この場合、前記制御部(26)は、前記エンジン回転数の変化率が小さいほど、前記クラッチ・シフト駆動部(98)の変速に要する時間を長くすると共に、前記電子スロットル部(23)によってクラッチ締結時のエンジントルクを小さくするようにしても良い。この構成によれば、より適切にシフトショックを低減しながら、その範囲で素早い変速が可能になる。
また、上記構成において、前記エンジン(34)と前記湿式クラッチ(44)との間に遠心式の発進クラッチ(40)を備え、前記制御部(26)は、前記引きずり状態を判定する場合に、前記クラッチ・シフト駆動部(98)によって前記湿式クラッチ(44)を切断した状態にすると共に、前記電子スロットル部(23)によって前記エンジン回転数を、前記発進クラッチ(40)が締結する回転数に上昇させるようにしても良い。この構成によれば、遠心式の発進クラッチを備えた構成で、変速クラッチの引きずり状態を判定することができる。
また、上記構成において、前記制御部(44)は、前記湿式クラッチ(44)の引きずりが予め定めた閾値を超える場合に、前記エンジン(34)の点火・燃料噴射制御を行ってエンジントルクを更に小さくするようにしても良い。この構成によれば、オイル粘度が特に高くシフトショックが発生し易い場合に、よりシフトショックを低減することができる。
また、上記構成において、前記クラッチ・シフト駆動部(98)は、前記湿式クラッチ(44)と前記変速機(42)とを連動させるクラッチ・シフト連動機構(124)を作動させる単一のシフトアクチュエータ(96)を有し、前記制御部(26)は、前記シフトアクチュエータ(96)を制御するようにしても良い。この構成によれば、単一のシフトアクチュエータで湿式クラッチを切断状態にして変速機のギアポジションを切り換える構成で、オイル粘度に起因するシフトショックを低減しつつ、その範囲で素早い変速が可能になる。
本発明は、エンジン回転数と変速機軸の回転数との差に基づく湿式クラッチの引きずり状態に基づいてクラッチ・シフト制御とスロットル制御との少なくともいずれかを調整するので、オイル交換や経時変化や温度等でオイル粘度が変わってもシフトショックを低減することができる。
この場合、湿式クラッチの引きずりが多いほど、クラッチ・シフト駆動部の変速に要する時間を長くすると共に、電子スロットル部によってクラッチ締結時のエンジントルクを小さくするようにすれば、オイル粘度が高くてもシフトショックを低減することができる。
また、エンジンの起動時に、変速機をニュートラルにした上で湿式クラッチを切断した状態にしてエンジン回転数と変速機軸の回転数との差を検出し、この検出結果に対応する第1補正情報を設定し、この第1補正情報に基づいてクラッチ・シフト制御とスロットル制御とを調整するようにすれば、エンジン起動後すぐにシフトショックを低減することができる。
また、湿式クラッチが締結中のエンジン回転数の変化情報を検出し、この検出結果に対応する第2補正情報を設定し、この第2補正情報に基づいてクラッチ・シフト制御とスロットル制御とを更に調整するようにすれば、変速時のオイル粘度に応じてより適切にシフトショックを低減することができる。
この場合、エンジン回転数の変化率が小さいほど、クラッチ・シフト駆動部の変速に要する時間を長くすると共に、電子スロットル部によってクラッチ締結時のエンジントルクを小さくするようにすれば、より適切にシフトショックを低減しながら、その範囲で素早い変速が可能になる。
また、エンジンと湿式クラッチとの間に遠心式の発進クラッチを備え、引きずり状態を判定する場合に、湿式クラッチ(44)を切断した状態にすると共に、電子スロットル部によってエンジン回転数を、発進クラッチが締結する回転数に上昇させるようにすれば、遠心式の発進クラッチを備えた構成で、変速クラッチの引きずり状態を判定することができる。
また、クラッチ・シフト駆動部は、湿式クラッチと変速機とを連動させるクラッチ・シフト連動機構を作動させる単一のシフトアクチュエータを有し、湿式クラッチの引きずり状態に基づいてシフトアクチュエータを制御するようにすれば、単一のシフトアクチュエータで湿式クラッチを切断状態にして変速機のギアポジションを切り換える構成で、オイル粘度に起因するシフトショックを低減しつつ、その範囲で素早い変速が可能になる。
本発明の実施形態を適用した自動二輪車を示す図である。 パワーユニットの断面図である。 シフトスピンドルを周辺構成と共に示す図である。 自動二輪車の制御システムを示す図である。 制御システムのメイン制御フローを示す図である。 初期引きずり判定処理を示すフローチャートである。 図6の説明に供する図である。 変速実施判定処理を示すフローチャートである。 変速制御を示すフローチャートである。 (A)はシフトアップ時のシフトスピンドル角度の時間変化を示し、(B)はシフトダウン時のシフトスピンドル角度の時間変化を示す図である。 クラッチ切断・シフト中処理を示すフローチャートである。 シフトアップ/シフトダウン判定の説明に供する図である。 ギアポジション判定の説明に供する図である。 クラッチ締結中処理を示すフローチャートである。 シフトスピンドル角度−基準アクチュエータ駆動指令値のテーブルを示す図である。 クラッチ引きずり量−第1補正係数のテーブルを示す図である。 エンジン回転数の変化率算出の説明に供する図である。 エンジン回転数の変化率−第2補正係数のテーブルを示す図である。 シフトスピンドル角度−基準スロットルバルブ開度指令値のテーブルを示す図である。 第3補正係数−第4補正係数のテーブルを示す図である。 エンジンを起動してシフトアップする時の動作の説明に供する図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態を適用した自動二輪車を示している。
この自動二輪車10は、ヘッドパイプ13に回転自在に軸支されたハンドル14と、該ハンドル14により操舵される前輪16と、駆動輪である後輪18と、運転者が搭乗するシート20と、後輪18にチェーン19を介して駆動力を供給するパワーユニット24と、パワーユニット24の制御を行う制御ユニット(制御部)26と、制御ユニット26を含む各部に電力を供給するバッテリー28と、車体を覆うカバー30とを有している。
パワーユニット24が具備するエンジン34の吸気通路34Kには、スロットルバルブ(吸気絞り弁とも称する)21を有するスロットルボディ22が設けられる。スロットルボディ22には、スロットルバルブ21を電動で開閉駆動する電子スロットル部23及び燃料噴射装置(不図示)が設けられ、電子スロットル部23及び燃料噴射装置は制御ユニット26によって制御される。つまり、この自動二輪車10は、スロットル・バイ・ワイヤ(TBW)形式の車両に構成されている。
この自動二輪車10には、ユーザー(運転者)が右手で操作するスロットルグリップ(スロットル操作子)の開度を検出するスロットルグリップ開度検出部27が設けられ、スロットルグリップ開度が制御ユニット26に入力される。
制御ユニット26は、電子スロットル部23のスロットルバルブ21の開度をスロットルグリップ開度に応じた開度に制御すると共に、エンジン吸気量等に基づいて燃料噴射量を制御する。この制御によって、ユーザーはスロットル操作にリニアなエンジン出力を得ることができる。なお、この制御には、公知のスロットル制御を広く適用可能である。
次に、パワーユニット24の構成について説明する。
図2はパワーユニット24の断面図であり、左右方向が車幅方向、上方向が車両前方、下方向が車両後方に相当する。パワーユニット24は、走行駆動力を発生するエンジン34及び交流発電機36と、エンジン34のクランク軸(駆動軸)38に設けられた発進クラッチ40と、該発進クラッチ40を介してクランク軸38の回転を有段変速する変速機42と、発進クラッチ40と変速機42との間に設けられた変速クラッチ44とを有する。パワーユニット24は、シリンダヘッド46a、シリンダ46b及びクランクケース46cが一体的に結合されて外延部を構成している。クランク軸38は複数のベアリング48a、48b、48cによって回転自在に軸支されている。
エンジン34は、クランク軸38に連結されたコンロッド50と、コンロッド50の先端に設けられ、シリンダ46b内を往復運動するピストン52と、シリンダ46b内端部の燃焼室34aに火花を供給する点火プラグ54と、不図示の吸排気バルブを開閉動作させて燃焼室34aに対する吸排気を行うカム機構56とを有する。カム機構56はクランク軸38からタイミングチェーン56aを介して駆動される。
交流発電機36は、エンジン動力で発電し、この発電電力によってバッテリー28が充電される。この交流発電機36は、クランク軸38の左端部に配置されており、クランクケース46cに設けられてクランク軸38と同軸状に構成されたステータ58と、クランク軸38の端部に固定されてステータ58を覆うように設けられたアウターロータ60とを有する。ステータ58には環状配置された複数のコイル61が設けられている。アウターロータ60にはコイル61に対して狭い隙間を形成するように配置された複数のマグネット62が固定されている。
発進クラッチ40は、発進時、停止時にクランク軸38とプライマリギア67との間を断接(締結(接続)、遮断)するものであり、クランク軸38の右端部に配置されている。この発進クラッチ40は、クランク軸38上でクランク軸38と一体に回転するインナープレート66と、クランク軸38上で相対回転自在に設けられるカップ形状のアウタープレート68と、インナープレート66の回転による遠心力によってインナープレート66とアウタープレート68とを締結するクラッチシュー70とを有する遠心式メカ発進クラッチである。
クラッチシュー70は、インナープレート66の外端部にピン部材72を介して遠心方向に回動自在に取り付けられており、クラッチスプリング74によって遠心方向と反対側(半径方向内側)に付勢されている。
このため、インナープレート66と一体に回転するクランク軸38が回転停止、或いは、アイドリング回転数N0(例えば、1500rpm前後の回転数)等の極低回転数で回転している場合には、クラッチシュー70とアウタープレート68とが離間しており、クランク軸38と変速機軸51との間が切断状態(動力が伝達されない切り離し状態)となる。なお、クランク軸38の回転数は、エンジン回転数NEと一致する。
この遮断状態からエンジン回転数NEが上昇し、発進回転数NS(アイドリング回転数N0以上の回転数であり、例えば、2500rpm〜3000rpm内の回転数)以上になると、遠心力によりクラッチシュー70がアウタープレート68に押圧され、クランク軸38と変速機軸51との間が締結状態(動力が伝達される動力伝達状態)となる。これにより、エンジン回転数NEが発進回転数NSを超えると、クランク軸38と変速機軸51とが一体に回転する。
変速クラッチ44は、プライマリギア67とメイン軸(変速機軸)76とを断接(締結(接続)、遮断)するものであり、メイン軸76の右端部に配置されている。この変速クラッチ44は、プライマリギア67に噛合するカップ形状のアウターハウジング(アウタークラッチとも言う)78と、アウターハウジング78の内側に設けられたボス(インナークラッチとも言う)80と、アウターハウジング78とボス80との間に交互に積層状に設けられた複数のフリクションディスク82及びクラッチディスク84と、プレッシャープレート86と、プレッシャープレート86をボス80に密着させるように弾性付勢するクラッチスプリング88と、深溝玉型のベアリング90を介してボス80を軸方向に押圧操作するクラッチ操作機構92とを有する。クラッチ操作機構92は、シフトスピンドル124(図3参照)の回転に応じて作動する機構である。
複数のフリクションディスク82及びクラッチディスク84は、軸方向の一方がプレッシャープレート86に対面しており、他方がボス80の一部であるサポート面80aと対面している。クラッチ操作機構92が作動していないときには、フリクションディスク82及びクラッチディスク84はプレッシャープレート86とサポート面80aにより強く挟持されており、プライマリギア67から入力されたトルクはボス80に伝達され、さらにボス80のスプライン構成よってメイン軸76に伝達され、締結状態となる。ボス80がクラッチ操作機構92によって押圧されるとき、ボス80はクラッチスプリング88を圧縮しながら軸方向に移動し、フリクションディスク82及びクラッチディスク84から離間する。従って、プライマリギア67のトルクはメイン軸76に伝達されず、遮断状態(切断状態)となる。
変速機42は、変速クラッチ44から供給される回転を、シフトスピンドル124(図3参照)の回転に応じて切り換えられるギアポジションで変速して後輪18に伝達する。この変速機42は、入力軸としてのメイン軸76と、メイン軸76に対して平行配置されたカウンタ軸100と、メイン軸76に設けられた駆動ギア102a、102b、102c及び102dと、カウンタ軸100に設けられた従動ギア104a、104b、104c及び104dと、駆動ギア102aに係合するシフトフォーク106aと、従動ギア104cに係合するシフトフォーク106bと、シフトフォーク106a、106bを軸方向にライド自在に保持する支持軸108と、シフトフォーク106a、106bの端部を溝110a、110bに沿わせながらスライドさせるシフトドラム112とを有する。
駆動ギア102a、102b、102c及び102dは、この順に従動ギア104a、104b、104c及び104dと噛合している。駆動ギア102bは左右にスライドしたとき、隣接する駆動ギア102a又は102cに側面のダボが係合し、従動ギア104cは左右にスライドしたとき、隣接する従動ギア104b又は104dに側面のダボが係合する。
駆動ギア102a及び102cはメイン軸76に対して回転自在に保持され、従動ギア104b、104dはカウンタ軸100に対して回転自在に保持されている。駆動ギア102b及び従動ギア104cはメイン軸76及びカウンタ軸100に対してスプライン結合され軸方向にスライド可能である。駆動ギア102d及び従動ギア104aはメイン軸76及びカウンタ軸100に固定されている。
シフトドラム112の端部には回転機構122が設けられており、回転機構122によってシフトスピンドル124(図3参照)の回転によりシフトドラム112が回転駆動される。これにより、シフトフォーク106a、106bは溝110a、110bに沿って軸方向に移動し、駆動ギア102b及び従動ギア104cをギアポジションに応じてスライドさせる。
駆動ギア102bが左方向にスライドしたとき、メイン軸76のトルクは駆動ギア102b、102a及び従動ギア104aを介してカウンタ軸100に伝達される。駆動ギア102bが中立位置で従動ギア104cが左方向にスライドしたときには、メイン軸76のトルクは駆動ギア102b、従動ギア104b及び従動ギア104cを介してカウンタ軸100に伝達される。従動ギア104cが中立位置で駆動ギア102bが右方向にスライドしたときには、メイン軸76のトルクは駆動ギア102b、102c及び従動ギア104cを介してカウンタ軸100に伝達される。駆動ギア102bが中立位置で従動ギア104cが右方向に移動したときには、メイン軸76のトルクは駆動ギア102d、従動ギア104d及び従動ギア104cを介してカウンタ軸100に伝達される。このようにして、メイン軸76の回転は4段階に変速されてカウンタ軸100に伝達され、又はニュートラル状態となる。
メイン軸76及びカウンタ軸100は、ベアリング114a、114b、116a、116bによって回転自在に保持されている。カウンタ軸100の端部にはスプロケット118が設けられ、該スプロケット118はチェーン19を介して後輪18に回転を伝達する。
また、カウンタ軸100の近傍には、非接触でカウンタ軸100の回転速度を検出する車速センサ(車速検知部)120が設けられており、検出した回転速度を制御ユニット26に出力している。車速センサ120が検出するカウンタ軸100の回転速度は車速Vを示すことになる。
図3に示すように、クランクケース46cには、シフトスピンドル124が回転自在に支持され、このシフトスピンドル124には、シフトスピンドル124を中立位置に弾性的に保持するトーションスプリング132と、シフトドラム112を回転させる回転機構122を作動させるレバー134と、クラッチ操作機構92を作動させる操作指示機構部136とが設けられる。
つまり、シフトスピンドル124が変速クラッチ44と変速機42とを連動させるクラッチ・シフト連動機構として機能している。そして、このシフトスピンドル124が、電動式のシフトアクチュエータ96によって回転駆動される。これによって、シフトスピンドル124、レバー134及びクラッチ操作機構92によって変速クラッチ44を切断状態にして変速機42のギアポジションを切り換えるクラッチ・シフト駆動部98が構成されている。このクラッチ・シフト駆動部98は、制御ユニット26によって制御される。
この場合、先ず、シフトスピンドル124が所定の小さい角度だけ一方向に回動したときに操作指示機構部136がクラッチ操作機構92を駆動し、変速クラッチ44を遮断する。シフトスピンドル124がさらに一方向に回動したときにレバー134が回転機構122をシフトアップ又はシフトダウンに応じた方向に駆動し、シフトドラム112が回動して変速がなされ、変速がされた後に操作指示機構部136によるクラッチ操作機構92の動作が解除され、変速クラッチ44を締結(接続)する。このようにして、変速クラッチ44の遮断、変速機42の変速、及び、変速クラッチ44の締結(接続)からなる一連の変速操作が、単一のシフトアクチュエータ96の駆動によって実施される。
また、シフトスピンドル124の右端には、シフトスピンドル角度センサ130が設けられ、このセンサ130は、シフトスピンドル124の回転角度であるシフトスピンドル角度を検出し、制御ユニット26に出力する。
図4は、自動二輪車10の制御システムを示している。図4に示すように、このエンジン34には、クランク軸38の回転数、つまり、エンジン回転数NEを検出する回転センサ200と、シフトドラム112の回転角度であるシフトドラム角度を検出するシフトドラム角度センサ201と、メイン軸76の回転数を検出するメイン軸回転センサ202とが設けられており、これらセンサ200〜202は制御ユニット26に接続されている。また、上述したシフトスピンドル角度センサ130と、車速Vを検出する車速センサ120と、スロットルグリップ開度を検出するスロットルグリップ開度検出部27についても、制御ユニット26に接続されている。そして、これらの検出結果に基づいて、制御ユニット26は、電子スロットル部23の制御(スロットル制御)、点火プラグ54及び燃料噴射量の制御(点火・燃料噴射制御)、及び変速機42の制御(変速制御)を行うようになっている。
また、この自動二輪車10には、ハンドル14近傍にユーザーが操作する操作装置29が設けられている。この操作装置29には、エンジン34の起動を指示するエンジンスタートスイッチ29Aと、シフトアップ/シフトダウンを指示するシフトアップ・ダウンスイッチ29Bと、変速機42の変速モードを、オートマチックモード(以下、ATモードと言う)とマニュアルモード(以下、MTモードと言う)とに切り換えるAT/MT切替スイッチ29Cとが設けられている。
本構成のエンジン34内には、エンジンオイルが貯留されており、このエンジンオイルによってエンジン34の各部が潤滑される。また、エンジン34内の変速クラッチ44は、小型化に有利な湿式クラッチである。湿式クラッチを用いた場合、クラッチ切断時にクラッチの引きずりが発生することがあり、この引きずりトルクはオイル粘度に応じて変化する。このため、オイル交換や経時変化等でオイル粘度が高くなると、シフトショックが発生しやすくなる。
そこで、本実施形態では、変速クラッチ44の引きずり状態を判定し、この判定結果に応じてクラッチ・シフト制御とスロットル制御とを調整するようにしている。以下、この制御について詳述する。
図5は、制御システムのメイン制御フローを示す図である。
図5に示すように、制御ユニット26は、まず、各種センサ情報の読み込みを開始し(ステップS1)、初期引きずり判定が完了していない場合は(ステップS2:NO)、初期引きずり判定を開始し(ステップS3)、初期引きずり判定が完了すると(ステップS2:YES)、変速実施判定を行い(ステップS4)、変速実施する場合(ステップS5:YES)、変速制御を実施する(ステップS6)。
なお、ステップS1では、スロットルグリップ開度検出部27、車速センサ120、シフトスピンドル角度センサ130、回転センサ200、シフトドラム角度センサ201及びメイン軸回転センサ202等のセンサ情報の読み込みを開始する。
図6は、初期引きずり判定処理(ステップS3)を示すフローチャートであり、図7は、この場合の車両状態を示す図である。なお、図7は不図示のイグニッションスイッチをオン(IGN SW ON)にし、エンジンスタートスイッチ29Aを操作した場合を示している。
まず、制御ユニット26は、エンジン34が起動しているか否かを判定し(ステップS11)、起動している場合(図7の時刻t1以降の場合)、シフトドラム角度センサ201の検出結果に基づいて変速機42がニュートラルか否かを判定し(ステップS12)、ニュートラルでない場合は、シフトアクチュエータ96を駆動して変速機42をニュートラルにする(ステップS13)。
次に、制御ユニット26は、初期引きずり判定の変数を初期値(零)から値1加算した後(ステップS14)、図7の時刻t2のタイミングで電子スロットル部23によってスロットルバルブ21を開けて、エンジン回転数NEを予め定めた初期引きずり判定用の目標回転数N1に調整する(ステップS15、)。また、制御ユニット26は、同図7に示すように、この目標回転数N1への調整と同時に、クラッチ・シフト駆動部94のシフトスピンドル124を回転させて変速クラッチ44を切断状態に制御する。
初期引きずり判定用の目標回転数N1は、発進クラッチ40が締結する回転数に設定されている。このため、エンジン回転数NEを目標回転数N1にすると、変速クラッチ44のアウターハウジング78がクランク軸38と一体に回転し、エンジンオイルの粘度が高いと、アウターハウジング78の回転が、変速クラッチ44のフリクションディスク82及びクラッチディスク84を介してボス80に伝達され、つまり、変速クラッチ44が引きずり状態となり、ボス80に連結されるメイン軸76が回転することになる。
このとき、制御ユニット26は、メイン軸回転センサ202によってメイン軸76の回転数(メイン軸回転数)NMを検出し、エンジン回転数NEとメイン軸回転数NMの差分を算出する(ステップS16)。
この場合、制御ユニット26は、初期引きずり判定の変数(カウント値)が設定値(2以上の整数に設定される)以上になるまで(ステップS17)、ステップS14〜S16の処理を継続して実行することにより、設定値の数だけ、エンジン回転数NEとメイン軸回転数NMの差分値を取得し、これら差分値の平均値(図7の時刻t3〜t4の間に取得された差分値の平均値)を算出する。
これによって、制御ユニット26は、現在の変速クラッチ44の引きずり量に比例する情報である「エンジン回転数NEとメイン軸回転数NMの差分値」(以下、クラッチ引きずり量NEMと言う)を精度良く取得する。このクラッチ引きずり量NEMは、制御ユニット26のメモリに記憶される。
ステップS17で肯定結果が得られると、制御ユニット26は、初期引きずり判定を完了すべく、エンジン回転数NEを、発進クラッチ40が切断状態となる回転数(本構成ではアイドリング回転数N0)に戻すと共に、シフトスピンドル124を逆回転させて変速クラッチ44を初期状態(締結状態)に戻す。以上が初期引きずり判定処理である。
図8は、変速実施判定処理(ステップS4)を示すフローチャートである。
まず、制御ユニット26は、AT/MT切替スイッチ29Cの操作状態に基づいてATモードかMTモードかを判定し(ステップS21)、ATモードの場合(ステップS22:ATモード)、予め記憶された自動変速用マップデータを検索することにより、目標ギアポジションを特定する(ステップS23)。
ここで、自動変速用マップデータは、本実施形態の場合、スロットルグリップ開度と車速Vとに応じて適切なギアポジションを特定するデータが用いられ、現在のスロットルグリップ開度と車速Vとに基づいて目標ギアポジションが特定される。なお、自動変速用マップデータは、上記データに限らず、スロットルグリップ開度の単位時間当たりの変化量等の他の情報を更に考慮して目標ギアポジションを特定するものであっても良く、公知の自動変速用マップデータを広く適用可能である。
一方、MTモードの場合(ステップS22:MTモード)、制御ユニット26は、シフトアップ・ダウンスイッチ29Bの操作状態を判定し、この判定結果に基づき目標ギアポジションを特定する(ステップS24)。
制御ユニット26は、ステップS23又はS24で特定された目標ギアポジションが、シフトドラム角度センサ201で検出される現在のギアポジションと異なる場合に、変速実施と判定し、同一であれば、変速非実施と判定する(ステップS25)。以上が変速実施判定処理である。
図9は変速制御(ステップS6)を示すフローチャートである。
まず、制御ユニット26は、シフトスピンドル角度センサ130のセンサ情報に基づいてシフトスピンドル状態を判定する(ステップS31)。ここで、図10(A)はシフトアップ時のシフトスピンドル角度の時間変化を示し、図10(B)はシフトアップ時のシフトスピンドル角度の時間変化を示している。
図10(A)に示すように、シフトアップの場合、制御ユニット26は、シフトスピンドル角度がシフトアップ角度閾値1からシフトアップ角度閾値2に至るまでの間を「クラッチ切断中」と判定し、その後、シフトアップ角度閾値3に至るまでの間を「シフト中」、シフトアップ角度閾値3からシフトアップ角度閾値1に至るまでの間を「クラッチ締結中」と判定する。なお、本実施形態において、「クラッチ締結中」はクラッチ締結に向けた作動中を指している。
また、図10(B)に示すように、シフトダウンの場合、制御ユニット26は、シフトスピンドル角度がシフトアップ角度閾値1からシフトアップ角度閾値2に至るまでの間を「クラッチ切断中」と判定し、その後、シフトアップ角度閾値3に至るまでの間を「シフト中」、シフトアップ角度閾値3からシフトアップ角度閾値1に至るまでの間を「クラッチ締結中」と判定する。
図9に示すように、制御ユニット26は、このステップS31の判定で「クラッチ切断中」又は「シフト中」と判定すると(ステップS32)、予め規定された「クラッチ切断・シフト中処理」を実行し(ステップS33)、「クラッチ締結中」と判定すると(ステップS32)、予め規定された「クラッチ締結中処理」を実行する(ステップS34)。
図11は「クラッチ切断・シフト中処理」(ステップS33)を示すフローチャートである。
まず、制御ユニット26は、シフトアップかシフトダウンかを判定し(ステップS41)、次に現在のギアポジションを判定する(ステップS42)。ここで、ステップS41の判定は、図12に示すように、シフトスピンドル角度の時間変化に基づいてシフトアップかシフトダウンかを判定し、ギアポジションの判定は、図13に示すように、シフトスピンドル角度に基づいて判定する。
そして、シフトアップの場合(ステップS43:シフトアップ)、制御ユニット26は、エンジン回転数NEを低下させるべく、電子スロットル部23によってスロットルバルブ21の開度を絞ると共に、点火・燃料噴射制御(例えば、点火タイミングの遅角や燃料噴射量の低減)を行う(ステップS44)。
一方、シフトダウンの場合(ステップS43:シフトダウン)、制御ユニット26は、現在のギアポジションとシフトダウン後のギアポジションのレシオを特定し(ステップS45)、クラッチ切断時のエンジン回転数NEに、シフトダウン後のレシオを乗算することにより、シフトダウン後の予測エンジン回転数NEXを求める(ステップS46)。そして、制御ユニット26は、電子スロットル部23によってスロットルバルブ21の開度を増やすことによって、エンジン回転数NEを予測エンジン回転数NEXにフィードバック制御すると共に、点火・燃料噴射制御(例えば、点火タイミングの進角や燃料噴射量の増加)を行う(ステップS47)。
図14は「クラッチ締結中処理」(ステップS34)を示すフローチャートである。
まず、制御ユニット26は、シフトスピンドル角度−基準アクチュエータ駆動指令値X1を示すテーブルを検索することにより、基準アクチュエータ駆動指令値X1を特定する(ステップS51)。基準アクチュエータ駆動指令値X1は、所定の温度環境下で所定のエンジンオイルを使用した場合に生じるクラッチ引きずり量NEMのときに最適なアクチュエータ駆動指令値であり、本実施形態では、通常使用温度(例えば、25度)でメーカー指定のエンジンオイルを劣化していない状態で使用した場合に最適なアクチュエータ駆動指令値に設定される。図15は、このテーブルを模式的に示す図である。
次に、制御ユニット26は、初期引きずり判定で求めたクラッチ引きずり量NEM(エンジン回転数NEとメイン軸回転数NMの差分値)−第1補正係数KAを示すテーブルを検索することにより、第1補正係数(第1補正情報)KAを特定する(ステップS52)。図16は、このテーブルを模式的に示す図である。
図16に示すように、第1補正係数KAが値1となる範囲は、基準アクチュエータ駆動指令値X1が最適なアクチュエータ駆動指令値となるときのクラッチ引きずり量NEMの範囲であり、言い換えれば、通常使用温度でメーカー指定のエンジンオイルを劣化していない状態で使用している時(適正範囲)である。また、第1補正係数KAが値1未満のときは、エンジンオイルが相対的に高粘度でクラッチ引きずり量NEMが大きい時に対応し、値1を超えるときは、エンジンオイルが相対的に低粘度でクラッチ引きずり量NEMが小さい時に対応する。これによって、初期引きずり判定時のオイル粘度が高いほど値が小さくなる第1補正係数KAが設定される。この第1補正係数KAは、制御ユニット26のメモリに記憶される。
次いで、制御ユニット26は、図17に示すように、変速クラッチ44の締結時におけるエンジン回転数NEの変化率(変化情報)を算出し(ステップS53)、エンジン回転数NEの変化率−第2補正係数KBを示すテーブルを検索することにより、第2補正係数(第2補正情報)KBを特定する(ステップS53)。
図18は、エンジン回転数NEの変化率−第2補正係数KBのテーブルを示している。第2補正係数KBが値1となる範囲は、基準アクチュエータ駆動指令値X1が最適なアクチュエータ駆動指令値となるときのエンジン回転数NEの変化率であり、言い換えれば、通常使用温度でメーカー指定のエンジンオイルを無劣化で使用している時(適正範囲)である。なお、エンジン回転数NEの変化率に代えて、エンジン回転数NEの所定時間当たりの変化回転数(変化情報)を用いても良い。
また、第2補正係数KBが値1未満のときは、エンジンオイルが相対的に低粘度でエンジン回転数NEの変化率が大きい時に対応し、値1を超えるときは、エンジンオイルが相対的に低粘度でエンジン回転数NEの変化率が小さい時に対応する。これによって、変速時のオイル粘度が高いほど値が小さくなる第2補正係数KBが特定される。この第2補正係数KBは、制御ユニット26のメモリに記憶される。ここで、この「クラッチ締結中処理」は変速毎に行われるので、第2補正係数KBは最新の値に更新されるようになっている。
続いて、制御ユニット26は、第1補正係数KAと第2補正係数KBとの乗算値である第3補正係数(第3補正情報)KCを求め(ステップS56)、アクチュエータ駆動指令値X2を、基準アクチュエータ駆動指令値X1に第3補正係数KCを乗算した値に設定する(ステップS57)。
本構成では、第3補正係数KCが、初期引きずり判定時のオイル粘度と変速時のオイル粘度とを反映した補正係数であるため、第3補正係数KCで基準アクチュエータ駆動指令値X1を補正することにより、エンジン起動時のクラッチ引きずり量と、変速時のクラッチ引きずり量との両方を反映したアクチュエータ駆動指令値X2を設定する。
この場合、クラッチ引きずり量が多いほど、アクチュエータ駆動指令値X2が小さい値となるので、単位時間当たりのアクチュエータ駆動量が小さくなり、クラッチ締結に要する時間が長くなってシフトショックを低減した変速ができる。一方、クラッチ引きずり量が少ないほど、アクチュエータ駆動指令値X2が大きい値となるので、単位時間当たりのアクチュエータ駆動量が多くなり、クラッチ締結に要する時間が短くなり、素早い変速が可能になる。この場合、クラッチの引きずり量が小さいので、変速クラッチ44の引きずりに起因するシフトショックは小さく、シフトショックの少ない素早い変速が可能になる。
また、制御ユニット26は、シフトスピンドル角度−基準スロットルバルブ開度指令値Y1を示すテーブルを検索することにより、基準スロットルバルブ開度指令値Y1を特定する(ステップS57)。基準スロットルバルブ開度指令値Y1は、所定の温度環境下で所定のエンジンオイルを使用した場合に生じるクラッチ引きずり量NEMのときに最適なスロットルバルブ開度指令値であり、本実施形態では、通常使用温度(例えば、25度)でメーカー指定のエンジンオイルを劣化していない状態で使用した場合に最適なアクチュエータ駆動指令値に設定され、図19にそのテーブルを模式的に示している。
制御ユニット26は、第3補正係数KC−第4補正係数KDを示すテーブルを検索することにより(ステップS58)、第3補正係数KC2を、基準スロットルバルブ開度指令値Y1補正用の補正係数(第4補正係数KD)に変換する。ここで、図20はそのテーブルを模式的に示しており、第3補正係数KCと第4補正係数(第4補正情報)KDとは一次特性で表される。
次いで、制御ユニット26は、スロットルバルブ開度指令値Y2を、基準スロットルバルブ開度指令値Y1に第3補正係数KCを乗算した値に設定することにより(ステップS59)、エンジン起動時のクラッチ引きずり量と、変速時のクラッチ引きずり量との両方を反映したスロットルバルブ開度指令値Y2を設定する。
この場合、クラッチ引きずり量が多いほど、スロットルバルブ開度指令値Y2が小さい値となるので、単位時間当たりのスロットルバルブ開度変化量が小さくなってエンジントルクが抑えられ、これによっても、シフトショックを低減した変速ができる。
一方、クラッチ引きずり量が少ないほど、スロットルバルブ開度指令値Y2が大きい値となるので、単位時間当たりのスロットルバルブ開度変化量が多くなり、十分なエンジントルクを確保した状態で変速ができる。
図21はエンジン34を起動してシフトアップする時の動作を示している。
時刻t1でエンジン34が起動すると、制御ユニット26は、変速機42がニュートラルでない場合はニュートラルにし、時刻t2でスロットルバルブ21を開けてエンジン回転数NEを目標回転数N1に維持し、時刻t3〜時刻t4の間、変速クラッチ44の引きずり状態を判定し、「エンジン回転数NEとメイン軸回転数NMの差分値」であるクラッチ引きずり量NEMを求める。この判定の間、制御ユニット26は、シフトスピンドル124を回転させて変速クラッチ44を切断状態に制御しており、時刻t4で引きずり状態の判定を終えると、スロットルバルブ21を初期位置に戻すと共に、シフトスピンドル124を戻して変速クラッチ44を連結状態に戻す。
その後、制御ユニット26は、シフトアップの変速制御の「クラッチ切断」及び「シフト中」の期間(時刻t5〜t7)では、上述した「クラッチ切断・シフト中処理」(ステップS33)を実行することにより、シフトアップ時においては、電子スロットル部23のスロットル制御、及び、点火・燃料噴射制御によってエンジン回転減少制御が実行される(ステップS44)。これにより、速やかにエンジン回転数NEが、シフトアップ後の予測エンジン回転数NEXに制御される。
続いて、制御ユニット26は、時刻t7で「クラッチ締結中」と判定すると、上述した「クラッチ締結中処理」(ステップS34)を実行する。この場合、図14のステップS52〜S56に示すように、制御ユニット26は、初期引きずり判定時のオイル粘度に対応する第1補正係数KAと、今回のシフトアップにおけるオイル粘度に対応する第2補正係数KBとを求め、これらを乗算した第3補正係数KCに基づいてアクチュエータ駆動指令値X2を設定するので、図21に示すように、クラッチ引きずり量が多いほど、クラッチ締結に要する時間を長くしてシフトショックを低減した変速ができ、また、クラッチ引きずり量が小さいほど、クラッチ締結に要する時間を短くしてシフトショックを低減しつつ迅速な変速ができる。
さらに、制御ユニット26は、上述のクラッチ・シフト制御に加え、時刻t7で「クラッチ締結中」と判定すると、図14のステップS57〜59に示すように、第3補正係数KCに基づいてスロットルバルブ開度補正用の第4補正係数KDを求め、この第4補正係数KDに基づいてスロットルバルブ開度指令値Y2を設定するので、図21に示すように、クラッチ引きずり量が多いほどエンジントルクを抑え、これによっても、シフトショックを低減した変速ができ、また、クラッチ引きずり量が小さいほどエンジントルクが確保され、十分なエンジントルクを確保した状態で変速ができる。
すなわち、本構成では、クラッチ引きずり状態に応じてクラッチ・シフト制御とスロットル制御とを可変させることにより、クラッチ引きずり状態が示すオイル粘度に応じたクラッチ・シフト制御とスロットル制御とが可能になる。このため、オイル交換、経時変化によるオイル劣化、又は、極低温でオイル粘度が高くなり、変速クラッチ44の引きずりが大きい場合でも、シフトショックを低減した変速が可能になる。
以上説明したように、本実施の形態では、制御ユニット26が、エンジン34の作動時、クラッチ・シフト駆動部98によって湿式クラッチである変速クラッチ44を切断した状態にしてエンジン回転数NEとメイン軸回転数NMとの差に基づいて変速クラッチ44の引きずり状態を判定し、この引きずり状態に基づいてクラッチ・シフト駆動部98のクラッチ・シフト制御と電子スロットル部23のスロットル制御とを調整するので、クラッチ引きずり状態が示すオイル粘度に応じたクラッチ・シフト制御とスロットル制御とが可能になり、オイル交換や経時変化や温度等でオイル粘度が変わってもシフトショックを低減することができる。
この場合、制御ユニット26は、変速クラッチ44の引きずりが多いほど、クラッチ・シフト駆動部98の変速に要する時間を長くすると共に、電子スロットル部23によってクラッチ締結時のエンジントルクを小さくするので、オイル粘度が高いほど変速に要する時間が長く、且つ、クラッチ締結時のエンジントルクが小さくなり、オイル粘度が高くてもシフトショックを低減することができる。また、オイル粘度が低いときはシフトショックを抑えつつ素早い変速が可能になる。
しかも、制御ユニット26は、エンジン34の起動時に、変速機42をニュートラルにした上でクラッチ切断状態のときのエンジン回転数NEとメイン軸回転数NMとの差を検出し、この検出結果に対応する第1補正係数(第1補正情報)KAを設定し、この第1補正係数KAに基づいてクラッチ・シフト制御とスロットル制御とを調整するので、エンジン起動時のオイル粘度に応じたクラッチ・シフト制御とスロットル制御とが可能になり、エンジン起動後すぐにシフトショックを低減することができる。
さらに、制御ユニット26は、変速クラッチ44が締結中のエンジン回転数NEの変化率(変化情報)を検出し、この検出結果に対応する第2補正係数(第2補正情報)KBを設定し、この第2補正係数KBに基づいてクラッチ・シフト制御とスロットル制御とを更に調整しているので、変速時のオイル粘度に応じたクラッチ・シフト制御とスロットル制御とが可能になり、より適切にシフトショックを低減することができる。しかも、変速毎に第2補正係数KBを最新の値に更新するので、直前の変速時のオイル粘度に合わせて各制御を行うことが可能になる。
この場合、制御ユニット26は、エンジン回転数NEの変化率が小さいほど、クラッチ・シフト駆動部98の変速に要する時間を長くすると共に、電子スロットル部23によってクラッチ締結時のエンジントルクを小さくするので、より適切にシフトショックを低減しながら、その範囲で素早い変速が可能になる。
また、本自動二輪車10は、エンジン34と変速クラッチ44との間に遠心式の発進クラッチ40を備え、制御ユニット26は、上記引きずり状態を判定する場合に、クラッチ・シフト駆動部98によって変速クラッチ44を切断した状態にすると共に、電子スロットル部23によってエンジン回転数NEを、発進クラッチ40が締結する回転数である目標回転数N1に上昇させるので、遠心式の発進クラッチ40を備えた構成で、変速クラッチ44の引きずり状態を判定することができる。
さらに、本自動二輪車10のクラッチ・シフト駆動部98は、変速クラッチ44と変速機42とを連動させるクラッチ・シフト連動機構であるシフトスピンドル124を作動させる単一のシフトアクチュエータ96を有し、制御ユニット26は、変速クラッチ44の引きずり状態に基づいてシフトアクチュエータ96を制御するので、単一のシフトアクチュエータ96で変速クラッチ44を切断状態にして変速機42のギアポジションを切り換える構成で、オイル粘度に起因するシフトショックを低減しつつ、その範囲で素早い変速が可能になる。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、上記実施形態においては、シフトショック低減のために、変速クラッチ44の引きずり状態に基づいてクラッチ・シフト制御とスロットル制御とを調整する場合を説明したが、これに限らず、クラッチ・シフト制御とスロットル制御との少なくともいずれかのみを調整するようにしてもよい。
また、上記実施形態において、変速クラッチ44の引きずりを示す情報(エンジン回転数NEとメイン軸回転数NMとの差、又は、エンジン回転数NEの変化率)が予め定めた閾値を超えるか否かを判定し、この閾値を超える場合、つまり、オイル粘度が特に高くシフトショックが発生し易い場合には、クラッチ締結時に、エンジントルクを低減する点火・燃料噴射制御(例えば、点火タイミングの遅角や燃料噴射量の低減)を行うようにしても良い。これによれば、よりシフトショックを低減することができる。
また、上記実施形態では、図1に示す自動二輪車10のシフトショック低減装置に本発明を適用する場合を説明したが、これに限らず、他の車両のシフトショック低減装置に本発明を適用しても良い。この車両には、車体に跨って乗車する鞍乗り型車両が含まれ、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)に分類される三輪車両や四輪車両でも良い。
1 自動二輪車(車両)
21 スロットルバルブ
23 電子スロットル部
26 制御ユニット(制御部)
34 エンジン
34K 吸気通路
40 発進クラッチ
42 変速機
44 変速クラッチ(湿式クラッチ)
76 メイン軸(変速機軸)
96 シフトアクチュエータ
98 クラッチ・シフト駆動部
120 車速センサ(車速検知部)
124 シフトスピンドル(クラッチ・シフト連動機構)
KA 第1補正係数(第1補正情報)
KB 第2補正係数(第2補正情報)
KC 第3補正係数(第3補正情報)
KD 第4補正係数(第4補正情報)
N0 アイドリング回転数
N1 初期引きずり判定用の目標回転数
NE エンジン回転数
NM メイン軸回転数(変速機軸回転数)

Claims (8)

  1. 変速機(42)との間に湿式クラッチ(44)を有するエンジン(34)と、変速操作に応じて前記湿式クラッチ(44)を切断状態にして前記変速機(42)のギアポジションを切り換えるクラッチ・シフト駆動部(98)とを備える車両のシフトショック低減装置において、
    前記エンジン(34)の吸気通路(34K)に設けられたスロットルバルブ(21)を開閉する電子スロットル部(23)を備え、
    前記エンジン(34)の作動時、前記変速機(42)をニュートラルにした上で前記クラッチ・シフト駆動部(98)によって前記湿式クラッチ(44)を切断した状態にしてエンジン回転数と変速機軸(76)の回転数との差に基づいて前記湿式クラッチ(44)の引きずり状態を判定し、この引きずり状態に基づいて前記クラッチ・シフト駆動部(98)のクラッチ・シフト制御と前記電子スロットル部(23)のスロットル制御との少なくともいずれかを調整する制御部(26)を有することを特徴とする車両のシフトショック低減装置。
  2. 前記制御部(26)は、前記湿式クラッチ(44)の引きずりが多いほど、前記クラッチ・シフト駆動部(98)の変速に要する時間を長くすると共に、前記電子スロットル部(23)によってクラッチ締結時のエンジントルクを小さくすることを特徴とする請求項1に記載の車両のシフトショック低減装置。
  3. 前記制御部(26)は、前記エンジン(34)の起動時に、前記変速機(42)をニュートラルにした上で前記クラッチ・シフト駆動部(98)によって前記湿式クラッチ(44)を切断した状態にしてエンジン回転数と変速機軸(76)の回転数との差を検出し、この検出結果に対応する第1補正情報を設定し、この第1補正情報に基づいてクラッチ・シフト制御とスロットル制御とを調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両のシフトショック低減装置。
  4. 前記制御部(26)は、前記湿式クラッチ(44)が締結中のエンジン回転数の変化情報を検出し、この検出結果に対応する第2補正情報を設定し、この第2補正情報に基づいてクラッチ・シフト制御とスロットル制御とを更に調整することを特徴とする請求項3に記載の車両のシフトショック低減装置。
  5. 前記制御部(26)は、前記エンジン回転数の変化率が小さいほど、前記クラッチ・シフト駆動部(98)の変速に要する時間を長くすると共に、前記電子スロットル部(23)によってクラッチ締結時のエンジントルクを小さくすることを特徴とする請求項4に記載の車両のシフトショック低減装置。
  6. 前記エンジン(34)と前記湿式クラッチ(44)との間に遠心式の発進クラッチ(40)を備え、
    前記制御部(26)は、前記引きずり状態を判定する場合に、前記クラッチ・シフト駆動部(98)によって前記湿式クラッチ(44)を切断した状態にすると共に、前記電子スロットル部(23)によって前記エンジン回転数を、前記発進クラッチ(40)が締結する回転数に上昇させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の車両のシフトショック低減装置。
  7. 前記制御部(44)は、前記湿式クラッチ(44)の引きずりが予め定めた閾値を超える場合に、前記エンジン(34)の点火・燃料噴射制御を行ってエンジントルクを更に小さくすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の車両のシフトショック低減装置。
  8. 前記クラッチ・シフト駆動部(98)は、前記湿式クラッチ(44)と前記変速機(42)とを連動させるクラッチ・シフト連動機構(124)を作動させる単一のシフトアクチュエータ(96)を有し、
    前記制御部(26)は、前記湿式クラッチ(44)の引きずり状態に基づいて前記シフトアクチュエータ(96)を制御することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の車両のシフトショック低減装置。
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