JP2012235673A - 熱電発電装置およびそれを用いた熱電発電方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高炉スラグ凝固物を鋳造する装置において、発生する廃熱を回収するために、プロセス内の熱源温度とプロセス周辺の雰囲気温度との温度差を利用し、熱エネルギーを電気エネルギーに変換して回収する熱電発電ユニットを備える熱電発電装置を提供する。
【解決手段】熱電発電ユニットを、連続して溶融スラグを受滓する分割式金属製鋳型を有するスラグ鋳造装置の該分割式金属製鋳型の底部に組込む。
【選択図】図2

Description

本発明は、連続して溶融スラグを受滓する分割式金属製鋳型を有するスラグ鋳造装置より発生する廃熱を利用し、その熱エネルギーを電気エネルギーに変換して回収する熱電発電装置およびそれを用いた熱電発電方法に関するものである。
我が国の道路舗装は、アスファルト舗装が主流となっている。これは、セメントを使用するコンクリート舗装と比較して、施工速度が速く、かつ養生が不要なため、特に既設道路を補修する際、交通遮断時間を短くすることができる。
このようなアスファルト舗装の表層に使用されるアスファルト・コンクリートは、骨材とアスファルトよりなっていて、骨材の比率が90%以上を占めている。また、骨材は、可塑性のあるアスファルトをバインダーに用いているため、車の荷重に対する道路の形状維持、およびタイヤによる摩耗防止の役割を担っている。そのため、アスファルト・コンクリート用の骨材は、一般の建築用コンクリートの骨材よりも強度が高く、かつ硬質で耐摩耗性に優れたものが要求されている。
従って、通常、アスファルト・コンクリート用骨材としては、耐摩耗性の低い石灰石等は利用されずに、硬質砂岩等の硬い石が使用されている。しかしながら、硬い石を原料とする骨材の産地が限定されているため、道路を施工する地域によっては、骨材を遠方より輸送してくる必要があり、輸送コスト増の問題がある。
アスファルト舗装要綱では、アスファルト・コンクリート用骨材に利用できるものとして、鉄鋼スラグ、特に、加熱アスファルト混合用として単粒度製鋼スラグ(SS)とクラッシャラン製鋼スラグ(CSS)が規定されている。これらはいずれも、製鋼スラグの硬さを活かした用途であり、アスファルト・コンクリート用の骨材全体に占める割合は、現在、ごくわずかとはいえ、実際に使用されている。
ただし、製鋼スラグは、天然骨材と比べた場合、その比重が15〜20%ほど大きいため、施工体積当たりの骨材の重量が増大する。そのため、輸送費が余計にかかるといった問題がある。さらに、製鋼スラグには、金属分を含むといった問題点も持っている。
一方、鉄鋼スラグのうち、高炉から排出されたスラグ(いわゆる高炉スラグ)は徐冷されて凝固したもの(いわゆる高炉徐冷スラグ)が路盤材などに利用されてはいるものの、アスファルト・コンクリートの骨材としては利用されていない。
この理由は、高炉徐冷スラグは耐摩耗性が低いため、アスファルト・コンクリート用骨材として適さないからである。ちなみに、一般的なアスファルト・コンクリートに使用される骨材の耐摩耗性を示すすりへり減量は、15%程度であるが、高炉徐冷スラグでは、すりへり減量が約30%と高く、石灰石よりも劣っている。また、高炉徐冷スラグは多孔質であることから、吸水率が高く、フレッシュコンクリートの流動性が低下するという問題もあるため、一部で使用されるに止まっている。
ここに、高炉徐冷スラグの弱点である多孔質な点を改善して緻密化する方法として、薄層多層法と称する方法が知られている。この方法は、例えば、非特許文献1に詳細に述べられているように、緩やかな傾斜を有する平滑な冷却ヤードに溶融スラグを薄く流し、冷却は空冷による自然冷却で行い、ついで、同じように、溶融スラグを2層、3層と次々に重ねていき、最上層の流し込み終了後、さらに空冷あるいはごく少量の冷却水を散水して冷却する方法である。
この方法によれば、少なくとも溶融スラグの流下近傍は、先に流れた溶融スラグによって予熱されているので、スラグ温度が高く、しかもスラグ層が薄いので、発生ガスが浮上分離し易く、その結果、緻密な徐冷スラグとなって、コンクリート粗骨材向け原料に適した品質となり、特に各層の厚みを60mm以下にすれば、絶乾比重が2.4g/cm3以上というJIS粗骨材規格を満たすとされている。
また、特許文献1には、吸水率が低く、1.5%以下で、かつ耐摩耗性の高い高炉スラグ凝固物の鋳造方法が開示されている。また、すりへり減量が20%以下であって、アスファルト舗装に用いるアスファルト・コンクリート用骨材に適した緻密な高炉スラグ凝固物を連続的に効率よく鋳造する方法、および鋳型の変形を防止して、安定的にアスファルト舗装用骨材に適した緻密な高炉スラグ凝固物を鋳造する装置が併せて示されている。
ここに、近年の環境問題の高まりに連れて、各種製造プロセスにおける省資源化への取組みが、各方面で模索されている。その内の一つが、上記したような製造プロセスの廃熱を、いわゆるゼーベック効果を利用した熱電発電素子を用いて直接電力に変換して利用するというものである。
特開2003−221611号公報
「製鉄研究」第301号、1980年、p.13355-13362
しかしながら、特許文献1には、安定的にアスファルト舗装用骨材に適した緻密な高炉スラグ凝固物を鋳造するスラグ鋳造装置が提供されているものの、スラグの顕熱/潜熱の利用については、全く考慮が払われていない。
本発明は、上記した現状に鑑み開発されたもので、上記のようなスラグ鋳造装置において発生する廃熱を回収するために、プロセス内の熱源温度とプロセス周辺の雰囲気温度との温度差を利用し、熱エネルギーを電気エネルギーに変換して回収する熱電発電ユニットを備える熱電発電装置を、それを用いた熱電発電方法と共に提供することを目的とする。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電発電モジュールと、該熱電発電モジュールの少なくとも高温面側に設置した絶縁材と熱源からの熱を受ける受熱板とを具える熱電発電ユニットからなり、該熱電発電ユニットを、連続して溶融スラグを受滓する分割式金属製鋳型を有するスラグ鋳造装置の該分割式金属製鋳型の底部に組込んだことを特徴とする熱電発電装置。
2.前記熱電発電ユニットが、さらに前記熱電発電モジュールの低温面側に圧力調整手段を具え、該圧力調整手段が、前記分割式金属製鋳型の温度に応じて、該熱電発電ユニットと該分割式金属製鋳型の底部との接触面積を制御する機能を有することを特徴とする前記1に記載の熱電発電装置。
3.前記熱電発電ユニットが、該熱電発電ユニットを冷却する手段を備えることを特徴とする前記1または2に記載の熱電発電装置。
4.前記分割式金属製鋳型の上方に、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電発電モジュールと、該熱電発電モジュールの少なくとも高温面側に設置した絶縁材と熱源からの熱を受ける受熱板とを具える熱電発電ユニットを設置したことを特徴とする前記1乃至3のいずれかに記載の熱電発電装置。
5.前記1乃至4のいずれかに記載の熱電発電装置を用い、分割式金属製鋳型に受滓したスラグの熱を受熱して、電力に変換することを特徴とする熱電発電方法。
本発明の熱電発電装置を用いることで、吸水率が1.5%以下で、すりへり減量が20%以下のアスファルト舗装に用いるアスファルト・コンクリート用骨材に適した緻密な高炉スラグ凝固物を、連続的に効率よく製造するに際し、スラグが凝固する際の廃熱を、有効に利用して発電を行うことができるので、電気エネルギーを創生しつつ、アスファルト・コンクリート用骨材を作製することができる。
本発明に従う熱電発電ユニットの断面図である。 本発明の熱電発電装置を備えた高炉スラグ凝固物を鋳造するスラグ鋳造装置の例を示す配置図である。 鋳型厚みを変化させた場合の、熱電発電ユニットの高温側温度推移を示すグラフである。
以下、本発明を、図を用いて具体的に説明する。
図1中、1は熱電素子、2は電極であり、これらで熱電発電モジュール3を構成する。4は絶縁材、5は圧力調整手段である。また、6は熱伝導シート、7は保護板、そして、8で熱電発電ユニットを示す。さらに、9は受熱板である。
本発明の熱電発電ユニット8の基本構成は、図1に示したとおり、両側に電極2を備えたP型およびN型の熱電素子1と、その両側に配置したセラミックス製の絶縁材4と、低温側の絶縁材の外側に設けられた圧力調整手段5とからなる。なお、圧力調整手段5は高温側に設けることも、また低温側と高温側の両方に設けることもできる。
さらに、圧力調整手段5を作動させることにより、熱電発電ユニットの高温面側に適切な押圧力を付与し、熱源との所望の接触面積を確保することができる。
高炉徐冷スラグ(以下、単に高炉スラグという)からコンクリート用粗骨材を製造するためには、高炉スラグの気孔の量を減らして緻密にしなければならない。そのため、従来から、スラグ凝固・反転装置を用いる場合は、溶解した高炉スラグを鋳型上に流すに際し、水の存在下では高炉スラグが発泡し易いので、高炉スラグに対し直接水を散水することなく、冷却・凝固させる装置が用いられてきた。
図2に、本発明の実施に用いることができる高炉スラグ凝固物を鋳造するスラグ鋳造装置(以下、単にスラグ鋳造装置という)の一例を示す。本発明に用いるスラグ鋳造装置は、スラグ鍋から溶融スラグがスラグ樋に注がれたのち、図2に示したように、連続して鋳滓することができる連続鋳滓機の分割式金属製鋳型(以下、単に分割式鋳型または鋳型という)で溶融スラグを受滓し、連続的に凝固スラグとするものである。
上記の分割式鋳型の深さを調節することにより、所定厚みの板状に凝固した凝固スラグを作ることができる。この凝固スラグは、スラグ鋳造装置の連続鋳滓機の末端で鋳型が反転することにより、剥離して、地面等に落下し、回収される。そして、凝固スラグが剥離した分割式鋳型は、反転した状態で溶融スラグの供給位置へと戻り、再反転して、再び溶融スラグを受滓する。
また、分割式鋳型の温度は、鋳滓前の鋳型表面温度を測定できる位置と、反転直前の凝固スラグ表面温度を測定できる位置の2箇所に放射温度計を取り付けて測定することが好ましい。
高炉スラグの気孔率の低減には、高炉スラグの冷却・凝固速度を速くすることが最も有効である。また、高炉スラグは熱伝導率が低いので、冷却速度は、概ね高炉徐冷スラグの凝固厚みで決まる。そのため、高炉徐冷スラグの凝固厚みは、重要な制御因子の一つである。
すなわち、スラグを10mm以上の凝固厚みとすると、高炉スラグ中心部の冷却速度は、表面への水冷や、鋳型の熱伝導率、比熱等の冷却条件にほとんど影響を受けることはないので好ましい。一方、スラグを30mm以下の凝固厚みとすると、高炉スラグ内部からのガスの発生および生成した気泡が、凝固中に高炉スラグ内に捕らえられることなく、極めて効率的に抑制することができるため好ましい。従って、スラグの凝固厚みは、10〜30mm程度の範囲とすることが好ましい。
また、高炉スラグ冷却中のスラグ表面への散水は、高炉スラグの表層部が多孔質となって吸水率が高くなり、比重の低下やそのすりへり減量が増えるだけでなく、スラグ中のSと水との反応によってHSガスが発生して、周辺環境に悪影響を及ぼすので、好ましくない。
なお、鋳型から剥離した後の高炉スラグ凝固物は、そのまま放冷して冷却してもよい。このスラグ凝固物はスラグ表面温度が800〜1000℃、スラグ中心温度が1200℃未満と大きな顕熱を有していることから熱交換による蒸気回収や化学変換で、さらに顕熱を回収しても良い。剥離後は散水冷却しても、高炉スラグ凝固物の緻密さ、吸水率に変化はないが、上述したように、HSガスが発生して周辺環境を悪化させるので、できるだけ冷却に水を使用しないことが望ましい。
鋳型に、溶融状態の高炉スラグの流し込みや、凝固、冷却を、何度も繰り返すと、鋳型のベース温度が上昇してくる。このように鋳型自身の温度が高くなった場合、高炉スラグを冷却する能力が低下するだけでなく、鋳型自身の強度が低下したり、高炉スラグの凝固物と鋳型とが焼付いて凝固スラグの剥離ができなくなったりしまう。
そのため、現在では、鋳型の過剰な温度上昇を防ぐために、鋳型を裏面から間接冷却、または、スラグを排滓した際の鋳型を冷却することが必要になってくる。
本発明は、上記の加熱問題を解決するために、鋳型の裏面より熱電発電ユニットを介して、間接冷却することができる。その際には、鋳型の厚みを、使用する熱電発電素子Bi−Te系の耐熱温度を超えず、かつ最大の発電量が得られる厚みとすることが好ましい。参考までに、図3に、鋳型厚みを変化させた場合の、熱電素子の高温側の温度推移を示す。
鋳型自身の温度上昇を抑制し、生産性を上げるには、高温の高炉スラグを鋳型上で保持している時間を最短時間にすることが好ましい。そのため、鋳型からスラグが落下する時の温度を管理する必要がある。ここに、高炉スラグの温度が1200℃以下になった場合は、高炉スラグ凝固物の内部から溶融状態の高炉スラグが出てくることがなくなることが分かっている。従って、高炉スラグ内部が1200℃以下になるまで冷却すれば、完全に凝固した高炉スラグ凝固物が得られることになる。また、この時の高炉スラグ凝固物の表面温度は、約800〜1000℃になる。そこで、実際の生産設備では、高炉スラグ凝固物内部の温度を実測するのが困難であるため、高炉スラグ凝固物の表面温度を指標として管理すればよい。
鋳型底部の温度は熱電発電ユニットで効率よく発電するため、100℃〜300℃とする。また、さらに効率よく発電するために、使用温度範囲の異なった熱電発電ユニット(モジュール)を分割式鋳型に組込み、ユニットに組み込まれた圧力調整装置を用いて、鋳型底部の温度に応じ、最適な発電させる熱電発電ユニットを選択し、押圧力を負荷して接触させることもできる。
また、本発明では、鋳型の上方に熱電発電ユニットを設置することもできる。この鋳型の上方に設置した熱電発電ユニットは、スラグ表面温度が低くなった際も熱電発電を効率よく行えるように、熱電発電ユニットにつける受熱板の面積を熱電発電ユニットの面積に対して大きくすることや、フィン付きの受熱板を用いることができる。このフィン付の受熱板を用いて、受熱板の面積を大きくすることは、本発明において更に好ましい。
また、この鋳型の上方に設置した熱電発電ユニットは、分割式鋳型の傾斜に沿って、設置され、スラグ受滓から排滓まで低下するスラグ表面温度に応じて、その設置距離を変更することもできる。
本発明ではさらに、図1に示したように、上記した絶縁材4の外側に保護板7を設けることができる。なお、絶縁材4および高温面側の保護板7は、受熱板9とすることもできる。
これらの保護板7(受熱板9)は、本発明の熱電発電モジュールの使用環境下で用いることができる板であれば、金属板でもセラミックス板でも、後述するシート状或いはホイル状のものでも問題はないが、鉄板、銅板等が、高い熱伝達能力(ヒートシンク機能)も併せ持っているため好適である。
また、本発明では、図1に示したように、上記した絶縁材4と、上記した保護板7との間に、熱電発電効率の一層の向上を図るために、熱伝導シート6を設けることができる。これらの熱伝導シート6は、所定の熱伝導率を有しており、熱電発電モジュールの使用環境下で用いることができるシートであれば、特に制限はないが、グラファイトシート等が例示される。
本発明の熱電発電ユニット8には、低温面の絶縁材側に圧力調整手段5を設配することが好ましい。そして、この圧力調整手段5により、熱源の温度に応じて、熱電発電ユニットと受熱板の接触圧力を変えることで、熱源との所望の接触面積を確保し、所期した発電量を得るのである。
かかる圧力調整手段5としては、熱電発電ユニットの絶縁材に所定の圧力を付与することができる手段であれば、特に限定されないが、バネ型ブロック、油圧ピストン等を用いることが、圧力付与の均一性、安定性等の面から特に好適である。また、弾力があり、熱伝導のよい高熱伝導材を用いることもできる。
熱電発電ユニット中のモジュールの高温面に対する押圧力を、2MPa以下に制御することが好ましい。2MPaを超えると上記したモジュールが破損するおそれが出てくるからである。より好ましくは、0.5〜2MPaである。
さらに、本発明では、熱電発電モジュールの発電効率をより一層高めるため、熱電発電ユニットの低温面側に冷却手段(冷却デバイス)を別途設けることが好ましい。かかる冷却手段としては、特段の制限はないが、冷却フィンを具備した冷却デバイスや、接触熱伝達を活用した水冷デバイス、沸騰熱伝達を活用したヒートシンク等が例示される。なお、水冷デバイスは、例えば、一旦、公知の給水用ヘッダーに冷却水を受け、その冷却水を、分割式鋳型に予め設けられた冷却水配管に、カプラーなどを用いてフレキシブル配管を接続して供給する方式などがある。
本発明に従う熱電発電モジュールの大きさは、1×10-2m2以下とすることが好ましい。モジュールの大きさを上述とすることで熱電発電モジュールの変形を抑制することができるからである。より好ましくは、2.5×10-3m2以下である。
本発明では、上記した熱電発電ユニットを複数個同時に用いて、熱電発電ユニットを配置することができる。
この熱電発電ユニットの大きさは、1m2以下とすることが好ましい。ユニットを上述とすることで熱電発電モジュールの相互間や、熱電発電ユニット自体の変形を抑制することができるからである。より好ましくは、2.5×10-1m2以下である。
本発明の熱電発電装置を用いた熱電発電方法を説明すると、およそ10〜30mmの範囲の鋳込み深さを有する複数枚の連続した鋳型に、溶融状態のスラグを供給した後、鋳型の冷却および雰囲気への放熱によってスラグを冷却し、スラグの自由表面の温度が約1000℃以下になったときに鋳型から排出する高炉スラグ凝固物を、連続的に製造する工程において、約1400℃から約800℃の範囲のスラグからの放散熱を、分割式鋳型に組込んだ熱電発電ユニットおよび、必要に応じて分割式鋳型上方に設置した熱電発電ユニットにより回収して、電気を創生するものである。
以下、本発明を実施した例を説明する。
分割式鋳型としては、縦:1m、横:2m、深さ:20mmで、厚みが8mmの鋳鋼製鋳型を用いた。
なお、個々のモジュールは、図1に示した熱電発電ユニット8とし、主な仕様は、以下のようにした。すなわち、熱電発電ユニットは、熱電発電モジュール(性能10kW/m2 、大きさ2.5×10-3(厚み:5mm×長さ:50mm×幅:50mm))を格子状に並べた。圧力調整装置により、スラグの温度に応じて保護板として用いた受熱板(鉄板)とモジュールとの接触圧力を制御した。なお、両ユニットとも、グラファイトシートの熱伝導シート付きとした。
本実施例では、まず、高炉の炉下で、容量:40tonのスラグ鍋に溶融状態の高炉スラグを受滓し、図2に示した連続鋳滓機まで移送した。このスラグ鍋から溶融スラグを約2ton/min程度の流出速度で流出させ、スラグ樋を介して、移動している分割式鋳型上に供給した。このとき分割式鋳型の移動速度は約17m/minとした。本装置における鋳型の枚数は132枚、装置の全長は約65mであった。
上記した条件で、熱電発電を行ったところ、鋳型1枚あたり約5kWの発電量が得られ、鋳型は132枚なので、結果的に0.7MWの発電ができた。従って、本発明に従う発明例では、電気エネルギーを効果的に創生していることが分かる。
また、受滓してから230秒間保持することで、反転直前の凝固スラグ表面温度は1000℃以下となり、反転・剥離・落下した凝固スラグから溶融スラグが出てくることはなかった。すなわちスラグ中心温度は1200℃以下であった。
また、鋳鋼製鋳型の厚みを最適化することにより、熱電発電装置による発電量の最大化を図った。
ここでは、使用する熱電発電素子Bi−Te系の耐熱温度を超えず、最大の発電量が得られる厚みとした。反転、再反転の時間は最小化し、発電量が最大限得られるようにした。
なお、本発明に従う発明例は、そのいずれもが、緻密な高炉スラグの品質で、かつ吸水率:1.5%以下、すりへり減量:20%以下のアスファルト・コンクリート用骨材に適した緻密な高炉スラグ凝固物が製造できていることを確認した。
溶融スラグの流出速度をもっと速くしたいときには、金属製鋳型を大きくしたり、連続鋳滓機の機長を延長して金属製鋳型の移動速度を速くすることもできる。
本発明によれば、スラグ鋳造装置から発生する熱を、効果的に電力へと変換できるので、製造工場における省エネルギーに貢献する。
本発明ではスラグ排さいの熱を利用しているが、他の熱源、例えば、溶鋼や溶銑等を熱源として、例えば、鋳銑機などに適用することができる。
1 熱電素子
2 電極
3 熱電発電モジュール
4 絶縁材
5 圧力調整手段
6 熱伝導シート
7 保護板
8 熱電発電ユニット
9 受熱板

Claims (5)

  1. 熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電発電モジュールと、該熱電発電モジュールの少なくとも高温面側に設置した絶縁材と熱源からの熱を受ける受熱板とを具える熱電発電ユニットからなり、該熱電発電ユニットを、連続して溶融スラグを受滓する分割式金属製鋳型を有するスラグ鋳造装置の該分割式金属製鋳型の底部に組込んだことを特徴とする熱電発電装置。
  2. 前記熱電発電ユニットが、さらに前記熱電発電モジュールの低温面側に圧力調整手段を具え、該圧力調整手段が、前記分割式金属製鋳型の温度に応じて、該熱電発電ユニットと該分割式金属製鋳型の底部との接触面積を制御する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の熱電発電装置。
  3. 前記熱電発電ユニットが、該熱電発電ユニットを冷却する手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の熱電発電装置。
  4. 前記分割式金属製鋳型の上方に、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電発電モジュールと、該熱電発電モジュールの少なくとも高温面側に設置した絶縁材と熱源からの熱を受ける受熱板とを具える熱電発電ユニットを設置したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の熱電発電装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の熱電発電装置を用い、分割式金属製鋳型に受滓したスラグの熱を受熱して、電力に変換することを特徴とする熱電発電方法。
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CN104883094A (zh) * 2015-06-12 2015-09-02 天津大学 一种利用锅炉排渣废热的温差发电装置和照明系统

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