JP2012235402A - インピーダンス整合回路、アンテナ装置および通信端末装置 - Google Patents

インピーダンス整合回路、アンテナ装置および通信端末装置 Download PDF

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紀行 植木
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Abstract

【課題】広い周波数帯域で給電回路とアンテナ素子とをインピーダンス整合させるインピーダンス整合回路、それを備えたアンテナ装置および通信端末装置を構成する。
【解決手段】インピーダンス整合回路101は、第1トランスT1を含む第1トランス回路TC1と、第2トランスT2を含み、第1トランス回路TC1の共振周波数とは異なる周波数で共振する第2トランス回路TC2とを備えている。第1トランスT1の一次側コイルL11と第2トランスT2の一次側コイルL21とは電磁界結合していて、第1トランスT1の二次側コイルL12と第2トランスT2の二次側コイルL22とが電磁界結合している。第2トランス回路TC2には、第2トランス回路TC2を伝搬する信号の位相を、第1トランス回路TC1を伝搬する信号の位相とは異ならせる移相器としてのインダクタLS1,LS2を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、アンテナ装置等に適用するインピーダンス整合回路に関し、特に、広い周波数帯域で整合するインピーダンス整合回路、それを備えたアンテナ装置および通信端末装置に関する。
携帯電話等の通信端末装置には、アンテナ素子と給電回路とをインピーダンス整合させることを目的として、アンテナ素子と給電回路との間に整合回路が設けられている。そして、近年の通信端末装置のマルチバンド化に伴い、この整合回路は広帯域に亘ってその機能を果たすことが要求されるようになっている。
広い周波数帯域に対応するアンテナ装置としては、帯域毎の整合回路を有するもの(特許文献1)や、アンテナの電気長をアクティブ素子で切り換えるもの(特許文献2)が一般的である。
特表2003−536338号公報 特開2008−118535号公報
ところが、特許文献1,2に示されているアンテナ装置においては、そのアンテナ素子のパターンを端末ごとに設計する必要があり、また、信号経路を切り替えるためのスイッチング回路のようなアクティブ素子が必要となる。
本発明は上述した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、広い周波数帯域で給電回路とアンテナ素子とをインピーダンス整合させるインピーダンス整合回路、それを備えたアンテナ装置および通信端末装置を提供することにある。
本発明のインピーダンス整合回路は給電回路とアンテナ素子との間の信号経路に挿入されるインピーダンス整合回路において、
第1トランスを含み、第1の共振周波数を有する第1トランス回路と、第2トランスを含み、前記第1トランス回路に対して並列接続され、前記第1の共振周波数とは異なる第2の共振周波数を有する第2トランス回路と、を備え、
前記第2トランス回路は、前記第2トランスに接続され、前記第2トランス回路を伝搬する信号の位相を、前記第1トランス回路を伝搬する信号の位相とは異ならせる移相器を備えることを特徴とする。
また、本発明のアンテナ装置は、アンテナ素子と給電回路との間に接続されるインピーダンス整合回路および前記アンテナ素子を備え、
前記インピーダンス整合回路は、第1トランスを含み、第1の共振周波数を有する第1トランス回路と、第2トランスを含み、前記第1トランス回路に対して並列接続され、前記第1の共振周波数とは異なる第2の共振周波数を有する第2トランス回路と、を備え、
前記第2トランス回路は、前記第2トランスに接続され、前記第2トランス回路を伝搬する信号の位相を、前記第1トランス回路を伝搬する信号の位相とは異ならせる移相器を備えることを特徴とする。
また、本発明の通信端末装置は、アンテナ素子と給電回路との間に接続されるインピーダンス整合回路、前記アンテナ素子および前記給電回路を備え、
前記インピーダンス整合回路は、第1トランスを含み、第1の共振周波数を有する第1トランス回路と、第2トランスを含み、前記第1トランス回路に対して並列接続され、前記第1の共振周波数とは異なる第2の共振周波数を有する第2トランス回路と、を備え、
前記第2トランス回路は、前記第2トランスに接続され、前記第2トランス回路を伝搬する信号の位相を、前記第1トランス回路を伝搬する信号の位相とは異ならせる移相器を備えることを特徴とする。
本発明のインピーダンス整合回路によれば、広帯域に亘ってアンテナ素子と給電回路との間のインピーダンス整合をとることができる。
また、本発明のアンテナ装置によれば、広帯域に亘って放射効率の良いアンテナ特性が得られる。
また、本発明の通信端末装置によれば、周波数帯域の異なる各種の通信システムに容易に適用できる。
図1は第1の実施形態のインピーダンス整合回路101およびそれを備えたアンテナ装置の回路図である。 図2は図1に示したインピーダンス整合回路101の反射係数の周波数特性を示す図である。 図3は第2の実施形態のインピーダンス整合回路102およびそれを備えたアンテナ装置の回路図である。 図4は図3に示したインピーダンス整合回路102の反射係数の周波数特性を示す図である。 図5は第3の実施形態のインピーダンス整合回路103およびそれを備えたアンテナ装置の回路図である。 図6は第4の実施形態のインピーダンス整合回路104およびそれを備えたアンテナ装置の回路図である。 図7(A)はインピーダンス整合回路101を備えた第1例の通信端末装置、図7(B)は第2例の通信端末装置のそれぞれの構成図である。
《第1の実施形態》
図1は第1の実施形態のインピーダンス整合回路101およびそれを備えたアンテナ装置の回路図である。
図1に示すように、アンテナ素子12と給電回路30との間の信号経路にインピーダンス整合回路101が挿入されている。すなわちインピーダンス整合回路101の給電ポートPfに給電回路30が接続されていて、アンテナポートPaにアンテナ素子12が接続されている。アンテナ素子12は例えばモノポール型アンテナであり、このアンテナ素子12の給電端にインピーダンス整合回路101が接続されている。このアンテナ素子12とインピーダンス整合回路101とでアンテナ装置が構成される。給電回路30は高周波信号をアンテナ素子12に給電するための高周波回路であり、高周波信号の生成や処理を行うが、高周波信号の合波や分波を行う回路を含んでいてもよい。
インピーダンス整合回路101は、第1トランスT1を含む第1トランス回路TC1と、第2トランスT2を含み、第1トランス回路TC1の共振周波数とは異なる周波数で共振する第2トランス回路TC2とを備えている。第1トランス回路TC1および第2トランス回路TC2は互いに並列に接続されている。
第1トランスT1は一次側コイルL11と二次側コイルL12を備えていて、第2トランスT2は一次側コイルL21と二次側コイルL22を備えている。第1トランスT1および第2トランスT2は、それぞれのコイルのインダクタンスと巻線間の浮遊容量とによって自己共振周波数が定まっている。
第1トランスT1の一次側コイルL11と第2トランスT2の一次側コイルL21とは電磁界結合している。また、第1トランスT1の二次側コイルL12と第2トランスT2の二次側コイルL22とは電磁界結合している。なお、ここで言う「電磁界結合」は、主に磁界を介しての結合であるが、電界を介する結合も一部含むことから「電磁界結合」と表現する。
第2トランス回路TC2には、第2トランスT2に接続されたインダクタLS1,LS2を備えている。このインダクタLS1,LS2は第2トランス回路TC2を伝搬する信号の位相を第1トランス回路TC1を伝搬する信号の位相とは異ならせる。すなわちインダクタLS1,LS2は移相器として作用する。この移相器は、第1トランス回路TC1を伝搬する信号の位相と、第2トランス回路TC2を伝搬する信号の位相とが直交する(位相差が90度またはその奇数倍の関係となる)ように移相量が定められている。
図2は、図1に示したように、インピーダンス整合回路101にアンテナ素子12が接続された状態で、給電ポートPfからインピーダンス整合回路101を見た反射係数の周波数特性を示す図である。ここで、第1トランス回路TC1の共振周波数をf1、第2トランス回路TC2の共振周波数をf2で表すと、f2<f1の関係にあり、周波数f1とf2で特に反射係数が低くなっていて、周波数f1からf2の範囲の全体でも反射係数が低くなっている。
例えばf2=700MHz、f1=900MHzであり、700MHz〜900MHzの範囲またはそれより少し広い範囲で低反射特性が得られている。そのため、例えば北米向け850MHz帯のGlobal System for Mobile Communications(GSM850)、
アジア、アフリカ、オセアニア、欧州、中南米向け900MHz帯のGlobal System for Mobile Communications(GSM900)、700MHz帯のLong TermEvolution(LTE700)を含むマルチバンドの通信を行うアンテナ装置に適用できる。
図1に示したように、インダクタLS1,LS2による移相器を設けて、第1トランス回路TC1を伝搬する信号の位相と、第2トランス回路TC2を伝搬する信号の位相とが直交する関係で並列に接続されていることにより、第1トランス回路TC1と第2トランス回路TC2との合成特性が得られる。すなわち、第1トランス回路TC1の共振周波数f1と第2トランス回路TC2の共振周波数f2との間の周波数帯(Δfで示す帯域)についても低い反射係数が得られる。しかも、第1トランスT1と第2トランスT2の一次側コイル(L11,L21)同士が電磁界結合していて、第1トランスT1と第2トランスT2の二次側コイル(L12,L22)同士が電磁界結合しているので、第1トランスT1と第2トランスT2をそれぞれ共振器としてみたときの共振器同士が結合していることになる。それゆえ、第1トランス回路TC1の共振周波数f1と第2トランス回路TC2の共振周波数f2との間の周波数帯(Δfで示す帯域)の反射係数が低く抑えられ、広帯域特性が得られる。
図1に示したように、インダクタ(この例ではインダクタLS1,LS2)を移相器として用いるためには、次に述べる理由で、移相器を挿入するトランス(この例では第2トランスT2)の共振周波数がもう一つのトランス(この例では第1トランスT1)の共振周波数より低い方が好ましい。すなわち、第2トランスT2に移相器(LS1,LS2)を入れることで、第2トランス回路TC2に遅相要素が発生するので、第2トランス回路TC2の共振周波数が低下する。そのため、前記Δfを所定の周波数帯域に保つためには、共振周波数が低い側のトランス(第2トランスT2)に遅相要素の移相器(LS1,LS2)を繋ぐ方が広帯域化の点で好ましい。
第1トランスT1の一次側コイルL11、二次側コイルL12、第2トランスT2の一次側コイルL21、二次側コイルL22およびインダクタLS1,LS2は複数の誘電体層または磁性体層が積層された一つの積層体内に構成される。この積層体の外面には給電回路30が接続される給電ポートおよびアンテナ12が接続されるアンテナポートが形成される。すなわちインピーダンス整合回路101はモジュールとして構成され得る。前記移相器としてのインダクタLS1,LS2はチップインダクタを積層体の外面に搭載することにより構成してもよい。
給電回路30は通信端末装置内の回路基板に構成され、インピーダンス整合回路101のモジュールはその回路基板に表面実装される。
《第2の実施形態》
図3は第2の実施形態のインピーダンス整合回路102およびそれを備えたアンテナ装置の回路図である。
図3に示すように、アンテナ素子12と給電回路30との間の信号経路にインピーダンス整合回路102が挿入されている。
インピーダンス整合回路102は、第1トランスT1を含む第1トランス回路TC1と、第2トランスT2を含み、第1トランス回路TC1の共振周波数とは異なる周波数で共振する第2トランス回路TC2とを備えている。第1トランス回路TC1および第2トランス回路TC2は互いに並列に接続されている。
第1トランスT1は一次側コイルL11と二次側コイルL12を備えていて、第2トランスT2は一次側コイルL21と二次側コイルL22を備えている。第1トランスT1および第2トランスT2は、それぞれのコイルのインダクタンスと巻線間の浮遊容量とによって自己共振周波数が定まっている。
第1トランスT1の一次側コイルL11と第2トランスT2の一次側コイルL21とは電磁界結合している。また、第1トランスT1の二次側コイルL12と第2トランスT2の二次側コイルL22とは電磁界結合している。
第2トランス回路TC2には、第2トランスT2に接続されたキャパシタCS1,CS2を備えている。このキャパシタCS1,CS2は第2トランス回路TC2を伝搬する信号の位相を第1トランス回路TC1を伝搬する信号の位相とは異ならせる。すなわちキャパシタCS1,CS2は移相器として作用する。この移相器は、第1トランス回路TC1を伝搬する信号の位相と、第2トランス回路TC2を伝搬する信号の位相とが直交する(位相差が90度またはその奇数倍の関係となる)ように移相量が定められている。
ここで、第1トランス回路TC1の共振周波数をf1、第2トランス回路TC2の共振周波数をf2で表すと、f1<f2の関係にある。この関係は第1の実施形態とは逆である。
図3に示す例では、インピーダンス整合回路102に対して並列に、すなわち給電ポートPfとアンテナポートPaとの間に、キャパシタC1が接続されている。このキャパシタC1は例えば1710−2170MHz(以下、2GHz帯:ハイバンド)の高周波信号を通過させるために備えている。
図4は図3に示したインピーダンス整合回路102の反射係数の周波数特性を示す図である。ここで、第1トランス回路TC1の共振周波数をf1、第2トランス回路TC2の共振周波数をf2で表すと、f1<f2の関係にあり、周波数f1とf2で特に反射係数が低くなっていて、周波数f1からf2の範囲の全体でも反射係数が低くなっている。
例えばf1=700MHz、f2=900MHzであり、700MHz〜900MHzの範囲またはそれより少し広い範囲で低反射特性が得られている。そのため、例えば周波数帯824−960MHz(以下、800MHz帯:ローバンド)の高周波信号は第1トランス回路TC1および第2トランス回路TC2を介して伝送される。
図3に示したように、キャパシタ(この例ではキャパシタCS1,CS2)を移相器として用いるためには、次に述べる理由で、移相器を挿入するトランス(この例では第2トランスT2)の共振周波数がもう一つのトランス(この例では第1トランスT1)の共振周波数より高い方が好ましい。すなわち、第2トランスT2に移相器(CS1,CS2)を入れることで、第2トランス回路TC2に進相要素が発生するので、第2トランス回路TC2の共振周波数が上昇する。そのため、前記Δfを所定の周波数帯域に保つためには、共振周波数が高い側のトランス(第2トランスT2)に進相要素の移相器(CS1,CS2)を繋ぐ方が広帯域化の点で好ましい。
なお、前記キャパシタC1は積層体の上面に搭載してもよいし、積層体の内部に構成してもよい。積層体の上面にチップコンデンサとして搭載する方が、容量値の設計や調整が容易であるという点で好ましい。
《第3の実施形態》
図5は第3の実施形態のインピーダンス整合回路103およびそれを備えたアンテナ装置の回路図である。
図5に示すように、アンテナ素子12と給電回路30との間の信号経路にインピーダンス整合回路103が挿入されている。第1の実施形態で図1に示したインピーダンス整合回路101と異なるのは第1トランスT1および第2トランスT2の構成である。
第3の実施形態は、一次側コイルと二次側コイルとをそれぞれ二つのコイル素子で構成して、一次側コイルと二次側コイルとを高い結合度で結合(密結合)させたものである。
第1トランスT1の一次側コイルは第1コイル素子L111および第2コイル素子L112で構成されていて、これらのコイル素子は互いに直列的に接続され、且つ閉磁路が構成されるように巻回されている。また、二次側コイルは第3コイル素子L121および第4コイル素子L122で構成されていて、これらのコイル素子は互いに直列的に接続され、且つ閉磁路を構成するように巻回されている。換言すると、第1コイル素子L111と第2コイル素子L112とは逆相で結合(加極性結合)し、第3コイル素子L121と第4コイル素子L122とは逆相で結合(加極性結合)する。また、各コイル素子は、第1トランスにおける閉磁路と第2トランスにおける閉磁路とが互いに反発しあうように(隣接する部分で磁束の周回方向が逆になるように)巻回配置されている。
さらに、第1コイル素子L111と第3コイル素子L121とは同相で結合(減極性結合)するとともに、第2コイル素子L112と第4コイル素子L122とは同相で結合(減極性結合)することが好ましい。
第2トランスT2についても第1トランスT1と同様である。なお、第1トランスと第2トランスとは電磁気的には結合していなくてもよい。
このように一次側コイルと二次側コイルとを高い結合度で結合(密結合)させたトランスを用いることにより、各トランスでの損失が小さくなり、通過帯域が広くなり、トランスの通過損失も小さくなる。
《第4の実施形態》
図6は第4の実施形態のインピーダンス整合回路104およびそれを備えたアンテナ装置の回路図である。
図6に示すように、アンテナ素子12と給電回路30との間の信号経路にインピーダンス整合回路104が挿入されている。第1の実施形態で図1に示したインピーダンス整合回路101と異なるのは第1トランスT1および第2トランスT2の構成である。
第4の実施形態は、二次側コイルをそれぞれ二つのコイル素子で構成して、一次側コイルと二次側コイルとを高い結合度で結合(密結合)させたものである。
第1トランスT1の二次側コイルはコイル素子L121,L122で構成されている。二次側のコイル素子L121,L122は並列接続されている。
一次側コイルL11とコイル素子L121とは逆相で電磁界結合していて、一次側コイルとコイル素子L122とは逆相で電磁界結合している。また、一次側コイルL11とコイル素子L121,L122は、それぞれの巻回軸がほぼ同一直線になるように、且つコイル素子L121およびコイル素子L122の間に一次側コイルL11が位置するように配置されている。
第2トランスT2についても第1トランスT1と同様である。
第1トランスT1と第2トランスT2の各コイル素子は複数の誘電体層または磁性体層の積層体である多層基板に一体的に構成されている。
なお、以上に示した例では、二次側コイルを二つのコイル素子で構成し、一次側コイルを二次側コイルの二つのコイル素子で挟むようにしたが、逆に、一次側コイルを二つのコイル素子で構成し、二次側コイルを一次側コイルの二つのコイル素子で挟むように構成してもよい。
《第5の実施形態》
図7(A)は前記インピーダンス整合回路101を備えた第1例の通信端末装置、図7(B)は第2例の通信端末装置のそれぞれの構成図である。これらは例えば携帯電話端末や移動体通信端末である。
図7(A)に示す通信端末装置1は、蓋体部である第1筺体10と本体部である第2筺体20とを備え、第1筺体10は第2筺体20に対して折りたたみ式またはスライド式で連結されている。第1筺体10にはグランド板としても機能する第1放射素子11が設けられ、第2筺体20にはグランド板としても機能する第2放射素子21が設けられている。第1および第2放射素子11,21は金属箔などの薄膜あるいは導電性ペーストなどの厚膜からなる導電体膜で形成されている。この第1および第2放射素子11,21は給電回路30から差動給電することでダイポールアンテナとほぼ同様に作用する。給電回路30はRF回路やベースバンド回路のような信号処理回路を有している。
なお、インピーダンス整合回路101のインダクタンス値は、二つの放射素子11,21を結ぶ接続線33のインダクタンス値よりも小さいことが好ましい。周波数特性に関する接続線33のインダクタンス値の影響を小さくすることができるからである。
図7(B)に示す通信端末装置2は、第1放射素子11をアンテナ単体として設けたものである。第1放射素子11としてはチップアンテナ、板金アンテナ、コイルアンテナなど各種アンテナ素子を用いることができる。また、このアンテナ素子としては、例えば、筺体の内周面や外周面に沿って設けられた線状導体を利用してもよい。第2放射素子21は第2筺体20のグランド板としても機能するものであり、第1放射素子11と同様に各種のアンテナを用いてもよい。ちなみに、通信端末装置2は折りたたみ式やスライド式ではないストレート構造の端末である。なお、第2放射素子21は、必ずしも放射体として十分に機能するものでなくてもよく、第1放射素子11がいわゆるモノポールアンテナのように作用するものであってもよい。
給電回路30は一端が第2放射素子21に接続され、他端がインピーダンス整合回路101を介して第1放射素子11に接続されている。
インピーダンス整合回路101は、給電回路30と第1放射素子11との間に設けられ、第1および第2放射素子11,21から送信される高周波信号、あるいは、第1および第2放射素子11,21にて受信する高周波信号の周波数特性を安定化させる。それゆえ、第1放射素子11や第2放射素子21の形状、第1筺体10や第2筺体20の形状、近接部品の配置状況などに影響されることなく、高周波信号の周波数特性が安定化する。特に、折りたたみ式やスライド式の通信端末装置にあっては、蓋体部である第1筺体10の本体部である第2筺体20に対する開閉状態に応じて、第1および第2放射素子11,21のインピーダンスが変化しやすいが、インピーダンス整合回路101を設けることによって高周波信号の周波数特性を安定化させることができる。すなわち、アンテナの設計に関して重要事項である、中心周波数の設定・通過帯域幅の設定・インピーダンスマッチングの設定などの周波数特性の調整機能をこのインピーダンス整合回路101が担うことが可能になり、アンテナ素子そのものは、主に、指向性や利得を考慮するだけでよいため、アンテナの設計が容易になる。
C1…キャパシタ
CS1,CS2…キャパシタ(移相器)
L11,L12…一次側コイル
L12,L22…二次側コイル
L121,L122…コイル素子
LS1,LS2…インダクタ(移相器)
Pa…アンテナポート
Pf…給電ポート
T1…第1トランス
T2…第2トランス
TC1…第1トランス回路
TC2…第2トランス回路
1…通信端末装置
2…通信端末装置
10…第1筺体
11…第1放射素子
12…アンテナ素子
20…第2筺体
21…第2放射素子
30…給電回路
33…接続線
101〜104…インピーダンス整合回路

Claims (7)

  1. 給電回路とアンテナ素子との間の信号経路に挿入されるインピーダンス整合回路において、
    第1トランスを含み、第1の共振周波数を有する第1トランス回路と、第2トランスを含み、前記第1トランス回路に対して並列接続され、前記第1の共振周波数とは異なる第2の共振周波数を有する第2トランス回路と、を備え、
    前記第2トランス回路は、前記第2トランスに接続され、前記第2トランス回路を伝搬する信号の位相を、前記第1トランス回路を伝搬する信号の位相とは異ならせる移相器を備えることを特徴とするインピーダンス整合回路。
  2. 前記第1トランスは第1一次側コイルと第1二次側コイルを備え、前記第2トランスは、前記第1一次側コイルに電磁界結合する第2一次側コイルと、前記第1二次側コイルに電磁界結合する第2二次側コイルを備える、請求項1に記載のインピーダンス整合回路。
  3. 前記第1一次側コイル、前記第1二次側コイル、前記第2一次側コイルおよび前記第2二次側コイルは、複数の誘電体層または磁性体層の積層体内に構成され、
    前記給電回路が接続される給電ポートおよび前記アンテナ素子が接続されるアンテナポートが前記積層体の外面に形成された、請求項2に記載のインピーダンス整合回路。
  4. 前記第2トランス回路の共振周波数は前記第1トランス回路の共振周波数より高く、
    前記移相器はインダクタンス素子である、請求項1〜3のいずれかに記載のインピーダンス整合回路。
  5. 前記第2トランス回路の共振周波数は前記第1トランス回路の共振周波数より低く、
    前記移相器はキャパシタンス素子である、請求項1〜3のいずれかに記載のインピーダンス整合回路。
  6. アンテナ素子と給電回路との間に接続されるインピーダンス整合回路および前記アンテナ素子を備えたアンテナ装置において、
    前記インピーダンス整合回路は、第1トランスを含み、第1の共振周波数を有する第1トランス回路と、第2トランスを含み、前記第1トランス回路に対して並列接続され、前記第1の共振周波数とは異なる第2の共振周波数を有する第2トランス回路と、を備え、
    前記第2トランス回路は、前記第2トランスに接続され、前記第2トランス回路を伝搬する信号の位相を、前記第1トランス回路を伝搬する信号の位相とは異ならせる移相器を備えることを特徴とするアンテナ装置。
  7. アンテナ素子と給電回路との間に接続されるインピーダンス整合回路、前記アンテナ素子および前記給電回路を備えた通信端末装置において、
    前記インピーダンス整合回路は、第1トランスを含み、第1の共振周波数を有する第1トランス回路と、第2トランスを含み、前記第1トランス回路に対して並列接続され、前記第1の共振周波数とは異なる第2の共振周波数を有する第2トランス回路と、を備え、
    前記第2トランス回路は、前記第2トランスに接続され、前記第2トランス回路を伝搬する信号の位相を、前記第1トランス回路を伝搬する信号の位相とは異ならせる移相器を備えることを特徴とする通信端末装置。
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