JP2012234990A - p型拡散層形成組成物、p型拡散層の製造方法、及び太陽電池素子の製造方法 - Google Patents

p型拡散層形成組成物、p型拡散層の製造方法、及び太陽電池素子の製造方法 Download PDF

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光則 岩室
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剛 野尻
Yoichi Machii
洋一 町井
Kaoru Okaniwa
香 岡庭
Shuichiro Adachi
修一郎 足立
Keiko Kizawa
桂子 木沢
Tetsuya Sato
鉄也 佐藤
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Abstract

【課題】シリコン基板を用いた太陽電池素子の製造工程において、シリコン基板中の内部応力、基板の反りを発生させることなくp型拡散層を形成するp型拡散層形成組成物、p型拡散層の製造方法、及び太陽電池素子の製造方法の提供。また結晶シリコン基板を用いた太陽電池素子の製造工程において、シリコン基板上にp型拡散層形成組成物を塗布した後、予備加熱を施すことで、塗膜表面を固め、熱拡散処理前に洗浄が可能となる、p型拡散層形成組成物、p型拡散層の製造方法及び太陽電池素子の製造方法の提供。
【解決手段】本発明のp型拡散層形成組成物は、アクセプタ元素を含むガラス粉末と、硬化性樹脂と、を含有する。このp型拡散層形成組成物を塗布し熱拡散処理を施すことで、p型拡散層、及びp型拡散層を有する太陽電池素子が製造される。
【選択図】なし

Description

本発明は、太陽電池素子のp型拡散層形成組成物、p型拡散層の製造方法、及び太陽電池素子の製造方法に関するものであり、更に詳しくは、半導体基板であるシリコンの内部応力を低減し、結晶粒界のダメージ抑制、結晶欠陥増長抑制及び反り抑制可能なp型拡散層形成技術に関するものである。
従来のシリコン太陽電池素子の製造工程について説明する。
まず、光閉じ込め効果を促して高効率化を図るよう、テクスチャー構造を形成したp型シリコン基板を準備し、続いてオキシ塩化リン(POCl)、窒素、酸素の混合ガス雰囲気において800℃〜900℃で数十分の処理を行って一様にn型拡散層を形成する。この従来の方法では、混合ガスを用いてリンの拡散を行うため、表面のみならず、側面、裏面にもn型拡散層が形成される。そのため、側面のn型拡散層を除去するためのサイドエッチングを行う。また、裏面のn型拡散層はp型拡散層へ変換する必要があり、裏面にアルミペーストを印刷し、これを焼成して、n型拡散層をp型拡散層にするのと同時に、オーミックコンタクトを得ている。
しかしながら、アルミペーストから形成されたアルミ層は導電率が低いため、シート抵抗を下げなければならず、通常裏面全面に形成したアルミ層は焼成後において10μm〜20μmほどの厚みを有していなければならない。さらに、シリコンとアルミニウムでは熱膨張率が大きく異なることから、焼成および冷却の過程で、シリコン基板中に大きな内部応力を発生させ、結晶粒界のダメージ、結晶欠陥増長及び反りの原因となる。
この問題を解決するために、ペースト組成物の塗布量を減らし、裏面電極層を薄くする方法がある。しかしながら、ペースト組成物の塗布量を減らすと、p型シリコン半導体基板の表面から内部に拡散するアルミニウムの量が不十分となる。その結果、所望のBSF(Back Surface Field)効果(p型層の存在により生成キャリアの収集効率が向上する効果)を達成することができないため、太陽電池の特性が低下するという問題が生じる。
そこで、例えば、アルミニウム粉末と、有機質ビヒクルと、熱膨張率がアルミニウムよりも小さく、かつ、溶融温度、軟化温度および分解温度のいずれかがアルミニウムの融点よりも高い無機化合物粉末とを含むペースト組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−223813号公報
しかしながら、特許文献1に記載のペースト組成物を用いた場合でも充分に反りを抑制することができない場合があった。
本発明は、以上の従来の問題点に鑑みなされたものであり、シリコン基板を用いた太陽電池素子の製造工程において、シリコン基板中の内部応力、基板の反りを発生させることなくp型拡散層を形成することが可能なp型拡散層形成組成物、p型拡散層の製造方法、及び太陽電池素子の製造方法の提供を課題とする。
前記課題を解決する手段は以下の通りである。
<1> アクセプタ元素を含むガラス粉末と、硬化性樹脂と、を含有するp型拡散層形成組成物。
<2> さらに、熱硬化剤又は光硬化剤を含有する<1>に記載のp型拡散層形成組成物。
<3> 前記アクセプタ元素が、B(ほう素)、Al(アルミニウム)及びGa(ガリウム)から選択される少なくとも1種である前記<1>に記載のp型拡散層形成組成物。
<4> 前記アクセプタ元素を含むガラス粉末が、B、Al及びGaから選択される少なくとも1種のアクセプタ元素含有物質と、SiO、KO、NaO、LiO、BaO、SrO、CaO、MgO、BeO、ZnO、PbO、CdO、、V、SnO、ZrO及びMoOから選択される少なくとも1種のガラス成分物質と、を含有する前記<1>または<3>に記載のp型拡散層形成組成物。
<5> 半導体基板上に、前記<1>〜<4>のいずれかに記載のp型拡散層形成組成物を塗布する工程と、前記硬化性樹脂を硬化する工程と、熱拡散処理を施す工程と、を有するp型拡散層の製造方法。
<6> 半導体基板上に、前記<1>〜<4>のいずれかに記載のp型拡散層形成組成物を塗布する工程と、前記硬化性樹脂を硬化する工程と、熱拡散処理を施して、p型拡散層を形成する工程と、形成された前記p型拡散層上に電極を形成する工程と、
を有する太陽電池素子の製造方法。
本発明によれば、シリコン基板を用いた太陽電池素子の製造工程において、シリコン基板中の内部応力、基板の反りを発生させることなくp型拡散層を形成することが可能となる。
まず、本発明のp型拡散層形成組成物について説明し、次にp型拡散層形成組成物を用いるp型拡散層及び太陽電池素子の製造方法について説明する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。また本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
本発明のp型拡散層形成組成物は、少なくともアクセプタ元素を含むガラス粉末(以下、単に「ガラス粉末」と称する場合がある)と、硬化性樹脂と、を含有し、更に塗布性などを考慮してその他の添加剤を必要に応じて含有してもよい。
ここで、p型拡散層形成組成物とはアクセプタ元素を含むガラス粉末を含有し、シリコン基板に塗布した後にこのアクセプタ元素を熱拡散することでp型拡散層を形成することが可能な材料をいう。アクセプタ元素をガラス粉末中に含むp型拡散層形成組成物を用いることで、p型拡散層形成工程とオーミックコンタクト形成工程とを分離でき、オーミックコンタクト形成のための電極材の選択肢が広がるとともに、電極の構造の選択肢も広がる。例えば銀等の低抵抗材を電極に用いれば薄い膜厚で低抵抗が達成できる。また、電極も全面に形成する必要はなく、櫛型等の形状のように部分的に形成してもよい。以上のように薄膜あるいは櫛型形状等の部分的形状にすることで、シリコン基板中の内部応力、基板の反りの発生を抑えながらp型拡散層を形成することが可能となる。
したがって、本発明のp型拡散層形成組成物を適用すれば、従来広く採用されている方法、つまりアルミペーストを印刷し、これを焼成してn型拡散層をp型拡散層にするのと同時にオーミックコンタクトを得る方法では発生してしまう基板中の内部応力及び基板の反りの発生が抑制される。
更に、ガラス粉末中のアクセプタ元素は焼成中でも揮散しにくいため、揮散ガスの発生によって所望の領域以外にまでp型拡散層が形成されるということが抑制される。
更に、硬化性樹脂を含むことでp型拡散層組成物塗布後の後工程に依らず、所望の形状にp型拡散層を形成することが可能になる。
本発明に係るアクセプタ元素を含むガラス粉末について、詳細に説明する。
アクセプタ元素とは、シリコン基板中にドーピングさせることによってp型拡散層を形成することが可能な元素である。アクセプタ元素としては第13族の元素が使用でき、例えばB(ほう素)、Al(アルミニウム)、Ga(ガリウム)等が挙げられる。
アクセプタ元素をガラス粉末に導入するために用いるアクセプタ元素含有物質としては、B、Al及びGaが挙げられ、B、Al及びGaから選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。
また、アクセプタ元素を含むガラス粉末は、必要に応じて成分比率を調整することによって、溶融温度、軟化点、ガラス転移点、化学的耐久性等を制御することが可能である。更に以下に記す、ガラス成分物質を含むことが好ましい。
ガラス成分物質としては、SiO、KO、NaO、LiO、BaO、SrO、CaO、MgO、BeO、ZnO、PbO、CdO、V、SnO、ZrO、WO、MoO、MnO、La、Nb、Ta、Y、TiO、GeO、TeO及びLu等が挙げられ、SiO、KO、NaO、LiO、BaO、SrO、CaO、MgO、BeO、ZnO、PbO、CdO、V、SnO、ZrO及びMoOから選択される少なくとも1種を用いることが、好ましい。
アクセプタ元素を含むガラス粉末の具体例としては、前記アクセプタ元素含有物質と前記ガラス成分物質の双方を含むが挙げられ、B−SiO系(アクセプタ元素含有物質−ガラス成分物質の順で記載、以下同様)、B−ZnO系、B−PbO系、B単独系等のアクセプタ元素含有物質としてBを含む系、Al−SiO系等のアクセプタ元素含有物質としてAlを含む系、Ga−SiO系等のアクセプタ元素含有物質としてGaを含む系などのガラス粉末が挙げられる。
また、Al−B系、Ga−B系等のように、2種類以上のアクセプタ元素含有物質を含むガラス粉末でもよい。
上記では1成分ガラスあるいは2成分を含む複合ガラスを例示したが、B−SiO−NaO等、3成分以上の物質を含むガラス粉末でもよい。
ガラス粉末中のガラス成分物質の含有比率は、溶融温度、軟化点、ガラス転移点、化学的耐久性を考慮して適宜設定することが望ましく、一般には、0.1質量%以上95質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上90質量%以下であることがより好ましい。
ガラス粉末の軟化点は、拡散処理時の拡散性、液だれの観点から、200℃〜1000℃であることが好ましく、300℃〜900℃であることがより好ましい。
ガラス粉末の形状としては、略球状、扁平状、ブロック状、板状、および鱗片状等が挙げられ、n型拡散層形成組成物とした場合の基板への塗布性や均一拡散性の点から略球状、扁平状、または板状であることが望ましい。ガラス粉末の粒径は、50μm以下であることが望ましい。50μm以下の粒径を有するガラス粉末を用いた場合には、平滑な塗膜が得られやすい。更に、ガラス粉末の粒径は10μm以下であることがより望ましい。なお、下限は特に制限されないが、0.01μm以上であることが好ましい。
ここで、ガラスの粒径は、平均粒子径を表し、レーザー散乱回折法粒度分布測定装置等により測定することができる。
アクセプタ元素を含むガラス粉末は、以下の手順で作製される。
最初に原料を秤量し、るつぼに充填する。るつぼの材質としては白金、白金―ロジウム、イリジウム、アルミナ、石英、炭素等が挙げられるが、溶融温度、雰囲気、溶融物質との反応性等を考慮して適宜選ばれる。
次に、電気炉でガラス組成に応じた温度で加熱し融液とする。このとき融液が均一となるよう攪拌することが望ましい。
続いて得られた融液をジルコニア基板やカーボン基板等の上に流し出して融液をガラス化する。
最後にガラスを粉砕し粉末状とする。粉砕にはジェットミル、ビーズミル、ボールミル等公知の方法が適用できる。
p型拡散層形成組成物中のアクセプタ元素を含むガラス粉末の含有比率は、塗布性、アクセプタ元素の拡散性等を考慮し決定される。一般には、p型拡散層形成組成物中のガラス粉末の含有比率は、0.1質量%以上95質量%以下であることが好ましく、1質量%以上90質量%以下であることがより好ましく、1.5質量%以上85質量%以下であることがさらに好ましく、2質量%以上80質量%以下であることが特に好ましい。
p型拡散層形成組成物は硬化性樹脂の少なくとも1種を含む。
p型拡散層形成組成物を塗布して塗膜を形成した後、硬化性樹脂を硬化させることで、例えばエタノールなどのアルコール系溶剤を塗膜に付与した場合であっても塗膜の形状を維持することができ、所望の形状にp型拡散層を形成することができる。
硬化性樹脂は熱硬化性樹脂組成物または光硬化性樹脂組成物として用いることが好ましい。熱硬化性樹脂組成物または光硬化性樹脂組成物とすることで、より生産性よくp型拡散層を形成することができる。
熱硬化性樹脂組成物は硬化性樹脂と熱硬化剤とを含んで構成され、光硬化性樹脂組成物は硬化性樹脂と光硬化剤とを含んで構成される。
本発明に用いられる硬化性樹脂としては、ペースト化したときに、ガラス粉の分散性が高く、良好な成膜性を有し、さらに硬化後の表面硬度が高いものが好ましい。
このような硬化性樹脂としては、例えばアクリル系樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂等を挙げることができる。
硬化性樹脂としてアクリル系樹脂を用いることは顔料分散性の面からも好ましい。
アクリル系樹脂としては、例えば2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ベンジルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルメタクリレート、オクチルアクリレート、含リンメタクリレート、等のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、スチレン、スチレン誘導体、その他の重合性モノマの単独重合体又は共重合体等が挙げられる。
また、アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸(アクリル酸及びメタクリル酸を意味する。以下同様)、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、シトラコン酸、無水シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル等のカルボキシル基含有重合性モノマと(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、スチレン誘導体、その他の重合性モノマとの共重合体等であってもよい。
アクリル系樹脂を構成しうる前記マレイン酸モノアルキルエステルとしては、アルキルの炭素数が1〜12のものが好ましく、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノ−n−プロピル、マレイン酸モノイソプロピル、マレイン酸モノ−n−ブチル、マレイン酸モノ−n−ヘキシル、マレイン酸モノ−n−オクチル、マレイン酸モノ−2−エチルヘキシル、マレイン酸モノ−n−ノニル、マレイン酸モノ−n−ドデシル等が挙げられる。
アクリル系樹脂を構成しうる前記シトラコン酸モノアルキルエステルとしては、アルキルの炭素数が1〜12のものが好ましく、シトラコン酸モノメチル、シトラコン酸モノエチル、シトラコン酸モノ−n−プロピル、シトラコン酸モノイソプロピル、シトラコン酸モノ−n−ブチル、シトラコン酸モノ−n−ヘキシル、シトラコン酸モノ−n−オクチル、シトラコン酸モノ−2−エチルヘキシル、シトラコン酸モノ−n−ノニル、シトラコン酸モノ−n−ドデシル等が挙げられる。
アクリル系樹脂を構成しうる前記スチレン誘導体としては、α−メチルスチレン、m−又はp−メトキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2−メトキシ−4−ヒドロキシスチレン、2−ヒドロキシ−4−メチルスチレン等が挙げられる。
アクリル系樹脂を構成しうるその他の重合性モノマとしてはN−シクロヘキシルマレイミド、N−2−メチルヘキシルマレイミド、N−2−エチルシクロヘキシルマレイミド、N−2−クロロシクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−2−メチルフェニルマレイミド、N−2−エチルフェニルマレイミド、N−2−クロロフェニルマレイミド、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル基を持った(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
また、アクリル系樹脂としては、光または熱重合性不飽和結合を有するものを使用してもよい。このような樹脂の好ましい例としては、例えば、高酸価のカルボキシ基含有アクリル系樹脂にグリシジルメタクリレート、グルシジルアクリレート、アリルグリシジルエーテル、α−エチルグリシジルアクリレート、クロトニルグリシジルエーテル、イタコン酸モノアルキルグリシジルエーテル等のオキシラン環と、エチレン性不飽和結合をそれぞれ1個有する化合物やアリルアルコール、2−ブテン−4−オール、フルフリルアルコール、オレイルアルコール、シンナミルアルコール、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド等の水酸基とエチレン性不飽和結合をそれぞれ1個有する化合物(不飽和アルコール)を反応させた樹脂、水酸基を有するカルボキシル基含有樹脂に遊離イソシアネート基含有不飽和化合物を反応させた樹脂、エポキシ樹脂と不飽和カルボン酸との付加反応物に多塩基酸無水物を反応させた樹脂、共役ジエン重合体や共役ジエン共重合体と不飽和ジカルボン酸無水物との付加反応物に水酸基含有重合性モノマを反応させた樹脂などが挙げられる。
エポキシ樹脂としては、2官能以上のエポキシ樹脂が用いられる。例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、多官能フェノールのジグリジルエーテル化物、これらの水素添加物等が挙げられ、何種類かを併用することもできる。
メラミン樹脂としては、N‐モノメチロールメラミン、N,N'‐ジメチロールメラミン、N,N',N''‐トリメチロールメラミン、N,N,N',N''‐テトラメチロールメラミン、N,N,N',N',N'',‐ペンタメチロールメラミン、N,N,N',N',N'',N''‐ヘキサメチロールメラミン、N‐モノメトキシメチルメラミン、N,N'‐ジメトキシメチルメラミン、N,N',N''‐トリメトキシメチルメラミン、N,N,N',N''‐テトラメトキシメチルメラミン、N,N,N',N',N''‐ペンタメトキシメチルメラミン、N,N,N',N',N',N'‐ヘキサメトキシメチルメラミン、N‐モノブチロールメラミン、N,N'‐ジブチロールメラミン、N,N',N''‐トリブチロールメラミン、N,N,N',N''‐テトラブチロールメラミン、N,N,N',N',N''‐ペンタブチロールメラミン、N,N,N',N',N'',N''‐ヘキサブチロールメラミン、N‐モノブトキシメチルメラミン、N,N'‐ジブトキシメチルメラミン、N,N',N’’‐トリブトキシメチルメラミン、N,N,N',N''‐テトラブトキシメチルメラミン、N,N,N',N',N'‐ペンタブトキシメチルメラミン、N,N,N',N',N'',N''‐ヘキサブトキシメチルメラミン等の単量体ないし数量体が挙げられる。またこれらは単体または2種以上を組み合わせて使用することができる。
ウレタン樹脂としては、ポリオール(A)とイソシアネート(B)の反応生成物が用いられる。
ポリオール(A)は、2以上のアルコール性水酸基を含む化合物であり、例えば、トリメチロールプロパン、プロパン−1,2,3−トリオール、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオール、ポリカーボネートジオール、ポリカーボネートトリオール、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオールが挙げられる。これらのポリオールは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
イソシアネート(B)としては、例えば、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ノルボルネンジイソシアネート(2,5−(2,6)ビスイソシアネトメチル[2,2,1]ヘプタン)、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シルロヘキシルイソシアネート)、イソプロピリデンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、シクロヘキシルジイソシアネート等が挙げられる。
これらのイソシアネートは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることがで
きる。
硬化性樹脂は1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
硬化性樹脂の重量平均分子量は特に制限されず、組成物としての所望の粘度に鑑みて適宜調整することが望ましい。
重量平均分子量は溶剤への溶解性と溶解物のハンドリング性の観点から、5000〜500000が好ましく、10000〜200000がより好ましく、20000〜100000がもっとも好ましい。
重量平均分子量は、例えばGPC法によって測定することができる。
エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂は単独で使用することも可能であるが、アクリル系樹脂などの硬化性樹脂と併用して、熱硬化剤(架橋モノマ)として使用してもよい。
熱硬化性樹脂組成物は、ガラス粉末の分散性と表面硬度の観点から、硬化性樹脂としてアクリル系樹脂を使用し、架橋モノマとしてメラミン樹脂を使用したアクリル−メラミン樹脂組成物が特に好ましい。
本発明における硬化性樹脂の含有量は、p型拡散層形成組成物中の固形分総量に対して、0.01質量%〜30質量%であり、好ましくは0.2質量%〜10質量%であり、より好ましくは1質量%〜5質量%である。
硬化性樹脂の含有量は、この範囲とすることでガラス粉を半導体基板上に固着させ、かつ十分な量のアクセプタ元素を拡散に寄与させることができ、好ましい。
また、本発明における熱硬化剤の含有量は、p型拡散層形成組成物中の固形分総量に対して、0.01質量%〜5質量%であり、好ましくは0.05質量%〜2質量%であり、より好ましくは0.1質量%〜1質量%である。
熱硬化剤の含有量は、この範囲とすることで、p型拡散層形成組成物の塗膜強度を十分に保つことができるため、好ましい。
また、本発明に用いられる硬化性樹脂は、(b)エチレン性不飽和基を少なくとも一つ以上有する一種類以上の重合可能なモノマ又はオリゴマーおよび(c)活性エネルギー線の照射により遊離ラジカルを生成する重合開始剤から構成される光硬化剤と共に使用して、光硬化性組成物として使用することもまた好ましい。
また、光硬化剤を構成しうる(b)少なくとも一種類以上の重合可能なモノマ又はオリゴマーとしては、エチレン性不飽和基を少なくとも一つ以上有する一種類以上の重合可能なモノマ又はオリゴマーが好ましく、従来、光重合性多官能モノマとして知られているものから適宜選択して用いることができる。
具体的には、一個の不飽和結合を有する単量体としては、例えば、アクリル酸又はメタクリル酸のエステル系モノマ(アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−プロピル、アクリル酸iso−プロピル、メタクリル酸iso−プロピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、メタクリル酸iso−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、アクリル酸ペンチル、メタクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、メタクリル酸ヘプチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、メタクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、メタクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸テトラデシル、メタクリル酸テトラデシル、アクリル酸ヘキサデシル、メタクリル酸ヘキサデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタデシル、アクリル酸エイコシル、メタクリル酸エイコシル、アクリル酸ドコシル、メタクリル酸ドコシル、アクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘプチル、メタクリル酸シクロヘプチル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピル、アクリル酸2−クロロエチル、メタクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸2−フルオロエチル、メタクリル酸2−フルオロエチル、アクリル酸2−シアノエチル、メタクリル酸2−シアノエチル、アクリル酸メトキシジエチレングリコール、メタクリル酸メトキシジエチレングリコール、アクリル酸メトキシジプロピレングリコール、メタクリル酸メトキシジプロピレングリコール、アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、メタクリル酸メトキシトリエチレングリコール等)、スチレン系モノマ(スチレン、α−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等)、ポリオレフィン系モノマ(ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等)、ビニル系モノマ(塩化ビニル、酢酸ビニル等)、ニトリル系モノマ(アクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、1−(メタクリロイロキシエトキシカルボニル)−2−(3′−クロロ−2′−ヒドロキシプロポキシカルボニル)ベンゼンなどが挙げられる。
二個の不飽和結合を有する単量体としては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ヘキサプロピレングリコールジアクリレート、ヘキサプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジアクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、2,2−ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジメタクリレート、ウレタンジアクリレート化合物等が挙げられる。
三個の不飽和結合を有する単量体としては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリメタクリレート等が挙げられる。
四個の不飽和結合を有する単量体としては、例えば、テトラメチロールプロパンテトラアクリレート、テトラメチロールプロパンテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート等が挙げられる。
五個の不飽和結合を有する単量体としては、例えば、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート等が挙げられる。
六個の不飽和結合を有する単量体としては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート等が挙げられる。
これらの不飽和結合を有する単量体は、いずれにしても、光照射によりラジカル重合するものであればよく、また、これらの不飽和結合を有する単量体は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
光硬化剤を構成しうる(b)少なくとも一種類以上の重合可能なモノマ又はオリゴマーの含有量は、p型拡散層形成組成物の塗膜強度を得るために、p型拡散層形成組成物中の固形分総量の0.05質量%〜10重量%とすることが好ましく、0.1質量%〜1重量%であることがより好ましい。
また光硬化剤を構成しうる(c)活性エネルギー線の照射により遊離ラジカルを生成する重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパン、t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノンラチ−1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等が挙げられる。
これらの重合開始剤は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
光硬化剤を構成しうる(c)重合開始剤の含有量は、p型拡散層形成組成物の塗膜膜厚方向に十分な量の活性エネルギー線が届くようにする観点より、p型拡散層形成組成物中の固形分総量の0.0005質量%〜0.05重量%とすることが好ましく、0.001質量%〜0.01重量%であることがより好ましい。
本発明のp型拡散層形成組成物は、硬化性樹脂の他に、組成物中において上記ガラス粉末を分散させる媒体(分散媒)として、その他のバインダーを必要に応じて含んでいてもよい。
その他のバインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド類、ポリビニルアミド類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド類、ポリスルホン酸、アクリルアミドアルキルスルホン酸、セルロースエーテル類、セルロース誘導体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ゼラチン、澱粉及び澱粉誘導体、アルギン酸ナトリウム類、キサンタン、グア及びグア誘導体、スクレログルカン及びスクレログルカン誘導体、トラガカント及びトラガカント誘導体、デキストリン及びデキストリン誘導体、ブタジエン樹脂、スチレン樹脂、又はこれらの共重合体、他にも、シロキサン樹脂を適宜選択しうる。
これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
その他のバインダーの重量平均分子量は特に制限されず、組成物としての所望の粘度を鑑みて適宜調整することが望ましい。
重量平均分子量は溶剤への溶解性と溶解物のハンドリング性の観点から、5000〜500000が好ましく、10000〜200000がより好ましく、20000〜100000がもっとも好ましい。
p型拡散層形成組成物は、少なくとも1種の溶剤を含むことが好ましい。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−iso−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン等のケトン系溶剤;ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチル−n−プロピルエーテル、ジ−iso−プロピルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールメチル−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラジエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラエチレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラプロピレングリコールジエチルエーテル、テトラジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のエーテル系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸2−(2−ブトキシエトキシ)エチル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸ジエチレングリコールメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、エチレングリコールメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のエステル系溶剤;アセトニトリル、N−メチルピロリジノン、N−エチルピロリジノン、N−プロピルピロリジノン、N−ブチルピロリジノン、N−ヘキシルピロリジノン、N−シクロヘキシルピロリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のアルコール系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、テトラエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールモノエーテル系溶剤;α−テルピネン、α−テルピネオール、ミルセン、アロオシメン、リモネン、ジペンテン、α−ピネン、β−ピネン、ターピネオール、カルボン、オシメン、フェランドレン等のテルペン系溶剤;水が挙げられる。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
p型拡散層形成組成物とした場合、基板への塗布性の観点から、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、α−テルピネオール、酢酸2−(2−ブトキシエトキシ)エチルが好ましい溶剤として挙げられる。
p型拡散層形成組成物中の溶剤の構成及び含有比率は、塗布性、アクセプタ濃度を考慮し決定される。
n型拡散層形成組成物の粘度は、塗布性を考慮して、10mPa・S以上1000000mPa・S以下であることが好ましく、50mPa・S以上500000mPa・S以下であることがより好ましい。
粘度は、例えばE型粘度計を用いて25℃、5rpmで測定することができる。
次に、本発明のp型拡散層及び太陽電池素子の製造方法について説明する。
まず、p型半導体基板であるシリコン基板にアルカリ溶液を付与してダメージ層を除去し、テクスチャー構造をエッチングにて得る。
詳細には、インゴットからスライスした際に発生するシリコン表面のダメージ層を20質量%苛性ソーダで除去する。次いで1質量%苛性ソーダと10質量%イソプロピルアルコールの混合液によりエッチングを行い、テクスチャー構造を形成する。太陽電池素子は、受光面(表面)側にテクスチャー構造を形成することにより、光閉じ込め効果が促され、高効率化が図られる。
次に、オキシ塩化リン(POCl)、窒素、酸素の混合ガス雰囲気において800℃〜900℃で数十分の処理を行って一様にn型拡散層を形成する。このとき、オキシ塩化リン雰囲気を用いた方法では、リンの拡散は側面及び裏面にも及び、n型拡散層は表面のみならず、側面、裏面にも形成される。そのために、側面のn型拡散層を除去するために、サイドエッチが施される。
そして、p型半導体基板の裏面すなわち受光面ではない面のn型拡散層の上に、上記p型拡散層形成組成物を塗布する。本発明では、塗布方法には制限がないが、例えば、印刷法、スピン法、刷毛塗り、スプレー法、ドクターブレード法、ロールコーター法、インクジェット法などがある。
上記p型拡散層形成組成物の塗布量としては特に制限は無いが、例えば、ガラス粉末量として0.01g/m〜100g/mとすることができ、0.1g/m〜10g/mであることが好ましい。
なお、p型拡散層形成組成物の組成によっては、塗布後に、組成物中に含まれる溶剤を揮発させるための乾燥工程が必要な場合がある。この場合には、80℃〜300℃程度の温度で、ホットプレートを使用する場合は1分〜10分、乾燥機などを用いる場合は10分〜30分程度で乾燥させる。この乾燥条件は、p型拡散層形成組成物の溶剤組成に依存しており、本発明では特に上記条件に限定されない。
上記p型拡散層形成組成物を塗布した半導体基板を、600℃〜1200℃で熱拡散処理する。この熱拡散処理により、半導体基板中へアクセプタ元素が拡散し、p型拡散層が形成される。熱拡散処理には公知の連続炉、バッチ炉等が適用できる。
熱拡散処理時間は、p型拡散層形成組成物に含まれるアクセプタ元素の含有率に応じて適宜選択することができる。例えば、1分間〜60分間とすることができ、2分間〜30分間であることがより好ましい。
また、熱拡散処理を行う前に、p型半導体基板の裏面すなわち受光面ではない面のn型拡散層の上に形成されたp型拡散層形成組成物層に含まれる硬化性樹脂を硬化する工程を有することもできる。
硬化性樹脂に加えて、熱硬化剤を用いた場合には、予備加熱を施すことで硬化性樹脂を硬化することができる。
予備加熱をする場合の温度としては、好ましくは50℃〜300℃であり、より好ましくは100℃〜250℃である。
予備加熱を施す時間は、量産時においても十分な硬化反応が得られる範囲であればよく、例えば、5分間〜30分間とすることができ、10分間〜20分間であることがより好ましい。
一方、硬化性樹脂に加えて、光硬化剤を用いた場合には、活性エネルギー線を用いて硬化することができる。活性エネルギー線は、公知の活性光源を用いて照射することができる。活性光源としては、例えば、カーボンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、及びキセノンランプが挙げられる。活性光線の照射量は、通常、0.005J/cm〜1J/cmで行う。また、光線照射後に、さらに予備加熱を施してもよい。予備加熱の条件は上記と同様である。
型拡散層の表面には、ガラス層が形成されているため、このガラスをエッチングにより除去する。エッチングとしては、ふっ酸等の酸に浸漬する方法、苛性ソーダ等のアルカリに浸漬する方法など公知の方法が適用できる。
また、従来の製造方法では、裏面にアルミペーストを印刷し、これを焼成してn型拡散層をp型拡散層にするのと同時に、オーミックコンタクトを得ている。しかしながら、アルミペーストから形成されたアルミ層の導電率が低いため、シート抵抗を下げなければならず、通常裏面全面に形成したアルミ層は焼成後において10μm〜20μmほどの厚みを有していなければならない。さらに、シリコンとアルミでは熱膨張率が大きく異なることから、焼成および冷却の過程で、シリコン基板中に大きな内部応力を発生させ、反りの原因となる。
この内部応力は、結晶の結晶粒界に損傷を与え、電力損失が大きくなるという課題があった。また、反りは、モジュール工程における太陽電池素子の搬送や、タブ線と呼ばれる銅線との接続において、太陽電池素子を破損させ易くしていた。近年では、スライス加工技術の向上から、シリコン基板の厚みが薄型化されつつあり、更に太陽電池素子が割れ易い傾向にある。
しかし本発明の製造方法によれば、上記本発明のp型拡散層形成組成物によってn型拡散層をp型拡散層に変換した後、別途このp型拡散層の上に電極を設ける。そのため裏面の電極に用いる材料はアルミニウムに限定されず、例えばAg(銀)やCu(銅)などを適用することができ、裏面の電極の厚さも従来のものよりも薄く形成することが可能となり、さらに全面に形成する必要もなくなる。そのため焼成および冷却の過程で発生するシリコン基板中の内部応力及び反りを低減できる。
上記形成したn型拡散層の上に反射防止膜を形成する。反射防止膜は公知の技術を適用して形成される。例えば、反射防止膜がシリコン窒化膜の場合には、SiHとNHの混合ガスを原料とするプラズマCVD法により形成する。このとき、水素が結晶中に拡散し、シリコン原子の結合に寄与しない軌道、即ちダングリングボンドと水素が結合し、欠陥を不活性化(水素パッシベーション)する。
より具体的には、上記混合ガス流量比NH/SiHが0.05〜1.0、反応室の圧力が0.1Torr〜2Torr、成膜時の温度が300℃〜550℃、プラズマの放電のための周波数が100kHz以上の条件下で形成される。
表面(受光面)の反射防止膜上に、表面電極用金属ペーストをスクリーン印刷法で印刷塗布乾燥させ、表面電極を形成する。表面電極用金属ペーストは、金属粒子とガラス粒子とを必須成分とし、必要に応じて樹脂バインダー、その他の添加剤などを含む。
次いで、上記裏面のp型拡散層上にも裏面電極を形成する。前述のように、本発明では裏面電極の材質や形成方法は特に限定されない。例えば、アルミニウム、銀、又は銅などの金属を含む裏面電極用ペーストを塗布し、乾燥させて、裏面電極を形成してもよい。このとき、裏面にも、モジュール工程における太陽電池素子間の接続のために、一部に銀電極形成用銀ペーストを設けてもよい。
上記電極を焼成して、太陽電池素子を完成させる。600℃〜900℃の範囲で数秒〜数分間焼成すると、表面側では電極用金属ペーストに含まれるガラス粒子によって絶縁膜である反射防止膜が溶融し、更にシリコン表面も一部溶融して、ペースト中の金属粒子(例えば銀粒子)がシリコン基板と接触部を形成し凝固する。これにより、形成した表面電極とシリコン基板とが導通される。これはファイアースルーと称されている。
表面電極の形状について説明する。表面電極は、バスバー電極、及び該バスバー電極と交差しているフィンガー電極で構成される。
このような表面電極は、例えば、上述の金属ペーストのスクリーン印刷、又は電極材料のメッキ、高真空中における電子ビーム加熱による電極材料の蒸着などの手段により形成することができる。バスバー電極とフィンガー電極とからなる表面電極は受光面側の電極として一般的に用いられていて周知であり、受光面側のバスバー電極及びフィンガー電極の公知の形成手段を適用することができる。
なお上述のp型拡散層及び太陽電池素子の製造方法では、p型半導体基板であるシリコン基板にn型拡散層を形成するのに、オキシ塩化リン(POCl)、窒素および酸素の混合ガスを用いているが、n型拡散層形成組成物を用いてn型拡散層を形成してもよい。n型拡散層形成組成物にはP(リン)やSb(アンチモン)などの第15族の元素がドナー元素として含有される。
n型拡散層の形成にn型拡散層形成組成物を用いる方法では、まず、p型半導体基板の表面である受光面にn型拡散層形成組成物を塗布し、裏面に本発明のp型拡散層形成組成物を塗布し、600℃〜1200℃で熱拡散処理する。この熱拡散処理により、表面ではp型半導体基板中へドナー元素が拡散してn型拡散層が形成され、裏面ではアクセプタ元素が拡散してp型拡散層が形成される。この工程以外は上記方法と同様の工程により、太陽電池素子が作製される。
以下、本発明の実施例をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限するものではない。なお、特に記述が無い限り、薬品は全て試薬を使用した。また「%」は断りがない限り「質量%」を意味する。
[実施例1]
−SiO−RO(R:Na,K,Li)系ガラス粉末(商品名:TMX−
404、東罐マテリアル・テクノロジー(株)社製)20g、メチルメタクリレート(60質量部):N-シクロヘキシルマレイミド(10質量部):2−ヒドロキシエチルアクリレート(30質量部)からなるアクリル系共重合体(重量平均分子量50000)0.3g、N,N,N',N',N'',N''-ヘキサブトキシメチルメラミン0.1gおよび酢酸2−(2−ブトキシエトキシ)エチル10gを、自動乳鉢混練装置を用いて混合してペースト化し、p型拡散層形成組成物を調製した。
次に、調製したペーストをスクリーン印刷によって表面にn型層が形成されたp型シリコン基板表面に塗布して塗膜を形成し、150℃のホットプレート上で5分間乾燥させて塗膜を硬化させた。
続いて塗膜にエタノールをかけて表面を洗浄し、大気下にて乾燥した。塗膜の形状は維持されており、塗膜領域の拡大等の変化はなかった。
続いて、1000℃に設定した電気炉で30分間熱拡散処理を行い、その後ガラス層を除去するため基板をふっ酸に5分間浸漬し、流水洗浄、乾燥を行った。
p型拡散層形成組成物を塗布した側の表面のシート抵抗は190Ω/□であり、B(ほう素)が拡散しp型拡散層が形成されていた。
[実施例2]
メチルメタクリレート(60質量部):N-シクロヘキシルマレイミド(10質量部):2−ヒドロキシエチルアクリレート(30質量部)からなるアクリル系共重合体(重量平均分子量50000)の代わりに、硬化性樹脂としてエチルセルロース(エチル化度50%、重量平均分子量50,000)を用いた以外は実施例1と同様にしてp型拡散層形成組成物を調製した。
次に、調製したペーストをスクリーン印刷によって表面にn型層が形成されたp型シリコン基板表面に塗布して塗膜を形成し、150℃のホットプレート上で5分間乾燥さて塗膜を硬化させた。
続いて塗膜にエタノールをかけて表面を洗浄し、大気下にて乾燥した。塗膜の形状は維持されており、塗膜領域の拡大等の変化はなかった。
続いて、1000℃に設定した電気炉で30分間熱拡散処理を行い、その後ガラス層を除去するため基板をふっ酸に5分間浸漬し、流水洗浄、乾燥を行った。
p型拡散層形成組成物を塗布した側の表面のシート抵抗は190Ω/□であり、B(ほう素)が拡散しp型拡散層が形成されていた。
[実施例3]
−SiO−RO(R:Na,K,Li)系ガラス粉末(商品名:TMX−
404、東罐マテリアル・テクノロジー(株)社製)20g、メチルメタクリレート(60質量部):N-シクロヘキシルマレイミド(10質量部):2−ヒドロキシエチルアクリレート(30質量部)からなるアクリル系共重合体(重量平均分子量50000)0.3g、ペンタエリスリトールトリアクリレート0.1g、重合開始剤としてN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン0.001gおよび酢酸2−(2−ブトキシエトキシ)エチル7gを、自動乳鉢混練装置を用いて混合してペースト化し、p型拡散層形成組成物を調製した。
調製したペーストをスクリーン印刷によって表面にn型層が形成されたp型シリコン基板表面に塗布して塗膜を形成し、塗膜の上方から0.06J/cmの紫外線を照射した後、200℃のホットプレート上で10分間加熱して塗膜を硬化させた。
続いて塗膜にエタノールをかけて表面を洗浄し、大気下にて乾燥した。塗膜の形状は維持されており、塗膜領域の拡大等の変化はなかった。
次に、1000℃に設定した電気炉で10分間熱拡散処理を行い、その後ガラス層を除
去するため基板をふっ酸に5分間浸漬し、流水洗浄、乾燥を行った。
p型拡散層形成組成物を塗布した面のシート抵抗は47Ω/□であり、B(ほう素)が拡散しp型拡散層が形成されていた。
[比較例1]
−SiO−RO(R:Na,K,Li)系ガラス粉末20g、エチルセルロース(エチル化度50%、重量平均分子量50,000)0.3gおよび酢酸2−(2−ブトキシエトキシ)エチル7gを、自動乳鉢混練装置を用いて混合してペースト化し、p型拡散層形成組成物を調製した。
次に、調製したペーストをスクリーン印刷によって表面にn型層が形成されたp型シリコン基板表面に塗布して塗膜を形成し、200℃のホットプレート上で10分間加熱して塗膜を熱硬化させた。
続いて塗膜にエタノールをかけて、大気下にて乾燥したところ、塗膜の表面が白く荒れて、塗膜の領域が拡大していた。
続いて、1000℃に設定した電気炉で10分間熱拡散処理を行い、その後ガラス層を除去するため基板をふっ酸に5分間浸漬し、流水洗浄を行った。表面に若干の付着物があったが、ウエスで擦ることで容易に除去できた。流水洗浄の後は大気下で乾燥した。
その結果、拡大された領域全体にp型拡散層が形成されていた。
[比較例2]
比較例1のエチルセルロースをポリビニルアルコール(分子量50000)とした以外は比較例1と同様にn型拡散層形成組成物を調製した。
次に、調製したペーストをスクリーン印刷によって表面にn型層が形成されたp型シリコン基板表面に塗布し、塗膜の上方から0.06J/cmの紫外線を照射した後、200℃のホットプレート上で10分間乾燥させた。
続いて塗膜にエタノールをかけて、大気下にて乾燥したところ、塗膜の表面が白く荒れて、塗膜の領域が拡大していた。
続いて、1000℃に設定した電気炉で10分間熱拡散処理を行い、その後ガラス層を除去するため基板をふっ酸に5分間浸漬し、流水洗浄を行った。表面に若干の付着物があったが、ウエスで擦ることで容易に除去できた。流水洗浄の後は大気下で乾燥した。
その結果、拡大された領域全体にp型拡散層が形成されていた。

Claims (6)

  1. アクセプタ元素を含むガラス粉末と、硬化性樹脂と、を含有するp型拡散層形成組成物。
  2. さらに、熱硬化剤又は光硬化剤を含有する請求項1に記載のp型拡散層形成組成物。
  3. 前記アクセプタ元素が、B(ほう素)、Al(アルミニウム)及びGa(ガリウム)から選択される少なくとも1種である請求項1に記載のp型拡散層形成組成物。
  4. 前記アクセプタ元素を含むガラス粉末が、B、Al及びGaから選択される少なくとも1種アクセプタ元素含有物質と、SiO、KO、NaO、LiO、BaO、SrO、CaO、MgO、BeO、ZnO、PbO、CdO、V、SnO、ZrO及びMoOから選択される少なくとも1種のガラス成分物質と、を含有する請求項1又は請求項3に記載のp型拡散層形成組成物。
  5. 半導体基板上に、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のp型拡散層形成組成物を塗布する工程と、前記硬化性樹脂を硬化する工程と、熱拡散処理を施す工程と、を有するp型拡散層の製造方法。
  6. 半導体基板上に、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のp型拡散層形成組成物を塗布する工程と、前記硬化性樹脂を硬化する工程と、熱拡散処理を施して、p型拡散層を形成する工程と、
    形成された前記p型拡散層上に電極を形成する工程と、
    を有する太陽電池素子の製造方法。
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