JP2012234858A - 多層基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】最表層の導体層に実装される電子部品に生じた熱を好適に放熱し得る多層基板を提供する。
【解決手段】銅層L1〜L6と絶縁性の樹脂層P1〜P5とが交互に積層される多層基板10において、第1表層L1および第2表層L6には発熱する電子部品11,12がそれぞれ実装されている。そして、複数の樹脂層P1〜P5のうち、上記第1表層L1および第2表層L6に対して最も近くに位置する最表層側樹脂層P1,P5は、その熱伝導率が他の内層側の樹脂層P2〜P4よりも高く構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、導体層と絶縁性の樹脂層とが交互に積層され、最表層の導体層に発熱する電子部品が実装される多層基板に関するものである。
従来、導体層と絶縁性の樹脂層とが交互に積層され、最表層の導体層に発熱する電子部品が実装される多層基板に関する技術として、例えば、下記特許文献1に開示される積層プリント基板が知られている。この積層プリント基板は、表面にパターン配線および部品実装可能な表層シートと、パターン配線が可能な内層シートと、この内層シートと同一層に構成されており、かつ当該表層シートの一部から直接露出する高熱伝導率の熱伝導材と、裏面にパターン配線および部品実装可能な裏層シートと、から構成されており、各々のシートが充分な強度で接着されて構成されている。そして、発熱する電子部品が、表層シートの一部から露出する熱伝導材に直接実装されている。これにより、発熱する電子部品の熱を、熱伝導材を介して効率よく放熱している。
また、下記特許文献2に開示されるフレキシブル基板は、絶縁性の樹脂からなる支持膜と、支持膜の表面および裏面にそれぞれ形成される配線層と、両配線層をそれぞれ被覆し最外層に位置する樹脂層と、を備えている。両樹脂層には、それぞれ樹脂層の熱伝導率よりも良好な熱伝導率を有する粒子状の充填材が充填されており、この充填材はその一部が樹脂層から露出している。これにより、充填材の一部が樹脂層の表面において露出して空気と直に接することで、フレキシブル基板の内部の熱が空気に伝導しやすくなり、配線層の熱が効率的に放熱される。また、充填材の露出部分が樹脂層から突出しているため、フレキシブル基板の最外層の表面積が増大し、フレキシブル基板の内部の熱が効率的に放熱される。
また、下記特許文献3に開示されるプリント配線基板は、3つの絶縁層を介して4つの配線層を積層したもので、外側の配線層の表面には、それぞれソルダーレジストが塗布されており、このソルダーレジストの表面には、金属フィラーが、その表面が凸状に露出するように埋設されている。これにより、基板の放熱面積を大きくして放熱効果を高めている。
特開2004−214429号公報 特開2007−067139号公報 特開2009−164479号公報
ところで、小型化や軽量化が要望される多層基板では、最表層の導体層に実装される電子部品に生じた熱を放熱するための放熱領域を構成することが困難であり、特に、実装される電子部品が多くなりこれらの電子部品からの発熱量が大きくなるほど、必要な放熱領域の確保が困難になるという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、最表層の導体層に実装される電子部品に生じた熱を好適に放熱し得る多層基板を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の多層基板では、導体層と絶縁性の樹脂層とが交互に積層され、最表層の導体層に発熱する電子部品が実装される多層基板であって、複数の前記樹脂層のうち、前記最表層の導体層に対して最も近くに位置する最表層側樹脂層は、その熱伝導率が他の内層側の樹脂層よりも高いことを特徴とする。
特許請求の範囲に記載の請求項2の多層基板では、導体層と絶縁性の樹脂層とが交互に積層され、第1の最表層の導体層とこの第1の最表層と異なる側の第2の最表層の導体層との両面に発熱する電子部品が実装される多層基板であって、複数の前記樹脂層のうち、前記第1の最表層の導体層に対して最も近くに位置する最表層側樹脂層は、その熱伝導率が他の内層側の樹脂層よりも高く、前記第2の最表層の導体層に対して最も近くに位置する最表層側樹脂層は、その熱伝導率が他の内層側の樹脂層よりも高いことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の多層基板において、複数の前記導体層のうち、前記最表層側樹脂層に対して最も近くに位置する導体層は、その厚さが他の内層側の導体層よりも厚いことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の多層基板において、複数の前記樹脂層のうち、前記最表層側樹脂層を除く樹脂層は、その厚さが前記最表層側樹脂層よりも薄いことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の多層基板において、前記最表層側樹脂層は、その熱膨張係数が他の内層側の樹脂層よりも低いことを特徴とする。
請求項1の発明では、導体層と絶縁性の樹脂層とが交互に積層される多層基板において、最表層の導体層には発熱する電子部品が実装されている。そして、複数の樹脂層のうち、上記最表層の導体層に対して最も近くに位置する最表層側樹脂層は、その熱伝導率が他の内層側の樹脂層よりも高く構成される。
電子部品に生じた熱は、最表層の導体層を介して最表層側樹脂層に伝熱されると、この最表層側樹脂層を介してより内層側の導体層に伝熱されることとなる。このため、最表層側樹脂層の熱伝導率を他の内層側の樹脂層よりも高くすることで、最表層側樹脂層を含めた全ての樹脂層に比較的熱伝導率が低い樹脂材料が採用される場合と比較して、最表層側樹脂層に伝熱される熱がより内層側の導体層に伝熱されやすくなる。これにより、電子部品に生じた熱は、内層側の導体層に伝熱されることで拡散されるので、最表層の導体層に実装される電子部品に生じた熱を好適に放熱することができる。特に、全ての樹脂層について、比較的熱伝導率が高い樹脂材料を採用する必要がないので、熱伝導率が高い樹脂材料を採用することによる製造コストの増大を抑制することができる。
請求項2の発明では、導体層と絶縁性の樹脂層とが交互に積層される多層基板において、第1の最表層の導体層と第2の最表層の導体層との両面には発熱する電子部品がそれぞれ実装されている。そして、複数の樹脂層のうち、第1の最表層の導体層に対して最も近くに位置する最表層側樹脂層は、その熱伝導率が他の内層側の樹脂層よりも高く、第2の最表層の導体層に対して最も近くに位置する最表層側樹脂層は、その熱伝導率が他の内層側の樹脂層よりも高く構成される。
このように、最表層側樹脂層の熱伝導率を他の内層側の樹脂層よりも高くすることで、最表層側樹脂層を含めた全ての樹脂層に比較的熱伝導率が低い樹脂材料が採用される場合と比較して、最表層側樹脂層に伝熱される熱がより内層側の導体層に伝熱されやすくなる。これにより、第1の最表層の導体層や第2の最表層の導体層に実装された電子部品に生じた熱は、内層側の導体層に伝熱されることで拡散されるので、最表層の導体層に実装される電子部品に生じた熱を好適に放熱することができる。特に、全ての樹脂層について、比較的熱伝導率が高い樹脂材料を採用する必要がないので、熱伝導率が高い樹脂材料を採用することによる製造コストの増大を抑制することができる。
請求項3の発明では、複数の導体層のうち、上記最表層側樹脂層に対して最も近くに位置する導体層は、その厚さが他の内層側の導体層よりも厚いため、最表層側樹脂層を介して伝熱される熱の拡散が促進される。これにより、最表層の導体層に実装される電子部品に生じた熱をより好適に放熱することができる。また、比較的熱伝導率が高い樹脂材料を採用することで最表層側樹脂層の強度が低下する場合であっても、この最表層側樹脂層に対して最も近くに位置する導体層の厚さが厚くなるため、当該多層基板が強度不足になることもない。
請求項4の発明では、複数の樹脂層のうち、最表層側樹脂層を除く樹脂層は、その厚さが最表層側樹脂層よりも薄いため、この薄い樹脂層を介した導体層間の熱伝達がより促されて、内層側での熱の拡散が促進される。これにより、最表層の導体層に実装される電子部品に生じた熱をより好適に放熱することができる。特に、最表層側樹脂層を除く樹脂層の厚さを薄くすることでこれら各樹脂層の強度が低下する場合であっても、比較的高い熱伝導率を有する最表層側樹脂層の厚さは薄くされていないので、当該多層基板が強度不足になることもない。
請求項5の発明では、最表層側樹脂層は、その熱膨張係数が他の内層側の樹脂層よりも低く構成される。
積層される樹脂層同士の熱膨張係数が異なる場合、その差が大きくなると、伝熱される熱に応じた各樹脂層での熱変形の差が大きくなるため、最表層の導体層の一部として形成される導体パターンの断線や最表層の導体層に実装されるチップ部品のクラック等の不具合が発生する場合がある。最表層の導体層に実装されるチップ部品等の熱変形のしやすさを示す熱膨張係数に相当する係数(以下、単にチップ部品等の熱膨張係数という)は、一般に樹脂層の熱膨張係数よりも低いため、最表層側樹脂層の熱膨張係数を他の内層側の樹脂層よりも低くすることで、最表層側樹脂層の熱膨張係数がチップ部品等の熱膨張係数と他の内層側の樹脂層の熱膨張係数との間になる。これにより、表層側の熱変形が内層側に対して適度に抑制されるので、熱変形に起因する導体パターンの断線等の不具合の発生を抑制することができる。
本実施形態に係る多層基板の概略を示す断面図である。 実験条件を示す説明図である。 実験結果を示す説明図である。 本実施形態の第1変形例に係る多層基板の概略を示す断面図である。
以下、本発明に係る多層基板の一実施形態について図を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る多層基板10の概略を示す断面図である。
図1に示す多層基板10は、例えば、自動車に搭載されて車載機器を制御するECU(Electronic Control Unit)等に採用される回路基板である。この多層基板10は、導体層と絶縁性の樹脂層とが交互に積層され、第1の最表層(図1にて上側の最表層)の導体層の第1基板面R1と第2の最表層(図1にて下側の最表層)の導体層の第2基板面R2との両面には、所定の制御処理を実施することに伴い発熱する電子部品11,12等が実装されている。ここで、電子部品11,12としては、例えば、IC,トランジスタ等が相当する。
本実施形態では、多層基板を構成する複数の導体層としてそれぞれ厚さの異なる6層の銅層が採用されており、第1の最表層の導体層である銅層L1(以下、第1表層L1ともいう)の厚さと、この銅層L1と異なる側の第2の最表層の導体層である銅層L6(以下、第2表層L6ともいう)の厚さとは、それぞれ18μmに設定されている。また、銅層L1に対して最も近くに位置する導体層である銅層L2の厚さと、銅層L6に対して最も近くに位置する導体層である銅層L5の厚さとは、それぞれ70μmに設定されている。また、これら銅層L2,L5よりも内層側の導体層である銅層L3および銅層L4の厚さは、それぞれ35μmに設定されている。なお、銅層L1および銅層L6は、第1基板面R1および第2基板面R2において、BGA等の高密度実装や狭ピッチでの実装を可能とするために、その厚さが内層側の層よりも薄くなるように形成されている。なお、銅層L1(第1表層L1)は、特許請求の範囲に記載の「第1の最表層の導体層」の一例に相当し、銅層L6(第2表層L6)は、特許請求の範囲に記載の「第2の最表層の導体層」の一例に相当し得る。
また、本実施形態では、多層基板を構成する複数の絶縁性の樹脂層として5層の樹脂層が採用されている。これら5層の樹脂層のうち、第1の最表層の導体層である銅層L1に対して最も近くに位置する樹脂層P1と、第2の最表層の導体層である銅層L6に対して最も近くに位置する樹脂層P5とは、その熱伝導率が他の内層側の樹脂層である樹脂層P2〜P4よりも高く設定されている。
具体的には、樹脂層P2〜P4には、ガラス織布とエポキシ樹脂からなるFR−4が採用されており、その熱伝導率は0.38W/mKであり、その厚さは150μmである。また、樹脂層P1および樹脂層P5には、高熱伝導率材料が採用されており、その熱伝導率は1.3W/mKであり、その厚さは200μmである。なお、樹脂層P1および樹脂層P5は、特許請求の範囲に記載の「最表層側樹脂層」の一例に相当し得る。
次に、上述のように構成される多層基板10の放熱効果について、図2および図3を用いて説明する。図2は、実験条件を示す説明図である。図3は、実験結果を示す説明図である。
多層基板を構成する複数の導体層および樹脂層に関して、最表層の銅層L1,L6に実装される電子部品11,12にて生じた熱に対する放熱効果を検証するための実験を、以下に示す実験条件にて実施した。
具体的には、図2に示すように、放熱効果に寄与する因子として、樹脂層の熱伝導率と、銅層の厚みと、樹脂層の厚みとを採用し、最表層側樹脂層である樹脂層P1および樹脂層P5による放熱効果と、内層側の樹脂層である樹脂層P2〜P4による放熱効果とを、上記因子に基づいて比較した。また、最表層の銅層L1,L6を除き、最表層側樹脂層P1,P5に対して最も近くに位置する導体層である銅層L2および銅層L5による放熱効果と、内層側の導体層である銅層L3,L4による放熱効果とを、上記因子に基づいて比較した。
そして、各因子の具体的な水準としては、樹脂層の熱伝導率として、現行品のFR−4の熱伝導率である0.38W/mKと、高熱伝導率化した1.3W/mKとが採用され、銅層の厚みとして、現行品の厚さである35μmと、厚銅化した70μmとが採用され、樹脂層の厚みとして、現行品の厚さである200μmと、薄板化した150μmとが採用された。
次に、各因子による放熱効果を図3を用いて説明する。なお、図3に示す値は、電子部品11,12に対してその因子が寄与した放熱効果を複数の実験結果から求めたものであり、樹脂層の熱伝導率を0.38W/mKから1.3W/mKにした場合の放熱効果と、銅層の厚みを35μmから70μmにした場合の放熱効果と、樹脂層の厚みを200μmから150μmにした場合の放熱効果とを、求めている。
具体的には、樹脂層P1,P5のみ熱伝導率を0.38W/mKから1.3W/mKに高熱伝導率化した場合の放熱効果T1は、電子部品11では4.7℃であり、電子部品12では3.0℃である。また、樹脂層P2〜P4のみ熱伝導率を0.38W/mKから1.3W/mKに高熱伝導率化した場合の放熱効果T2は、電子部品11では−0.2℃であり、電子部品12では−1.3℃である。また、銅層L2,L5のみ銅層の厚みを35μmから70μmに厚銅化した場合の放熱効果T3は、電子部品11では3.3℃であり、電子部品12では4.1℃である。また、銅層L3,L4のみ銅層の厚みを35μmから70μmに厚銅化した場合の放熱効果T4は、電子部品11では0.9℃であり、電子部品12では2.3℃である。また、樹脂層P1,P5のみ樹脂層の厚みを200μmから150μmに薄板化した場合の放熱効果T5は、電子部品11では0.5℃であり、電子部品12では−0.2℃である。また、樹脂層P2〜P4のみ樹脂層の厚みを200μmから150μmに薄板化した場合の放熱効果T6は、電子部品11では1.8℃であり、電子部品12では0.9℃である。なお、放熱効果での負の値は、電子部品の温度が上昇した場合を示す。
図3に示すように、第1の最表層の銅層L1の第1基板面R1に実装される電子部品11にて生じた熱について、最表層側樹脂層P1を高熱伝導率化すると放熱性が向上する一方、樹脂層P2〜P4を高熱伝導率化しても放熱効果の向上が見られないことがわかる。また、第2の最表層の銅層L6の第2基板面R2に実装される電子部品12にて生じた熱について、最表層側樹脂層P5を高熱伝導率化すると放熱性が向上する一方、樹脂層P2〜P4を高熱伝導率化しても放熱効果の向上が見られないことがわかる。
これは、電子部品11,12に生じた熱は、最表層の銅層L1,L6を介して最表層側樹脂層P1,P5に伝熱されると、この最表層側樹脂層P1,P5を介してより内層側の銅層L2,L5等に伝熱されるからである。このため、最表層側樹脂層P1,P5の熱伝導率を他の内層側の樹脂層P2〜P4よりも高くすることで、最表層側樹脂層を含めた全ての樹脂層に比較的熱伝導率が低い樹脂材料が採用される場合と比較して、最表層側樹脂層P1,P5に伝熱される熱がより内層側の銅層L2,L5等に伝熱されやすくなる。
これにより、電子部品11,12に生じた熱は、内層側の銅層L2,L5等に伝熱されることで拡散されるので、最表層の銅層L1,L6に実装される電子部品11,12に生じた熱を好適に放熱することができる。特に、全ての樹脂層について、比較的熱伝導率が高い樹脂材料を採用する必要がないので、熱伝導率が高い樹脂材料を採用することによる製造コストの増大を抑制することができる。
なお、最表層側樹脂層P1,P5の熱伝導率を1.3W/mKに設定し他の内層側の樹脂層P2〜P4の熱伝導率を0.38W/mKに設定することに限らず、最表層側樹脂層P1,P5の熱伝導率を他の内層側の樹脂層P2〜P4よりも高く設定しても、その熱伝導率の差に応じた放熱効果を得ることができる。
また、図3に示すように、電子部品11にて生じた熱について、銅層L2を厚銅化する方が銅層L3,L4を厚銅化する場合と比較して放熱効果が高くなることがわかる。また、電子部品12にて生じた熱について、銅層L5を厚銅化する方が銅層L3,L4を厚銅化する場合と比較して放熱効果が高くなることがわかる。
これは、最表層の銅層L1,L6を除く各銅層L2〜L5のうち、上記最表層側樹脂層P1,P5に対して最も近くに位置する銅層L2,L5は、その厚さが他の内層側の銅層L3,L4よりも厚いため、最表層側樹脂層P1,P5を介して伝熱される熱の拡散が促進されるからである。これにより、電子部品11,12に生じた熱をより好適に放熱することができる。また、比較的熱伝導率が高い樹脂材料を採用することで最表層側樹脂層P1,P5の強度が低下する場合であっても、この最表層側樹脂層P1,P5に対して最も近くに位置する銅層L2,L5の厚さが厚くなるため、当該多層基板10が強度不足になることもない。
なお、最表層側樹脂層P1,P5に対して最も近くに位置する銅層L2,L5の厚さを70μmに設定し他の内層側の銅層L3,L4の厚さを35μmに設定することに限らず、銅層L2,L5の厚さを他の内層側の銅層L3,L4よりも厚く設定しても、その厚さの差に応じた放熱効果を得ることができる。
また、図3に示すように、電子部品11にて生じた熱について、樹脂層P2〜P4を薄板化する方が最表層側樹脂層P1を薄板化する場合と比較して放熱効果が高くなることがわかる。また、電子部品12にて生じた熱について、樹脂層P2〜P4を薄板化する方が最表層側樹脂層P5を薄板化する場合と比較して放熱効果が高くなることがわかる。
これは、複数の樹脂層のうち、最表層側樹脂層P1,P5を除く樹脂層P2〜P4は、その厚さが最表層側樹脂層P1,P5よりも薄いため、この薄い樹脂層P2〜P4を介した銅層間の熱伝達がより促されて、内層側での熱の拡散が促進されるからである。これにより、電子部品11,12に生じた熱をより好適に放熱することができる。特に、最表層側樹脂層P1,P5を除く樹脂層P2〜P4の厚さを薄くすることでこれら各樹脂層P2〜P4の強度が低下する場合であっても、比較的高い熱伝導率を有する最表層側樹脂層P1,P5の厚さは薄くされていないので、当該多層基板10が強度不足になることもない。
なお、最表層側樹脂層P1,P5の厚さを200μmに設定し他の内層側の樹脂層P2〜P4の厚さを150μmに設定することに限らず、内層側の樹脂層P2〜P4の厚さを最表層側樹脂層P1,P5よりも薄く設定しても、その厚さの差に応じた放熱効果を得ることができる。
図4は、本実施形態の第1変形例に係る多層基板10aの概略を示す断面図である。
本実施形態の第1変形例として、図4に示す多層基板10aのように、第1の最表層の銅層L1の第1基板面R1にのみ発熱する電子部品11が実装されてもよい。
この場合、複数の樹脂層P1〜P5のうち、最表層の銅層L1に対して最も近くに位置する最表層側樹脂層P1を、その熱伝導率が他の内層側の樹脂層P2等よりも高く構成することで、最表層側樹脂層P1に伝熱される熱がより内層側の銅層L2に伝熱されやすくなり、電子部品11に生じた熱を好適に放熱することができる。
さらに、最表層の銅層L1,L6を除く複数の銅層L2〜L5のうち、上記最表層側樹脂層P1に対して最も近くに位置する銅層L2を、その厚さが他の内層側の銅層L3等よりも厚くすることができる。これにより、最表層側樹脂層P1を介して伝熱される熱の拡散が促進されて、電子部品11に生じた熱をより好適に放熱することができる。
さらにまた、複数の樹脂層P1〜P5のうち、最表層側樹脂層P1を除く樹脂層P2等は、その厚さを最表層側樹脂層P1よりも薄くすることができる。これにより、この薄い樹脂層P2等を介した銅層間の熱伝達がより促されて、内層側での熱の拡散が促進されて、電子部品11に生じた熱をより好適に放熱することができる。
また、本実施形態の第2変形例として、最表層側樹脂層である樹脂層P1および樹脂層P5は、他の内層側の樹脂層P2〜P4に対して、熱伝導率が高く、かつ、熱膨張係数が低くなるように設定されてもよい。
積層される樹脂層同士の熱膨張係数が異なる場合、その差が大きくなると、伝熱される熱に応じた各樹脂層での熱変形の差が大きくなるため、最表層の銅層L1,L6の一部として形成される導体パターンの断線や銅層L1,L6に実装されるチップ部品のクラック等の不具合が発生する場合がある。最表層の銅層L1,L6に実装されるチップ部品等の熱膨張係数は、一般に樹脂層の熱膨張係数よりも低いため、最表層側樹脂層P1,P5の熱膨張係数を他の内層側の樹脂層P2〜P4よりも低くすることで、最表層側樹脂層P1,P5の熱膨張係数がチップ部品等の熱膨張係数と他の内層側の樹脂層P2〜P4の熱膨張係数との間になる。これにより、多層基板において、表層側の熱変形が内層側に対して適度に抑制されるので、熱変形に起因する導体パターンの断線等の不具合の発生を抑制することができる。
なお、本発明は上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよい。
(1)多層基板10,10aは、本発明は、6つの銅層L1〜L6と5つの絶縁性の樹脂層P1〜P5とが交互に積層されて構成されることに限らず、5つの銅層と4つの絶縁性の樹脂層とが交互に積層されて構成されてもよいし、7つ以上の銅層と6つ以上の絶縁性の樹脂層とが交互に積層されて構成されてもよい。
この場合でも、最表層の銅層に対して最も近くに位置する最表層側樹脂層の熱伝導率を他の内層側の樹脂層よりも高くすることで、最表層側樹脂層に伝熱される熱がより内層側の導体層に伝熱されやすくなり、最表層の銅層に実装される電子部品に生じた熱を好適に放熱することができる。
さらに、上記最表層側樹脂層に対して最も近くに位置する銅層の厚さを他の内層側の銅層よりも厚くすることで、最表層側樹脂層を介して伝熱される熱の拡散が促進されて、最表層の銅層に実装される電子部品に生じた熱を好適に放熱することができる。
さらにまた、複数の樹脂層のうち、最表層側樹脂層を除く樹脂層の厚さを最表層側樹脂層よりも薄くすることで、この薄い樹脂層を介した銅層間の熱伝達がより促されて内層側での熱の拡散が促進され、最表層の銅層に実装される電子部品に生じた熱をより好適に放熱することができる。
(2)多層基板10,10aは、銅層と絶縁性の樹脂層とが交互に積層されて構成されることに限らず、例えば、アルミ層などの導体層と絶縁性の樹脂層とが交互に積層されて構成されてもよい。この場合でも、上記最表層側樹脂層に対して最も近くに位置する導体層の厚さを他の内層側の導体層よりも厚くすることで、最表層側樹脂層を介して伝熱される熱の拡散が促進されて、最表層の導体層に実装される電子部品に生じた熱を好適に放熱することができる。
(3)最表層の銅層L1の第1基板面R1に対して電子部品11に加えて他の複数の発熱を伴う電子部品が実装される場合や、最表層の銅層L6の第2基板面R2に対して電子部品12に加えて他の複数の発熱を伴う電子部品が実装される場合でも、上述した放熱効果を奏する。
10,10a…多層基板
11,12…電子部品(発熱する電子部品)
L1〜L6…銅層(導体層)
P1,P5…樹脂層(最表層側樹脂層)
P2,P3,P4…樹脂層

Claims (5)

  1. 導体層と絶縁性の樹脂層とが交互に積層され、最表層の導体層に発熱する電子部品が実装される多層基板であって、
    複数の前記樹脂層のうち、前記最表層の導体層に対して最も近くに位置する最表層側樹脂層は、その熱伝導率が他の内層側の樹脂層よりも高いことを特徴とする多層基板。
  2. 導体層と絶縁性の樹脂層とが交互に積層され、第1の最表層の導体層とこの第1の最表層と異なる側の第2の最表層の導体層との両面に発熱する電子部品が実装される多層基板であって、
    複数の前記樹脂層のうち、前記第1の最表層の導体層に対して最も近くに位置する最表層側樹脂層は、その熱伝導率が他の内層側の樹脂層よりも高く、前記第2の最表層の導体層に対して最も近くに位置する最表層側樹脂層は、その熱伝導率が他の内層側の樹脂層よりも高いことを特徴とする多層基板。
  3. 複数の前記導体層のうち、前記最表層側樹脂層に対して最も近くに位置する導体層は、その厚さが他の内層側の導体層よりも厚いことを特徴とする請求項1または2に記載の多層基板。
  4. 複数の前記樹脂層のうち、前記最表層側樹脂層を除く樹脂層は、その厚さが前記最表層側樹脂層よりも薄いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の多層基板。
  5. 前記最表層側樹脂層は、その熱膨張係数が他の内層側の樹脂層よりも低いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の多層基板。
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