JP2012232911A - 尿素誘導体及びその医薬用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】NASHの治療に有効な新規な作用メカニズムを有する化合物及びその医薬用途を提供すること。
【解決手段】本発明は、下記の一般式(I)で表される尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩を提供する。
Figure 2012232911

【選択図】なし

Description

本発明は、尿素誘導体及びその医薬用途に関する。
非アルコール性脂肪性肝炎(Nonalcoholic Steatohepatitis;以下、NASH)は、アルコールを摂取しないにも関わらず、アルコール性肝炎の組織所見に類似した肝炎や線維化が起こり、重症化すると肝硬変や肝癌へと進行し得る重大な病態である。NASHの発症機序としては、「Two Hit Theory」が提唱されており(非特許文献1)、正常な肝が脂肪酸生合成の亢進や脂肪酸燃焼などの障害によって脂肪肝となった後に(第一のヒット)、脂質過酸化、肝内に蓄積する鉄、エンドトキシン、炎症性サイトカインなどに起因する酸化ストレスが加わることで(第二のヒット)、NASHが発症するとされている。
ここで酸化ストレスとは、酸化反応と抗酸化反応のバランスが崩れ、酸化反応側に傾くことによって生じる生体にとって好ましくない状態のことをいう。生体の構造や機能を担う脂質及びタンパク質や遺伝情報を担う遺伝子等の生体成分は、活性酸素種やフリーラジカルによって酸化され損傷を受けるため、酸化ストレスは、細胞損傷や細胞死の原因となり、最近では、アルツハイマー病、パーキンソン病、糖尿病、関節リウマチ等の病気の進行にも関与しているとも言われている。
近年では、生活習慣の欧米化に伴い、脂肪肝の原因となる肥満、糖尿病、高脂血症などのインスリン抵抗性の所見数が増加しており、これに応じてNASH患者数も増加している。NASH罹患率は、米国では人口の約3%、日本では人口の約1%(100万人程度)となっており、その数はさらに増加傾向にあると言われている(非特許文献2)。
また最近の研究では、NASHの病態モデルラットを用いた実験において、酸化ストレスにより肝臓ミトコンドリアからの活性酸素ラジカルの産生の亢進が認められること(非特許文献3)、ビタミンEやベタインなどの酸化ストレスに対して抑制効果を示す物質が、NASHの治療に対して有効であること(非特許文献4)、が報告されている。さらに、酸化ストレスに対する生体の防御機構の1つとして、抗酸化剤応答配列(Antioxidant Response Element;以下、ARE)の転写活性化があると報告されている(非特許文献5)。
Christopherら、Gastroenterology、1998年、114巻、p.842−845 Okanoueら、Journal of Gastroenterology and Hepatology、2011年、26巻、p.153−162 Takayamaら、Journal of Pharmacological Sciences、2006年、100巻、No.Supplement 1、p.164P、P1L−16 Harrisonら、The American Journal of Gastroenterology、2003年、98巻、p.2485−2490 Chenら、Current Pharmaceutical Design、2004年、10巻、p.879−891
しかしながら、NASHの発症機序は未だ明らかになっておらず、NASHが重篤な肝障害をもたらす疾患であるにもかかわらず、有効な治療薬が見出されていないのが現状である。現在、糖尿病治療薬であるメトホルミン塩酸塩や動脈硬化症治療薬であるイコサペント酸エチルをNASH治療薬として開発する試みがあるが、これらの薬物がどのような作用メカニズムでNASH対して薬効を示すのかについては明らかになっていない。
そこで本発明は、NASHの治療に有効な新規な作用メカニズムを有する化合物及びその医薬用途を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、AREの活性化作用を有する尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩が、NASHに対して優れた治療効果を示すことを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記の一般式(I)で示される尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩を提供する。
Figure 2012232911
[式中、Aは、一般式(IIa)又は(IIb)で表される置換基であり、
Figure 2012232911
Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜12のアリールオキシ基である。]
上記の一般式(I)で示される尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩において、Aは、一般式(IIa)で表される置換基であることが好ましく、一般式(IIb)で表される置換基である場合には、Rは塩素原子又はメトキシ基であることが好ましい。
また本発明は、上記の一般式(I)で表される尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する、医薬を提供する。この医薬は、AREの活性化作用を有することが好ましく、非アルコール性脂肪性肝炎の治療剤又は予防剤であることがさらに好ましい。
本発明の尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩は、AREの活性化作用を有しており、NASHに対して作用メカニズムに基づいた顕著な治療効果及び予防効果を発揮する。
正常ラットへの実施例1の化合物の投与による、肝臓中のNAD(P)H:キノン酸化還元酵素1(NQO1)遺伝子の発現の変化を示した図である。 コリン欠乏アミノ酸置換(CDAA)食飼育ラットへの実施例1の化合物の投与による、肝臓中のNAD(P)H:キノン酸化還元酵素1(NQO1)遺伝子の発現の変化を示した図である。 コリン欠乏アミノ酸置換(CDAA)食飼育ラットへの実施例1の化合物の投与による、肝臓中のI型コラーゲンα鎖(COL1A1)遺伝子及びβ1型トランスフォーミング増殖因子(TGF−β1)遺伝子の発現の変化を示した図である。 コリン欠乏アミノ酸置換(CDAA)食飼育ラットへの実施例1の化合物の投与による、肝臓中の膠原線維領域比率の変化を示した図である。
本発明の尿素誘導体は、下記の一般式(I)で示されることを特徴としている。
Figure 2012232911
[式中、Aは、一般式(IIa)又は(IIb)で表される置換基であり、
Figure 2012232911
Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜12のアリールオキシ基である。]
上記のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が好ましく利用されるが、塩素原子がより好ましい。
「炭素数1〜4のアルコキシ基」とは、単結合の末端のエーテル結合を介して結合された、炭素原子を1〜4個有する直鎖状の炭化水素基又は炭素原子を3〜4個有する分岐鎖状の炭化水素基を意味する。直鎖状の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基が挙げられ、分岐鎖状の炭化水素基としては、例えば、イソプロピル基、イソブチル基又はtert−ブチル基が挙げられる。
「置換基を有していてもよい炭素数6〜12のアリールオキシ基」とは、単結合の末端のエーテル結合を介して結合された、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を意味する。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基が挙げられ、芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニリル基又は3−ビフェニリル基が挙げられる。
一般式(IIb)におけるRは、水素原子、ハロゲン原子若しくは炭素数1〜4のアルコキシ基又はメトキシ基で置換されたフェニルオキシ基が好ましく、水素原子、塩素原子又はメトキシ基がより好ましく、塩素原子又はメトキシ基がさらに好ましい。
上記の尿素誘導体の好ましい化合物の具体例を表1に示す。
Figure 2012232911
なお、上記の尿素誘導体に不斉炭素が存在する場合は、全ての鏡像異性体及びそれらの混合物が含まれ、立体異性体が存在する場合は、全ての立体異性体及びそれらの混合物が含まれる。
上記の尿素誘導体の薬理学的に許容される塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩若しくは臭化水素酸塩などの無機酸塩又はシュウ酸塩、マロン酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、グルコン酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩若しくはケイ皮酸塩などの有機酸塩が挙げられる。
また、上記の尿素誘導体及びその薬理学的に許容される塩は、水和物若しくは溶媒和物又は結晶多形を形成してもよい。
上記の尿素誘導体は、例えば、以下に記載する製造方法に従って製造することができる。その際、原料化合物はその塩を用いてもよい。
得られた尿素誘導体は、公知の方法、例えば、溶媒抽出、再結晶及び/又はクロマトグラフィーによって単離精製でき、公知の方法又はそれに準じる方法によって目的とする塩に変換でき、尿素誘導体が塩の状態で得られた場合には、公知の方法又はそれに準ずる方法によって、尿素誘導体又はその目的とする他の塩に変換できる。
製造方法1: 尿素誘導体の製造方法
Figure 2012232911
[式中、Lは、脱離基であり、例えば、アルコキシ基又はアリールオキシ基が挙げられる。Aは、上記の定義と同義である。]
一般式(I)で示される尿素誘導体(以下、尿素誘導体(I))は、例えば、塩基の存在下又は非存在下、1,3,4−オキサジアゾリルアミン誘導体(III)とアミン誘導体(IV)との縮合反応により製造できる。
アミン誘導体(IV)の使用量は、1,3,4−オキサジアゾリルアミン誘導体(III)1モルに対して0.4〜2モルが好ましく、0.8〜1.5モルがより好ましい。
塩基の使用量は、1,3,4−オキサジアゾリルアミン誘導体(III)1モルに対して1.0〜3.0モルが好ましく、1.0〜2.0モルがより好ましい。
上記の縮合反応で用いる塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム若しくは炭酸セシウムなどの金属炭酸塩類、水酸化ナトリウム若しくは水酸化カリウムなどの無機塩基類、ピリジン若しくはルチジンなどの芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン若しくはN−メチルモルホリンなどの第3級アミン類、水素化ナトリウム若しくは水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド若しくはリチウムヘキサメチルジシラジドなどの金属アミド類又はナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド若しくはカリウムtert−ブトキシドなどの金属アルコキシド類が挙げられ、好ましく使用できる。
上記の縮合反応は溶媒中で行われ、縮合反応を阻害しない溶媒が適宜選択される。このような溶媒としては、例えば、ピリジンなどの芳香族アミン類、ジクロロメタン若しくは1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ヘプタン若しくはヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、トルエン、クロロベンゼン若しくはキシレンなどの芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン若しくは1,4−ジオキサンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド若しくはN−メチルピロリドンなどのアミド類又はアセトニトリル若しくはプロピオニトリルなどの脂肪族ニトリル類が挙げられるが、ピリジン、トルエン又はプロピオニトリルが好ましい。ピリジンなどの芳香族アミン類を溶媒として選択した場合は、塩基非存在下にて反応を行うことができる。
上記の縮合反応の温度は、60〜200℃が好ましく、90〜130℃がより好ましく、縮合反応の時間は、3時間〜72時間が好ましく、6時間〜24時間がより好ましい。
1,3,4−オキサジアゾリルアミン誘導体(III)は、公知の方法又はこれらに準じた方法に従って製造することができる。例えば、市販されている2−アミノ−5−(2−フリル)−1,3,4−オキサジアゾールより、Mishraらの方法(Journal of Agricultural and Food Chemistry、2000年、48巻、p.5465−5468)又はこれに準ずる方法に従って製造できる。
アミン誘導体(IV)は、市販品をそのまま用いることができ、Winterfeldらの方法(Chemische Berichte、1959年、92巻、p.240−244)又はこれらに準じた方法に従って製造できる。Aが、2位の水素原子がR’で置換されたピリジン−3−イル基であるアミン誘導体(VIII)は、例えば、以下に記載する製造方法に従って製造できる。
製造方法2 : アミン誘導体(VIII)の製造方法
Figure 2012232911
[式中、R’は、炭素数1〜4のアルコキシ基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜12のアリールオキシ基である。]
(工程1)
ニコチノニトリル誘導体(VII)は、例えば、塩基の存在下又は非存在下、2−クロロニコチノニトリル(V)にアルコール誘導体(VI)を作用させるアルキル化反応により製造できる。
アルコール誘導体(VI)の使用量は、2−クロロニコチノニトリル(V)1モルに対して0.8〜5.0モルが好ましく、1.2〜3.0モルがより好ましい。
塩基の使用量は、2−クロロニコチノニトリル(V)1モルに対して0.8〜5.0モルが好ましく、1.2〜3.0モルがより好ましい。
上記のアルキル化反応で用いる塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム若しくは炭酸セシウムなどの金属炭酸塩類、水酸化ナトリウム若しくは水酸化カリウムなどの無機塩基類、水素化ナトリウム若しくは水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物類又はカリウムtert−ブトキシドなどの金属アルコキシド類が挙げられ、好ましく使用できる。
上記のアルキル化反応は溶媒中で行われ、アルキル化反応を阻害しない溶媒が適宜選択される。このような溶媒としては、例えば、トルエン、クロロベンゼン若しくはキシレンなどの芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン若しくは1,4−ジオキサンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド若しくはN−メチルピロリドンなどのアミド類又はアセトニトリル若しくはプロピオニトリルなどの脂肪族ニトリル類が挙げられるが、トルエン又はN,N−ジメチルホルムアミドが好ましい。
上記のアルキル化反応の温度は、60〜200℃が好ましく、90〜130℃がより好ましく、アルキル化反応の時間は、15分〜24時間が好ましく、30分〜12時間がより好ましい。
(工程2)
アミン誘導体(VIII)は、例えば、ニコチノニトリル誘導体(VII)を公知の方法で還元する還元反応により製造できる。
還元反応としては、例えば、還元剤としてジイソブチルアルミニウムヒドリド、リチウムアルミニウムヒドリド、ナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムヒドリド若しくはボラン錯体などの金属水素化物を用いる方法又は水素雰囲気下で遷移金属触媒を用いる方法が挙げられる。該遷移金属触媒としては、例えば、パラジウム−炭素、水酸化パラジウム又は4価酸化白金が挙げられる。
上記の尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩がAREの活性化作用を有することは、ARE制御下にある遺伝子の発現促進作用又はAREの下流に配した遺伝子のタンパク質(遺伝子産物)の産生亢進作用若しくは活性促進作用を測定することで評価できる。例えば、公知の方法に従って(Biochemical Journal、2003年、374巻、p.337−348)、AREの下流にルシフェラーゼ遺伝子を組み込んで作製した発現ベクターを培養細胞に導入し、こうして得られた形質導入細胞を用いてルシフェラーゼの活性を指標にAREの活性化を測定するレポーターアッセイ法や、細胞や生体組織に存在すARE制御下の遺伝子の発現量を定量的RT−PCR法などの方法で定量してAREの活性化を測定する方法が挙げられる。
上記の尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩がNASHの治療又は予防に有効であることは、病態モデル動物を用いて評価できる。NASH病態モデル動物としては、例えば、コリン欠乏L−アミノ酸置換(Choline−deficient,L−Amino Acid−defined;以下、CDAA)食飼育マウス又はラット(Cancer Research、1992年、52巻、p.5042)、高脂肪食の摂取と薬剤(例えば、ストレプトゾトシン又はテトラサイクリン系抗生物質)の投与を併用することで誘発される病態マウス又はラット(特開第2009/178143号;国際公開第2006/030792号)、低酸素環境で飼育することで誘発される病態マウス又はラット(国際公開第2008/018191号)、単一遺伝子が改変されたことにより病態を呈する肝細胞特異的Pten欠損マウス(Journal of Clinical Investigation、2004年、113巻、p.1774−1783)又はレプチン受容体欠損マウス(American Journal of Physiology Gastrointestinal and Liver Physiology、2004年、287巻、p.G1035−G1043)が挙げられる。
上記の病態モデル動物を用いた上記の尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩のNASHの治療又は予防に対する有効性の薬効評価は、例えば、NASHの特徴的な病変である肝線維化の抑制作用を測定することにより行うことができる。肝線維化の評価は、例えば、肝線維化関連遺伝子であるI型コラーゲンα鎖(alpha−1 typeI collagen;以下、COL1A1)遺伝子やβ1型トランスフォーミング増殖因子(transforming growth factor−beta1;以下、TGF−β1)遺伝子の発現量を測定したり、肝臓中の膠原線維領域を測定したりすることで実施できる。
上記の尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩は、優れたAREの活性化作用及びNASHの動物モデルに対する有効性を有していることから、医薬として用いることができ、NASHの治療剤又は予防剤として特に好ましく用いることができる。
ここでNASH(Nonalcoholic Steatohepatitis)とは、アルコールを摂取しないにも関わらず、脂肪蓄積、炎症性壊死又は線維化などの肝組織所見を示し、肝硬変や肝癌へ進行する可能性のある病態を意味する(Gastroenterology、1998年、114巻、p.842−845)。肝線維化の肝組織所見は、NASHの特徴的な病変であり、単純性脂肪肝と大きく異なる点であることから、Matteoniによる非アルコール性脂肪性肝疾患の分類において、NASHの診断項目とされている(Gastroenterology、1999年、116巻、p.1413−1419)。
NASHの発症に関与する重要な因子の一つには、酸化ストレスがある。この酸化ストレスは、酸化反応と抗酸化反応とのバランスが崩れて酸化反応側に傾くことによって起こり、生体内の抗酸化システムで処理しきれなくなって生じる活性酸素種やフリーラジカルが、生体の構造や機能を担う脂質やタンパク質(酵素)及び遺伝情報を担う遺伝子(DNA)を酸化し、これらに損傷を与えることで、NASHの発症に関与している。
ARE(Antioxidant Response Element)とは、生体内における抗酸化因子の遺伝子上流に存在し、遺伝子発現を調節しているプロモーター(転写調節領域)群の総称である。各AREの塩基配列は、制御下にある遺伝子により異なるが、各ARE間で相同性が高いことが知られている。AREの活性化によって抗酸化因子の発現が上昇するため、AREの活性化は、酸化ストレスに対する重要な細胞の防御機構の一つとされている。
ARE制御下にある抗酸化因子の遺伝子としては、例えば、ヘムオキシゲナーゼ−1、肝臓グルタチオンS−転移酵素Yaサブユニット、肝臓グルタチオンS−転移酵素Ycサブユニット、グルタチオンS−転移酵素Ybサブユニット、グルタチオンS−転移酵素Yc1サブユニット又はNAD(P)H:キノン酸化還元酵素(NAD(P)H:quinone oxidoreductase 1;以下、NQO1)の遺伝子が挙げられる。
NQO1は、主に高反応分子であるキノン若しくはその誘導体(以下、キノン類)の1電子又は2電子還元を触媒する酸化還元酵素である。キノン類に基づくフリーラジカルは、酸化ストレスの原因因子の一つであり、NQO1による触媒作用は酸化ストレスを抑制する。NQO1遺伝子のAREは、転写因子Nrf2によって制御されており、Nrf2遺伝子欠損動物ではNASHの病態が悪化することが報告されている(Free Radical Biology and Medicine、2010年、48巻、p.357−371)。
上記の尿素誘導体及びその薬理学的に許容される塩は、AREの活性化作用を有することから、NASHの発症の引き金となる酸化ストレスを抑制できる。さらに、上記の尿素誘導体及びその薬理学的に許容される塩は、NASHの病態モデル動物であるCDAA食飼育ラットにおいて、ARE制御下にあるNQO1遺伝子の発現を促進する作用を有し、肝臓中の膠原線維領域比率を低下させる薬理作用を有していることから、NASHの治療又は予防に好ましく用いることができる。
上記の尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬は、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル又はヒト)、特にヒトに対して投与した場合に、AREの活性化を抑制し、酸化ストレスに起因する病態の改善、特にNASHに対する治療効果又は予防効果を発揮できる。
上記の尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩の投与形態としては、無添加の状態で又は医薬として許容される担体を配合して、経口的又は非経口的に投与できる。
上記の尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩を含有する製剤を経口投与する場合の剤形としては、例えば、錠剤(糖衣錠及びフィルムコーティング錠を含む)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤及びマイクロカプセル剤を含む)、シロップ剤、乳剤又は懸濁剤が挙げられ、非経口投与する場合の剤形としては、例えば、注射剤、注入剤、点滴剤又は坐剤が挙げられる。また、上記の尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩は、適当な基剤(例えば、酪酸の重合体、グリコール酸の重合体、酪酸−グリコール酸の共重合体、酪酸の重合体とグリコール酸の重合体との混合物又はポリグリセロール脂肪酸エステル)と組み合わせて、徐放性製剤とすることも可能であり、NASHの治療に有効である。
上記の尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬の剤形は、製剤分野で一般的に用いられている方法に従って調製できる。この場合、必要に応じて、製剤分野において一般的に用いられる賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、甘味剤、界面活性剤、懸濁化剤、乳化剤等を含有させて調製できる。
錠剤の調製は、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤又は滑沢剤を含有させて行うことができ、丸剤及び顆粒剤の調製は、例えば、賦形剤、結合剤又は崩壊剤を含有させて行うことができる。また、散剤及びカプセル剤の調製は、例えば、賦形剤を、シロップ剤の調製は、例えば、甘味剤を、乳剤及び懸濁剤の調製は、例えば、界面活性剤、懸濁化剤又は乳化剤を含有させて行うことができる。
賦形剤としては、例えば、乳糖、ブドウ糖、デンプン、ショ糖、微結晶セルロース、カンゾウ末、マンニトール、炭酸水素ナトリウム、リン酸カルシウム又は硫酸カルシウムが挙げられる。結合剤としては、例えば、デンプンのり液、アラビアゴム液、ゼラチン液、トラガント液、カルボキシメチルセルロース液、アルギン酸ナトリウム液又はグリセリンが挙げられる。崩壊剤としては、例えば、デンプン又は炭酸カルシウムが挙げられる。滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム又は精製タルクが挙げられる。甘味剤としては、例えば、ブドウ糖、果糖、転化糖、ソルビトール、キシリトール、グリセリン又は単シロップが挙げられる。界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80、ソルビタンモノ脂肪酸エステル又はステアリン酸ポリオキシル40が挙げられる。懸濁化剤としては、例えば、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース又はベントナイトが挙げられる。乳化剤としては、例えば、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン又はポリソルベート80が挙げられる。
さらに、上記の尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩を含有する製剤を上記の剤形に調製する場合は、製剤分野において一般的に用いられる、着色剤、保存剤、芳香剤、矯味剤、安定剤、粘稠剤等を添加することができる。
以下、実施例及び参考例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の記載において、NMRデータ中の溶媒名は、測定に使用した溶媒を示している。また、400 MHz NMRスペクトルは、JNM−AL400型核磁気共鳴装置(日本電子製)を用いて測定した。ケミカルシフトは、テトラメチルシランを基準としてδ(単位:ppm)で表し、シグナルはそれぞれs(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、quint(五重線)、sept(七重線)、m(多重線)、br(幅広)、dd(二重二重線)、dt(二重三重線)、ddd(二重二重二重線)、dq(二重四重線)、td(三重二重線)又はtt(三重三重線)で表した。IRスペクトルは、FT/IR−410(日本分光製)を用い、ESI−MSスペクトルは、Micromass ZQ2K(Waters製)又は1200LC/MSD(AgilentTechnology製)を用いて測定した。溶媒は全て市販のものを用い、フラッシュクロマトグラフィーはYFLC W−prep2XY(山善製)を用いた。
一般式(I)で表される尿素誘導体(以下、尿素誘導体(I))の原料及び中間体は、以下の参考例に記載する方法で合成した。なお、参考例化合物の合成に使用される化合物で合成法の記載のないものについては、市販の化合物を使用した。
(参考例1)2−(4−メトキシフェノキシ)ニコチノニトリル
Figure 2012232911
4−メトキシフェノール(269mg、2.16mmol)と炭酸カリウム(450mg、3.25mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)溶液に、2−クロロニコチノニトリル(150mg、1.08mmol)を加えて130℃に加熱し、1時間撹拌を継続しは後に室温へと放冷した。得られた反応溶液をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、2−(4−メトキシフェノキシ)ニコチノニトリルを白色固体として得た(244mg、1.08mmol、99%)。
1H‐NMR (400 MHz, CDCL3) δ: 3.79 (3H, s), 6.92‐6.94 (2H, m), 7.05 (1H, dd, J=4.8, 7.6 Hz), 7.09‐7.11 (2H, m), 7.97 (1H, dd, J=2.0, 7.6 Hz), 8.28 (1H, dd, J=2.0, 4.8 Hz)
ESI‐MS: m/z= 227 (M+H)+
(参考例2)(2−(4−メトキシフェノキシ)ピリジン−3−イル)メタンアミン
Figure 2012232911
2−(4−メトキシフェノキシ)ニコチノニトリル(244mg、1.08mmol)のメタノール(3mL)溶液に、4価酸化白金(30.0mg)を加え、反応系を水素雰囲気下とし、8時間撹拌を継続した後に反応系をアルゴン雰囲気下とし、セライトによりろ過して反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、(2−(4−メトキシフェノキシ)ピリジン−3−イル)メタンアミンを白色固体として得た(208mg、0.903mmol、83%)。
1H‐NMR (400 MHz, CDCL3) δ: 3.13 (2H, brs), 3.80 (3H, s), 4.40 (2H, d, J=6.0 Hz), 6.62 (1H, dd, J=7.2, 7.2 Hz), 6.88‐6.90 (2H, m), 7.01‐7.03 (2H, m), 7.45 (1H, dd, J=1.6, 7.2 Hz), 7.98 (1H, dd, J=1.6, 7.2 Hz)
ESI‐MS: m/z= 231 (M+H)+
(実施例1)1−(5−(2−フリル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−3−(2−ピリジニルメチル)ウレア
Figure 2012232911
2−アミノ−5−(2−フリル)−1,3,4−オキサジアゾール(6.00g、39.7mmol)のピリジン(150mL)溶液に、トリエチルアミン(9.96mL、71.5mmol)及びクロロギ酸エチル(4.54mL、47.6mmol)を室温で加え、115℃で2.5時間撹拌した後に反応液を室温まで冷却し、減圧濃縮した。

そこに酢酸エチル(250mL)及び1N塩酸水溶液(62.5mL)を加えて撹拌し、分離した有機層を1N塩酸水溶液(75mL)にて3回洗浄した。水層については、全量を合わせ、再度、酢酸エチル(150mL)で抽出した。その後、有機層を全量合わせ、そこに10%塩化ナトリウム水溶液(75mL)を加えて撹拌して洗浄し、再分離した有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて脱水し、濾過後の濾液を減圧濃縮した。こうして得られた残渣にプロピオニトリル(170.5mL)を加えて溶解し、4−ジメチルアミノピリジン(4.16g、34.1mmol)及び2−(アミノメチル)ピリジン(3.68g、34.1mmol)を室温で加え、95℃で16時間撹拌した後に反応液を室温まで冷却し、減圧濃縮して得た濃縮液をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/メタノール)で精製した。クロロホルム:メタノール=10:1の溶媒で溶出された画分を回収して減圧乾固し、クロロホルム(250.0mL)で溶解後に65℃の条件でn−ヘキサン(100mL)を加えて室温まで冷却し、再度、65℃の条件でn−ヘキサン(150mL)を加えて今度は0℃まで冷やし、撹拌することで白色固体を析出させた。その後、析出した白色固体を濾取し、クロロホルム(12.5mL)及びn−ヘキサン(12.5mL)の混合溶液で洗浄し、室温で16時間乾燥させることにより、1−(5−(2−フリル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−3−(2−ピリジニルメチル)ウレアを白色固体として得た(4.83g、16.9mmol、43%)。
1H‐NMR (400 MHz, DMSO‐d6) δ: 4.53 (2H, d, J=5.6 Hz), 6.77 (1H, dd, J=1.6, 3.6 Hz), 7.18 (1H, brd, J=3.6 Hz), 7.29 (1H, brdd, J=5.6, 8.0 Hz), 7.37 (1H, brd, J=8.0 Hz), 7.79 (1H, ddd, J=1.6, 8.0, 8.0 Hz), 8.01 (1H, brd, J=1.6 Hz), 8.23 (1H, brs), 8.54 (1H, brd, J=5.6 Hz), 11.12 (1H, s)
IR (KBr, cm‐1): 3242, 3180, 3038, 1721, 1681, 1603, 1570, 1527, 1287, 1227, 1048, 747
Mp: 176 ℃
HRMS (ESI‐MS): calc.: 308.0760 (C13H11N5O3Na1), found: 308.0760
(実施例2)1−(5−(2−フリル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−3−(3−ピリジニルメチル)ウレア
実施例1と同様の手順により、以下の実施例2の化合物を合成した。
Figure 2012232911
1H‐NMR (400 MHz, DMSO‐d6) δ: 4.44 (2H, d, J=6.0 Hz), 6.76 (1H, dd, J=2.0, 3.6 Hz), 7.18 (1H, brd, J=3.6 Hz), 7.37 (1H, dd, J=4.8, 8.0 Hz), 7.74 (1H, brd, J=8.0 Hz), 8.01 (1H, brs), 8.10 (1H, t, J=6.0 Hz), 8.47 (1H, dd, J=2.0, 4.8 Hz), 8.55 (1H, brd, J=2.0 Hz), 11.01 (1H, s)
ESI‐MS: m/z= 286 (M+H)+ ,284 (M‐H)+
(実施例3)1−(5−(2−フリル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−3−(2−クロロ−3−ピリジニルメチル)ウレア
実施例1と同様の手順により、以下の実施例3の化合物を合成した。
Figure 2012232911
1H‐NMR (400 MHz, DMSO‐d6) δ: 4.47 (2H, d, J=6.0 Hz), 6.77 (1H, dd, J=1.6, 3.2 Hz), 7.19 (1H, brd, J=3.2 Hz), 7.45 (1H, dd, J=4.8, 7.6 Hz), 7.81 (1H, brd, J=7.6 Hz), 8.00 (1H, brd, J=1.6 Hz), 8.15 (1H, brs), 8.33 (1H, dd, J=1.6, 4.8 Hz), 11.17 (1H, s)
ESI‐MS: m/z= 320 (M+H)+ ,318 (M‐H)+
(実施例4)1−(5−(2−フリル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−3−(2−メトキシ−3−ピリジニルメチル)ウレア
実施例1と同様の手順により、以下の実施例4の化合物を合成した。
Figure 2012232911
1H‐NMR (400 MHz, DMSO‐d6) δ: 3.92 (3H, s), 4.34 (2H, d, J=6.0 Hz), 6.76 (1H, dd, J=2.0, 4.0 Hz), 6.99 (1H, dd, J=5.2, 7.2 Hz), 7.17 (1H, brd, J=4.0 Hz), 7.60 (1H, dd, J=2.0, 7.2 Hz), 8.00 (1H, brd, J=2.0 Hz), 8.04 (1H, brs), 8.08 (1H, dd, J=2.0, 5.2 Hz), 11.17 (1H, s)
ESI‐MS: m/z= 316 (M+H)+ ,314 (M‐H)+
(実施例5)1−(5−(2−フリル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−3−(2−(4−メトキシフェノキシ)−3−ピリジニルメチル)ウレア
実施例1と同様の手順により、以下の実施例5の化合物を合成した。
Figure 2012232911
1H‐NMR (400 MHz, CDCL3) δ: 3.81 (3H, s), 4.70 (2H, d, J=6.0 Hz), 6.59 (1H, dd, J=1.6, 3.6 Hz), 6.90‐6.95 (3H, m), 7.08 (1H, dd, J=0.8, 3.6 Hz), 7.12‐7.14 (2H, m), 7.63 (1H, dd, J=0.8, 1.6 Hz), 7.74 (1H, dd, J=2.0, 7.2 Hz), 8.06 (1H, dd, J=2.0, 5.2 Hz), 8.72 (1H, brs), 9.42 (1H, s)
ESI‐MS: m/z= 408 (M+H)+
(比較例1)1−(5−(2−フリル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−3−(4−ピリジニルメチル)ウレア
参考例1及び2並びに実施例1〜5と同様の手順により、以下の比較例1の化合物を合成した。
Figure 2012232911
1H‐NMR (400 MHz, DMSO‐d6) δ: 4.43 (2H, d, J=5.6 Hz), 6.76 (1H, dd, J=2.0, 3.6 Hz), 7.17 (1H, brd, J=3.6 Hz), 7.30 (2H, d, J=5.6 Hz), 8.00 (1H, brd, J=2.0 Hz), 8.11 (1H, t, J=5.6 Hz), 8.50 (2H, d, J=5.6 Hz), 11.11 (1H, s)
ESI‐MS: m/z= 286 (M+H)+ ,284 (M‐H)+
(比較例2)1−(5−(2−フリル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−3−(6−メチル−2−ピリジニルメチル)ウレア
参考例1及び2並びに実施例1〜5と同様の手順により、以下の比較例2の化合物を合成した。
Figure 2012232911
1H‐NMR (400 MHz, CDCL3) δ: 2.57 (3H, s), 4.69 (2H, d, J=5.6 Hz), 6.50 (1H, dd, J=2.0, 3.6 Hz), 7.07 (1H, brd, J=7.6 Hz), 7.11 (1H, brs), 7.13 (1H, dd, J=1.6, 3.6 Hz), 7.53 (1H, brd, J=8.0 Hz), 7.57 (1H, dd, J=7.6, 8.0 Hz), 7.71 (1H, brd, J=1.6, 2.0 Hz), 8.04 (1H, s)
ESI‐MS: m/z= 300 (M+H)+
(比較例3)1−(5−(2−フリル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−3−(6−ブロモ−2−ピリジニルメチル)ウレア
参考例1及び2並びに実施例1〜5と同様の手順により、以下の比較例3の化合物を合成した。
Figure 2012232911
1H‐NMR (400 MHz, CDCL3) δ: 4.70 (2H, d, J=6.0 Hz), 6.51 (1H, dd, J=1.6, 3.2 Hz), 7.15 (1H, dd, J=0.8, 3.2 Hz), 7.33 (1H, brd, J=7.6 Hz), 7.41 (1H, brd, J=7.6 Hz), 7.48(1H, dd, J=0.8, 1.6 Hz), 7.53 (1H, dd, J=7.6, 7.6 Hz), 7.94 (1H, brs), 8.07 (1H, brs)
ESI‐MS: m/z= 364 (M+H)+
(比較例4)1−(5−(2−フリル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−3−((2−モルホリノピリジン−3−イル)メチル)ウレア
参考例1及び2並びに実施例1〜5と同様の手順により、以下の比較例4の化合物を合成した。
Figure 2012232911
1H‐NMR (400 MHz, CDCL3) δ: 3.18 (4H, t, J=4.4 Hz), 3.90 (4H, t, J=4.4 Hz), 4.68 (2H, d, J=6.0 Hz), 6.53 (1H, dd, J=2.0, 4.0 Hz), 7.00 (1H, dd, J=4.8, 7.2 Hz), 7.17 (1H, brd, J=4.0 Hz), 7.30-7.31 (1H, m), 7.39 (1H, s), 7.45-7.46 (1H, m), 7.60-7.62 (1H, m), 8.29 (1H, dd, J=1.6, 4.8 Hz)
ESI‐MS: m/z= 371 (M+H)+ ,369 (M‐H)+
(比較例5)1−((2−(シクロヘキシルアミノ)ピリジン−3−イル)メチル)−3−(5−(フラン−2−イル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ウレア
参考例1及び2並びに実施例1〜5と同様の手順により、以下の比較例5の化合物を合成した。
Figure 2012232911
1H‐NMR (400 MHz, CDCL3) δ: 1.14-1.67 (10H, m), 3.95-4.00 (1H, m), 4.11-4.15 (1H, m), 4.48 (2H, d, J=6.4 Hz), 5.53 (1H, t, J=6.4 Hz), 6.48 (1H, dd, J=5.2, 7.6 Hz), 6.57 (1H, dd, J=1.6, 3.2 Hz), 7.07 (1H, brd, J=3.2 Hz), 7.30 (1H, dd, J=1.6, 7.6 Hz), 7.60 (1H, brs), 8.07 (1H, dd, J=1.6, 5.2 Hz), 8.33 (1H, s)
ESI‐MS: m/z= 383 (M+H)+ ,381 (M‐H)+
(比較例6)1−ベンジル−3−(5−(2−フリル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ウレア
参考例1及び2並びに実施例1〜5と同様の手順により、以下の比較例6の化合物を合成した。
Figure 2012232911
ESI‐MS: m/z= 320 (M+H)+ ,318 (M‐H)+.
(実施例6)AREの活性化作用の評価
尿素誘導体(I)が有するARE活性化作用をレポーター遺伝子アッセイ法により評価した。
1.実験手法
NQO1遺伝子の発現を制御するプロモーターであるAREの下流に、レポーター遺伝子であるルシフェラーゼ遺伝子を作動可能に連結し、こうして得られるDNA断片をpGL4.32(プロメガ社製)のKpnI/HindIII制限酵素部位に組み込み、発現プラスミドを作製した。NQO1は、キノン類の1電子又は2電子還元を触媒する酸化還元酵素であり、キノン類のフリーラジカルを消滅させる活性を有しているため、NQO1の発現は酸化ストレスに対して抑制的に働き、抗酸化ストレス活性の指標にすることができる。また、NQO1遺伝子のAREの塩基配列は、公知文献(Biochemical Journal、2003年、374巻、p.337−348)に記載のものを用いた。
作製した発現プラスミドは、リポフェクション法によりヒト肝癌由来細胞株Huh−7.5に遺伝子導入し、限界希釈法によるクローニングを行い、ARE活性化作用の評価に使用する安定発現細胞株(Huh−7.5−ARE−Luc株)を樹立した。
Huh−7.5−ARE−Lucを96ウェル培養プレートに播種し(2.0×10 cells/100μL/ウェル)、37℃の条件下、5%COインキュベーター内で約6時間培養し、引き続き培養培地で希釈して調製した被験化合物溶液を1ウェル当たり100μL添加して16時間培養した。その際、被験化合物溶液の代わりに被験化合物を含まない培養培地を1ウェル当たり100μL添加したウェルを設け、化合物非処置コントロールとした。その後、PBSを加えてウェル及び張り付いている細胞を洗浄し、Steady−Glo Luciferase Assay Reagent(プロメガ社製)を添加し、室温で暗所にて10分間反応させ、細胞が放つ発光強度(RLU)をFusionα(パーキンエルマー社製)で測定した。
各被験化合物溶液を添加したそれぞれウェルのRLUの平均値から細胞及び被験化合物溶液を入れずに同様の処理を行ったウェルのRLUの平均値を引いた値を各被験化合物のARE活性化の指標とし、化合物非処置コントロールのRLUの平均値から細胞及び被験化合物溶液を入れずに同様の処理を行ったウェルのRLUの平均値を引いた値に対する割合をARE活性化率(%)として算出し評価した。その際、ARE活性化率を2倍(200%)に上昇させる化合物濃度としてEC200とし、ARE活性化率200%に最も近い化合物濃度及びそれを挟む2濃度の計3点で直線回帰することにより算出した。
2.結果
結果を表2に示す。
Figure 2012232911
実施例1〜5の化合物は、いずれも0.547〜5.71μmol/LのEC200値を示した。比較例1〜5はいずれも最大30μmol/Lにおいて200%以上のARE活性化率を示さなかった。また、メトホルミン塩酸塩は最大1000μmol/Lの濃度において200%以上のARE活性化率を示さなかった。これらの結果から、尿素誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩が、優れたAREの活性化作用を有することが明らかとなった。
(実施例7)正常ラットにおけるAREの活性化作用の評価
実施例1の化合物を正常ラットに単回又は2回経口投与した場合における肝臓中のNQO1遺伝子の発現量の変化を調べ、in vivoにおける実施例1の化合物のAREの活性化作用を評価した。
1.実験手法
雄のFischer344ラット(日本チャールス・リバー社)を6週齢で入荷し、1週間馴化した。馴化後のラットをn=3〜4となるように無作為に群分けし、実施例1の化合物の0.5%カルボキシメチルセルロース(Carboxymethylcellulose;以下、CMC)懸濁液を60mg/kgの用量で1日1回経口投与及び1日2回経口投与した。1日1回経口投与した群のラットを単回投与群ラットとし、1回目の経口投与から10時間後に2度目の経口投与を行った群のラットを2回投与群ラットとした。一方で、馴化後のラットに、実施例1の化合物の0.5%CMC懸濁液の代わりに0.5%CMC溶液を経口投与した群を、単回投与群及び2回投与群に対する対照群とし、それらの群のラットを対照群ラットとした。
単回投与群ラット及びその対照群ラットに関しては投与から8時間又は24時間後に、2回投与群ラット及びその対照群ラットに関しては初回投与から24時間後に、それぞれのラットをイソフルラン吸入麻酔下にて放血致死させて肝臓を摘出し、直ちに液体窒素で凍結して−80℃で保存した。
摘出した肝臓からは、RNeasy Mini Kit(キアゲン社製)を用いて全RNAを抽出し、High Capacity cDNA Reverse Transcription Kit(アプライドバイオシステムズ社製)を用いてcDNAを合成した。
このcDNAを鋳型とし、SYBR Premix Ex Taq(タカラバイオ社製)及び7500 Fast Real−Time PCR System(アプライドバイオシステムズ社製)を用いて、SYBR Green Iを蛍光色素としたインターカレーター法PCRにより、NQO1遺伝子の発現量を定量した。なお、NQO1遺伝子の発現量は、ハウスキーピング遺伝子であるグリセルアルデヒド3リン酸脱水素酵素(Glyceraldehyde−3−phosphate dehydrogenase;以下、GAPDH)の発現量で補正し、標準化した。
上記のPCRにおいて、NQO1遺伝子の定量には、センスプライマーとして5’−AGCGCTTGACACTACGATCC−3’(配列番号1)を、アンチセンスプライマーとして5’−CAATCAGGGCTCTTCTCACC−3’(配列番号2)を用いた。なお、上記のプライマーは、NQO1遺伝子の塩基配列(GenBankアクセッションNo.BC083542)に基づき設計した。また、GAPDH遺伝子の定量には、センスプライマーとして5’−TTGTGATGGGTGTGAACCAC−3’(配列番号3)を、アンチセンスプライマーとして5’−TTCAGCTCTGGGATGACCTT−3’(配列番号4)を用いた。
インターカレーター法PCRにより定量されGAPDHの発現量で補正された各群の肝臓におけるNQO1遺伝子の発現量を示す値は、同様に補正された対照群ラットのNQO1遺伝子の発現量を示す値で除して相対発現量とし、この相対発現量に基づいて実施例1の化合物のAREの活性化作用を評価した。なお、統計解析は、等分散性の確認(F検定)の結果に従って、等分散の場合はt検定を行い、不等分散の場合はWelch検定を行った。図中の*は、単回投与群とその対照群との比較又は2回投与群とその対照群との比較で有意である(p<0.05)ことを示す。
2.結果
結果を図1に示す。単回投与群ラットでは、投与8時間後の肝臓でNQO1遺伝子の発現が対照群と比較して統計学的に有意に上昇した。また、単回投与群ラットでは、投与24時間後にNQO1遺伝子の発現上昇作用が減弱したが、2回投与群ラットでは、初回投与24時間後においてもNQO1遺伝子の発現上昇作用は維持された。これらの結果から、尿素誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩が、正常ラットの肝臓においてAREの活性化作用を有することが明らかとなった。
(実施例8)CDAA食飼育ラット(NASH病態モデルラット)における薬効評価
実施例1の化合物をCDAA食飼育ラットに経口投与した場合における肝臓中のNQO1遺伝子の発現量の変化(AREの活性化作用)、COL1A1遺伝子及びTGF−β1遺伝子の発現量の変化並びに肝臓中の膠原線維領域比率変化(肝線維化抑制作用)を調べ、in vivoにおける実施例1の化合物のNASHに対する薬効を評価した。
1.実験手法
雄のFischer344ラット(日本チャールス・リバー社)を6週齢で入荷し、1週間馴化した。馴化後のラットにはCDAA食(リサーチダイエット社製)を計3週間給餌し、CDAA食誘発性肝炎を引き起こしたNASH病態モデルラットを作製した。給餌開始の1週間後、CDAA食飼育ラットは、血中のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)及びAST/ALT比に基づいてn=6となるように群分けし、実施例1の化合物の0.5%CMC懸濁液を60mg/kgの用量で1日2回ずつ計14日間経口投与した群(化合物投与群)のラットを化合物投与群ラットとした。また、給餌開始の1週間後から0.5%CMC溶液を1日2回ずつ計14日間経口投与した群(対照群)のラットを対照群ラットとした。一方、馴化後のラットに通常食(CRF−1、日本チャールス・リバー社製)を3週間給餌し、かつ、給餌開始の1週間後から0.5%CMC溶液を1日2回ずつ計14日間経口投与した群(正常群)を設け、この群のラットを正常群ラットとした。
経口投与14日目に最後の投与を終えた翌日には、各群のラットをイソフルラン吸入麻酔下にて放血致死させて肝臓を摘出し、直ちに液体窒素で凍結して−80℃で保存した。
摘出した肝臓からは、RNeasy Mini Kit1(キアゲン社製)を用いて全RNAを抽出し、High Capacity cDNA Reverse Transcription Kit(アプライドバイオシステムズ社製)を用いてcDNAを合成した。
このcDNAを鋳型とし、SYBR Premix Ex Taq(タカラバイオ社製)及び7500 Fast Real−Time PCR System(アプライドバイオシステムズ社製)を用いて、SYBR Green Iを蛍光色素としたインターカレーター法PCRにより、NQO1遺伝子、COL1A1遺伝子及びTGF−β1遺伝子の発現量を定量した。なお、各遺伝子の発現量は、ハウスキーピング遺伝子であるGAPDHの発現量で補正し、標準化した。
上記のPCRにおいて、NQO1遺伝子及びGAPDH遺伝子の定量には、実施例7と同じものを用いた。また、COL1A1遺伝子の定量には、センスプライマーとして5’−TCCTGGCAAGAACGGAGAT−3’(配列番号5)を、アンチセンスプライマーとして5’−CAGGAGGTCCACGCTCAC−3’(配列番号6)を用い、TGF−β1遺伝子の定量には、センスプライマーとして5’−CCTGGAAAGGGCTCAACAC−3’(配列番号7)を、アンチセンスプライマーとして5’−CAGTTCTTCTCTGTGGAGCTGA−3’(配列番号8)を用いた。なお、上記のプライマーは、COL1A1遺伝子の塩基配列(GenBankアクセッションNo.BC133728)及びTGF−β1遺伝子の塩基配列(GenBankアクセッションNo.BC076380)に基づき設計した。
インターカレーター法PCRにより定量されGAPDHの発現量で補正された各群の肝臓における各遺伝子の発現量を示す値は、同様に補正された正常群ラットの対応する遺伝子の発現量を示す値で除して相対発現量とした。NQO1遺伝子の相対発現量に基づいて実施例1の化合物のAREの活性化作用を、COL1A1遺伝子及びTGF−β1遺伝子の相対発現量に基づいて実施例1の化合物の肝線維化抑制作用をそれぞれ評価した。
膠原線維領域定量に当たっては、肝臓を10%緩衝ホルマリン液に浸透させて固定し、固定した肝臓を密閉式自動固定包埋装置(サクラファインテック社製)でパラフィン包埋した後、薄切片を作製して0.05%シリウスレッドを含む飽和ピクリン酸中で染色を行った。染色像の膠原線維領域比率(シリウスレッド染色領域/解析対象組織領域×100%)の定量には、Definiens XD(デフィニエンス社製)を用い、各個体のランダムに選んだ3視野(倍率5倍)について定量を行った。
なお、統計解析は、等分散性の確認(F検定)の結果に従って、等分散の場合はt検定を行い、不等分散の場合はWelch検定を行った。図中の*は、化合物投与群と対照群との比較で有意である(p<0.05)ことを示す。
2.結果
結果を図2、3及び4に示す。図2に示すように、実施例1の化合物の投与によって、肝臓中のNQO1遺伝子の発現は対照群と比較して統計学的に有意に上昇した。この結果から、尿素誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩が、CDAA食誘発性肝炎を引き起こしたNASH病態モデルラットにおいてもAREの活性化作用を有することが明らかとなった。
また、図3及び4に示すように、対照群では、線維化に関与するタンパク質であるCOL1A1及びTGF−β1をコードする遺伝子の発現量及び肝臓中の膠原線維領域比率が正常群と比較して統計学的に有意に上昇した。この結果は、CDAA食の給餌によって対照群ラットの肝臓に線維化が引き起こされていることを意味している。一方、実施例1の化合物の投与によって、COL1A1遺伝子及びTGF−β1遺伝子の発現量及び膠原線維領域比率が対照群と比較して統計学的に有意に低下していた。これらの結果から、尿素誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩が、NASHの特徴的な進行型病変である肝線維化に対して薬効を示すことが明らかとなった。
尿素誘導体(I)又はその薬理学的に許容される塩は、医薬の分野において、AREの活性化作用に基づく医薬、特にNASHの治療薬又は予防薬として利用できる。
配列番号1〜8:PCRプライマーである。

Claims (6)

  1. 一般式(I)で示される、尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
    Figure 2012232911
    [式中、Aは、一般式(IIa)又は(IIb)で表される置換基であり、
    Figure 2012232911
    Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜12のアリールオキシ基である。]
  2. Aは、一般式(IIb)で表される置換基である、請求項1記載の尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
  3. Rは、塩素原子又はメトキシ基である、請求項1又は2記載の尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項記載の尿素誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する、医薬。
  5. 抗酸化剤応答配列の活性化作用を有する、請求項4記載の医薬。
  6. 非アルコール性脂肪性肝炎の治療剤又は予防剤である、請求項4又は5記載の医薬。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3700522A4 (en) * 2017-10-26 2021-08-11 Southern Research Institute OXADIAZOLES AND THIADIAZOLES AS TGF-BETA INHIBITORS

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