JP2012232273A - ドリル穿孔用清浄ブラシ - Google Patents

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Abstract


【課題】不燃構造物を補強するためにコンクリートに穿けられた有底ドリル穿孔の粉材類のブラシによる掻き落としと孔外への排除の二工程に基づく従来法の不利を克服し、単一工程で有底ドリル穿孔の粉材類を効率よく、短時間に清浄する工業的に有利な方法及びその方法に好適なブラシを提供することにある。
【解決手段】両端が開口するパイプ4の先端側部分の外表面に前記穿孔内壁を擦る剛性繊維群2が全面的に形成され、また、該パイプの後端側開口部の外表面には、集塵機又はブロワの通気ホースの先端開口口金内に嵌入させるテーパー状連結具5が気密に一体に取り付けられてなるコンクリート構造物に穿けられたドリル穿孔用清浄ブラシ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コンクリート不燃構造体の表面にドリルで穿けられた穿孔を清浄するドリル穿孔用清浄ブラシに関し、特に、既存の不燃構造体を補強する補強材を取付けるために、該既存構造体にドリルで穿けられた連結部材固定用ドリル穿孔を清浄するための新規ブラシに関する。
不燃構造物、例えば、コンクリート製の建造物,橋梁,高速道路の橋脚等のような既に構築された不燃構造体は、漸次、補強が要求されるようになり、構造体に補強部材が一体に取付け補強される。補強には、構造体に複数の有底孔が構造体に穿けられ、これに補強用連結用金属棒部材が強固に埋設固定される。その有低孔は、固定される連結用金属棒材に適応する径及び深さに、複数が所望の間隔をあけて穿けられる。
ドリル穿孔された有底孔は、鉛直方向,水平方向あるいは傾斜方向などいろいろであるが、連結用金属棒部材を可及的強固に固定するには、穿孔内に残留するコンクリート粉材類を清掃除去することが重要である。特に、鉛直下方に穿けられた有底孔には、清浄ブラシにより擦り落とされた粉材類が底部に多量に残留する。これを孔から除去する方法として、現在、吸引機(集塵機)又は噴射機(ブロワ)を使用してこれらを孔から除去する組合せ工程が実用されている。
そのようなコンクリートに穿けられた有底孔壁に付着する粉材類の擦り落としに使用されているブラシは、例えば、2本又は3本の針金の間に所望の長さの無数の剛性繊維群を直交状に且つ整列させて面状に挟み、針金を螺旋状に捻った刷毛部材が一般的である。刷毛部を先端側に形成させ、後端側を握り部として操作される。穿孔内清掃ブラシ剛性は、穿孔内のコンクリート粉材類を掻き落とすのに好適な強度が要求されるので、ブラシとして充分な剛性と摩擦強度が要求され、また、捻って形成される針金螺旋体は、安定した清掃操作性を有する充分な強度が要求されるので、通常、直径が2.5mm以上の太さの針金が使用される。
また、螺旋状針金に挟持させる剛性繊維は、天然繊維でもプラスチック繊維でもよく、材質及び剛性の程度によるが、例えば、0.3mm〜0.8mm程度の径の繊維が好ましく採用される。上記の太さの針金を捻って形成された螺旋体は、通常、心材の長さ方向に対し50〜80度の角度を有し、挟持された螺旋状に整列する繊維面に形成され、穿孔内壁面を清掃するのに好都合なものである。刷毛ブラシによって擦り落とされたコンクリート粉材類は、次いで、これを除去することが要求される。そのため集塵機やブロワにより除去工程が必要である。従来は、このようにドリル穿孔壁をブラシで擦って粉材類を掻き落としたのち、遊離した粉材類を孔から取り除く組合せ除去工程が不可欠であるから作業効率が悪く、実用的にも工業的にも著しく不利である。
本発明の課題は、従来のコンクリート不燃構造物を補強するために構造物に穿けられる多数の有底孔の清浄を、従来のような組合せ二工程ではなく単一の工程で行うことができる方法を提供することにあり、特に、そのような単一工程で粉材類を除去するのに好適な清浄ブラシを提供することにある。
すなわち、本発明は、既に構築された不燃構造体を補強するために該構造物にドリルにより穿けられた穿孔内に残存するコンクリート粉材類を除去するのに好適な清浄ブラシであって、該ブラシは、両端が開口するパイプの先端側部分の外表面に前記穿孔内壁を擦って清掃する刷毛部材が剛性繊維群によって全面的に形成され、また、該パイプの後端側開口部の外表面には、集塵機又はブロワの通気ホース先端の開口口金内に嵌入させるテーパー状連結具が気密に一体に取り付けられてなるコンクリート構造物に穿けられたドリル穿孔用清浄ブラシを要旨とするものである。
また、本発明のブラシは、好ましくは、前記テーパー状連結部が、集塵機又はブロワの通気ホース先端部の各種の異なる口金内径に嵌合する各種の外径の管体を、その径が後端側から先端側に向けて順次増大する段階的テーパー状に一体に形成されたアタッチメントとして連結機能を向上させることが好ましい。
上記構成を有する本発明の穿孔用清浄ブラシは、両端が開口するパイプの先端部の外表面にドリル穿孔内壁を清掃する清掃用刷毛部材が一体に形成され、後端側の開口外表面にブロワ等の吸気パイプの先端開口内に嵌合するアタッチメントとし機能する連結具が気密に一体に取り付けられた構成が特徴的である。その清掃用刷毛部材は、パイプの先端部の先端から穿孔内を清掃するのに望ましい長さ、例えば、5〜10cm程度までの外表面に全面的に刷毛部が一体形成される。その刷毛部の形成手段に制約はなく、従来知られた各種手段を採用することができる。例えば、清掃用剛性繊維をパイプの所望外表面に接着剤を利用して直接放射方向に植毛させてもよいし、あるいは、例えば、直径が0.3〜1mm程度の2本又は3本の針金を捻って、その針金間に清掃に好適な剛性繊維を挟持させた変形加工可能な長尺の清浄用刷毛体をパイプの先端部外表面に螺旋状に巻き付け固定する手段も好ましく、実用的に有利に採用できる。
また、パイプの後端側の開口外表面には、前述のように、集塵機又はブロワの操作パイプの先端の口金側に嵌入して各種内径に対応して気密に嵌合状に連結される後端から先端側に増大するテーパー状(円錐状)連結部材がアタッチメントとして一体に取り付けられる。この連結部材は、操作パイプに関して、例えば、業界等で画定されているいくつかの開口内径に対応する外径を有する短い管体を連続的に一体形成して、段階的テーパー状のアタッチメントに形成させることがよく、このような連結部材は、集塵機等との組合せ使用に極めて有効である。
本発明のブラシの刷毛部を構成する剛性繊維は、金属製でもプラスチック製でもよく、コンクリートのドリル有底穿孔の清掃に好適な太さと硬さを有する素材が好適に採用される。更に、集塵機等のパイプに連結するためのアタッチメントは、金属でもプラスチック製でもよく、心材としてのパイプの後端開口部 の外表面に気密に取り付けられ、パイプの開口端縁に螺着等の手段で接合状に気密に取り付けてもよい。
本発明のドリル穿孔用清浄ブラシは、構造補強のためにコンクリート構造体に穿けられたドリル有底穿孔内の粉材類を、パイプの先端側の剛性繊維刷毛部によって擦り落としながらパイプ先端の開口から空気を噴射(ブロワ)又は吸引(集塵機)することにより穿孔外へ同時に除去することができるので、単一操作で短時間に目的を達成することができ、従来の清掃方法に比べて極めて効率的であり顕著に優れた清浄効果が得られる。
図1は、本発明のドリル穿孔用清浄ブラシの代表的一例の斜視図である。
螺旋状に捻った2本又は3本の針金の間に剛性繊維を整列挟持させた容易に変形加工することができる長尺の清浄用刷毛体が、両端が開口するパイプの先端部の外表面に適切な長さにわたって螺旋状に巻き付け固定され、このパイプの後端開口部の外表面に集塵機又はブロワのホースの先端の各種口金内径に気密に嵌着する段階的テーパー状連結部が一体に気密に取り付けられる。
図1は、本発明のブラシの代表的ドリル穿孔清浄ブラシの一例の斜視図であって、比較的細い二本の針金1の間に剛性繊維2を整列状に密に挟持させた見掛け螺旋面状の刷毛部3を両端が開口したパイプ4の先端部の外表面に螺旋状に巻き付けた状態で固定されている。その取り付けは、鉛直下方法の穿孔に使用したとき、擦り落とされた粉材が底部に容易に落下移動する比較的広い間隙となるように、例えば、パイプの軸方法に対し45°以下,好ましくは40°以下の傾斜角度となるように取り付けられる。また、その取り付けは強固に固定されるが、着脱自在に取り付けてもよい。また、パイプ4の後端部外表面には、集塵機又はブロワの操作用パイプ(図示せず)の先端口金に嵌着される後端が開口した連結部材5がアタッチメントとして気密に取り付けられる。連結部材5は、後方側から先端側に向けて外径が順次増大する管体6,6,6・・が一体に接続形成され、前記集塵機又はブロワのパイプの先端の開口内径に対応する外径の管体部が嵌合使用される。また、刷毛部3と連結具5が適用されていないパイプ部は、洗浄操作握り部7として有用である。
コンクリート構造体の補強対象は多岐にわたり、従って、ドリルで穿けられる孔は、通常、径が12〜32mm、深さ(穿孔長)は80〜250mmの範囲であって、清掃用刷毛部の見掛上の直径及び螺旋が形成されたパイプ部分の長さは、それぞれの有底穿孔に対応して準備される。ブラシの先端が形成する見掛け円筒の径は、穿孔の径と同程度か僅かに大きいものが使用されるが、多少小さくても使用でき、また、ブラシの刷毛部の長さは、対応する穿孔深さと同じか小さくてよい。
更に、粉材を吸引する多くのメーカーの集塵機のパイプの内径は、例えば、統一的に製作された19mm〜40mmの範囲に包含され、また、噴射器の操作用パイプの端部の内径は、通常22〜25mmの範囲のものが広く採用されているから、これら各種の内径のパイプに取り付けるために、アタッチメントとしての連結部材は、例えば、集塵機又はブロワの操作用パイプの後端側(19mm)から先端側(45mm)までのそれぞれの各種太さに対応する外径の管体が太さの順に段階的にテーパー状に一体に形成されており、集塵機等の操作パイプの先端に容易に嵌着状に取り付けることができる。嵌合されたブラシは、通常知られた固定手段で固定することができる。
1・・・ 針金
2・・・ 剛性繊維
3・・・ 刷毛部
4・・・ パイプ
5・・・ 連結部材
6・・・ 管体(連結部材5を構成する)
7・・・ 操作用握り部

Claims (3)

  1. 既に構築された不燃構造体を補強するために該構造物にドリルにより穿けられた穿孔内に残存するコンクリート粉材類を除去するのに好適な清浄ブラシであって、該ブラシは、両端が開口するパイプの先端側部分の外表面に前記穿孔内壁を擦って清掃する刷毛部材が剛性繊維群によって全面的に形成され、また、該パイプの後端側開口部の外表面には、集塵機又はブロワの通気ホース先端の開口口金内に嵌入させるテーパー状連結具が気密に一体に取り付けられてなるコンクリート構造物に穿けられたドリル穿孔用清浄ブラシ。
  2. 前記剛性繊維群が、螺旋状に捻った2本又は3本の針金の間に剛性繊維を挟持させた容易に変形加工することができる長尺の清浄用刷毛体を、パイプの先端側部分の外表面に螺旋状に巻き付け固定されてなる請求項1に記載のドリル穿孔用清浄ブラシ。
  3. 前記テーパー状連結具が、集塵機又はブロワの通気ホースの先端口金の異なる各種内径に対応する大きさの異なる各種外径の部分管体を、その径が後端側から先端側に向けて順次段階的に増大するテーパー状に一体に形成されて成る請求項1に記載のドリル穿孔用清浄ブラシ。
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