JP2012231009A - 太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】エンボスに影響されることなく、ガラス面に印字されたバーコードを正しく読み取ることができる太陽電池モジュールを得ること。
【解決手段】太陽電池セル3と、前記太陽電池セルを両側から挟んで封止する受光面封止材2および裏面封止材4と、前記受光面封止材の前記太陽電池セルと反対側の面に接合され一方の面11がエンボス加工された透光性基板1と、前記裏面封止材の前記太陽電池セルと反対側の面に接合されたバックシート5とを備え、前記透光性基板のエンボス加工された面であって、前記受光面封止材および前記裏面封止材が前記太陽電池セルを挟まずに直接接合している領域を介してバックシートが透視できる位置に管理情報が2次元バーコード6により印字されている。
【選択図】図1
【解決手段】太陽電池セル3と、前記太陽電池セルを両側から挟んで封止する受光面封止材2および裏面封止材4と、前記受光面封止材の前記太陽電池セルと反対側の面に接合され一方の面11がエンボス加工された透光性基板1と、前記裏面封止材の前記太陽電池セルと反対側の面に接合されたバックシート5とを備え、前記透光性基板のエンボス加工された面であって、前記受光面封止材および前記裏面封止材が前記太陽電池セルを挟まずに直接接合している領域を介してバックシートが透視できる位置に管理情報が2次元バーコード6により印字されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、太陽電池モジュールに関するものである。
現在、製造メーカのロゴとトレーディングサビリティ(以後、トレサビ)を取れるように、1枚ごとの太陽電池モジュールに固有に割り当てた製造番号などの情報を、バーコードとしてPETなどの耐熱性を有したフィルム(インナーラベル)に印刷し、太陽電池モジュール内部にラミネート、またはガラス表面にフィルムシールを貼って対応している。
太陽電池モジュール内部にラミネートする場合は情報を印刷したインナーラベルを2枚の封止材、もしくはガラスと封止材の間に挟むようにしている。また、ガラス表面にフィルムシールを貼って対応する場合は、PETフィルムを積層もしくはガラスに貼り付ける工程が現在必要となっており、ガラスに貼り付ける場合は剥離材のゴミも発生している。さらに、積層しているのは製造工程の途中の工程であり、製造工程の最初から管理することができないという問題もある。
このような技術に関しては、すでに蛍光灯やコンタクトレンズなどの滑らかな表面への印字を行う技術が開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、レーザー印字またはレーザーマーキングでバーコードとロゴを太陽電池モジュール用カバーガラスのエンボス面に印字するときに、1次元のバーコードを用いた場合はエンボスの影響で幅が凸凹に見えてしまうことで、バーコードリーダーも幅を認識できず読み取ることができない。また、2次元バーコードを用いたとしても、バーコードのセルが小さいとバーコードリーダーがエンボスとの判別ができず読み取りができなくなってしまう。
すでに開示されている技術は蛍光灯などのガラスでかつ滑らかな表面に印字するものである。しかし、太陽電池モジュールのエンボス面(凸凹側)にバーコードを印刷して使用する場合には以下のような問題があった。すなわち、1次元バーコードの場合、エンボスによる光の屈折の影響でバーの幅をリーダーで認識できなくなってしまう。1次元バーコードの読み取りはバー(黒い部分)とスペース(白い部分)の細いものと太いものが9つ組み合わされたもので1つの文字として認識されるため、1つでもバーが歪んで幅がうまく認識できないと読み取れないことになる。
即ち、太陽電池用カバーガラスの内側のエンボス面(凸凹側)にバーコードを印刷しても、製造工程における最初から最後までの工程内監視が可能で、製造メーカを判別して市場流通後のトレサビを取れるようなロゴを印字する技術が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ガラス面のエンボスに影響されることなく、ガラス面に印字されたバーコードを正しく読み取ることができる太陽電池モジュールを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、太陽電池セルと、前記太陽電池セルを両側から挟んで封止する受光面封止材および裏面封止材と、前記受光面封止材の前記太陽電池セルと反対側の面に接合され一方の面がエンボス加工された透光性基板と、前記裏面封止材の前記太陽電池セルと反対側の面に接合されたバックシートとを備え、前記透光性基板のエンボス加工された面であって、前記受光面封止材および前記裏面封止材が前記太陽電池セルを挟まずに直接接合している領域を介してバックシートが透視できる位置に管理情報が2次元バーコードにより印字されていることを特徴とする。
本発明によれば、ガラス面のエンボスに影響されることなく、ガラス面に印字されたバーコードを正しく読み取ることができる太陽電池モジュールを得るという効果を奏する。
以下に、本発明にかかる太陽電池モジュールの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、この発明の実施の形態に係わる太陽電池モジュール100の構造を示す図である。太陽電池セル3を上下から受光面封止材2および裏面封止材4が挟んで封止している。受光面封止材2および裏面封止材4は例えば、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)である。さらに、受光面封止材2の上に透光性基板1(ガラス)が、裏面封止材4の下にはバックシート5がそれぞれ接合されている。即ち、太陽電池モジュール100はガラス太陽電池モジュールである。
図1は、この発明の実施の形態に係わる太陽電池モジュール100の構造を示す図である。太陽電池セル3を上下から受光面封止材2および裏面封止材4が挟んで封止している。受光面封止材2および裏面封止材4は例えば、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)である。さらに、受光面封止材2の上に透光性基板1(ガラス)が、裏面封止材4の下にはバックシート5がそれぞれ接合されている。即ち、太陽電池モジュール100はガラス太陽電池モジュールである。
本実施の形態においては、図1に示すように透光性基板1のエンボス面11(凹凸面)を、下面である受光面封止材2の側、即ちEVA接着側に使用する。EVAとの接着面積が増えること等により、ガラス(透光性基板1)とEVA(受光面封止材2)との接着強度を上げる目的がある。ただし、受光面側(空気が触れる側)にエンボス面を使用する防眩仕様の製品も市場には存在する。
また、太陽電池カバーガラスとしての透光性基板1のエンボスの大きさとしては一般的に直径が0.8mm程度のものが多い。
太陽電池モジュール100に固有に割り当てた製造番号などの管理情報を含んだガラス印字部分6は、図1に示すようにEVA(受光面封止材2)との接着面側にあってもよいが、図2に示すようにガラス(透光性基板1)の表面側(上面側)にエンボス面11をとって、そこにガラス印字部分7を形成してもよい。ただし、図2のようにガラス印字部分7がガラス(透光性基板1)面の表面側にあると空気に触れ、長時間の経過で劣化することも考えられる。従って、望ましくは、図1に示したように、ガラス印字部分6は内側(EVAとの接着面側)に形成されているのが好適である。
太陽電池モジュール100は、例えば□156mmの太陽電池セル3を複数枚縦横に並べ、それらを電気的に直列接続した状態で透光性基板1(ガラス)、受光面封止材2、裏面封止材4、バックシート5で挟み込み、縁部をフレームで固定した構造となっている。このような太陽電池モジュール100は住宅の屋根の上に複数枚設置されて、太陽光を受けて発電する。
限られた屋根面でできる限り多くの発電量を得るためには、太陽電池モジュール100の単位面積あたりの発電量を増やす必要がある。そのため、太陽電池モジュール100に並べられた太陽電池セル3の間の隙間や、端に位置する太陽電池セル3と外枠であるフレームとの間の隙間を極力小さくすることが望ましい。
バーコードとなるガラス印字部分6または7は太陽電池セル3の配置されていない隙間スペースに印字される必要がある。(太陽電池セル3自体は青色あるいは黒色であり、それが背面にあるとリーダーにて読み取ることができない。太陽電池セル3の間の隙間や、端に位置する太陽電池セル3と外枠であるフレームとの間の隙間は、バックシート5が白色で受光面封止材2および裏面封止材4が透明であることから白色となるので、その位置にあるバーコードであれば読み取ることが可能である。
したがって、バーコードはできるだけ小さいサイズに収めることが必要となる。QRコード、データマトリクス(Data Matrix)などの2次元バーコードの読み取りはリーダーの分解能に左右され、現在は分解能□0.15mm程度である。分解能□0.15mmのリーダーを用いれば、本来は□0.15mmのバーコードセルを読み取ることができるはずである。しかし、ガラスの表面にエンボスが形成されているため、エンボス部分とエンボスでない部分との境界に存在するバーコードセルの場合、光の屈折の関係により適切に読み取ることができない。
即ち、片面エンボスである太陽電池用カバーガラスに印字(レーザマーキング)した場合、リーダーで読み取る時エンボスの輪郭が見えてしまい判別が困難となってバーコードをうまく読み取れない。ちなみに、エンボスのない部分やエンボス部の中心付近においては読み取りが可能である。なお、上記した境界における読み取り不具合は、エンボスのある側が上面/下面のどちらであるか、また印字部が上面/下面のどちらであるかにかかわらず発生する。
そこで、本実施の形態においては、図4に示すようにバーコードセルのサイズを□0.33mmとする。これは、透光性基板1のエンボスの直径が約0.8mm程度とすると、2次元バーコードのセルの一辺の長さはその約40%以上ということになる。これによって、エンボス部分とエンボスでない部分との境界にバーコードセルが存在したとしても、セルサイズが大きいため、バーコードセルの一部分は光の屈折の影響を受けるものの、大部分に対しては影響が少なくリーダーにて読み取り可能となる。
バーコードセルのサイズをさらに大きくすれば、リーダーによる読み取り可能性に関しては問題ないが、より小さいスペースへバーコードを印字するという観点からは望ましくない。
本実施の形態に従って実際にエンボス面にバーコードを印字した場合のリーダーでの識字性について、以下の2つの比較例(比較例1、比較例2)も含めて識字性検査をおこなった。
比較したバーコードの仕様は以下の通りである。
(比較例1)1次元バーコード(図示せず)
(比較例2)2次元バーコード(セルサイズ0.17mm)(図5)
(本実施の形態)2次元バーコード(セルサイズ0.33mm)(図4)
(比較例1)1次元バーコード(図示せず)
(比較例2)2次元バーコード(セルサイズ0.17mm)(図5)
(本実施の形態)2次元バーコード(セルサイズ0.33mm)(図4)
識字性検査の結果、(比較例1)および(比較例2)は読み取り不可能であった。例えば、図5に示したセルサイズ0.17mmの(比較例2)の場合、具体的には白セルと黒セルを合わせて、横に12個、縦に10個の計120セル中、セル毎に読み取り可能であったのはわずか32セルであり、誤り訂正機能を利用しても全体として読み取り不可能であった。一方、図4の(本実施の形態)の場合は、具体的には白セルと黒セルを合わせて、横に6個、縦に5個の計30セル中27セルが読み取り可能であり、誤り訂正機能を利用することにより全体として読み取りが可能であった。
(本実施の形態)の場合のみ読み取れた理由は、エンボスによってセルが多少隠れてもリーダーで読める0.15mmのサイズはエンボスの境界に遮られずに残っていた為であると考えられる。従って、セルサイズは0.33mm以上であることが望ましい。
従来、太陽電池モジュール内部にラミネートする場合は図3に示すようにインナーラベル8を2枚の封止材(受光面封止材2および裏面封止材4)、もしくはガラスと封止材の間に挟むようにしている。しかし、本実施の形態の太陽電池モジュールにおいては、図2および図4に示すように、太陽電池カバーガラスのエンボス面側にレーザー印字またはレーザーマーキングにて、セルサイズ0.33mm以上の2次元バーコードを印字する。これにより、ガラス面のエンボスに影響されることなく、ガラス面に印字されたバーコードを正しく読み取ることができる。
更に、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出されうる。
例えば、上記実施の形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出されうる。更に、上記実施の形態における構成要件を適宜組み合わせてもよい。
以上のように、本発明にかかる太陽電池モジュールは、ガラスの透光性基板を用いたガラス太陽電池モジュールに有用であり、特に、太陽電池モジュールに管理情報を保持させる目的に適している。
1 透光性基板
2 受光面封止材
3 太陽電池セル
4 裏面封止材
5 バックシート
6 ガラス印字部分(内側印字)
7 ガラス印字部分(表面印字)
8 インナーラベル
11 エンボス面
100 太陽電池モジュール
2 受光面封止材
3 太陽電池セル
4 裏面封止材
5 バックシート
6 ガラス印字部分(内側印字)
7 ガラス印字部分(表面印字)
8 インナーラベル
11 エンボス面
100 太陽電池モジュール
Claims (4)
- 太陽電池セルと、
前記太陽電池セルを両側から挟んで封止する受光面封止材および裏面封止材と、
前記受光面封止材の前記太陽電池セルと反対側の面に接合され一方の面がエンボス加工された透光性基板と、
前記裏面封止材の前記太陽電池セルと反対側の面に接合されたバックシートと、
を備え、
前記透光性基板のエンボス加工された面であって、前記受光面封止材および前記裏面封止材が前記太陽電池セルを挟まずに直接接合している領域を介してバックシートが透視できる位置に管理情報が2次元バーコードにより印字されている
ことを特徴とする太陽電池モジュール。 - 前記透光性基板は、前記受光面封止材と接合する側の面がエンボス加工され、当該面に前記管理情報が印字されている
ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。 - 前記2次元バーコードのセルの一辺の長さは、前記エンボス加工によるエンボスの直径に対して40%以上の長さである
ことを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池モジュール。 - 前記エンボス加工によるエンボスの直径は略0.8mmであり、前記2次元バーコードのセルの一辺の長さは略0.33mm以上である
ことを特徴とする請求項1、2または3に記載の太陽電池モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011098311A JP2012231009A (ja) | 2011-04-26 | 2011-04-26 | 太陽電池モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017103663A1 (en) * | 2015-12-15 | 2017-06-22 | Flisom Ag | Structuring of a photovoltaic apparatus |
US10700227B2 (en) | 2016-01-06 | 2020-06-30 | Flisom Ag | Flexible photovoltaic apparatus |
-
2011
- 2011-04-26 JP JP2011098311A patent/JP2012231009A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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