JP2012230703A - 異常検知方法及びシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】学習データの完全性、異常の混入を許容でき、プラントなどの設備において異常の早期・高精度な発見を可能とする方法及びそのシステムを提供する。
【解決手段】(1)クラスタリング6では、時間的なデータの振舞いに着目し、時間を追って軌跡をクラスタに分割する。さらに、(2)分割したクラスタ群に対して、部分空間でモデル化し、はずれ値を異常候補として算出する。(3)学習データをリファレンスとして活用(比較・参照など)し、経時変化、環境変動、保守(部品交換)、稼動状態による状態遷移を把握する。(4)モデル化は、データのN個抜き(N0,1,2,・・・)の回帰分析法や投影距離法等の部分空間法(例えばN=1の場合は、異常データが1個混入していると考え、これを除いてモデル化する)、或いは局所部分空間法によるものとする。なお、回帰分析法における直線の当てはめは、最も低次の回帰分析に相当する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラントや設備などの異常を早期に検知する方法に関する。
電力会社では、ガスタービンの廃熱などを利用して地域暖房用温水を供給したり、工場向けに高圧蒸気や低圧蒸気を供給したりしている。石油化学会社では、ガスタービンなどを電源設備として運転している。このようにガスタービンなどを用いた各種プラントや設備において、その異常を早期に発見することは、社会へのダメージを最小限に抑えることができ、極めて重用である。
ガスタービンや蒸気タービンのみならず、水力発電所での水車、原子力発電所の原子炉、風力発電所の風車、航空機や重機のエンジン、鉄道車両、エスカレータ、エレベータ、機器・部品レベルでも、搭載電池の劣化・寿命など、早期に異常を発見しなければならない設備は枚挙に暇がない。最近では、健康管理のため、脳波測定・診断に見られるように、人体に対する異常(各種症状)検知も重要になりつつある。
このため、例えば米国のSmartSignal社では、米国特許第6,952,662号明細書や米国特許第6,975,962号明細書に記載のように、おもにエンジンを対象に、異常検知の業務をサービスしている。そこでは、過去のデータをデータベース(DB)としてもっておき、観測データと過去の学習データとの類似度を独自の方法で計算し、類似度の高いデータの線形結合により推定値を算出して、推定値と観測データのはずれ度合いを出力する。General Electric社のように、米国特許第6,216,066号明細書の内容を見ると、異常検知をk−meansクラスタリングにより検出している例もある。
米国特許第6,952,662号明細書 米国特許第6,975,962号明細書 米国特許第6,216,066号明細書 Stephan W. Wegerich;Nonparametric modeling of vibration signal features for equipment health monitoring、Aerospace Conference, 2003. Proceedings. 2003 IEEE,Volume 7, Issue, 2003 Page(s):3113 − 3121
SmartSignal社が用いている手法では、データベースに格納する過去の学習データは様々な状態を網羅的に含む必要がある。もし、学習データにない観測データが観察されると、これらはすべて学習データには包含されないものとして扱われ、はずれ値と判断され、正常信号においても異常と判定されてしまい、検査の信頼性が著しく低下してしまう。このため、ユーザは、過去のあらゆる状態のデータすべてをDBとして蓄えることが必須になる。
一方で、学習データに異常が混入されている場合、異常を表している観測データとの乖離度が低くなり、これを見逃してしまう。このため、学習データに異常が含まれないよう、十分なるチェックが必要である。
このように、SmartSignal社が提案する学習データに基づく方法では、ユーザは、網羅的なデータ収集と異常の排除という負荷を背負うことになる。特に、経時変化や、周囲の環境変動、部品交換などの保守作業の有無などに、きめこまかく対応する必要がある。このような対応を行うことは、実質難しく、不可能な場合が多い。
General Electric社の方法では、k−meansクラスタリングのため、信号の挙動を見ておらず、その点で本質的な異常検知にはなっていない。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、学習データの不完全性や異常の混入を許容し、ユーザ負荷を軽減することを図り、さらに早期に異常を高感度に検知することが可能な異常検知方法およびシステムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、(1)時間的なデータの振舞いに着目し、時間を追って軌跡をクラスタに分割する、(2)分割したクラスタ群に対して、部分空間でモデルし、はずれ値を異常候補として算出する。(3)学習データをリファレンスとして活用(比較・参照など)し、経時変化、環境変動、保守(部品交換)、稼動状態による状態遷移を把握する。(4)モデル化は、データのN個抜き(N=0,1,2,・・・)の回帰分析法や投影距離法等の部分空間法(例えばN=1の場合は、異常データが1個混入していると考え、これを除いてモデル化する)、或いは局所部分空間法によるものとする。
さらに、(5)部分空間法など、複数の識別器の出力を統合して。異常判断を行う。なお、回帰分析法における直線の当てはめは、最も低次の回帰分析に相当する。
本発明によれば、学習データが完全でなくとも、異常の混入を許容でき、プラントなどの設備において異常の早期・高精度な発見を可能とする。即ち、SmartSignal社のように
正常部の学習、複数の状態に応じた網羅的データ収集の必要性がない。
本発明の第1の実施例を示すチャートである。 多次元時系列信号の例である。 相関行列の例である。 軌跡分割クラスタリングの適用例である。 軌跡分割クラスタリングの適用例である。 軌跡分割クラスタリングの適用例である。 軌跡分割クラスタリング実施時のモデルとの偏差の例である。 軌跡分割クラスタリング未実施時のモデルとの偏差の例である。 特徴空間にてデータ表示をした一例である。 特徴空間にてデータ表示をした他の例である。 特徴空間にてデータ表示をしたさらに他の例である。 特徴空間にてデータ表示をあいたさらに他の例である。 本発明の第2の実施例を示すチャートである。 本発明の第3の実施例を示すチャートである。 アラーム信号のヒストグラム例である。 本発明の第4の実施例を示すチャートである。 Wavelet(変換)解析の例である。 本発明の第5の実施例を示すチャートである。 散布図解析および相互相関解析の例である。 本発明の第6の実施例を示すチャートである。 時間・周波数解析の例である。 本発明の第7の実施例を示すチャートである。 本発明の第7の実施例の詳細を支援するチャートである。 部分空間法の一例である。 Wavelet変換の説明図である。 異常診断との関係を説明する図である。 ハードウェア構成図 局所部分空間法の適用例である。 投影距離法、局所部分空間法の適用例である。 複数識別器の統合による識別例である。 複数識別器の統合による異常検知例である。
以下実施例に従って、本発明の内容を詳細に説明する。
説明を簡略化するために、本願においては、同一の構成要素には同一の符号を付加している。本発明の実施の一形態を図1に、対象とする信号の例を図2に示す。対象信号は、図2に示すような複数の時系列信号である。ここでは、系列1,2,3、4という4種類の信号を表している。実際には、信号は4種類に限るものではなく、数百から数千と言った数になる場合もある。
各信号が、対象プラントや設備に設けられた複数のセンサからの出力に相当する。例えば、シリンダ、オイル、冷却水などの温度、オイルや冷却水の圧力、軸の回転速度、室温、運転時間などが、いろいろなセンサから、1日に数回ないしリアルタイム等、定めた間隔で観測される。出力や状態を表すのみならず、何かを制御するための制御信号(入力)の場合もある。ON/OFF制御のこともあれば、一定値になるように制御する場合もある。これらのデータは、お互いに相関が高いものや低いものがある。これら全ての信号が、対象になり得る。これらのデータを見て、異常の有無を判断する。ここでは、多次元時系列信号として扱う。
図1に示した異常検知方法について説明する。まず、多次元時系列信号を多次元信号取得部1にて取得する。次に、取得した多次元時系列信号が、欠損している場合があるため、欠損値の修正・削除を欠損値の修正・削除部2にて行う。欠損の修正は、例えば、前後のデータの置換えや移動平均の置換えが一般的である。削除は、多くのデータが同時に0にリセットされた時など、データとしての異常を排除するものである。欠損値の修正・削除は、設備の状態やエンジニアの知識を状態データ/知識3というDBに蓄えておき、これをもとに行う場合もある。次に、修正・削除された多次元時系列信号に関して、相関解析による無効信号の削除を、相関解析による無効信号の削除部4にて行う。これは、図3にて相関行列の例を示すように、多次元時系列信号に対して相関解析を行い、相関値が1に近い複数の信号がある場合など、極めて類似性が高い場合に、これらは冗長だとして、この複数の信号から重複する信号を削除し、重複しないものを残すものである。この場合も、状態データ/知識3に格納した情報に基づいて、削除する。
次に、データの次元削減を主成分分析部5にて行う。ここでは、主成分分析により、M次元の多次元時系列信号を、次元数rのr次元多次元時系列信号に線形変換する。主成分分析は、ばらつき最大となる軸を生成するものである。KL変換でも構わない。次元数rは、主成分分析により求めた固有値を降順に並べ、大きい方から加算した固有値を全固有値の和で割り算した累積寄与率なる値に基づいて決める。
次に、r次元の多次元時系列信号に対して、軌跡分割によるクラスタリングを軌跡分割によるクラスタリング部6にて行う。図4にその模様を示す。図4の左上の3次元表示(特徴空間と呼ぶ)は、主成分分析後のr次元の多次元時系列信号を寄与率の高い3次元で表示したものである。この状態では、まだ対象設備の状態が複雑なものとして観測されていることが分かる。図4の残りの八つの3次元表示は、軌跡を時間に沿って追跡し、クラスタリングを実施したものであり、各クラスタを表している。クラスタリングは、時間に沿ってデータ間の距離が定めたしきい値を超えれば、別のクラスタとし、しきい値を超えなければ、同じクラスタとして扱うものである。これにより、クラスタ1、3、9、10、17は、運転ONの状態のクラスタであり、クラスタ6、14、20は、運転OFFの状態のクラスタに別れていることが分かる。クラスタ2など、図示していないクラスタは、過渡期のものである。これらのクラスタを分析すると、運転ONの状態では、線状に軌跡移動していることが伺え、運転OFFの状態では、不安定な軌跡移動していることが伺える。このように、軌跡分割によるクラスタリングは、いくつかのメリットがあることが分かる。
運転ONの状態、運転OFFの状態など、複数の状態に分類できる。
運転ONの状態に見られるように、これらのクラスタは、例えば線形など、低次元のモデルで表現できる。
これらのクラスタリングは、設備のアラーム信号や保全情報を加味して、これらのひも付きとして、実施してもよい。具体的には、各クラスタに、アラーム信号などの情報が属性として付加される。
図5に、特徴空間にて、クラスタリングによりラベルを付けた状態のほかの例を表す。図6は、一つの時系列信号の上に、クラスタリングの結果を表示したものである。この場合、クラスタは16個生成でき、時系列信号が、16個のクラスタに分割されている様子が分かる。運転時間(累積時間)も重ねて表示した。水平になっている部分は、運転OFFである。運転ONと運転OFFが、精度良く分離できていることが分かる。
次に、クラスタリングされた各クラスタを対象に、低次元部分空間でのモデル化を、各クラスタを対象にモデル化部8にて行う。正常部限定である必要はなく、異常が混入することは問題ない。ここでは、例えば、回帰分析によりモデル化を行う。回帰分析の一般式は、下記のとおりである。「y」が、クラスタごとのr次元の多次元時系列信号に相当する。「X」が、yを説明する変数である。「y~」がモデルになる。「e」は偏差である。
y:目的変数(r列)
b:回帰係数(1+p列)
X:説明変数行列(r行、1+p列)
||y−Xb||⇒min
b=(X'X)−1X'y('は転置を表す)
y~=Xb=X(X'X) −1X'y(説明変数の影響を表す部分)
e=y−y~(y~で近似できない部分。説明変数の影響を取り除いた部分)
ただし、rank X=p+1
ここでは、各クラスタのr次元の多次元時系列信号に対し、データのN個抜き(N=0,1,2,・・・)の回帰分析を行う。例えばN=1の場合は、異常信号が1種混入していると考え、これを除いた信号を「X」としてモデル化する。N=0の場合は、全r次元多次元時系列信号を扱うことになる。
回帰分析以外に、CLAFIC法や投影距離法等の部分空間法を適用してもよい。そして、モデルからの偏差をモデルからの偏差算出部9にて求める。図24に一般的なCLAFIC法を図解して示す。2クラス、2次元パターンの場合を示す。各クラスの部分空間、即ち、ここでは1次元の直線として表される部分空間を求める。
一般的には、各クラスのデータの自己相関行列を固有値分解して、固有ベクトルを基底として求める。値が大きい、上位何個かの固有値に対応する固有ベクトルを用いる。未知パターンq(最新の観測パターン)が入力されると、部分空間への正射影の長さ、或いは部分空間への投影距離を求める。そして、正射影の長さが最大、或いは投影距離が短いクラスに、未知パターン(最新の観測パターン)qを分類する。
図24では未知パターンq(最新の観測パターン)は、クラスAに分類される。図2に示した多次元時系列信号では、基本的に正常部を対象とするため、1クラス識別の問題になるので(図1にて図示)、クラスAを正常部とし、未知パターンq(最新の観測パターン)からクラスAまでの距離を求めて、これを偏差とする。そして、偏差が大きいと、はずれ値と判断する。このような部分空間法では、異常値が若干混ざっていても、次元削減し、部分空間にした時点で、その影響が緩和される。部分空間法適用のメリットである。
なお、投影距離法では、各クラスの重心を原点とする。各クラスの共分散行列にKL展開を適用して得られた固有ベクトルを基底として用いる。いろいろな部分空間法が立案されているが、距離尺度を有するものならば、はずれ度合いが算出可能である。なお、密度の場合も、その大小により、はずれ度合いを判断可能である。CLAFIC法は、正射影の長さを求めることから、類似度尺度である。
このように、部分空間にて距離や類似度を計算し、はずれ度合いを評価することになる。投影距離法などの部分空間法は、距離に基づく識別器のため、異常データが利用できる場合の学習法として、辞書パターンを更新するベクトル量子化や距離関数を学習するメトリック学習を使うことができる。
また、局所部分空間法と呼ぶ、未知パターンq(最新の観測パターン)に近いk個の多次元時系列信号を求め、各クラスの最近傍パターンが原点となるような線形多様体を生成し、その線形多様体への投影距離が最小となるクラスに未知パターンを分類する方法も適用できる(図31の局所部分空間法の枠内参照)。局所部分空間法も部分空間法の一種である。
既に説明したクラスタリング後の各クラスタに対して、局所部分空間法を適用することになる。kは、パラメータである。異常検知では、先ほどと同様に、1クラス識別の問題になるので、大多数のデータが属するクラスAを正常部とし、未知パターンq(最新の観測パターン)からクラスAまでの距離を求めて、これを偏差とする。
この手法では、例えば、k個の多次元時系列信号を用いて形成される部分空間への、未知パターンq(最新の観測パターン)からの正射影した点を推定値として算出することもできる(図31の局所部分空間法の枠内に説明した推定値なるデータ)。また、k個の多次元時系列信号を、未知パターンq(最新の観測パターン)に近い順に並べ替え、その距離に反比例した重み付けを行って、各信号の推定値を算出することもできる。投影距離法などでも、同様に推定値を算出できる。
パラメータkは通常は1種類に定めるが、パラメータkをいくつか変えて実行すると、類似度に応じて対象データを選択することになり、それらの結果から総合的に判断できるため、一層効果的である。局所部分空間法では、クラスタ内の選択したデータを対象とするため、異常値が若干混ざっていても、局所部分空間にした時点で、その影響が大きく緩和される。
局所部分空間法の「局所」という概念は、回帰分析にも適用可能である。即ち、「y」として、観測未知パターンqに近いk個の多次元時系列信号を求め、このyのモデルとして、「y~」を求め、偏差「e」を算出する。
なお、単に、1クラス識別の問題と考えれば、1クラスサポートベクターマシンなどの識別器も適用可能である。この場合、高次空間に写像する、radial basis functionなどのカーネル化が使えることになる。1クラスサポートベクターマシンでは、原点に近い側が、はずれ値、即ち異常になる。ただし、サポートベクターマシンは、特徴量の次元は大きくても対応できるが、学習データ数が増えると計算量が膨大となるという欠点もある。
このため、MIRU2007(画像の認識・理解シンポジウム、Meeting on Image Recognition and Understanding 2007)にて発表されている、「IS−2−10 加藤丈和,野口真身,和田俊和(和歌山大),酒井薫,前田俊二(日立);パターンの近接性に基づく1クラス識別器」などの手法も適用可能であり、この場合、学習データ数が増えても、計算量は膨大なものとならないというメリットがある。
次に、回帰分析を例にとり、実験例を説明する。図7に、N=0とし、線形回帰分析により、r次元多次元時系列信号をモデル化し、そのモデルと実測値の偏差を図示した例を示す。図8は、参考に、軌跡分割によるクラスタリングを実施しない場合である。図7の場合、偏差が大きいのは、運転OFFの区間、および、運転ONの区間で時系列信号が振動的な振舞いをしている場合である。最後に、はずれ値検出部10にてはずれ値を求める。ここでは、しきい値との大小をチェックする。検出された異常信号は、主成分分析後であるため、これを逆変換し、元の信号がどのような割合で合成されて、異常と判断されたかを確認することもできる。
このように、軌跡分割によるクラスタリングを中心に、低次元モデルで多次元時系列信号を表現することにより、複雑な状態を分解でき、簡単なモデルで表現できるため、現象を理解しやすいという利点がある。また、モデルを設定するため、SmartSignal社の方法のように完全に、データを完備する必要はない。データの欠落があっても良いというメリットがある。
次に、局所部分空間法の適用例を図28に示す。信号を前半と後半に分け(交差確認と呼ぶ検証方法に従った)、それぞれを学習データとして、残りのデータまでの距離を求めた例である。パラメータkは10とした。kをいくつか変えて、それらの多数決をとれば、安定な結果が得られる(後述するバギングという手法と同様の考えに基づく)。この局所部分空間法では、データのN個抜きが、自動で行われるというメリットがある。同図適用例では、運転OFF中の不規則な挙動が、検知されている。
上記例では、クラスタリングの必要性も緩和されるが、観測データが属しているクラスタ以外を学習データとし、このデータと観測データに局所部分空間法を適用してもよい。
この方法によれば、別クラスタからの乖離度を評価できる。投影距離法も同様である。図29にそれらの例を示す。観測データが属しているクラスタ以外を学習データとした。この考えは、時系列データのように類似データが連続する場合に、最も類似したデータを「局所」領域から排除できるため、効果的である。なお、データのN個抜きは、特徴量(センサ信号)として説明したが、時間軸方向のデータであってもよい。
次に、データの表現形態を、いくつか図を用いて説明する。図9に幾つかの例を示す。図9の左側の図は、主成分分析後のr次元時系列信号を2次元表示したものである。データの振舞いを可視化した例となる。図9の右側の図は、軌跡分割によるクラスタリングを実施し、クラスタを図示したものである。クラスタ毎に、簡単な低次のモデル(ここでは直線)で表現した例である。図10の左側の図は、データの動く速さが分かるように図示した例である。後述のWavelet解析を適用すれば、速さ、即ち周波数も分析可能、そして多変量として扱うことが可能となる。図10の右側の図は、図9の右側の図で示したモデルからの偏差が分かるように表示した例である。
図11の左側の図は、別の例である。距離基準などに基づき類似と判定したクラスタをマージし(同図では、隣接したクラスタのマージを示した)、マージ後のモデルを示し、かつモデルからの偏差を図示した例である。図11の右側の図は、状態を表現したものである。状態A、B、Cという3種類の状態を分けて表示した。状態を分けて考えると、図12の左側の図に示すように、状態Aの変化などを図示可能となる。
図6の例で考えると、同じ運転ONの状態でも、運転OFFの前後で、異なる挙動を示しており、これらを特徴空間の中で表現できることなる。図12の右側の図は、過去の学習データから得られたモデル(低次の部分空間)からの変化を示したものであり、状態変化を観察できる。このように、データを加工し、加工したデータをユーザに示し、現在の状況を可視化することにより、より良い理解を促すことができる。
次に、別の実施例を説明する。既に説明したブロックは省略する。図13に異常検知方法を示す。ここでは、各クラスタに対し、r次元多次元時系列信をランダムに定めた個数分選択する。ランダム選択により、
全ての信号を使う場合に見えなかった特性が現れる
有効ではない信号を除く
全ての組み合わせより、短時間で計算できる
という利点がある。
さらに、時間軸方向にr次元多次元時系列信号をランダムに定めた個数分選択するという選択も考えられる。ここでは、クラスタを単位とすることもあるが、クラスタ内を区分し、これらを定めた個数分、ランダムに選択する。
図14に別の実施例を示す。アラーム信号を処理する部分12を付加した。図15(a)に示すようにアラーム信号の発生履歴を取得する。そして、そのヒストグラムを表示する。頻度が高い区間は、異常の度合いが高いことは容易に想像ができる。そこで、図15(b)に示すように、ヒストグラムの頻度も考慮して、図1に示す異常特定部13にて、アラーム信号とはずれ値を組み合わせて異常の度合いや信頼度を付加したり、異常判定を行う。
図16に別の実施例を示す。Wavelet(変換)解析を付加した例である。Wavelet解析信号付与部14において、M次元の多次元時系列信号を対象に、図17に示すWavelet解析を行い、これらの信号をM次元の多次元時系列信号に加える。M次元の多次元時系列信号と置換することも可能である。このような新規に加えられたり、置換されたりした多次元時系列信号を対象に、局所部分空間法などの識別器により、異常を検知する。なお、図17(a)は後で説明する図25におけるスケール1の信号に該当し、図17(b)は後で説明する図25におけるスケール8の変動に該当し、図17(c)は図25におけるスケール4の変動に該当し、図17(d)は図25におけるスケール2の変動に該当する。
Wavelet解析は、多重解像度表現を与えるものである。図25にWavelet解析を図解して示す。スケール1の信号がもとの信号である。これを順次隣と加算してスケール2の信号を作り、元の信号との差を算出して、スケール2の変動信号を生成する。順次、これを繰り返すと、最後に、スケール8の一定値の信号とその変動信号が得られ、結局、元の信号は、スケール2、4、8の各変動信号とスケール8の直流信号に分解できる。従って、このようなスケール2、4、8の各変動信号を、新たな特徴的信号とみなして、多次元時系列信号に追加して扱う。
パルスやインパルスなどの非定常信号では、フーリエ変換を行って得られる周波数スペクトルは全域に広がり、個々の信号について特徴を抽出することが困難である。時間に局在したスペクトルを得ることができるWavelet変換は、化学プロセスのような、パルスやインパルスなどを含む、非定常な信号を多く含むデータを対象にした場合に都合がよい。
また、一次遅れをもつ系では、時系列の状態だけでは、そのパターンを観測困難であるが、時間・周波数領域上では、識別可能な特徴が現れることがあり、Wavelet変換が有効な場合が多い。
なお、Wavelet解析の応用は、電気学会編集で、新誠一著の「ウェーブレット解析の産業応用」2005年、朝倉出版にくわしい。化学プラントの制御系診断、空調プラント制御における異常検知、セメントの焼成プロセスの異常監視、ガラス溶解炉制御など、多くの対象に適用されている。
本実施例における、従来技術との相違点は、Wavelet解析を多重解像度表現として扱い、もとの多次元時系列信号の情報を、Wavelet変換により顕在化した点にある。その上で、これらを多変量として扱うことにより、異常が微弱な段階から早期に検知できる。即ち、予兆として早期に検知可能となる。
Wavelet解析を分類に適用したほかの例を説明する。異常データが少なからずあり、教示できる場合の例である。使用する記号を以下に示す。
Figure 2012230703
まず、以下のモデルを仮定する。
Figure 2012230703
次に、判別式としてつぎの式を考える。
Figure 2012230703
また、パラメータ推定に関しては、次式で定義される尤度を最大にする最尤推定法を用い
ることにする。
Figure 2012230703
[判別式]
Figure 2012230703
上式に基づいて、分類が可能になる。特に、上記はマルチクラスへの分類の例であるが、クラス数Kを2とすれば、2分類問題、すなわち異常検知の問題となる。そして、上記観測値にWavelet解析の結果を適用すれば、時間に局在した異常をも対象とした異常検知を行うことができる。このように、異常データが少なからずあり、教示できる場合には、統計的な意味で、より精度の高い異常検知を行うことができる。
図18に別の実施例を示す。散布図・相関解析部15を付加した例である。r次元の多次元時系列信号を対象に、散布図・相関解析を行った例を図19に示す。図19の相互相関解析では、遅れのラグ(lag)を考慮している。通常、相互相関関数の最大値の位置をラグと呼ぶ。この定義に従えば、二つの現象に関する時間のずれは、相互相関関数のラグに等しい。
ラグの正負は、二つの現象のどちらが早く起こるかにより決まる。このような散布図解析や相互相関解析の結果は、時系列信号間の相関を表すものであるが、各クラスタの特徴付けにも活用でき、クラスタ間の類似性の判断指標となり得るものである。例えば、ラグの量の一致度により、クラスタ間の類似性を判断する。これにより、図11に示した類似したクラスタのマージ等が可能となる。マージ後のデータを用いてモデル化する。なお、マージの方法は、他の手法であってもよい。
図20に別の実施例を示す。時間・周波数解析部16を付加した例である。r次元の多次元時系列信号を対象に、時間・周波数解析を行った例を図21に示す。時間・周波数解析、或いは散布図・相関解析を行い、これらの信号をM次元の多次元時系列信号に加える、またはM次元の多次元時系列信号と置換することも可能である。
図22に別の実施例を示す。学習データのDB17とモデル化(1)18を付加した例である。図23に、その詳細を示す。モデル化(1)により、学習データを対象にそれを複数のモデルとしてモデル化し、観測データとの類似性を判断して該当モデルを当てはめ、観測データとの偏差を算出する。モデル化(2)は、図1と同様の部分であり、これから、観測データから得られるモデルとの偏差を算出する。
そして、モデル化(1)(2)のそれぞれの偏差から、状態変化を算出し、総合偏差を算出する。ここで、モデル化(1)(2)を均等に扱うことも可能であるが、重み付けをしてもよい。即ち、学習データを基本と考えれば、モデル(1)の重みを大きくし、観測データを基本と考えれば、モデル(2)の重みを大きくする。
図12に示した表現に従えば、モデル(1)で構成した部分空間モデルをクラスタ間で比較すれば、そしてそれらが本来同一状態のクラスタならば、その状態変化を知ることができる。そして、観測データの部分空間モデルがそれから移動していれば、状態変化を読み取ることができる。状態変化が、部品交換など意図するものであれば、即ち、設計側が知っており、それによる変化を許容すべきであれば、モデル(1)の重みを小さくし、モデル(2)の重みを大きくする。状態変化が、意図しないものであれば、モデル(1)の重みを大きくする。例えば、パラメータαを、モデル(1)の重みとして使えば、
α×モデル(1)+(1−α)×モデル(2)
として定式化できる。
モデル(1)の重みを、古いものほど小さくするという忘却形のものでもよい。この場合、最近のデータに基づくモデルが重視されることになる。
図23において、物理モデル22は、シミュレーションにより対象エンジンなどを模擬したモデルである。対象知識が十分にある場合は、対象エンジンなどを離散時間(非)線形状態空間モデル(状態方程式などで表現)で表現できるので、その中間値や出力などを推定可能となる。従って、この物理モデルに従えば、このモデルからの偏差に基づいて、異常検知を行うことも可能となる。
もちろん、物理モデルに従って、学習データのモデル(1)を修正することも可能である。或いは、逆に、学習データのモデル(1)に従って、物理モデルを修正することも可能である。物理モデルの変形として、過去の実績としての知見を、物理モデルとして組み込むことも可能である。アラームの発生や部品交換に伴うデータの遷移を、物理モデルに組み込むことも可能である。或いは、学習データ(個々のデータや重心位置など)を、アラームの発生や部品交換に伴い、移動させてもよい。
なお、図23に対して、図1から図22までに示したように、物理モデルに対して、統計モデルを主に使うのは、データを生み出すプロセスについての理解が少ない場合に、統計モデルが有効であることによる。距離や類似性は、データの生成過程が不明瞭でも、定義できる。画像が対象である場合も、画像生成過程が不明瞭なとき、統計モデルは有効である。対象に関する知識が、すこしでも利用できる場合には、物理モデル22が活用できることになる。
図26に、異常検知、及び異常検知後の診断を示す。同図において、設備からの時系列信号から、今までに説明した方法により、異常を検知する。同時に、保守のイベント(アラームや作業実績など)などの付帯情報を取り込み、異常を高感度に検知する。同図に示すように、早期に予兆として発見できれば、故障となって稼動停止となる前に、何らかの対策がうてることになる。そこで、この予兆に基づき、異常診断を行う。
異常診断は、予兆を内包しているセンサを特定する現象診断と、故障を引き起こす可能性のあるパーツを特定する原因診断に分けると考えやすい。異常検知部では、異常診断部に対して、異常の有無という信号のほか、特徴量に関する情報を出力する。異常診断部は、これらの情報をもとに診断を行う。
図27に、ハードウェア構成を示す。異常検知を実行するプロセッサに、対象とするエンジンなどのセンサデータを入力し、欠損値の修復などを行って、データベースDBに格納する。プロセッサは、観測データ、DBデータを用いて、異常検知を行い、異常検知信号を出力する。表示部では、実施例において述べたような各種表示を行う。トレンドを表示することも可能とする。
データベースDBは、熟練エンジニアがDBを操作できる。特に、異常事例や対策事例を教示でき、格納できる。(1)学習データ(正常)、(2)異常データ、(3)対策内容が、格納される。データベースDBを、熟練エンジニアが手を加えられる構造にすることにより、洗練された、有用なデータベースができあがることになる。データ操作は、学習データ(個々のデータや重心位置など)を、アラームの発生や部品交換に伴い、移動させることにより行う。また、取得データを追加することも可能である。異常データがあれば、データの移動に、一般化ベクトル量子化などの手法も適用できる。
上記実施例では、エンジンなどの設備を対象に説明したが、時系列信号のたぐいならば、対象にこだわらない。人体の測定データへも適用可能である。本実施例に従えば、状態の数、遷移の回数が多くても、対応可能である。
また、実施例にて説明した各機能、例えばクラスタリング、主成分分析や、Wavelet解析などは、必ず実施するというものでもなく、対象の信号の性質に応じて、適宜実施すればよい。
クラスタリングも、時間軌跡のみならず、混合分布に対するEM(Expectation−Maximization )アルゴリズムやk−meansクラスタリングなどを含め、データマイニング分野における手法が使えることは言うまでもない。得られたクラスタは、これを対象に識別器を適用してもよいが、クラスタをグルーピングして、これを対象に識別器を適用してもよい。最も簡単な例は、日々の観測データが属するクラスタと、それが属するクラスタ以外に分けることである(図10の右側の特徴空間にて図示した着目データなる現データと、それより時間的に前の過去データに該当)。また、センサ信号(特徴量)の選択は、ラッパー法(例えば、backward stepwise selectionにより、全ての特徴量がある状態から、最も不要な特徴を一つずつ取り除く)など、既存の手法が適用可能である。
さらに、識別器は、いくつかの識別器を準備し、それらの多数決をとることも可能である。即ち、異なる識別器群を用いたアンサンブル(集団)学習が適用できる。図30にその構成例を示す。例えば、識別器1は投影距離法、識別器2は局所部分空間法、識別器3は線形回帰法と言ったものである。事例データに基づくものならば、任意の識別器が適用可能である。
複数の識別器を使う理由は、識別器はそれぞれ異なる基準、異なる対象データ範囲(セグメント分けやその統合に依存)で、はずれ具合いを求めるため、その結果に微妙な違いが生まれるためである。このため、多数決をとって安定化するか、OR(はずれ値そのもの、すなわち多値の場合は最大値検出)論理で、いずれかの識別器で異常が検知されれば異常が発生したとして出力し、異常をのこらず検知しようとするか、AND(多値の場合は最小値検出)論理で、いずれの識別器でも同時に異常が検知されれば異常が発生したとして出力し、誤検知を最小限にするといった、上位基準で識別器を構成する。もちろん、アラーム信号、部品交換などの保全情報などの情報を加味して、上記統合を行うことも可能であることは言うまでもない。
識別器h1、h2、・・・をすべて同じ識別器とし、対象データ範囲(セグメント分けやその統合に依存)を変えて学習することも可能である。例えば、パターン認識の代表的手法であるバギングやブースティングなどの手法も適用できる。この手法の適用により、異常検知に関して、より高い正解率が確保できる。ここで、バギングは、N個のデータから重複を許してデータをK個取ってきて(復元抽出)、このK個を元に1個目の識別器h1を作り、またN個のデータから重複を許してデータをK個取ってきて、このK個(1個目の識別器と中身が違う)を元に2個目の学習器h2を作ることを続け、異なるデータからいくつかの識別器を作り、実際に判別器として使う時は多数決を取る方法である。
ブースティング(Adaboostと呼ぶ手法)は、N個のデータに均等な重み 1/N をまずは割り当て、1個目の識別器h1はN個全てのデータを用いて学習し、学習した後、データN個に関して正解率を調べ、それを元に信頼度β1(>0)を求める。1個目の識別器が正解したデータの重みをexp(−β1)倍して重みを減らし、正解できなかったデータの重みをexp(β1)倍して重みを増やす。
2個目の識別器h2はN個全てのデータを用いて重み付きの学習を行い、信頼度β2(>0)を求め、データの重みを更新する。2個とも正解したデータの重みは軽く、2個とも間違えたデータの重みは重くなる。以降、これを繰返してM個の識別器を作り、実際に判別器として使う時は信頼度付き多数決を取るものである。これらの手法を、クラスタ群を対象に適用することにより、性能向上が期待できる。
図31に、図30に示した識別器を含んだ、異常検知全体の構成例の一例を示す。軌跡クラスタリング、特徴選択などを経て、アンサンブル学習を行い、高い識別率を達成するものである。識別器出力の統合の方法は上述した通りであるが、どのクラスタに、どの識別器を適用するかという組み合わせは、いくつか存在する。例えば、観測データとは異なるクラスタに対して局所部分空間法を適用して、異なるクラスタからのはずれ具合いを把握し(推定値も算出する)、観測データと同じクラスタに対しては回帰分析法を適用して、自クラスタからのはずれ具合いを把握する。
そして、それらの識別器出力を統合して、異常判定を行うことができる。他のクラスタからのはずれ具合いを、投影距離法や回帰分析法により行うことも可能である。自クラスタからのはずれ具合いを投影距離法により行うこともできる。クラスタは、アラーム信号が活用できる場合には、アラーム信号の重症度レベルに応じて、重症アラーム信号が付加されていないクラスタを対象にすることもできる。
クラスタ間の類似性を判断し、類似クラスタを統合して、これを対象にすることもできる。識別器出力の統合は、はずれ値の加算、最大・最小、OR/ANDなどのスカラー変換処理でもよいし、識別器の出力をベクトル的に、多次元として扱うこともできる。もちろん、識別器出力のスケールは、極力一致させることとする。
上述したクラスタとの関連の持たせ方に関して、さらに、他クラスタを対象にして第1報の異常検知を行い、自クラスタのデータが収集された時点で自クラスタを対象にして第2報の異常検知を行ってもよい。このようにして、顧客への注意喚起を促すことが可能になる。このように、本実施例は、対象クラスタ群との関係において、信号の振舞い、behaviorに、より着目した実施例と言える。
上述したいくつかの実施例に関する総合的効果をさらに補足する。えば、発電設備を所有している会社では、機器の保守費用削減を希望しており、保証期間中に機器を点検、部品交換を実施している。これは時間ベースの設備保全と言われている。しかし、最近は機器の状態を見て、部品交換を実施する状態ベースの保全に移行しつつある。状態保全を実施するには、機器の正常・異常データを収集する必要があり、このデータの量、質が状態保全の品質を決めてしまう。しかし、異常データの収集は、まれなケースも多く、大型の設備になるほど、異常データを収集することは困難である。従って、正常データから、はずれ値を検出することが重要となる。上述したいくつかの実施例によれば、
正常データから、異常を検知できる、
データ収集が不完全でも精度の高い異常検知が可能となる、
異常データが包含されていても、この影響を許容できる、
といった直接的効果に加え、
ユーザにとって、現象を理解しやすい、
エンジニアの知識を活用できる
物理モデルも併用できる、
と言った副次的な効果がある。
プラント、設備の異常検知として利用することが出来る。
1・・・多次元信号取得部、
2・・・欠損値の修正・削除部、
3・・・状態データ・知識データベース、
4・・・相関解析による無効信号の削除部、
6・・・軌跡分割クラスタリング、
7・・・アラーム信号/保全情報、
8・・・各クラスタを対象にモデル化部、
9・・・モデルからの偏差算出部、
10・・・はずれ値検出部、
11・・・各クラスタを特徴選択でモデル化部、
12・・・アラーム信号などの一定区間累積ヒストグラム、
13・・・異常特定部、
14・・・Wavelet(変換)解析部、
15・・・各クラスタ軌跡散布図・相関解析部、
16・・・各クラスタ毎時間・周波数解析部、
17・・・学習データ、
18・・・モデル化(1)部、
19・・・プロセッサ、
20・・・表示器、
21・・・データベース
22・・・物理モデル。
上記目的を達成するために、本発明は、プラントまたは設備の異常を早期に検知する異常検知方法において、プラントまたは設備に設けられた複数のセンサからデータを取得し、データの特徴空間の軌跡に基づいて、複数のクラスタ群に分割し、分割した複数のクラスタ群により対象の運転状態を検知し、検知した運転状態に応じて分割した複数のクラスタを部分空間法または回帰法でモデル化し、モデル化したクラスタ群の中ではずれ値を異常候補として算出するようにした。
また、本発明は、プラントまたは設備の異常を早期に検知する異常検知方法において、プラントまたは設備に設けられた」複数のセンサからデータを取得し、取得したデータの特徴空間の軌跡に基づいて複数のクラスタ群に分割し、分割した複数のクラスタ群に対して部分空間または回帰法によりモデル化し、モデル化した複数のクラスタ群の間で比較できるように表示し、表示したモデル化したクラスタ群の中ではずれ値を異常候補として算出するようにした。
又、本発明は、プラントまたは設備の異常を早期に検知する異常検知システムを、プラントまたは設備に設けられた複数のセンサからデータを取得するデータ取得部と、取得したデータの時間的な変化に基づいて、データ空間の軌跡を複数のクラスタ群に分割する軌跡分割部と、軌跡分割部で分割した複数のクラスタ群により対象の運転状態を検知する状態検知部と、状態検知部で検知した運転状態に応じて分割した複数のクラスタ群を部分空間法または回帰法でモデル化するモデル化部と、モデル化部でモデル化した複数のクラスタ群のはずれ値を異常候補として算出する異常検出部を有して構成した
更に、本発明は、プラントまたは設備の異常を早期に検知する異常検知システムを、プラントまたは設備に設けられた複数のセンサからデータを取得するデータ取得部と、データ取得部で取得したデータの特徴空間の軌跡に基づいて複数のクラスタ群に分割する軌跡分割部と、軌跡分割部で分割した複数のクラスタ群に対して部分空間法などでモデル化するモデル化部と、モデル化部でモデル化したモデルを複数のクラスタ群の間で比較できるように表示する表示部と、表示したモデル化したクラスタの中ではずれ値を異常候補として算出する異常検出部とを有して構成した。

Claims (14)

  1. プラントまたは設備の異常を早期に検知する異常検知方法であって、
    複数のセンサからデータを取得し、前記データの時間的な変化に基づいて、データ空間
    の軌跡を複数のクラスタに分割し、
    前記分割した前記クラスタ群に対して、部分空間法でモデル化し、
    はずれ値を異常候補として算出することを特徴とする異常検知方法
  2. 前記モデル化は、前記複数のセンサから過去に得られたデータからなる学習データを対
    象にモデル化したリファレンスモデルを併用して、はずれ値を異常候補として算出するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の異常検知方法。
  3. 前記モデル化は、データのN個抜き(N=0,1,2,・・・)の回帰分析法、または、部分空
    間法を用いて行うことを特徴とする請求項1記載の異常検知方法。
  4. 前記部分空間法は、投影距離法、CLAFIC法、または、観測データの近傍を対象と
    する局所部分空間法であることを特徴とする請求項3記載の異常検知方法。
  5. 前記はずれ値の検出は、前記回帰分析法、前記投影距離法、前記CLAFIC法、また
    は、観測データの近傍を対象とする前記局所部分空間法の出力を統合して行うものである
    ことを特徴とする請求項4記載の異常検知方法。
  6. プラントまたは設備の異常を早期に検知する方法において、
    複数のセンサからデータを取得し、
    時間的なデータの時間的変化に基づいて、データ空間の軌跡を複数のクラスタに分割し

    分割したクラスタが分かるように、データを表示することにより、状態を可視化するこ
    とを特徴とする異常検知方法。
  7. 前記複数のセンサからの過去のデータに基づくクラスタ群に対する異常検知により、第
    1報を出力し、前記複数のセンサの現在のデータに基づくクラスタ群に対する異常検知に
    より第2報を出力することを特徴とする請求項1記載の異常検知方法。
  8. プラントまたは設備の異常を早期に検知する異常検知システムにおいて、
    複数のセンサからデータを取得するデータ取得部と、
    前記データの時間的な変化に基づいて、データ空間の軌跡を複数のクラスタ群に分割す
    る軌跡分割部と、
    分割した前記クラスタ群に対して、部分空間でモデル化するモデル化部と、
    はずれ値を異常候補として算出する異常検出部を有し、
    前記軌跡分割部においては前記分割したクラスタ群に対して、部分空間でモデル化し、
    はずれ値を異常候補として算出することを特徴とする異常検知システム
  9. 前記データ取得部において取得した前記複数のセンサからの過去のデータを蓄積し、か
    つ、モデル化してリファレンスモデルを作成する学習データベース部を有し、前記学習デ
    ータベース部における前記リファレンスモデルを併用して、はずれ値を異常候補として算
    出することを特徴とする請求項8記載の異常検知システム。
  10. 前記モデル化は、データのN個抜き(N=0,1,2,・・・)の回帰分析法、または、部分空
    間法を用いて行うことを特徴とする請求項8記載の異常検知システム。
  11. 前記部分空間法は、投影距離法、CLAFIS法、または、観測データの近傍を対象と
    する局所部分空間法であることを特徴とする請求項8記載の異常検知システム。
  12. 前記はずれ値の検出は、前記回帰分析法、前記投影距離法、前記CLAFIS法、また
    は、観測データの近傍を対象とする前記局所部分空間法の出力を統合して行うものである
    ことを特徴とする請求項8記載の異常検知システム。
  13. プラントまたは設備の異常を早期に検知する異常システムにおいて、
    複数のセンサからデータを取得するデータ取得部と、
    前記データの時間的な変化に基づいて、データ空間の軌跡を複数のクラスタに分割する
    軌跡分割部と、
    前記分割したクラスタ群に対して、部分空間でモデル化するモデル化部と、
    はずれ値を異常候補として算出する異常検出部と、
    データ表示部とを有し、
    前記分割した複数のクラスタが分かるように、データを表示することにより、
    状態を可視化することを特徴とする異常検知システム。
  14. 前記複数のセンサからの過去のデータに基づくクラスタ群に対する異常検知により、第
    1報を出力し、前記複数のセンサの現在のデータに基づくクラスタ群に対する異常検知に
    より第2法を出力することを特徴とする請求項13記載の異常検知システム。
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