以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部構造を示す図である。画像形成装置1は例えば、コピー、プリンター、スキャナー及びファクシミリの機能を有するデジタル複合機に適用することができる。画像形成装置1は装置本体100、原稿読取部200及び原稿給送部300を備える。
装置本体100の上に原稿読取部200が配置されており、原稿読取部200の上に原稿給送部300が配置されている。
原稿給送部300は自動原稿送り装置として機能し、原稿載置部301に置かれた複数枚の原稿を連続的に原稿読取部200に送ることができる。
原稿読取部200は露光ランプ等を搭載したキャリッジ、ガラス等の透明部材により構成された原稿台、CCD(Charge Coupled Device)センサー及び原稿読取スリット(いずれも不図示)を備える。CCDセンサーは読み取った原稿を画像データとして出力する。
装置本体100は用紙貯留部101、画像形成部103及び定着部105を備える。用紙貯留部101は装置本体100の最下部に配置されており、用紙の束を貯留することができる複数の用紙カセットを備える。図1には、一番上に位置する用紙カセット107aだけが表れている。
用紙カセット107aを含む複数の用紙カセットのうち、選択されたカセットに貯留された用紙の束において、最上位の用紙がピックアップローラー(不図示)の駆動により、装置本体100の用紙搬送路107へ向けて送出される。用紙は用紙搬送路107を通って、画像形成部103へ搬送される。
用紙搬送路107は装置本体100の一方の側面(図1において右側の側面)に沿って下方から上方に向かって略垂直方向に延設され、上方で他方の側面(図1において左側の側面)に向かうように湾曲して、原稿読取部200の下方に沿って略水平方向に延びている。そして、その端部に排出トレイ131が設けられている。
画像形成部103は搬送されてきた用紙にトナー画像を形成する。画像形成部103はトナー画像を転写ベルト113に転写する順番に従って配置された、イエロー画像形成部111Y、マゼンタ画像形成部111M、シアン画像形成部111C、ブラック画像形成部111Bkを備える。これらのユニットは同様の構成を有しており、イエロー画像形成部111Yを例にして説明する。
イエロー画像形成部111Yは感光体ドラム115及び露光装置117を備える。感光体ドラム115の周りには帯電装置119、現像装置121及びクリーニング装置123が配置されている。帯電装置119は感光体ドラム115の周面を一様に帯電させる。露光装置117は画像データ(原稿読取部200から出力された画像データ、パソコンから送信された画像データ、ファクシミリ受信の画像データ等)に対応して変調された光を生成し、一様に帯電された感光体ドラム115の周面に照射する。これにより、感光体ドラム115の周面にはイエローの画像データに対応する静電潜像が形成される。この状態で感光体ドラム115の周面に現像装置121からイエロートナーを供給することにより、周面にはイエローの画像データに対応するトナー画像が形成される。
転写ベルト113は感光体ドラム115と1次転写ローラー125により挟まれた状態で反時計周りに動くことができる。イエローのトナー画像は感光体ドラム115から転写ベルト113に転写される。感光体ドラム115の周面に残っているイエロートナーはクリーニング装置123によって除去される。以上がイエロー画像形成部111Yの説明である。
イエロー画像形成部111Y、マゼンタ画像形成部111M、シアン画像形成部111C、ブラック画像形成部111Bkの上方には、対応する色のトナーを収容したコンテナー、すなわち、イエロートナーコンテナー127Y、マゼンタトナーコンテナー127M、シアントナーコンテナー127C、ブラックトナーコンテナー127Bkが配置されている。各色の現像装置121には対応するコンテナーからトナーが補給される。
上述したように転写ベルト113にはイエローのトナー画像が転写され、このトナー画像に重ねてマゼンタのトナー画像が転写され、同様に、シアンのトナー画像、ブラックのトナー画像が重ねて転写される。これにより転写ベルト113にカラーのトナー画像が形成される。このように各色のパターンのトナー画像を転写ベルト113に重畳して転写することにより、転写ベルト113にカラーのトナー画像が形成される。カラーのトナー画像は2次転写ローラー129によって、先ほど説明した用紙貯留部101から搬送されてきた用紙に転写される。
カラーのトナー画像が転写された用紙は定着部105に送られる。定着部105は加熱ローラーと定着ローラーとを備える。これらのローラーによって、カラーのトナー画像が転写された用紙が挟まれる。これにより、カラーのトナー画像と用紙に熱と圧力が加えられて、カラーのトナー画像を用紙に定着させる。用紙は排紙トレイ131に排紙される。
次に、トナーコンテナー(トナー収容体の一例)から現像装置121にトナーを補給する機構について説明する。この機構は、各色の画像形成部111Y,111M,111C,111Bkにおいて同じである。イエロートナーコンテナー127Y、マゼンタトナーコンテナー127M、シアントナーコンテナー127C及びブラックトナーコンテナー127Bkを、トナーコンテナー127と総称する。図2は、現像装置121とトナーコンテナー127との位置関係を示す斜視図である。図3は、図2に示すトナーコンテナー127を矢印III−III線に沿って切断した断面図である。
トナーコンテナー127は、画像形成装置1に着脱自在にされている。詳細には、トナーコンテナー127を画像形成装置1に装着する場合、トナーコンテナー127を画像形成装置1に設けられたガイドレール10に沿って、画像形成装置1の正面から背面への方向にスライドさせる。トナーコンテナー127が画像形成装置1に正しく装着されると、トナーコンテナー127の底面に設けられたトナー供給口127aが、トナー補給路20の上端口20aと対向する。トナー補給路20は画像形成装置1に装着されたトナーコンテナー127内のトナーを、現像装置121に補給する通路となる。トナー補給路20は筒状の形状を有しており、その下端口(不図示)は現像装置121の内部とつながっている。これにより、トナーコンテナー127内のトナーがトナー補給路20を介して現像装置121に補給可能となる。現像装置121とトナーコンテナー127との間に、図1に示す転写ベルト113が位置する。トナー補給路20は転写ベルト113の横に位置する。
トナーコンテナー127を画像形成装置1から取り出す場合、トナーコンテナー127をガイドレール10に沿って、画像形成装置1の背面から正面への方向にスライドさせて、トナーコンテナー127を画像形成装置1から抜き取る。
図3に示すように、トナーコンテナー127内には、トナー送出機構30が配置されている。トナー送出機構30は、スクリューコンベアー31及び二つの攪拌ローラー32,33を備える。スクリューコンベアー31及び攪拌ローラー32,33は、図4を用いて後で説明する駆動部700によってトルクが伝達される。これにより、スクリューコンベアー31及び攪拌ローラー32,33は、トナーコンテナー127の長手方向(言い換えれば、画像形成装置1の正面から背面に向かう方向)に延びる軸を中心に回転する。
攪拌ローラー32,33は、スクリューコンベアー31の両側に配置されており、図3において、スクリューコンベアー31の左側に攪拌ローラー32が配置され、右側に攪拌ローラー33が配置されている。攪拌ローラー32は反時計周りに回転可能にされ、攪拌ローラー33は時計周りに回転可能にされている。
攪拌ローラー32には、このローラーの周方向に突出した攪拌羽根34が設けられている。攪拌ローラー33には、このローラーの周方向に突出した攪拌羽根35が設けられている。攪拌ローラー32,33が回転すると、攪拌羽根34,35により、トナーコンテナー127内のトナーが攪拌されながらスクリューコンベアー31に供給される。この供給されたトナーを、スクリューコンベアー31は回転しながら、トナー補給路20に送り出す。これにより、トナーはトナー補給路20を通り、現像装置121に補給される。
図4は図1に示す画像形成装置1の構成を示すブロック図である。画像形成装置1は装置本体100、原稿読取部200、原稿給送部300、操作部400、制御部500、通信部600、モータ701、第1のトナー検知部40及び第2のトナー検知部50等がバスによって相互に接続された構成を有する。装置本体100、原稿読取部200及び原稿給送部300に関しては既に説明したので、説明を省略する。
操作部400は操作キー部401と表示部403を備える。表示部403はタッチパネル機能を有しており、ソフトキーを含む画面が表示される。ユーザーは画面を見ながらソフトキーを操作することによって、コピー等の機能の実行に必要な設定等をする。
操作キー部401にはハードキーからなる操作キーが設けられている。具体的にはスタートキー、テンキー、ストップキー、リセットキー、コピー、プリンター、スキャナー及びファクシミリを切り換えるための機能切換キー等が設けられている。
スタートキーはコピー、ファクシミリ送信等の動作を開始させるキーである。テンキーはコピー部数、ファクシミリ番号等の数字を入力するキーである。ストップキーはコピー動作等を途中で中止させるキーである。リセットキーは設定された内容を初期設定状態に戻すキーである。
機能切換キーはコピーキー及び送信キー等を備えており、コピー機能、送信機能等を相互に切り替えるキーである。コピーキーを操作すれば、コピーの初期画面が表示部403に表示される。送信キーを操作すれば、ファクシミリ送信及びメール送信の初期画面が表示部403に表示される。
通信部600はファクシミリ通信部601及びネットワークI/F部603を備える。ファクシミリ通信部601は相手先ファクシミリとの電話回線の接続を制御するNCU(Network Control Unit)及びファクシミリ通信用の信号を変復調する変復調回路を備える。ファクシミリ通信部601は電話回線605に接続される。
ネットワークI/F部603はLAN(Local Area Network)607に接続される。ネットワークI/F部603はLAN607に接続されたパソコン等の端末装置との間で通信を実行するための通信インターフェイス回路である。
制御部500はCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及び画像メモリ等を備える。CPUは画像形成装置1を動作させるために必要な制御を、装置本体100等の画像形成装置1の上記構成要素に対して実行する。ROMは画像形成装置1の動作の制御に必要なソフトウェアを記憶している。RAMはソフトウェアの実行時に発生するデータの一時的な記憶及びアプリケーションソフトの記憶等に利用される。画像メモリは画像データ(原稿読取部200から出力された画像データ、パソコンから送信された画像データ、ファクシミリ受信の画像データ等)を一時的に記憶する。
制御部500は補給制御部501を備える。補給制御部501は、トナー送出機構30及び後で説明するトナー搬送機構21を動作させて、トナーコンテナー127内のトナーをトナー補給路20へ送る制御をする。
画像形成装置1は駆動部700を備える。駆動部700はモータ701、ギア(不図示)及びクラッチ(不図示)等を含む。駆動部700は、モータ701の回転力をトナー送出機構30及びトナー搬送機構21に伝達する。トナー送出機構30は図3を用いて既に説明したように、トナーコンテナー127内に配置されている。
トナー搬送機構21はトナー補給路20内に配置されている。図5はトナー搬送機構21をトナー補給路20から抜き出した状態を示す斜視図である。トナー搬送機構21はトナー補給路20の延びる方向に沿って延びるスクリューであり、トナー補給路20とほぼ同じ長さを有する。補給制御部501は、トナー搬送機構21を動作させて、トナー補給路20内のトナーを現像装置121へ送る制御をする。詳細に説明すると、補給制御部501は、モーター701を制御して、これにより、駆動部700からの動力がトナー搬送機構21に伝達されて、トナー搬送機構21がトナー補給路20内で回転することにより、トナー補給路20内のトナーが現像装置121へ搬送される。
図4に示すように、画像形成装置1は第1のトナー検知部40を備える。第1のトナー検知部40は第1のセンサー41を含み、現像装置121内のトナーを検知する。第1のセンサー41から出力された信号は、第1のトナー検知部40で整流、平滑及び増幅して、制御部500に送られる。
例えば、現像剤がトナーとキャリアーからなる二成分現像剤の場合、第1のセンサー41として透磁率センサーを用いることができる。透磁率センサーはT/Cセンサーと称される。「T」はトナー、「C」はキャリアーを意味する。透磁率センサーは二成分現像剤中のキャリアーの濃度に応じて出力が変化するので、現像装置121内のトナー残量に応じて出力が変化する。制御部500(具体的には補給制御部501)は、これを利用してトナーコンテナー127から現像装置121にトナーを補給するタイミングを判定する。
画像形成装置1は第2のトナー検知部50を備える。第2のトナー検知部50は第2のセンサー51を含み、トナー補給路20内のトナーを検知する。第2のセンサー51から出力された信号は、第2のトナー検知部50で整流、平滑及び増幅して、制御部500に送られる。
第2のセンサー51として、例えば、静電容量センサーが挙げられる。このセンサーは、トナー補給路20の内側面に配置された一方電極と、トナー補給路20の内側面に一方電極と間隔を有して配置された他方電極と、一方電極及び他方電極を覆う絶縁膜と、を備える。図6は第2のセンサー51のプローブ52の一例を示す平面図である。プローブ52は、一方電極53、他方電極54及びこれらの電極を覆う絶縁膜57を備える。
一方電極53及び他方電極54は、アンテナ状のパターンを有しており、詳細に説明すると、一方電極53及び他方電極54のそれぞれは、トナー補給路20が延びる方向(第1の方向の一例)に沿って延びる第1の電極パターン55と、第1の電極パターン55から枝分かれをし、第1の電極パターン55の延びる方向と交差する方向(第2の方向の一例)に延びる複数の第2の電極パターン56と、を含む。
一方電極53に含まれる複数の第2の電極パターン56のそれぞれと、他方電極54に含まれる複数の第2の電極パターン56のそれぞれとが交互に配置されて、静電容量を構成する。プローブ52は可撓性を有しており、図5に示すようにトナー補給路20の内側面に貼り付けられている。プローブ52を、トナー補給路20の外側面に貼り付けてもよい。なお、図6に示すプローブ52を横にしたプローブでもよい。この場合、複数の第2の電極パターン56はトナー補給路20が延びる方向に延び、第1の電極パターン55はトナー補給路20が延びる方向と交差する方向に延びる。
第2の電極パターン56間の上にトナーが位置すると、その第2の電極パターン56間での静電容量が変化し、その結果、一方電極53と他方電極54との間の静電容量が変化する。これを利用して、トナー補給路20内のトナーを検知する。
図7は第2のトナー検知部50の一例を示す回路図である。図8は第2のトナー検知部50での信号の波形の一例を示す図である。第2のセンサー51の一方電極53と他方電極54とでコンデンサーが構成されている。一方電極53は交流電源58に接続され、他方電極54は抵抗59を介して交流電源58に接続されている。抵抗59は上記コンデンサーの静電容量を調節するものである。一方電極53と他方電極54には、交流電源58により電圧が印加されており、第2のセンサー51から出力された信号Vaは、図8に示すように正弦波となる。一方電極53と他方電極54の間に位置するトナーの量に応じて、一方電極53と他方電極54との間の静電容量が変化し、これにより信号Vaの波形が上記トナーの量に応じて変化する。
整流・平滑回路60は、ダイオード60aと、ダイオード60aのアノードに接続されたダイオード60bと、ダイオード60aのカソードに接続されたコンデンサー60c及び抵抗60dと、を備える。ダイオード60aのアノードには、第2のセンサー51から出力された信号Vaが入力する。ダイオード60bはアノードが接地され、カソードがダイオード60aのアノードに接続されている。コンデンサー60cは、一方の電極が接地され、他方の電極がダイオード60aのカソードに接続されている。抵抗60dは、一方が接地され、他方がダイオード60aのカソードに接続されている。第2のセンサー51から出力された信号Vaは、整流・平滑回路60で全波整流され、平滑化されて、図8に示す信号Vbとなる。
増幅回路61は、オペアンプ61aを含む非反転増幅回路である。オペアンプ61aの非反転入力端子は、抵抗61bを介して整流・平滑回路60の出力端と接続されている。オペアンプ61aの出力端子と反転入力端子とは抵抗61cを介して接続されている。オペアンプ61aの反転入力端子は、抵抗61dを介して接地されている。整流・平滑回路60から出力された信号Vbは、増幅回路61で増幅されて、図8に示すように、信号Vbより大きい電圧の信号Vcとなる。信号Vcが制御部500へ送られる。
図9は、第2のトナー検知部50の出力Vcとトナー補給路20内のトナー量との関係を示すグラフである。以下、第2のトナー検知部50の出力VcをV2と記載する。トナー補給路20内のトナー量が少なくなるにしたがって、出力V2が大きくなる。本実施形態では、出力V2のしきい値を、例えば1.5Vに設定し、補給制御部501に予め記憶させている。補給制御部501は第2のトナー検知部50の出力V2が、1.5V以上であれば、トナー補給路20内にトナーがないと判定する。したがって、1.5V以上の出力V2が、トナー補給路20内にトナーが残っていないことを示す予め定められた第3の値となる。1.5Vより小さい出力V2が、トナー補給路20内にトナーが残っていることを示す予め定められた第2の値となる。
図10は、第1のトナー検知部40の出力V1と現像装置121内のトナー量との関係を示すグラフである。現像装置121のトナー量が少なくなるにしたがって、出力V1が大きくなる。本実施形態では、出力V1のしきい値を、例えば1.2Vに設定し、補給制御部501に予め記憶させている。補給制御部501は第1のトナー検知部40の出力V1が、1.2V以上であれば、現像装置121内にトナーがないと判定する。したがって、1.2V以上の出力V1が、現像装置121にトナーを補給する必要があることを示す予め定められた第1の値となる。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1においてトナーを補給する動作を、主に図4及び図11を用いて説明する。図11はこの動作を説明するフローチャートである。
補給制御部501は、第1のトナー検知部40及び第2のトナー検知部50を作動させる(ステップS1)。これにより、補給制御部501は、第1のトナー検知部40に現像装置121内のトナーを検知させ、かつ第2のトナー検知部50にトナー補給路20内のトナーを検知させる。第1のトナー検知部40及び第2のトナー検知部50の作動は、画像形成装置1で例えば、予め定められた枚数の用紙に画像が形成される毎に行う。
補給制御部501は、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2Vより小さく、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5Vより小さいか否かを判断する(ステップS2)。第1のトナー検知部40の出力V1が1.2Vより小さく、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5Vより小さいとは、図9及び図10に示すように、現像装置121内及びトナー補給路20内のいずれにもトナーがある場合である。この場合は(ステップS2でYes)、ステップS1に戻る。
補給制御部501は、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2Vより小さく、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5Vより小さいと判断しない場合(ステップS2でNo)、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2V以上であり、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5Vより小さいか否かを判断する(ステップS3)。
第1のトナー検知部40の出力V1が1.2V以上であり、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5Vより小さいとは、図9及び図10に示すように、現像装置121内にトナーがなく、かつトナー補給路20内にトナーがある場合である。
補給制御部501は、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2V以上であり、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5Vより小さいと判断した場合(ステップS3でYes)、補給制御部501はトナー送出機構30を動作させずに、トナー搬送機構21を動作させる(ステップS4)。これにより、トナーコンテナー127からトナーがトナー補給路20に送り出されないで、トナー補給路20内のトナーが現像装置121に補給される。
補給制御部501は、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2Vより小さく、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5V以上であるか否かを判断する(ステップS5)。第1のトナー検知部40の出力V1が1.2Vより小さく、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5V以上とは、図9及び図10に示すように、現像装置121内にトナーがあり、かつトナー補給路20内にトナーがない場合である。
この場合、現像装置121内にトナーがあるので、画像形成装置1は画像形成動作をすることができる。そこで、補給制御部501は、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2Vより小さく、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5V以上であると判断した場合(ステップS5でYes)、ステップS6へ進む。
ステップS6はステップS1と同じ内容であり、補給制御部501は、第1のトナー検知部40及び第2のトナー検知部50を作動させる。第1のトナー検知部40及び第2のトナー検知部50の作動は、画像形成装置1で予め定められた枚数の用紙に画像が形成される毎に行う。
補給制御部501は、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2V以上であり、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5V以上であるか否かを判断する(ステップS7)。第1のトナー検知部40の出力V1が1.2V以上であり、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5V以上とは、図9及び図10に示すように、現像装置121内及びトナー補給路20内のいずれにもトナーがない場合である。この場合でなければ(ステップS7でNo)、ステップS5のYesで説明したように、現像装置121内にトナーがまだ残っているので、ステップS6に戻る。
補給制御部501は、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2V以上であり、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5V以上であると判断した(ステップS7でYes)、トナー送出機構30及びトナー搬送機構21を動作させる(ステップS8)。これにより、トナーコンテナー127からトナー補給路20を介して現像装置121にトナーが補給される。
補給制御部501は、タイマー(不図示)を備えており、ステップS8において、トナー送出機構30及びトナー搬送機構21を動作させた後、予め定められた時間が経過しても、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2V以上であり、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5V以上であるか否かを判断する(ステップS9)。
補給制御部501が、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2V以上であり、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5V以上であると判断しない場合(ステップS9でNo)、この場合は、トナーコンテナー127からトナーがトナー補給路20に送られて、現像装置121内及びトナー補給路20内の少なくとも一方にはトナーがあるので、ステップS1へ戻る。
これに対して、補給制御部501が、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2V以上であり、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5V以上であると判断した場合(ステップS9でYes)、この場合は、トナーコンテナー127内、現像装置121内及びトナー補給路20内のいずれにもトナーがないので、補給制御部501はトナー送出機構30及びトナー搬送機構21の動作を停止させる(ステップS10)。そして、補給制御部501は、例えば、表示部403(図4)にトナーコンテナー127を交換する旨を表示させる。
ステップS3において、補給制御部501は、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2V以上であり、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5Vより小さいと判断しない場合(ステップS3でNo)について説明する。この場合は、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2Vより小さく、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5V以上の場合(現像装置121内にトナーがあり、トナー補給路20内にトナーがない場合)、又は第1のトナー検知部40の出力V1が1.2V以上であり、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5V以上の場合(現像装置121内及びトナー補給路20内のいずれにもトナーがない場合)が考えられる。
そこで、補給制御部501は、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2Vより小さく、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5V以上であるか否かを判断する(ステップS11)。補給制御部501が、これを満たすと判断した場合(ステップS11でYes)、現像装置121内にトナーがあるので、ステップS1へ戻る。一方、補給制御部501は、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2Vより小さく、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5V以上であると判断しない場合(ステップS11でNo)、この場合は、現像装置121内及びトナー補給路20内のいずれにもトナーがない場合と考えられるので、ステップS8へ進む。
また、ステップS5において、補給制御部501は、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2Vより小さく、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5V以上であると判断しない場合(ステップS5でNo)について説明する。この場合は、現像装置121内及びトナー補給路20内のいずれにもトナーがない場合と考えられるので、補給制御部501はステップS8へ進む。
本実施形態の主な効果を説明する。
本実施形態によれば、ステップS3で説明したように、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2V以上であり、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5Vより小さい場合(言い換えれば、第1のトナー検知部40の出力V1が、現像装置121にトナーを補給する必要があることを示す予め定められた第1の値であるが、第2のトナー検知部50の出力が、トナー補給路20内にトナーが残っていることを示す予め定められた第2の値の場合)、トナー送出機構30を動作させずに、トナー搬送機構21を動作させる。これにより、トナーコンテナー127からトナーを現像装置121に補給させずに、トナー補給路20内に残っているトナーを現像装置121に補給させることができる。そして、ステップS7で説明したように、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2V以上であり、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5V以上の場合(言い換えれば、第1のトナー検知部40の出力V1が第1の値であり、かつ第2のトナー検知部50の出力がトナー補給路20内にトナーが残っていないことを示す第3の値の場合)、トナー送出機構30及びトナー搬送機構21を動作させる。
以上のように、本実施形態によれば、現像装置121内にトナーが残っていなくても、トナー補給路20内にトナーが残っていれば、トナーコンテナー127から現像装置121にトナーが補給されない。そして、トナー補給路20内及び現像装置121内のいずれにもトナーが残っていなければ、トナーコンテナー127から現像装置121にトナーを補給する。よって、トナーコンテナー127から現像装置121にトナーが過剰に補給されることを防止できる。
また、本実施形態によれば、現像装置121内にトナーが残っておらず、トナー補給路20内にトナーが残っている場合(ステップS3でYes)、トナー搬送機構21を動作させるので、トナー補給路20内に残っているトナーを確実に現像装置121に送ることができる。
さらに、本実施形態によれば、ステップS8で説明したように、トナー送出機構30及びトナー搬送機構21を動作させた後、予め定められた時間が経過しても、第1のトナー検知部40の出力V1が1.2V以上であり、かつ第2のトナー検知部50の出力V2が1.5V以上である場合(ステップS9でYes)、トナーコンテナー127内、現像装置121内及びトナー補給路20内のいずれにもトナーがないと判断する。そして、ステップS10で説明したように、補給制御部501はトナー送出機構30及びトナー搬送機構21の動作を停止させる。これにより、無駄なトナー補給動作を短い時間で止めることができる。
また、本実施形態によれば、図5に示すように、静電容量センサーを構成する一方電極53及び他方電極54が、トナー補給路20の内側面に配置されているので、これらの電極がトナー補給路20の外側面に配置されている場合に比べて、トナー補給路20を通過するトナーに対して近い位置にある。よって、トナー補給路20内のトナーの検知精度を向上させることができる。一方電極53及び他方電極54は、トナー補給路20の内側面に配置されているので、絶縁膜57(図6)がトナーにより汚れる。しかし、静電容量センサーなので、絶縁膜57がトナーにより汚れても、光学センサーに比べて、トナーの検知精度への影響を少なくすることができる。なお、静電容量センサーの換わりに、電磁誘導センサーを用いて、トナー補給路20内のトナーを検知してもよい。
本実施形態によれば、図6に示すように、一方電極53に含まれる複数の第2の電極パターン56のそれぞれと、他方電極54に含まれる複数の第2の電極パターン56のそれぞれとが交互に配置されて(すなわち、一方電極53の第2の電極パターン56、他方電極54の第2の電極パターン56、一方電極53の第2の電極パターン56、他方電極54の第2の電極パターン56、・・・が配置されて)、静電容量を構成している。従って、直線状の一方電極と直線状の他方電極を並べて配置して構成された静電容量センサーに比べて、磁界が変化しやすいのでトナーの検知精度が高くなり、かつトナー補給路20内の広い範囲に配置できるのでトナーの検知領域を大きくすることができる。
本実施形態の変形例を説明する。
本実施形態では、図9及び図10に示すように、現像装置121内にトナーがなく、かつトナー補給路20内にトナーがない場合に、トナーコンテナー127から現像装置121にトナーを補給する態様で説明した。しかしながら、現像装置121にトナーが過剰に補給されない程度の少量のトナーが、トナー補給路20内及び/又は現像装置121内に残っている状態で、トナーコンテナー127から現像装置121にトナーを補給してもよい。
本実施形態では、図5に示すように、トナー補給路20内にトナー搬送機構21を備える態様で説明したが、トナー補給路20内にトナー搬送機構21を備えていない態様でもよい。