JP2012227552A - 配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】多層配線基板の反り変形を抑制する設計方法を提供する。
【解決手段】多層配線基板の各層において、電源や接地用の金属配線は、ノイズ等の抑制のため大面積の導体面(金属プレーン)を必要とし、その金属プレーン間のスペース部(樹脂絶縁体)は金属プレーン部と比較すると相対的に弾性率が低いため、熱処理等において反りの原因となる。そこで、各層で生じたスペース部を複数の層間で位置、角度が重なり合わないようにずらすか、または、スペース部の上方または下方の信号線層に、補強のための金属プレーンを配置することで、反りに対する耐性を増す、もしくは、信号線の配置、角度を調整することで反りに対する耐性を増した。
【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁層と導体配線層が交互に積層してなる多層構造を有する配線基板に関し、特に、半導体素子搭載用インターポーザ等に用いられ、同一層内に配置される高周波遮断等のための導電膜(金属プレーン)間の間隙部に配置される樹脂絶縁部の強度不足に起因する脆弱性を補う構造に関する。
近年、半導体の性能が飛躍的に進歩し、半導体が高速化(高周波駆動)、多端子化してきている。しかしながら、コンピュータのハードディスク内のプリント配線板(マザーボード)や携帯端末機及び携帯電話におけるプリント配線版は面積が限られているため、半導体を実装する配線基板(半導体パッケージ)のサイズには制限がある。
また、高速化、多端子化した半導体を実装するために配線を微細化、多層化、配線設計の最適化を行ってきた。
例えば高速化に対し、配線技術の面では、図3に示すように、ストリップライン等の構造を配し、高周波信号伝送時の電磁放射を考慮した電気特性を有する配線技術が提案されている。これは信号伝送用の配線103を絶縁層102内に配置し、その上下を電源並びにグランド配線膜(金属プレーン)101、104で包囲した構造である。なお、以下の説明において、例えば図4に示す導電膜201、203のような、比較的単純形状で大面積の導体膜パターンをプレーンという。
また、絶縁層の膜厚や配線の膜厚、並びに配線幅等の寸法をインピーダンス整合のために設計することも高周波駆動に対しての技術である。
上記のように高周波信号伝送時の電磁放射を考慮すると、図4に示すように、銅面積の広い導電膜による電源プレーン203と接地プレーン201を配置することが好ましい。そして、このような電源プレーン203と接地プレーン201の間には絶縁性の合成樹脂等による絶縁体202が配置されている。なお、以下の説明において、このような隣接する2つのプレーン間の間隙部に配置される絶縁体202をスペース部という。
このような金属プレーンの配置に関して要求される仕様は、例えば電源電圧の多様化のために同一層内に多数の電源プレーン203を配置する仕様や、基板の省スペース化を目的として接地プレーン201と電源プレーン203を同じ層内に配置する仕様等がある。
このとき、各プレーン間を絶縁するための絶縁体202は金属膜が無い領域であるため、基板の熱伸縮に対する強度が低下する。特に、このようなスペース部が複数の層にわたって位置、角度が重なり合った場合には、製造の熱処理工程における基板の変形や、反りへの耐性が著しく低下し、損傷の原因となるといった問題が発生する。
すなわち、基板の反りは基板内における配線の断線、半導体素子の実装不良の原因となるため、従来は、基板表裏の銅箔の残存率を最適化する設計を施すといった対策がとられてきた(たとえば特許文献1参照)。この従来技術では、反り量低減に対して、銅箔の残存率だけではなく、配線設計の改善を行ってきた。
特開2007−27152公報
上述のように、複数の樹脂絶縁層と金属配線層からなる従来の多層配線基板において、同一層にある導体プレーン間の絶縁のためのスペースが、積層された他層の導体プレーン間のスペース位置と重なり合うことにより、基板の品質等の様々な劣化要因となり、種々の対策が必要になるといった問題があった。
そこで本発明は、同一層にある導体プレーン間の絶縁のためのスペース部による強度の低下を補強し、信頼性を向上した配線基板を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の配線基板は、複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、前記複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有する第1の配線層として設けられ、前記各第1の配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合わないことを特徴とする。
また本発明の配線基板は、複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、前記複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有する第1の配線層として設けられ、前記各第1の配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合う部分の面積が基板全体の面積に対し100ppm以下であることを特徴とする。
また本発明の配線基板は、複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、前記複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有する第1の配線層として設けられ、前記各第1の配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合うとともに、前記第1の配線層を除く他の配線層に補強用の導体パターンが配置されていることを特徴とする。
また本発明の配線基板は、複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、前記複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有する第1の配線層として設けられ、前記各第1の配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合うとともに、前記絶縁体パターンの重なり合う部分が断続的に配置されていることを特徴とする。
ここで前記絶縁体パターンの重なり合う部分が断続的に配置されているとは、絶縁体パターンが重なる部分と重ならない部分とが交互に位置している場合をいう。
また本発明の配線基板は、複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、前記複数の配線層は、複数の第1の配線層と、少なくとも1つの第2の配線層とを備え、前記第1の配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有し、前記第2の配線層は、信号伝送用の信号配線を有し、前記各第1配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合うとともに、前記絶縁体パターンの重なり合う部分が連続的に配置される領域を有し、前記絶縁体パターンの重なり合う部分が連続的に配置される領域に対して前記第2の配線層の信号配線が前記絶縁体パターンを横切るように配置されていることを特徴とする。
本発明の配線基板によれば、複数の樹脂絶縁層と金属配線層からなる多層構造を有し、同一層に配置した複数の導体プレーン間の絶縁のための絶縁体パターンを配置した配線基板において、複数の配線層における絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合わないようにしたことから、同一層にある導体プレーン間のスペース部による強度の低下を補強し、信頼性を向上した配線基板を提供できる効果がある。
具体的には、熱伸縮による基板のそり量を30%程度抑えることができる。特に本発明は、厚みが400μm以下の薄型多層配線基板に有効であり、熱伸縮を抑えることによって配線幅20μm以下である微細配線の断線も防ぐことができる。また、微細配線化、高集積化、高信頼性化を得ることが期待できる。
また本発明の配線基板によれば、複数の配線層における絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合う場合でも、他の配線層に補強用の導体パターンが配置されていることから、同一層にある導体プレーン間のスペース部による強度の低下を緩和し、信頼性を向上した配線基板を提供できる効果がある。
また本発明の配線基板によれば、複数の配線層における絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合う場合でも、絶縁体パターンの重なり合う部分が断続的に配置されていることから、同一層にある導体プレーン間のスペース部による強度の低下を緩和し、信頼性を向上した配線基板を提供できる効果がある。
また本発明の配線基板によれば、複数の配線層における絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合う場合でも、絶縁体パターンの重なり合う部分が連続的に配置される領域に対し、他の配線層の配線が前記絶縁体パターンを横切るように配置されていることから、同一層にある導体プレーン間のスペース部による強度の低下を緩和し、信頼性を向上した配線基板を提供できる効果がある。
本発明の実施の形態による配線基板の構成例を示す説明図である。 図1に示す配線基板の実施例を示す断面図である。 高周波信号対策のストリップライン構造を有する配線基板の従来例を示す断面図である。 従来の配線基板における導体プレーンの配置の説明図である。
以下、本発明の本実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明を実施した多層配線基板の構造を示す模式図である。
本発明の実施の形態は、複数の樹脂絶縁層と金属配線層からなる多層配線基板において、同一層にある導体プレーン間の絶縁のためのスペースが、積層された他層の導体プレーン間のスペース位置と重なり合わない構造(図1(a))、もしくは、導体プレーン間のスペースの位置が積層された他層のスペースと重なりあった場合でも、図1(b)に示すように別の信号配線層に補強用導体プレーンを配置する構造を提供するものである。
なお、図1に示す例では金属プレーン(導体パターン)301がある層を第1層とし、同様に金属プレーン303がある層を第3層とし、中間の信号線307を含む層を第2層とした例を示したが、層数はこの限りではない。また、配線層の膜厚は特性インピーダンス等の特性を考慮して決定するが、概ね10〜15μmが望ましい。
また、第1層、第3層においてスペース部(絶縁体パターン)302、304は主に同一層に配置された金属プレーン間の絶縁のために配置されており、その幅は層間絶縁層の膜厚よりも大きくすることが望ましい。特に、図1(d)に示すように、絶縁部304間に信号線308を配置した場合は、スペース幅を層間絶縁層の膜圧以下にすると、信号への影響が起こるため、寸法の採り方は重要である。
また、各層は層間絶縁層305で隔てられており、層間絶縁層の膜厚は特性インピーダンス等の特性を考慮して決定するが、概ね10〜30μm程度が望ましい。
スペース部302、304の絶縁体は樹脂で構成されるため、折り曲げに対する強度が金属プレーン301、303と比較して低い。そのため、スペース部302、304が複数の層間において、積層方向に重なり合った部分の面積が、基板の全面積に対し100ppmを超える場合、このスペース部の重なり合った部分に応力が集中し、熱処理時等に反りや、断線が発生することもある。
そこで、図1(a)に示すようにスペース部302、304を板面方向にずらすことで、応力の集中を緩和できる。
言い換えると、図1(a)の配線基板は、複数の配線層と、配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層305とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーン301、304と、間隙に配置される絶縁体パターン302、304とを有する第1の配線層として設けられ、各第1の配線層における絶縁体パターン302、304が多層配線の積層方向に重なり合わないように構成されている。
また、図1(b)に示すように、スペース部302、304が重なり合う設計が避けられない場合においても、他の配線層に補強用の金属導体プレーン306を設けることで、応力の集中を防ぐことができる。
言い換えると、図1(b)の配線基板は、複数の配線層と、配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層305とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーン301、303と、間隙に配置される絶縁体パターン302、304とを有する第1の配線層として設けられ、各第1の配線層における絶縁体パターン302、304が多層配線の積層方向に重なり合うとともに、第1の配線層を除く他の配線層に補強用の導体パターン306が配置されている。
また、図1(c)に示すように、他の配線層にスペース部302、304を横切るように信号線307を設けることで、スペース302、304の重なりを、基板面積に対して100ppm以下の断続的な部分に分けることが可能となり、応力の集中を防ぐことができる。
言い換えると、図1(c)の配線基板は、複数の配線層と、配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層305とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーン301、303と、間隙に配置される絶縁体パターン302、304とを有する第1の配線層として設けられ、各第1の配線層における絶縁体パターン302、304が多層配線の積層方向に重なり合うとともに、絶縁体パターン302、304の重なり合う部分が断続的に配置されている。
さらに、言い換えると、図1(c)の配線基板は、複数の配線層と、配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層305とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、複数の配線層は、複数の第1の配線層と、少なくとも1つの第2の配線層とを備え、第1の配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーン301、303と、間隙に配置される絶縁体パターン302、304とを有し、第2の配線層は、信号伝送用の信号配線307を有し、各第1配線層における絶縁体パターン302、304が多層配線の積層方向に重なり合うとともに、絶縁体パターン302、304の重なり合う部分が連続的に配置される領域を有し、絶縁体パターン302、304の重なり合う部分が連続的に配置される領域に対して第2の配線層の信号配線307が絶縁体パターン302、304を横切るように配置されている。
また、図1(d)に示すように、金属プレーン301、303によって挟まれた信号線308があるような場合(言い換えると、第1配線層にある金属プレーン301、303の間隙に配置される絶縁体パターンに信号伝送用の信号配線308が設けられている場合)も同様に、スペース部304と複数の層間において、スペース部が重なり合わないように、導体プレーン301を配置することで、スペース部304に応力が集中することを防ぐことができる。
言い換えると、図1(d)の配線基板は、複数の配線層と、配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層305とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーン301、303と、間隙に配置される絶縁体パターン302、304とを有する第1の配線層として設けられ、各第1の配線層における絶縁体パターン302、304が多層配線の積層方向に重なり合うとともに、第1の配線層を除く他の配線層に補強用の導体パターン301が配置されている。
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。
まず、ここでは基板のそり量の変化を評価するために、図2(a)、(b)に示すような評価基板を作成した。この評価基板は、1辺40mmの正方形であり、配線層と層間絶縁層を交互に積層し、配線層を6層とし、総厚250μmとした。ただし、能動部品、受動部品は共に実装していない。
そして、金属プレーン401とそれらを絶縁するための樹脂絶縁スペース部402を配置した。金属プレーン401の厚みは12μmとし、スペース部402の幅を40μmとした。配線層間を絶縁するための絶縁層404はポリイミドを使用し、厚みは25μmとした。
次に、図2(a)は本実施の形態による機能を有する多層評価基板を示しており、図ではその一部を切り出して示している。ここでは、各層における金属プレーン間のスペース部402が複数の層間において、断続的に重なり合う部分の面積が基板全体の面積に対し、100ppm以下になるように設計した。
ここで断続的に重なり合うとは、絶縁体パターンが重なる部分と重ならない部分とが交互に位置している場合をいう。
言い換えると、図2(a)の配線基板は、複数の配線層と、配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層401とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーン401と、間隙に配置される絶縁体パターン402とを有する第1の配線層として設けられ、各第1の配線層における絶縁体パターン402が多層配線の積層方向に重なり合う部分の面積が基板全体の面積に対し100ppm以下となっている。
ここで絶縁体パターン402が多層配線の積層方向に重なり合う部分の面積が基板全体の面積に対して100ppmを超えると、前述したようにスペース部の重なり合った部分に応力が集中し、熱処理時等に反りや、断線が発生する点で不利があり、100ppm以下であると、そのような応力よる反りや断線の発生を防止する上で有利となる。
また、図2(b)は本実施の形態を適用しない多層評価基板を示しており、図ではその一部を模式図としたものである。金属プレーン401のスペース部402が隣り合った層で位置が重なり合っている。また、重なりあった距離は20mmとし、基板全体の面積に対するこのスペース部が重なり合った部分の面積の割合は、500ppmであった。
このように作成した2種類の評価基板に対して、実装後の基板の反りを測定した。なお、反りの測定方法は、基板をステージに設置し、そのステージからの高さの変位量を基板の対角方向に40箇所測定し、最も高い所と最も低いところの差を比較した。測定結果は、本実施の形態による機能を有する基板が213μmに対し、本実施の形態による機能を持たない基板は304μmで、反り量の比較において、30%程度の効果が確認できた。
このように本実施の形態を適用することにより、信頼性の高い配線基板を提供できる効果がある。
101、104、201、203、301、303、401……金属プレーン、102、305、404……層間絶縁層、202、302、304、402……スペース部、103、307、308……信号配線、306……補強用金属プレーン。
上述の目的を達成するため、本発明の配線基板は、複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、前記複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有する第1の配線層として設けられ、前記各第1の配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合うとともに、前記第1の配線層を除く他の配線層に補強用の導体パターンが配置されている、ことを特徴とする。
発明の配線基板によれば、複数の配線層における絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合う場合でも、他の配線層に補強用の導体パターンが配置されていることから、同一層にある導体プレーン間のスペース部による強度の低下を緩和し、信頼性を向上した配線基板を提供できる効果がある。
また本発明の配線基板によれば、複数の配線層における絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合う場合でも、絶縁体パターンの重なり合う部分が断続的に配置されていることから、同一層にある導体プレーン間のスペース部による強度の低下を緩和し、信頼性を向上した配線基板を提供できる効果がある。
また本発明の配線基板によれば、複数の配線層における絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合う場合でも、絶縁体パターンの重なり合う部分が連続的に配置される領域に対し、他の配線層の配線が前記絶縁体パターンを横切るように配置されていることから、同一層にある導体プレーン間のスペース部による強度の低下を緩和し、信頼性を向上した配線基板を提供できる効果がある。
そこで、図1(a)に示すようにスペース部302、304を板面方向にずらすことで、応力の集中を緩和できる。
言い換えると、図1(a)の配線基板は、複数の配線層と、配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層305とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーン301、304と、間隙に配置される絶縁体パターン302、304とを有する第1の配線層として設けられ、各第1の配線層における絶縁体パターン302、304が多層配線の積層方向に重なり合わないように構成されている。
また、図1(b)に示すように、スペース部302、304が重なり合う設計が避けられない場合においても、他の配線層に補強用の金属導体プレーン(補強用金属プレーン306)を設けることで、応力の集中を防ぐことができる。
言い換えると、図1(b)の配線基板は、複数の配線層と、配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層305とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーン301、303と、間隙に配置される絶縁体パターン302、304とを有する第1の配線層として設けられ、各第1の配線層における絶縁体パターン302、304が多層配線の積層方向に重なり合うとともに、第1の配線層を除く他の配線層に補強用金属プレーン306が配置されている。
また、図1(c)に示すように、他の配線層にスペース部302、304を横切るように信号線307を設けることで、スペース302、304の重なりを、基板面積に対して100ppm以下の断続的な部分に分けることが可能となり、応力の集中を防ぐことができる。
言い換えると、図1(c)の配線基板は、複数の配線層と、配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層305とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーン301、303と、間隙に配置される絶縁体パターン302、304とを有する第1の配線層として設けられ、各第1の配線層における絶縁体パターン302、304が多層配線の積層方向に重なり合うとともに、絶縁体パターン302、304の重なり合う部分が断続的に配置されている。
さらに、言い換えると、図1(c)の配線基板は、複数の配線層と、配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層305とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、複数の配線層は、複数の第1の配線層と、少なくとも1つの第2の配線層とを備え、第1の配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーン301、303と、間隙に配置される絶縁体パターン302、304とを有し、第2の配線層は、信号伝送用の信号配線307を有し、各第1配線層における絶縁体パターン302、304が多層配線の積層方向に重なり合うとともに、絶縁体パターン302、304の重なり合う部分が連続的に配置される領域を有し、絶縁体パターン302、304の重なり合う部分が連続的に配置される領域に対して第2の配線層の信号配線307が絶縁体パターン302、304を横切るように配置されている。
また、図1(d)に示すように、金属プレーン301、303によって挟まれた信号線308があるような場合(言い換えると、第1配線層にある金属プレーン301、303の間隙に配置される絶縁体パターンに信号伝送用の信号配線308が設けられている場合)も同様に、スペース部304と複数の層間において、スペース部が重なり合わないように、金属プレーン301を配置することで、スペース部304に応力が集中することを防ぐことができる。
言い換えると、図1(d)の配線基板は、複数の配線層と、配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層305とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーン301、303と、間隙に配置される絶縁体パターン302、304とを有する第1の配線層として設けられ、各第1の配線層における絶縁体パターン302、304が多層配線の積層方向に重なり合うとともに、第1の配線層を除く他の配線層に補強用の金属プレーン301が配置されている。

Claims (10)

  1. 複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、
    前記複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有する第1の配線層として設けられ、
    前記各第1の配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合わない、
    ことを特徴とする配線基板。
  2. 複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、
    前記複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有する第1の配線層として設けられ、
    前記各第1の配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合う部分の面積が基板全体の面積に対し100ppm以下である、
    ことを特徴とする配線基板。
  3. 複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、
    前記複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有する第1の配線層として設けられ、
    前記各第1の配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合うとともに、前記第1の配線層を除く他の配線層に補強用の導体パターンが配置されている、
    ことを特徴とする配線基板。
  4. 複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、
    前記複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有する第1の配線層として設けられ、
    前記各第1の配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合うとともに、前記絶縁体パターンの重なり合う部分が断続的に配置されている、
    ことを特徴とする配線基板。
  5. 前記絶縁体パターンの断続的に重なり合う部分の面積が基板全体の面積に対し、100ppm以下であることを特徴とする請求項4記載の配線基板。
  6. 複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、
    前記複数の配線層は、複数の第1の配線層と、少なくとも1つの第2の配線層とを備え、
    前記第1の配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有し、
    前記第2の配線層は、信号伝送用の信号配線を有し、
    前記各第1配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合うとともに、前記絶縁体パターンの重なり合う部分が連続的に配置される領域を有し、
    前記絶縁体パターンの重なり合う部分が連続的に配置される領域に対して前記第2の配線層の信号配線が前記絶縁体パターンを横切るように配置されている、
    ことを特徴とする配線基板。
  7. 同一の前記第1配線層にある前記導体膜の間隙に配置される前記絶縁体パターンの幅が前記層間絶縁層の膜厚以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の配線基板。
  8. 前記第1配線層にある前記導体膜の間隙に配置される前記絶縁体パターンに信号伝送用の信号配線が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の配線基板。
  9. 前記金属プレーンが電源電位または接地電位に接続されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の請求項1記載の配線基板。
  10. 前記絶縁体パターンは樹脂膜よりなることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の請求項1記載の配線基板。
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