JP2009239137A - 配線基板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】多層配線基板の各層において、電源や接地用の金属配線は、ノイズ等の抑制のため大面積の導体面(金属プレーン)を必要とし、その金属プレーン間のスペース部(樹脂絶縁体)は金属プレーン部と比較すると相対的に弾性率が低いため、熱処理等において反りの原因となる。そこで、各層で生じたスペース部を複数の層間で位置、角度が重なり合わないようにずらすか、または、スペース部の上方または下方の信号線層に、補強のための金属プレーンを配置することで、反りに対する耐性を増す、もしくは、信号線の配置、角度を調整することで反りに対する耐性を増した。
【選択図】図1
Description
また、高速化、多端子化した半導体を実装するために配線を微細化、多層化、配線設計の最適化を行ってきた。
また、絶縁層の膜厚や配線の膜厚、並びに配線幅等の寸法をインピーダンス整合のために設計することも高周波駆動に対しての技術である。
このとき、各プレーン間を絶縁するための絶縁体202は金属膜が無い領域であるため、基板の熱伸縮に対する強度が低下する。特に、このようなスペース部が複数の層にわたって位置、角度が重なり合った場合には、製造の熱処理工程における基板の変形や、反りへの耐性が著しく低下し、損傷の原因となるといった問題が発生する。
また本発明の配線基板は、複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、前記複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有する第1の配線層として設けられ、前記各第1の配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合う部分の面積が基板全体の面積に対し100ppm以下であることを特徴とする。
また本発明の配線基板は、複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、前記複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有する第1の配線層として設けられ、前記各第1の配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合うとともに、前記第1の配線層を除く他の配線層に補強用の導体パターンが配置されていることを特徴とする。
ここで前記絶縁体パターンの重なり合う部分が断続的に配置されているとは、絶縁体パターンが重なる部分と重ならない部分とが交互に位置している場合をいう。
具体的には、熱伸縮による基板のそり量を30%程度抑えることができる。特に本発明は、厚みが400μm以下の薄型多層配線基板に有効であり、熱伸縮を抑えることによって配線幅20μm以下である微細配線の断線も防ぐことができる。また、微細配線化、高集積化、高信頼性化を得ることが期待できる。
また本発明の配線基板によれば、複数の配線層における絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合う場合でも、絶縁体パターンの重なり合う部分が断続的に配置されていることから、同一層にある導体プレーン間のスペース部による強度の低下を緩和し、信頼性を向上した配線基板を提供できる効果がある。
また本発明の配線基板によれば、複数の配線層における絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合う場合でも、絶縁体パターンの重なり合う部分が連続的に配置される領域に対し、他の配線層の配線が前記絶縁体パターンを横切るように配置されていることから、同一層にある導体プレーン間のスペース部による強度の低下を緩和し、信頼性を向上した配線基板を提供できる効果がある。
図1は本発明を実施した多層配線基板の構造を示す模式図である。
本発明の実施の形態は、複数の樹脂絶縁層と金属配線層からなる多層配線基板において、同一層にある導体プレーン間の絶縁のためのスペースが、積層された他層の導体プレーン間のスペース位置と重なり合わない構造(図1(a))、もしくは、導体プレーン間のスペースの位置が積層された他層のスペースと重なりあった場合でも、図1(b)に示すように別の信号配線層に補強用導体プレーンを配置する構造を提供するものである。
また、第1層、第3層においてスペース部(絶縁体パターン)302、304は主に同一層に配置された金属プレーン間の絶縁のために配置されており、その幅は層間絶縁層の膜厚よりも大きくすることが望ましい。特に、図1(d)に示すように、絶縁部304間に信号線308を配置した場合は、スペース幅を層間絶縁層の膜圧以下にすると、信号への影響が起こるため、寸法の採り方は重要である。
スペース部302、304の絶縁体は樹脂で構成されるため、折り曲げに対する強度が金属プレーン301、303と比較して低い。そのため、スペース部302、304が複数の層間において、積層方向に重なり合った部分の面積が、基板の全面積に対し100ppmを超える場合、このスペース部の重なり合った部分に応力が集中し、熱処理時等に反りや、断線が発生することもある。
言い換えると、図1(a)の配線基板は、複数の配線層と、配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層305とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーン301、304と、間隙に配置される絶縁体パターン302、304とを有する第1の配線層として設けられ、各第1の配線層における絶縁体パターン302、304が多層配線の積層方向に重なり合わないように構成されている。
また、図1(b)に示すように、スペース部302、304が重なり合う設計が避けられない場合においても、他の配線層に補強用の金属導体プレーン306を設けることで、応力の集中を防ぐことができる。
言い換えると、図1(b)の配線基板は、複数の配線層と、配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層305とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーン301、303と、間隙に配置される絶縁体パターン302、304とを有する第1の配線層として設けられ、各第1の配線層における絶縁体パターン302、304が多層配線の積層方向に重なり合うとともに、第1の配線層を除く他の配線層に補強用の導体パターン306が配置されている。
また、図1(c)に示すように、他の配線層にスペース部302、304を横切るように信号線307を設けることで、スペース302、304の重なりを、基板面積に対して100ppm以下の断続的な部分に分けることが可能となり、応力の集中を防ぐことができる。
言い換えると、図1(c)の配線基板は、複数の配線層と、配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層305とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーン301、303と、間隙に配置される絶縁体パターン302、304とを有する第1の配線層として設けられ、各第1の配線層における絶縁体パターン302、304が多層配線の積層方向に重なり合うとともに、絶縁体パターン302、304の重なり合う部分が断続的に配置されている。
さらに、言い換えると、図1(c)の配線基板は、複数の配線層と、配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層305とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、複数の配線層は、複数の第1の配線層と、少なくとも1つの第2の配線層とを備え、第1の配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーン301、303と、間隙に配置される絶縁体パターン302、304とを有し、第2の配線層は、信号伝送用の信号配線307を有し、各第1配線層における絶縁体パターン302、304が多層配線の積層方向に重なり合うとともに、絶縁体パターン302、304の重なり合う部分が連続的に配置される領域を有し、絶縁体パターン302、304の重なり合う部分が連続的に配置される領域に対して第2の配線層の信号配線307が絶縁体パターン302、304を横切るように配置されている。
言い換えると、図1(d)の配線基板は、複数の配線層と、配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層305とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーン301、303と、間隙に配置される絶縁体パターン302、304とを有する第1の配線層として設けられ、各第1の配線層における絶縁体パターン302、304が多層配線の積層方向に重なり合うとともに、第1の配線層を除く他の配線層に補強用の導体パターン301が配置されている。
まず、ここでは基板のそり量の変化を評価するために、図2(a)、(b)に示すような評価基板を作成した。この評価基板は、1辺40mmの正方形であり、配線層と層間絶縁層を交互に積層し、配線層を6層とし、総厚250μmとした。ただし、能動部品、受動部品は共に実装していない。
ここで断続的に重なり合うとは、絶縁体パターンが重なる部分と重ならない部分とが交互に位置している場合をいう。
言い換えると、図2(a)の配線基板は、複数の配線層と、配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層401とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーン401と、間隙に配置される絶縁体パターン402とを有する第1の配線層として設けられ、各第1の配線層における絶縁体パターン402が多層配線の積層方向に重なり合う部分の面積が基板全体の面積に対し100ppm以下となっている。
ここで絶縁体パターン402が多層配線の積層方向に重なり合う部分の面積が基板全体の面積に対して100ppmを超えると、前述したようにスペース部の重なり合った部分に応力が集中し、熱処理時等に反りや、断線が発生する点で不利があり、100ppm以下であると、そのような応力よる反りや断線の発生を防止する上で有利となる。
このように本実施の形態を適用することにより、信頼性の高い配線基板を提供できる効果がある。
Claims (10)
- 複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、
前記複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有する第1の配線層として設けられ、
前記各第1の配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合わない、
ことを特徴とする配線基板。 - 複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、
前記複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有する第1の配線層として設けられ、
前記各第1の配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合う部分の面積が基板全体の面積に対し100ppm以下である、
ことを特徴とする配線基板。 - 複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、
前記複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有する第1の配線層として設けられ、
前記各第1の配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合うとともに、前記第1の配線層を除く他の配線層に補強用の導体パターンが配置されている、
ことを特徴とする配線基板。 - 複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、
前記複数の配線層のうちのいくつかの配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有する第1の配線層として設けられ、
前記各第1の配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合うとともに、前記絶縁体パターンの重なり合う部分が断続的に配置されている、
ことを特徴とする配線基板。 - 前記絶縁体パターンの断続的に重なり合う部分の面積が基板全体の面積に対し、100ppm以下であることを特徴とする請求項4記載の配線基板。
- 複数の配線層と、前記配線層の間に配置される絶縁体よりなる層間絶縁層とを交互に積層した多層配線を有する配線基板であって、
前記複数の配線層は、複数の第1の配線層と、少なくとも1つの第2の配線層とを備え、
前記第1の配線層は、間隙を介在させることで互いに分離した複数の金属プレーンと、前記間隙に配置される絶縁体パターンとを有し、
前記第2の配線層は、信号伝送用の信号配線を有し、
前記各第1配線層における前記絶縁体パターンが多層配線の積層方向に重なり合うとともに、前記絶縁体パターンの重なり合う部分が連続的に配置される領域を有し、
前記絶縁体パターンの重なり合う部分が連続的に配置される領域に対して前記第2の配線層の信号配線が前記絶縁体パターンを横切るように配置されている、
ことを特徴とする配線基板。 - 同一の前記第1配線層にある前記導体膜の間隙に配置される前記絶縁体パターンの幅が前記層間絶縁層の膜厚以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の配線基板。
- 前記第1配線層にある前記導体膜の間隙に配置される前記絶縁体パターンに信号伝送用の信号配線が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の配線基板。
- 前記金属プレーンが電源電位または接地電位に接続されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の請求項1記載の配線基板。
- 前記絶縁体パターンは樹脂膜よりなることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の請求項1記載の配線基板。
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