JP2012225518A - 流動層乾燥装置 - Google Patents

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啓介 松尾
Norihiro Fukuda
憲弘 福田
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Abstract

【課題】褐炭の乾燥の効率化を図ると共に、褐炭の流動不良を抑制し、褐炭の乾燥を好適に行うことが可能な流動層乾燥装置を提供する。
【解決手段】褐炭を流動化ガスにより流動させることで、流動層3を形成しながら、褐炭を乾燥可能な流動層乾燥装置1において、乾燥炉5と、乾燥炉5の内部を、流動化ガスが流入するチャンバ室11と、褐炭が供給される乾燥室12とに区分けし、チャンバ室11から乾燥室12へ流動化ガスを流入させるガス分散板6と、を備え、チャンバ室11は、褐炭の流動方向に沿って複数設けられ、流動方向の上流側に位置する第1チャンバ室18には、蒸気濃度の低い第1流動化ガスが流入し、流動方向の下流側に位置する第2チャンバ室19には、第1流動化ガスに比して、蒸気濃度の高い第2流動化ガスが流入する。
【選択図】図2

Description

本発明は、褐炭等の湿潤燃料を流動させながら乾燥させる流動層乾燥装置に関するものである。
従来、このような流動層乾燥装置として、乾燥炉(本体)と、乾燥炉内を供給室と乾燥分級室とに分ける仕切り板と、供給室と乾燥分級室と下部にガス分散板を介してそれぞれ設けられたチャンバ室(風箱)と、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この流動層乾燥装置では、供給室および乾燥分級室に供給する流動化ガスの流量を調整することで、乾燥炉内に供給される湿潤燃料の塊成化を抑制し、乾燥炉内における流動を安定的に行っている。
特開2008−128524号公報
ところで、流動層乾燥装置で使用される流動化ガスは、湿潤燃料を乾燥するために加熱されるが、このとき、乾燥後に排出される流動化ガス(排出ガス)の潜熱回収を効率良く行うべく、流動化ガスとして、蒸気等の凝縮性ガスが用いられる場合がある。流動化ガスとして蒸気を用いる場合、従来の流動層乾燥装置のように、流動化ガスの流量を調整することで、湿潤燃料を好適に乾燥することが可能である。しかしながら、蒸気等の流動化ガスは、配管や乾燥炉内での凝縮を抑制すべく、非凝縮性ガスに比して高温とする必要がある。このため、凝縮性ガスのみを用いて、流動層乾燥装置の更なる安定運転や効率化を図ることは困難であった。
そこで、本発明は、湿潤燃料の乾燥の効率化を図ると共に、湿潤燃料の流動不良を抑制し、湿潤燃料の乾燥を好適に行うことが可能な流動層乾燥装置を提供することを課題とする。
本発明の流動層乾燥装置は、湿潤燃料を流動化ガスにより流動させることで、流動層を形成しながら、湿潤燃料を乾燥可能な流動層乾燥装置において、乾燥炉と、乾燥炉の内部を、流動化ガスが流入するチャンバ室と、湿潤燃料が供給される乾燥室とに区分けし、チャンバ室から乾燥室へ流動化ガスを流入させるガス噴出部と、を備え、チャンバ室は、湿潤燃料の流動方向に沿って複数設けられ、流動方向の上流側に位置するチャンバ室には、蒸気濃度の低い第1流動化ガスが流入し、流動方向の下流側に位置するチャンバ室には、第1流動化ガスに比して、蒸気濃度の高い第2流動化ガスが流入することを特徴とする。
この構成によれば、乾燥初期となる流動方向の上流側の湿潤燃料を、蒸気濃度の低い第1流動化ガスを用いて乾燥させることができ、また、乾燥後期となる流動方向の下流側の湿潤燃料を、蒸気濃度の高い第2流動化ガスを用いて乾燥させることができる。これにより、第1流動化ガスの蒸気濃度が低い分、第2流動化ガスに比して、第1流動化ガスの温度を低くしつつ、湿潤燃料を好適に乾燥させることができるため、湿潤燃料の乾燥の効率化を図ることができ、湿潤燃料の乾燥を好適に行うことができる。なお、ガス噴出部としては、板に多数の貫通孔を形成したもの(ガス分散板)、または板に多数のガスノズルを形成したものが適用可能である。
この場合、乾燥室に設けられ、内部に流通する熱媒が、流動方向の下流側から上流側へ向けて流れる伝熱管と、乾燥室において発生した排出ガスを排出するガス排出口と、ガス排出口と伝熱管の流入側とを接続する第1熱媒供給ラインと、第1熱媒供給ラインに介設され、排出ガスを圧縮して、伝熱管の熱媒として供給可能な圧縮機と、をさらに備えたことが好ましい。
この構成によれば、乾燥室からガス排出口を介して排出された排出ガスを、伝熱管の熱媒として用いることができるため、排出ガスの潜熱を有効利用できる分、湿潤燃料の乾燥の効率化をさらに図ることができる。
この場合、伝熱管の流出側と、流動方向の上流側に位置するチャンバ室とを接続する第1流動化ガス供給ラインと、第1熱媒供給ラインと、流動方向の下流側に位置するチャンバ室とを接続する第2流動化ガス供給ラインと、をさらに備えたことが好ましい。
この構成によれば、第1流動化ガスとして、伝熱管の熱媒を用いることができるため、熱媒を有効利用できる分、湿潤燃料の乾燥の効率化をさらに図ることができる。また、第2流動化ガスとして、第1熱媒供給ラインを流れる排出ガスを用いることができるため、排出ガスの潜熱を有効利用できる分、湿潤燃料の乾燥の効率化をさらに図ることができる。
この場合、第1流動化ガス供給ラインに介設され、伝熱管から排出される熱媒中に含まれる凝縮液を分離可能な第1気液分離器をさらに備えたことが好ましい。
この構成によれば、第1気液分離器により、伝熱管から排出される熱媒中に含まれる凝縮液を分離し、凝縮液が分離された熱媒を、第1流動化ガスとして用いることができる。これにより、凝縮液分離後の第1流動化ガスは、蒸気濃度が低いものとなるため、第1流動化ガスとして好適に使用することができる。
この場合、複数のチャンバ室に応じて、乾燥室を複数に区分けする第1仕切り部材をさらに備え、伝熱管は、複数の乾燥室に応じてそれぞれ設けられていることが好ましい。
この構成によれば、第1流動化ガスが流入する乾燥室で湿潤燃料を乾燥させた後、第2流動化ガスが流入する乾燥室で湿潤燃料を乾燥させることができる。このため、流動方向上流側の湿潤燃料が、未乾燥状態で流動方向の下流側に移動することを抑制でき、湿潤燃料を好適に乾燥させることが可能となる。
この場合、複数の乾燥室に設けられた温度検出センサと、第2流動化ガスの流量を調整可能な流量調整弁と、温度検出センサの検出温度に基づいて、流量調整弁を制御する制御装置と、をさらに備え、制御装置は、流動方向の上流側に位置する乾燥室に比して、流動方向の下流側に位置する乾燥室の温度が高くなるように、流量調整弁を制御することが好ましい。
この構成によれば、温度検出センサの検出温度に基づいて、流量調整弁を制御することにより、流動方向の上流側に位置する乾燥室に比して、流動方向の下流側に位置する乾燥室の温度を高くすることができる。これにより、排出ガスの潜熱を各流動化ガスとして適切に分配することができるため、排出ガスの潜熱を効率良く利用することができる。
この場合、複数のチャンバ室に設けられた複数の伝熱管は、流動方向の下流側に位置する伝熱管から流動方向の上流側に位置する伝熱管へ向けて熱媒が流れるように接続されていることが好ましい。
この構成によれば、流動方向の上流側から下流側に向かうにつれて、伝熱管の温度を高くすることができる。これにより、第1流動化ガスおよび第2流動化ガスに含まれる蒸気を凝縮させることなく、湿潤燃料を好適に乾燥させることができる。
この場合、流動方向の下流側に位置する伝熱管と、流動方向の上流側に位置する伝熱管との接続部分に設けられ、熱媒中に含まれる凝縮液を分離可能な第2気液分離器と、第1流動化ガスを加熱可能な加熱器と、第2気液分離器で分離された凝縮液を、加熱器の熱媒として、加熱器に投入する第2熱媒供給ラインと、をさらに備えたことが好ましい。
この構成によれば、第1流動化ガスを加熱する加熱器の熱媒として、伝熱管の接続部分において第2気液分離器により分離される熱媒中の凝縮液を用いることができるため、凝縮液を有効利用できる分、湿潤燃料の乾燥の効率化をさらに図ることができる。
この場合、第1熱媒供給ラインから排出ガスを抽気する抽気ラインをさらに備え、第1熱媒供給ラインは、ガス排出口と、下流側に位置する伝熱管の流入側とを接続し、抽気ラインは、第1熱媒供給ラインと、上流側に位置する伝熱管の流入側とを接続し、圧縮機は、第1熱媒供給ラインと抽気ラインとが接続される接続部分よりも下流側に位置する第1熱媒供給ラインに介設されていることが好ましい。
この構成によれば、第1熱媒供給ラインを流れる排出ガスが、抽気ラインを介して抽気される分、圧縮機に供給される排出ガスの流量を減らすことができるため、圧縮機の動力を低減でき、運転効率を向上させることができる。
この場合、乾燥炉に設けられ、複数の乾燥室に形成される流動層の上方に位置するフリーボード部を、複数の乾燥室に応じて、複数に区分けする第2仕切り部材をさらに備えたことが好ましい。
この構成によれば、流動方向の上流側に位置する乾燥室から排出された排出ガスと、流動方向の下流側に位置する乾燥室から排出された排出ガスとが混合することにより、排出ガスが凝縮することを抑制することができる。
本発明の流動層乾燥装置によれば、流動方向の上流側の湿潤燃料を、蒸気濃度の低い第1流動化ガスを用いて乾燥させ、流動方向の下流側の湿潤燃料を、蒸気濃度の高い第2流動化ガスを用いて乾燥させることにより、第1流動化ガスの温度を低くし、湿潤燃料を好適に乾燥させることができるため、湿潤燃料の乾燥の効率化を図ることができ、湿潤燃料の乾燥を好適に行うことができる。
図1は、実施例1に係る流動層乾燥装置を適用した石炭ガス化複合発電設備の概略構成図である。 図2は、実施例1に係る流動層乾燥装置を模式的に表した概略構成図である。 図3は、実施例2に係る流動層乾燥装置を模式的に表した概略構成図である。 図4は、実施例3に係る流動層乾燥装置を模式的に表した概略構成図である。 図5は、実施例3に係る流動層乾燥装置における、伝熱管を流れる熱媒のエンタルピ温度曲線と、乾燥中の褐炭のエンタルピ温度曲線とを表したグラフである。 図6は、実施例4に係る流動層乾燥装置を模式的に表した概略構成図である。 図7は、実施例4に係る流動層乾燥装置における、伝熱管を流れる熱媒のエンタルピ温度曲線と、乾燥中の褐炭のエンタルピ温度曲線とを表したグラフである。
以下、添付した図面を参照して、本発明に係る流動層乾燥装置について説明する。なお、以下の実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、実施例1に係る流動層乾燥装置を適用した石炭ガス化複合発電設備の概略構成図である。実施例1の流動層乾燥装置1が適用された石炭ガス化複合発電設備(IGCC:Integrated Coal Gasification Combined Cycle)100は、空気を酸化剤としてガス化炉で石炭ガスを生成する空気燃焼方式を採用し、ガス精製装置で精製した後の石炭ガスを燃料ガスとしてガスタービン設備に供給して発電を行っている。すなわち、実施例1の石炭ガス化複合発電設備100は、空気燃焼方式(空気吹き)の発電設備である。この場合、ガス化炉に供給する湿潤原料として褐炭を使用している。
なお、実施例1では、湿潤原料として褐炭を適用したが、水分含量の高いものであれば、亜瀝青炭等を含む低品位炭や、スラッジ等の泥炭を適用してもよく、また、高品位炭であっても適用可能である。また、湿潤原料として、褐炭等の石炭に限らず、再生可能な生物由来の有機性資源として使用されるバイオマスであってもよく、例えば、間伐材、廃材木、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ及びこれらを減量としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)などを使用することも可能である。
実施例1において、図1に示すように、石炭ガス化複合発電設備100は、給炭装置111、流動層乾燥装置1、微粉炭機113、石炭ガス化炉114、チャー回収装置115、ガス精製装置116、ガスタービン設備117、蒸気タービン設備118、発電機119、排熱回収ボイラ(HRSG:Heat Recovery Steam Generator)120を有している。
給炭装置111は、原炭バンカ121と、石炭供給機122と、クラッシャ123とを有している。原炭バンカ121は、褐炭を貯留可能であって、所定量の褐炭を石炭供給機122に投下する。石炭供給機122は、原炭バンカ121から投下された褐炭をコンベアなどにより搬送し、クラッシャ123に投下する。このクラッシャ123は、投下された褐炭を細かく破砕して細粒化する。
詳細は後述するが、流動層乾燥装置1は、給炭装置111から投入された褐炭を流動化ガスにより流動させると共に、伝熱管33により加熱乾燥することで、褐炭が含有する水分を除去するものである。この流動層乾燥装置1には、排出された乾燥済の褐炭(乾燥炭)を冷却する冷却器131が接続されている。冷却器131には、冷却済の乾燥炭を貯留する乾燥炭バンカ132が接続されている。また、流動層乾燥装置1には、外部へ排出される排出ガスから乾燥炭の粒子を分離する集塵装置139として乾燥炭サイクロン133と乾燥炭電気集塵機134が接続されている。乾燥炭サイクロン133および乾燥炭電気集塵機134において排出ガスから分離された乾燥炭の粒子は、乾燥炭バンカ132に貯留される。なお、乾燥炭電気集塵機134で乾燥炭が分離された排出ガスは、蒸気圧縮機(圧縮機)135で圧縮されてから流動層乾燥装置1の伝熱管33に熱媒として供給される。
微粉炭機113は、流動層乾燥装置1により乾燥された褐炭(乾燥炭)を細かい粒子状に粉砕して微粉炭を製造するものである。すなわち、微粉炭機113は、乾燥炭バンカ132に貯留された乾燥炭が石炭供給機136により投下されると、この乾燥炭を所定粒径以下の微粉炭とする。そして、微粉炭機113で粉砕後の微粉炭は、微粉炭バグフィルタ137a,137bにより搬送用ガスから分離され、微粉炭供給ホッパ138a,138bに貯留される。
石炭ガス化炉114は、微粉炭機113で処理された微粉炭が供給されると共に、チャー回収装置115で回収されたチャー(石炭の未燃分)が供給される。
石炭ガス化炉114は、ガスタービン設備117(圧縮機161)から圧縮空気供給ライン141が接続されており、このガスタービン設備117で圧縮された圧縮空気が供給可能となっている。空気分離装置142は、大気中の空気から窒素と酸素を分離生成するものであり、第1窒素供給ライン143が石炭ガス化炉114に接続され、この第1窒素供給ライン143に微粉炭供給ホッパ138a,138bからの給炭ライン144a,144bが接続されている。また、第2窒素供給ライン145も石炭ガス化炉114に接続され、この第2窒素供給ライン145にチャー回収装置115からのチャー戻しライン146が接続されている。更に、酸素供給ライン147は、圧縮空気供給ライン141に接続されている。この場合、窒素は、石炭やチャーの搬送用ガスとして利用され、酸素は、酸化剤として利用される。
石炭ガス化炉114は、例えば、噴流床形式のガス化炉であって、内部に供給された石炭、チャー、空気(酸素)、またはガス化剤としての水蒸気を燃焼・ガス化すると共に、二酸化炭素を主成分とする可燃性ガス(生成ガス、石炭ガス)が発生し、この可燃性ガスをガス化剤としてガス化反応が起こる。なお、石炭ガス化炉114は、微粉炭の混入した異物を除去する異物除去装置148が設けられている。この場合、石炭ガス化炉114は噴流床ガス化炉に限らず、流動床ガス化炉や固定床ガス化炉としてもよい。そして、この石炭ガス化炉114は、チャー回収装置115に向けて可燃性ガスのガス生成ライン149が設けられており、チャーを含む可燃性ガスが排出可能となっている。この場合、ガス生成ライン149にガス冷却器を設けることで、可燃性ガスを所定温度まで冷却してからチャー回収装置115に供給するとよい。
チャー回収装置115は、集塵装置151と供給ホッパ152とを有している。この場合、集塵装置151は、1つまたは複数のバグフィルタやサイクロンにより構成され、石炭ガス化炉114で生成された可燃性ガスに含有するチャーを分離することができる。そして、チャーが分離された可燃性ガスは、ガス排出ライン153を通してガス精製装置116に送られる。供給ホッパ152は、集塵装置151で可燃性ガスから分離されたチャーを貯留するものである。なお、集塵装置151と供給ホッパ152との間にビンを配置し、このビンに複数の供給ホッパ152を接続するように構成してもよい。そして、供給ホッパ152からのチャー戻しライン146が第2窒素供給ライン145に接続されている。
ガス精製装置116は、チャー回収装置115によりチャーが分離された可燃性ガスに対して、硫黄化合物や窒素化合物などの不純物を取り除くことで、ガス精製を行うものである。そして、ガス精製装置116は、可燃性ガスを精製して燃料ガスを製造し、これをガスタービン設備117に供給する。なお、このガス精製装置116では、チャーが分離された可燃性ガス中にはまだ硫黄分(HS)が含まれているため、アミン吸収液によって除去することで、硫黄分を最終的には石膏として回収し、有効利用する。
ガスタービン設備117は、圧縮機161、燃焼器162、タービン163を有しており、圧縮機161とタービン163は、回転軸164により連結されている。燃焼器162は、圧縮機161から圧縮空気供給ライン165が接続されると共に、ガス精製装置116から燃料ガス供給ライン166が接続され、タービン163に燃焼ガス供給ライン167が接続されている。また、ガスタービン設備117は、圧縮機161から石炭ガス化炉114に延びる圧縮空気供給ライン141が設けられており、圧縮空気供給ライン141に昇圧機168が介設されている。従って、燃焼器162では、圧縮機161から供給された圧縮空気とガス精製装置116から供給された燃料ガスとを混合して燃焼し、タービン163にて、発生した燃焼ガスにより回転軸164を回転することで発電機119を駆動することができる。
蒸気タービン設備118は、ガスタービン設備117における回転軸164に連結されるタービン169を有しており、発電機119は、この回転軸164の基端部に連結されている。排熱回収ボイラ120は、ガスタービン設備117(タービン163)からの排ガスライン170に設けられており、空気と高温の排ガスとの間で熱交換を行うことで、蒸気を生成するものである。そのため、排熱回収ボイラ120は、蒸気タービン設備118のタービン169との間に蒸気供給ライン171が設けられると共に、蒸気回収ライン172が設けられ、蒸気回収ライン172に復水器173が設けられている。従って、蒸気タービン設備118では、排熱回収ボイラ120から供給された蒸気によりタービン169が駆動し、回転軸164を回転することで発電機119を駆動することができる。
そして、排熱回収ボイラ120で熱が回収された排ガスは、ガス浄化装置174により有害物質を除去され、浄化された排ガスは、煙突175から大気へ放出される。
ここで、実施例1の石炭ガス化複合発電設備100の作動について説明する。
実施例1の石炭ガス化複合発電設備100において、給炭装置111にて、原炭(褐炭)が原炭バンカ121に貯留されており、この原炭バンカ121の褐炭が石炭供給機122によりクラッシャ123に投下され、ここで所定の大きさに破砕される。そして、破砕された褐炭は、流動層乾燥装置1により加熱乾燥された後、冷却器131により冷却され、乾燥炭バンカ132に貯留される。また、流動層乾燥装置1から排出された排出ガスは、乾燥炭サイクロン133および乾燥炭電気集塵機134により乾燥炭の粒子が分離され、蒸気圧縮機135で圧縮されてから流動層乾燥装置1の伝熱管33に熱媒として戻される。一方、蒸気から分離された乾燥炭の粒子は、乾燥炭バンカ132に貯留される。
乾燥炭バンカ132に貯留される乾燥炭は、石炭供給機136により微粉炭機113に投入され、ここで、細かい粒子状に粉砕されて微粉炭が製造され、微粉炭バグフィルタ137a,137bを介して微粉炭供給ホッパ138a,138bに貯留される。この微粉炭供給ホッパ138a,138bに貯留される微粉炭は、空気分離装置142から供給される窒素により第1窒素供給ライン143を通して石炭ガス化炉114に供給される。また、後述するチャー回収装置115で回収されたチャーが、空気分離装置142から供給される窒素により第2窒素供給ライン145を通して石炭ガス化炉114に供給される。更に、後述するガスタービン設備117から抽気された圧縮空気が昇圧機168で昇圧された後、空気分離装置142から供給される酸素と共に圧縮空気供給ライン141を通して石炭ガス化炉114に供給される。
石炭ガス化炉114では、供給された微粉炭及びチャーが圧縮空気(酸素)により燃焼し、微粉炭及びチャーがガス化することで、二酸化炭素を主成分とする可燃性ガス(石炭ガス)を生成することができる。そして、この可燃性ガスは、石炭ガス化炉114からガス生成ライン149を通して排出され、チャー回収装置115に送られる。
このチャー回収装置115にて、可燃性ガスは、まず、集塵装置151に供給され、集塵装置151は、可燃性ガスに含まれるチャーを分離する。そして、チャーが分離された可燃性ガスは、ガス排出ライン153を通してガス精製装置116に送られる。一方、可燃性ガスから分離した微粒チャーは、供給ホッパ152に堆積され、チャー戻しライン146を通して石炭ガス化炉114に戻されてリサイクルされる。
チャー回収装置115によりチャーが分離された可燃性ガスは、ガス精製装置116にて、硫黄化合物や窒素化合物などの不純物が取り除かれてガス精製され、燃料ガスが製造される。そして、ガスタービン設備117では、圧縮機161が圧縮空気を生成して燃焼器162に供給すると、この燃焼器162は、圧縮機161から供給される圧縮空気と、ガス精製装置116から供給される燃料ガスとを混合し、燃焼することで燃焼ガスを生成し、この燃焼ガスによりタービン163を駆動することで、回転軸164を介して発電機119を駆動し、発電を行うことができる。
そして、ガスタービン設備117におけるタービン163から排出された排気ガスは、排熱回収ボイラ120にて、空気と熱交換を行うことで蒸気を生成し、この生成した蒸気を蒸気タービン設備118に供給する。蒸気タービン設備118では、排熱回収ボイラ120から供給された蒸気によりタービン169を駆動することで、回転軸164を介して発電機119を駆動し、発電を行うことができる。
その後、ガス浄化装置174では、排熱回収ボイラ120から排出された排気ガスの有害物質が除去され、浄化された排ガスが煙突175から大気へ放出される。
以下、上述した石炭ガス化複合発電設備100における流動層乾燥装置1について詳細に説明する。図2は、実施例1に係る流動層乾燥装置を模式的に表した概略構成図である。実施例1の流動層乾燥装置1は、給炭装置111により投入された褐炭を、流動化ガスにより流動させながら、加熱乾燥させるものである。
流動層乾燥装置1は、内部に褐炭が供給される乾燥炉5と、乾燥炉5の内部に設けられたガス分散板(ガス噴出部)6と、を備えている。乾燥炉5は、長方体の箱状に形成されている。ガス分散板6は、乾燥炉5内部の空間を、鉛直方向下方側(図示下側)に位置するチャンバ室11(風室)と、鉛直方向上方側(図示上側)に位置する乾燥室12とに区分けしている。ガス分散板6には、多数の貫通孔が形成され、チャンバ室11には、蒸気や窒素等の流動化ガスが導入され、乾燥室12には、褐炭が供給される。この乾燥室12の上部には、内部で発生する排出ガスを排出するガス排出口13が設けられている。なお、実施例1では、ガス分散板6を用いたが、この構成に限らず、板に多数のガスノズルを形成したものも適用可能である。
従って、乾燥室12に供給された褐炭は、チャンバ室11からガス分散板6を介して流入する流動化ガスにより流動することで、乾燥室12内に流動層3を形成し、流動層3の上方にフリーボード部Fを形成する。そして、流動層3を形成する褐炭は、乾燥炉5の一方(図示左側)の端部から他方(図示右側)の端部へ向かう流動方向に沿って流動する。乾燥室12内に流入した流動化ガスは、褐炭の乾燥時において発生した蒸気と共に、排出ガスとなってガス排出口13から排出される。なお、このガス排出口13には、上記した乾燥炭サイクロン133および乾燥炭電気集塵機134からなる集塵装置139が接続されている。
流動層乾燥装置1は、チャンバ室11を区分けするチャンバ仕切り板14と、乾燥室12の流動層3を区分けする下部仕切り板(第1仕切り部材)15と、乾燥室12のフリーボード部Fを区分けする上部仕切り板(第2仕切り部材)16とを有している。
チャンバ仕切り板14は、チャンバ室11を流動方向に沿って複数に区分けしている。具体的に、チャンバ仕切り板14は、流動方向の上流側に位置する第1チャンバ室18と、第1チャンバ室18の下流側に位置する第2チャンバ室19とに区分けしている。そして、第1チャンバ室18には、第1流動化ガスが流入し、第2チャンバ室19には、第2流動化ガスが流入する。なお、第1流動化ガスおよび第2流動化ガスは、凝縮性ガスと非凝縮性ガスとが混合したものとなっており、凝縮性ガスとしては、例えば、蒸気であり、非凝縮性ガスとしては、例えば、空気や窒素である。
第1チャンバ室18に流入する第1流動化ガスは、その蒸気濃度が低くなっており、第2チャンバ室19に流入する第2流動化ガスは、その蒸気濃度が高くなっている。つまり、第1流動化ガスは、第2流動化ガスに比して、蒸気濃度が低くなっており、換言すれば、第2流動化ガスは、第1流動化ガスに比して、蒸気濃度が高くなっている。また、第1流動化ガスは、その温度が、第2流動化ガスに比して低くなっている。
下部仕切り板15は、その下端部が乾燥室12の底部であるガス分散板6に接続され、その上端部が乾燥室12に形成される流動層3の上方に位置している。上部仕切り板16は、断熱材等で構成され、その下端部が下部仕切り板15の上端部の上方に位置しており、その上端部がガス排出口13の近傍に位置している。
そして、乾燥室12は、下部仕切り板15および上部仕切り板16により、第1乾燥室21と第2乾燥室22とに区分けされている。このため、第1乾燥室21の流動層3を形成する褐炭は、下部仕切り板15をオーバーフローして、第2乾燥室22に流入する。また、第1乾燥室21において発生する排出ガスは、第1乾燥室21のフリーボード部Fに向かい、第2乾燥室22において発生する排出ガスは、第2乾燥室22のフリーボード部Fに向かう。このため、上部仕切り板16は、第1乾燥室21のフリーボード部Fにおける排出ガスと、第2乾燥室22のフリーボード部Fにおける排出ガスとの混合を抑制する。
第1乾燥室21には、褐炭を供給する褐炭供給ポート31が接続され、第2乾燥室22には、褐炭排出ポート41が接続され、第1乾燥室21および第2乾燥室22には、褐炭を加熱する伝熱管33がそれぞれ設けられている。
褐炭供給ポート31は、褐炭の流動方向の上流側における第1乾燥室21に接続されており、乾燥前の褐炭を第1乾燥室21に供給するための供給口となっている。この褐炭供給ポート31には、上記したクラッシャ123が接続されており、細粒化された褐炭が、第1乾燥室21に供給される。
褐炭排出ポート41は、褐炭の流動方向の下流側における第2乾燥室22に接続されており、乾燥後の褐炭を第2乾燥室22から排出するための排出口となっている。この褐炭排出ポート41には、上記した冷却器131が接続されており、乾燥された褐炭が、乾燥炭として排出される。
伝熱管33は、その内部に熱媒が流通しており、熱媒は、流動方向の下流側から上流側へ向けて流れるように構成されている。伝熱管33は、第1乾燥室21の流動層3の内部に設けられた上流側伝熱管33aと、第2乾燥室22の流動層3の内部に設けられた下流側伝熱管33bとを有している。
下流側伝熱管33bは、その流入側が、第1熱媒供給ライン51を介してガス排出口13に接続されており、その流出側が、上流側伝熱管33aの流入側に接続されている。この第1熱媒供給ライン51は、ガス排出口13から下流側伝熱管33bへ向かう排出ガスを熱媒として供給している。第1熱媒供給ライン51には、上記の集塵装置139が介設され、集塵装置139の下流側に上記の蒸気圧縮機135が介設されている。よって、ガス排出口13から排出された排出ガスは、集塵装置139によって乾燥炭の粒子が分離され、乾燥炭が分離された排出ガスは、蒸気圧縮機135によって圧縮される。圧縮された排出ガスは、その温度が上昇し、熱媒となって、下流側伝熱管33bに流入する。これにより、下流側伝熱管33bは、熱媒が流入すると、第2乾燥室22において流動層3を形成する褐炭を加熱し、褐炭に含まれる水分を蒸発させる。
この第1熱媒供給ライン51には、第2流動化ガス供給ライン52が接続されている。第2流動化ガス供給ライン52は、その一方の端部が第1熱媒供給ライン51に接続され、その他方の端部が第2チャンバ室19に接続されている。第2流動化ガス供給ライン52は、蒸気圧縮機135によって圧縮された排出ガスを、第2流動化ガスとして第2チャンバ室19に供給している。この第2流動化ガス供給ライン52には、第1流量調整弁53が介設されており、第1流量調整弁53は、第2チャンバ室19に流入する第2流動化ガスの流量を調整している。
上流側伝熱管33aは、その流入側が、下流側伝熱管33bに接続され、その流出側が、後述する第1流動化ガス供給ライン55に接続されている。これにより、下流側伝熱管33bから供給された熱媒が上流側伝熱管33aに流入すると、上流側伝熱管33aは、第1乾燥室21において流動層3を形成する褐炭を加熱し、褐炭に含まれる水分を蒸発させる。このとき、下流側伝熱管33bを流れる熱媒は、第2乾燥室22において熱交換されているため、上流側伝熱管33aを流れる熱媒の温度は、下流側伝熱管33bを流れる熱媒の温度に比して低くなる。
ここで、上流側伝熱管33aと下流側伝熱管33bとの接続部分には、第2気液分離器56が介設されている。第2気液分離器56は、下流側伝熱管33bから排出される熱媒中に含まれる凝縮水(凝縮液)を分離するものである。第2気液分離器56は、熱媒から分離された凝縮水を、第2流量調整弁54が介設された第2熱媒供給ライン61に供給する。一方で、第2気液分離器56は、凝縮水が分離された熱媒を、上流側伝熱管33aに供給する。
上記した第1流動化ガス供給ライン55は、その一方の端部が上流側伝熱管33aに接続され、その他方の端部が第1チャンバ室18に接続されている。このため、第1流動化ガス供給ライン55は、上流側伝熱管33aから第2チャンバ室19へ向かう熱媒を第1流動化ガスとして供給している。この第1流動化ガス供給ライン55には、第1気液分離器57が介設され、第1気液分離器57の下流側に加熱器58が介設されている。
第1気液分離器57は、上流側伝熱管33aから排出される熱媒中に含まれる凝縮水(凝縮液)を分離するものである。第1気液分離器57は、熱媒から分離された凝縮水を、減圧弁59が介設された凝縮水排出ライン60から排出する。一方で、第1気液分離器57は、凝縮水が分離された熱媒を、第1流動化ガス供給ライン55を介して第1チャンバ室18に供給する。
加熱器58は、第1気液分離器57を通過した第1流動化ガスを加熱しており、第1流動化ガスを加熱する熱媒として、第2気液分離器56から分離された凝縮水を用いている。これにより、加熱器58は、流入する第1流動化ガスと、第2気液分離器56から分離された凝縮水との間で熱交換することにより、第1流動化ガスを加熱している。
これにより、上流側伝熱管33aから排出された熱媒は、第1流動化ガス供給ライン55を通って、第1気液分離器57に流入する。第1気液分離器57に流入した熱媒は、凝縮水が分離された後、第1流動化ガスとして加熱器58へ流入する。加熱器58に流入した第1流動化ガスは、加熱された後、第1チャンバ室18に流入する。このため、第1チャンバ室18に流入する第1流動化ガスは、第1気液分離器57および第2気液分離器56で凝縮水が分離された分、第2流動化ガスに比して蒸気濃度が低いものとなる。
続いて、実施例1の流動層乾燥装置1における排出ガスおよび伝熱管33の熱媒の流れについて説明する。第1乾燥室21に流入した第1流動化ガスは、第1乾燥室21において発生した蒸気と共に排出ガスとなってガス排出口13へ向かう。また、第2乾燥室22に流入した第2流動化ガスは、第2乾燥室22において発生した蒸気と共に排出ガスとなってガス排出口13へ向かう。
ガス排出口13から流入した排出ガスは、第1熱媒供給ライン51を通って、集塵装置139および蒸気圧縮機135を通過する。蒸気圧縮機135を通過した排出ガスは、その一部が熱媒となって、第1熱媒供給ライン51を通って、下流側伝熱管33bに流入する。一方で、蒸気圧縮機135を通過した排出ガスは、その一部が第2流動化ガスとなって、第2流動化ガス供給ライン52を通って、第2チャンバ室19に流入する。第2チャンバ室19に流入した第2流動化ガスは、第2乾燥室22に供給された後、再び排出ガスとなってガス排出口13から排出される。
下流側伝熱管33bに流入した熱媒は、第2乾燥室22において褐炭との間で熱交換された後、第2気液分離器56に流入する。第2気液分離器56に流入した熱媒は、熱媒中に含まれる凝縮水が分離され、分離された凝縮水は、第2熱媒供給ライン61を通って加熱器58に流入する一方で、凝縮水が分離された熱媒は、上流側伝熱管33aに流入する。上流側伝熱管33aに流入した熱媒は、第1乾燥室21において褐炭との間で熱交換された後、第1流動化ガス供給ライン55に流入する。
第1流動化ガス供給ライン55に流入した熱媒は、第1気液分離器57に流入する。第1気液分離器57に流入した熱媒は、熱媒中に含まれる凝縮水が分離され、分離された凝縮水は、凝縮水排出ライン60を通って排出される一方で、凝縮水が分離された熱媒は、第1流動化ガスとして加熱器58に流入する。加熱器58は、第2熱媒供給ライン61を通って流入した凝縮水により、第1流動化ガスを加熱する。加熱された第1流動化ガスは、第1チャンバ室18に流入する。第1チャンバ室18に流入した第1流動化ガスは、第1乾燥室21に供給された後、再び排出ガスとなってガス排出口13から排出される。
以上のように、実施例1の構成によれば、第1乾燥室21における褐炭を、蒸気濃度の低い第1流動化ガスを用いて初期乾燥させることができ、また、第2乾燥室22における褐炭を、蒸気濃度の高い第2流動化ガスを用いて後期乾燥させることができる。これにより、第1流動化ガスの蒸気濃度が低い分、第2流動化ガスに比して、第1流動化ガスの温度を低くすることで、褐炭の乾燥の効率化を図ることができる。また、第2流動化ガスに比して、第1流動化ガスの蒸気濃度が低い分、褐炭の乾燥を促進することができるため、第2流動化ガスに比して、第1流動化ガスの温度が低くても、褐炭の乾燥を好適に行うことができる。
また、実施例1の構成によれば、乾燥室12からガス排出口13を介して排出された排出ガスを、伝熱管33の熱媒として用いることができるため、排出ガスの潜熱を有効利用できる分、褐炭の乾燥の効率化をさらに図ることができる。
また、実施例1の構成によれば、第1流動化ガスとして、上流側伝熱管33aから排出される熱媒を用いることができるため、熱媒を有効利用できる分、褐炭の乾燥の効率化をさらに図ることができる。また、第2流動化ガスとして、第1熱媒供給ライン51を流れる排出ガスを用いることができるため、排出ガスの潜熱を有効利用できる分、褐炭の乾燥の効率化をさらに図ることができる。
また、実施例1の構成によれば、第1気液分離器57により、上流側伝熱管33aから排出される熱媒中に含まれる凝縮水を分離し、凝縮水が分離された熱媒を、第1流動化ガスとして用いることができる。これにより、凝縮水分離後の第1流動化ガスは、蒸気濃度が低いものとなるため、第1流動化ガスとして好適に使用することができる。
また、実施例1の構成によれば、第1乾燥室21に上流側伝熱管33aを設け、第2乾燥室22に下流側伝熱管33bを設けることができる。このため、第1流動化ガスが流入する第1乾燥室21において、第1流動化ガスおよび上流側伝熱管33aにより褐炭を乾燥させた後、第2流動化ガスが流入する第2乾燥室22において、第2流動化ガスおよび下流側伝熱管33bにより褐炭を乾燥させることができる。これにより、褐炭供給ポート31から供給された褐炭が、流動方向に沿って流動することにより、未乾燥状態で褐炭排出ポート41から排出されることを抑制でき、褐炭を好適に乾燥させることが可能となる。
また、実施例1の構成によれば、下流側伝熱管33bから上流側伝熱管33aへ向けて熱媒が流れるように接続することができる。このため、第2流動化ガスが流入する第2乾燥室22に設けられた下流側伝熱管33bの温度を、第1流動化ガスが流入する第1乾燥室21に設けられた上流側伝熱管33aの温度に比して高くすることができる。これにより、第1流動化ガスおよび第2流動化ガスに含まれる蒸気を凝縮させることなく、褐炭を好適に乾燥させることができる。
また、実施例1の構成によれば、第1流動化ガスを加熱する加熱器58の熱媒として、第2気液分離器56により分離された熱媒中の凝縮水を用いることができるため、凝縮水を有効利用できる分、褐炭の乾燥の効率化をさらに図ることができる。
また、実施例1の構成によれば、第1乾燥室21および第2乾燥室22に応じて、上部仕切り板16によりフリーボード部Fを区分けすることができる。このため、第1乾燥室21において発生する排出ガスと、第2乾燥室22において発生する排出ガスとが混合することによる凝縮を抑制することができる。
なお、実施例1では、フリーボード部Fに上部仕切り板16を設けたが、この構成に限らず、上部仕切り板16を廃した構成としてもよい。
また、下部仕切り板15は、下端部をガス分散板6に接続したが、この構成に限らず、下端部との間に隙間を設けてもよい。この場合、隙間を、第1乾燥室21と第2乾燥室22とを連通する流通口とし、流通口を介して褐炭を第1乾燥室21から第2乾燥室22に流動させてもよい。
また、集塵装置139に集塵された褐炭は、乾燥炭バンカ132に供給されたが、この構成に限らず、流動層乾燥装置1に戻すように構成してもよい。
次に、図3を参照して、実施例2に係る流動層乾燥装置200について説明する。図3は、実施例2に係る流動層乾燥装置を模式的に表した概略構成図である。なお、実施例2では、重複した記載を避けるべく、異なる部分について説明する。実施例1に係る流動層乾燥装置1では、ガス排出口13から排出された排出ガスを、蒸気圧縮機135により圧縮したが、実施例2に係る流動層乾燥装置200では、ガス排出口13から排出された排出ガスの一部を、蒸気圧縮機135により圧縮している。以下、実施例2に係る流動層乾燥装置200について説明する。
実施例2の流動層乾燥装置200において、伝熱管33は、第1乾燥室21の流動層3の内部に設けられた上流側伝熱管33aと、第2乾燥室22の流動層3の内部に設けられた下流側伝熱管33bとを有している。
下流側伝熱管33bは、その流入側が、第1熱媒供給ライン51を介してガス排出口13に接続されており、その流出側が、第2気液分離器56に接続されている。この第1熱媒供給ライン51には、上記の集塵装置139が介設され、集塵装置139の下流側に上記の蒸気圧縮機135が介設されている。
第2気液分離器56は、下流側伝熱管33bから排出される熱媒中に含まれる凝縮水(凝縮液)を分離するものである。第2気液分離器56は、熱媒から分離された凝縮水を、第2流量調整弁54が介設された第2熱媒供給ライン61に供給する。そして、第2熱媒供給ライン61に供給された凝縮水は、加熱器58に供給される。一方で、第2気液分離器56は、凝縮水が分離された熱媒を、第1流動化ガス合流ライン208に供給する。第1流動化ガス合流ライン208は、その一方の端部が第2気液分離器56に接続され、その他方の端部が第1流動化ガス供給ライン55に接続されている。このため、第1流動化ガス合流ライン208は、第2気液分離器56から排出された凝縮水分離後の熱媒を、第1流動化ガスとして第1流動化ガス供給ライン55に供給する。
また、集塵装置139と蒸気圧縮機135との間の第1熱媒供給ライン51には、抽気ライン203が接続されている。抽気ライン203は、その一方の端部が第1熱媒供給ライン51に接続され、その他方の端部が上流側伝熱管33aの流入側に接続されている。抽気ライン203には、第1ブロア205が介設されており、抽気した排出ガスを上流側伝熱管33aへ向けて供給している。また、第1ブロア205の下流側における抽気ライン203には、第2流動化ガス供給ライン52が接続されている。第2流動化ガス供給ライン52は、その一方の端部が抽気ライン203に接続され、その他方の端部が第2チャンバ室19に接続されている。第2流動化ガス供給ライン52は、第1ブロア205によって供給された排出ガスを、第2流動化ガスとして第2チャンバ室19に供給している。
上流側伝熱管33aは、その流入側が、抽気ライン203に接続され、その流出側が、第1流動化ガス供給ライン55に接続されている。この第1流動化ガス供給ライン55には、第1気液分離器57が介設され、第1気液分離器57の下流側に加熱器58が介設され、加熱器58の下流側に第2ブロア206が介設されている。
続いて、実施例2の流動層乾燥装置200における排出ガスおよび伝熱管33の熱媒の流れについて説明する。第1乾燥室21および第2乾燥室22において発生した排出ガスがガス排出口13を介して第1熱媒供給ライン51に流入すると、排出ガスは、第1熱媒供給ライン51を通って、集塵装置139を通過する。集塵装置139を通過した排出ガスは、その一部が抽気ライン203に流入する一方、その他の一部が蒸気圧縮機135に流入する。
蒸気圧縮機135を通過した排出ガスは、熱媒となって、第1熱媒供給ライン51を通って、下流側伝熱管33bに流入する。下流側伝熱管33bに流入した熱媒は、第2乾燥室22において褐炭との間で熱交換された後、第2気液分離器56に流入する。第2気液分離器56に流入した熱媒は、熱媒中に含まれる凝縮水が分離され、分離された凝縮水は、第2熱媒供給ライン61を通って加熱器58に流入する一方で、凝縮水が分離された熱媒は、第1流動化ガス合流ライン208に流入する。
一方で、抽気ライン203に流入した排出ガスは、第1ブロア205を通過する。第1ブロア205を通過した排出ガスは、その一部が第2流動化ガスとなって、第2流動化ガス供給ライン52を通って、第2チャンバ室19に流入する。第2チャンバ室19に流入した第2流動化ガスは、第2乾燥室22に供給された後、再び排出ガスとなってガス排出口13から排出される。また、第1ブロア205を通過した排出ガスは、その他の一部が熱媒となって、上流側伝熱管33aに流入する。上流側伝熱管33aに流入した熱媒は、第1乾燥室21において褐炭との間で熱交換された後、第1流動化ガス供給ライン55に流入する。
第1流動化ガス供給ライン55に流入した熱媒は、第1気液分離器57に流入する。第1気液分離器57に流入した熱媒は、熱媒中に含まれる凝縮水が分離され、分離された凝縮水は、凝縮水排出ライン60を通って排出される一方で、凝縮水が分離された熱媒は、第1流動化ガスとして加熱器58に流入する。加熱器58は、第2熱媒供給ライン61を通って流入した凝縮水により、第1流動化ガスを加熱する。加熱された第1流動化ガスは、第2ブロア206を通過し、第1流動化ガス合流ライン208から流入する第1流動化ガスと合流した後、第1チャンバ室18に流入する。第1チャンバ室18に流入した第1流動化ガスは、第1乾燥室21に供給された後、再び排出ガスとなってガス排出口13から排出される。
以上のように、実施例2の構成においても、第1乾燥室21における褐炭を、蒸気濃度の低い第1流動化ガスを用いて初期乾燥させることができ、また、第2乾燥室22における褐炭を、蒸気濃度の高い第2流動化ガスを用いて後期乾燥させることができる。
また、実施例2の構成によれば、第1熱媒供給ライン51を流れる排出ガスが、抽気ライン203を介して抽気される分、蒸気圧縮機135に供給される排出ガスの流量を減らすことができるため、蒸気圧縮機135の動力を低減でき、運転効率を向上させることができる。
次に、図4および図5を参照して、実施例3に係る流動層乾燥装置210について説明する。図4は、実施例3に係る流動層乾燥装置を模式的に表した概略構成図であり、図5は、実施例3に係る流動層乾燥装置における、伝熱管を流れる熱媒のエンタルピ温度曲線と、乾燥中の褐炭のエンタルピ温度曲線とを表したグラフである。なお、実施例3でも、重複した記載を避けるべく、異なる部分について説明する。実施例3に係る流動層乾燥装置200では、チャンバ室11に流入させる流動化ガスの流量を調整することで、流動方向の上流側に位置する乾燥室に比して、流動方向の下流側に位置する乾燥室の温度が高くなるように構成されている。以下、実施例3に係る流動層乾燥装置210について説明する。
実施例3の流動層乾燥装置210は、実施例1の流動層乾燥装置1におけるチャンバ室11および乾燥室12の個数を増やして構成されたものである。つまり、流動層乾燥装置210は、複数のチャンバ仕切り板14と、複数の下部仕切り板15と、を有している。なお、実施例3では、上部仕切り板16を省略した構成となっている。
複数のチャンバ仕切り板14は、流動方向の上流側から順に、チャンバ室11を、第1チャンバ室18と、第2チャンバ室19と、第3チャンバ室212とに区分けしている。このとき、第1チャンバ室18には、第1流動化ガス供給ライン55から第1流動化ガスが供給され、第2チャンバ室19には、第2流動化ガス供給ライン52から第2流動化ガスが供給される。また、第3チャンバ室212には、第3流動化ガス供給ライン215が接続されており、第3流動化ガス供給ライン215は、その一方の端部が第1熱媒供給ライン51に接続され、その他方の端部が第3チャンバ室212に接続されている。この第3流動化ガス供給ライン215には、第3流量調整弁216が介設されており、第3チャンバ室212に流入する第3流動化ガスの流量を調整している。
また、複数の下部仕切り板15は、流動方向の上流側から順に、乾燥室12を、第1乾燥室21と、第2乾燥室22と、第3乾燥室213とに区分けしている。第1乾燥室21には、流動層3の内部に第1温度センサ221が設けられ、第2乾燥室22には、流動層3の内部に第2温度センサ222が設けられ、第3乾燥室213には、流動層3の内部に第3温度センサ223が設けられている。なお、実施例3では、各温度センサ221,222,223を流動層3の内部に設けたが、これに限らず、フリーボード部Fに設けてもよい。
伝熱管33は、第1乾燥室21の流動層3の内部に設けられた第1伝熱管(上流側伝熱管)33aと、第2乾燥室22の流動層3の内部に設けられた第2伝熱管(下流側伝熱管)33bと、第3乾燥室213の流動層3の内部に設けられた第3伝熱管33cとを有している。そして、伝熱管33の内部に流通する熱媒が流動方向の下流側から上流側へ向けて流れるように、第1伝熱管33a、第2伝熱管33bおよび第3伝熱管33cが接続されている。
このとき、第1伝熱管33aおよび第2伝熱管33bの接続部分には、第2気液分離器56aが設けられ、第2伝熱管33bおよび第3伝熱管33の接続部分には、第2気液分離器56bが設けられている。また、第2気液分離器56a,56bで分離された凝縮水は、第2熱媒供給ライン61に供給される。
ここで、流動層乾燥装置210に設けられた制御装置220には、第1温度センサ221、第2温度センサ222および第3温度センサ223が接続されると共に、第1流量調整弁53および第3流量調整弁216が接続されている。制御装置220は、各温度センサ221,222,223の検出温度に基づいて、第1流量調整弁53および第3流量調整弁216を制御することで、第1流動化ガス、第2流動化ガスおよび第3流動化ガスの流量を調整し、流動方向の上流側に位置する各乾燥室21,22に比して、流動方向の下流側に位置する各乾燥室22,213の温度が高くなるように制御している。
具体的に、制御装置220は、第1乾燥室21の温度に比して第2乾燥室22の温度が高くなった場合、第1流量調整弁53を閉弁側に制御することで、第2乾燥室22に流入させる第2流動化ガスの流量を減少させる。同様に、第2乾燥室22の温度に比して第3乾燥室213の温度が高くなった場合、第3流量調整弁216を閉弁側に制御することで、第3乾燥室213に流入させる第3流動化ガスの流量を減少させる。なお、制御装置220には、第2流量調整弁54および減圧弁59も接続されており、適宜制御される。
次に、図5を参照して、実施例3に係る流動層乾燥装置210における、伝熱管33を流れる熱媒のエンタルピ温度曲線と、乾燥中の褐炭のエンタルピ温度曲線とについて説明する。図5に示すグラフにおいて、L1は、伝熱管33を流れる熱媒のエンタルピ温度曲線を表しており、L2は、乾燥前の褐炭のエンタルピ温度曲線を表している。なお、図5において、図示左側が流動方向の上流側となっており、図示右側が流動方向の下流側となっている。このため、温度曲線L2の最上流から上流側の段部までが、第1乾燥室21の範囲を表し、温度曲線L2の上流側の段部から下流側の段部までが、第2乾燥室22の範囲を表し、温度曲線L2の下流側の段部から温度曲線L1の屈曲部までが、第3乾燥室213の範囲を表す。図5に示すように、温度曲線L1は、温度曲線L2との間に温度差を得ることができるため、褐炭を好適に乾燥させることが確認される。
以上のように、実施例3の構成においても、第1乾燥室21における褐炭を、蒸気濃度の低い第1流動化ガスを用いて初期乾燥させることができ、また、第2乾燥室22における褐炭を、蒸気濃度の高い第2流動化ガスを用いて後期乾燥させることができる。
また、実施例3の構成によれば、各温度センサ221,222,223の検出温度に基づいて、第1流量調整弁53および第3流量調整弁216を制御することにより、流動方向の上流側に位置する各乾燥室21,22に比して、流動方向の下流側に位置する各乾燥室22,213の温度を高くすることができる。これにより、排出ガスの潜熱を各流動化ガスとして適切に分配することができるため、排出ガスの潜熱を効率良く利用することができる。
次に、図6および図7を参照して、実施例4に係る流動層乾燥装置230について説明する。図6は、実施例4に係る流動層乾燥装置を模式的に表した概略構成図であり、図7は、実施例4に係る流動層乾燥装置における、伝熱管を流れる熱媒のエンタルピ温度曲線と、乾燥中の褐炭のエンタルピ温度曲線とを表したグラフである。なお、実施例4でも、重複した記載を避けるべく、異なる部分について説明する。実施例4に係る流動層乾燥装置230では、乾燥室12を複数の乾燥室に区分けしない構成となっており、この構成に伴って、乾燥室12には、単体の伝熱管33が設けられている。
つまり、実施例4の流動層乾燥装置230は、下部仕切り板15および上部仕切り板16を廃した構成となっている。なお、乾燥室12に設けられた伝熱管33は、内部に流通する熱媒が、流動方向の下流側から上流側へ向けて流れるように構成されている。なお、伝熱管33の形状は、直線状や蛇腹状でもよく、特に限定されない。
次に、図7を参照して、実施例4に係る流動層乾燥装置230における、伝熱管33を流れる熱媒のエンタルピ温度曲線と、乾燥中の褐炭のエンタルピ温度曲線とについて説明する。図7に示すグラフにおいて、L1は、伝熱管33を流れる熱媒のエンタルピ温度曲線を表しており、L2は、乾燥前の褐炭のエンタルピ温度曲線を表している。なお、図7も、図示左側が流動方向の上流側となっており、図示右側が流動方向の下流側となっている。図7に示すように、温度曲線L1は、流動方向の上流側から下流側に亘って、温度曲線L2との間に一定の温度差を安定的に得ることができるため、褐炭を好適に乾燥させることが確認される。
以上のように、実施例4の構成においても、乾燥室12の流動方向の上流側における褐炭を、蒸気濃度の低い第1流動化ガスを用いて初期乾燥させることができ、また、乾燥室12の流動方向の下流側における褐炭を、蒸気濃度の高い第2流動化ガスを用いて後期乾燥させることができる。このとき、流動層乾燥装置230の構成を、簡易なものとすることができるため、装置コストの低減を図ることができる。
1 流動層乾燥装置
3 流動層
5 乾燥炉
6 ガス分散板
11 チャンバ室
12 乾燥室
13 ガス排出口
14 チャンバ仕切り板
15 下部仕切り板
16 上部仕切り板
18 第1チャンバ室
19 第2チャンバ室
21 第1乾燥室
22 第2乾燥室
31 供給ポート
33 伝熱管
41 排出ポート
51 第1熱媒供給ライン
52 第2流動化ガス供給ライン
53 第1流量調整弁
54 第2流量調整弁
55 第1流動化ガス供給ライン
56 第2気液分離器
57 第1気液分離器
58 加熱器
59 減圧弁
60 凝縮水排出ライン
61 第2熱媒供給ライン
200 流動層乾燥装置(実施例2)
203 抽気ライン
205 第1ブロア
206 第2ブロア
208 第1流動化ガス合流ライン
210 流動層乾燥装置(実施例3)
212 第3チャンバ室
213 第3乾燥室
215 第3流動化ガス供給ライン
216 第3流量調整弁
220 制御装置
221 第1温度センサ
222 第2温度センサ
223 第3温度センサ
230 流動層乾燥装置(実施例4)
F フリーボード部

Claims (10)

  1. 湿潤燃料を流動化ガスにより流動させることで、流動層を形成しながら、前記湿潤燃料を乾燥可能な流動層乾燥装置において、
    乾燥炉と、
    前記乾燥炉の内部を、前記流動化ガスが流入するチャンバ室と、前記湿潤燃料が供給される乾燥室とに区分けし、前記チャンバ室から前記乾燥室へ前記流動化ガスを流入させるガス噴出部と、を備え、
    前記チャンバ室は、前記湿潤燃料の流動方向に沿って複数設けられ、
    前記流動方向の上流側に位置する前記チャンバ室には、蒸気濃度の低い第1流動化ガスが流入し、
    前記流動方向の下流側に位置する前記チャンバ室には、前記第1流動化ガスに比して、蒸気濃度の高い第2流動化ガスが流入することを特徴とする流動層乾燥装置。
  2. 前記乾燥室に設けられ、内部に流通する熱媒が、前記流動方向の下流側から上流側へ向けて流れる伝熱管と、
    前記乾燥室において発生した排出ガスを排出するガス排出口と、
    前記ガス排出口と前記伝熱管の流入側とを接続する第1熱媒供給ラインと、
    前記第1熱媒供給ラインに介設され、前記排出ガスを圧縮して、前記伝熱管の前記熱媒として供給可能な圧縮機と、をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の流動層乾燥装置。
  3. 前記伝熱管の流出側と、前記流動方向の上流側に位置する前記チャンバ室とを接続する第1流動化ガス供給ラインと、
    前記第1熱媒供給ラインと、前記流動方向の下流側に位置する前記チャンバ室とを接続する第2流動化ガス供給ラインと、をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の流動層乾燥装置。
  4. 前記第1流動化ガス供給ラインに介設され、前記伝熱管から排出される前記熱媒中に含まれる凝縮液を分離可能な第1気液分離器をさらに備えたことを特徴とする請求項3に記載の流動層乾燥装置。
  5. 前記複数のチャンバ室に応じて、前記乾燥室を複数に区分けする第1仕切り部材をさらに備え、
    前記伝熱管は、前記複数の乾燥室に応じてそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の流動層乾燥装置。
  6. 前記複数の乾燥室に設けられた温度検出センサと、
    前記第2流動化ガスの流量を調整可能な流量調整弁と、
    前記温度検出センサの検出温度に基づいて、前記流量調整弁を制御する制御装置と、をさらに備え、
    前記制御装置は、前記流動方向の上流側に位置する前記乾燥室に比して、前記流動方向の下流側に位置する前記乾燥室の温度が高くなるように、前記流量調整弁を制御することを特徴とする請求項5に記載の流動層乾燥装置。
  7. 前記複数のチャンバ室に設けられた前記複数の伝熱管は、前記流動方向の下流側に位置する前記伝熱管から前記流動方向の上流側に位置する前記伝熱管へ向けて前記熱媒が流れるように接続されていることを特徴とする請求項5または6に記載の流動層乾燥装置。
  8. 前記流動方向の下流側に位置する前記伝熱管と、前記流動方向の上流側に位置する前記伝熱管との接続部分に設けられ、前記熱媒中に含まれる凝縮液を分離可能な第2気液分離器と、
    前記第1流動化ガスを加熱可能な加熱器と、
    前記第2気液分離器で分離された前記凝縮液を、前記加熱器の熱媒として、前記加熱器に投入する第2熱媒供給ラインと、をさらに備えたことを特徴とする請求項7に記載の流動層乾燥装置。
  9. 前記第1熱媒供給ラインから前記排出ガスを抽気する抽気ラインをさらに備え、
    前記第1熱媒供給ラインは、前記ガス排出口と、前記下流側に位置する前記伝熱管の流入側とを接続し、
    前記抽気ラインは、前記第1熱媒供給ラインと、前記上流側に位置する前記伝熱管の流入側とを接続し、
    前記圧縮機は、前記第1熱媒供給ラインと前記抽気ラインとが接続される接続部分よりも下流側に位置する前記第1熱媒供給ラインに介設されていることを特徴とする請求項5または6に記載の流動層乾燥装置。
  10. 前記乾燥炉に設けられ、前記複数の乾燥室に形成される前記流動層の上方に位置するフリーボード部を、前記複数の乾燥室に応じて、複数に区分けする第2仕切り部材をさらに備えたことを特徴とする請求項5ないし9のいずれか1項に記載の流動層乾燥装置。
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