JP2013167379A - 流動層乾燥装置及び石炭を用いたガス化複合発電システム - Google Patents

流動層乾燥装置及び石炭を用いたガス化複合発電システム Download PDF

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徹哉 澤津橋
Isao Torii
鳥居  功
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晋太郎 阿部
Koji Oura
康二 大浦
Kenji Kawanaka
賢二 川中
Keiji Yamazaki
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Abstract

【課題】乾燥効率の向上を可能とする流動層乾燥装置を提供する。
【解決手段】中空形状をなす乾燥容器を構成する第2乾燥室111bの流動層S2の流動層断面積を上部側に行くほど小さくさせることにより、乾燥が完了した微粒を外部へ排出させることで、第3乾燥室111cへ乾燥物の移行量を減らし、その分乾燥効率の向上を図るようにしている。この結果、第3乾燥室へ乾燥が完了した乾燥物が流入しないので、乾燥時間の大幅な短縮を図ることができるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、流動化蒸気又は流動化ガスにより被乾燥物を流動させながら乾燥させる流動層乾燥装置に関するものである。
例えば、石炭ガス化複合発電設備は、石炭をガス化し、コンバインドサイクル発電と組み合わせることにより、従来型の石炭火力に比べてさらなる高効率化・高環境性を目指した発電設備である。この石炭ガス化複合発電設備は、資源量が豊富な石炭を利用可能であることも大きなメリットであり、適用炭種を拡大することにより、さらにメリットが大きくなることが知られている。
従来の石炭ガス化複合発電設備は、一般的に、給炭装置、乾燥装置、石炭ガス化炉、ガス精製装置、ガスタービン設備、蒸気タービン設備、排熱回収ボイラ、ガス浄化装置などを有している。従って、石炭が乾燥されてから粉砕され、石炭ガス化炉に対して、微粉炭として供給されると共に、空気が取り込まれ、この石炭ガス化炉で石炭が燃焼ガス化されて生成ガス(可燃性ガス)が生成される。そして、この生成ガスがガス精製されてからガスタービン設備に供給されることで燃焼して高温・高圧の燃焼ガスを生成し、タービンを駆動する。タービンを駆動した後の排気ガスは、排熱回収ボイラで熱エネルギが回収され、蒸気を生成して蒸気タービン設備に供給され、タービンを駆動する。これにより発電が行なわれる。一方、熱エネルギが回収された排気ガスは、ガス浄化装置で有害物質が除去された後、煙突を介して大気へ放出される。
ところで、このような石炭ガス化複合発電設備にて使用する石炭は、瀝青炭や無煙炭のように高い発熱量を有する高品位の石炭(高品位炭)だけでなく、亜瀝青炭や褐炭のように比較的低い発熱量を有する低品位の石炭(低品位炭)がある。この低品位炭は、持ち込まれる水分量が多く、この水分により発電効率が低下してしまう。そのため、低品位炭の場合には、上述した乾燥装置により石炭を乾燥して水分を除去してから粉砕して石炭ガス化炉に供給する必要がある。
このような石炭を乾燥する乾燥装置としては、下記特許文献1及び2に記載されたものがある。この特許文献1に記載された流動乾燥方法及び流動層乾燥装置は、供給室に燃料供給口から水分を含む湿潤燃料を供給し、供給室及び乾燥分級室の分散板を通しての流動化ガスにより被流動物を流動させて乾燥及び微粉と粗粒に分級処理する際、供給室の流動層の層厚みを乾燥分級室の流動層の層厚みとは別に制御するものである。
また、特許文献2に記載された流動層乾燥機及び乾燥方法は、装入シュート直下部のガス分散板下側から吹き込む熱源兼流動化ガスの流速を、装入シュート直下部以外のガス分散板下側から吹き込む熱源兼流動化ガスの流速よりも速くするようにしている。
特開2008−128524号公報 特開2011−69609号公報
上述したように低品位炭は、高品位炭に比べて水分量が多いことから、乾燥装置における流動化不良が発生し、乾燥不良が発生するおそれがある。特に、入口部に近い領域では、水分濃度が高く、粒子の分散性が良くないことから、伝熱管の近傍や底面部での流動化不良、付着、堆積を引き起こし、閉塞に至る可能性もある。そのため、投入する石炭の量を減少させる必要があり、処理量が減少してしまうという問題がある。
上述した特許文献1に記載された提案では、供給室の流動層の層厚みを乾燥分級室の流動層の層厚みとは別に制御することで、水分量の多い原料(原炭)を原料粒子の塊成化や装置への付着の発生を抑制しながら安定的に乾燥及び分級するものである。しかし、この技術では、供給室における流動層単位体積あたりの水分蒸発負荷が増加してしまい、原料を適正に乾燥するための熱量が不足してしまうという問題がある。
また、特許文献2に記載された提案では、熱源兼流動化ガスの流速を、装入シュート直下部以外のガス分散板下側から吹き込む熱源兼流動化ガスの流速よりも速くするようにしているが、例えば褐炭等の低品位炭は、水分含量が60%以上と、高品位炭である石炭の水分量(9〜13%)よりも多いので、流動化ガスを高速にするだけでは不十分であり、低品位炭の乾燥に対応した更なる対策が切望されている。
また、低品位炭の乾燥用に水蒸気を利用した場合では、投入直後の原料粒子に水蒸気が凝縮し、凝集粒子を形成し、流動不良を発生させてしまう虞がある。
さらに、大容量の乾燥装置においては、乾燥を促進するために伝熱管が配設されているものもあるが、水分が極めて多い原料を供給した場合には、この伝熱管の周囲に付着し閉塞させてしまうという虞がある。
また、供給する原炭でも微粒の場合には、その表面積が大きく乾燥速度が速いため、乾燥がほぼ完了するが、乾燥後の微粒がそのまま滞留することで乾燥装置全体の効率が低下してしまう、という問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、乾燥効率の向上を可能とする流動層乾燥装置及び石炭を用いたガス化複合発電システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、中空形状をなす乾燥容器と、該乾燥容器の一端側に湿潤燃料を投入する湿潤燃料投入部と、前記乾燥容器の他端側から湿潤燃料が加熱乾燥した乾燥物を排出する乾燥物排出部と、前記乾燥容器の下部に流動化蒸気又は流動化ガスを供給することで湿潤燃料と共に流動層を形成する流動化蒸気又は流動化ガス供給部と、前記乾燥容器の上方から流動化蒸気又は流動化ガス及び発生蒸気を排出するガス排出部と、前記流動層の湿潤燃料の移動方向に乾燥容器を分割して、少なくとも3以上の乾燥室を形成し、各乾燥室内の各々に伝熱管と、を備えてなり、湿潤燃料投入部側の乾燥室と、乾燥物排出部側の乾燥室との流動層断面積を上部側に行くほど大きくさせると共に、前記湿潤燃料投入部側の乾燥室に隣接する乾燥室の流動層断面積を上部側に行くほど小さくさせることを特徴とする流動層乾燥装置にある。
第2の発明は、第1の発明において、前記各乾燥室の底部に乾燥物を乾燥物排出部側の乾燥室へ押し出す押出フィーダを設置してなることを特徴とする流動層乾燥装置にある。
第3の発明は、第1又は2の発明において、前記乾燥物排出部側の乾燥室にマイクロ波乾燥手段を有することを特徴とする流動層乾燥装置にある。
第4の発明は、第1乃至3のいずれか一つの発明において、前記湿潤燃料投入部側の乾燥室以外の乾燥室へ導入する流動化蒸気又は流動化ガスを間欠通気することを特徴とする流動層乾燥装置にある。
第5の発明は、第1乃至4のいずれか一つの発明において、前記各乾燥室に配設される伝熱管が乾燥物の進行方向と直交する方向から挿入されると共に、前記伝熱管に所定間隔を持ってフィンを鉛直軸方向に設置してなることを特徴とする流動層乾燥装置にある。
第6の発明は、第1乃至5のいずれか一つの流動層乾燥装置と、前記流動層乾燥装置から供給される乾燥炭を処理してガス化ガスに変換する石炭ガス化炉と、前記ガス化ガスを燃料として運転されるガスタービン(GT)と、前記ガスタービンからのタービン排ガスを導入する排熱回収ボイラで生成した蒸気により運転される蒸気タービン(ST)と、前記ガスタービン及び/又は前記蒸気タービンと連結された発電機(G)とを具備することを特徴とする石炭を用いたガス化複合発電システムにある。
本発明によれば、前記湿潤燃料投入部側の乾燥室に隣接する乾燥室の流動層断面積を上部側に行くほど小さくさせることにより、乾燥が完了した微粒を外部へ排出させることで、乾燥物排出部側の乾燥室への乾燥物の移行量を減らし、その分乾燥効率の向上を図るようにしている。この結果、第3乾燥室へ乾燥が完了した乾燥物が流入しないので、乾燥時間の大幅な短縮を図ることができる。
図1は、本発明の実施例1に係る流動層乾燥装置を表す概略側面図である。 図2は、乾燥炭の粒子径(μm)と、乾燥炭の積算重量(%)との関係図である。 図3は、流動化ガスの通気状態の一例を示す図である。 図4は、本発明の実施例2に係る流動層乾燥装置を表す概略側面図である。 図5は、実施例2の流動層乾燥装置を表すA−A線概略断面図である。 図6は、本発明の実施例3に係る流動層乾燥装置を表す概略側面図である。 図7は、本発明の実施例4に係る流動層乾燥装置を表す概略側面図である。 図8は、実施例4の流動層乾燥装置を表すB−B線概略断面図である。 図9は、実施例の流動層乾燥装置が適用された石炭ガス化複合発電設備の概略構成図である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本発明の実施例1に係る流動層乾燥装置を表す概略側面図、図9は、実施例1の流動層乾燥装置が適用された石炭ガス化複合発電設備の概略構成図である。
実施例1の石炭ガス化複合発電設備(IGCC:Integrated Coal Gasification Combined Cycle)は、空気を酸化剤としてガス化炉で石炭ガスを生成する空気燃焼方式を採用し、ガス精製装置で精製した後の石炭ガスを燃料ガスとしてガスタービン設備に供給して発電を行っている。即ち、本実施例の石炭ガス化複合発電設備は、空気燃焼方式(空気吹き)の発電設備である。この場合、ガス化炉に供給する湿潤燃料として低品位炭を使用している。
実施例1において、図9に示すように、石炭ガス化複合発電設備10は、給炭装置11、流動層乾燥装置12、微粉炭機(ミル)13、石炭ガス化炉14、チャー回収装置15、ガス精製装置16、ガスタービン設備17、蒸気タービン設備18、発電機19、排熱回収ボイラ(HRSG:Heat Recovery Steam Generator)20を有している。
給炭装置11は、原炭バンカ21と、石炭供給機22と、クラッシャ23とを有している。原炭バンカ21は、低品位炭を貯留可能であって、所定量の低品位炭を石炭供給機22に投下することができる。石炭供給機22は、原炭バンカ21から投下された低品位炭をコンベアなどにより搬送し、クラッシャ23に投下することができる。このクラッシャ23は、投下された低品位炭を所定の大きさに破砕することができる。
流動層乾燥装置12は、給炭装置11により投入された低品位炭に対して乾燥用蒸気(過熱蒸気)を供給することで、この低品位炭を流動させながら加熱乾燥するものであり、低品位炭が含有する水分を除去することができる。そして、この流動層乾燥装置12は、下部から取り出された乾燥済の低品位炭を冷却する冷却器31が設けられ、乾燥冷却済の乾燥炭が乾燥炭バンカ32に貯留される。また、流動層乾燥装置12は、上部から取り出された蒸気から乾燥炭の粒子を分離する乾燥炭サイクロン33と乾燥炭電気集塵機34が設けられ、蒸気から分離された乾燥炭の粒子が乾燥炭バンカ32に貯留される。なお、乾燥炭電気集塵機34で乾燥炭が分離された蒸気は、蒸気圧縮機35で圧縮されてから流動層乾燥装置12に乾燥用蒸気として供給される。
微粉炭機13は、粉砕機であって、流動層乾燥装置12により乾燥された低品位炭(乾燥炭)を細かい粒子状に粉砕して微粉炭を製造するものである。即ち、微粉炭機13は、乾燥炭バンカ32に貯留された乾燥炭が石炭供給機36により投下され、この乾燥炭を所定粒径以下の低品位炭、つまり、微粉炭とするものである。そして、微粉炭機13で粉砕後の微粉炭は、微粉炭バグフィルタ37a,37bにより搬送用ガスから分離され、微粉炭供給ホッパ38a,38bに貯留される。
石炭ガス化炉14は、微粉炭機13で処理された微粉炭が供給可能であると共に、チャー回収装置15で回収されたチャー(石炭の未燃分)が戻されてリサイクル可能となっている。
即ち、石炭ガス化炉14は、ガスタービン設備17(圧縮機61)から圧縮空気供給ライン41が接続されており、このガスタービン設備17で圧縮された圧縮空気が供給可能となっている。空気分離装置42は、大気中の空気から窒素と酸素を分離生成するものであり、第1窒素供給ライン43が石炭ガス化炉14に接続され、この第1窒素供給ライン43に微粉炭供給ホッパ38a,38bからの給炭ライン44a,44bが接続されている。また、第2窒素供給ライン45も石炭ガス化炉14に接続され、この第2窒素供給ライン45にチャー回収装置15からのチャー戻しライン46が接続されている。更に、酸素供給ライン47は、圧縮空気供給ライン41に接続されている。この場合、窒素は、石炭やチャーの搬送用ガスとして利用され、酸素は、酸化剤として利用される。
石炭ガス化炉14は、例えば、噴流床形式のガス化炉であって、内部に供給された石炭、チャー、空気(酸素)、またはガス化剤としての水蒸気を燃焼・ガス化すると共に、二酸化炭素を主成分とする可燃性ガス(生成ガス、石炭ガス)が発生し、この可燃性ガスをガス化剤としてガス化反応が起こる。なお、石炭ガス化炉14は、微粉炭の混入した異物を除去する異物除去装置48が設けられている。この場合、石炭ガス化炉14は噴流床ガス化炉に限らず、流動床ガス化炉や固定床ガス化炉としてもよい。そして、この石炭ガス化炉14は、チャー回収装置15に向けて可燃性ガスのガス生成ライン49が設けられており、チャーを含む可燃性ガスが排出可能となっている。この場合、ガス生成ライン49にガス冷却器を設けることで、可燃性ガスを所定温度まで冷却してからチャー回収装置15に供給するとよい。
チャー回収装置15は、集塵装置51と供給ホッパ52とを有している。この場合、集塵装置51は、1つまたは複数のバグフィルタやサイクロンにより構成され、石炭ガス化炉14で生成された可燃性ガスに含有するチャーを分離することができる。そして、チャーが分離された可燃性ガスは、ガス排出ライン53を通してガス精製装置16に送られる。供給ホッパ52は、集塵装置51で可燃性ガスから分離されたチャーを貯留するものである。なお、集塵装置51と供給ホッパ52との間にビンを配置し、このビンに複数の供給ホッパ52を接続するように構成してもよい。そして、供給ホッパ52からのチャー戻しライン46が第2窒素供給ライン45に接続されている。
ガス精製装置16は、チャー回収装置15によりチャーが分離された可燃性ガスに対して、硫黄化合物や窒素化合物などの不純物を取り除くことで、ガス精製を行うものである。そして、ガス精製装置16は、可燃性ガスを精製して燃料ガスを製造し、これをガスタービン設備17に供給する。なお、このガス精製装置16では、チャーが分離された可燃性ガス中にはまだ硫黄分(HS)が含まれているため、アミン吸収液によって除去することで、硫黄分を最終的には石膏として回収し、有効利用する。
ガスタービン設備17は、圧縮機61、燃焼器62、タービン63を有しており、圧縮機61とタービン63は、回転軸64により連結されている。燃焼器62は、圧縮機61から圧縮空気供給ライン65が接続されると共に、ガス精製装置16から燃料ガス供給ライン66が接続され、タービン63に燃焼ガス供給ライン67が接続されている。また、ガスタービン設備17は、圧縮機61から石炭ガス化炉14に延びる圧縮空気供給ライン41が設けられており、中途部に昇圧機68が設けられている。従って、燃焼器62では、圧縮機61から供給された圧縮空気とガス精製装置16から供給された燃料ガスとを混合して燃焼し、タービン63にて、発生した燃焼ガスにより回転軸64を回転することで発電機19を駆動することができる。
蒸気タービン設備18は、ガスタービン設備17における回転軸64に連結されるタービン69を有しており、発電機19は、この回転軸64の基端部に連結されている。排熱回収ボイラ20は、ガスタービン設備17(タービン63)からの排ガスライン70に設けられており、空気と高温の排ガスとの間で熱交換を行うことで、蒸気を生成するものである。そのため、排熱回収ボイラ20は、蒸気タービン設備18のタービン69との間に蒸気供給ライン71が設けられると共に、蒸気回収ライン72が設けられ、蒸気回収ライン72に復水器73が設けられている。従って、蒸気タービン設備18では、排熱回収ボイラ20から供給された蒸気によりタービン69が駆動し、回転軸64を回転することで発電機19を駆動することができる。
そして、排熱回収ボイラ20で熱が回収された排ガスは、ガス浄化装置74により有害物質を除去され、浄化された排ガスは、煙突75から大気へ放出される。
ここで、実施例1の石炭ガス化複合発電設備10の作動について説明する。
実施例1の石炭ガス化複合発電設備10において、給炭装置11にて、原炭(低品位炭)が原炭バンカ21に貯留されており、この原炭バンカ21の低品位炭が石炭供給機22によりクラッシャ23に投下され、ここで所定の大きさに破砕される。そして、破砕された低品位炭は、流動層乾燥装置12により加熱乾燥された後、冷却器31により冷却され、乾燥炭バンカ32に貯留される。また、流動層乾燥装置12の上部から取り出された蒸気は、乾燥炭サイクロン33及び乾燥炭電気集塵機34により乾燥炭の粒子が分離され、蒸気圧縮機35で圧縮されてから流動層乾燥装置12に乾燥用蒸気として戻される。一方、蒸気から分離された乾燥炭の粒子は、乾燥炭バンカ32に貯留される。
乾燥炭バンカ32に貯留される乾燥炭は、石炭供給機36により微粉炭機13に投入され、ここで、細かい粒子状に粉砕されて微粉炭が製造され、微粉炭バグフィルタ37a,37bを介して微粉炭供給ホッパ38a,38bに貯留される。この微粉炭供給ホッパ38a,38bに貯留される微粉炭は、空気分離装置42から供給される窒素により第1窒素供給ライン43を通して石炭ガス化炉14に供給される。また、後述するチャー回収装置15で回収されたチャーが、空気分離装置42から供給される窒素により第2窒素供給ライン45を通して石炭ガス化炉14に供給される。更に、後述するガスタービン設備17から抽気された圧縮空気が昇圧機68で昇圧された後、空気分離装置42から供給される酸素と共に圧縮空気供給ライン41を通して石炭ガス化炉14に供給される。
石炭ガス化炉14では、供給された微粉炭及びチャーが圧縮空気(酸素)により燃焼し、微粉炭及びチャーがガス化することで、二酸化炭素を主成分とする可燃性ガス(石炭ガス)を生成することができる。そして、この可燃性ガスは、石炭ガス化炉14からガス生成ライン49を通して排出され、チャー回収装置15に送られる。
このチャー回収装置15にて、可燃性ガスは、まず、集塵装置51に供給されることで、ここで可燃性ガスからこのガスに含有するチャーが分離される。そして、チャーが分離された可燃性ガスは、ガス排出ライン53を通してガス精製装置16に送られる。一方、可燃性ガスから分離した微粒チャーは、供給ホッパ52に堆積され、チャー戻しライン46を通して石炭ガス化炉14に戻されてリサイクルされる。
チャー回収装置15によりチャーが分離された可燃性ガスは、ガス精製装置16にて、硫黄化合物や窒素化合物などの不純物が取り除かれてガス精製され、燃料ガスが製造される。そして、ガスタービン設備17では、圧縮機61が圧縮空気を生成して燃焼器62に供給すると、この燃焼器62は、圧縮機61から供給される圧縮空気と、ガス精製装置16から供給される燃料ガスとを混合し、燃焼することで燃焼ガスを生成し、この燃焼ガスによりタービン63を駆動することで、回転軸64を介して発電機19を駆動し、発電を行うことができる。
そして、ガスタービン設備17におけるタービン63から排出された排気ガスは、排熱回収ボイラ20にて、空気と熱交換を行うことで蒸気を生成し、この生成した蒸気を蒸気タービン設備18に供給する。蒸気タービン設備18では、排熱回収ボイラ20から供給された蒸気によりタービン69を駆動することで、回転軸64を介して発電機19を駆動し、発電を行うことができる。
その後、ガス浄化装置74では、排熱回収ボイラ20から排出された排気ガスの有害物質が除去され、浄化された排ガスが煙突75から大気へ放出される。
以下、上述した石炭ガス化複合発電設備10における流動層乾燥装置12について詳細に説明する。
図1に示すように、実施例1に係る流動層乾燥装置12Aは、乾燥容器101と、原炭投入口(湿潤燃料投入部)102と、乾燥炭排出口(乾燥物排出部)103と、流動化蒸気又は流動化ガス(以下「流動化ガス」という)104を供給する流動化ガス供給部(図示せず)と、ガス排出口(ガス排出部)105a、105b、105cと、伝熱管(加熱部)106a、106b、106cとを有している。
乾燥容器101は、中空箱型形状をなしており、一端側に原炭(湿潤燃料)を投入する原炭投入口102が形成される一方、他端側の下部に原炭を加熱乾燥した乾燥物を排出する乾燥炭排出口103が形成され、該乾燥容器101の内部で押し出し形式(プラグフロー)により原炭を乾燥している。この場合、原炭投入口102や乾燥炭排出口103を乾燥容器101の端部に1つずつ設けたが、複数であってもよい。また、乾燥容器101は、その底部から上方へ流動化ガス(過熱蒸気)104を供給する流動化ガス供給部が設けられている。更に、乾燥容器101は、乾燥容器101の天井板101bに流動化ガス104及び発生蒸気を排出するガス排出口105a、105b、105cが形成されている。
この乾燥容器101は、原炭投入口102から原炭が供給されると共に、流動化ガス供給部から散気管109a並びに、風箱109b、109c及び分散板108を通して流動化ガス104が供給されることで、この分散板108の上方に所定厚さの流動層Sが形成されると共に、この流動層Sの上方にフリーボード部Fが形成される。
そして、本実施例の乾燥容器101は、内部を2枚の仕切板113a、113bにより仕切られており、原炭の流動方向の上流(湿潤燃料投入部102側)側に設けられた第1乾燥室111aと、原炭の流動方向の下流(乾燥物排出部103側)側に設けられた第2乾燥室111b及び第3乾燥室111cとで構成されている。
この仕切板113a、113bは、乾燥容器101の天井板101b側から垂下され、分散板108の上面と所定間隔の原炭が通過する開口部(流通口)119が形成されている。なお、開口部の形状及び開口大きさは、原炭の湿潤状態により、適宜変更又は変更可能となるようにしてもよい。また仕切板113a、113bはその下方側が左右に広がるようになっており、第2乾燥室111bの流動層断面積を下側に行くほど大きくさせている。
また、乾燥容器101全体も逆台形状として、第1乾燥室111aと第3乾燥室111cの容器前壁101c及び容器後壁101dも斜めになっている。
この結果、本実施例の乾燥容器101においては、第1乾燥室111aと第3乾燥室111cの流動層断面積を上部側に行くほど大きくさせるように、拡開させている。
また、第1乾燥室111aと第3乾燥室111cとに挟まれる第2乾燥室111bの流動層断面積を上部側に行くほど小さくさせている。
第1乾燥室111a、第2乾燥室111b及び第3乾燥室111cは各々独立しており、第1乾燥室111aは、フリーボード部F1と流動層S1が形成され、原炭の初期乾燥(予備乾燥)を行う領域となっており、第2乾燥室111bは、フリーボード部F2と流動層S2が形成され、原炭の中期乾燥(本乾燥)を行う領域となっており、第3乾燥室111cは、フリーボード部F3と流動層S3が形成され、原炭の後期乾燥(仕上乾燥)を行う領域となっている。
この場合、流動化ガス104を供給するには、第1乾燥室111aの底部側には、容器前壁101cから散気管109aが挿入され、流動化ガス104が内部に供給されている。
また、第2乾燥室111b及び第3乾燥室111cの底部には、第2乾燥室111b及び第3乾燥室111cに対応した風箱109b,109cが区画されている。散気管109aと風箱109b及び109cにより流動化ガス供給部が構成されている。
そして、図示しない流量調整弁の開度を調整することで、散気管109a、風箱109b,109c内に供給する流動化ガス104のガス量を調整することができる。
なお、散気管109aにはその下面側にガス噴出ノズルが設けられており、下向きに流動化ガス104を噴出させた後、流動層S1側に上昇させるようにしている。
本実施例では、第2乾燥室111b流動層S2の流動層断面積を上部側に行くほど狭くするように、小さくさせているので、流動化ガスの空塔速度が速くなり、第2乾燥室111bで乾燥した微粒は、ガス排出口105bから外部に飛散させて除去することができる。
これにより、既に乾燥が完了した所定径(例えば300μm)以下の微粒を外部へ排出させることができるので、第3乾燥室111cには、乾燥済みの微粒が導入されることがなくなり、その分乾燥効率が向上する。
すなわち、第2乾燥室111bにおいて従来のように乾燥済みの微粒を排出せずに、第3乾燥室111cまで乾燥済みの微粒と未乾燥の湿潤原料とを導入する場合には、乾燥不要な乾燥済みの微粒まで乾燥するので、無駄な乾燥及び乾燥効率の低下を招いている。
これに対し、本実施例のように、乾燥済みの微粒を第2乾燥室111bから外部に排出することで、未乾燥のみの湿潤原料が第3乾燥室111cへ導入されるので、乾燥性能の向上を図ることができる。
図2は、乾燥炭の粒子径(μm)と、乾燥炭の積算重量(%)との関係図である。
この試験では、所定のスクリーン目開き(6mm)の粉砕機を通過したものを用い、乾燥装置で乾燥させた乾燥物の粒度分布を求めた。
図2に示すように、粒度分布は、約300μm以下のものが約50%あった。よって、第2乾燥室111bにおいて、300μm以下の微粒を除去することで、残りはそれ以上の大粒の粒径の乾燥物及び未乾燥の原炭が第3乾燥室111cに導入され、仕上げ乾燥がなされることとなる。
これは、第1乾燥室111aへ投入される原炭の内で、微粒は表面積が大きく乾燥速度が速いため、第1乾燥室111aにて乾燥が可能であり、乾燥後の微粒が第2乾燥室111b以降に滞留することで乾燥装置全体の効率が低下する。
そのため、第1乾燥室111aで乾燥した300μm以下の微粒は、第2乾燥室111bに移動した際にフリーボード部F2から飛散させて、外部に除去するようにしている。
この飛散させた乾燥炭微粒(※1)は、図示しない分離手段(除塵装置)でガスを分離した後、第3乾燥室111cから排出される乾燥炭と合流させるようにしている。
この結果、第2乾燥室111bにおいて、300μm以下の微粒を除去することとなるので、乾燥炭を50%程度減量することが可能となり、第3乾燥室111cでは未乾燥のもののみを乾燥させることとなるので、大幅な乾燥性能の向上を図ることができる。
このように、本実施例では、乾燥容器を構成する第1乾燥室111aでは、上部に行くほど流動層S1の流動層断面積を広くさせ、流動層上部では空塔速度を遅くしている。これにより、供給された湿潤原料がすぐに排気側へ飛散することを防止している。
第1乾燥室111aにおける流動層上部の空塔速度は、例えば0.4m/s程度(このましくは0.4m/s以下)にすることで、100μm以上の粒子を、第1乾燥室111aで確実に乾燥させることが可能となる。
この際、第1乾燥室111aに供給する流動化ガス104の空塔速度は、例えば0.3〜0.6m/s程度(好ましくは0.5m/s)とするのが良い。
また、第1乾燥室111aの下部側と、第2乾燥室111bの下部側との連通部分に段差120を設けているので、第1乾燥室111aの底部に滞留する異物・粗粒121をそのまま第2乾燥室111bへ移動することを防止するようにしている。
第2乾燥室111bでは上部に行くほど流動層S2の流動層断面積が狭くなり、流動層S2の上部で空塔速度が大となり、乾燥がほぼ完了した微粒はそのまま装置上部から排気され、後流の除塵設備で回収させる。
第2乾燥室111bの流動層上部の空塔速度は、例えば1.5m/s程度にすることで、300μm以下の粒子を第2乾燥室111bですべて除去することが可能となる。
この際、第2乾燥室111bに供給する流動化ガス104の空塔速度は例えば0.2〜0.4m/s程度(好ましくは0.3m/s)とするのが良い。
第3乾燥室111cでは流動・乾燥によって粒子が磨砕されて微粒子が増えるが、第1乾燥室111aと同じように、その上部の流動層S3の流動層断面積を大きくすることで、100μm以上の微粒子の飛散を防止し、確実に目標水分となるまで原炭を乾燥させることが可能となる。
第3乾燥室111cにおける流動層上部の空塔速度は、例えば0.15m/s程度(このましくは0.15m/s以下)にすることで、100μm以上の粒子が内部に留まり、第3乾燥室111cで確実に乾燥させることが可能となる。
この際、第3乾燥室111cに供給する流動化ガス104の空塔速度は、例えば0.15〜0.4m/s程度(好ましくは0.3m/s)とするのが良い。
なお、本実施例では、乾燥炭を上部側から抜き出すようにしているが、底部側から抜き出すようにしてもよい。
本実施例では、乾燥容器101内を3分割した第1乾燥室111a、第2乾燥室111bと第3乾燥室111c内に設置される伝熱管106a、106b、106cの配設状態は、均一状態としている。
しかし、原炭投入口102側の第1乾燥室111a内に設置される伝熱管106aを粗い配設状態とするようにしてもよい。また、乾燥炭排出口103側の第2乾燥室111b内に設置される伝熱管106bは、第1乾燥室111a内の伝熱管106aよりも細かい密の配設状態とするようにしてもよい。
なお、伝熱管の間隙及び管径は、投入する湿潤燃料の処理量及び処理時間に応じて適宜変更される。
この伝熱管106a、106b及び106cには、飽和蒸気Aが供給され、内部を加熱して乾燥を行うようにしている。
本実施例では、第1乾燥室111aの伝熱管106aに供給する飽和蒸気の温度を180℃程度とし、第2乾燥室111b及び第3乾燥室111cの伝熱管106b、106cに供給する飽和蒸気の温度を150℃程度としている。
このように、本実施例では、第2乾燥室111bの流動層S2の流動層断面積を上部側に行くほど小さくさせることにより、乾燥が完了した微粒を外部へ排出させることで、第3乾燥室111cへの乾燥物の移行量を減らし、その分乾燥効率の向上を図るようにしている。この結果、第3乾燥室111cへ乾燥が完了した乾燥物が流入しないので、乾燥負荷が低減し乾燥時間の大幅な短縮を図ることができる。
よって、本実施例によれば、第1乾燥室111aに投入された原炭の内で、微粒は表面積が大きく乾燥速度が速いので、第1乾燥室111aにて乾燥がほぼ完了する。そして、乾燥が完了した微粒を積極的に第2乾燥室111bから外部へ排出することにより、乾燥後の微粒が第2乾燥室111b以降に滞留することを防止し、乾燥装置全体の乾燥効率の向上を図ることが可能となる。
ここで、実施例1の流動層乾燥装置12の全体の作動について説明する。
流動層乾燥装置12において、図1に示すように、乾燥容器101に対して、原炭投入口102から原炭が供給されると共に、流動化ガス供給部から分散板108を通して、例えば水蒸気の流動化ガス104が供給されることで、この分散板108の上方に所定厚さの流動層S(S1〜S3)が形成される。湿潤燃料の原炭は、流動化ガス104により流動層S(S1〜S3)を乾燥炭排出口103側に圧密状態で徐々に移動し、このとき、伝熱管106a〜106cから熱を受けることで加熱されて乾燥される。
この場合、原炭は、原炭投入口102から乾燥炭排出口103まで移動する間に、伝熱管106a〜106cからの熱や流動化ガス104により加熱乾燥されるが、原炭投入口102から投入された直後の原炭は、水分濃度が高く、適正な乾燥が困難となるおそれがある。また、従来では、乾燥物が最終室まで持ち込まれることで、乾燥効率が低下することになる。
しかし、本実施例では、第2乾燥室111bの流動層S2の流動層断面積を上部側に行くほど小さくさせることにより、第1乾燥室111a及び第2乾燥室111bにおいて乾燥が完了した微粒を外部へ排出させることで、第3乾燥室111cへ乾燥物の移行量を減らし、その分乾燥効率の向上を図るようにしている。
この結果、第3乾燥室へ乾燥が完了した乾燥物が流入しないので、乾燥時間の大幅な短縮を図ることができる。
また、第1乾燥室111aと第3乾燥室111cの流動層S1、S3の流動層断面積を上部側に行くほど大きくさせることにより、微粒を外部へ排出させることを極力抑えて十分に乾燥させることで、効率的な初期乾燥と最終仕上げ乾燥を行うようにしている。
その後、原炭が乾燥された乾燥炭は、乾燥炭排出口103から外部に排出され、流動層S1〜S3で原炭が加熱乾燥されることで発生した蒸気は、流動化ガス104と共に上昇し、乾燥炭排出口103側に流れ、ガス排出口105a〜105cから外部に排出される。
ここで、第2乾燥室111bで排出された乾燥された微粒の乾燥炭(※1)は別途回収され、乾燥炭排出口103から外部に排出された乾燥炭と合流される。
このように実施例1の流動層乾燥装置12にあっては、第2乾燥室111bの流動層S2の流動層断面積を上部側に行くほど小さくさせることにより、乾燥が完了した微粒を外部へ排出させることで、第3乾燥室111cへ乾燥物の移行量を減らし、その分乾燥効率の向上を図るようにしている。この結果、第3乾燥室へ乾燥が完了した乾燥物が流入しないので、乾燥時間の大幅な短縮を図ることができるものである。
また、流動化ガスを導入する場合において、第2乾燥室111bと第3乾燥室111cへの流動化ガス104を間欠通気(間欠流動化)させることで、前室への逆混合割合を低減させて、第1乾燥室111aでの定率乾燥領域を保持し、乾燥性能を向上させることができる。
また、第2乾燥室111bと第3乾燥室111cへの流動化ガス104を間欠通気(間欠流動化)させることで、蒸気量の低減を図ることができる。
図3は、流動化ガスの通気状態の一例を示す図である。
通常は、第1乾燥室111a〜第3乾燥室111cへの流動化ガス104の導入は、一定の連続通気としている。
これに対し、図3に示すように、第2乾燥室111b及び第3乾燥室111cへの流動化ガス104の通気を間欠通気とさせることで、2室分に供給するガス量を1室分のみとすることが可能となる。この結果、乾燥装置全体での供給する流号ガスの供給量の低減を図ることができる。
図4は、本発明の実施例2に係る流動層乾燥装置を表す概略側面図である。図5は、実施例2の流動層乾燥装置を表すA−A線概略断面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図4及び図5に示すように、実施例2の流動層乾燥装置12Bは、実施例1の流動層乾燥装置12Aの各乾燥室111a〜111cの流動層底部側に複数の押出フィーダであるスクリューフィーダ130を設置している。
本実施例では、図5に示すように、4本のスクリューフィーダ130が設けられ、乾燥物を第1乾燥室111aから乾燥物排出口103側の第3乾燥室111cへ押し出すようにしている。
スクリューフィーダ130は、仕切板113a、113bと分散板108との間に設置してプラグフロー(押し出し流れ)性を高めるようにしている。
これにより、第2乾燥室111bや第3乾燥室111cからの逆混合割合を抑えることで、一方向流れが形成し、滞留時間分布をよりシャープにすることが可能となる。この結果、乾燥性能が向上することとなる。
また、スクリューのトラフやケーシング等に高温蒸気のトレースを施して、熱を供給することで加熱源とし、より乾燥効率を向上させるようにしてもよい。
図6は、本発明の実施例3に係る流動層乾燥装置を表す概略側面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図6に示すように、実施例3の流動層乾燥装置12Cは、実施例1の流動層乾燥装置12Aの第3乾燥室111cの側壁101d側に、マイクロ波140aを照射するマイクロ波発生手段140を設置するようにしている。
マイクロ波発生手段140には、マイクロ波発振装置141から発生したマイクロ波がアイソレータパワーモニタ142を介して供給され、このマイクロ波140aの照射により、第3乾燥室111cでの仕上げ乾燥の乾燥性能を向上させることができる。
第3乾燥室111cはいわゆる減率乾燥域となり、粒子の表面のみの乾燥では、時間を要するが、粒子内部まで乾燥できるマイクロ波140aを照射することで、ミクロポア中に残存する水分を乾燥させることができる。これは、乾燥により粒子のミクロポア中の水分の沸点は上昇しており、これにマイクロ波を照射することで、乾燥が促進され、仕上げ乾燥が良好となることによる。
図7は、本発明の実施例4に係る流動層乾燥装置を表す概略側面図である。図8は、実施例4の流動層乾燥装置を表すB−B線概略断面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図7及び図8に示すように、実施例4の流動層乾燥装置12Dは、実施例1の流動層乾燥装置12Aの第2乾燥室111b及び第3乾燥室111cに配設される伝熱管106b、106cが乾燥物の進行方向に配設される伝熱管106cと、この伝熱管と直交する方向(容器側壁101e)から挿入される伝熱管106c‘とで構成されている。またこの直交する伝熱管106cには、図8に示すように、所定間隔を持ってフィン150を鉛直軸方向に複数設置している。
この流動層S2,S3の層内に設置される伝熱管106b、106cにフィン150を付けることで、伝熱面積の増加と隔壁効果によるプラグフロー(押し出し流れ)性の向上を図ることができる。この結果、乾燥物の滞留時間分布をシャープにすることで乾燥特性を高めることができる。
このように、第2乾燥室111b及び第3乾燥室111cに配設される伝熱管106b、106cにフィン150を所定間隔を持って設けることで、乾燥特性を高めることが可能となる。
本実施例では、伝熱管106b、106cは乾燥物の進行方向と、その進行方向に直交する方向とに交差するように設置しているが、その進行方向に直交する方向の伝熱管のみとしてもよい。
11 給炭装置
12 流動層乾燥装置
13 微粉炭機
14 石炭ガス化炉
15 チャー回収装置
16 ガス精製装置
17 ガスタービン設備
18 蒸気タービン設備
19 発電機
20 排熱回収ボイラ
101 乾燥容器
102 原炭投入口(湿潤燃料投入部)
103 乾燥炭排出口(乾燥物排出部)
104 流動化ガス
105a,105b、105c ガス排出口(ガス排出部)
106a,106b、106c 伝熱管(加熱部)
111a 第1乾燥室
111b 第2乾燥室
111c 第3乾燥室
113a、113b 仕切板
F(F1、F2、F3) フリーボード部
S(S1、S2、S3) 流動層

Claims (6)

  1. 中空形状をなす乾燥容器と、
    該乾燥容器の一端側に湿潤燃料を投入する湿潤燃料投入部と、
    前記乾燥容器の他端側から湿潤燃料が加熱乾燥した乾燥物を排出する乾燥物排出部と、
    前記乾燥容器の下部に流動化蒸気又は流動化ガスを供給することで湿潤燃料と共に流動層を形成する流動化蒸気又は流動化ガス供給部と、
    前記乾燥容器の上方から流動化蒸気又は流動化ガス及び発生蒸気を排出するガス排出部と、
    前記流動層の湿潤燃料の移動方向に乾燥容器を分割して、少なくとも3以上の乾燥室を形成し、各乾燥室内の各々に伝熱管と、を備えてなり、
    湿潤燃料投入部側の乾燥室と、乾燥物排出部側の乾燥室との流動層断面積を上部側に行くほど大きくさせると共に、
    前記湿潤燃料投入部側の乾燥室に隣接する乾燥室の流動層断面積を上部側に行くほど小さくさせることを特徴とする流動層乾燥装置。
  2. 請求項1において、
    前記各乾燥室の底部に乾燥物を乾燥物排出部側の乾燥室へ押し出す押出フィーダを設置してなることを特徴とする流動層乾燥装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記乾燥物排出部側の乾燥室にマイクロ波乾燥手段を有することを特徴とする流動層乾燥装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一つにおいて、
    前記湿潤燃料投入部側の乾燥室以外の乾燥室へ導入する流動化蒸気又は流動化ガスを間欠通気することを特徴とする流動層乾燥装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
    前記各乾燥室に配設される伝熱管が乾燥物の進行方向と直交する方向から挿入されると共に、前記伝熱管に所定間隔を持ってフィンを鉛直軸方向に設置してなることを特徴とする流動層乾燥装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一つの流動層乾燥装置と、
    前記流動層乾燥装置から供給される乾燥炭を処理してガス化ガスに変換する石炭ガス化炉と、
    前記ガス化ガスを燃料として運転されるガスタービン(GT)と、
    前記ガスタービンからのタービン排ガスを導入する排熱回収ボイラで生成した蒸気により運転される蒸気タービン(ST)と、
    前記ガスタービン及び/又は前記蒸気タービンと連結された発電機(G)とを具備することを特徴とする石炭を用いたガス化複合発電システム。
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