JP2012225333A - 流量推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸気通路に流入する還流排気の脈動を考慮して、高精度に気筒への流入空気量の推定を行う。
【解決手段】 本発明の流量推定装置100は、内燃機関200と、該内燃機関の排気通路201と吸気通路206とを接続し、排気通路から取り出した排気を排気還流通路を介して吸気通路に還流する排気還流装置300とを備える車両10に備えられる流量推定装置であって、吸気通路を通じて内燃機関に流入する吸気の量を検出する流量検出手段100と、吸気通路に生じる吸気の脈動を推定する吸気脈動推定手段100と、排気還流弁の開弁時に、吸気通路に生じる、排気還流通路を介して吸気通路に流入する排気の脈動を推定する排気脈動推定手段100と、吸気の量、吸気脈動及び排気脈動に基づいて内燃機関の気筒220内に流入する空気量を推定する流量推定手段100とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、EGR(Exhaust Gas Recirculation:排気再循環)装置を備える内燃機関において、内燃機関への吸入空気量の推定を行う吸入空気量推定装置の技術分野に関する。
この種の内燃機関として、内燃機関に連結する排気通路からEGR用の通路を介して吸気通路側に排気ガスを供給することで過給効果を得る構成が知られている。
このような内燃機関では、吸気通路から取り込まれる本来の吸入空気に加えて、EGR用の通路を介して流入する排気ガスが内燃機関に流入する。
ところで、気筒に連結する排気通路では、内燃機関の回転数等に応じて、気筒より排出される排気に脈動が生じることが知られている。同様に、吸気通路においても気筒内に流入する吸気に脈動が生じることが知られている。
このため、吸気通路においては、本来の吸入空気量に対して、EGR装置による排気ガスが加わるため、吸気通路における吸入空気の脈動は、排気ガスの脈動の影響を受けて変化する。例えば、EGR装置により吸気通路に還流される排気ガスの脈動により、吸入空気の脈動が低減することがある。このような吸入空気の脈動の変化を考慮に入れない場合、内燃機関への吸入空気量の推定精度が悪化するという技術的な問題がある。
このような吸入空気の脈動の変化を制御する技術について、後述する先行技術文献に説明されている。例えば、特許文献1には、EGR通路内の排気ガスの脈動の位相を、吸入空気の脈動の位相とずれるように調整することで、吸入空気の脈動を低減する構成について説明される。特許文献2には、EGR装置による排気ガスの吸気通路への流入量及びエンジン回転数に基づいて、吸入空気量の測定値を補正する構成について説明されている。特許文献3には、排気ガスの脈動における圧力及び吸入空気の脈動における圧力に基づくパラメータと、エンジン回転数とに基づくパラメータとに基づいて、吸入空気の脈動における圧力の測定値を補正する構成について説明されている。特許文献4には、エンジンの排気弁開直前のシリンダ内圧力を検出し、検出されたシリンダ内圧力とエンジン回転速度とに基づいて、排気弁開時の排気弁近傍の排気圧を推定する構成について説明されている。また、特許文献5には、内燃機関のEGR用の通路に流れる排気ガス流量を検出して、該検出された排気ガス流量を、エンジン回転数に基づいて演算した脈動周波数に応じて補正する構成について説明されている。
特開2008−267198号公報 特開2005−264771号公報 特開2005−307802号公報 特開2005−307804号公報 特開2010−169039号公報
しかしながら、上述した先行技術文献に説明される技術を用いたとしても、EGR装置により吸気通路側に流入する(言い換えれば、還流する)排気ガスの脈動による吸入空気の脈動の変化についての推定精度が十分とは言えない。特に2気筒の内燃機関等において間欠的に吸気を実施する場合や、EGR装置を備える内燃機関において排気ガスを吸気通路へ還流する場合には、吸気脈動の影響が比較的大きくなり、吸入空気量の推定精度が悪化する。吸入空気の脈動を充分に把握出来ない状態では、内燃機関に吸入される空気の流量を的確に制御することが困難となり、内燃機関の燃費の悪化や、エミッションの低下等に繋がる虞がある。
このような状況に応じて、例えば先行技術文献に記載されるような吸入空気量の推定精度を向上させる手法を用いる場合、脈動の影響を考慮したマップの増加や、工数の増大又はセンサ類の増設等が求められることになり、コストの増加に繋がる。
本発明は、上述した問題点に鑑みて為されたものであり、EGR装置を備える内燃機関において、気筒へ流入する空気量を好適に推定可能な流量推定装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の流量推定装置は、内燃機関と、該内燃機関の排気通路と吸気通路とを接続する排気還流通路内に設けられる排気還流弁の開閉状態に応じて、前記排気通路から取り出した排気を前記排気還流通路を介して前記吸気通路に還流する排気還流装置とを備える車両に備えられる流量推定装置であって、前記吸気通路を通じて前記内燃機関に流入する吸気の量を検出する流量検出手段と、前記吸気通路に生じる前記吸気の脈動を推定する吸気脈動推定手段と、前記排気還流弁の開弁時に、前記吸気通路に生じる、前記排気還流通路を介して前記吸気通路に流入する前記排気の脈動を推定する排気脈動推定手段と、前記吸気の量、前記吸気の脈動及び前記排気の脈動に基づいて前記内燃機関の気筒内に流入する空気量を推定する空気量推定手段とを備える。
本発明に係る内燃機関とは、車両に搭載される内燃機関であって、燃料の燃焼に伴う熱エネルギを運動エネルギに変換して出力可能な構成について包括的に示す概念である。この種の燃料を使用可能である限りにおいて、内燃機関に係る、例えば、気筒数、気筒配列、燃料の噴射形態、吸排気系の構成或いは動弁系の構成等の各種実践的態様は、以下で特に言及する点以外においては、公知非公知を問わずいかなる態様であってもよい。
本発明に係る流量推定装置が備えられる車両は、少なくとも内燃機関及び排気還流装置を備える。
本発明に係る内燃機関は、少なくとも、排気通路と吸気通路とを接続する排気還流通路、該排気還流通路に設けられる排気還流弁、及び該排気還流弁の開閉状態を制御可能な制御装置などを含む排気還流装置、言い換えればEGR装置を備える。
排気還流通路は、排気通路において、例えば排気弁よりも下流側の位置に形成される開口部において取りだした排気を、吸気通路において、例えばスロットル弁よりも下流側であり、且つ気筒又は複数の気筒に連通する吸気ポートよりも上流側の位置に形成される開口部を介して吸気通路に還流させる通路である。排気還流弁は、排気還流通路内に設けられる例えば電磁式の弁装置であって、外部からの制御信号などに応じて排気還流通路を開通又は遮断可能な構成である。制御装置は、このような排気還流弁の開閉状態を制御するための制御信号を出力する構成である。
本発明に係る排気還流装置によれば、内燃機関の気筒から排出された排気の少なくとも一部が排気還流通路を介して吸気通路に流入する。このように吸気通路に還流する通路により、気筒内に流入する空気量が増大し、所謂過給効果をもたらす。
本発明に係る流量推定装置が備える流量検出手段は、吸気通路を介して気筒に流入する吸気の量を測定可能な構成である。流量検出手段は、例えば、吸気通路内に設けられるエアフローメータ等であって、何らかの手段で吸気通路内を通過する空気量を検出可能な構成である。
本発明に係る流量推定装置が備える吸気脈動推定手段は、吸気通路内において生じる吸気の脈動を推定する構成である。吸気脈動推定手段は、吸気弁の開閉状態や、流量検出手段により検出される吸気の量等に基づいて、吸気の脈動の振幅及び位相の推定を行う。
本発明に係る流量推定装置が備える排気脈動推定手段は、排気通路内において生じる排気の脈動を推定する構成である。排気脈動推定手段は、内燃機関の回転数や排気還流弁の開度、内燃機関の気筒内の圧力等に基づいて、排気の脈動の振幅及び位相の推定を行う。
本発明に係る流量推定装置が備える流量推定手段は、流量検出手段により検出される、気筒に流入する吸気の量に対して、吸気の脈動及び排気の脈動を考慮した補正を行うことで、気筒内に実際に流入する空気量の推定を行う。
本発明に係る流量推定装置が備える流量検出手段、吸気脈動推定手段、排気脈動推定手段及び流量推定手段の各機能は、例えば、内燃機関が搭載される車両が備えるECU(Engine Control Unit)等の演算装置と、種々のセンサ類とにより実現される。センサ類は、例えば、吸気通路内に設けられるエアフローメータ、気筒内に設置され、気筒内圧を測定可能な圧力センサ、並びに吸気弁、排気弁及び排気還流弁の開閉状態及び開度を検出可能な弁開閉センサ等である。ECUは、これらのセンサ類と電気的に接続され、各センサにおいて取得される測定結果を参照することが出来る。そして、ECUは、各センサにより取得される測定結果に基づいて、吸気の脈動、排気の脈動及び気筒内に流入する空気の流量の推定値の演算を行う。
このように、本発明に係る流量推定装置によれば、排気通路から排気還流通路を介して吸気通路に還流される排気に含まれる脈動による影響を考慮した上で、内燃機関の気筒内に流入する空気の流量を高精度に推定することが出来る。
従って、気筒内に流入する空気量を高精度に制御することが可能となり、内燃機関における燃費の向上やエミッションの向上に繋がる。
本発明の流量推定装置の一の態様では、前記内燃機関の気筒と前記排気通路との間に設けられる排気弁の開弁期間及び閉弁期間を検出する排気弁開度検出手段と、前記内燃機関の気筒から前記排気通路に排出される排気の圧力を検出する排圧検出手段と、前記排気還流弁の開度、開弁期間及び閉弁期間を検出する排気還流弁開度検出手段と、前記排気の脈動及び前記吸気の脈動の間の位相のずれを検出する位相検出手段とを更に備え、前記排気脈動推定手段は、(i)前記排気還流弁の開度、並びに前記排気弁の開弁期間及び閉弁期間に基づいて前記排気の脈動の振幅を推定し、(ii)前記排気の脈動の振幅、前記排気の脈動及び前記吸気の脈動の間の位相のずれ、並びに前記排気還流弁の開弁期間及び閉弁期間に基づいて前記排気の脈動を推定する。
この態様によれば、本発明に係る流量推定装置は、上述したセンサ類の一例として、以下に示すセンサを備える。
排気弁開度検出手段は、内燃機関の気筒と排気通路との間を開通又は遮断する排気弁の開閉状態を検出可能なセンサであって、特に、排気弁の開弁期間及び閉弁期間を好適に検出可能な構成であることが好ましい。排気弁の開弁期間とは、排気弁の開度が所定値以上となり、排気弁の前後において気筒と排気通路とが開通している期間を示す趣旨である。他方で、排気弁の閉弁期間とは、排気弁の開度が所定値を下回り、排気弁によって気筒と排気通路とが遮断される期間を示す趣旨である。
排圧検出手段は、例えば内燃機関の気筒内の燃焼室に設けられる圧力センサであって、燃焼室内の空気圧を測定可能な構成である。このように構成される排圧検出手段は、内燃機関の排気弁が開弁状態にある場合の気筒内の空気圧を測定することで、気筒から排気通路に排出される排気の圧力を検出する。排圧検出手段の動作によれば、気筒から排気通路に排出される排気の脈動についても、推定が可能となる。
排気還流弁開度検出手段は、排気還流弁の開度を検出する弁開度センサ等であって、特に、排気弁の開弁期間及び閉弁期間を好適に検出可能な構成であることが好ましい。
位相検出手段は、吸気の脈動と、排気の脈動とを比較し、相互間における位相の差を検出する機能部である。位相検出手段は、例えば、吸気の脈動の振幅及び排気の脈動の振幅について監視することで、相互間における位相の差を検出、又はその推定値を演算する。
排気脈動推定手段は、排気還流通路を介して吸気通路に流入する排気の脈動を推定する処理の一例として、先ず、排気還流弁の開度と、排気弁の開弁期間及び閉弁期間とに基づいて、排気の脈動の振幅を推定する。排気還流弁を介して吸気通路に流入する排気の脈動の振幅は、排気弁及び排気還流弁の特性、つまり、弁前後の差圧と弁開度とに基づく通過流量との関係により推定可能である。排気脈動推定手段は、例えば、予め排気弁及び排気還流弁の特性についてのマップを用意し、該マップに排気還流弁の開度並びに排気弁の開弁期間及び閉弁期間の各パラメータを適用することで、排気の脈動の振幅を推定してもよい。尚、このとき、排気還流弁の開度については、排気還流弁開度検出手段の動作により検出された結果を、排気弁の開弁期間及び閉弁期間については、排気弁開度検出手段により検出された結果を夫々参照して用いてもよい。
次に排気脈動推定手段は、推定した排気の脈動の振幅と、排気還流弁の開弁期間及び閉弁期間とを用いて、排気還流弁の開弁期間及び閉弁期間の夫々について、排気の脈動を推定する。ここに、排気の脈動を推定するとは、排気の脈動について、例えばsin波等の近似モデルを予め用意し、パラメータに応じて該モデルの位相、周期及び振幅等を決定する動作を示す趣旨である。排気脈動推定手段は、該sin波モデルについて、排気の脈動の振幅の推定結果、並びに排気弁の開弁期間及び閉弁期間より推定される位相を適用することで、排気の脈動の推定を行う。
尚、このように推定される排気の脈動の位相は、本来の排気の脈動の位相と、吸気の脈動の位相との間のずれによる影響を受ける。そこで、排気脈動推定手段は、該sin波モデルについて、排気の脈動及び吸気の脈動の間の位相のずれに基づいて位相の補正を行う。 この態様の排気脈動推定手段の動作によれば、特に、吸気の脈動の振幅及び排気の脈動の振幅に応じて、排気還流弁の前後の差圧(言い換えれば、脈動の振幅の差分)を推定し、該差圧と排気還流弁の弁開度とに基づいて、排気還流弁を通過する排気(言い換えれば、所謂EGRガス)の流量を演算している。このように演算されたEGRガスの脈動に、吸気の脈動を加算したもの用いて、流量検出手段により検出される空気量を補正することで、内燃機関の気筒内に流入する空気量を推定することが出来る。
本発明の流量推定装置の他の態様では、前記吸気通路と前記内燃機関の気筒との間に設けられる吸気弁の開弁期間及び閉弁期間を検出する吸気弁開度検出手段を更に備え、前記吸気脈動推定手段は、(i)前記吸気の量並びに前記吸気弁の開弁期間及び閉弁期間に基づいて前記吸気の脈動の振幅を推定し、(ii)前記吸気の脈動並びに前記吸気弁の開弁期間及び閉弁期間に基づいて前記吸気の脈動を推定する。
この態様によれば、本発明に係る流量推定装置は、上述したセンサ類の一例として、内燃機関の気筒と吸気通路との間を開通又は遮断する吸気弁の開閉状態を検出可能なセンサであって、特に、吸気弁の開弁期間及び閉弁期間を好適に検出可能な吸気弁開度検出手段を備える。吸気弁の開弁期間とは、吸気弁の開度が所定値以上となり、吸気弁の前後において気筒と吸気通路とが開通している期間を示す趣旨である。他方で、吸気弁の閉弁期間とは、吸気弁の開度が所定値を下回り、吸気弁によって気筒と吸気通路とが遮断される期間を示す趣旨である。
吸気脈動推定手段は、吸気の脈動を推定する処理の一例として、先ず、吸気通路を通じて内燃機関に流入する吸気の量と、吸気弁の開弁期間及び閉弁期間とに基づいて、吸気の脈動の振幅を推定する。吸気通路を通じて内燃機関に流入する吸気の脈動の振幅は、吸気通路を通過する空気の流量及び内燃機関の回転数(例えば、エンジン回転数)とに基づき推定可能である。吸気脈動推定手段は、例えば、予め吸気通路を通過する空気の流量とエンジン回転数に対する吸気の脈動の振幅についてのマップを用意し、該マップに検出された各パラメータを適用することで、吸気の脈動の振幅を推定してもよい。尚、このとき、内燃機関に流入する吸気の量については、流量検出手段の動作により検出された結果を、吸気弁の開弁期間及び閉弁期間については、吸気弁開度検出手段により検出された結果を夫々参照して用いてもよい。
次に吸気脈動推定手段は、推定した吸気の脈動の振幅と、吸気弁の開弁期間及び閉弁期間とを用いて、吸気弁の開弁期間及び閉弁期間の夫々について、吸気の脈動を推定する。ここに、吸気の脈動を推定するとは、吸気の脈動について、例えばsin波等の近似モデルを予め用意し、パラメータに応じて該モデルの位相、周期及び振幅等を決定する動作を示す趣旨である。吸気脈動推定手段は、該sin波モデルについて、吸気の脈動の振幅の推定結果、並びに吸気弁の開弁期間及び閉弁期間より推定される位相を適用することで、吸気の脈動の推定を行う。
このように構成することで、吸気脈動推定手段は、吸気通路を通過する吸気の脈動を高精度に推定することが可能となり、気筒に流入する吸気量に対する脈動の影響を好適に評価することが可能となる。
本発明の流量推定装置の他の態様では、前記内燃機関は、前記吸気弁の開弁期間及び前記排気弁の開弁期間が夫々オーバラップしない2つの前記気筒を備える。
この態様によれば、気筒毎の排気に起因する吸気通路への還流排気の脈動の影響を各期間ごとに個別に推定することが可能となる。このため、還流排気の脈動の影響を考慮した上で、気筒内に流入する吸気の量を高精度に推定可能となる。
本発明の流量推定装置の他の態様では、前記内燃機関は、1つの前記気筒を備える。
この態様によれば、単一の気筒の排気に起因する吸気通路への還流排気の脈動の影響を比較的容易に推定することが可能となる。このため、還流排気の脈動の影響を考慮した上で、気筒内に流入する吸気の量を高精度に推定可能となる。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
エンジンシステムの基本的な構成を示す概略図である。 エンジンシステムにおける排気還流時のガスの流れを示す図である。 ECUによる流量推定動作の流れを示すフローチャートである。 各部の動作タイミングと吸気脈動及び排気脈動の態様とを示すテーブルである。
以下、図面を参照して、本発明の好適な各種実施形態について説明する。
(1)構成例
始めに、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るエンジンシステム10の構成について説明する。ここに、図1は、エンジンシステム10の基本的な構成を示す概略図である。
図1において、エンジンシステム10は、図示せぬ車両に搭載され、ECU100、エンジン200及びEGR装置300を備える。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を備え、エンジン200及びEGR装置300の各部の動作を制御可能な電子制御ユニットであり、本発明に係る「流量推定手段」の一具体例である。ECU100は、ROMに格納される制御プログラム等を実行することにより、後述するシリンダ内への吸入空気量の推定動作を行う。、
尚、ECU100は、後述するセンサ類からの信号入力を受けることで、本発明に係る「流量検出手段」、「吸気脈動推定手段」及び「排気脈動推定手段」の夫々の一例として機能し得る。ECU100は、これらの各手段に係る動作について、実行又は制御し得る構成である。尚、本発明に係るこれら各手段の物理的、機械的及び電気的な構成はこれに限定されるものではなく、例えばこれら各手段は、複数のECU、各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成されていてもよい。
エンジン200は、本発明に係る「内燃機関」の一具体例であって、例えば、各気筒での吸気工程が時間的に相互にオーバラップしていない、所謂間欠吸気を実施する2気筒型のエンジンである。
エンジン200は、シリンダブロック内に気筒220が2本配置された構成である。気筒220内には、インジェクタ229により燃料が吹き付けられる。該燃料と、吸気通路201を介して吸入した吸入空気との混合気体は、圧縮行程において各気筒内で圧縮され、点火装置228による点火動作により点火され燃焼する。この燃焼の際に生じる力は、ピストン222を往復運動させ、不図示のコネクティングロッドを介してピストンに連結される不図示のクランクシャフトの回転運動に変換される。
以下に、エンジン200の要部構成を、その動作の一部と共に説明する。尚、本実施形態に係るエンジン200は、気筒220が2本並列してなる2気筒エンジンであるが、個々の気筒220の構成は同一であってよく、ここでは一の気筒220についてのみ説明することとする。
外部からエンジン200に吸入される吸入空気は、エアフィルタ202を介して吸気通路201に導かれる。吸気通路201は、本発明に係る「吸気通路」の一例であって、車両外部から吸入される吸入空気がエンジン200の気筒220に至るまでの経路に当たる。尚、以降の説明において、吸入空気の吸入経路に従って、外部と連結される方向(つまり、図1右側)を上流側、吸気通路201における気筒220方向を下流側と称することがある。
エアフィルタ202には、エアフィルタ202を通過する吸入空気の流量を測定するセンサたるエアフローメータ203が設けられている。エアフローメータ203は、ECU100と電気的に接続されており、測定結果がECU100により適宜参照可能となっている。
吸気通路201におけるエアフィルタ202の下流側には、吸入空気の量を調節可能なスロットルバルブ204が設けられている。スロットルバルブ204は、ECU100と電気的に接続され且つECU100により制御される不図示のスロットルバルブモータから供給される駆動力により回転可能に構成された回転弁を備える。スロットルバルブ204は、当該スロットルバルブ204を境にした吸気通路201の上流部分と下流部分との連通を遮断する全閉位置から、これらを全面的に連通させる全開位置まで、その回転位置(言い換えれば、開度)が連続的に制御される構成となっている。
吸気通路201は、スロットルバルブ204の下流側において、本発明に係る「吸気通路」の他の一例としてのサージタンク205と接続され、その内部において連通している。サージタンク205には、気筒220の各々に対応する不図示の吸気ポートに連通する連通管(符号を省略する)が接続されている。尚、該吸気ポートは、吸気バルブ223の開弁時において、夫々対応する気筒内部と連通する構成となっている。また、吸気バルブ223には、該吸気バルブ223の開度を検出するセンサたる吸気バルブ開度センサ224が設けられている。吸気バルブ開度センサ224は、ECU100と電気的に接続されており、検出結果がECU100により適宜参照可能となっている。
気筒220内の燃焼室221には、インジェクタ229の燃料噴射弁が露出しており、この燃料噴射弁から燃料としての液体燃料を霧化して噴射可能となっている。このインジェクタ229は、ECU100と電気的に接続されており、ECU100は、例えば、噴射の有無及び噴射量等インジェクタ229を介した液体燃料の噴射状態を制御可能となっている。
尚、燃焼室221内に噴射される液体燃料は、例えば何らかの手段により決定された比率で混合されるガソリンとエタノールとから成る混合燃料等であってよい。また、燃焼室221は、不図示のインジェクタを更に設けCNG(Compressed Natural Gas)を燃料として更に噴射する構成であってよい。
また、燃焼室221内部には、燃焼室221内の圧力を測定するセンサたる内圧センサ227が設けられている。内圧センサ227は、ECU100と電気的に接続されており、測定結果がECU100により適宜参照可能となっている。
各気筒において燃焼行程を経たガスは、排気行程において排気バルブ225を介して排気通路206に排出される。排気バルブ225には、該排気バルブ225の開度を検出するセンサたる排気バルブ開度センサ226が設けられている。排気バルブ開度センサ226は、ECU100と電気的に接続されており、検出結果がECU100により適宜参照可能となっている。
排気通路206は、本発明に係る「排気通路」の一例であって、燃焼済みガスを排気ガスとして外部に導く構成である。尚、以降の説明において、排気ガスの排出経路に従って、外部と連結される方向(つまり、図1左側)を下流側、排気通路206における気筒220方向を上流側と称することがある。
排気通路206には、排気通路206を通過する排気ガスの流量を測定するセンサたるエアフローメータ207が設けられている。エアフローメータ207は、ECU100と電気的に接続されており、測定結果がECU100により適宜参照可能となっている。
排気通路206のエアフローメータ207の下流側には、三元触媒208が設置される。三元触媒208は、排気通路206を通って導かれる排気ガス中のNOxの還元作用により得られた酸素によって排気ガス中のCO及びHCを酸化燃焼させることによって、NOx、CO及びHCを同時に浄化可能な構成である。三元触媒208を通過した排気ガスは、大気中に放出される。
EGR装置300は、EGR通路302、EGRバルブ303を備える他、不図示の温度センサ及びEGRクーラを備え、排気通路206に排出される排気ガスをEGRガスとして吸気通路201に還流可能な、本発明に係る排気還流装置の一例である。
EGR通路302は、排気ガスを通す管状部材であって、一端が三元触媒208の上流側に設けられる開口部301において排気通路206に接続される。また、EGR通路302の端部は、サージタンク205の下流側に設けられる開口部304において吸気通路201に接続される。EGR通路302の吸気通路201との接続部分付近には、EGRバルブ303が設けられる。EGRバルブ303は、本発明に係る「排気還流弁」の一例であって、ECU100と電気的に接続され且つECU100により制御される不図示のEGRバルブモータから供給される駆動力により回転可能に構成された回転弁を備える。EGRバルブ303は、当該EGRバルブ303を境にしたEGR通路302の上流部分と下流部分との連通を遮断する全閉位置から、これらを全面的に連通させる全開位置まで、その回転位置(言い換えれば、開度)が連続的に制御される構成となっている。
図2に、EGR装置300による排気ガスの還流が実施されている場合のエンジンシステム10の様子を示す。図2は、図1に示されるエンジンシステム10の概略図に、排気ガスの還流時のガスの流れを示したものである。
図2に示される状態では、EGRバルブ303が開弁状態となり、点線部で示されるようにEGR通路302を排気ガスが通過することで、吸気通路201に対してEGRガスとして流入する。
尚、吸気通路201における矢印線は吸入空気の脈動を、排気通路206における矢印線は排気ガスの脈動を夫々示すものである。EGR通路302を通るEGRガスは、排気ガスの脈動に応じた脈動を有するものであり、吸気通路201との接合点である開口部304の近傍において、該EGRガスが有する排気ガスの脈動が吸入空気の脈動と合流することになる。このため、気筒220に吸入される吸入空気の脈動は、本来の(つまり、EGR装置300による排気ガスの還流が行われていない状態の)吸入空気が有する脈動に対して、EGRガスが有する排気ガスの脈動の影響を加算したものとなる。
従って、気筒220内に流入する空気量を高精度に推定するためには、EGR通路302を介して吸気通路201に流入するEGRガスの脈動、つまり排気ガスの脈動を考慮することが好ましい。
(2)動作例
図3及び図4を参照して、本発明の内燃機関が備える流量推定手段に係る動作について説明する。図3は、ECU100による、エンジン200内の気筒220内へ流入する流入空気量の推定動作の流れを示すフローチャートである。図4は、図3のフローチャートに示される流入空気量の推定動作における各部の動作タイミングを示すテーブルである。
図3に示されるように、ECU100は、先ず、エンジン200の気筒220における吸気バルブ223が開弁状態にある開弁期間Tio及び閉弁状態にある閉弁期間Tcoを取得する(ステップS101)。尚、本実施形態のエンジンシステム10は、上述のように2つの気筒220を有する。以降の説明では、エンジンシステム10が備える2つの気筒220について、区別するために便宜上、気筒#1及び気筒#2と夫々表記する。
図4に、気筒#1及び気筒#2が実施する工程について示している。上述のように、エンジン200は、気筒#1及び気筒#2の夫々において吸気工程が時間的にオーバラップしない、所謂間欠吸気を実施するエンジンである。エンジン200では、例えば図4に示されるように、気筒#1が吸気工程にある場合、気筒#2は膨張行程にある。また、気筒#1が圧縮工程にある場合、気筒#2は排気行程にある。また、気筒#1が膨張工程にある場合、気筒#2は吸気行程にある。また、気筒#1が排気工程にある場合、気筒#2は圧縮行程にある。
ECU100は、気筒#1及び気筒#2の夫々について、吸気バルブ223の開度を検出する吸気バルブ開度センサ224の検出結果を参照することで吸気バルブ223の開弁期間Tio及び閉弁期間Tcoを取得する。以降、開弁期間Tio及び閉弁期間Tcoについて、気筒#1については開弁期間Tio#1及び閉弁期間Tco#1と記載し、気筒#2については開弁期間Tio#2及び閉弁期間Tco#2と記載する。尚、気筒#1及び気筒#2並びに開弁期間Tio及び閉弁期間Tcoについて、気筒毎の区別をせずに説明する場合には、夫々気筒220、開弁期間Tio及び閉弁期間Tcoと記載する。
気筒#1及び気筒#2の夫々の吸気工程のタイミングにおいて、対応する吸気バルブが開弁する。図4のテーブルには、対応する気筒220の吸気工程のタイミングに応じて開閉弁する吸気バルブ223の開弁期間Tio#1及び開弁期間Tio#2の取得結果が示される。
次に、ECU100は、エアフロメータ203の測定結果を参照し、吸入通路201への吸入空気量Qinを取得する(ステップS102)。
更にECU100は、吸入空気量Qinに基づいて、ECGバルブ303の閉弁状態における吸気通路201での吸気空気の脈動(以下、吸気脈動と表記して説明する)の振幅である吸気脈動振幅Pinを推定する(ステップS103)。吸気脈動振幅Pinを推定するにあたり、例えば、ECU100は、内部のメモリに、吸入空気量Qinとエンジンシステム10が搭載される車両のスロットル開度TAとに対する吸気脈動振幅Pinの推定値の相関関係を示すマップを有していてもよい。ECU100は、取得した吸入空気量Qin及びスロットル開度TAに基づいて該マップを参照することで、吸気脈動振幅Pinの推定値の演算を行なってもよい。
ECU100は、取得した気筒220の開弁期間Tio及び閉弁期間Tco、並びに吸気脈動振幅Pinに基づいて、EGRバルブ303が閉弁状態にある場合の、吸気通路における吸気脈動P1の推定値を演算する(ステップS104)。吸気脈動P1の推定値は、以下の数式1により表わされる。
Figure 2012225333
尚、数式1において、上部の数式は吸気バルブ223の開弁時の吸気脈動P1を、下部の数式は吸気バルブ223の閉弁時の吸気脈動P1をそれぞれ示している。また、tは、時間を表わす。
吸気通路における吸気脈動P1の推定値の演算(ステップS101からステップS104)と同時に、又は相前後して、ECU100は、排気通路206からEGR通路302を介して吸気通路201に流入するEGRガス(言い換えれば、排気ガス)の脈動である排気脈動P2の推定を行う(ステップS105からステップS110)。
具体的には、ECU100は先ず、排気バルブ225の開弁期間Teo及び閉弁期間Tecを取得する(ステップS105)。このとき、ECU100は、気筒#1及び気筒#2の夫々について、例えば排気バルブ開度センサ226の検出結果を参照することで排気バルブ225の開弁期間Teo及び閉弁期間Teoを取得する。図4のテーブルには、対応する気筒220の排気工程のタイミングに応じて開閉弁する排気バルブ225の開弁期間Teo#1及び開弁期間Teo#2の取得結果が示される。
次にECU100は、気筒220内の燃焼室221に設けられる内圧センサ227により測定される排気ガスの内圧を参照することで、気筒220からの排気ガスの脈動(以下、排圧脈動と表記して説明する)の振幅である排圧脈動振幅Pexを推定する(ステップS106)。内圧センサ227は、気筒220内より排出される排気ガスの内圧を測定するため、図4に示されるように、気筒#1及び気筒#2の夫々について排気バルブ225の開弁期間において、気筒220の内圧を測定する。
更に、ECU100は、EGRバルブ303の開度Bを取得する(ステップS107)。
ECU100は、吸気脈動振幅Pin及び排圧脈動振幅Pex、並びにEGRバルブ303の開度Bに基づいて、EGR通路302を介して吸気通路201に流入するEGRガスの脈動(以下、排気脈動と表記して説明する)の振幅である排気脈動振幅Pegrを推定する(ステップS108)。
ECU100は、吸気通路201における吸気脈動と、排気通路206における排気脈動との間の位相ずれを検出し、位相ずれ量αを取得する(ステップS109)。このときECU100は、吸気脈動振幅Pin及び排圧脈動振幅Pexに基づいて、位相ずれ量αの推定値を取得してもよい。また、ECU100は、予め設定される定数やマップに基づいて、位相ずれ量αの推定値を取得してもよい。
そして、ECU100は、取得した排気バルブ225の開弁期間Teo及び閉弁期間Teo、排気脈動振幅Pegr並びに吸気脈動と排気脈動との間の位相ずれ量αに基づいて、排気脈動P2の推定値を演算する(ステップS110)。排気脈動P2の推定値は、以下の数式2により表わされる。
Figure 2012225333
尚、数式2において、上部の数式はEGRバルブ303の開弁時の排気脈動P2を、上部の数式はEGRバルブ303の閉弁時の排気脈動P2を夫々示している。
ECU100は、吸気脈動P1及び排気脈動P2の夫々の推定値を加算することで、EGR弁303開弁時の気筒220内へ流入する流入空気脈動P3を算出する(ステップS111)。そして、ECU100は、算出した流入空気脈動P3に基づいて、気筒220内への流入空気量を推定する(ステップS112)。具体的には、ECU100は、吸気バルブ223が開弁時の吸気脈動P1と、EGRバルブ303が開弁時の排気脈動P2とを加算した流入空気脈動P3に基づいて、気筒220内への流入空気量を推定する。
また、ECU100は、吸気バルブ223が閉弁時の吸気脈動P1と、EGRバルブ303が閉弁時の排気脈動P2とを加算した流入空気脈動P3に基づいて、吸気バルブ223及びEGRバルブ303が共に閉弁時に吸気通路201内を上流側(言い換えれば、車両外部方向)に逆流する流入空気の逆流量の推定を行う。ECU100は、推定した流入空気の逆流量を用いて、次サイクルにおけるエアフローメータ201による吸入空気量Qinの測定値の補正を行ってもよい(ステップS113)。
本発明の流量推定手段に係る流入空気量の推定動作の実施形態では、ECU100は、吸気通路201内を通過する吸入空気の脈動である吸気脈動P1を数式1に示されるsin波に近似して推定している。
また、ECU100は、EGR通路302を介して吸気通路201に流入するEGRガスの脈動である排気脈動P2を数式2に示されるsin波に近似して推定している。具体的には、ECU100は、エンジンシステム10が搭載される車両のスロットル開度TAに基づくエンジン200の回転数に基づいて、排気脈動P2の周期を推定し、EGRバルブ303の特性からEGRガスの脈動の振幅を推定している。具体的には、ECU100は、EGRバルブ303の開度とEGRバルブ303の前後の差圧との積からEGRガスの通過流量を適宜算出し、排気脈動振幅Pegrの推定を行っている。
ECU100は、このように推定した周期及び振幅からEGRガスの脈動の影響についてsin波として近似して推定している。sin波に近似された吸気脈動P1及び排気脈動P2について、気筒#1及び気筒#2の各工程、吸気バルブ223及び排気バルブ225の開閉状態、並びに内圧センサ227の測定期間との関係を図4に示している。
ECU100は、EGRバルブ303開弁時の気筒220への流入空気量に対する排気脈動P2の影響を表わす補正値として、吸気脈動P1について近似したsin波と、排気脈動P2について近似したsin波との合成波を用いる。
このため、実施形態のECU100の流入空気量の推定動作によれば、EGR通路302を介して吸気通路201に排気ガスを還流する場合の、気筒220への流入空気量に対する排気脈動の影響を高精度に推定することが可能となる。従って、実際に気筒220内に流入する空気量を高精度に推定可能となり、エンジン200の燃費やエミッションの向上に繋がるとの効果を享受することが出来る。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う流量推定装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
10 エンジンシステム、
100 ECU、
200 エンジン、
201 吸気通路、
206 排気通路、
220 気筒、
223 吸気バルブ、
225 排気バルブ、
300 EGR装置、
302 EGR通路、
303 EGRバルブ。

Claims (5)

  1. 内燃機関と、該内燃機関の排気通路と吸気通路とを接続する排気還流通路内に設けられる排気還流弁の開閉状態に応じて、前記排気通路から取り出した排気を前記排気還流通路を介して前記吸気通路に還流する排気還流装置とを備える車両に備えられる流量推定装置であって、
    前記吸気通路を通じて前記内燃機関に流入する吸気の量を検出する流量検出手段と、
    前記吸気通路に生じる前記吸気の脈動を推定する吸気脈動推定手段と、
    前記排気還流弁の開弁時に、前記吸気通路に生じる、前記排気還流通路を介して前記吸気通路に流入する前記排気の脈動を推定する排気脈動推定手段と、
    前記吸気の量、前記吸気の脈動及び前記排気の脈動に基づいて前記内燃機関の気筒内に流入する空気量を推定する空気量推定手段と
    を備えることを特徴とする流量推定装置。
  2. 前記内燃機関の気筒と前記排気通路との間に設けられる排気弁の開弁期間及び閉弁期間を検出する排気弁開度検出手段と、
    前記内燃機関の気筒から前記排気通路に排出される排気の圧力を検出する排圧検出手段と、
    前記排気還流弁の開度、開弁期間及び閉弁期間を検出する排気還流弁開度検出手段と、
    前記排気の脈動及び前記吸気の脈動の間の位相のずれを検出する位相検出手段と
    を更に備え、
    前記排気脈動推定手段は、(i)前記排気還流弁の開度、並びに前記排気弁の開弁期間及び閉弁期間に基づいて前記排気の脈動の振幅を推定し、(ii)前記排気の脈動の振幅、前記排気の脈動及び前記吸気の脈動の間の位相のずれ、並びに前記排気還流弁の開弁期間及び閉弁期間に基づいて前記排気の脈動を推定することを特徴とする請求項1に記載の流量推定装置。
  3. 前記吸気通路と前記内燃機関の気筒との間に設けられる吸気弁の開弁期間及び閉弁期間を検出する吸気弁開度検出手段を更に備え、
    前記吸気脈動推定手段は、(i)前記吸気の量並びに前記吸気弁の開弁期間及び閉弁期間に基づいて前記吸気の脈動の振幅を推定し、(ii)前記吸気の脈動並びに前記吸気弁の開弁期間及び閉弁期間に基づいて前記吸気の脈動を推定することを特徴とする請求項1又は2に記載の流量推定装置。
  4. 前記内燃機関は、前記吸気弁の開弁期間及び前記排気弁の開弁期間が夫々オーバラップしない2つの前記気筒を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の流量推定装置。
  5. 前記内燃機関は、1つの前記気筒を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の流量推定装置。
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