JP2012224214A - 車高調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車体におけるバネ下重量の増加を抑制し、設計上の制約を受けることのない小型軽量化した車高調整装置を提供する。
【解決手段】車体とバネ下部材との間に介挿されるスプリングを伸縮させて車体の車高を調整する車高調整装置であって、スプリングの一端側が着座する着座部と、当該着座部の反対側に形成され、周方向に沿って漸次傾斜する傾斜面とを有する第一の円環体と、第一の円環体における傾斜面と合致する傾斜面を有し、回転駆動手段と接続されて第一の円環体に対して回転する第二の円環体とを備えるようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、車高調整装置に関し、特にバネ下重量の増加を抑制可能な車体の車高調整装置に関する。
従来、車高調整装置の1つとして、モータの駆動により車高を調整する形式の装置が知られている。この種の車高調整装置は、例えば、車体とサスペンションアームとの間に上下方向に配設される懸架装置に対して直列に配設される。具体的には、車高調整装置は、懸架装置の上端部と車体との間に配設され、車体に固定される本体部と、本体部に対して相対的に上下動可能に設けられるロッドとにより構成される。本体部は、ロッドの上下動の駆動源となる電動駆動手段と、電動駆動手段が出力する駆動力を減速して出力する減速機構と、減速機構から出力される駆動力をロッドに伝達する伝達機構とを内蔵し、電動駆動手段が減速機構を介して伝達機構を駆動することによりロッドが本体部に対して無段階に上下動する。そして、ロッドが本体部に対して上下動することにより懸架装置の上端部と車体との間の距離を変化させて車高の調整が行われる。
また、懸架装置において、ショックアブソーバとサスペンションアームとの間に配設される車高調整装置がある。当該車高調整装置は、ショックアブソーバのケース外周を包囲可能な大きさの円筒状の第1筒体と、第1筒体の外径よりも径大な内径を有し、サスペンションアームとの結合部を備える略円筒状の第2筒体と、第2筒体内に収容され、第1筒体を回転駆動させる駆動モータとにより構成される。第1筒体は、ケース外周面と第1筒体の内周面との間でボールネジ機構を構成するようにショックアブソーバに取り付けられる。第1筒体の外周には、第2筒体が同心に配置され、軸受を介して第1筒体の外周面に回転可能に固定される。また、第2筒体の結合部がサスペンションアームに固定される。そして、駆動モータを駆動することで第1筒体を回転させ、ボールネジ機構を介して第1筒体をショックアブソーバの延長方向に移動させることによりサスペンションアームに対するショックアブソーバの取付位置を変化させて車高の調整が行われる。
しかし、前者の場合、車高調整装置を懸架装置に対して直列に配設しているため、車高調整装置を含む懸架装置の全長が長くなり、車体への取付位置を高くするか、懸架装置のストロークを短くするか等の設計上の対策を行わなければならないという問題が生じ易い。また、後者の場合、ショックアブソーバのサスペンションアーム側のケース外周面とサスペンションアームとの間に車高調整装置を取り付けるため、懸架装置とサスペンションアームとの取り付けに関する設計に困難さを生じさせ、さらにバネ下重量を増加させるという問題が生じてしまう。
特開2000−247126号公報 特開2004−338490号公報
本発明は、上記課題を解決するために、車体におけるバネ下重量の増加を抑制し、設計上の制約を受けることのない小型軽量化した車高調整装置を提供する。
上記課題を解決するための第一の態様として、車体とバネ下部材との間に介挿されるスプリングを伸縮させて車体の車高を調整する車高調整装置であって、スプリングの一端側が着座する着座部と、当該着座部の反対側に形成され、周方向に沿って漸次傾斜する傾斜面とを有する第一の円環体と、第一の円環体における傾斜面と合致する傾斜面を有し、回転駆動手段と接続されて第一の円環体に対して回転する第二の円環体とを備える態様とした。
本態様によれば、回転駆動手段が第二の円環体を第一の円環体の傾斜面に沿って回転させることで、第一の円環体と第二の円環体との重なり厚さを変化させることにより、着座部がスプリングを一端側から伸縮させて車高を調整することができる。また、第一の円環体と第二の円環体とが、互いに合致する傾斜面を有するように構成されれば良いので、容易に小型軽量化することができ、車体又はバネ下部材とスプリングとの間に設けるときに、設計上の制約を受けにくくなる。また、小型軽量に構成することが可能となることで、車両において、バネ下重量を増加させることがない。
また、本発明の他の態様として、第一の円環体の傾斜面、又は、第二の円環体の傾斜面に軸受を備える態様とした。
本態様によれば、第一の円環体の傾斜面、又は、第二の円環体の傾斜面に軸受を備えることにより、第二の円環体が第一の円環体に対して回転するときの摩擦を低減することができる。
また、本発明の他の態様として、車体又はバネ下部材と第二の円環体との間に軸受を備える態様とした。
本態様によれば、車体又はバネ下部材と第二の円環体との間に軸受を備えることにより、第二の円環体が車体又はバネ下部材に対して回転するときの摩擦を低減することができる。
また、本発明の他の態様として、第一の円環体に対する第二の円環体の位置ずれを防止する位置ずれ防止手段を備える態様とした。
本態様によれば、第一の円環体に対する第二の円環体の位置ずれを防止する位置ずれ防止手段を備えることにより、第二の円環体が第一の円環体に対して位置ずれすることなく回転できる。
車体に装着された懸架装置の部分外観図及び懸架装置の断面図。 車高調整装置の外観斜視図及び分解斜視図。 図2(a)の矢視A−Aにおける車高調整装置の断面図。 ロアーリングに対してアッパーリングを回転させたときの動作図。 他の形態の懸架装置に車高調整装置を配置した外観図及び断面図。
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組合わせのすべてが発明の解決手段に必須であるとは限らず、選択的に採用される構成を含むものである。
図1(a)は、懸架装置1の一例としてのマクファーソン式サスペンションを備える車体2の部分外観図を示し、図1(b)は、懸架装置1の断面図を示す。
図1(a)に示すように、懸架装置1は、バネ下部材を構成するナックル8と車体2との間に取り付けられる。懸架装置1は、ダンパーユニット3と、スプリング4と、車高調整装置5とにより構成される。なお、以下の説明において用いる上,下の方向は、懸架装置1を車体に装着した状態での方向である。
ダンパーユニット3は、円筒のシェルケース31の内部に減衰機構を備える。減衰機構としては、例えばシェルケース31内を延長方向に摺動するピストンが、シェルケース31内に封入されたオイル内を移動するオイル減衰機構が挙げられる。ピストンには、摺動方向に延長し、シェルケース31の一端側31aから突出するダンパーロッド32が取り付けられる。ダンパーロッド32は、先端に、ダンパーロッド32の外径よりも小径のネジ部32aを備える。ダンパーロッド32のネジ部32aとの境界には、段部32bが形成される。シェルケース31は、一端側31aの外周面31bに、スプリング4が着座するロアースプリングシート33を備える。ロアースプリングシート33は、円環形状を有し、シェルケース31と同心となるようにシェルケース31の外周面31bに固着される。
スプリング4は、コイルスプリングからなり、一端側がロアースプリングシート33に着座可能な直径を有し、他端側が後述の車高調整装置5を構成するロアーリング51の着座部53aに着座可能な直径を有する。スプリング4は、内径空間にダンパーロッド32を貫通させた状態で、一端側がロアースプリングシート33に着座し、他端側が車高調整装置5に着座する。
図2(a)は、車高調整装置5の外観斜視図を示し、図2(b)は、車高調整装置5の分解斜視図を示す。図3は、図2(a)の矢視A−Aにおける車高調整装置5の断面図を示す。
車高調整装置5は、スプリング4と車体2との間に設けられる。車高調整装置5は、概略、第一の円環体であるロアーリング51と、第二の円環体であるアッパーリング52と、車体2に対するアッパーリング52の回転を可能にするアッパーシート53と、アッパーリング52をロアーリング51に対して回転させる回転駆動手段であるモータ54とにより構成される。
ロアーリング51は、円環状に形成され、下面51aにスプリング4が着座する着座部53aとダンパーロッド32を固定するダンパー固定部56とを有し、上面51bに円周方向に沿って傾斜する傾斜面58A;58Bを有する。着座部53aは、ロアーリング51の下面51aにおいて環状に形成され、スプリング4と当接する環平面57aと、環平面57aの外周から下側に延出する円筒状の延出部57bとにより構成される。延出部57bは、内周側の直径がスプリング4の外径よりもやや径大な直径を有し、環平面57aに着座したスプリング4の位置決めをする。
ダンパー固定部56は、ロアーリング51の内周面の延長方向に沿って環平面57aよりも下方に延長する有底筒状に形成され、底部56aにダンパーロッド32が貫通する貫通孔59を備える。
傾斜面58A;58Bは、ロアーリング51の上面51bにおいて半周毎に設けられ、環平面57aに対する厚さが円周方向に沿って所定の勾配で漸次厚くなるように形成される。傾斜面58A;58Bは、ロアーリング51を側方視したときに、ロアーリング51の外周面に、環平面57aに対して弦を傾斜させて巻き付けた軌跡に相当する。具体的には、傾斜面58Aは、環平面57aまでの厚さが最薄となる最薄位置P1から円周方向に沿って漸次傾斜面の厚さが増加し、最薄位値P1から半周回転した位置が、最厚の最厚位置P2となるように形成される。傾斜面58Aの円周方向における最厚位置P2は、もう一つの傾斜面58Bの最薄位置P1であり、傾斜面58Aと傾斜面58Bとは垂直壁部60によって接続される。垂直壁部60は、傾斜面58Aから環平面57aに対して垂直に延長し、かつ、ロアーリング51の半径方向に延長する壁面である。傾斜面58Bは、環平面57aまでの厚さが最薄となる最薄位置P1から円周方向に沿って漸次傾斜面の厚さが増加し、最薄位値P1から半周回転した位置が、最厚の最厚位置P2となるように形成される。傾斜面58Bの円周方向における最厚位置P2は、傾斜面58Aの最薄位置P1であり、傾斜面58Bと傾斜面58Aとが垂直壁部60によって接続される。
傾斜面58A;58Bは、勾配が等しく、かつ、最薄位値P1;P1から環平面57aまでの厚さが等しく、最厚位置P2;P2から環平面57aまでの厚さが等しく設定される。なお、以下の説明において、環平面57aから傾斜面58A;58Bの最薄位置P1までの厚さを傾斜面58A;58Bの最小厚さ、環平面57aから傾斜面58A;58Bの最厚位置P2までの厚さを傾斜面58A;58Bの最大厚さとして説明する。
また、傾斜面58A;58Bは、上記2面に限らず、ロアーリング51の上面51bにおいて複数形成しても良い。
傾斜面58A,58Bの最小厚さは、車体の重量に応じて適宜設定すれば良い。最小厚さを可能な限り薄く設定することにより、ロアーリング51を軽量に構成することができる。また、最小厚さから最大厚さまでの傾斜面58A,58Bの勾配も適宜設定すれば良い。傾斜面58A;58Bの勾配は、本発明における車高調整しろであり、傾斜面58A;58Bの勾配を大きくすれば車高の調整しろが大きくなり、勾配を小さくすれば車高の調整しろが小さくなる。つまり、必要な調整しろが得られるように勾配を設定すれば良い。
よって、ロアーリング51は、傾斜面58A;58Bの最薄厚さが可能な限り薄くなるように設定し、さらに、車高の調整しろを考慮した上で、傾斜面58A;58Bの勾配を設定することにより、車高調整装置5を小型軽量化することができる。
ロアーリング51の傾斜面58A;58Bには、軸受61A;61Bがそれぞれ配設される。軸受61A;61Bは、例えばスラストころ軸受が適用され、傾斜面58A;58Bの形状に対応して半環状に形成される。当該スラストころ軸受は、複数の針状のころの軸心が放射状となるように半環状に形成され、複数のころの軸心が交差する位置が、ロアーリング51の中心と一致するように傾斜面58A;58B上に配置される。
アッパーリング52は、ロアーリング51と同一外径を有する円環状に形成され、ロアーリング51に対して軸受61A;61Bを介して上下方向に重ねて配置される。
アッパーリング52は、下面52aにロアーリング51の傾斜面58A;58Bに対応して突出する傾斜面62A;62Bを有する。傾斜面62A;62Bは、アッパーリング52の下面52aにおいて半周毎に設けられ、傾斜面58Aに対して傾斜面62Aが対面し、傾斜面58Bに対して傾斜面62Bが対面する。傾斜面62A;62Bは、ロアーリング51の漸次厚くなる傾斜面58A;58Bに対応して漸次薄くなるように形成され、傾斜面58A;58Bの勾配と同一の勾配に設定される。
具体的には、傾斜面62Aは、傾斜面58Aの最薄位置P1に対応する最厚位置Q2から円周方向に沿って漸次傾斜面の厚さが減少し、最厚位置Q2から半周回転した位置が、最薄位置Q1となるように形成される。傾斜面62Aの円周方向における最薄位置Q1は、もう一つの傾斜面62Bの最厚位置Q2であり、傾斜面62Aの最薄位置Q1と傾斜面62Bの最厚位置Q2とは垂直壁部80によって連続する。傾斜面62Bは、傾斜面58Bの最薄位置P1に対応する最厚位置Q2から円周方向に沿って漸次傾斜面の厚さが減少し、最厚位置Q2から半周回転した位置が、最薄位置Q1となるように形成される。傾斜面62Bの円周方向における最薄位置Q1は、もう一つの傾斜面62Aの最厚位置Q2であり、傾斜面62Bの最薄位置Q1と傾斜面62Aの最厚位置Q2とは垂直壁部80によって連続する。
つまり、アッパーリング52の下面52aは、ロアーリング51の上面51bを逆さにした形状に形成され、垂直壁部60と垂直壁部80とが当接するようにロアーリング51の上面51bにアッパーリング52の下面52aを重ねて配置したときにロアーリング51の上面51bと合致する形状を有する。
アッパーリング52の上面52bは、アッパーリング52をロアーリング51に重ねて配置したときに、ロアーリング51の環平面57aに平行となる環状の環平面52cを備える。なお、以下の説明において、環平面52cから傾斜面62A;62Bの最薄位置Q1までの厚さを傾斜面62A;62Bの最小厚さ、環平面52cから傾斜面62A;62Bの最厚位置Q2までの厚さを傾斜面62A;62Bの最大厚さとして説明する。環平面52cは、後述の軸受63が載置される載置面となる。
アッパーリング52の内周面には、アッパーリング52の軸心と平行に形成される歯車溝81を備える。歯車溝81には、後述のモータ54からの回転力が入力される。
アッパーリング52の上面52bには懸架装置1を車体に固定するアッパーシート53が、軸受63を介して配置される。軸受63には、例えば環状のスラストころ軸受が用いられる。
アッパーシート53は、ロアーリング51及びアッパーリング52の外径と略等しい大きさの円環状の平板部64と、平板部64の外周から下方に延出する円筒状の延出部65とを備える。平板部64は、アッパーリング52の内径よりも径大な貫通孔66を中心に有し、下面が軸受63と接触可能に円板状に形成される。平板部64の上面は、車体2と密着可能な形状に形成される。
平板部64は、懸架装置1を車体2に固定するための固定ボルト67を上面に複数本備える。固定ボルト67は、車体2に形成された取付孔2aと対応する本数,位置にそれぞれ上面に突設される。また、平板部64の上面には、モータ54を固定する複数のネジ孔68が貫通孔66の外周に設けられる。
延出部65は、平板部64の外周から下方に延出し、ロアーリング51及びアッパーリング52の外周を包囲する内径を有する円筒状に形成される。延出部65がロアーリング51及びアッパーリング52を包囲することによりロアーリング51及びアッパーリング52が延出部65によってガイドされるので、アッパーリング52を回転させたときに、アッパーリング52がロアーリング51に対して位置ずれすることを防止できる。つまり、延出部65は、アッパーリング52を回転させたときの位置ずれ防止手段である。なお、アッパーリング52が回転するときに、ロアーリング51に対する位置ずれを防止する位置ずれ防止手段を有する場合には、延出部65を設けなくとも良い。
図4(a)は、ロアーリング51とアッパーリング52との厚さが最薄となるように重ねたときの側面図を示し、図4(b)は、図4(a)に示す状態からアッパーリング52がロアーリング51に対して4分の1回転したときの側面図を示し、図4(c)は、図4(a)の状態からアッパーリング52がロアーリング51に対して略半回転したときの側面図を示す。なお、同図において軸受61A;61Bは、省略する。
図4(a)に示すように、アッパーリング52をロアーリング51の上下方向上側に重ね、垂直壁部60と垂直壁部80とを当接させたときに、ロアーリング51の環平面57aからアッパーリング52の環平面52cまでの厚さが、最も薄くなる。このときの厚さは、傾斜面58A;58Bの最大厚さに、傾斜面62A;62Bの最小厚さを加えた厚さである。
また、図4(c)に示すように、垂直壁部60と垂直壁部80とが当接した状態からアッパーリング52を半周の直前まで回転させたときに、ロアーリング51の環平面57aからアッパーリング52の環平面52cまでの厚さが、最も厚くなる。このときの厚さは、傾斜面58A;58Bの最大厚さに、傾斜面62A;62Bの略最大厚さを加えた厚さである。
よって、ロアーリング51の最大厚さにアッパーリング52の最大厚さとなる直前の厚さを加えた厚さから、ロアーリング51の最大厚さにアッパーリング52の最小厚さを加えた厚さを減じた厚さの変化が、車高調整における調整しろとなる。
モータ54は、外周に取付部70を備え、アッパーシート53のネジ孔68に対応する取付孔71を備える。モータ54には、例えば、出力軸がインナーロータとともに回転するインナーロータ型のモータ54が適用され、アッパーリング52の歯車溝81と噛み合う歯車72を出力軸に備える。
モータ54は、アッパーシート53のネジ孔68に取付孔71を位置合わせした後に、取付孔71にボルト73を貫通させてボルト73をネジ孔68と螺合させることによってアッパーシート53に固定される。
歯車72とアッパーリング52の歯車溝81とは、モータ54がアッパーシート53に固定されたときに互いに噛み合うように構成される。また、モータ54は、車体2に設けられる図外の車高制御装置から延長する電源信号線とモータ54から延長する配線とが接続され、車高制御装置から出力される信号によって正逆に回転する。本例では、モータ54が正転するときに車高が上がり、逆転するときに車高が下がるものとして説明する。なお、正転とは、ロアーリング51の傾斜面58A;58Bの厚さが増加する方向に、アッパーリング52が回転する方向を示し、逆転とは、ロアーリング51の傾斜面58A;58Bの厚さが減少する方向に、アッパーリング52が回転する方向を示す。
上記構成の車高調整装置5は、モータ54を正逆に回転させることでアッパーリング52を回転させ、アッパーリング52の傾斜面62A;62Bがロアーリング51の傾斜面58A;58Bに沿って移動することにより、アッパーリング52とロアーリング51とが互いに離間又は近接して車体2側を支点としてスプリング4の一端側を押圧することにより車高の調節が可能となる。つまり、ロアーリング51の傾斜面58A;58Bとアッパーリング52の傾斜面62A;62Bとで、一種のカム機構を構成し、ロアーリング51に対してアッパーリング52が回転することにより、ロアーリング51とアッパーリング52とが近接又は離間する構成である。
以下、車高調整装置5の懸架装置1への組み付けを説明する。
図1(b)に示すように、シェルケース31のロアースプリングシート33にスプリングコンプレッサ等によりあらかじめ圧縮したスプリング4を着座させる。次に、ダンパーロッド32の先端側に形成された段部32bと内径が係合するように形成されたワッシャ11と、ワッシャ11に当接するようにドーナツ状のブッシュ12を挿入する。次に、車高調整装置5のダンパー固定部56の下面にブッシュ12が接触するまでダンパーロッド32を介挿する。次に、ダンパーロッド32の先端からドーナツ状のブッシュ13をダンパー固定部56の上面に接触するまで挿入し、ワッシャ14を挿入してブッシュ13の上に当接させ、固定ナット15をネジ部32aと螺合させて締め付ける。次に、スプリングコンプレッサを開放し、ロアースプリングシート33と車高調整装置5の着座部53aにスプリング4を着座させることにより車高調整装置5が懸架装置1を構成する構成要素の一つとして組み付けられる。
次に、懸架装置1を車体2に組み付ける。
図1(a),(b)に示すように、懸架装置1は、車高調整装置5を上方にして車体2に取り付けられる。まず、車体2に形成された取付孔2aにアッパーリング52の固定ボルト67を介挿して車体2の上面側に突出させ、固定ボルト67にナット2bを螺合させて締め付けることで懸架装置1の一端側が車体2に固定される。また、バネ下部材を構成するサスペンションアーム7の先端に取り付けられたナックル8の上部に形成される環状のシェルケース結合部8aにシェルケース31の下部を挿入し、締付ボルトを締め付けることにより懸架装置1の他端側が車体2のバネ下部材に固定される。
次に、車体2側の図外の車高制御装置から延長する配線とモータ54から延長する配線とを接続する。
そして、車高制御装置が、電力としてモータ54に供給する信号を出力することにより、モータ54を正転又は逆転駆動してアッパーリング52をロアーリング51に対して回転させ、アッパーリング52をロアーリング51の傾斜面58A;58Bに沿って移動させることで車高の調整がなされる。
以下、ロアーリング51及びアッパーリング52の動作を用いて車高の調整について説明する。
図4(a)に示すように、懸架装置1において車高調整装置5は、ロアーリング51の垂直壁部60とアッパーリング52の垂直壁部80とが当接した状態を初期状態とする。車高を上げる場合には、車高制御装置からモータ54にアッパーリング52を正転させる信号を出力してモータ54を駆動し、ロアーリング51の傾斜面58A;58Bの高さが高くなる方向にアッパーリング52を回転させる。アッパーリング52が正転することで、図4(b),(c)に示すように、ロアーリング51とアッパーリング52との厚さが厚くなり、ロアーリング51の着座部53aがスプリング4の一端側を押圧することで車高を高くすることができる。
また、車高を下げる場合には、車高制御装置からモータ54にアッパーリング52を逆転させる信号を出力してモータ54を駆動し、ロアーリング51の傾斜面58A;58Bの高さが低くなる方向にアッパーリング52を回転させる。アッパーリング52が逆転することで、ロアーリング51とアッパーリング52との厚さが薄くなり、ロアーリング51の着座部53aがスプリング4の一端側を押圧する力が弱まることにより車高を低くすることができる。
以上、説明したように本発明にかかる車高調整装置5は、マクファーソン式サスペンションにおける従来のアッパースプリングシートに換えて、アッパースプリングシートの機能を上下方向に分割するように、ロアーリング51とアッパーリング52とにより構成し、ロアーリング51とアッパーリング52とが互いに接触する面に、互いに合致する傾斜面58A;58B;62A;62Bを形成し、アッパーリング52をロアーリング51に対して回転させる回転駆動手段を備えるだけで良いので、車高調整装置5を簡単な構成とすることができる。
即ち、車高調整装置5のロアーリング51及びアッパーリング52の厚さと、傾斜面58A;58B;62A;62Bの勾配とを車体2にとって最適となるように設定することで、車高調整装置5を薄型にして小型軽量に構成することができる。また、車高調整装置5が小型軽量に構成されることで、車高調整装置5を懸架装置に設ける際の設計の自由度を向上させることができる。
上記例では、車高調整装置5をマクファーソン式ストラットの車体側に設けたが、ダンパーユニット3のロアースプリングシート33側に設けても良い。
図5(a)は、他の形態の懸架装置に車高調整装置5を設けた例示図である。図5(b)は、スプリング4と車高調整装置5との関係を示す部分拡大図である。
また、本発明の車高調整装置5は、マクファーソン式ストラット以外の懸架装置に適用しても良い。図5(a)に示すように、他の形態としての懸架装置は、車体2に回動可能に取り付けられ、後方に延長するアーム7と車体2との間にスプリング4を備える。スプリング4は、車体2に直接設けられたスプリングシート91と、バネ下部材であるアーム7に設けられたスプリング受部92との間に介挿される。スプリング4とスプリング受部92との間には車高調整装置5が配置される。
本形態は、車高調整装置5を上下逆向きにしてスプリング受部92に配置した点と、モータ54をロアーリング51の内周面側に固定した点と、歯車72がモータ54の回転軸の軸方向に移動可能に取り付けられる点とで上記例と異なる。
車高調整装置5を上下逆向きにしてスプリング受部92に配置することにより、スプリング受部92によって車高調整装置5を保護することができる。また、モータ54をロアーリング52の内周面側に固定することにより、車高調整装置5を上記例よりもさらに小型化することができる。また、歯車72がモータ54の回転軸の軸方向に移動可能に取り付けられることにより、歯車72がアッパーリング52を回転させてロアーリング51とともにモータ54が移動しても、歯車72と歯車溝81との噛み合いを維持することができる。本形態のように構成しても、上記例と同様に車高を調整することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
1 懸架装置、2 車体、3 ダンパーユニット、4 スプリング、5 車高調整装置、
7 サスペンションアーム、8 ナックル、32 ダンパーロッド、
33 ロアースプリングシート、51 ロアーリング、52 アッパーリング、
53 アッパーシート、53a 着座部、54 モータ、
58A;58B;62A;62B 傾斜面、72 歯車、
P1;Q1 最薄位値、P2;Q2 最厚位置。

Claims (4)

  1. 車体とバネ下部材との間に介挿されるスプリングを伸縮させて車体の車高を調整する車高調整装置であって、
    前記スプリングの一端側が着座する着座部と、当該着座部の反対側に形成され、周方向に沿って漸次傾斜する傾斜面とを有する第一の円環体と、
    前記第一の円環体における傾斜面と合致する傾斜面を有し、回転駆動手段と接続されて前記第一の円環体に対して回転する第二の円環体とを備える車高調整装置。
  2. 前記第一の円環体の傾斜面、又は、前記第二の円環体の傾斜面に軸受を備える請求項1に記載の車高調整装置。
  3. 車体又は前記バネ下部材と前記第二の円環体との間に軸受を備える請求項1又は請求項2に記載の車高調整装置。
  4. 前記第一の円環体に対する前記第二の円環体の位置ずれを防止する位置ずれ防止手段を備える請求項1乃至請求項3いずれかに記載の車高調整装置。
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