JP2012223117A - 解凍装置 - Google Patents

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Takayuki Morii
高之 森井
Ayako Fujiwara
綾子 藤原
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Abstract

【課題】 過加熱状態となった被解凍物を、冷却水の気化による気化冷却ですみやかに冷却することのできる解凍装置を得ること。
【解決手段】
被解凍物1を載置した解凍室2に、上部電極37と下部電極38、並びに、蒸気供給管3と冷却水供給管4を接続する。解凍室2底部の冷却水溜めスペース13に蒸気発生用電熱ヒータ14,15を取り付ける。真空ポンプ5を冷却水タンク22と循環ポンプ23とエゼクタ24,25とで構成する。冷却水タンク22を低温チラー31と接続する。
解凍室2の被解凍物1が部分的に過加熱状態となった場合に、被解凍物1を気化冷却することができ、気化潜熱による大きな熱量で過加熱状態をすみやかに解消することができる。
【選択図】
図1

Description

この発明は、冷凍された食肉や魚などの被解凍物を、高周波誘電加熱により解凍することのできる解凍装置に関する。
従来の解凍装置は、解凍室内に対向して配置した上部電極と下部電極の間に被解凍物を配置して、電極からの高周波により被解凍物を誘電加熱するもので、被解凍物の形状にかかわらず被解凍物の全体を均一に加熱して解凍することができるものである。
上記従来の解凍装置では、未だなお、被解凍物の全体を均一に解凍することができない問題があった。これは、被解凍物の種類や表面形状により、被解凍物の表面温度が部分的に高くなる過加熱状態となってしまい、被解凍物の全体を均一に解凍することができなくなるのである。
特公昭51−15100号公報
解決しようとする課題は、部分的に過加熱状態となった被解凍物を、冷却水の気化による気化冷却ですみやかに冷却することにより、被解凍物の全体を均一に解凍できるようにすることである。
本発明は、解凍室内に対向して配置した上部電極と下部電極の間に被解凍物を配置し、電極からの高周波により被解凍物を誘電加熱するものにおいて、解凍室を密閉状とし、当該解凍室を大気圧以下の真空へ減圧する真空ポンプに接続して、解凍室へ所定温度の蒸気を供給する蒸気供給管を接続して、当該供給蒸気により被解凍物を蒸気加熱すると共に、解凍室へ所定温度の冷却水を供給する冷却水供給管を接続して、被解凍物が冷却水の気化による気化冷却を行うものである。
本発明は、解凍室へ冷却水供給管を接続したことにより、解凍室へ蒸気を供給して、あるいは、高周波誘電加熱により被解凍物が部分的に過加熱状態となった場合に、冷却水供給管から被解凍物へ冷却水を供給することによって、被解凍物を気化冷却することができ、気化潜熱による大きな熱量で過加熱状態をすみやかに解消して、被解凍物の全体を均一に解凍することができる。
本発明に係る解凍装置の実施例を示す構成図。
本発明は、解凍室へ所定温度の冷却水を供給する冷却水供給管を接続するものであるが、冷却水供給管の解凍室側には複数のスプレーノズルを取り付けて、このスプレーノズルから被解凍物へ冷却水を噴射することが望ましい。
図1において、被解凍物1を収容した解凍室2と、解凍室2内に対向して配置した上部電極37と下部電極38、解凍室2へ解凍用の蒸気を供給する蒸気供給管3と、解凍室2へ気化冷却用の冷却水を供給する冷却水供給管4、及び、真空ポンプ5とで解凍装置を構成する。上部電極37と下部電極38は、図示はしないが解凍室2の外部に設けた高周波電源と接続する。
蒸気供給管3は図示しないボイラー等の蒸気源と接続すると共に、蒸気圧力調節弁6,7を取り付け、蒸気分岐管8,9,10,11を介して解凍室2と接続する。
解凍室2は密閉状として、その大きさは被解凍物1の大きさに合わせた適宜の大きさとする。解凍室2の下部に被解凍物1を載置する載置台12を取り付ける。載置台12の上下空間は、蒸気や液体が自由に通過することができるようにする。また、載置台12の下部空間に冷却水溜めスペース13を設ける。
冷却水溜めスペース13の左右側に、蒸気発生用電熱ヒータ14,15を取り付ける。この蒸気発生用電熱ヒータ14,15へ通電することによって、冷却水溜めスペース13の冷却水を昇温させて気化した蒸気で解凍室2内の被解凍物1を真空蒸気解凍することができるものである。真空蒸気解凍をすることで熱を奪われた蒸気は凝縮して復水となり、冷却水溜めスペース13へ滴下して、再度、蒸気発生用電熱ヒータ14,15で加熱されて蒸気となる。
本実施例においては、被解凍物の加熱方法として、電極37,38による誘電加熱、並びに、蒸気発生用電熱ヒータ14,15で蒸気を発生させる蒸気加熱と、蒸気供給管3から供給する蒸気による蒸気加熱の3通りの例を示したが、これらの加熱方法を被解凍物の種類や量や形状などに応じて適宜使用することにより、解凍をスムーズに実施することができる。
冷却水供給管4を上下に分岐して分岐管16,17と接続する。上方の分岐管16を解凍室2への冷却水供給管とする。分岐管16を解凍室2内部まで延設して延設管18と接続し、この延設管18の端部に冷却水を噴射するスプレーノズル19,20を取り付ける。また、延設管18の右側端部を、載置台12の下部まで延長した管路21を取り付ける。この管路21によって冷却水の一部を直接、冷却水溜めスペース13へ供給することができるものである。分岐管16,17の下方の分岐管17は、後述する真空ポンプ5を構成する冷却水タンク22と接続する。
真空ポンプ5を、冷却水タンク22と循環ポンプ23と第一のエゼクタ24、及び、第二のエゼクタ25で構成する。冷却水タンク22に所定量の冷却水26を溜め置き、この冷却水26を循環ポンプ23でエゼクタ24,25へ供給することによって、エゼクタ24,25の吸込室27,28で吸引力を発生するものである。なお、第一エゼクタ24の吸込室27は、管路29により解凍室2の上部スペースと接続し、第二エゼクタ25の吸込室28は管路30により載置台12の下部スペースと接続する。従って、第二エゼクタ25は、冷却水溜めスペース13の一部の冷却水をも吸引して冷却水タンク22へと流下させるものである。冷却水タンク22と循環ポンプ23とエゼクタ24,25を連通する循環路34を分岐して余剰水排出管35を接続する。
冷却水タンク22に管路32,33を介して低温チラー31と接続する。この低温チラー31は、冷却水タンク22内の冷却水26を低温チラー31内へ循環させて、冷却水26の温度を所定の低温度、例えば、5〜20℃程度の温度に維持することができるものである。
解凍室2内に載置した被解凍物1を解凍するは、ます、循環ポンプ23を駆動してエゼクタ24,25の吸引力で解凍室2内の残存空気を吸引して系外へ排出する。解凍室2内が所定の真空状態となった時点で、蒸気供給管3から所定の圧力すなわち温度、例えば5〜20℃程度の低温蒸気を解凍室2内へ供給することで被解凍物1は蒸気加熱により解凍される。また、上下の電極37,38へ高周波電源から通電することで、被解凍物1は誘電加熱により解凍される。
蒸気発生用電熱ヒータ14,15へ通電することで、冷却水溜めスペース13内の冷却水を加熱して蒸気を発生し、被解凍物1を蒸気加熱により解凍することもできる。被解凍物1に熱を奪われた蒸気は凝縮して復水となり、冷却水溜めスペース13へと滴下する。冷却水溜めスペース13の冷却水の一部は、第二エゼクタ25に吸引され冷却水タンク22へと至る。
解凍室2の被解凍物1が誘電加熱により、あるいは、蒸気加熱により部分的に過加熱状態となった場合に、冷却水供給管16から被解凍物1へ冷却水を供給することによって、被解凍物1を気化冷却することができ、気化潜熱による大きな熱量で過加熱状態をすみやかに解消して、被解凍物1の全体を均一に解凍することができる。
被解凍物1の温度状態は、図示はしていないが、複数の温度センサを被解凍物1に取り付けておくことによって検出することができる。
被解凍物1が部分的に過加熱状態となった場合に、解凍室2へ冷却水を供給して気化冷却することができる。
1 被解凍物
2 解凍室
3 蒸気供給管
4 冷却水供給管
5 真空ポンプ
12 載置台
13 冷却水溜めスペース
14,15 蒸気発生用電熱ヒータ
16 分岐管
17 分岐管
18 延設管
19,20 スプレーノズル
22 冷却水タンク
23 循環ポンプ
24 第一のエゼクタ
25 第二のエゼクタ
31 低温チラー
37 上部電極
38 下部電極

Claims (1)

  1. 解凍室内に対向して配置した上部電極と下部電極の間に被解凍物を配置し、電極からの高周波により被解凍物を誘電加熱するものにおいて、解凍室を密閉状とし、当該解凍室を大気圧以下の真空へ減圧する真空ポンプに接続して、解凍室へ所定温度の蒸気を供給する蒸気供給管を接続して、当該供給蒸気により被解凍物を蒸気加熱すると共に、解凍室へ所定温度の冷却水を供給する冷却水供給管を接続して、被解凍物が冷却水の気化による気化冷却を行うことを特徴とする解凍装置。
JP2011092396A 2011-04-18 2011-04-18 解凍装置 Withdrawn JP2012223117A (ja)

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