JP2012222508A - 画像処理装置および画像処理プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】対象画像から高い精度でゴミ影部を検出することのできる画像処理装置を提供する。
【解決手段】撮像素子に撮像された処理対象画像に移り込む影部の輝度情報を用いて、光学部材に付着したゴミによるゴミ影部かを判定する輝度判定部63と、影部の色相情報を用いて、ゴミ影部かを判定する色相判定部64と、影部の彩度情報を用いて、ゴミ影部かを判定する第1彩度判定部65と、第2彩度判定部66と、を有し、影部が、輝度判定部、色相判定部及び第1彩度判定部においてゴミ影部と判定された場合、ゴミ影部と判定し、影部が、輝度判定部及び色相判定部においてゴミ影部と判定され、第1彩度判定部においてゴミ影部と判定されなかった場合、第2彩度判定部における判定を行い、第2彩度判定部においてゴミ影部と選択された場合、ゴミ影部と判定するゴミ判定部を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、画像処理装置および画像処理プログラムに関する。
デジタルカメラなどの撮像装置では撮像光路上にあり撮像素子の近傍に配置された光学フィルタ等の光学部材にゴミが付着すると、付着したゴミにより生じたゴミ影が撮像画像に現れ、その部分が画像欠陥となる。特にレンズ交換式の撮像装置では、レンズ交換時に塵や埃などのゴミが内部に侵入しやすい。このような問題を解決するため、補正対象の画像におけるゴミ影による透過率の変化(各画素における輝度情報の変化)からゴミを検出し、ゴミ影を削除する補正を行う技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2004−220553号公報
しかしながら、ゴミ影部分の光の透過率(輝度変化)に基づくゴミ影の検出では、被写体像をゴミ影として誤検出してしまうことがある。
本発明の課題は、対象画像から高い精度でゴミ影を検出することのできる画像処理装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、撮像素子(13)に撮像された処理対象画像に移り込んでいる影部の輝度情報を用いて、光学部材(12)に付着したゴミによるゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定する輝度判定部(63)と、前記影部の色相情報を用いて、前記ゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定する色相判定部(64)と、第1の式を用いて求めた前記影部の彩度情報を用いて、前記ゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定する第1彩度判定部(65)と、前記第1の式と異なる第2の式を用いて求めた前記影部の彩度情報を用いて、前記ゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定する第2彩度判定部(66)と、を有し、前記影部が、前記輝度判定部(63)、前記色相判定部(64)及び前記第1彩度判定部(65)において前記ゴミ影部の可能性がある影部と判定された場合、該影部をゴミ影部と判定し、前記影部が、前記輝度判定部(63)及び前記色相判定部(64)において前記ゴミ影部の可能性がある影部と判定され、前記第1彩度判定部(65)において前記ゴミ影部の可能性がある影部と判定されなかった場合、さらに前記第2彩度判定部(66)における判定を行い、該第2彩度判定部(66)において前記ゴミ影部の可能性がある影部と選択された場合、ゴミ影部と判定するゴミ判定部を備えること、を特徴とする画像処理装置(50)である。
請求項2に記載の発明は、撮像素子(13)に撮像された処理対象画像に移り込んでいる影部の輝度情報を用いて、光学部材(12)に付着したゴミによるゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定する輝度判定部(63)と、前記影部の色相情報を用いて、前記ゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定する色相判定部(64)と、第1の式を用いて求めた前記影部の彩度情報を用いて、前記ゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定する第1彩度判定部(65)と、前記第1の式と異なる第2の式を用いて求めた前記影部の彩度情報を用いて、前記ゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定する第2彩度判定部(66)と、を有し、前記輝度判定部(63)は、前記影部の輝度を検出可能で、前記影部の輝度が閾値以上、前記輝度判定部(63)、前記色相判定部(64)及び前記第1彩度判定部(65)においてゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定し、前記影部の輝度が前記閾値より低い場合、前記輝度判定部(63)、前記色相判定部(64)及び前記第2彩度判定部(66)においてゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定するゴミ判定部を備えること、を特徴とする画像処理装置(50)である。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像処理装置(50)であって、前記第2の式は、前記第1の式よりも、前記画像処理装置(50)における演算付加が大きいこと、を特徴とする画像処理装置(50)である。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置(50)であって、前記第1彩度判定部(65)及び前記第2彩度判定部(66)は、影部外の彩度に対する影部内の彩度の比が1より小さい場合、前記ゴミ影部の可能性がある影部であると判定すること、を特徴とする画像処理装置(50)である。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置(50)の機能をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムである。
本発明によれば、対象画像から高い精度でゴミ影を検出することのできる画像処理装置を提供できる。
レンズ交換式のカメラの構成を示す図である。 カメラと画像処理装置を構成するパーソナルコンピュータ(PC)および周辺装置を示すブロック図である。 ゴミ影補正処理を行う画像処理装置の機能ブロック図である。 画像処理装置におけるゴミ影判定部の機能ブロック図である。 HSV変換処理の六角錐モデルを表す概念図である。 画像処理装置におけるゴミ影補正処理のフローチャートである。 第1実施形態の彩度判定を示すフローチャートである。 第2実施形態の彩度判定を示すフローチャートである。
(第1実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、レンズ交換式のカメラ1の構成を示す図である。図2は、カメラ1と画像処理装置を構成するパーソナルコンピュータ(PC)30および周辺装置を示すブロック図である。
カメラ1は、被写体像を電気信号に変換した画像データとして出力する電子スチルカメラである。
カメラ1は、カメラ本体2と、カメラ本体2に対して着脱可能な撮像レンズ3とにより構成されている。撮像レンズ3は、複数の光学レンズ群(図1においては1枚のレンズで示す)から成る結像光学系3Lを備えている。
カメラ1は、結像光学系3L(撮像レンズ3)とカメラ本体2とを備える。
カメラ本体2は、シャッター11、光学フィルタ12、撮像素子13、画像処理部14、操作部15、表示部16、メモリカード用インターフェース部17、外部インターフェース部18、電源19、制御部20等を備えている。
シャッター11は、結像光学系3Lから撮像素子13へ向かう撮影光を遮蔽および通過させることによって、露光時間を調整する。
光学フィルタ12は、撮像に際して偽色(色モアレ)等の発生を防止する光学ローパスフィルタ等によって構成される。なお、符号4は、この光学フィルタ12の表面に付着した塵や埃などのゴミを示す。このような撮影光の光路上にあって撮影光を透過する光学フィルタ12にゴミ4が付着していると、撮像素子13によって取得される画像データのなかに、ゴミ4の影響を受けた画素が含まれる場合がある。
撮像素子13は、CCDやCMOS等の光電変換素子であって、複数の画素から構成される矩形形状の撮像領域を有している。そして、撮像素子13は、その結像面に結像された像を電気信号に変換し、被写体像に対応する画像信号(撮像信号)を出力する。撮像素子13から出力された画像信号は、所定のアナログ信号処理の後、A/D変換されて画像処理部14に入力される。
画像処理部14は、撮像素子13から入力された画像データに対して、補間,階調変換や輪郭強調などの画像処理を行う。
なお、本実施形態のカメラ1では、撮像素子13において、画像処理部14に供給される画像データはRGB表色系で示されるものとする。画像データを構成する各々の画素には、RGBの何れか1つの色成分の色情報が存在する。ここで、撮像素子13を構成する1つの光電変換素子を画素と言うが、この画素に対応した画像データの1単位も画素と言う。また、画像も複数の画素から構成される概念である。画像処理が完了した画像データは、補間処理が完了し、各画素にはRGBのすべての色成分の色情報が存在するものとする。
操作部15は、撮影者が撮影タイミング等を決定する信号を入力するレリーズボタンや、モード切り換え用の選択ボタン等を備えている。そして、操作部15は、それらの操作情報を制御部に入力する。
表示部16は、LCD等によって構成され、カメラ1における各種設定メニュー、撮像素子13による撮像画像やメモリカードに格納された画像データに基づく再生画像を表示する。
メモリカード用インターフェース部17は、メモリカード(カード状のリムーバブルメモリ)40とのインターフェースをとる。
外部インターフェース部18は、所定のケーブルや無線伝送路を介してPC30等の外部装置とのインターフェースをとる。
電源19は、カメラ1の各機能部に電力を供給する。
制御部20は、カメラ1における各機能部を統括制御する。すなわち、制御部20は、操作部15におけるレリーズスイッチから撮影指示信号が入力されると、シャッター11を駆動制御して露光動作等の撮影動作を制御する。また、制御部20は、撮像素子13で取得されて画像処理部14で画像処理が行われて入力された画像データを、メモリカード用インターフェース部17に着脱可能に取り付けられたメモリカード40等に記憶させ、保存する。さらに、制御部20は、メモリカード40等に記憶された画像データを呼び出し、表示部16に表示させる。
上記のように構成されたカメラ1は、撮影時において制御部20によって制御されて、下記のように作用する。
操作者によって操作部15のレリーズボタンが押圧操作されると、シャッター11を所定時間開放する。撮像素子13は、結像光学系3Lにより撮像領域に結像された光学像に対応する画像信号を生成する。撮像素子13によって生成された画像信号は、画像データとして画像処理部14に入力され、画像処理部14によって所定の画像処理が施される。そして、画像処理部14で画像処理された画像データに基づいて表示部16に撮影画像を表示すると共に、その画像データに必要に応じてJPEG等による圧縮処理を施してメモリカード用インターフェース部17に装着されたメモリカード40に記憶・保存する。また、外部インターフェース部18を介して接続された後述するPC30に、画像データを送出する。
ここで、メモリカード40に記憶・保存され、または、外部インターフェース部18を介してPC30に送出される画像データは、たとえば、Exifファイルに記録される。Exifファイルには、絞り値、カメラ名,カメラメーカー名,シャッター速度および露光補正等の露出条件、撮影時刻などの付加情報が共に記録される。
パーソナルコンピュータ(PC)30は、図示しないが、CPU、メモリ、ハードディスク、メモリカード40とのインターフェースをとるメモリカード用インターフェース部、ケーブルや無線伝送路を介してカメラ1等の外部装置とのインターフェースをとる外部インターフェース部等を備えている。また、PC30には、モニタ31やプリンタ32等が接続されており、CD−ROM33に記録されたゴミ影補正処理に係るアプリケーションプログラムが予めインストールされている。
つぎに、図3〜図6を参照して、撮影された対象画像データにおけるゴミ影を補正する処理(ゴミ影補正処理)について説明する。
図3は、ゴミ影補正処理を行う画像処理装置50の機能ブロック図である。図4は、画像処理装置50におけるゴミ影判定部60の機能ブロック図である。図5は、HSV変換処理の六角錐モデルを表す概念図である。図6は、画像処理装置50におけるゴミ影補正処理のフローチャートである。図7は、図6のステップ10の彩度比判定のフローチャートである。
ゴミ影補正処理は、メモリカード30を介して提供された、または、カメラ1の外部インターフェース部18から伝送された画像処理完了後の画像データに対して、PC30によって行われる。前述したように、PC30には、ゴミ影補正処理のアプリケーションプログラムがインストールされており、PC30はこのプログラムを実行することによって、ゴミ影補正処理を行う画像処理装置として機能する。
PC30とプログラムとによって機能する画像処理装置50は、図3に示すように、ゴミ影領域を検出するゴミ影判定部60と、ゴミ影判定部60によって判定されたゴミ影情報に基づいてそのゴミ影を補正する補正部51と、を備えている。
ゴミ影判定部60は、機能ブロック図である図4に示すように、連結領域判定部61と、対象領域抽出部62と、輝度判定部63と、色相判定部64と、第1彩度判定部65と、第2彩度判定部66と、誤検出排除部67と、を備えている。
連結領域判定部61は、対象画像における各画素の明るさ(たとえば輝度)情報から、ゴミ影の可能性のある領域を抽出する。ゴミ影は、たとえば光学フィルタ12の前面に付着したゴミ4(図1参照)によるゴミ影を撮影することで生ずる。以下、このようなゴミ4(図1参照)によるゴミ影によって生じたゴミ影領域を例として説明する。
連結領域判定部61によるゴミ影の検出は、対象画像を形成するRGBによる各画素の画像データをHSV変換して色相平面、彩度平面を求め、RGBから輝度平面を求め、さらにその輝度勾配を求めて行う。
ここで、HSV変換について説明する。
図5は、HSV変換の六角錐モデルの概念図である。明度値Vの座標軸は六角錐の中心軸で表され、彩度Sの座標軸は六角錐の中心軸に直交する軸で表され、色相Hは六角錐の中心軸を回転する回転角で表される。
明度値V(Valu)、色相値H(Hue)および彩度値S(Saturation)の各画素の要素は、RGB画像データにおける各画素のRGB要素から、以下の数式(1)〜(10)を用いて変換される。
Vmax=max{R,G,B}・・・(1)
Vmin=min{R,G,B}・・・(2)
として、
V= Vmax ・・・(3)
S=(Vmax−Vmin)/Vmax ・・・(4)
H=(π/3)(b−g) (R=Vmaxのとき) ・・・(5)
H=(π/3)(2+r−b) (G=Vmaxのとき) ・・・(6)
H=(π/3)(4+g−r) (B=Vmaxのとき) ・・・(7)
ただし、
r=(Vmax−R)/(Vmax−Vmin) ・・・(8)
g=(Vmax−G)/(Vmax−Vmin) ・・・(9)
b=(Vmax−B)/(Vmax−Vmin) ・・・(10)
なお、式(5)〜(7)で変換された結果、H<0の時には、Hに2πを加える。また、Vmax=0の時は、S=0,H=不定となる。
連結領域判定部61では、対象画像を構成する各画素について、上述の式(1)〜(10)で示すHSV変換処理を実行する。その後、輝度値Yを求め、対象画像平面に対応する輝度平面を生成する。
輝度情報Yの求め方は、人間の見た目と近い輝度情報を得るためには次のような算式が使用される。
Y=(0.299*R+0.589*G+0.114*B)/255・・・(11)
ついで、連結領域判定部61は、上記のようにして求められた輝度平面に対して逆ガンマ補正をかけ、入出力の関係を線形に戻す。
すなわち、逆ガンマ補正後のY’は、輝度値Yを使って、
Y’=(Y)γ・・・(12)
によって算出する。
これは、画像処理装置50に入力された対象画像は表示装置等に対応すべくガンマ補正によって明るさ,調子,色のバランスなどの調整が行われているが、以降の画像処理を容易とするために入出力が線形となるように戻すための処理である。
そして、連結領域判定部61は、このようにして得られた輝度平面Y’に対して、縦方向横方向に微分フィルタをかけてそれぞれの差分Δf(i,j),Δf(i,j)を求め、下記式(13)によって画素の勾配(grad)を計算し、これによって輝度勾配平面を得る。
Figure 2012222508
輝度勾配平面では、ゴミ影の周縁部では高い画素値を示し、空などの一様な平面では低い画素値を示す。つまり、エッジ部分では高い画素値を示し、これによってゴミ影のエッジ部分を検出できる。
また、連結領域判定部61は、所定の閾値を設定して、輝度勾配平面を2値画像に変換する。すなわち、閾値より高い輝度勾配値を有する画素を「1」、閾値より低い輝度勾配値を有する画素を「0」と置換する。本実施形態では、閾値を0.3とする。
そして、連結領域判定部61は、このようにして得られた2値画像から、「1」の画素が連結した領域(連結画素領域)を抽出する。連結画素領域とは、たとえば、矩形の画素の4辺の内の少なくとも1辺で連続した(4近傍の)画素領域とする。この連結画素領域が、ゴミ影によるゴミ影の可能性のある領域である。
対象領域抽出部62は、連結領域判定部61によって抽出された連結画素領域の中から、ゴミ影のサイズ(大小)に基づいてゴミ影部の可能性のある領域を抽出する。
ここで、対象領域抽出部62は、連結画素領域からゴミ影部の可能性のある領域を抽出する際において、ゴミ影を生じさせるゴミ影の大きさを基準とする。
まず、ゴミ影の大きさ判定の基準となる方法について説明する。
ここでは、一般的なゴミのサイズである最小100μm×100μm〜最大400μm×400μmのゴミによって投影されるゴミ影を検出対象とするように画素数によって規定された閾値を基準とし、連結画素領域の大きさがこの閾値内に含まれるものが補正対象となり得るゴミ影であるとしてゴミ影部の可能性のある領域と判定し、選択する。
輝度判定部63は、先の連結領域判定部61において説明したHSV変換によって求められた輝度値Yと画像平面に対応する輝度平面とを用い、連結画素領域における内外の輝度を比較する。ここで、ゴミ影は、内部の輝度が周辺の輝度に比較して低く、輝度比は1よりとても小さい。このため、1より小さい所定の閾値を設定し、連結画素領域の輝度比がこの閾値より小さいに場合にのみ、補正対象となり得るゴミ影であるとしてゴミ影部の可能性のある領域と判定し、選択する。
色相判定部64は、先の連結領域判定部61において説明したHSV変換によって、各画素の色相値Hを求めて画像平面に対応する色相平面を生成する。色相判定66は、色相値Hと色相平面とを用い、連結画素領域における内外の色相を比較する。ここで、ゴミ影は、輝度には大きく影響するものの色相にはほとんど影響を与えず、連結画素領域の内外における色相比はほとんど1に近い。このため、1に近い所定の範囲を設定し、色相比がこの範囲内にある場合にのみ、補正対象とすべきゴミ影であるとしてゴミ影部の可能性のある領域と判定し、選択する。
第1の彩度判定部65は、先の連結領域判定部61において説明したHSV変換によって、各画素の彩度値Sを求めて画像平面に対応する彩度平面を生成する。第1の彩度判定部65は、彩度値Sと彩度平面とを用い、連結画素領域における内外の彩度を比較する。
このような彩度比による判定を行う理由は、以下の通りである。
ゴミ部分では、ゴミ周辺の輝度よりゴミ内部の輝度が低く、輝度比は1よりとても小さい。そして、ゴミ影は色相情報にほとんど影響を与えないので、ゴミ内外で色相比はほとんど1に近い。しかし、画像によっては輝度比が1より小さく、色相比がほとんど1に近いような被写体が存在し、この2つの条件だけでは誤検出を起こしてしまうからである。
そこで、ゴミ内外の彩度比を判定に組み込む。一般的にゴミは影であり、黒っぽい点像として画像に写り込む。したがって、ゴミ部分の彩度値は周辺部に比べて低くなり、ゴミ内外の彩度比は1よりも小さくなる。反対に、ゴミではない被写体部分での彩度比は1より大きくなる箇所も存在する。この特徴を使って判別することで、抽出してきたエリアがゴミであるか、被写体であるかを区別することができ、誤検出を排除してゴミの検出精度を高めることが出来る。
この第1の彩度判定における彩度の算出には、上で説明した、HSV変換式中の彩度の式(4)を用いる。
S=(Vmax−Vmin)/Vmax ・・・(4)
しかし、上記式(4)では、Vmaxとの比を取っているため、画像中の暗い部分で低彩度とならないことがあり、すなわち、ゴミ部分でも周辺との彩度比を計算したときに、1よりも大きな値となってしまうことがある。例えば、R=12、G=7、B=3という暗いピクセルがあり、この彩度を上記算式で求めると、
(12−3)/12=0.75
となり、最大値1の彩度に対して0.75とかなり高い値となってしまう。
ゴミの判別条件として彩度比が1以下であることを用いると、濃いゴミが検出されないという問題が生じてしまう。彩度比が1以上を許してしまうと、誤検出が発生してしまう。この問題を解決するために用いるのが、本実施形態では、第2の彩度判定部66を用いる。第2の彩度判定部においては、上式(4)の代わりに、彩度Sを修正彩度Sとして以下の式により求める。
Figure 2012222508
上述した、R=12、G=7、B=3という暗いピクセルについて、この修正彩度Sで計算してみると、最大値1の彩度に対して0.03となり、暗い部分で彩度が低い値で算出される。
この修正彩度Sを用いることで、画像全体の暗い部分の彩度を人間の感覚にそった値で算出でき、ゴミ検出パラメータの彩度比パラメータも範囲を限定することで誤検出を排除することができる。
しかし、上式(14)を用いた計算を全ての画素領域に対して行うと、式(4)と比べて式が複雑であるため、処理速度が遅くなる。このため、明るさ判定及び色相判定の結果と、第1彩度判定との結果が異なる場合のみ、上式(14)を用いて大絵彩度判定部66による第2彩度判定を行う。
そして、補正部51は、ゴミ影判定部60によって判定・選択されたゴミ影領域に対して、その影響を低減する画像補正を行う。
つぎに、図6に示すフローチャートに従って、画像処理装置50におけるゴミ影補正処理の流れを説明する。また、図6、図7および以下の説明中、ステップを「S」とも略記する。
画像処理装置50は、メモリカード40を介して、または、カメラ1の外部インターフェース部18を介して入力された補正対象画像データを読み込む(S01)。
読み込んだ対象画像データの、RGBデータから輝度Yを求める(S02)。
輝度Yに対して逆ガンマ補正してY’を求め、輝度平面Y’に平均化フィルタをかけてノイズ処理を行う(S03)。
その後、Yの勾配(Ygrad)を計算する(S04)。
輝度勾配Ygradが閾値以上のエリアを抽出する(S05)。
続いて、連結領域判定部61により連結画素領域を抽出する(S06)。
さらに、抽出された連結画素領域の大きさ判定を行う(S07)。
次いで、輝度判定部63によって、連結画素領域における内外の輝度比に基づいてゴミ影部の可能性のある領域に該当するか否かを判定する(S08)。
さらに、色相判定部64によって、連結画素領域における内外の色相比に基づいてゴミ影部の可能性のある領域に該当するか否かを判定し(S09)、次に彩度判定を行う(S10)。
図7は図6における彩度判定(S10)を詳細に説明するフローチャートである。
まず、第1彩度判定部65によって、式(4)を用いた連結画素領域の彩度比の判定(第1彩度判定)を行う(S101)。明るさ判定及び色相判定によりゴミ影部の可能性のある領域であると判定されているが、第1彩度判定の結果によるとゴミ影部の可能性のある領域と判定されなかった場合(S101,NO)、第2彩度判定部66による第2彩度判定を行う(S102)。
一方、明るさ判定及び色相判定によりゴミ影部の可能性のある領域であると判定され、さらに第1彩度判定の結果によってもゴミ影部の可能性のある領域と判定された場合(S101,YES)、彩度判定においてゴミ影部の可能性のある領域と判定されたものとして(S103)、図6のフローに戻る。
また、第2彩度判定部66による第2彩度判定の結果、ゴミ影部の可能性のある領域と判定された場合(S102,YES)も、彩度判定においてゴミ影部の可能性のある領域と判定されたものとして(S103)、図6のフローに戻る。
第2彩度判定部66による第2彩度判定の結果、ゴミ影部の可能性のある領域と判定されなかった場合(S102,NO)、彩度判定においてゴミ影部の可能性のある領域ではないと判定されたものとして(S104)、図6のフローに戻る。
図6に戻り、誤検出排除部67によって、連結画素領域が明るいエリアにあり、且つ、領域周辺の輝度標準偏差が小さく、ゴミ影部の可能性のある領域に該当するか否かを判定する(S11)。
そして、ゴミ情報を保存し(S12)、上記ステップ全てにおいてゴミ影部の可能性のある領域と判定されたものについて補正部51によりゴミ影の補正を行う(S13)。
以上、本実施形態によると、彩度判定において、通常は計算付加が少なく、処理時間の早い式を用い、その式の結果に疑義のある場合のみ、より精度の高い式を用いる。したがって、処理速度を著しく低下することなく、且つ正確な彩度判定を行うことが出来る。
(第2実施形態)
第2実施形態の基本構成は第1実施形態と同様である。
第1実施形態と異なる点は、図6のステップ10における彩度比判定である。図8は第2実施形態における彩度比判定のフローチャートである。第2実施形態では、輝度判定部63においてゴミ影部の可能性のある領域と判定されたものについて、さらに輝度における第2の閾値を設けて、第2の閾値以上か、それより小さいかを判定する(S201)。
第2の閾値以上のものについては薄い影とし(S201,YES)、第2の閾値以下のものについては濃い影として判別する(S201,NO)。
そして、薄い影及び濃い影のいずれに対しても第1実施形態と同様に色相判定を行う(S202,S203)。その後、薄い影については、第1の彩度判定部65により第1の彩度判定を行い(S204)、濃い影については第2の彩度判定部66により第2の彩度判定(S205)を行う。
第1の彩度判定及び第2の彩度判定でゴミ影部と判定された場合(S204,YES)(S205,YES)、彩度判定においてゴミ影部の可能性のある領域であると判定されたものとして(S104)、図6のフローに戻る。
第1の彩度判定及び第2の彩度判定でゴミ影部でないと判定された場合(S204,NO)(S205,NO)、彩度判定においてゴミ影部の可能性のある領域ではないと判定されたものとして(S104)、図6のフローに戻る。
本実施形態において、このようなフローにしたのは、上述したように、第1の彩度判定部65において用いる式(4)において、ゴミの影であっても、濃い影に対しては高い値の彩度を示すことがあるからである。
そこで、本実施形態では、薄い影においては式(4)でも誤検出の可能性が低いとして式(4)を用いた第1の彩度判別を行う。これにより高速な処理速度が得られる。しかし、濃い影については、式(4)では誤検出の可能性があるため、式(14)を用いた第2の彩度判別を行う。これにより、正確な判定を行うことが出来る。
(変形形態)
以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)上記実施形態では、電子スチルカメラであるカメラ1で撮影した画像データを処理する例を説明したが、必ずしもこの内容に限定する必要はない。本発明は、動画を扱うビデオカメラで撮影した画像データにも適用できる。また、カメラつき携帯電話などで撮影した画像データにも適用できる。さらに、コピー機やスキャナー等にも適用できる。すなわち、撮像素子を使用して撮像したあらゆる画像データに対して、本発明を適用することができる。
(2)上記実施の形態では、電子スチルカメラであるカメラ1で撮影した画像データをPC(パソコン)31で処理してゴミの影響を除去する例を説明したが、この内容に限定するものではない。電子カメラ1にそのようなプログラムを備えてもよい。また、プリンタや投影装置などにそのようなプログラムを備えてもよい。すなわち、画像データを扱うあらゆる装置に、本発明は適用することができる。
(3)PC31で実行するプログラムは、CD−ROMなどの記録媒体に限らず、インターネットなどのデータ信号を通じて提供することができる。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
1:カメラ、12:光学フィルタ、13:撮像素子、17:メモリカード用インターフェース部、18:外部インターフェース部、30:パーソナルコンピュータ(PC)、33:CD−ROM、40:メモリカード、50:画像処理装置、51:補正部、60:ゴミ影判定部、61:連結領域判定部、62:対象領域抽出部、63:輝度判定部、64:色相判定部、65:第1彩度判定部、66:第2彩度判定部、67:誤検出排除判定部

Claims (5)

  1. 撮像素子に撮像された処理対象画像に移り込んでいる影部の輝度情報を用いて、光学部材に付着したゴミによるゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定する輝度判定部と、
    前記影部の色相情報を用いて、前記ゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定する色相判定部と、
    第1の式を用いて求めた前記影部の彩度情報を用いて、前記ゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定する第1彩度判定部と、
    前記第1の式と異なる第2の式を用いて求めた前記影部の彩度情報を用いて、前記ゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定する第2彩度判定部と、を有し、
    前記影部が、前記輝度判定部、前記色相判定部及び前記第1彩度判定部において前記ゴミ影部の可能性がある影部と判定された場合、該影部をゴミ影部と判定し、
    前記影部が、前記輝度判定部及び前記色相判定部において前記ゴミ影部の可能性がある影部と判定され、前記第1彩度判定部において前記ゴミ影部の可能性がある影部と判定されなかった場合、さらに前記第2彩度判定部における判定を行い、該第2彩度判定部において前記ゴミ影部の可能性がある影部と選択された場合、ゴミ影部と判定するゴミ影判定部を備えること、
    を特徴とする画像処理装置。
  2. 撮像素子に撮像された処理対象画像に移り込んでいる影部の輝度情報を用いて、光学部材に付着したゴミによるゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定する輝度判定部と、
    前記影部の色相情報を用いて、前記ゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定する色相判定部と、
    第1の式を用いて求めた前記影部の彩度情報を用いて、前記ゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定する第1彩度判定部と、
    前記第1の式と異なる第2の式を用いて求めた前記影部の彩度情報を用いて、前記ゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定する第2彩度判定部と、を有し、
    前記輝度判定部は、前記影部の輝度を検出可能で、前記影部の輝度が閾値以上、前記輝度判定部、前記色相判定部及び前記第1彩度判定部においてゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定し、
    前記影部の輝度が前記閾値より低い場合、前記輝度判定部、前記色相判定部及び前記第2彩度判定部においてゴミ影部の可能性がある影部か否かを判定するゴミ影判定部を備えること、
    を特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像処理装置であって、
    前記第2の式は、前記第1の式よりも、前記画像処理装置における演算付加が大きいこと、
    を特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置であって、
    前記第1彩度判定部及び前記第2彩度判定部は、影部外の彩度に対する影部内の彩度の比が1より小さい場合、前記ゴミ影部の可能性がある影部であると判定すること、
    を特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置の機能をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
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