JP2012222148A - フレキシブル太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アミノ基を有するオルガノシラン化合物を含有するフルオロポリマーからなる保護層と、エポキシ基を有する化合物を含有する熱可塑性樹脂からなる封止層と、太陽電池素子とを有するフレキシブル太陽電池モジュール。
【選択図】なし
Description
また、近年、フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法として、量産化に優れる点で、ロールツーロール法が検討されている(例えば、特許文献1を参照のこと)。
ロールツーロール法は、封止層と保護層とからなるフィルム状の太陽電池保護シートを巻回させたロールを使用し、該ロールから巻き出した太陽電池保護シートを、一対のロールを用いて狭窄することにより、太陽電池素子に熱圧着させて封止を行い、連続的にフレキシブル太陽電池モジュールを製造する方法である。
このようなロールツーロール法によれば、極めて高い効率で連続的にフレキシブル太陽電池モジュールを製造することが期待できる。
一方、太陽電池素子を封止するための封止層には、エチレン−酢酸ビニル(EVA)樹脂等が用いられてきた(例えば、特許文献3を参照のこと)。
以下に、本発明を詳述する。
すなわち、本発明者らは、アミノ基を有するオルガノシラン化合物を含有したフルオロポリマーからなる保護層と、エポキシ基を有する化合物を含有した熱可塑性樹脂からなる封止層とを組み合わせることにより、透明性と耐候性とを低下させることなく、保護層と封止層との接着性を向上させ、かつ、ロールツーロール法等の製法にも適用可能で、高い効率でフレキシブル太陽電池モジュールを製造することができようになることを見い出し、本発明を完成させた。
図1に、保護層1、封止層2及び太陽電池素子Cを有する本発明のフレキシブル太陽電池モジュールAの一例の縦断面模式図を示す。
上記保護層は、本発明のフレキシブル太陽電池モジュールにおいて最外層となり得る層である。上記保護層は、フルオロポリマーからなるため、一般的に耐候性や耐汚染性等に優れる。
上記フルオロポリマーはホモポリマーでもコポリマーでもよく、エチレン等の非フルオロモノマーを構成成分として含んでいてもよい。
1)フッ化ビニリデン(VDF)のホモポリマーと、好ましくは少なくとも50重量%のVDFを含むそのコポリマー。上記コポリマーのコモノマーは、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、トリフルオロエチレン(VF3)及びテトラフルオロエチレン(TFE)から選択される。
2)トリフルオロエチレン(VF3)のホモポリマー及びコポリマー。
3)クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)及び/又はエチレン(必要に応じてVDF及び/又はVF3をさらに含むことができる)の残基を結合したコポリマー、特にターポリマー。
なかでも、上記フルオロポリマーは、ポリ(フッ化ビニリデン)(PVDF)のホモポリマー及び/又はコポリマーであることが好ましい。
上記粘度は、300Pa・s〜1200Pa・sの範囲であることがより好ましい。
上記粘度は、細管レオメターを用いて、100s−1の剪断速度で、230℃で測定した値である。
上記アミノ基を有するオルガノシラン化合物を含有することにより、透明性を低下させることなく、上述した封止層との接着性を向上させることができる。
上記炭素原子数1〜10の非置換若しくは置換の一価炭化水素基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、及び、これらの基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基等で置換した基、例えば、クロロメチル基、クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基、メトキシ基、エトキシエチル基、等を例示することができる。
これらの中でも、R1及びR2は、炭素原子数が6以下のものが好ましく、特にR1としてはアルキル基、アルコキシアルキル基が好適であり、R2としては、非置換又は置換のアルキル基、アリール基が好適である。
上記炭素原子数1〜10の二価の有機基としては、例えば、アルキレン基、アリーレン基、オキシアルキレン基やイミノアルキレン基等の置換アルキレン基、アルキレンアリーレン基、オキシアルキレンアリーレン基やイミノアルキレンアリーレン基等の置換アルキレンアリーレン基を挙げることができる。特にR3として好適な基は、以下の通りである。
本発明において、特に好適なR4は、水素原子及びフェニル基である。
上記保護層は、上述したアミノ基を有するオルガノシラン化合物を1種又は2種以上含有していてもよい。
上記封止層は、太陽電池素子を封止するための層である。上記封止層は、上記保護層に隣接していることが好ましい。
上記エポキシ基を有する化合物を含有した熱可塑性樹脂を封止層に用いることにより、上記保護層との接着性を向上させることができる。
なかでも、接着性に優れる点で、上記熱可塑性樹脂としては、酸変性ポリオレフィンであることが好ましく、無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂であることがより好ましい。
上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂としては、無水マレイン酸でグラフト変性したオレフィン系樹脂、エチレンないしプロピレンとアクリル酸又はメタクリル酸との共重合体、あるいは、金属架橋ポリオレフィン樹脂等を挙げることができる。
なかでも、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂としては、オレフィン系樹脂を無水マレイン酸でグラフト変性した樹脂であることが好ましい。
上記ホモポリマーとしては、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等が挙げられる。
上記共重合体としては、具体的には、エチレン−αオレフィン共重合体、ポリプロピレン−αオレフィン共重合体等が挙げられる。
上記オレフィン系樹脂としては、中でも、熱融着の観点からα−オレフィンとエチレンとの共重合体である、α−オレフィン−エチレン共重合体が好ましい。
上記α−オレフィンは、樹脂の非晶性向上による低融点化、柔軟化のため、炭素数が3〜10であることが好ましく、炭素数が4〜8であることがより好ましい。
上記α−オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられ、なかでも、上記α−オレフィンとしては、1−ブテン、1−オクテンが好ましい。
すなわち、上記α−オレフィン−エチレン共重合体としては、ブテン−エチレン共重合体、オクテン−エチレン共重合体が好ましい。
上記無水マレイン酸の総含有量が0.005重量%未満であると、上記封止層の太陽電池素子に対する接着性が低下するおそれがある。上記無水マレイン酸の総含有量が3重量%を超えると、無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂が架橋して、上記封止層の接着性が低下したり、押出成形性が低下したりするおそれがある。
上記無水マレイン酸の総含有量は、下限が0.05重量%であることがより好ましく、0.1重量%であることが更に好ましく、上限が1.5重量%であることがより好ましく、1.0重量%であることが更に好ましい。
なお、上記無水マレイン酸の総含有量は、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂を用いて試験フィルムを作製し、上記試験フィルムの赤外吸収スペクトルを測定して、1790cm−1付近の吸収強度から算出することができる。具体的には、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂中における無水マレイン酸の総含有量は、例えば、FT−IR(フーリエ変換赤外分光装置 Nicolet 6700 FT−IR)を用いて、高分子分析ハンドブック(日本分析化学会編、朝倉書店発行、2008年)等に記載された既知の測定方法で測定することができる。
上記吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)が80℃より低いと、上記封止層の耐熱性が低下するおそれがある。上記吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)が125℃より高いと、封止工程において、上記封止層の加熱時間が長くなり、フレキシブル太陽電池モジュールの生産性が低下したり、又は、太陽電池素子の封止が不充分となったりするおそれがある。
上記吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)は、83〜110℃であることがより好ましい。
なお、上記示差走査熱量分析により測定した吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)は、JIS K7121に規定されている測定方法に準拠して測定することができる。
上記メルトフローレイトは、2g/10分〜10g/10分であることがより好ましい。
なお、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂のメルトフローレイトは、ポリエチレン系樹脂のメルトブローレイトの測定方法であるASTM D1238に準拠して荷重2.16kg荷重にて測定された値をいう。
上記100℃での粘弾性貯蔵弾性率は、低すぎると、上記封止層によって太陽電池素子を封止して太陽電池モジュールを製造する際に、上記封止層が押圧力によって大きく流動して、上記封止層の厚みの不均一化が大きくなるおそれがあるため、下限は1×104Paであることが好ましい。また、上限は4×106Paがより好ましい。
なお、上記無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂の粘弾性貯蔵弾性率は、JIS K6394に準拠した動的性質試験方法によって測定された値をいう。
上記エポキシ基を有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、エポキシシラン化合物、エポクロルヒドリン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポクロルヒドリン−ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールAのグリシジルエーテルなどの難燃型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、p−オキシ安息香酸グリシジルエーテルエステル型エポキシ樹脂、m−アミノフェノール系エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン系エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、各種脂環式エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル−o−トルイジントリグリシジルイソシアヌレート、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンなどの多価アルコールのグリシジルエーテル、ヒダントイン型エポキシ樹脂、石油樹脂などの不飽和重合体のエポキシ化合物を挙げることができる。これらは単独で用いられても良いが、2種以上併用されてもよい。
なかでも、上記エポキシ基を有する化合物としては、透明性や耐候性を維持したまま、上記保護層との接着性を向上させることができる点で、エポキシシラン化合物であることが好ましい。
上記エポキシシラン化合物としては、下記一般式(II)で示されるシラン化合物であることが好ましい。
上記エポキシシラン化合物としては、特に好ましくは、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、及び、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランが挙げられる。
上記エポキシ基を有する化合物の含有量は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、下限が0.05重量部であることがより好ましく、上限が1重量部であることがより好ましい。
80μm未満であると、フレキシブル太陽電池モジュールの絶縁性を保持できないおそれがある。700μmを超えると、フレキシブル太陽電池モジュールの難燃性に悪影響を及ぼしたり、フレキシブル太陽電池モジュールの重量が重くなるおそれがあるし、経済的にも不利である。
上記封止層の厚みは、150〜400μmであることがより好ましい。
図2に、保護層1と封止層2とからなる太陽電池保護シートBの一例の縦断面模式図を示す。
上記太陽電池保護シートは、上記保護層と封止層とを積層一体化することにより製造することができる。上記積層一体化する方法としては、特に限定されず、例えば、予め形成した上記封止層の一面に、押出ラミネートにより上記保護層を形成する方法や、上記保護層と上記封止層とを共押出により形成する方法等が挙げられる。
なかでも、上記太陽電池保護シートは、上記保護層と上記封止層との間の良好な結合を形成し得る点で、共押出により形成されることが好ましい。
上記共押出の工程における、押出設定温度は、上記フルオロポリマー及び上記熱可塑性樹脂の融点より30℃以上、かつ、分解温度より30℃未満であることが好ましい。
上記エンボス形状を有することにより、太陽光の反射ロスを低減したり、ギラツキを防止したり、外観を向上させたりすることができる。
上記エンボス形状は、規則的な凹凸形状であっても、ランダムな凹凸形状であってもよい。
上記エンボス形状は、太陽電池素子に貼り合せる前にエンボス賦型しても、太陽電池素子に貼り合せた後でエンボス賦型しても、又は、太陽電池素子と貼り合せる工程で同時に賦型しても良い。
中でも、太陽電池素子に貼り合せる前にエンボス賦型して形成するのが、エンボスの転写ムラが無く、均一なエンボス形状が得られるので好ましい。
特に、上述の封止層と保護層とを、共押出工程により同時に製膜加工し、冷却ロールにエンボスロールを用いて、溶融樹脂を冷却する際に同時にエンボス賦型したものは、太陽電池素子に貼り合わせる工程でエンボス形状が変形することなく、均一なエンボス形状が保てるので、より好ましい。
上記太陽電池素子は、一般に、受光することで電子が発生する光電変換層、発生した電子を取り出す電極層、及び、フレキシブル基材から構成される。
図3に、フレキシブル基材4上に光電変換層3が配置されてなる太陽電池素子Cの一例の縦断面模式図を示す。なお、電極層は、種々の配置が可能であり、ここでは省略する。
上記光電変換層は、単層又は複層であってもよい。
上記光電変換層の厚みは、0.5〜10μmであることが好ましい。
上記フレキシブル基材の厚みは、10〜80μmであることが好ましい。
上記電極層は、必要に応じて、上記光電変換層上にあってもよいし、上記光電変換層とフレキシブル基材との間にあってもよいし、上記フレキシブル基材面上にあってもよい。
また、上記太陽電池素子は、上記電極層を複数有していてもよい。
受光面側(表面)の電極層は、透明である必要があるため、上記電極材料としては、金属酸化物等の一般的な透明電極材料であることが好ましい。上記透明電極材料としては、特に限定されないが、ITO又はZnO等が好適に使用される。
透明電極を使用しない場合は、バス電極やそれに付属するフィンガー電極を銀などの金属でパターニングされたものでもよい。
背面側(裏面)の電極層は、透明である必要はないため、一般的な電極材料によって構成されて構わないが、上記電極材料としては、銀が好適に用いられる。
上記太陽電池素子は、ロール状に巻回された長尺状であってもよいし、矩形状のシート状であってもよい。
図4は、順に、保護層1、封止層2、光電変換層3、フレキシブル基材4、封止層2及び保護層1からなる本発明のフレキシブル太陽電池モジュールFの縦断面模式図を示す。
上記積層体を、減圧下で、その厚み方向に押圧力を加えながら加熱する工程は、真空ラミネーター等の従来公知の装置を用いて行うことができる。
上記太陽電池素子の受光面とは、光を受けることができる面であって、上記フレキシブル基材に対して光電変換層が配置された面をいう。
上記フレキシブル太陽電池モジュールを製造する方法は、上記太陽電池素子の光電変換層が配置された面と、上記太陽電池保護シートの封止層面とを対向させた状態で、上記太陽電池素子と上記太陽電池保護シートとを積層し、これらを一対の熱ロールを用いて狭窄し、熱圧着する方法が好ましい。
本発明のフレキシブル太陽電池モジュールは、このようなロールツーロール法を適用しても保護層と封止層との接着性に優れ、しわやカールが発生することがなく、高い効率で製造することができる。
図5に示すように、まず、上記保護層と上記封止層からなり、ロール状に巻回された長尺状の太陽電池保護シートBと、太陽電池素子Cとを用意する。そして、太陽電池保護シートB及び太陽電池素子Cのロールを巻き出し、太陽電池素子Cの光電変換層の受光面と、太陽電池保護シートBの封止層面とを対向させた状態に配置し、両者を積層させて積層シートDとする。
次いで、積層シートDを、所定の温度に加熱された一対のロールE、E間に供給し、積層シートDをその厚み方向に押圧しながら加熱して熱圧着し、太陽電池素子C及び太陽電池保護シートBを接着一体化する。これにより、太陽電池素子が封止層によって封止され、フレキシブル太陽電池モジュールAを得ることができる。
上記太陽電池素子のフレキシブル基材側面に、上記太陽電池保護シートを熱圧着する工程は、上述した太陽電池素子の受光面上に上記太陽電池保護シートを熱圧着する工程の前に行ってもよいし、同時に行ってもよく、又は、後に行ってもよい。
具体的には、ロール状に巻回されている長尺状の太陽電池素子Cを用意する一方、ロール状に巻回されている長尺状の太陽電池保護シートを二つ用意する。そして、図6に示すように、長尺状の太陽電池保護シートB、Bをそれぞれ巻き出すと共に、長尺状の太陽電池素子Cを巻き出し、二つの太陽電池保護シートの封止層が互いに対向した状態にして、太陽電池保護シートB、B同士を太陽電池素子Cを介して重ね合わせ、積層シートDとする。そして、積層シートDを所定の温度に加熱された一対のロールE、E間に供給して、積層シートDをその厚み方向に押圧しながら加熱することによって、太陽電池用保護シートB、B同士を接着一体化させて、太陽電池保護シートB、Bによって太陽電池素子Cを封止してフレキシブル太陽電池モジュールFを連続的に製造する。
上記フレキシブル太陽電池モジュールの製造において、上記太陽電池保護シートB、B同士を太陽電池素子Cを介して重ね合わせて積層シートDを形成すると同時に、積層シートDをその厚み方向に押圧しながら加熱してもよい。
具体的には、ロール状に巻回されている長尺状の太陽電池素子の代わりに、所定の大きさの矩形状のシート状の太陽電池素子Cを用意する。そして、図7に示すように、ロール状に巻回されている長尺状の太陽電池保護シートB、Bをそれぞれ巻き出し、それぞれの封止層を対向させた状態にした太陽電池保護シートB、B間に、太陽電池素子Cを所定時間間隔毎に供給し、太陽電池保護シートB、B同士を太陽電池素子Cを介して重ね合わせ、積層シートDとする。そして、積層シートDを所定の温度に加熱された一対のロールE、E間に供給して、積層シートDをその厚み方向に押圧しながら加熱することによって、太陽電池保護シートB、B同士を接着一体化させて、太陽電池保護シートB、Bによって太陽電池素子Cを封止してフレキシブル太陽電池モジュールFを連続的に製造する。
上記フレキシブル太陽電池モジュールの製造において、積層シートDの形成と同時に、積層シートDをその厚み方向に押圧しながら加熱してもよい。
表1及び2に示した、所定のオレフィン系樹脂を無水マレイン酸にてグラフト変性してなる変性オレフィン系樹脂100重量部と、所定量の3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製 商品名「Z−6040」)又は2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製 商品名「KBM−303」)とからなる封止層用組成物を第一押出機に供給して250℃にて溶融混練した。
一方で、フルオロポリマー系樹脂(ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、アルケマ社製、商品名「カイナー720」))100重量部と、表1及び2に示した所定量の3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、又は、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシランとからなる保護層用組成物を第二押出機に供給して、250℃にて溶融混練した。
そして、上記第一押出機と上記第二押出機とを共に接続させている合流ダイに、上記封止層用組成物及び上記保護層用組成物を供給して合流させ、合流ダイに接続させているTダイからシート状に押出して、上記封止層用組成物からなる厚みが0.3mmの封止層の一面に、上記保護層用組成物からなる厚みが0.03mmの保護層を積層一体化し、長尺状の一定幅を有する太陽電池保護シートを得た。
なお、使用した変性オレフィン系樹脂のメルトフローレイト(MFR)、及び、示差走査熱量分析により測定した吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)を表1及び2に示した。また、変性オレフィン系樹脂中における無水マレイン酸の総含有量を表1及び2に示した。
先ず、可撓性を有するポリイミドフィルムからなるフレキシブル基材上に、薄膜状のアモルファスシリコンからなる光電変換層が形成されてなり、且つ、ロール状に巻回されてなる太陽電池素子と、上記で得られた太陽電池保護シートがロール状に巻回された太陽電池保護シートとを用意した。
得られたフレキシブル太陽電池モジュールのしわの発生状況を目視で判断し、以下の評点で点数付けした。4点以上が合格である。
5点:しわ発生が全く見られない。
4点:0.5mm以内のしわが1個/m2発見される。
3点:0.5mm以内のしわが2〜4個/m2発見される。
2点:0.5mm以内のしわが5個/m2以上発見される。
1点:0.5mm以上の大きなしわが発見される。
500mm×500mmサイズの上記フレキシブル太陽電池モジュールを、平坦な平面上におき、端部の水平面からの浮き上がり高さを測定した。
◎:20mm未満
○:20mm以上25mm未満
△:25mm以上35mm未満
×:35mm以上
得られたフレキシブル太陽電池モジュールにおいて、太陽電池素子から太陽電池保護シートを剥離した際の剥離強度をJIS K6854に準拠して測定した。
得られたフレキシブル太陽電池モジュールにおいて、保護層と封止層とを剥離した際の剥離強度をJIS K6854に準拠して測定した。
得られたフレキシブル太陽電池モジュールを、JIC C8991に記載された85℃、相対湿度85%の環境下にて放置し、太陽電池保護シートの太陽電池素子からの剥離を、上記放置を開始してから500時間毎に観察し、剥離が確認された時間を測定した。
太陽電池モジュールの認証条件を定めたJIC C8991では、発電効率で1000時間以上の耐久性を求めており、1000時間未満で剥離が確認された物は接着性が不足していると判断する。なお、表中「−」は、1000H以内に層間剥離を起こしてしまったことを表す。
B 太陽電池保護シート
C 太陽電池素子
D 積層シート
E ロール
1 保護層
2 封止層
3 光電変換層
4 フレキシブル基材
Claims (7)
- アミノ基を有するオルガノシラン化合物を含有するフルオロポリマーからなる保護層と、エポキシ基を有する化合物を含有する熱可塑性樹脂からなる封止層と、太陽電池素子とを有することを特徴とするフレキシブル太陽電池モジュール。
- 保護層は、アミノ基を有するオルガノシラン化合物を、フルオロポリマー100重量部に対して0.001〜3重量部含有する請求項1又は2記載のフレキシブル太陽電池モジュール。
- 封止層は、エポキシ基を有する化合物を、熱可塑性樹脂100重量部に対して0.05〜5重量部含有する請求項1、2、3又は4記載のフレキシブル太陽電池モジュール。
- 熱可塑性樹脂は、無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂である請求項1、2、3、4又は5記載のフレキシブル太陽電池モジュール。
- 無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂は、オレフィン系樹脂が無水マレイン酸でグラフト変性された樹脂であり、かつ、無水マレイン酸の総含有量が0.005〜3重量%である請求項6記載のフレキシブル太陽電池モジュール。
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