JP2012221632A - 制御弁式鉛蓄電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御弁式鉛蓄電池における作動弁圧の長期的な上昇を抑える。
【解決手段】制御弁式鉛蓄電池10の内外を連通する排気筒2と、排気筒を覆う制御弁1とを有し、制御弁1は、その底面が凸部1bによって複数の領域に仕切られている。排気筒2の上端面2aは凸部に接していると共に排気筒2の外周側面部2cは制御弁1の内周側面部1cと密着しており、所定の作動弁圧以上の圧力で開弁する。このように制御弁1の底面上に凸部1bを設けると、排気筒2との接触面積を減少させて、制御弁1が排気筒2の外周側面部2cに貼り付くことを抑えることができる。その結果、作動弁圧の上昇が抑えられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、制御弁式鉛蓄電池における制御弁の構造に関する。
制御弁式鉛蓄電池の制御弁は、電池内部の圧力上昇時に排気筒からガスを排出する安全弁としての役割を担い、通常時には外気を遮断するために閉じているが、過充電時等に内部でガスが発生して圧力が上昇するとその圧力により開いてガスを排出する。制御弁式鉛蓄電池は長期間の使用を前提とした非常電源などに用いられることが多いため、制御弁による圧力調整の仕組みには極めて高い信頼性が要求される。
図7は、従来の制御弁式鉛蓄電池の制御弁の構造を示している。図7(a)は、排気筒に装着された制御弁の底面を正面に見た図であり、図7(b)は、図7(a)のC−C断面図である。制御弁81は、ゴム等の弾性部材で構成され、排気筒82のキャップとして、通常時には排気筒82の上端面82a及び外周側面部82cをそれぞれ隙間なく覆っている。そして、電池内部の圧力が上昇するとその圧力により制御弁81と排気筒82の上端面82a及び外周側面部82cとの間に隙間が形成されて開弁し、外部にガスを排出する。
しかし、制御弁式鉛蓄電池を長期間に亘り使用すると、硫酸ミスト等にさらされて制御弁が劣化し、制御弁が排気筒の外周側面部に貼り付いて作動弁圧すなわち開弁圧が上昇するという問題がある。
そこで、作動弁圧の上昇を抑えることを目的として、天面を湾曲させた制御弁を具備する制御弁式鉛蓄電池(特許文献1)や、排気筒に段差部とその段差部に潤滑剤を含浸させた多孔弾性部材とを具備する制御弁式鉛蓄電池(特許文献2)等が開示されている。
特開2002−260624号公報 特開2003−45397号公報
潤滑剤は制御弁と排気筒との気密性を高めると共に制御弁と排気筒外周側面部との貼り付きを抑えることに役立つが、従来の制御弁は制御弁と排気筒との接触部分に長期間潤滑剤を保持しにくく、潤滑剤が不足して制御弁が経年劣化し易かった。そのため、構造上、作動弁圧の長期的な上昇を抑えることが難しかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、制御弁式鉛蓄電池の制御弁について、気密性を十分に保持しつつ作動弁圧の上昇を抑えることを主たる技術的課題とする。
本発明に係る制御弁式鉛蓄電池は、制御弁式鉛蓄電池の内外を連通する排気筒と、前記排気筒を覆う制御弁とを有し、前記制御弁は、その底面が凸部によって複数の領域に仕切られており、前記排気筒の上端面は前記凸部に接していると共に前記排気筒の外周側面部は前記制御弁の内周側面部と密着しており、所定の作動弁圧以上の圧力で開弁することを特徴とする。なお、本明細書中「底面」というときとは、制御弁の内側底部、すなわち排気筒の上端面と接する面を指す。
このように、排気筒の外周側面部が制御弁の内周側面部と十分に密着することで気密性を確保しつつ、排気筒の上端部が制御弁の底面に設けられた凸部でのみ接することで作動弁圧の上昇を抑えることができる。しかも、制御弁の底面には凸部で仕切られた複数の領域に多量の潤滑剤を保持することができるため、長期に亘り、潤滑剤を保持することができる。
凸部の高さは、潤滑剤をその表面張力により十分に保持できる程度であればよく、一定であるか否かは問わない。
排気筒は、さらに、上端面の一部に切り欠き部を設けていてもよい。
潤滑剤は、具体的には、シリコン系オイル、フッ素系オイル又はフッ素系パウダー等を添加したグリスなどを用いることができる。
制御弁は、以下(a)から(c)までの少なくとも1つの条件を満たすように構成することが好ましい。
(a)0.1・S1≦S2≦0.7・S1
ただし、S1は、排気筒の上端面の面積であり、S2は、排気筒の上端面と制御弁の凸部とが接する面積である。
(b)0.1・C≦B≦2・C
ただし、Bは、制御弁の底面の凸部の高さであり、Cは、制御弁の底面の肉厚である。
(c)0.1・F≦D≦0.7・F
ただし、Dは、底面において凸部の占める面積であり、Fは、制御弁の底面の総面積である。
本発明に係る制御弁式鉛蓄電池によると、気密性を確保しつつ、作動弁圧の上昇を抑えることができ、長期信頼性が向上する。
実施形態の制御弁式鉛蓄電池の構造を示す図。(a)排気筒に装着された制御弁の底面を正面に見た図、(b)A−A断面図。 図1に示す制御弁の周辺部分を示す断面図。 実施形態の制御弁式鉛蓄電池において、実験結果を表したグラフを示す図。 実施形態の制御弁式鉛蓄電池において、実験条件を説明する図。(a)は排気筒の上端面と制御弁の凸部との関係を示す図であり、(b)は制御弁の底面の厚みと制御弁の凸部との関係を示す図であり、(c)は、制御弁の底面と制御弁の凸部との関係を示す図。 実施形態の制御弁式鉛蓄電池において、図5の実験結果を示す図。(a)は図5(a)の実験結果を表したグラフを示す図であり、(b)は図5(b)の実験結果を表したグラフを示す図であり、(c)は図5(c)の実験結果を表したグラフを示す図。 実施形態の制御弁式鉛蓄電池において、制御弁の様々な例を示した図。(a)は凸部が略十字形状である制御弁を示す図であり、(b)は凸部が一字形状である制御弁を示す図であり、(c)は凸部が略Y字形状である制御弁を示す図であり、(d)は凸部が十字形状の凹部を形成する制御弁を示す図。 従来の制御弁式鉛蓄電池の制御弁の構造を示す図。(a)排気筒に装着された制御弁の底面を正面に見た図、(b)C−C断面図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。ただし、各実施形態はいずれも例示であり、本発明の限定的な解釈を与えるものでない。
図1は、実施形態の制御弁式鉛蓄電池の構造を示す図である。(a)は、排気筒に装着された制御弁の底面を正面に見た図であり、(b)はA−A断面図である。
図1(a)及び図1(b)に示すように、制御弁1は排気筒2を覆うように取り付けられている。排気筒2は、制御弁式鉛蓄電池10の筐体上面部に設けられ、内外を連通し、過充電時等、電池内部からガスが発生した際に排気する役割を担う。制御弁1の底面は凸部1bによって複数の領域に仕切られており、表面張力により各領域に潤滑剤3を保持することができる。この図の例では4つの領域に仕切られているがこのような態様に限定されない。排気筒2の上端面2aはこの凸部1bでのみ接し、排気筒の外周側面部2cは制御弁の内周側面部と密着している。
このように制御弁1の底面上に凸部1bを設けると、排気筒2との接触面積を減少させて、制御弁1が排気筒2の外周側面部に貼り付くことを抑えることができる。その結果、作動弁圧の上昇が抑えられる。
一方、排気筒2の上端面2aに、切り欠き部2bを設けてもよい。切り欠き部2bは気密性や作動弁圧を考慮して大きさや数が設定される。切り欠き部2bを複数設ける場合、制御弁1が開く際に傾くことを防止するため、対称に設けることが好ましい。
図2は、図1に示す制御弁の周辺部分を示す断面図である。図2に示すように、制御弁式鉛蓄電池10は、上蓋4と中蓋5とを有し、排気筒2は、中蓋5の一部に設けられる。
制御弁1は、ゴム等の弾性部材、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、クロロプレン(CR)やフッ素ゴム等で構成することが好ましく、凸部1bを含め一体的に成形すると生産性に有利である。制御弁1は、硫酸ミスト等のガスや潤滑剤3による変質を抑えるために添加剤を含有させたり、表面に塗膜等の処理を施してもよい。
潤滑剤3は、ガスの排出時にガスとともに制御弁1の内周側面部1cと排気筒2の外周側面部2cとの接触面に徐々に供給され、制御弁1が排気筒2の外周側面部に貼り付くことを抑えることができる。その結果、作動弁圧の上昇が抑えられる。潤滑剤3は、主にシリコン系オイル、フッ素系オイル又はフッ素系パウダー等を添加したグリス等を用いることができる。
次に、制御弁1の製造方法について説明する。まず、弾性部材等の原料に添加剤を加えて混練し、その溶融したものを制御弁1の金型に流し込んで成形する。その成形されたものを制御弁単体に個片化した後、底面に潤滑剤3を塗布することで制御弁1が完成する。この潤滑剤3の塗布工程は、制御弁式鉛蓄電池10を組み立てる際に実施してもよい。
(実施例)
実施形態の制御弁式鉛蓄電池と従来の制御弁式鉛蓄電池とを比較評価するために以下の実験を実施した。
制御弁及び排気筒は、以下の2種類をそれぞれ使用した。
(1)制御弁について
(1−1)従来の制御弁
制御弁は、外径15[mm]、内径12[mm]、高さ10[mm]の円筒に、厚さ1.5[mm]の底面を一端に設けたものである。なお、底面は、凸部がなく平坦である。
(1−2)凸部及び潤滑剤を有する制御弁
制御弁は、外径15[mm]、内径12[mm]、高さ10[mm]の円筒に、厚さ1.2[mm]の底面を一端に設けたものである。そして、制御弁は、底面上に幅3[mm]、高さ0.5[mm]の十字状の凸部を有し、その凸部によって分割される領域に潤滑剤を保持する。
(2)排気筒について
(2−1)切り欠き部無しの排気筒
排気筒は、外径12[mm]、内径9[mm]、高さ9.7[mm]の円筒である。
(2−2)切り欠き部を有する排気筒
排気筒は、幅1[mm]、深さ1.5[mm]の切り欠き部を有し、その切り欠き部は、円筒の中心軸に対して対称に設けられている。
以上の制御弁2種類及び排気筒2種類を組み合わせ、総計4種類の制御弁式鉛蓄電池を用いて高温フロート加速寿命試験をそれぞれ実施した。ここで、高温フロート加速寿命試験とは、高温度下で制御弁式鉛蓄電池のフロート充電を実施することにより電池の劣化を加速させるものであり、実際の測定時間を、制御弁式鉛蓄電池を所定温度で使用したときの経過年数に換算することができる。そのため、高温フロート加速寿命試験では、実験の結果に長時間を要するものであっても比較的短時間でその長時間に相当する結果を得ることができる。本実験では、60[℃]でフロート充電を実施し、25[℃]の経過年数に換算して一定期間毎に制御弁の開く作動圧(以下、単に「作動弁圧」という。)の測定を行った。なお、作動弁圧を測定するために、制御弁式鉛蓄電池では、予めセルに測定ゲージが取り付けられおり、その測定ゲージで作動弁圧を測定した。
上記実験を実施して、以下の表1及び図3のグラフの結果を得た。なお、比較例1は上記(1−1)の制御弁及び上記(2−1)の排気筒を、比較例2は上記(1−1)の制御弁及び上記(2−2)の排気筒を、実施例1は上記(1−2)の制御弁及び上記(2−1)の排気筒を、実施例2は上記(1−2)の制御弁及び上記(2−2)の排気筒を、用いた組み合わせをそれぞれ示す。また、表1の経過年数は、高温フロート加速寿命試験で実際に測定した時間を25[℃]に換算したものを示す。
Figure 2012221632
図3は、実施形態の制御弁式鉛蓄電池において、実験結果を表したグラフを示す図であり、上記表1をグラフに示した図である。図3に示すように、実施例1の制御弁式鉛蓄電池では、作動弁圧が経過年数(25℃換算)の10年で14.0[kPa]であり、当初(経過年数(25℃換算)の0年)の作動弁圧10.8[kPa]から3.2[kPa]増加しただけである。また、実施例2の制御弁式鉛蓄電池では、作動弁圧が経過年数(25℃換算)の10年で12.6[kPa]であり、当初の作動弁圧10.4[kPa]から2.2[kPa]増加しただけである。それに対して、比較例1の従来の制御弁式鉛蓄電池では作動弁圧が経過年数(25℃換算)の10年で48.0[kPa]であり、比較例2の従来の制御弁式鉛蓄電池では作動弁圧が経過年数(25℃換算)の10年で44.0[kPa]であり、共に当初の作動弁圧約10.0[kPa]から大幅に増加している。また、制御弁式鉛蓄電池は、排気筒に切り欠き部を設けると、相対的に作動弁圧が下がっている。
このことから、制御弁1の底面上に凸部1bを設けてその凸部1bで分割された領域に潤滑剤3を保持させること及び排気筒2に切り欠き部2bを設けることで、従来の制御弁式鉛蓄電池よりも作動弁圧を大幅に下げることができた。
次に、実施形態の制御弁式鉛蓄電池において、以下の実験を行った。この実験では、制御弁及び排気筒は以下の(イ)及び(ロ)をそれぞれ使用し、上記実験と同様に高温フロート加速寿命試験を以下の条件でそれぞれ実施した。
(イ)凸部及び潤滑剤を有する制御弁
制御弁は、底面上に十字状の凸部を設け、その凸部によって分割される領域に潤滑剤を保持する。
(ロ)切り欠き部無しの排気筒
図4は、制御弁式鉛蓄電池10において、実験条件を説明する図である。図4(a)は、排気筒の上端面と制御弁の凸部との関係を説明する図であり、図4(b)は、制御弁の底面の厚みと制御弁の凸部との関係を説明する図であり、図4(c)は、制御弁の底面と制御弁の凸部との関係を説明する図である。
図4(a)に示すように、排気筒の上端面の面積S1に対して、排気筒の上端面と制御弁の凸部とが接する面積S2を変更して経過年数(25℃換算)の10年に対する作動弁圧(以下、単に「経過年数10年の作動弁圧」という。)を測定した。また、図4(b)に示すように、制御弁の底面の厚みCに対して、制御弁の凸部の高さBを変更して経過年数10年の作動弁圧を測定した。また、図4(c)に示すように、制御弁の底面の総面積Fに対して、制御弁の凸部の占める面積Dを変更して経過年数10年の作動弁圧を測定した。
図5は、実施形態の制御弁式鉛蓄電池において、図4の実験結果を示す図である。図5(a)は、図4(a)の実験結果を表したグラフを示す図であり、図5(b)は、図4(b)の実験結果を表したグラフを示す図であり、図5(c)は、図4(c)の実験結果を表したグラフを示す図である。
図5(a)は、排気筒の上端面の面積S1に対する排気筒の上端面と制御弁の凸部とが接する面積S2の比率(以下、単に「面積S1に対する面積S2の比率」という。)が0.0であるとき、すなわち、制御弁の凸部がないとき、経過年数10年の作動弁圧が最も高い60[kPa]となり、面積S1に対する面積S2の比率が0.4のとき、最も低い13[kPa]となることを示している。
図5(b)は、制御弁の底面の厚みCに対する制御弁の凸部の高さBの比率(以下、単に「厚みCに対する高さBの比率」という。)が0.0であるとき、すなわち、制御弁の凸部がないとき、経過年数10年の作動弁圧が最も高い60[kPa]となり、厚みCに対する高さBの比率が0.5のとき、最も低い13[kPa]となることを示している。
図5(c)は、制御弁の底面の総面積Fに対する制御弁の凸部の占める面積D(以下、単に「総面積Fに対する面積Dの比率」という。)が0.0であるとき、すなわち、制御弁の凸部がないとき、経過年数10年の作動弁圧が最も高い60[kPa]となり、総面積Fに対する面積Dの比率が0.3のとき、最も低い13[kPa]となることを示している。
以上のことから、実施形態の制御弁式鉛蓄電池は、以下(i)〜(iii)のいずれかの条件を満たすことが好ましい。
(i)0.1・S1≦S2≦0.7・S1
ただし、S1は、排気筒の上端面の面積であり、S2は、排気筒の上端面と制御弁の凸部とが接する面積である。
なお、図5(a)によれば、比率が0.0より大きければ、作動弁圧を下げる効果は認められるものの、作動弁圧を下げるうえにおいては、必要最小限の潤滑剤が保持できる領域を設けることが有効と考えられることから、上記(i)の条件を満たすことが好ましい。
(ii)0.1・C≦B≦2・C
ただし、Bは、制御弁の底面の凸部の高さであり、Cは、制御弁の底面の肉厚である。
(iii)0.1・F≦D≦0.7・F
ただし、Dは、底面において凸部の占める面積であり、Fは、制御弁の底面の総面積である。
(その他)
実施形態の制御弁式鉛蓄電池において、制御弁の凸部のパターンは上述した例に限られない。
図6は、実施形態の制御弁式鉛蓄電池において、制御弁の様々な例を示した図である。図6(a)は、凸部が略十字形状である制御弁を示す図であり、図6(b)は、凸部が一字形状である制御弁を示す図であり、図6(c)は、凸部が略Y字形状である制御弁を示す図であり、図6(d)は、凸部が十字形状の凹部を形成する制御弁を示す図である。なお、図6(a)〜図6(d)は、いずれも制御弁の底面を正面に見た図である。
図6(a)に示すように、制御弁1は底面上に略十字形状の凸部1bとその凸部1bに分割された領域に潤滑剤3とを備えてもよい。凸部1bは、中心に円柱部1bcを有している。円柱部1bcの高さは、適宜変更してもよく、その他の凸部の高さと同じであってもよい。
また、図6(b)に示すように、制御弁1は底面上に一字形状の凸部1bとその凸部1bに分割された領域に潤滑剤3とを備えてもよい。
また、図6(c)に示すように、制御弁1は、底面上に略Y字形状の凸部1bとその凸部1bに分割された領域に潤滑剤3とを備えてもよい。
また、図6(d)に示すように、制御弁1は、底面上に十字形状の凹部を形成する凸部1bとその凸部1bに形成された十字形状の凹部に潤滑剤3とを備えてもよい。
制御弁式鉛蓄電池は、図6(a)〜図6(d)に示すいずれの制御弁を用いても、制御弁と排気筒との接触面積を減少させるとともに、制御弁と排気筒との接触面に潤滑剤を供給することができ、制御弁と排気筒との固着を抑えることができる。そのため、図6(a)〜図6(d)に示す制御弁を用いた制御弁式鉛蓄電池は、いずれも従来の制御弁式鉛蓄電池よりも制御弁を開閉するガス排出機能を長期的に維持できる。
本発明によれば、制御弁式鉛蓄電池の制御弁による圧力調整の仕組みについて信頼性を高めることができることから、産業上の利用可能性はきわめて大きい。
1 制御弁
1a 底面
1b 凸部
1c 内周側面部
2 排気筒
2a 上端面
2b 切り欠き部
2c 外周側面部
3 潤滑剤
4 上蓋
5 中蓋
10 実施形態の制御弁式鉛蓄電池
80 従来の制御弁式鉛蓄電池
81 制御弁
82 排気筒
82a 上端面
82c 外周側面部

Claims (5)

  1. 制御弁式鉛蓄電池の内外を連通する排気筒と、前記排気筒を覆う制御弁とを有し、前記制御弁は、その底面が凸部によって複数の領域に仕切られており、前記排気筒の上端面は前記凸部に接していると共に前記排気筒の外周側面部は前記制御弁の内周側面部と密着しており、所定の作動弁圧以上の圧力で開弁することを特徴とする制御弁式鉛蓄電池。
  2. 前記排気筒は、前記制御弁と接する上端面に切り欠き部を備えることを特徴とする請求項1記載の制御弁式鉛蓄電池。
  3. 前記凸部は、前記底面を十字形状に仕切るものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制御弁式鉛蓄電池。
  4. 前記潤滑剤は、主にシリコン系オイル、フッ素系オイル又はフッ素系パウダー等を添加したグリスであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の制御弁式鉛蓄電池。
  5. 前記制御弁及び前記排気筒は、以下の(a)から(c)までの条件、
    (a)0.1・S1≦S2≦0.7・S1
    ただし、S1は前記排気筒の上端面の面積であり、S2は前記排気筒の上端面と前記凸部とが接する面積である、
    (b)0.1・C≦B≦2・C
    ただし、Bは前記凸部の高さであり、Cは前記底面の肉厚である、
    (c)0.1・F≦D≦0.7・F
    ただし、Dは前記底面において前記凸部の占める面積であり、Fは前記底面の総面積である、
    を少なくとも1つ満たす
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の制御弁式鉛蓄電池。
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