JP2012219505A - 杭補強構造の施工装置及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【構成】杭打設機により回転される回転ロッド11と該回転ロッド11の下端に接続され、回転ロッド11の回転に伴い地中に打設される杭21と、回転ロッド21により回転されるオーガー31と、を備え、回転ロッド11、杭21及びオーガー31は同軸上に配置され、回転ロッド11の回転に伴い杭21が回転するように回転ロッド11へ杭21を着脱自在に連結する第1の連結部(13、23)と、回転ロッド11の回転に伴いオーガー31が回転するように回転ロッド11へオーガーを連結する第2の連結部(19,35)と、を備え、地中に打設された杭21に対してオーガー31は、軸を共有して、自由回転可能に配置される。
【選択図】図1
Description
本発明に関連する技術を開示する文献として特許文献1及び特許文献2を参照されたい。
なお、建物のフーチング等の下面は杭及び補強層の両者に当接するものとする。
かかる新規な杭補強構造の使用を広めるには、簡易かつ安価な施工方法の確立が必要である。
即ち、この発明の第1の局面は次のように規定される。
杭打設機により回転される回転ロッドと
該回転ロッドの下端に接続され、回転ロッドの回転に伴い地中に打設される杭と、
前記回転ロッドにより回転されるオーガーと、を備え、
前記回転ロッド、前記杭及び前記オーガーは同軸上に配置され、
前記回転ロッドの回転に伴い前記杭が回転するように前記回転ロッドへ前記杭を着脱自在に連結する第1の連結部と、
前記回転ロッドの回転に伴い前記オーガーが回転するように前記回転ロッドへ前記オーガーを連結する第2の連結部と、を備え、
地中に打設された杭に対して前記オーガーは、軸を共有して、自由回転可能に配置される、
杭補強構造の施工装置。
即ち、地中に杭を打設し、該杭の周囲の地盤を除去して該杭を露出させ、前記除去した領域の底部に前記杭の周面と当接する補強層を形成する杭補強構造の施工方法であって、
杭打設機の回転ロッドに対しその回転力が伝達可能なように前記杭及びオーガーが連結され、前記オーガーは前記杭に対して自由回転可能であり、
前記回転ロッドを回転させて前記杭を地中へ打設する杭打設ステップと、
前記回転ロッドの回転を打設された前記杭に対して非伝達状態として、前記回転ロッドの回転を前記オーガーに伝達して打設された前記杭の周縁領域の土を除去する除去ステップと、
前記除去した領域に補強材料を充填する充填ステップと、
前記回転ロッドを逆回転させて前記オーガーで充填された前記補強材料を締め固める締固ステップと、を備え、
前記杭打設ステップ、除去ステップ、充填ステップ及び前記締固ステップの実行中、前記回転ロッド、前記杭及び前記オーガーの軸芯が一致している、
杭補強構造の施工方法(第4の局面参照)。
ここに、杭に対してオーガーが同軸的に配置されているので、各要素の位置合わせに手間がかからなくなる。また、打設された杭に対してオーガーが軸を共有して自由回転可能であるため、換言すれば、オーガーが杭に被るようして自由回転可能であるため、オーガーを正回転させることにより、杭を中心としてその周囲の地盤を水平方向へ均等に除去することが容易になる。また、オーガーを逆回転させることにより、杭の周囲の空間部へ投入した補強材料を締め固めるときの位置合わせも容易になり、補強材料に対する締め固めの力も均等になる。
回転ロッドと杭とのこのような連結態様は特に限定されるものではないが、例えばキー(この明細書で「サイコロ」ということがある)とキー溝とを用いることができる。更には、ボルト−ナット等のねじ止め構造により回転ロッドに対して杭を着脱可能としてもよい。必ずしも回転ロッドと杭とは直接的に連結される必要はなく、例えばオーガーを介して回転ロッドの作用力を杭へ伝達することもできる。
回転ロッドとオーガーとを固定すれば、回転ロッドの回転にオーガーの回転が従動することは勿論である。
回転ロッドにキー(又はキー溝)を設け、オーガー側にキー溝(又はキー)を設けることで回転ロッドの回転にオーガーの回転を従動させることもできる。回転ロッドと杭との連結がキーとキー溝との結合によるもののときは、回転ロッドとオーガーとの結合にもキーとキー溝の結合を用いることが好ましい。
図1(A)は地盤1に打設された杭2の周囲の地盤をオーガー4により除去する様子を示す。ここにおいて、符号7は回転ロッドであり図示しない杭打設機により回転かつ上下動される。符号8はオーガー4により形成された空間であり、図に示す通り、杭2にオーガー4の中心柱5を外挿することにより、杭2を中心として空間8が水平方向に均等に形成される。
空間8を形成後、回転ロッド7を引き上げてオーガー4を空間8の真上へ引き上げ、補強材料として砕石9を投入する。この例では、空間8の容積の約1/3を投入する。次に、図1(B)に示すように、回転ロッド7を下げるとともにオーガー4を逆転させ、オーガー4の下縁で砕石9を締め固める。このとき、オーガー4の中心柱5は杭2へ外挿されるので、オーガー4の位置合わせが容易になるとともに、砕石9に対する押圧力も水平方向に均等になる。
また、締め固めに際して杭2に不要な力がかからないので、杭2自体も安定する。
その後、オーガー4の引き上げ、砕石9の投入、オーガー4による締め固めを繰返し、最終的に砕石9の表面をプレートランマー6で締め固める(図1(C)。
上記の施工方法によれば、杭の打設から砕石の9の締め固めという一連の工程において回転ロッド7の移動が垂直方向となる。
この杭補強構造では空間8のアスペクト比が約1であるので、砕石9の層(補強層)が比較的深くなる。その結果、空間8の全体を砕石9で充填しその表面をプレートランマー6で押圧するだけでは、砕石9を充分に締め固めることができない。そこで、図1(B)に示す通り、砕石9を段階的に締め固める必要がある。ここに、オーガー4を上下させ、かつその位置を杭2にガイドさせることにより、当該締め固め作業の効率が向上する。
この施工装置10は回転ロッド11、杭21、オーガー31を備えてなる。
回転ロッド11はその下端の側面に第1のキー溝13を備える。この第1のキー溝13は回転ロッド11の下端から形成される軸方向の第1のスライド溝15とこの第1のスライド溝15の上端に形成された第1のロック溝17とからなる。第1のロック溝17は、回転ロッド11が杭21を打設するときの回転方向と反対側に向けて形成される。このロック溝17を省略してもよい。
回転ロッド11において、第1のキー溝13の上側に第1のキー(第1のサイコロ)19が突設される。
このスリット35に回転ロッド11の第2のキー19がスライド自在に係合する。
なお、この例では、オーガー31の中心柱33にこれを貫通するスリット(無底の溝)35を設けてこれに回転ロッド11の第1のキー19を係合させたが、中心柱33の内周面に溝(中心柱33を貫通しない、いわゆる有底の溝)を形成してもよい。オーガー31を回転ロッド11に外挿した状態で杭21を打設するとき、オーガー31のキー溝を無底(スリット)とすることにより、土の排出効率が向上する。
杭21の打設時には、回転ロッド11を杭21に挿入する。このとき、回転ロッド11の第1のキー溝13の第1のロック溝17へ杭21の第1のキー23が係合する。他方、回転ロッド11の第2のキー19はオーガー31のスリット35の下ロックスリット38に係合する。
この状態で回転ロッド11を回転させて杭21を打設する。回転ロッド11に外挿されたオーガー31は回転ロッド11の回転にともないとも回りしている。
なお、図4に示す通り、回転ロッド11にオーガー31を外挿し、第2のキー19と下ロックスリット38を係合した状態において、回転ロッド11の下端はオーガー31の下端より突出している。従って、杭21を地盤へ打ち込んだ状態で、オーガー31の下端は地盤表面から、回転ロッド11の突出長さL1分だけ、浮いた状態である。
次に、オーガー31を固定して、回転ロッド11を同様に逆回転させると、回転ロッドの第2のキー19が下ロックスリット38から外れる。その後、回転ロッド11を引き上げると第2のキー19がスライドスリット36を滑る。その後、その上端において同様に逆回転させると、第2のキー19は上ロックスリット37に係合する。
オーガー31による掘削深さは、図2に示されるように、回転ロッド11の下端とオーガー31の下端との距離L2で規定される。
オーガー31により杭21の周囲の地盤を削除し、所望の空間を形成した後、回転ロッド11を真上に、即ちその軸方向に引き上げて、オーガー31を地盤より上に持ち上げる。その後、杭21の周りへ砕石を投入する(図1(B)参照)。
なお、図5に示すように、スライドスリット36の上端若しくは中腹において上ロックスリット37と反対側へ第3のスリット39を設け、そこへ第2のキー19を係合させれば、オーガー31による砕石の締め固め時に、回転ロッド11により下方へ意図的な力を加えることができる。出願人による施工例では約1tの力がオーガー31の下縁にかかり、砕石に対してこれを締め固めるのに充分な力を加えられる。
なお、この第3のスリット39をスライドスリットの上端以外(上ロックスリット37の横以外)の部分に形成することが、オーガー31の施工性の見地から好まし。同レベルに正方向及び逆方向のロックスリットがあると、ロックスリットからキーを外してこれをスライドスリットへ移行させる際の回転ロッドの回転制御が困難になるからである。
更には、図6に示す通り、スライドスリット36の下方側に保持スリット39aを形成することができる。この保持スリット39へ第2のキー19を係合させた状態で、回転ロッド19の下端はオーガー31の下端と同一高さか若しくはオーガー31内に収納されるものとする。これにより、回転ロッド19へオーガー31を取り付けた状態で、オーガー31を安定して立てておくことができる。
また、図7に示す通り、オーガー31の下端には掘削刃131を設けて、地盤の除去作業の効率化を図ることが好ましく、同様の見地から、オーガー31の中心柱下端及び、必要に応じてその中腹に土抜き穴133を設けることもできる。
以上を繰返し、杭の周囲の空間の全てを砕石で充填し、締め固めを行なう。最終段階では、図1(C)に示すように、プレートランマーを用いることが好ましい。
上記において、補強材料として砕石を用いているが、その他土嚢、コンクリート片等を用いることもできる。補強材料へ結合剤を注入してもよい。
また、杭には、既述の鋼管杭の他、PHC杭、RC杭、SC杭などの公知の杭を用いることができる。
この施工装置40では、回転ロッド41に対してオーガー43がその上端においてねじ止め等の機構で着脱自在に固定される。回転ロッド41の下端には図示しない杭が、図2に示す構造で連結される。
この施工装置40では、杭を打ち込んだ後、杭から回転ロッド41を外し、その後オーガー43を回転ロッド41に取り付ける。その後、図1(A)及び図1(B)に示す作業を実行する。
かかる構成の施工装置40によれば、オーガー43にスリットがないので、その機械的強度が向上する。また、オーガー43の上端を回転ロッド41の下端へ連結することにより、オーガー43を回転させるときに回転ロッド41の下端が杭と干渉することを防止できる。よって、オーガー43を小型化できる。
この施工装置50では、回転ロッド51の下端にオーガー53の上端が溶接等の方法で固定される。オーガー53の下端に杭55がねじ止め等の方法で着脱自在に固定される。
この施工装置50では、杭55を打ち込んだ後、杭55からオーガー53を外し、その後、図1(A)及び図1(B)の作業を実行する。
かかる構成の施工装置40によれば、オーガー43にスリットがないので、その機械的強度が向上する。また、オーガー43の上端を回転ロッド41の下端へ連結することにより、オーガー43を回転させるときに回転ロッド41の下端が杭と干渉することを防止できる。よって、オーガー43を小型ができる。
2、21、55 杭
4、31、43、54 オーガー
5、33 中心柱
7、11、41、51 回転ロッド
9 砕石(補強材料)
23 第1のキー
13 第1のキー溝
15 第1のスライド溝
17 第1のロック溝
19 第2のキー
35 スリット(第2のキー溝)
36 スライドスリット(第2のスライド溝)
37 上ロックスリット(第2のロック溝)
38 下ロックスリット(第3のロック溝)
Claims (5)
- 杭打設機により回転される回転ロッドと
該回転ロッドの下端に接続され、回転ロッドの回転に伴い地中に打設される杭と、
前記回転ロッドにより回転されるオーガーと、を備え、
前記回転ロッド、前記杭及び前記オーガーは同軸上に配置され、
前記回転ロッドの回転に伴い前記杭が回転するように前記回転ロッドへ前記杭を着脱自在に連結する第1の連結部と、
前記回転ロッドの回転に伴い前記オーガーが回転するように前記回転ロッドへ前記オーガーを連結する第2の連結部と、を備え、
地中に打設された杭に対して前記オーガーは、軸を共有して、自由回転可能に配置される、
杭補強構造の施工装置。 - 前記第1の連結部は、
(A)前記回転ロッドの下端に形成された第1のキー溝であって、軸方向の第1のスライド溝と該第1のスライド溝の上端に形成された第1のロック溝とを有する第1のキー溝と、
(B)前記杭の内周面に形成されて前記第1のキー溝に係合する第1のキーと、を備えてなり、
前記第2の連結部は、
(C)前記回転ロッドに外挿される前記オーガーの筒状柱に形成された第2のキー溝であって、軸方向の第2のスライド溝と該スライド溝の上端側から前記オーガーの正転方向に形成された第2のロック溝と前記第2のスライド溝の下端側から前記オーガーの逆転方向に形成された第3のロック溝とを有する第2のキー溝と、
(D)前記回転ロッドの外周面に形成されて前記第2のキー溝に係合する第2のキーと、
を備えてなる、請求項1に記載の施工装置。 - 前記第1の連結部は、
(A)前記回転ロッドの下端に形成された第1のキー溝であって、軸方向の第1のスライド溝と該第1のスライド溝の上端に形成された第1のロック溝とを有する第1のキー溝と、
(B)前記杭の内周面に形成されて前記第1のキー溝に係合する第1のキーと、を備えてなり、
前記第2の連結部は、
(E)前記回転ロッドと前記オーガーとをねじ止めする、請求項1に記載の施工装置。 - 前記第2の連結部は、前記回転ロッドの下端へ前記オーガーを固定してなり、
前記第1の連結部は、前記回転ロッドに固定されたオーガーの下端に前記杭の上端をねじ止めしてなる、請求項1に記載の施工装置。 - 地中に杭を打設し、該杭の周囲の地盤を除去して該杭を露出させ、前記除去した領域の底部に前記杭の周面と当接する補強層を形成する杭補強構造の施工方法であって、
杭打設機の回転ロッドに対しその回転力が伝達可能なように前記杭及びオーガーが連結され、前記オーガーは前記杭に対して自由回転可能であり、
前記回転ロッドを回転させて前記杭を地中へ打設する杭打設ステップと、
前記回転ロッドの回転を打設された前記杭に対して非伝達状態として、前記回転ロッドの回転を前記オーガーに伝達して打設された前記杭の周縁領域の土を除去する除去ステップと、
前記除去した領域に補強材料を充填する充填ステップと、
前記回転ロッドを逆回転させて前記オーガーで充填された前記補強材料を締め固める締固ステップと、を備え、
前記杭打設ステップ、除去ステップ、充填ステップ及び前記締固ステップの実行中、前記回転ロッド、前記杭及び前記オーガーの軸芯が一致している、
杭補強構造の施工方法。
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CN110094168A (zh) * | 2019-04-20 | 2019-08-06 | 中国二十冶集团有限公司 | 钻孔灌注桩石块的处理装置及其使用方法 |
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JPH0527132U (ja) * | 1991-02-26 | 1993-04-09 | 功 謝敷 | 螺旋杭駆動装置の駆動カプラー |
JP2005299206A (ja) * | 2004-04-12 | 2005-10-27 | Tsunehiko Nakaoka | 基礎鋼管杭の立設支援方法、および同法に用いる組立式基礎鋼管杭 |
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