JP5027958B1 - 砕石杭形成工法及びこれに用いる砕石杭形成装置 - Google Patents

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

【課題】軟弱地盤により支持力の高い良好な砕石杭を形成することができるようにすること。
【解決手段】対象地盤gを回転掘削手段5で掘り下げ、生じた掘削穴11上にこれより大径の円筒状ケーシング6を配置し、これに振動加圧を加え、周囲の地盤gに液状化現象を生じさせながらこれを地盤g中に圧入し、その後、円筒状ケーシング6を引き上げ、その下方の杭用穴12中に下端の砕石投入口6bから砕石を投入し、次いで、砕石投入口6bを閉じた上で、円筒状ケーシング6を介して投入砕石に振動加圧力を加え、周囲の地盤に更に液状化現象を生じさせつつ、投入砕石を締め固め、次いで、以上の円筒状ケーシング6の引き上げから締め固め完了までのサイクルを、杭用穴12の高さ方向の全範囲について完了するまで繰り返し、その後、液状化現象で沈下した周囲の地盤g上に盛土する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、軟弱な建築物用又は建造物用の敷地の地盤を補強する砕石杭をその周囲を締め固めつつ形成する砕石杭形成工法及びこれに用いる砕石杭形成装置に関する。
軟弱な地盤を補強する砕石杭の形成手段に関してはいくつかの提案例がある。
特許文献1は、その一例で、砕石杭形成用のアタッチメントおよびそのアタッチメントを備える砕石杭形成装置に関する。
この特許文献1に記載の発明は、正逆回転駆動可能な回転駆動手段に接続する回転軸と、その最下部に配した掘削刃を備えた螺旋部と、該回転軸をその軸心に位置させて該螺旋部の直上までを包囲し、かつ該回転軸の正回転に伴って同様に正回転し、逆回転時には停止状態を維持する結合関係の円筒部とからなり、該円筒部の外周には、その長さ方向に沿って長い砕石投入孔を開口し、かつ外周に正回転時に周囲の土砂を上昇させるように形成された螺旋状のフィンを備えたアタッチメントである。
従ってこの特許文献1のアタッチメントを備えた砕石杭形成装置によれば、以下のようにして補強対象の地盤中に砕石杭の形成が行われる。
この装置のアタッチメントを補強対象の地盤の所定の位置に直立させ、前記回転駆動手段で前記回転軸を正回転させると、その最下部の螺旋部の作用で地盤が掘削され、掘削孔を形成しながら地中に侵入し、生じた掘削土砂は、該回転軸の正回転に伴って正回転する前記円筒部外周のフィンの作用で、その外周に沿って上昇し、地表に排出されることになる。このとき、該円筒部中には前記砕石投入口を利用して予め一定量の砕石を投入しておき、下端から掘削土砂が内部に侵入しないように該砕石を詰めておく。
こうして所定の深さまで掘削孔を掘削した後、今度は、前記砕石投入孔を利用して、順次、砕石を投入しながら、前記回転軸を逆回転させ、該掘削孔に砕石を充填しかつ締め固めながら上昇させる。このとき、円筒部は回転しないので、前記砕石投入孔は、円筒部の周方向の一定角度位置に固定され、かつ長さ方向に長いので、砕石投入手段を一定位置に固定しておいても投入を継続することができる。地表まで砕石を充填しかつ締め固めればこの作業は終了である。
以上のとおりであり、この特許文献1の技術は優れたものであるが、円筒部の下端が開口しているため、前記回転軸の下端の螺旋部で地盤を掘削しつつ下降する際に該円筒部中に掘削土砂が進入してきてしまうものである。そこでこの特許文献1の技術を用いて砕石杭の形成を行う場合は、予め該円筒部中に砕石を投入し、その下部内側に砕石を滞留させておき、掘削の際の土砂の侵入をこれによって防止するような手順を必要とする。もっともこのように掘削作業時に開口部を閉じているのはこのような滞留砕石であるから、掘削孔にかかる地下水圧を完全に抑え、地下水の浸入を確実に防止するのは困難である。またこの特許文献1の技術を用いた砕石杭の形成工程では、砕石杭の周囲の地盤は締め固められた状態にならないので、地盤補強対象の敷地内の地盤に高密度で多くの砕石杭を形成する必要が生じる。
特許文献2は、同一出願人の出願にかかるものであり、特許文献1の砕石杭形成用のアタッチメントおよびそのアタッチメントを備える砕石杭形成装置に関し、全体として、特許文献1のそれを僅かに変更したものである。
変更部分は、回転軸の最下部の螺旋部である地中掘削翼に加えてこれと離間させてその若干上方に付加掘削翼を構成したこと及び地中杭形成材投入孔である長孔の形状を拘束するトラス状の補強構造体を備えたことである。
前記付加掘削翼は地中掘削翼と同一方向の螺旋翼であり、砕石を充填し締め固めする際に、砕石を投入し回転軸を逆転させると、該付加掘削翼は、投入した砕石を上方に向かって掘削し、その下方の砕石に対して予備圧力を発生させることができるとされている。それ故、地中掘削翼は、そのように予備圧力を受けている砕石に更に下方への圧力を印加することができるので、円筒内に浸入しようとする地下水圧や地中圧(土圧)に打ち勝って砕石を下方に排出することができるとされている。
これはその通りであると思われるが、逆に、掘削作業時には、地中掘削翼によって相対的に押し上げられる掘削土砂が滞留砕石に圧接し、これを押し上げようとした場合に、前記付加掘削翼はその押し上げを妨げるよりは、滞留砕石に対して下方に掘削するように作用し、結局、該滞留砕石を押し上げるように作用することになる。それ故、掘削作業時に円筒部下端にかかる地中圧等による土砂の侵入を助長することになると思われる。
また前記のように、地中杭形成材投入孔である長孔の形状を拘束するトラス状の補強構造体を設けたことによって、その通りに円筒部が補強されると思われる。
その他は、特許文献1と同様である。特に問題があるのは、この技術を用いて形成される砕石杭の周囲の地盤は締め固められることはないので、地盤補強対象の敷地内に高密度で多くの砕石杭を形成する必要が生じる。
特許第4445033号公報 特開2011−6880号公報
本発明は、軟弱地盤において、砕石杭を形成する過程で、形成する砕石杭の周囲の地盤に振動又は連続打撃を加えることにより液状化現象を生じさせ、砕石杭自体を支持力の高いものとするのと同時に、その周囲の地盤を締め固めて全体としてより高い支持力を備えた地盤に変換するための砕石杭形成工法及びこれに用いる砕石杭形成装置を提供することを解決の課題とする。
本発明の1は、対象地盤の対象位置を設計深度まで掘り下げて掘削下穴を形成する下穴作成工程と、
前記掘削下穴より大径で、周側部に砕石装入口を、下端に開閉自在な砕石投入口を、それぞれ備えた円筒状ケーシングを、前記対象地盤の対象位置の前記掘削下穴上に直立状態に配置するケーシング設置工程と、
前記円筒状ケーシングの下端の砕石投入口を閉じた状態で、該円筒状ケーシングを介して前記掘削下穴の周囲の地盤に連続打撃加圧又は振動加圧を加え、該掘削下穴の周囲の地盤に液状化現象を生じさせながら該円筒状ケーシングを設計深度まで圧入するケーシング圧入工程と、
一回分の砕石投入量に見合った高さ分だけ該円筒状ケーシングを引き上げ、下端の砕石投入口を開いた上で、該円筒状ケーシングの周側部の砕石装入口を通じて一回分の投入量の砕石を装入し、下端の砕石投入口からその下方に生じた杭用穴中に砕石を投入し、引き続いて下端の砕石投入口を閉じた上で、該円筒状ケーシングを介して該杭用穴中に投入した砕石に連続打撃加圧又は振動加圧を加え、周囲の地盤に更に液状化現象を生じさせつつ、該投入した砕石を締め固め、その締め固めが完了すると、その後、一回分の砕石投入量に見合った高さ分だけの該円筒状ケーシングの引き上げから砕石の締め固めの完了までのサイクルを、前記杭用穴の高さ方向の全範囲について完了するまで繰り返す砕石投入締め固め工程と、
その後に、前記液状化現象で沈下した周囲の地盤上に盛土する盛土工程と、
をその順序で実行する砕石杭形成工法である。
本発明の2は、施工機本体に備えた二面リーダーであって、一側に回転駆動手段を、他側に連続打撃加圧手段又は振動加圧手段を、それぞれ備えたリーダーと、
前記回転駆動手段で回転駆動すべくこれに接続し、かつ前記リーダーに沿って垂下させた地盤の回転掘削用の回転掘削手段であって、該地盤に掘削下穴を形成するための回転掘削手段と、
前記連続打撃加圧手段又は前記振動加圧手段で連続打撃加圧又は振動加圧すべくこれに接続する、前記回転掘削手段で形成する掘削下穴より大径の円筒状ケーシングであって、周側に砕石装入口を、下端に砕石投入口を、それぞれ備え、該砕石投入口にこれを閉止した状態で締め固め用の加圧部を兼ねる開閉自在な閉塞手段を備え、かつ前記リーダーに沿って垂下させた円筒状ケーシングと、
で構成した本発明の1の砕石杭形成工法に用いる砕石杭形成装置である。
本発明の3は、本発明の2の砕石杭形成装置において、
前記閉塞手段を、
前記円筒状ケーシングの上端に上端を固設し、上部途中に伸縮駆動手段を挿入し、下端を該円筒状ケーシングの下端から突出させ、該円筒状ケーシングの軸心に沿って配したロッドと、
前記ロッドの下端に固設した、該ロッドの短縮時に前記砕石投入口を閉止し、伸長時に開放する閉塞部材であって、下部が該砕石投入口の閉止時に砕石の締め固め用の加圧部となる閉塞部材と、
前記砕石投入口の周縁部に構成した前記閉塞部材の受座と、
で構成したものである。
本発明の4は、本発明の3の砕石杭形成装置において、
前記閉塞部材を球状又は楕円球状に構成し、
前記受座を前記砕石投入口の周縁に沿う環状で、前記球状又は楕円球状の閉塞部材の背後の対応する一部が当接する凹面状に構成したものである。
本発明の5は、本発明の2の砕石杭形成装置において、
前記閉塞手段を、
前記円筒状ケーシングの上端に上端を固設し、上部途中に伸縮駆動手段を挿入し、下端を該円筒状ケーシングの下端から突出させ、該円筒状ケーシングの軸心に沿って配したロッドと、
前記砕石投入口に固設した円板状閉塞上板であって、合計で周方向の180度を越えない角度幅に開口した一以上の砕石投入用の上側開口部及び前記ロッドを摺動自在に貫通させる中央貫通穴を、それぞれ備えた円板状閉塞上板と、
前記ロッドの下端にその中心を固設した円板状閉塞下板であって、前記円板状閉塞上板の上側開口部と重なり合わないようにして、合計で周方向180度を越えない角度幅に開口した一以上の砕石投入用の下側開口部を備えた円板状閉塞下板と、
で構成し、該円板状閉塞上板及び該円板状閉塞下板の下面を砕石の締め固め用の加圧部を兼ねるものとしたものである。
本発明の6は、本発明の2、3、4又は5の砕石杭形成装置において、
前記回転掘削手段を長尺のスクリュウ部材で構成したものである。
本発明1の砕石杭形成工法によれば、円筒状ケーシングで砕石杭を作成するための杭用穴を形成するのに先だって、下穴作成工程で、該杭用穴より小径の掘削下穴を予め作成し、その後、該円筒状ケーシングを該掘削下穴上に配置して該円筒状ケーシングに連続打撃加圧又は振動加圧を加えることよって、その周囲の地盤に液状化を発生させつつ、該円筒状ケーシングを地盤中に設計深度まで圧入し、これによって前記杭用穴を作成するものである。
すなわち、本発明の1の砕石杭形成工法によれば、円筒状ケーシングに連続打撃加圧又は振動加圧を加え、これを地盤に圧入することによって設計深度の杭用穴を形成し、同時にその連続打撃加圧等により周囲地盤に液状化を生じさせ、周囲の地盤を締め固めるものであるが、通常用いることができる現実的な打撃加圧力又は振動加圧力によって、現実的なサイズの砕石杭を作成するのに適当な径の下端の閉じている円筒状ケーシングを地盤に圧入することは困難である。そこで、対象地盤の対象位置に前記のように予め該円筒状ケーシングの径より小径の掘削下穴を作成し、この上に該円筒状ケーシングを配置し、これに連続打撃加圧又は振動加圧を加えることでその圧入を可能ならしめ、同時にこの連続打撃加圧又は振動加圧によって周囲地盤に液状化現象を生じさせるものである。
要するに、本発明の1の砕石杭形成方法によれば、円筒状ケーシングを掘削下穴を利用しその上から加圧するものとしたため、比較的小さな連続打撃加圧力又は振動加圧力によって、対象の円筒状ケーシングの設計深度までの圧入と周囲地盤の液状化現象の発生とを同時に実現できるようにしたものである。
なお、前記下穴作成工程は、対応する掘削手段を用いて連続打撃加圧等によって行うことも不可能ではないが、以上の趣旨より、旋回掘削手段を採用するのが現実的である。
本発明の1の砕石杭形成工法によれば、ケーシング圧入工程に引き続く砕石投入締め固め工程で、杭用穴の最下部から最上部まで、複数回に亘って、杭用穴に適量の砕石を投入して投入砕石の締め固めのための連続打撃加圧又は振動加圧を行うが、この投入砕石の締め固めのための連続打撃加圧又は振動加圧は、同時に、周囲地盤に液状化現象をも生じさせるものである。
すなわち、本発明の砕石杭形成工法においては、投入砕石の締め固めを連続打撃加圧又は振動加圧で行うこととすることにより、この砕石投入締め固め工程でも、周囲地盤に液状化を生じさせるものである。
こうして、前記ケーシング圧入工程と以上の砕石投入締め固め工程とで周囲地盤に液状化現象を生じさせ、周囲地盤の締め固めを行うため、単に砕石杭を形成をするのみの場合に比べて高い支持力を得ることができる。またこの後に液状化現象を生じる虞を減少させることができる。
最後には、液状化現象で生じた周囲地盤の沈下を、そのエリアに盛土する必要が生じるが、簡単な工程である。全体として非常に高い支持力を得られる利点が大きい。盛土は、土砂又は砕石等の種々の盛土材を施すことで実行することができる。
本発明の2の砕石杭形成装置によれば、一台の装置で、本発明の1の砕石杭形成工法の掘削下穴の形成と、その後の盛土工程を除く全工程を行うことが可能であり、非常に能率的に実施できる利点がある。
本発明の3の砕石杭形成装置によれば、その閉塞手段による最下部の砕石投入口の開閉が簡明な構成で確実かつ適切に行われるものであり、円筒状ケーシングに装入した砕石を最下部の砕石投入口を通じて杭用穴に良好に投入することができる。また砕石投入口を閉じた状態では閉塞部材の下部側が砕石締め固め用の加圧部となるものであり、能率的に締め固めを行いうる利点がある。
本発明の4の砕石杭形成装置によれば、前記閉塞部材を球状又は楕円球状に構成したため、砕石を杭用穴に投入する際に、円筒状ケーシングの周側に構成した砕石装入口を通じて装入され、その内部を落下する砕石は、該閉塞部材の球状又は楕円球状の背後面(上部側の面)に接触してもその上に滞るようなことはなく、良好に滑り落ち杭用穴への投入を適切に行うことができる。投入後は、砕石投入口を閉じた上で、該閉塞部材の球状又は楕円球状の下面で極めて適切に投入砕石の締め固めを行うことができる。
本発明の5の砕石杭形成装置によれば、その閉塞手段による最下部の砕石投入口の開閉が簡明な構成で確実かつ適切に行われるものであり、円筒状ケーシングに装入した砕石を最下部の砕石投入口を通じて杭用穴に良好に投入することができる。また砕石投入口を閉じた状態では閉塞部材の下部側が砕石締め固め用の加圧部となるものであり、能率的に締め固めを行いうる利点がある。開閉のための動作がこの装置で採用しやすい昇降動作である利点がある。
本発明の6の砕石杭形成装置によれば、掘削下穴をスピーディにかつ簡単に形成することができる。
(a)は実施例の砕石杭形成工法に用いる砕石杭形成装置の正面概略説明図、(b)は側面概略説明図。 (a)は実施例の砕石杭形成工法に用いる砕石杭形成装置の振動加圧手段に連結した円筒状ケーシングの縦断面説明図、(b)はその一部切欠拡大図。 (a)は他の構成要素を省略した円筒状ケーシングの一部切欠正面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(b)の拡大図。 (a)は対象地盤の対象位置に砕石杭形成装置(施工機本体等は省略)の掘削手段を直立させて掘削の準備をした段階を示す正面説明図、(b)は掘削完了状態を示す断面概略説明図。 (a)は掘削下穴上に砕石杭形成装置の円筒状ケーシングを直立させた状態の正面断面説明図、(b)は円筒状ケーシングを設計深度手前まで圧入した状態を示す正面断面説明図。 (a)は砕石杭形成装置の円筒状ケーシングを設計深度まで圧入した状態を示す正面断面説明図、(b)は円筒状ケーシングを引き上げて杭用穴に砕石を投入している状態を示す正面断面説明図。 図6の(b)の部分拡大図。 (a)は杭用穴に終了直前まで砕石を投入し突き固めた状態を示す正面断面説明図、(b)は杭用穴の最上部まで砕石を投入し突き固めた状態を示す正面断面説明図。 液状化で沈下した周囲の地盤上に土砂を補い盛土層を形成した状態を示す正面断面説明図。 (a)は砕石杭形成装置における他の円筒状ケーシングの構成を示す正面断面図、(b)は該円筒状ケーシングの砕石投入口を閉じる二枚の蓋体のうちの上方の蓋体を示す平面断面図、(c)は下方の蓋体を示す平面断面図。
以下、発明を実施するための形態を実施例に基づき、かつ添付図を参照しつつ詳細に説明する。
まず実施例の砕石杭形成装置の構成を説明し、次いでこれを用いた一実施例の砕石杭形成工法を説明する。
実施例の砕石杭形成装置は、図1(a)、(b)〜図3(a)〜(c)に示すように、施工機本体1と、これに備えた、一側に回転駆動手段2を、他側に振動加圧手段3を、それぞれ備えたリーダー4と、前記回転駆動手段2に接続した回転掘削手段5と、前記振動加圧手段3に接続する円筒状ケーシング6であって、周側に砕石装入口6a、6a…を、下端に砕石投入口6bを、それぞれ備え、かつ該砕石投入口6bにこれを閉止した状態で締め固め用の加圧部を兼ねる開閉自在な閉塞手段6cを構成した円筒状ケーシング6と、で構成したものである。
前記施工機本体1は、建設機械に一般的に用いられるそれであり、前記リーダー4も同様に建設機械に一般的に用いられているそれである。前記回転駆動手段2も種々の旋回型の掘削手段を回転駆動する一般的な公知の手段であり、前記振動加圧手段3も建設機械で行われる振動加圧のために一般的に用いられるそれである。前記回転駆動手段2及び前記振動加圧手段3のそれぞれをリーダー4に沿って昇降させる手段も既存の公知のそれを用いるものである。
前記回転掘削手段5は、図1(a)に示すように、長尺のスクリュウ部材で構成し、前記回転駆動手段2の下端に接続し、かつ前記リーダー4に沿って垂下状態に配したものである。これによる掘削径は、砕石を投入して砕石杭を作成するための杭用穴12の径より若干小径とする。なお、この実施例では、回転掘削手段5として以上のように長尺のスクリュウ部材を採用したが、杭用穴12より若干小径の掘削下穴11を容易に作成できるものであれば他の手段を採用することも自由である。
前記円筒状ケーシング6は、前記し、図1(a)、(b)〜図3(a)〜(c)に示すように、前記振動加圧手段3に接続し、周側に砕石装入口6a、6a…を、下端に砕石投入口6bを、該砕石投入口6bに閉塞手段6cを構成した部材であり、。その本体は、基本的に円筒状の金属部材である。該円筒状ケーシング6はこの外径に相当する杭用穴12を作成する手段であり、その杭用穴12に砕石を投入する手段でもあり、かつ投入した砕石を締め固める手段でもある。更には周囲の地盤に液状化現象を生じさせる手段でもある。
前記砕石装入口6a、6a…は、図3(a)〜(c)に示すように、この実施例では、円筒状ケーシング6の正面側及び裏面側に複数個をその長さ方向に沿って定間隔で配したものである。正面側と裏面側とには交互に配するものとする。個々の砕石装入口6aは、長方形状の開口部に板状のゴム材6a1、6a1を中央部で重なり合った状態に配し、図6(b)等に示すように、砕石供給手段13の筒状装入路14をその隙間から挿入できるようにしたものである。
前記砕石投入口6bは、図2(a)、(b)に示すように、前記円筒状ケーシング6の最下部の開口部である。この開口部には閉塞手段6cを構成してある。この閉塞手段6cは、この実施例では、該円筒状ケーシング6の上端に上部を固設し、上部途中に油圧シリンダ(伸縮駆動手段)6c1を挿入し、下端を該円筒状ケーシング6の下部開口である砕石投入口6bから突出させ、該円筒状ケーシング6の軸心に沿って配したロッド6c2と、該ロッド6c2の下端に固設した閉塞部材6c3と、前記砕石投入口6bの周縁部に構成した該閉塞部材6c3の受座6c4と、で構成したものである。
前記ロッド6c2は、前記のように、その上部を前記円筒状ケーシング6の最上部に固設するものであるが、図2(a)、(b)に示すように、該円筒状ケーシング6の上端には、円板状の蓋体6dを固設してあり、該ロッド6c2の上部は、該蓋体6dの中央部を貫通させるとともに溶接固定してあるものである。該ロッド6c2の上端は更に若干上方に突き出ており、前記振動加圧手段3に連結しているものである。従って、同時に、円筒状ケーシング6もまた振動加圧手段3に連結していることになる。
前記油圧シリンダ6c1は、前記し、かつ図2(a)、(b)に示すように、前記ロッド6c2の上部途中に挿入して該ロッド6c2を伸縮可能にしている。該ロッド6c2の上部側は該油圧シリンダ6c1のシリンダ後部に結合し、該ロッド6c2の下部側はピストンロッドの先端に結合している。該油圧シリンダ6c1に圧油を供排する図示しないホース類は、前記円筒状ケーシング6の上端の蓋体6dに開口した図示しない貫通孔を通じて該円筒状ケーシング6内に導入され、該油圧シリンダ6c1に接続している。この油圧シリンダ6c1は、これが縮小した状態で前記閉塞部材6c3が該円筒状ケーシング6の最下部の砕石投入口6bの周側に沿った配した受座6c4に接触して該砕石投入口6bを閉じ、伸長状態で該砕石投入口6bを開くようになっている。
前記閉塞部材6c3は、図2(a)、(b)に示すように、楕円球状の金属部材であり、油圧シリンダ6c1の伸長状態で、前記受座6c4から離れ前記砕石投入口6bを開き、前記砕石装入口6aから装入され落下してきた砕石を該砕石投入口6bからその下方に形成された杭用穴12に投入可能とする。該閉塞部材6c3は、前記のように、全体が楕円球状であり、その背後側、すなわち、ロッド6c2と連結する側も楕円球面状であり、落下してきた砕石類はその上に堆積することなく滑り落ち、杭用穴12中に良好に投入することができることになる。
該閉塞部材6c3は、前記油圧シリンダ6c1の短縮状態では、前記したように、その背後側の一部が前記受座6c4に着座して前記砕石投入口6bを閉じることになる。該受座6c4は、前記し、図2(a)、(b)に示すように、該砕石投入口6bの周縁に、前記油圧シリンダ6c1の短縮によって後退した(上昇動作した)閉塞部材6c3の背後側の環状の一部が密着できるように配した環状の部材であり、該閉塞部材6c3の該当する部位に対応する凹面状に構成したものである。なお、この受座6c4の上部側も、その上に砕石類が堆積することのないように、直ちに前記円筒状ケーシング6の内面に戻る段差状にせず、上方に伸びながら徐々に該円筒状ケーシング6に戻る斜面状に構成したものである。
なお、該閉塞部材6c3の下部側は、前記油圧シリンダ6c1が短縮し、前記受座6c4に着座状態で、下方の杭用穴12中の砕石を締め固める(突き固める)ための加圧部を構成する。
この実施例の砕石杭形成装置は、以上のような構成であり、砕石杭形成工法は、以上の砕石杭形成装置を用いて行うことができる。
先ずその概要を説明すると、この実施例の砕石杭形成工法は、前記砕石杭形成装置の回転掘削手段5を用いて、対象地盤gの対象位置を設計深度まで掘り下げて掘削下穴11を形成する下穴作成工程と、
前記砕石杭形成装置の、前記掘削下穴11より大径の円筒状ケーシング6を、前記下穴作成工程で作成した前記対象地盤gの掘削下穴11上に直立状態に配置するケーシング設置工程と、
前記円筒状ケーシング6の下端の砕石投入口6bを閉じた状態で、該円筒状ケーシング6を介して前記掘削下穴11の周囲の地盤gに振動加圧を加え、該掘削下穴11の周囲の地盤gに液状化現象を生じさせながら該円筒状ケーシング6を設計深度まで圧入するケーシング圧入工程と、
一回分の砕石投入量に見合った高さ分だけ該円筒状ケーシング6を引き上げ、下端の砕石投入口6bを開いた上で、該円筒状ケーシング6の周側部の適当な砕石装入口6aを通じて一回分の投入量の砕石を装入し、下端の砕石投入口6bからその下方に生じた杭用穴12中に砕石を投入し、引き続いて下端の砕石投入口6bを閉じた上で、該円筒状ケーシング6を介して該杭用穴12中に投入した砕石に振動加圧を加え、周囲の地盤に更に液状化現象を生じさせつつ、該投入した砕石を締め固め、その締め固めが完了すると、その後、一回分の砕石投入量に見合った高さ分だけの該円筒状ケーシング6の引き上げから投入砕石の締め固めの完了までのサイクルを、前記杭用穴12の高さ方向の全範囲について完了するまで繰り返す砕石投入締め固め工程と、
その後に、前記液状化現象で沈下した周囲の地盤g上に土砂を施す盛土工程と、
をその順序で実行するものである。
前記下穴作成工程では、図4(a)に示すように、前記施工機本体1を動かして、対象地盤gの対象位置にスクリュウ部材である回転掘削手段5を直立状態に配置し、次いで、前記回転駆動手段2を回転駆動動作させつつリーダー4に沿って下降させ地盤gの掘削動作を行う。地盤gは、図4(b)に示すように、設計深度まで掘削し、掘削下穴11を形成する。
前記ケーシング設置工程では、前記回転掘削手段5及び回転駆動手段2をリーダー4に沿って引き上げた上で、前記施工機本体1を動かして、図5(a)に示すように、円筒状ケーシング6を前記下穴作成工程で形成した掘削下穴11の上に直立させる。該円筒状ケーシング6は、その軸心を掘削下穴11の軸心に一致させてその上に直立状態に配するのが適当である。
前記ケーシング圧入工程は、以上のケーシング設置工程に引き続いて行う。前記のように、下端の砕石投入口6bを閉じて行うものである。該砕石投入口6bは、前記油圧シリンダ6c1を短縮動作させ、前記ロッド6c2の下端の閉塞部材6c3を前記受座6c4に着座させることで閉じる。円筒状ケーシング6の圧入動作は、ロッド6c2の上部を介して連結している振動加圧手段3に振動加圧動作をさせて行う。振動加圧の周波数及び加圧力の強さは、該円筒状ケーシング6の径の大きさ及び周囲の地盤gの状態に対応して適切に設定する。本件の砕石杭形成工法を実施する地盤gは、N値が5以下程度である場合を概ね前提とするので、そのような観点から設定する。また実施過程でも、周囲地盤gの液状化現象の発生状況を観察してその状況に応じて周波数を上げ又は下げ、或いは加圧力を変更するのが適当である。
こうして、前記振動加圧手段3を振動加圧動作させて、周囲の地盤gに液状化現象を発生させながら、図5(b)に示すように、円筒状ケーシング6を地盤g中に圧入する。なお、この場合、予め前記下穴作成工程で掘削下穴11が作成してあり、これと軸心を一致させて円筒状ケーシング6を圧入するものであるため、現実的に容易に採用可能な振動加圧手段3で圧入可能なものとなる。また、以上のように、周囲地盤gに液状化現象を生じさせるものであるため、周囲地盤gが締め固められ、円筒状ケーシング6の圧入によって形成される杭用孔12に充填して形成される砕石杭の支持力を高めることができる。このケーシング圧入工程は、図6(a)に示すように、前記掘削下穴11の最下部まで、すなわち、設計深度まで円筒状ケーシング6を圧入して完了である。
前記砕石投入締め固め工程は、前記のように、ケーシング圧入工程に引き続いて行う。
これは、前記のように、円筒状ケーシング6を一回分の砕石投入量に見合った高さ分だけ引き上げることからスタートする。そこで、図6(b)及び図7に示すように、該円筒状ケーシング6を前記リーダー4に沿って引き上げ、その最下部の砕石投入口6bを開く。前記したように、前記油圧シリンダ6c1を伸長動作させ、ロッド6c2の最下端の閉塞部材6c3を該砕石投入口6bの受座6c4から下降離脱させる(図2(a)、(b)参照)ことで、該砕石投入口6bを開く。
その後、該円筒状ケーシング6の上部周側の砕石装入口6a、6a…のうち、地表に近い適当なそれを選んで、そこから該円筒状ケーシング6中に砕石15を装入する。この砕石15の装入は、この実施例では、砕石供給手段13及びその下部から延長し、先端を砕石装入口6aに差し込んだ筒状装入路14を通じて行った。該筒状装入路14は、その先端を重なり合う板状のゴム材6a1、6a1の隙間を拡げてそこから挿入したものである。
こうして円筒状ケーシング6中に適量の砕石15を装入すると、これは、言うまでもなく、その中を落下し、最下部の前記砕石投入口6bも通過してその下方に落ちることになる。多くの場合は、下方に位置する閉塞部材6c3の背後側(上部側)に衝突し、ここで滑って外側に移動しつつその下方に落下し、前記図6(b)及び図7に示すように、杭用穴12中に充填されることになる。
この後、前記油圧シリンダ6c1を短縮動作させ、ロッド6c2の下端の閉塞部材6c3をその背後側(上部側)が前記受座6c4に着座するまで引き上げ、前記砕石投入口6bを閉じる。次いで、前記したように、前記振動加圧手段3を動作させ、杭用穴12に充填した砕石15に振動加圧を加え、これを締め固める。そしてこれと同時に、該砕石15への振動加圧により、その周囲の地盤gに液状化現象を生じさせる。前記ケーシング圧入工程で周囲地盤gは液状化を生じているので、この工程では、若干起きにくくなっているが、間隙水が残っていれば生じる可能性があり、これをできるだけ発生させる。
杭用穴12中に充填した砕石15の締め固めが完了した後は、以上のサイクルを繰り返す。繰り返しは、前記杭用穴12の高さ方向の全範囲について砕石15の充填及び締め固めが完了するまで行う。図8(a)は、最後の一回分の砕石投入と締め固めを残して締め固めを完了した状態を示しており、図8(b)は前記砕石投入締め固め工程の完了状態を示している。
前記盛土工程は、砕石投入締め固め工程に引き続いて行う。
以上の砕石投入締め固め工程までで、図8(b)に示すように、これまでに形成された砕石杭の周囲の地盤gには、液状化現象にともないその沈下現象が生じており、図9に示すように、この部位を土砂で埋めて元来の地盤gの高さを確保する。図中16は土砂を施して形成した盛土層である。土砂に代えて砕石その他の種々の盛り土用材を施しても良い。この盛土工程を終えれば、砕石杭形成工法は完了である。対象地盤gの地盤改良については、その領域内の必要設置場所の全てについて、砕石杭形成工法を実施することで、それは完了する。
なお、図10(a)、(b)、(c)は、先の実施例の砕石投入口6bを開閉する閉塞手段の他の実施例を示すものである。
この閉塞手段は、以下のように構成する。
前記円筒状ケーシング6の上端に固設した蓋体6dの中央部にロッド6c2の上部途中を貫通させかつ固設し、該ロッド6c2の上端は振動加圧手段3に結合する。該ロッド6c2の下端に円板状閉塞下板6c5を結合し、かつ該ロッド6c2の蓋体6dとの結合部の直下には油圧シリンダ6c1を挿入し、該ロッド6c2の下端の該円板状閉塞下板6c5を昇降可能とする。また砕石投入口6bを構成する円筒状ケーシング6の最下端に、以上の円板状閉塞下板6c5に上下対応する円板状閉塞上板6c6を固設したものである。
該円板状閉塞上板6c6は、その中央部に、前記ロッド6c2を昇降自在に貫通させる貫通穴6c62を備え、その周縁部は、前記し、図10(a)に示すように、前記円筒状ケーシング6の下端に固設したものである。該円板状閉塞上板6c6の前記貫通穴6c62と周縁部との間の領域には、図10(b)に示すように、各々90度を僅かに下回る角度幅の二つの上側開口部6c61、6c61を、該円板状閉塞上板6c6の中心点を対称点として点対称に構成した。核上側開口部6c61、6c61は、同図に示すように、セクター状である。
前記円板状閉塞下板6c5は、前記し、同図に示すように、その中心部で前記ロッド6c2の下端に固設し、前記円板状閉塞上板6c6の上側開口部6c61、6c61と同様の寸法形状の二つの下側開口部6c51、6c51を該円板状閉塞上板6c6のそれらとは位相を異にして構成したものである。要するに、円板状閉塞下板6c5の二つの下側開口部6c51、6c51と円板状閉塞上板6c6の上側開口部6c61、6c61とは重なり合わないように構成したものである。
前記円板状閉塞上板6c6及び前記円板状閉塞下板6c5の下面は、前記油圧シリンダ6c1を短縮動作させ、該円板状閉塞上板6c6に該円板状下板6c5を接合した状態(前記砕石投入口6bを閉じた状態)で、杭用穴12中に投入した砕石15の締め固め用の加圧部を兼ねるものである。なお、前記円板状閉塞上板6c6については、前記円板状下板6c5の下側開口部6c51、6c51を通じて下方に露出している下面のみが加圧部を兼ねる。
従ってこの閉塞手段は先に示したそれとほぼ同様に作用する。
前記円筒状ケーシング6の下端、すなわち、砕石投入口6bを閉じる場合は、前記油圧シリンダ6c1を短縮動作させ、前記ロッド6c2の下端の円板状閉塞下板6c5を上昇させ、前記円板状閉塞上板6c6に接合状態とする。この状態で、円板状閉塞上板6c6の上側開口部6c61、6c61は、円板状閉塞下板6c5の下側開口部6c51、6c51以外の部分で、円板状閉塞下板6c5の下側開口部6c51、6c51は、円板状閉塞上板6c6の上側開口部6c61、6c61以外の部分で相互に閉じることとなり、前記砕石投入口6bは完全に閉じた状態となる。
前記砕石投入口6bを開く場合は、前記油圧シリンダ6c1を伸長動作させ、前記円板状閉塞上板6c6と円板状閉塞下板6c5とを上下に離間させれば良い。前者の上側開口部6c61、6c61と後者の下側開口部6c51、6c51とは、それぞれ全体として周方向180度の角度幅を僅かに下回る程度の角度幅の開口部であり、上下対応していないが、このとき、それぞれの開口部は、前記円板状上板6c6と前記円板状下板6c5の間の隙間を通じて連通状態となっている。投入する砕石15は、まず上側開口部6c61、6c61を通じて落下し、円筒状閉塞下板6c5の下側開口部6c51、6c51以外の部分に載ることになるが、重なり合ったそれは、高さが高くなり不安定になると、崩れて徐々に該下側開口部6c51、6c51側に移動して、その下方に落下し、或いは振動等を加えれば、種々に移動し、いずれは該下側開口部6c51、6c51側に移動してその下方に落下する。こうして砕石15の投入は可能になる。
前記円筒状ケーシングの掘削下穴11を利用しての地盤gへの圧入は、前記砕石投入口6bを閉じた状態で行う。
また杭用穴12中に投入した砕石15の締め固めも砕石投入口6bを閉じた状態で行う。後者の場合は、前記したように、前記円板状閉塞上板6c6及び前記円板状閉塞下板6c5の下面が砕石15に対する加圧部となる。
本発明の砕石杭形成工法及びこれに用いる砕石杭形成装置は、土木工事の分野及び土木工事用部材の製造業の分野で有効に利用することができる。
1 施工機本体
2 回転駆動手段
3 振動加圧手段
4 リーダー
5 回転掘削手段
6 円筒状ケーシング
6a 砕石装入口
6a1 板状のゴム材
6b 砕石投入口
6c 閉塞手段
6c1 油圧シリンダ(伸縮駆動手段)
6c2 ロッド
6c3 閉塞部材
6c4 受座
6c5 円板状閉塞下板
6c51 下側開口部
6c6 円板状閉塞上板
6c62 貫通穴
6c61 上側開口部
6d 円板状の蓋体
11 掘削下穴
12 杭用穴
13 砕石供給手段
14 筒状装入路
15 砕石
16 盛土層
g 地盤

Claims (6)

  1. 対象地盤の対象位置を設計深度まで掘り下げて掘削下穴を形成する下穴作成工程と、
    前記掘削下穴より大径で、周側部に砕石装入口を、下端に開閉自在な砕石投入口を、それぞれ備えた円筒状ケーシングを、前記対象地盤の対象位置に形成した前記掘削下穴上に直立状態に配置するケーシング設置工程と、
    前記円筒状ケーシングの下端の砕石投入口を閉じた状態で、該円筒状ケーシングを介して前記掘削下穴の周囲の地盤に連続打撃加圧又は振動加圧を加え、該掘削下穴の周囲の地盤に液状化現象を生じさせながら該円筒状ケーシングを設計深度まで圧入するケーシング圧入工程と、
    一回分の砕石投入量に見合った高さ分だけ該円筒状ケーシングを引き上げ、下端の砕石投入口を開いた上で、該円筒状ケーシングの周側部の砕石装入口を通じて一回分の投入量の砕石を装入し、下端の砕石投入口からその下方に生じた杭用穴中に砕石を投入し、引き続いて下端の砕石投入口を閉じた上で、該円筒状ケーシングを介して該杭用穴中に投入した砕石に連続打撃加圧又は振動加圧を加え、周囲の地盤に更に液状化現象を生じさせつつ、該投入した砕石を締め固め、その締め固めが完了すると、その後、一回分の砕石投入量に見合った高さ分だけの該円筒状ケーシングの引き上げから投入砕石の締め固めの完了までのサイクルを、前記杭用穴の高さ方向の全範囲について完了するまで繰り返す砕石投入締め固め工程と、
    その後に、前記液状化現象で沈下した周囲の地盤上に盛土する盛土工程と、
    をその順序で実行する砕石杭形成工法。
  2. 施工機本体に備えた二面リーダーであって、一側に回転駆動手段を、他側に連続打撃加圧手段又は振動加圧手段を、それぞれ備えたリーダーと、
    前記回転駆動手段で回転駆動すべくこれに接続し、かつ前記リーダーに沿って垂下させた地盤の回転掘削用の回転掘削手段であって、該地盤に掘削下穴を形成するための回転掘削手段と、
    前記連続打撃加圧手段又は前記振動加圧手段で連続打撃加圧又は振動加圧すべくこれに接続する、前記回転掘削手段で形成する掘削下穴より大径の円筒状ケーシングであって、周側に砕石装入口を、下端に砕石投入口を、それぞれ備え、該砕石投入口にこれを閉止した状態で締め固め用の加圧部を兼ねる開閉自在な閉塞手段を構成し、かつ前記リーダーに沿って垂下させた円筒状ケーシングと、
    で構成した請求項1の砕石杭形成工法に用いる砕石杭形成装置。
  3. 前記閉塞手段を、
    前記円筒状ケーシングの上端に上端を固設し、上部途中に伸縮駆動手段を挿入し、下端を該円筒状ケーシングの下端から突出させ、かつ該円筒状ケーシングの軸心に沿って配したロッドと、
    前記ロッドの下端に固設した、該ロッドの短縮時に前記砕石投入口を閉止し、伸長時に開放する閉塞部材であって、下部が該砕石投入口の閉止時に砕石の締め固め用の加圧部となる閉塞部材と、
    前記砕石投入口の周縁部に構成した前記閉塞部材の受座と、
    で構成した請求項2の砕石杭形成装置。
  4. 前記閉塞部材を球状又は楕円球状に構成し、
    前記受座を前記砕石投入口の周縁に沿う環状で、前記球状又は楕円球状の閉塞部材の背後の対応する一部が当接する凹面状に構成したものである請求項3の砕石杭形成装置。
  5. 前記閉塞手段を、
    前記円筒状ケーシングの上端に上端を固設し、上部途中に伸縮駆動手段を挿入し、下端を該円筒状ケーシングの下端から突出させ、かつ該円筒状ケーシングの軸心に沿って配したロッドと、
    前記砕石投入口に固設した円板状閉塞上板であって、合計で周方向の180度を越えない角度幅に開口した一以上の砕石投入用の上側開口部及び前記ロッドを摺動自在に貫通させる中央貫通穴を、それぞれ備えた円板状閉塞上板と、
    前記ロッドの下端にその中心を固設した円板状閉塞下板であって、前記円板状閉塞上板の上側開口部と重なり合わないようにして、合計で周方向180度を越えない角度幅に開口した一以上の砕石投入用の下側開口部を備えた円板状閉塞下板と、
    で構成し、該円板状閉塞上板及び該円板状閉塞下板の下面が砕石の締め固め用の加圧部を兼ねるものである請求項2の砕石杭形成装置。
  6. 前記回転掘削手段を長尺のスクリュウ部材で構成した請求項2、3、4又は5の砕石杭形成装置。
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