JP2015212485A - 鋼管杭を用いた地盤補強方法及びこれに用いる圧密具 - Google Patents

鋼管杭を用いた地盤補強方法及びこれに用いる圧密具 Download PDF

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Abstract

【課題】軟弱地盤において、セメントミルクを用いるようなことなく、簡単な構成で、鋼管杭の周囲の圧密のレベルを高め、地盤の支持力をより一層高めることのできるねじ込み式の鋼管杭を用いた地盤強化法を提供すること。【解決手段】下端外周に螺旋状の掘削翼3を備えてなる鋼管杭1を所要の下降荷重をかけながら正回転駆動させ、掘削翼3を掘削動作させることで地盤6中にねじ込み進入させ、鋼管杭1の下端が設計深度に到達した段階でねじ込み進入を停止させ、続いて、鋼管杭1の周囲の掘削孔6a中に位置する掘削土砂6bを鋼管杭1に外装する圧密具11の圧密翼13で圧密し、更に、鋼管杭1の周囲の掘削孔6a中の下降した掘削土砂6b、又は圧密層形成材8による圧密層の上面上に圧密層形成材8を投入して圧密翼13で所要の下降荷重で圧密するサイクルを、形成された圧密層の上面が地盤上面に到達するまで繰り返す。【選択図】 図6

Description

本発明は、建築物又は建造物用の敷地の軟弱な地盤を補強するための鋼管杭を用いた地盤補強方法及びこれに用いる圧密具に関するものである。
軟弱な地盤を補強するためのねじ込み式の鋼管杭及びこれを用いた地盤補強方法には種々のものが提案されている。
例えば、特許文献1ではねじ込み式の基礎杭及びその建て込み方法が提案されている。
この基礎杭によれば、その建て込み方法に従って、これを基礎地盤に埋設して地盤の補強のために使用することができる。この基礎杭では、根止めにセメントミルクを使用する場合と使用しない場合があるが、使用しない場合は、この基礎杭を基礎地盤に埋設する際に、掘削刃によりその周囲を回転撹拌してしまっているので、上方に向かってその掘削刃が徐々に大径になっているものではあるが、その地盤から十分な支持力を得るのは困難である。またセメントミルクを用いる場合は、これが土砂と混合状態になって硬化することで大きな支持力が確保できると思われるが、その後の解体のことを考慮すると好ましくはない。また六価クロムによる土壌汚染の問題もある。
特許文献2では、ねじ込み式鋼管杭が提案されている。
このねじ込み式鋼管杭は、セメントミルクを用いないことことを除けば、前記特許文献1のねじ込み式の基礎杭とほぼ同様に用いられると考えられる。そして、その構成が簡明である関係で、上段翼及び下段翼の取り付けが容易で低廉となることの外には、上段翼を設けたため鋼管杭の貫入ピッチを下段翼のピッチに近いピッチにすることができるとされている。また上段翼のピッチを下段翼のそれより大きくしたので、鋼管杭の下方への押し込み力が増加して貫入ピッチを増大させることができるともされている。
もっとも上段翼は、下段翼を越える径の部分以外の部分は、下段翼で撹拌された地盤に作用するので、あまり押し込み力の増大に寄与するとは思われない。下段翼のピッチでの貫入ピッチになるように若干の助力をするといった程度のものと思われる。上段翼は、多くの場合に下段翼で撹拌された地盤を更に撹拌し、地盤の支持力を更に低下させる可能性をもっているといわざるを得ない。従ってこのねじ込み式鋼管杭は、低廉な製作費用で製造できることは確かかも知れないが、地盤による高い支持力を確保できるものとは思われない。
また特許文献3では、各種土木又は建築工事における杭が提案されている。
この杭は、アースオーガー等の回転装置を備えた建設機械等を利用して、地盤上に直立させ、かつ正回転させて地盤中にねじ込むことができる。セメントミルクを用いない点を除けば、前記特許文献1のねじ込み式の基礎杭と同様にして地盤にねじ込むことができる。このとき、この杭では、後端の填圧羽根等のピッチを、先端部の掘鑿羽根等のピッチより短く構成したため、尖端の掘鑿羽根等で掘り出される土砂は後端部の填圧羽根等により填圧されて同時に埋め戻されるとされている。
しかし上記填圧羽根等は、その螺旋のピッチは掘鑿羽根のそれより短いとしても、その螺旋の方向は両方共に同じであるから、後者で掘り出された土砂は、結局は、前者の後者よりは狭い螺旋の間を通過してその上方に移動することとなり、殆ど填圧効果は生じないものと思われる。填圧羽根等の螺旋の隙間が狭いので、掘鑿羽根等で掘削されて相対的に押し上げられることとなる土砂は、上下の両者の間で若干圧力が高くなるが、それ故、該填圧羽根等の螺旋の隙間からより高速になって通過し、上方に移動して行ってしまうものである。それ故、掘鑿羽根等と填圧羽根等との間の土砂は十分に填圧されることはなく、十分な支持力を確保するために殆ど貢献し得ないと思われる。
特許文献4は、基本的に、鋼管杭を用いた地盤補強方法であり、これは、鋼製の管体の下端外周に螺旋状の掘削翼を備え、かつ該管体の上端近傍の外周に、その下方の土砂をそれより上方に移動させることなく下方に向かって圧密する、前記掘削翼と逆方向の螺旋状に構成した圧密翼を配してなる、ねじ込み式で埋設する鋼管杭を用いる地盤補強方法であって、
該鋼管杭を地盤上の所要の位置に直立させ、かつ正回転駆動させ、該鋼管杭の掘削翼を掘削動作させることにより地盤中にねじ込み進入させ、
該鋼管杭の圧密翼の最下部が地盤上面に到達した時点より、該鋼管杭に前記正回転駆動に加えて圧縮荷重を加え、該鋼管杭を更にその下端が設計深度に到達するまで下降させ、該鋼管杭を埋設すると共に、該掘削翼により掘削されその上方に押し上げられた土砂を該圧密翼により圧密することにより地盤を補強する地盤補強方法である。
従ってこの特許文献4の鋼管杭を用いた地盤補強方法によれば、建築用の敷地等の地盤が軟弱である場合に、これをその所定の位置に直立させ、適当な駆動装置を用いて若干の荷重をかけながら正回転駆動することで地盤中にねじ込み、最終段階、すなわち、その圧密翼の下部が地盤上面に到達した時点より、圧縮荷重を加えつつ正回転駆動することで、更に、例えば、地盤上面から0.2m以上、より好ましくは0.5〜0.6m程度押し下げ、この工程で、下部の掘削翼の掘削動作により相対的にその上に押し上げられた土砂を圧密翼で圧密し、圧密翼から下方2m程度の深さまでを締め固めることにより、軟弱地盤の支持力を向上させることができる。
掘削され、相対的に掘削翼の上方に押し上げられ、鋼管杭の外周と掘削されて形成された掘削孔内周との間に位置する土砂類は、上方からこれを加圧する圧密翼の作用により、該圧密翼から2m程度下方までが圧縮されて固くなり、横方向の支持力及び鉛直方向の支持力が強化されることになる。またこの位置の土砂と鋼管外周との結合も強化されることになる。
それ故、この特許文献4の鋼管杭を用いた地盤補強方法は、非常に優れた地盤補強方法であるが、前記鋼管杭の管体の外周に配した圧密翼は、当然、該管体の上端近傍に固定されているものであり、従って、該管体の下端外周に配した掘削翼との間隔は一定であり、該圧密翼による圧密作用は、該圧密翼の下面が地盤上面に接して以降の掘削動作、例えば、前記のように、0.5〜0.6m程度の掘削動作によって掘削翼の上方に押し上げられた土砂の深さ方向の寸法分(0.5〜0.6m)だけ加えられることになるものであり、それ以上に圧密作用を加えることはできない。
特開昭63−161219号公報 特開平11−21885号公報 特公平05−42524号公報 特許第4819179号公報
本発明は、軟弱地盤において、セメントミルクの充填をするようなことなく、簡単な構成で、特に前記特許文献4の鋼管杭の周囲の圧密のレベルを自由に上げることのできない問題点を解消し、その圧密レベルの高度化を図り、地盤の支持力をより一層高めることのできるねじ込み式の鋼管杭を用いた地盤強化法及びこれに用いる圧密具を提供することを解決の課題とする。
本発明の1は、鋼製の管体の下端外周に螺旋状の掘削翼を備えてなる鋼管杭を地盤上の所要の位置に直立させ、かつ下降荷重をかけながら正回転駆動させ、該鋼管杭の掘削翼を掘削動作させることにより地盤中にねじ込み進入させ、
該鋼管杭の下端が設計深度に到達した段階で前記ねじ込み進入を停止させ、
引き続いて、該鋼管杭の管体の外周と掘削孔の内周との間に位置する掘削土砂を所要の下降荷重で圧密して圧密層を形成し、
その後、該鋼管杭の管体の外周と掘削孔の内周との間の、圧密により形成された掘削土砂による圧密層の上面上、又はその上に圧密により形成された砂利若しくは砕石を含む圧密層形成材による圧密層の上面上に、圧密層形成材を投入して所要の下降荷重で圧密するサイクルを、形成された圧密層の上面が地盤上面に到達するまで繰り返すことにより地盤を補強する鋼管杭を用いた地盤補強方法である。
本発明の2は、本発明の1の鋼管杭を用いた地盤補強方法において、
前記鋼管杭の地盤中へのねじ込み進入を開始した後、該鋼管杭の下端が地盤上面から地盤中の前記設計深度に到達するまでの間の途中で、該鋼管杭の正回転駆動を逆回転駆動又は無回転状態に変え、かつ前記所要の下降荷重に所要の圧密荷重を加えた上で、該鋼管杭の下端が設計深度に到達するまで下降させることとしたものである。
本発明の3は、本発明の1又は2で使用する鋼管杭の管体の外径を越える内径を有する管体である圧密具本体と、その下部外周に固設した螺旋状の圧密翼からなる圧密具であって、
本発明の1又は2における、前記鋼管杭の管体の外周と掘削孔の内周との間の掘削土砂の圧密及びその上に投入した砂利又は砕石を含む圧密層形成材の圧密のそれぞれを、管体である圧密具本体で前記鋼管杭の管体を昇降自在に外装しながら、該圧密具本体の下部の螺旋状の圧密翼で、回転停止状態で又は螺旋の進入方向と逆方向に回転させた状態で、下降荷重をかけて圧密するための圧密具である。
本発明の4は、本発明の1又は2で使用する鋼管杭の管体の外径を越える内径を有する管体である圧密具本体と、その下部外周に固設したドーナツ円板状の圧密翼からなる圧密具であって、
本発明の1又は2における、前記鋼管杭の管体の外周と掘削孔の内周との間の掘削土砂の圧密及びその上に投入した砂利又は砕石を含む圧密層形成材の圧密のそれぞれを、管体である圧密具本体で前記鋼管杭の管体を昇降自在に外装しながら、該圧密具本体の下部のドーナツ円板状の圧密翼で、回転停止状態で、下降荷重をかけて圧密するための圧密具である。
本発明の5は、本発明の3の圧密具において、
前記圧密具の圧密具本体の上下方向の途中に、一以上の、前記螺旋状の圧密翼と同一旋回方向の螺旋からなる案内翼を、それら相互間及び該螺旋状の圧密翼との間に間隔をあけて固設したものである。
本発明の6は、本発明の5の圧密具において、
前記案内翼は、その外縁に沿って、上部側が直立し下部側が垂下するように、帯状の圧密片を構成してあるものである。
本発明1の鋼管杭を用いた地盤補強方法によれば、建築用の敷地等の地盤が軟弱である場合に、前記鋼管杭を所定の位置に直立させ、かつ所定の下降荷重を掛けながら該鋼管杭に正回転駆動させ、その下部の掘削翼に掘削動作させて地盤中にねじ込み進入させれば、容易にその下端を設計深度まで進入埋設させることができる。こうして該鋼管杭の管体の外周と該掘削翼の掘削動作で生じた掘削孔の内周との間に生じた掘削土砂は、この後、引き続いて、所要の下降荷重で圧密し、該鋼管杭の管体の周囲に平面から見てドーナツ状の圧密層を形成させる。更に、その後、先に生じた圧密層の上に砂利又は砕石、その他の圧密層形成材を適量投入し、かつこれを所要の下降荷重で圧密するサイクルを形成された圧密層の上面が地盤上面に到達するまで繰り返し、該鋼管杭の地盤における支持を確実なものとし、これにより地盤を高いレベルで補強することができることとなるものである。
本発明の2の鋼管杭を用いた地盤補強方法によれば、鋼管杭の地盤中へのねじ込み進入の途中で、螺旋方向の回転を中止させ、回転の停止状態又は逆回転状態として、該鋼管杭を設計深度まで圧入することとするものであるため、この間には、該鋼管杭の下部の螺旋状の掘削翼は掘削動作を行わず、それ故、その下方の地盤中の土砂は、該掘削翼が設計深度に到達するまで、圧密作用を受けることになる。従って該鋼管杭は、設計深度以下に生じた圧密層により、その最下部が支持されることになり、地盤に、より高い支持力で支持されることになる。
なお、以上の逆回転又は無回転状態での鋼管杭の設計深度までの下降動作は、その深さ方向の長さを限定する理由はない。もっとも、対象の地盤の強度によっても異なるが、多くの場合は用いる建設機械の能力等を考慮し、0.3〜1.0m程度とするのが現実的である。
本発明の3の圧密具によれば、本発明の1又は2を実施する際に、鋼管杭の管体の外周と掘削孔の内周との間の掘削土砂又はその上に投入した砂利や砕石等の圧密層形成材を、この圧密具の管体である圧密具本体を該鋼管杭の管体に外装し、かつ適当な建設機械を用いて、該圧密具本体を、その圧密翼の螺旋の進入方向と逆方向に回転させながら又は無回転状態で、これに適切な下降荷重をかけて押し下げることにより、前記土砂等を容易に圧密して圧密層を形成することができる。
本発明の4の圧密具によれば、本発明の1又は2を実施する際に、鋼管杭の管体の外周と掘削孔の内周との間の掘削土砂又はその上に投入した砂利や砕石等の圧密層形成材を、この圧密具の管体である圧密具本体を該鋼管杭の管体に外装し、かつ適当な建設機械を用いて、無回転状態で、これに適切な下降荷重をかけて押し下げることにより、前記土砂等を容易に圧密して圧密層を形成することができる。
本発明の5の圧密具によれば、これは、圧密具本体の上下方向の途中に、螺旋状の圧密翼と同一旋回方向の螺旋からなる案内翼を、それら相互間及び該螺旋状の圧密翼との間に適切な間隔をあけて固設したものであるため、前記のように、鋼管杭の周囲に生じた掘削孔中の掘削土砂を圧密した後、その上に、砕石等の圧密層形成材を投入する場合に、該圧密具を引き抜かず、管体である圧密具本体の周囲を通じて投入することができる。このとき、圧密具は、管体である圧密具本体を、その案内翼及び圧密翼の螺旋方向と逆方向(すなわち、上方に向かって掘削する回転方向)に回転させることにより、該圧密具本体と掘削孔の内周との間に投入した圧密層形成材を、それらの翼間を通じてそれらの下方に案内移動させることが可能であり、こうしてその下方の圧密層上に容易に圧密層形成材を投入することができることになる。
またこのように圧密具本体の外周に適切な間隔で案内翼が配してあるため、圧密層形成材が掘削孔の途中に滞ってしまうような問題も生じない。前記のように、圧密具本体を案内翼の螺旋の進行方向と逆方向に回転させることにより、圧密層形成材を下方側に案内させることとなるからである。
本発明の6の圧密具によれば、前記案内翼には、その外縁に沿って直立垂下する圧密片を構成してあるため、圧密翼で掘削孔中の掘削土砂を圧密する際に、該案内翼に配した圧密片で、該掘削孔の内周を若干圧密し、その内周壁の崩落等を防止できるようにすることができる。それ故、砕石等の圧密層形成材を投入する際に、それらが崩落土砂等によって掘削孔の途中に滞留してしまうような虞を低減することができる。
(a)は鋼管杭の一部切欠正面図、(b)は(a)の鋼管杭の下部の拡大正面図、(c)は(a)の鋼管杭の拡大底面図。 (a)は一例の圧密具の一部切欠正面図、(b)は他の例の圧密具の一部切欠正面図。 (a)は鋼管杭を地盤の所定の位置に直立させた状態の一部切欠正面断面図、(b)は鋼管杭をその下部が地盤の一定の深さ位置に至るまで掘削下降させた状態を示す一部切欠正面断面図、(c)は鋼管杭を、その下部が(b)の一定深さ位置から設計深度まで下降するように圧密動作させた状態を示す一部切欠正面断面図。 設計深度まで埋設した鋼管杭の周囲の掘削土砂を圧密すべく、その上方に直立する圧密具を配した状態を示す一部切欠正面断面図。 設計深度まで埋設した鋼管杭の周囲の掘削土砂を圧密具で所定の深さまで圧密した状態を示す一部切欠正面断面図。 (a)は圧密具を若干引き上げ、その圧密具本体の周囲と掘削孔の内周との間を通じて掘削土砂の圧密層上に砕石を投入した状態を示す一部切欠正面説明図、(b)は圧密具で投入した砕石の圧密を行っている状態を示す一部切欠正面説明図。 (a)は最上部直下まで投入した砕石の圧密を行っている状態を示す一部切欠正面断面図、(b)はGL直上まで砕石を投入し、圧入板を載せた上から最後の圧密動作を行っている状態を示した一部切欠正面断面図。 鋼管杭の所定の地盤への埋設が完了した状態を示す一部切欠正面断面図。 設計深度まで埋設した鋼管杭の周囲の掘削土砂を圧密すべく、その上方に直立する他の圧密具を配した状態を示す他の例の一部切欠正面断面図。 設計深度まで埋設した鋼管杭の周囲の掘削土砂を他の例の圧密具で所定の深さまで圧密した状態を示す一部切欠正面断面図。 (a)は他の例の圧密具を掘削孔外まで引き上げ、掘削孔の最上部から掘削土砂の圧密層上に砕石を投入した状態を示す一部切欠正面説明図、(b)は他の例の圧密具で投入した砕石の圧密を行っている状態を示す一部切欠正面説明図。 (a)は最上部直下まで投入した砕石の圧密を他の例の圧密具で行っている状態を示す一部切欠正面断面図、(b)はGL直上まで砕石を投入し、圧入板を載せた上から他の例の圧密具で最後の圧密動作を行っている状態を示した一部切欠正面断面図。
以下、発明を実施するための形態を実施例1、2に基づき、かつ添付図を参照しつつ詳細に説明する。
まずこの実施例1、2で用いる鋼管杭1及び圧密具11、21について説明し、その後に鋼管杭1及び一方の圧密具11を用いて実施する実施例1の鋼管杭を用いた地盤補強方法について、次に鋼管杭1及び他方の圧密具21を用いて実施する実施例2の鋼管杭を用いた地盤補強方法について説明する。
前記鋼管杭1は、図1(a)、(b)、(c)に示すように、基本的に、鋼製の管体2と、その下端外周に配した螺旋状の掘削翼3とで構成したものである。
前記管体2は、図1(a)に示すように、円筒状の長尺部材であり、補強する地盤6の用途及びその地盤6の状態等に応じてその径及び長さを適切に設定することができる。いずれにしてもその径及び長さは限定されるものではない。
該管体2には、図1(a)〜(c)に示すように、最下部には、長さ方向に直交し、かつその中心を通過する補強片4が配してあり、更にこれに直交する向きで、芯出し部材5が配してある。該補強片4は、その両端を該管体2の下部周側に開口した結合孔に挿入して固定した直線状の鋼製棒材である。また芯出し部材5は、鋼製の棒状部材を屈曲して「く」字状に構成し、「く」字状の長さ方向中心部の突部が下方を向くように、その両端を該管体2の下端周側に固定してあるものである。当然、「く」字状の前記突部が管体2の中心に位置するように構成し、かつ取り付けてある。該補強片4及び該芯出し部材5の両端はいずれも、この実施例では溶接により固定した。
なお、該管体2の上端にもその長さ方向に直交し、かつ該管体2の中心を通過する二本の補強片4、4を相互に交差状態に配してある。
前記掘削翼3は、図1(a)〜(c)に示すように、前記管体2の下部外周に金属板材で螺旋状に構成した部材であり、下端には、地盤6を掘削するためのビット3aが配してある。螺旋の方向は、この実施例では右螺子状に構成してあり、管体2を右回転(正回転)させることで、地盤6の掘削ができるようになっているが、掘削翼3の螺旋の方向は、当然、これに限定されるわけではない。この掘削翼3のピッチも同様に特に限定されない。通常、N値(標準貫入試験値)が5〜6程度の地盤6を適度な速度で掘削下降するのに都合の良いピッチとしておく。またこの掘削翼3の平面視又は底面視は、図1(c)に示すように、ほぼドーナツ状であるが、その径は、例えば、管体2の3倍程度が適当である。
前記掘削翼3は、以上のように構成したが、これに限定されない。軟弱地盤を良好に掘削できる種々の構成を自由に採用することができる。
前記圧密具11、21のうち、前者の圧密具11は、図2(a)に示すように、鋼製の管体である圧密具本体12と、その下部外周に金属板材で前記掘削翼3と逆向きの螺旋状に構成した圧密翼13と、該圧密翼13と同一の螺旋の向きで螺旋状に構成した複数の案内翼14、14…と、該各案内翼14、14…の翼の外縁に沿って配した圧密片15、15…とからなるものである。
前記圧密具本体12は、図2(a)に示すように、円筒状の長尺部材であり、その内径は、対象の地盤6の補強のために用いる前記鋼管杭1の管体2の外径を僅かに越える寸法とする。長さは、該鋼管杭1より若干長い寸法とするのが適当である。またこの圧密具本体12の上端には、鋼管杭1の管体2の上端に構成したのと同様に、該圧密具本体12の長さ方向に直交し、かつ該圧密具本体12の中心を通過する二本の補強片16、16を相互に交差状態に配してある。
前記圧密翼13は、前記し、図2(a)に示すように、管体である前記圧密具本体12の下部外周に金属板材で構成した、前記掘削翼3と逆向きの螺旋状の板材であり、平面から見て、ほぼドーナツ状の部材である。この圧密翼13は、前記鋼管杭1の掘削翼3と逆向きの螺旋に構成したが、同一の向きでも不可ではない。ピッチも自由であるが、翼間を、圧密層形成材8である砕石等の各々が容易に通過できるように設定すべきである。
前記案内翼14、14…は、図2(a)及び図4〜図7に示すように、前記圧密翼13と同一螺旋方向の螺旋として構成したものであり、それら相互を一定の間隔で、管体である前記圧密具本体12の外周に固設したものである。最下部の案内翼14と前記圧密翼13との間隔も、これに限定されるわけではないが、上下隣接する案内翼14、14間の間隔と同様に設定したものである。これらの案内翼14、14…の各々は、その上端と下端で、若干小径になるように構成したものである。上端と下端以外の部位から該部位へは滑らかに小径になるように構成したものである。上下端付近以外の部位は、前記掘削翼13の外径より、前記圧密片15の厚さ分だけ小径に構成し、上下端の部位は、それより更に小径に構成するということである。なお、以上の案内翼14、14…のピッチは自由であるが、その翼間を、少なくとも、前記圧密層形成材8である砕石等が通過可能であるように設定するべきものである。
前記圧密片15は、図2(a)及び図4〜図7に示すように、前記案内翼14、14…の外縁に沿って配してある金属帯状部材である。この圧密片15は、同図に示すように、その幅方向中央でそれぞれ対応する案内翼14の外縁に結合し、その上半部側を該案内翼14の外縁から直立させ、その下半部側を該案内翼14の外縁から垂下させた態様で、該案内翼14に固設したものである。なお、同図に示すように、該圧密片15は、該案内翼14、14…の上端と下端を除く外縁に固設してある。以上の案内翼14、14…の構成の場合は、前記圧密層形成材8である砕石等の案内に不都合が生じないように、下端側外縁には圧密片15を配しないようにするべきである。
次に他の圧密具21についてい説明する。
該圧密具21は、図2(b)に示すように、鋼製の管体である圧密具本体22と、その下端外周にドーナツ状金属板で円板状に構成した圧密翼23とからなるものである。
前記圧密具本体22は、前記圧密具本体11と全く同様の構成部材である。該圧密具本体22は、図2(b)に示すように、円筒状の長尺部材であり、その内径は、対象の地盤6の補強のために用いる前記鋼管杭1の管体2の外径を僅かに越える寸法とする。長さは、該鋼管杭1より若干長い寸法とするのが適当である。またこの圧密具本体22の上端には、鋼管杭1の管体2の上端に構成したのと同様に、該圧密具本体22の長さ方向に直交し、かつ該圧密具本体22の中心を通過する二本の補強片26、26を相互に交差状態に配することとする。
前記圧密翼23は、前記し、図2(b)に示すように、管体である前記圧密具本体22の下端外周にドーナツ状金属板で構成した円板状の部材である。この圧密翼23は、同図に示すように、ステイを配して補強してあるものである。該圧密翼23は、その外径を前記鋼管杭1の掘削翼3の外径とほぼ一致するものとする。
鋼管杭1及び圧密具11、21は、それぞれ以上のような構成であり、前記のように、これらを用いて、鋼管杭を用いた地盤補強方法を実施し、軟弱地盤を補強することができる。
<実施例1>
本発明の鋼管杭を用いた地盤補強方法方法は、以上の鋼管杭1及び圧密具11を用いて、以下のように、実施することができる。
まず、図3(a)に示すように、対象の地盤6の所定の位置に、例えば、適当な建設機械を用いて、この鋼管杭1の管体2を直立させる。このとき、該管体2の最下部の芯出し部材5の中央の突部を目的の位置に合わせて芯出しをする。この後、該建設機械に備えた回転駆動装置により該鋼管杭1の管体2を若干荷重をかけながら正回転させ、その下部の掘削翼3に掘削動作をさせ、地盤6中への進入動作をさせる。該掘削翼3は、該建設機械の回転駆動装置により該管体2が正回転方向に回転駆動されると、当然、正回転し、その下方の地盤6中にその先端のビット3aから進入し、該ビット3aで掘削された土砂が該掘削翼3の螺旋の隙間を通じて相対的に上昇してくる。
該管体2は、こうしてその正回転に伴って地盤6中に進入し、図3(b)に示すように、その下端が一定深さ、この実施例1では、該下端が設計深度Sから間隔D1だけ上方の位置まで下降した段階で、前記建設機械による正回転動作を停止し、この段階からは、該管体2は、無回転でより高い下降荷重を掛けてその下方を圧密するようにし、該下端を該設計深度Sにまで到達させることとする。
前記掘削翼3は、以上のように、前記段階(設計深度Sから間隔D1だけ上方の位置に到達した段階)以降は、無回転で下降動作を加えられるため、それより下方の土砂を相対的にその上方に移動させることはなくなり、以上の下降動作の間は、その下方の土砂に対して圧密作用を加えることになる。また前記管体2の下端には、底面から見て十字状になるように、前記補強片4及び前記芯出し部材5が配してあり、若干の隙間はあるが、その隙間には、土砂が詰まった状態となるため、該管体2の下端でも圧密作用が行われることになる。
従って、前記のように、管体2の地盤6中への進入が進んで、図3(b)に示すように、該管体2の下端が設計深度Sから間隔D1だけ上方の位置まで下降した段階から、図3(c)に示すように、その間隔D1分だけ、無回転で下降する工程は、それより下方の部位に対する圧密工程となり、同図に示すように、下端が設計深度Sに到達した管体2及び掘削翼3の下方には、一定間隔D2の圧密層が形成され、鋼管杭1は、より確実に地盤6で支持されるようになる。また、前記したように、この圧密工程では、掘削翼3の下方の土砂はそれより上方に移動することはなくなり、かつ掘削翼3は間隔D1分だけ下降するため、図3(c)に示すように、その上に載っている、該鋼管杭1の管体2の周囲の掘削土砂6bの上面は若干下降することになる。
次いで、図4に示すように、前記圧密具11を、以上の工程で埋設された鋼管杭1の上方に直立状態に吊り下げ配置し、前者の圧密具本体12である管体の軸芯と、後者の管体2の軸芯を一致させた上で、該圧密具11を下降させ、前者の圧密具本体12である管体を後者の鋼管杭1の管体2に昇降自在に外装し、下部の圧密翼13を掘削孔6a中の掘削土砂6bの上面に当接させる。
この後、図5に示すように、該圧密具11の圧密具本体12を建設機械で逆回転駆動(圧密翼13が下方の掘削土砂6bを掘削しない方向の回転駆動)させながら、これに所要の下降荷重をかけ、鋼管杭1の管体2の外周と掘削孔6aの内周との間に位置する掘削土砂6bを圧密する。
このとき、該圧密具11は、前記のように、逆回転駆動されており、前記圧密翼13の下方の掘削土砂6bは、翼間を上昇することは不可能であり、前記所要の下降荷重によって良好に圧密されることになる。またこのとき、該圧密具11は、その圧密具本体12の周囲に、その長さ方向に沿って定間隔で案内翼14、14…を配し、その外縁に沿って圧密片15を配したものであるため、前記逆回転動作に伴って、該圧密片15、15…の外面側が掘削孔6aの内周に圧密作用を加えることになり、該掘削孔6aの内周を強化し、その崩落等を防止できることになる。
こうして、前記圧密具11を、逆回転駆動しながら、図5に示すように、前記所要の下降荷重で圧密可能な位置まで圧密下降させ、次いで、図6(a)に示すように、該圧密具11を一定の高さ位置まで引き上げた上で、埋設状態の鋼管杭1の管体2の外周と掘削孔6aの内周との間に最上部から圧密層形成材8を投入する。圧密層形成材8としては、この実施例1では、砕石を採用し、これを掘削孔6a中に最上部から投入する。
この圧密層形成材8の投入時には、該圧密具11は、逆回転動作状態を継続する。これによって、投入された圧密層形成材8は、該圧密具11の圧密具本体12の途中に定間隔で固設した複数の案内翼14、14…のそれぞれの翼間を通じて落下し、良好に下方の掘削土砂6bによる圧密層上に堆積することになる。すなわち、圧密層形成材8は、複数の高さ位置に位置する案内翼14、14…によって上方に向かって掘削されるような作用を受けるため、掘削孔6aの途中に滞留するようなことなく、下方に向かって掘削案内され、以上のように、既に圧密されている掘削土砂6bによる圧密層の上面上に落下堆積することになる。
その後、前記圧密具11は、該逆回転動作を継続しながら下降させ、図6(b)に示すように、所要の下降荷重で堆積した圧密層形成材8である砕石を圧密する。所要の下降荷重で圧密し、その下降荷重による圧密下降が停止したところで、圧密動作を停止し、また適当な高さまで該圧密具11を上昇させる。
この後は、以上に述べた、圧密層形成材8の投入から、投入堆積した圧密層形成材8を圧密具11で所要の下降荷重で圧密し、圧密完了後にその圧密動作を停止して該圧密具11を引き上げるまでの工程を繰り返す。
こうして、図7(a)に示すように、掘削孔6aの上部開口まで圧密層形成材8を投入し、これを所要の下降荷重で圧密した後、該掘削孔6aの上部開口から若干下降した圧密層形成材8による圧密層の上面上に、更に若干盛り上がる程度に圧密層形成材8を投入堆積させ、図7(b)に示すように、この上に、ドーナツ状の圧密板9を配置した上で、圧密具11で圧密し、図8に示すように、上面の高さを地盤6の上面GLに一致させる。この実施例1の鋼管杭を用いた地盤補強方法は、こうして完了する。下方の圧密層及び周囲の圧密層により、地盤6に確実に支持された鋼管杭1とすることができたものである。
<実施例2>
実施例2は、実施例1と、鋼管杭1を地盤6の所定の位置に埋設した後の工程、すなわち、該鋼管杭1の管体2の外周と掘削孔6aの内周との間に生じている掘削土砂6bの圧密のための工程が異なるものであり、その他は全く同様である。従って異なっている以上の圧密の工程についてのみ説明する。
この実施例2で用いる鋼管杭1は、実施例1で用いたそれと全く同様であり、またこの実施例2で用いる圧密具21は、前記したとおりの構成である。これらを用いて、鋼管杭を用いた地盤補強方法を実施し、軟弱地盤を補強することができる。
この方法は、実施例2においても、先に述べたとおり、鋼管杭1の地盤中への埋設工程の完了までは実施例1と全く同様に行う。
次いで、図9に示すように、前記圧密具21を、これまでの工程で埋設された鋼管杭1の上方に直立状態に吊り下げ配置し、前者の圧密具本体22である管体の軸芯と、後者の管体2の軸芯とを一致させた上で、該圧密具21を下降させ、前者の圧密具本体22である管体を後者の鋼管杭1の管体2に昇降自在に外装し、下部の圧密翼23を掘削孔6a中の掘削土砂6bの上面に当接させる。
この後、図10に示すように、該圧密具21の圧密具本体22に建設機械で所要の下降荷重をかけ、最下部の圧密翼23で、鋼管杭1の管体2の外周と掘削孔6aの内周との間に位置する掘削土砂6bを圧密する。こうして、該圧密具21の圧密翼23を、所要の下降荷重で圧密可能な位置まで圧密下降させ、次いで、図11(a)に示すように、該圧密具21を掘削孔6aの上部外方まで引き上げた上で、埋設状態の鋼管杭1の管体2の外周と掘削孔6aの内周との間に最上部の開口部から圧密層形成材8を投入する。圧密層形成材8としては、この実施例2でも、砕石を採用し、これを掘削孔6a中に投入する。
この圧密層形成材8の投入時には、前記のように、該圧密具21は、この掘削孔6aから引き上げ、引き抜いておく。こうして投入された圧密層形成材8は、既に圧密されている掘削土砂6bによる圧密層の上面上に落下堆積することになる。
その後、前記圧密具21は、またその圧密具本体22を鋼管杭1の管体2と軸芯を一致させた上で、下降させ、図11(b)に示すように、所要の下降荷重で堆積した圧密層形成材8である砕石を圧密する。所要の下降荷重で圧密し、その下降荷重による圧密下降が停止したところで、圧密動作を停止し、また該圧密具21を引き上げ、該掘削孔6aから引き抜く。
この後は、以上に述べた、圧密層形成材8の投入から、投入堆積した圧密層形成材8を圧密具21で所要の下降荷重で圧密し、圧密完了後にその圧密動作を停止して該圧密具21を掘削孔6aの外まで引き上げるまでの工程を繰り返す。
こうして、図12(a)に示すように、掘削孔6aの上部開口まで圧密層形成材8を投入し、これを所要の下降荷重で圧密した後、該掘削孔6aの上部開口から若干下降した圧密層上面上に、更に若干盛り上がる程度に圧密層形成材8を投入堆積させ、図12(b)に示すように、この上に更にドーナツ状の圧密板9を配置した上で、圧密具21で圧密し、実施例1の場合と同様に、図8に示すように、その上面の高さを地盤6の上面GLに一致させる。この実施例2の鋼管杭を用いた地盤補強方法は、実施例1のそれと同様に、こうして完了する。下方及び周囲に形成した圧密層により、地盤に確実に支持された鋼管杭1とすることができたものである。
本発明の鋼管杭を用いた地盤補強方法及びこれに用いる圧密具は、前記鋼管杭や前記圧密具を製造する土木工事用品の製造業の分野及び土木工事の分野で有効に利用することができる。
1 鋼管杭
2 管体
3 掘削翼
3a ビット
4 補強片
5 芯出し部材
6 地盤
6a 掘削孔
6b 掘削土砂
8 圧密層形成材
9 圧密板
11 圧密具
12 圧密具本体
13 圧密翼
14 案内翼
15 圧密片
16 補強片
21 圧密具
22 圧密具本体
23 圧密翼
26 補強片
D1 間隔
D2 一定間隔
GL 地盤の上面
S 設計深度

Claims (6)

  1. 鋼製の管体の下端外周に螺旋状の掘削翼を備えてなる鋼管杭を地盤上の所要の位置に直立させ、かつ下降荷重をかけながら正回転駆動させ、該鋼管杭の掘削翼を掘削動作させることにより地盤中にねじ込み進入させ、
    該鋼管杭の下端が設計深度に到達した段階で前記ねじ込み進入を停止させ、
    引き続いて、該鋼管杭の管体の外周と掘削孔の内周との間に位置する掘削土砂を所要の下降荷重で圧密して圧密層を形成し、
    その後、該鋼管杭の管体の外周と掘削孔の内周との間の、圧密により形成された掘削土砂による圧密層の上面上、又はその上に圧密により形成された砂利若しくは砕石を含む圧密層形成材による圧密層の上面上に、圧密層形成材を投入して所要の下降荷重で圧密するサイクルを、形成された圧密層の上面が地盤上面に到達するまで繰り返すことにより地盤を補強する鋼管杭を用いた地盤補強方法。
  2. 前記鋼管杭の地盤中へのねじ込み進入を開始した後、該鋼管杭の下端が地盤上面から地盤中の前記設計深度に到達するまでの間の途中で、該鋼管杭の正回転駆動を逆回転駆動又は無回転状態に変え、かつ前記所要の下降荷重に所要の圧密荷重を加えた上で、該鋼管杭の下端が設計深度に到達するまで下降させることとしたものである請求項1の鋼管杭を用いた地盤補強方法。
  3. 請求項1又は2における鋼管杭の管体の外径を越える内径を有する管体である圧密具本体と、その下部外周に固設した螺旋状の圧密翼からなる圧密具であって、
    請求項1又は2における、前記鋼管杭の管体の外周と掘削孔の内周との間の掘削土砂の圧密及びその上に投入した砂利又は砕石を含む圧密層形成材の圧密のそれぞれを、管体である圧密具本体で前記鋼管杭の管体を昇降自在に外装しながら、該圧密具本体の下部の螺旋状の圧密翼で、回転停止状態で又は螺旋の進入方向と逆方向に回転させた状態で、下降荷重をかけて圧密するための圧密具。
  4. 請求項1又は2における鋼管杭の管体の外径を越える内径を有する管体である圧密具本体と、その下部外周に固設したドーナツ円板状の圧密翼からなる圧密具であって、
    請求項1又は2における、前記鋼管杭の管体の外周と掘削孔の内周との間の掘削土砂の圧密及びその上に投入した砂利又は砕石を含む圧密層形成材の圧密のそれぞれを、管体である圧密具本体で前記鋼管杭の管体を昇降自在に外装しながら、該圧密具本体の下部のドーナツ円板状の圧密翼で、回転停止状態で、下降荷重をかけて圧密するための圧密具。
  5. 前記圧密具の圧密具本体の上下方向の途中に、一以上の、前記螺旋状の圧密翼と同一旋回方向の螺旋からなる案内翼を、それら相互間及び該螺旋状の圧密翼との間に間隔をあけて固設したものである請求項3の圧密具。
  6. 前記案内翼は、その外縁に沿って、上部側が直立し下部側が垂下するように、帯状の圧密片を構成してあるものである請求項5の圧密具。
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