JP2012218528A - 重荷重用タイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】操縦安定性を高めつつビード耐久性を向上させる。
【解決手段】ビードコア下からカーカスのプライ本体部とビードエーペックスゴムとの間を通って半径方向外側にのびる補強ゴムシートを具える。補強ゴムシートは、複素弾性率E*が30〜70MPa、かつ厚さtが0.6〜3.0mmのゴムからなる。補強ゴムシートの半径方向外端部は、タイヤ最大幅位置よりも半径方向内側かつ前記プライ折返し部の半径方向外端よりも半径方向外側で終端し、かつ補強ゴムシートの半径方向内端部は、前記ビードコアのコア中心点を通ってビードコアの半径方向内周面と直角に交わる縦基準線X1よりもタイヤ軸方向外側かつ前記ビードコアの半径方向外周面の延長線X2よりも半径方向内側の領域で終端する。
【選択図】図2
【解決手段】ビードコア下からカーカスのプライ本体部とビードエーペックスゴムとの間を通って半径方向外側にのびる補強ゴムシートを具える。補強ゴムシートは、複素弾性率E*が30〜70MPa、かつ厚さtが0.6〜3.0mmのゴムからなる。補強ゴムシートの半径方向外端部は、タイヤ最大幅位置よりも半径方向内側かつ前記プライ折返し部の半径方向外端よりも半径方向外側で終端し、かつ補強ゴムシートの半径方向内端部は、前記ビードコアのコア中心点を通ってビードコアの半径方向内周面と直角に交わる縦基準線X1よりもタイヤ軸方向外側かつ前記ビードコアの半径方向外周面の延長線X2よりも半径方向内側の領域で終端する。
【選択図】図2
Description
本発明は、操縦安定性を高めつつビード耐久性を向上させた重荷重用タイヤに関する。
空気入りタイヤでは、荷重負荷時、ビード部がタイヤ軸方向外側に倒れ込むように変形し、その際、カーカスのプライ折返し部の側で圧縮歪が発生する。そしてこの圧縮歪が繰り返されることにより、前記プライ折返し部のカーカスコードにコードルースを招きビード損傷を誘発する。このビード損傷は、荷重負荷が大きいトラック、バス用等の重荷重用タイヤでより発生しやすい。
そこで重荷重用タイヤにおいては、従来、図5に示すように、カーカスのプライ本体部a1とプライ折返し部a2との間に配するビードエーペックスゴムbを、高弾性のゴムからなる半径方向内方の下エーペックス部b1と、低弾性のゴムからなる半径方向外方の上エーペックス部b2との2層構造としたものが広く採用されている(例えば特許文献1など参照)。この構造では、高弾性の前記下エーペックス部b1によりタイヤの横剛性を高めて操縦安定性を確保するとともに、低弾性の上エーペックス部b2によって前記圧縮歪に起因するプライ折返し部a2への応力を緩和し、カーカスコードルースを抑制している。
そして近年、操縦安定性を向上させるために、ビードエーペックスゴムbにおいて、上エーペックス部b2のゴムボリュームに対する下エーペックス部b1の比率を増し、タイヤの横剛性をさらに大きくすることが提案されている。しかしこの場合、下エーペックス部b1のゴムボリュームの増加分、上エーペックス部b2のゴムボリュームが減じるため、プライ折返し部a2への応力緩和効果が減じてカーカスコードルースが生じやすくなりビード耐久性を低下させるという問題が生じる。
そこで本発明は、ビードコア下からプライ本体部とビードエーペックスゴムとの間を通って半径方向外側にのびる高弾性の補強ゴムシートを設けることを基本として、
タイヤの横剛性を高めつつ圧縮歪に起因するプライ折返し部への応力緩和効果を高めることができ、操縦安定性を高めつつビード耐久性を向上させうる重荷重用タイヤを提供することを目的としている。
タイヤの横剛性を高めつつ圧縮歪に起因するプライ折返し部への応力緩和効果を高めることができ、操縦安定性を高めつつビード耐久性を向上させうる重荷重用タイヤを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本願請求項1の発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るプライ本体部に、前記ビードコアの廻りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返されるプライ折返し部を一連に設けたカーカスプライからなるカーカス、及び前記プライ本体部とプライ折返し部との間を通って前記ビードコアからタイヤ半径方向外側に先細状にのびるビードエーペックスゴムとを具える重荷重用タイヤであって、
ビードコア下から前記プライ本体部とビードエーペックスゴムとの間を通って半径方向外側にのびる補強ゴムシートを具えるとともに、
前記補強ゴムシートは、複素弾性率E*が30〜70MPa、かつ厚さtが0.6〜3.0mmのゴムからなり
しかも前記補強ゴムシートの半径方向外端部は、タイヤ最大幅位置よりも半径方向内側かつ前記プライ折返し部の半径方向外端よりも半径方向外側で終端し、かつ補強ゴムシートの半径方向内端部は、前記ビードコアのコア中心点からビードコアの半径方向内周面と直角に半径方向内方にのびる縦基準線X1と前記ビードコアの半径方向外周面をタイヤ軸方向外側に延長した延長線X2との間の領域Yで終端することを特徴としている。
ビードコア下から前記プライ本体部とビードエーペックスゴムとの間を通って半径方向外側にのびる補強ゴムシートを具えるとともに、
前記補強ゴムシートは、複素弾性率E*が30〜70MPa、かつ厚さtが0.6〜3.0mmのゴムからなり
しかも前記補強ゴムシートの半径方向外端部は、タイヤ最大幅位置よりも半径方向内側かつ前記プライ折返し部の半径方向外端よりも半径方向外側で終端し、かつ補強ゴムシートの半径方向内端部は、前記ビードコアのコア中心点からビードコアの半径方向内周面と直角に半径方向内方にのびる縦基準線X1と前記ビードコアの半径方向外周面をタイヤ軸方向外側に延長した延長線X2との間の領域Yで終端することを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記ビードエーペックスゴムは、少なくとも1層以上のゴム部からなり、かつ最も高弾性のゴムからなるゴム部の複素弾性率E*を12MPa以下としたことを特徴としている。
又請求項3の発明では、前記ビードエーペックスゴムは、1層のゴム部からなることを特徴としている。
前記複素弾性率E*は、 JIS−K6394の規定に準じて、次に示される条件で(株)岩本製作所製の「粘弾性スペクトロメータ」を用いて測定した値である。
・初期歪み(10%)、
・振幅(±1%)、
・周波数(10Hz)、
・変形モード(引張)、
・測定温度(70℃)。
・初期歪み(10%)、
・振幅(±1%)、
・周波数(10Hz)、
・変形モード(引張)、
・測定温度(70℃)。
又本明細書では、特に断りがない限り、タイヤの各部の寸法等は、タイヤを正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填した正規内圧状態で特定される値とする。なお前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。又前記「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表"TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE"を意味するが、乗用車用タイヤの場合には180kPaとする。
本発明は叙上の如く、ビードコア下からカーカスのプライ本体部とビードエーペックスゴムとの間を通って半径方向外側にのび、かつ複素弾性率E*が30〜70MPa、厚さtが0.6〜3.0mmのゴムからなる補強ゴムシートを設けている。
この補強ゴムシートは、走行中にカーカスのプライ本体部に撓みを生じる際に、この撓みを抑制する働きをし、結果的に横バネ定数を高めるなどタイヤ横剛性を増加でき、操縦安定性を向上しうる。又本願の構造の場合、ビードエーペックスゴムのゴム弾性の増加、或いは低弾性の上エーペックス部のゴムボリュームの減少を招かないため、カーカスのプライ折返し部への応力緩和効果を高く発揮でき、カーカスコードルースを抑えてビード耐久性を向上させることができる。又重荷重用タイヤでは、ビードコアの角部のうち、ビードコアのコア中心点を通ってビードコアの半径方向内周面と直角に交わる縦基準線X1よりもタイヤ軸方向内側に位置する角部とカーカスコードとの間でフレッティングが強く発生するが、前記補強ゴムシートは、前記角部とカーカスコードとの間に介在して前記フレッティングを抑制する効果も有し、これによりビード耐久性をさらに向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の重荷重用タイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るトロイド状のカーカス6と、前記ビードコア5からタイヤ半径方向外側に向かって先細状にのびるビードエーペックスゴム8とを具える。
図1に示すように、本実施形態の重荷重用タイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るトロイド状のカーカス6と、前記ビードコア5からタイヤ半径方向外側に向かって先細状にのびるビードエーペックスゴム8とを具える。
前記カーカス6は、スチール製のカーカスコードをタイヤ周方向に対して70〜90°の角度で配列した1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6Aから形成される。このカーカスプライ6Aは、ビードコア5、5間を跨るプライ本体部6aの両端に、前記ビードコア5の回りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返されるプライ折返し部6bを一連に具える。
又前記カーカス6の半径方向外側かつトレッド部2の内部には、ベルト層7が配される。このベルト層7は、スチール製のベルトコードを用いた少なくとも2枚のベルトプライから形成される。本例では、ベルトコードをタイヤ周方向に対して例えば60±15°の角度で配列された第1のベルトプライ7Aと、その外側に重置されかつベルトコードをタイヤ周方向に対して例えば10〜35°の小角度で配列した第2〜第4のベルトプライ7B〜7Dとからなる4枚構造のものを例示している。
そして前記ビード部4には、前記プライ折返し部6bとプライ本体部6aとの間を通って前記ビードコア5からタイヤ半径方向外側にのびるビードエーペックスゴム8が配される。前記ビードコア5は、例えばスチール製のビードワイヤを多列多段に巻回した断面多角形状(例えば断面6角形状)のコア本体5Aを有し、本例ではこのコア本体5Aの周囲を、ビードワイヤのバラケを防止する、例えばゴム層、キャンバス層などの周知のラッピング層5Bで被覆した場合を例示している。前記ビードコア5は、その半径方向内周面SLがリムシート面J1と略平行となることによって、リムJとの嵌合力を広範囲に亘って高めている。なお前記リムJは、本例では、チューブレス用の15°テーパーリムであり、従って、前記半径方向内周面SLはタイヤ軸方向線に対して略15°の角度で傾斜している。
次に、前記ビードエーペックスゴム8は、少なくとも1層以上のゴム部からなり、このうち最も高弾性のゴムからなるゴム部の複素弾性率E*を12MPa以下としている。本例では、図2に示すように、ビードエーペックスゴム8が、複素弾性率E*が12MPa以下の低弾性のゴムからなる1層のゴム部から形成される場合が示される。この前記ビードエーペックスゴム8の半径方向外端8Eは、前記プライ折返し部6bの半径方向外端6Eよりも半径方向外側に位置し、かつ前記プライ折返し部6bの半径方向外端6Eは、リムフランジJf上端よりも半径方向外側に位置している。即ち、ビードエーペックスゴム8の外端8EのビードベースラインBLからの半径方向高さH8は、プライ折返し部6bの外端6EのビードベースラインBLからの半径方向高さH6よりも大、かつこの半径方向高さH6は、リムフランジJfの上端のビードベースラインBLからの半径方向高さHjよりも大である。従って、ビード部4が大きく変形するリムフランジJf上端よりも半径方向外側の範囲において、前記プライ折返し部6bは、前記低弾性のビードエーペックスゴム8と隣接して終端している。その結果、ビード変形時にプライ折返し部6bとビードエーペックスゴム8との間で生じる剪断歪を、低弾性のビードエーペックスゴム8の伸縮によって吸収緩和することができる。
又このような低弾性のビードエーペックスゴム8を用いた場合にも、タイヤの横剛性を充分に高めて優れた操縦安定性を発揮させるために、本発明の重荷重用タイヤ1では、ビードコア下から前記プライ本体部6aとビードエーペックスゴム8との間を通って半径方向外側にのびる補強ゴムシート10を設けている。
この補強ゴムシート10は、複素弾性率E*が30〜70MPa、かつ厚さtが0.6〜3.0mmの高弾性のゴムシートから形成される。そして該補強ゴムシート10の半径方向外端部10E1は、タイヤ最大幅位置Pmよりも半径方向内側かつ前記プライ折返し部6bの半径方向外端6Eよりも半径方向外側で終端している。即ち補強ゴムシート10の外端部10E1のビードベースラインBLからの半径方向高さH10は、タイヤ最大幅位置PmのビードベースラインBLからの半径方向高さHPよりも小、かつ前記プライ折返し部6bの半径方向高さH6よりも大である。
このような補強ゴムシート10は、プライ本体部6aと広範囲に亘って接合し、プライ本体部6aに生じる撓みを抑制するため、タイヤの横バネ定数、即ちタイヤの横剛性を高めることができ、操縦安定性を向上しうる。そのためには、前記補強ゴムシート10の半径方向外端部10E1は、ビードエーペックスゴム8の半径方向外端8Eよりも半径方向外側で終端するのが好ましい。なお補強ゴムシート10の半径方向高さH10が、プライ折返し部6bの半径方向高さH6以下の場合には、タイヤの横バネ定数を充分に高めることができなくなり、操縦安定性の向上効果が発揮されなくなる。又ビード部4の変形量が増して、ビード耐久性にも不利を招く。逆に、前記半径方向高さH10が前記半径方向高さHP以上の場合には、横バネ定数のさらなる上昇が見込まれず、材料コストやタイヤ質量を不必要に増加させるという不利を招く。
又補強ゴムシート10の前記複素弾性率E*が30MPaを下回る場合、および前記厚さtが0.6mmを下回る場合にも、横バネ定数を充分に高めることができなくなり、操縦安定性の向上効果が発揮されなくなる。逆に、複素弾性率E*が70MPaを上回ると、弾性がなくなり走行時に補強ゴムシート10が破断するという問題があり、又厚さtが3.0mmを上回ると、同様に弾性がなくなり走行時に補強ゴムシート10が破断するという問題がある。このような観点から、前記複素弾性率E*の上限は、45MPa以上が好ましく、又下限値は55MPa以下が好ましい。又前記厚さtの上限は1.2mm以上が好ましく、又下限値は2.0mm以下が好ましい。
又図3に示すように、前記補強ゴムシート10の半径方向内端部10E2は、前記ビードコア5のコア中心点P5からビードコア5の半径方向内周面SLと直角に半径方向内方にのびる縦基準線X1と、前記ビードコア5の半径方向外周面SUをタイヤ軸方向外側に延長した延長線X2との間の領域Y内で終端している。
このように前記補強ゴムシート10の内端部10E2がビードコア下まで入り込むため、ビードコア5と補強ゴムシート10とプライ本体部6aとが一体となって、前述の高い補強効果が発揮される。なお重荷重用タイヤ1では、荷重負荷によってカーカスコードに張力が作用したとき、前記縦基準線X1よりもタイヤ軸方向内側の領域においては、ビードコア5の角部とカーカスコードとの間に強い擦れが発生し、カーカスコードにフレッティングが生じて損傷を招く傾向にある。しかし、前記補強ゴムシート10の内端部10E2が前記縦基準線X1よりもタイヤ軸方向外側に延在するため、ビードコア5の角部とカーカスコードとの間の前記擦れを抑えてフレッティングを抑制することができ、ビード耐久性をさらに向上させることが可能となる。
なお前記補強ゴムシート10の内端部10E2が、前記延長線X2を越えて半径方向外側に延在する場合には、この延在部分とプライ折返し部6bとの間で剪断歪が生じてビード耐久性の向上効果に不利を招く傾向となる。なお前記補強ゴムシート10の内端部10E2は、本例の如く、ビードコア5の半径方向外周面SUに接して終端するのが耐久性の点で好ましい。
又前記ビードエーペックスゴム8では、複素弾性率E*が12MPaを越えると、ビードエーペックスゴム8とプライ折返し部6bとの間の剪断歪が大きくなってカーカスコードルースが生じやすくなり、ビード耐久性の向上効果が充分に得られない。このような観点から、複素弾性率E*の上限は7MPa以下が好ましい。しかし、ビードエーペックスゴム8の複素弾性率E*が小さすぎると、前記補強ゴムシート10によってもタイヤの横バネ定数を充分に確保することが困難となって、操縦安定性の低下を招いてしまう。このような観点から、前記複素弾性率E*の下限値は3MPa以上が好ましい。
前記ビードエーペックスゴム8としては、図4に示すように、半径方向内方の下エーペックス部8Aと、半径方向外方の上エーペックス部8Bとの2層構造とすることができる。この場合にも、高弾性側となる下エーペックス部8Aの複素弾性率E*は12MPaであることが好ましく、又低弾性側となる上エーペックス部8Bの複素弾性率E*は3MPa以上であるのが好ましい。
なおビード部4には、従来タイヤと同様、スチール製の補強コードを用いたビード補強コード層11を設けることができる。このビード補強コード層11は、前記プライ本体部6aのタイヤ軸方向内側面に沿って半径方向にのびる内片部11iと、プライ折返し部6bのタイヤ軸方向外側面に沿って半径方向にのびる外片部11oと、その間を継ぐ底片部11mとからなるU字状をなし、前記補強コードをタイヤ周方向に対して例えば40〜70°の角度で傾斜配列させた1枚の補強コードプライから形成される。なお内片部11iおよび外片部11oのビードベースラインからの半径方向高さは、従来タイヤと同様、プライ折返し部6bの半径方向高さH6より小であるのが好ましい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1の基本構造を有する重荷重用タイヤ(サイズ11R22.5)を、表1の仕様に基づき試作するとともに、各試供タイヤのビード耐久性、および横バネ定数を測定し、互いに比較した。なお表1に記載の補強ゴムシートおよびビードエーペックスゴムの仕様のみ相違し、それ以外の仕様は夫々同仕様である。
共通仕様は、以下のとうりである。
・タイヤ最大幅位置の半径方向高さHP:110mm
・カーカスプライのプライ折返し部の半径方向高さH6:40mm
・ビードエーペックスゴムの半径方向高さH8:80mm
・タイヤ最大幅位置の半径方向高さHP:110mm
・カーカスプライのプライ折返し部の半径方向高さH6:40mm
・ビードエーペックスゴムの半径方向高さH8:80mm
(1)ビード耐久性:
ドラム試験機を用い、タイヤをリム(7.50×22.5)、内圧(700kPa)、縦荷重(27.25kNの3倍)の条件下にて速度50km/hで走行させ、ビード部に損傷が発生するまでの走行時間を測定した。評価は、比較例1の走行時間を100とした指数で表示した。数値が大きい程良好である。
ドラム試験機を用い、タイヤをリム(7.50×22.5)、内圧(700kPa)、縦荷重(27.25kNの3倍)の条件下にて速度50km/hで走行させ、ビード部に損傷が発生するまでの走行時間を測定した。評価は、比較例1の走行時間を100とした指数で表示した。数値が大きい程良好である。
(2)横バネ定数:
タイヤをリム(7.50×22.5)、内圧(700kPa)、縦荷重(27.25kN)の条件下にて静的に変形させた後、横荷重を負荷した際の横バネ定数を測定した。評価は、比較例1の測定値を100とした指数で表示した。数値が大きい程、操縦安定性に優れ良好である。なお数値が120を越えると、乗り心地性が悪化する。
タイヤをリム(7.50×22.5)、内圧(700kPa)、縦荷重(27.25kN)の条件下にて静的に変形させた後、横荷重を負荷した際の横バネ定数を測定した。評価は、比較例1の測定値を100とした指数で表示した。数値が大きい程、操縦安定性に優れ良好である。なお数値が120を越えると、乗り心地性が悪化する。
表の如く実施例のタイヤは、操縦安定性を高めつつビード耐久性を向上させうるのが確認できる。
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
6A カーカスプライ
6a プライ本体部
6b プライ折返し部
8 ビードエーペックスゴム
10 補強ゴムシート
10E1 半径方向外端部
10E2 半径方向内端部
P5 コア中心点
SL 半径方向内周面
SU 半径方向外周面
X2 延長線X2
X1 縦基準線X1
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
6A カーカスプライ
6a プライ本体部
6b プライ折返し部
8 ビードエーペックスゴム
10 補強ゴムシート
10E1 半径方向外端部
10E2 半径方向内端部
P5 コア中心点
SL 半径方向内周面
SU 半径方向外周面
X2 延長線X2
X1 縦基準線X1
Claims (3)
- トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るプライ本体部に、前記ビードコアの廻りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返されるプライ折返し部を一連に設けたカーカスプライからなるカーカス、及び前記プライ本体部とプライ折返し部との間を通って前記ビードコアからタイヤ半径方向外側に先細状にのびるビードエーペックスゴムとを具える重荷重用タイヤであって、
ビードコア下から前記プライ本体部とビードエーペックスゴムとの間を通って半径方向外側にのびる補強ゴムシートを具えるとともに、
前記補強ゴムシートは、複素弾性率E*が30〜70MPa、かつ厚さtが0.6〜3.0mmのゴムからなり
しかも前記補強ゴムシートの半径方向外端部は、タイヤ最大幅位置よりも半径方向内側かつ前記プライ折返し部の半径方向外端よりも半径方向外側で終端し、かつ補強ゴムシートの半径方向内端部は、前記ビードコアのコア中心点からビードコアの半径方向内周面と直角に半径方向内方にのびる縦基準線X1と前記ビードコアの半径方向外周面をタイヤ軸方向外側に延長した延長線X2との間の領域Yで終端することを特徴とする重荷重用タイヤ。 - 前記ビードエーペックスゴムは、少なくとも1層以上のゴム部からなり、かつ最も高弾性のゴムからなるゴム部の複素弾性率E*を12MPa以下としたことを特徴とする請求項1記載の重荷重用タイヤ。
- 前記ビードエーペックスゴムは、1層のゴム部からなることを特徴とする請求項2記載の重荷重用タイヤ。
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