JP2012216187A - 演算増幅器のマクロモデル及びこれを用いた回路設計シミュレータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係るプログラムは、演算部と、記憶部と、操作部と、表示部と、を備えたコンピュータに実行され、前記コンピュータを回路設計シミュレータとして機能させる回路設計シミュレーションプログラムの一部品であり、前記回路設計シミュレータで用いられる演算増幅器のマクロモデルとして、前記回路設計シミュレータ上で演算増幅器の応答を模擬するように前記コンピュータを動作させるものであって、前記演算増幅器のマクロモデルは、前記演算増幅器の入力異常時や電源異常時に出力異常を発生させるための制御部(LMT1)を有する構成とされている。
【選択図】図4A
Description
図1は、本発明に係る回路設計シミュレータの一構成例を示すブロック図である。本構成例の回路設計シミュレータ10は、演算部11と、記憶部12と、操作部13と、表示部14と、通信部15と、を有するコンピュータであり、記憶部12に格納された回路設計シミュレーションプログラム100を演算部11で実行することによって実現される。
図2は、回路設計シミュレーションプログラム100の一構成例を示すブロック図である。回路設計シミュレーションプログラム100(例えばSPICE系の回路設計シミュレーションプログラム)は、コンピュータに実行され、そのコンピュータを回路設計シミュレータ10(図1を参照)として機能させるソフトウェアである。本構成例の回路設計シミュレーションプログラム100は、メインプログラム110と、モデルライブラリ210とを含む。回路設計シミュレーションプログラム100は、光ディスク(CD−ROM、DVD−ROMなど)や半導体メモリ(USBメモリなど)といった物理メディア、或いは、インターネットなどの電気通信回線を介して譲渡ないし頒布される。
図3は、演算増幅器のマクロモデルの基本構成を示す図である。本構成例のマクロモデルは、ボイルモデルと呼ばれるものであり、本発明のマクロモデルもこれをベースとして構築されている。ボイルモデルでは、入力差動対として用いられるトランジスタTr1及びTr2と、クランプ素子として用いられるダイオードD1〜D5を除いて、全ての素子はリニアデバイス(抵抗R1〜R7、キャパシタC1〜C3、電圧源V1〜V8、並びに電流源I1〜I4)とされている。なお、ボイルモデルの構成や動作については、周知であるため、ここでは詳細な説明を割愛する。
図4Aは、演算増幅器のマクロモデルの第1実施形態(例A)を示す図である。第1実施形態(例A)のマクロモデルは、演算増幅器の入力段を形成する回路要素として、pnp型バイポーラトランジスタQ11及びQ12と、抵抗R11及びR12と、電流源I11と、電圧制御部LMT1と、を有する。
図5Aは、演算増幅器のマクロモデルの第2実施形態(例A)を示す図である。第2実施形態(例A)のマクロモデルは、演算増幅器の入力段を形成する回路要素として、npn型バイポーラトランジスタQ21及びQ22と、抵抗R21及びR22と、電流源I21と、電圧制御部LMT2と、を有する。
図6Aは、演算増幅器のマクロモデルの第3実施形態(例A)を示す図である。第3実施形態(例A)のマクロモデルは、入力段ST1と、増幅段ST2と、出力段ST3と、を有するほか、さらに出力制御部CTRL1を有する。なお、第3実施形態のマクロモデルにおいて、入力段ST1は、2つのpnp型バイポーラトランジスタから成る入力差動対を含んでいる。
図7Aは、演算増幅器のマクロモデルの第4実施形態(例A)を示す図である。第4実施形態(例A)のマクロモデルは、入力段ST1と、増幅段ST2と、出力段ST3と、を有するほか、さらに出力制御部CTRL2を有する。なお、第4実施形態のマクロモデルにおいて、入力段ST1は、2つのnpn型バイポーラトランジスタから成る入力差動対を含んでいる。
図8は、演算増幅器のマクロモデルの第5実施形態を示す図である。第5実施形態のマクロモデルは、駆動電流生成部IDRVと、出力電流生成部IOUTと、出力電流検出部IDETと、帰還電流生成部IFBと、を有する。
上記では、演算増幅器のマクロモデルに含まれる種々の構成要素のうち、入力段、増幅段、及び、出力段に関する第1〜第4実施形態と、駆動電流生成部及び出力電流生成部に関する第5実施形態と、を個別に説明したが、第1〜第4実施形態のいずれかと第5実施形態とを任意に組み合わせることも可能である。このような構成とすることにより、シミュレーション演算時の負荷は多少大きくなるものの、より実機に近い応答を模擬することが可能となる。
なお、本発明の構成は、上記実施形態のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
11 演算部
12 記憶部
13 操作部
14 表示部
15 通信部
20 電気通信回線(インターネット)
30X、30Y、30Z サーバ
100 回路設計シミュレーションプログラム
110 メインプログラム
111 回路作成モジュール
112 部品参照モジュール
113 プローブ設置モジュール
114 波形描画モジュール
115 波形解析モジュール
120 モデルライブラリ
121 受動素子モデル
122 能動素子モデル
123 マクロモデル
Tr1、Tr2 Pチャネル型電界効果トランジスタ
R1〜R7 抵抗
D1〜D5 ダイオード
C1〜C3 キャパシタ
V1〜V8 電圧源
I1〜I4 電流源
Q11、Q12、Q23、Q24 pnp型バイポーラトランジスタ
Q13、Q14、Q21、Q22 npn型バイポーラトランジスタ
P11、P12、P21、P22 Pチャネル型電界効果トランジスタ
N11、N12、N21、N22 Nチャネル型電界効果トランジスタ
R11、R12、R21、R22 抵抗
I11、I21 電流源
LMT1、LMT2 電圧制御部
CTRL1、CTRL2 出力制御部
ST1 入力段
ST2 増幅段
ST3 出力段
IDRV 駆動電流生成部
IOUT 出力電流生成部
IDET 出力電流検出部
IFB 帰還電流生成部
Claims (19)
- 演算部と、記憶部と、操作部と、表示部と、を備えたコンピュータに実行され、前記コンピュータを回路設計シミュレータとして機能させる回路設計シミュレーションプログラムの一部品であり、前記回路設計シミュレータで用いられる演算増幅器のマクロモデルとして、前記回路設計シミュレータ上で演算増幅器の応答を模擬するように前記コンピュータを動作させるプログラムであって、
前記演算増幅器のマクロモデルは、前記演算増幅器の入力異常時や電源異常時に出力異常を発生させる制御部を有することを特徴とするプログラム。 - 前記制御部は、入力段の駆動電流を生成する電流源の両端間電圧を所定の範囲内に制限することを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
- 前記上限値は、電源電圧と周囲温度の関数として設定されることを特徴とする請求項2に記載のプログラム。
- 前記制御部は、異常判定に際して入力信号と電源電圧を監視し、前記演算増幅器の入力異常時や電源異常時には、前記演算増幅器の入力段、増幅段、及び、出力段の少なくとも一つを制御して出力異常を発生させることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
- 前記制御部は、異常判定に際して周囲温度も監視することを特徴とする請求項4に記載のプログラム。
- 前記演算増幅器のマクロモデルは、さらに、
電源端子と接地端子との間で前記演算増幅器の駆動電流を生成する駆動電流生成部と、
出力端子と理想接地との間で前記演算増幅器の出力電流を生成する出力電流生成部と、
前記出力電流の大きさや向きを検出する出力電流検出部と、
前記電源端子と前記理想接地との間、或いは、前記理想接地と前記接地端子との間で、前記出力電流に応じた帰還電流を生成する帰還電流生成部と、
を有することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のプログラム。 - 演算部と、記憶部と、操作部と、表示部と、を備えたコンピュータに実行され、前記コンピュータを回路設計シミュレータとして機能させる回路設計シミュレーションプログラムの一部品であり、前記回路設計シミュレータで用いられる演算増幅器のマクロモデルとして、前記回路設計シミュレータ上で演算増幅器の動作を模擬するように前記コンピュータを動作させるプログラムであって、
前記演算増幅器のマクロモデルは、
電源端子と接地端子との間で前記演算増幅器の駆動電流を生成する駆動電流生成部と、
出力端子と理想接地との間で前記演算増幅器の出力電流を生成する出力電流生成部と、
前記出力電流の大きさや向きを検出する出力電流検出部と、
前記電源端子と前記理想接地との間、或いは、前記理想接地と前記接地端子との間で、前記出力電流に応じた帰還電流を生成する帰還電流生成部と、
を有することを特徴とするプログラム。 - 前記帰還電流生成部は、前記理想接地から前記出力端子に向けて前記出力電流が流れているときには、前記電源端子から前記理想接地に向けて流れる帰還電流を生成し、前記出力端子から前記理想接地に向けて前記出力電流が流れているときには、前記理想接地から前記接地端子に向けて流れる帰還電流を生成することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のプログラム。
- 演算部と、記憶部と、操作部と、表示部と、を備えたコンピュータに実行され、前記コンピュータを回路設計シミュレータとして機能させる回路設計シミュレーションプログラムであって、
前記回路設計シミュレーションプログラムは、
メインプログラムと、
前記メインプログラムから参照されるモデルライブラリと、
を含み、
前記モデルライブラリは、前記回路設計シミュレータで用いられる前記演算増幅器のマクロモデルとして、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のプログラムを含むことを特徴とする回路設計シミュレーションプログラム。 - 前記メインプログラムは、
前記操作部からの入力に基づいて前記回路設計シミュレータ上で回路作成を行うように前記演算部や前記表示部を機能させる回路作成モジュールと、
前記操作部からの入力に基づいて前記モデルライブラリを参照するように前記演算部や前記表示部を機能させる部品参照モジュールと、
前記操作部からの入力に基づいて回路上にプローブを設置するように前記演算部や前記表示部を機能させるプローブ設置モジュールと、
前記操作部からの入力に基づいて前記プローブが設置されたノードの波形を描画するように前記演算部や前記表示部を機能させる波形描画モジュールと、
前記操作部からの入力に基づいて前記波形の解析を行うように前記演算部や前記表示部を機能させる波形解析モジュールと、
を含むことを特徴とする請求項9に記載の回路設計シミュレーションプログラム。 - 請求項10に記載の回路設計シミュレーションプログラムをコンピュータで実行させることによって実現される回路設計シミュレータ。
- 入力異常時や電源異常時に出力異常を発生させる制御部を有する演算増幅器のマクロモデルを用いた回路設計シミュレーション方法。
- 前記制御部は、入力段の駆動電流を生成する電流源の両端間電圧を所定の範囲内に制限することを特徴とする請求項12に記載の回路設計シミュレーション方法。
- 前記上限値は、電源電圧と周囲温度の関数として設定されることを特徴とする請求項13に記載の回路設計シミュレーション方法。
- 前記制御部は、異常判定に際して入力信号と電源電圧を監視し、前記演算増幅器の入力異常時や電源異常時には、前記演算増幅器の入力段、増幅段、及び、出力段の少なくとも一つを制御して出力異常を発生させることを特徴とする請求項12に記載の回路設計シミュレーション方法。
- 前記制御部は、異常判定に際して周囲温度も監視することを特徴とする請求項15に記載の回路設計シミュレーション方法。
- 前記演算増幅器のマクロモデルは、さらに、
電源端子と接地端子との間で前記演算増幅器の駆動電流を生成する駆動電流生成部と、
出力端子と理想接地との間で前記演算増幅器の出力電流を生成する出力電流生成部と、
前記出力電流の大きさや向きを検出する出力電流検出部と、
前記電源端子と前記理想接地との間、或いは、前記理想接地と前記接地端子との間で、前記出力電流に応じた帰還電流を生成する帰還電流生成部と、
を有することを特徴とする請求項12〜請求項16のいずれか一項に記載の回路設計シミュレーション方法。 - 電源端子と接地端子との間で前記演算増幅器の駆動電流を生成する駆動電流生成部と、
出力端子と理想接地との間で前記演算増幅器の出力電流を生成する出力電流生成部と、
前記出力電流の大きさや向きを検出する出力電流検出部と、
前記電源端子と前記理想接地との間、或いは、前記理想接地と前記接地端子との間で、前記出力電流に応じた帰還電流を生成する帰還電流生成部と、
を有する演算増幅器のマクロモデルを用いた回路設計シミュレーション方法。 - 前記帰還電流生成部は、前記理想接地から前記出力端子に向けて前記出力電流が流れているときには、前記電源端子から前記理想接地に向けて流れる帰還電流を生成し、前記出力端子から前記理想接地に向けて前記出力電流が流れているときには、前記理想接地から前記接地端子に向けて流れる帰還電流を生成することを特徴とする請求項17または請求項18に記載の回路設計シミュレーション方法。
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