JP2012216028A - 電子機器用の入力装置及び入力方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子機器用の入力装置において、広範な要因により誘発される検出信号の変動の影響を受けることなく、操作者が実行した入力操作を確実に判別可能とする。
【解決手段】入力操作面及び該入力操作面に対する入力操作を検出するタッチセンサ8を備える操作部1と、操作部1からタッチセンサ8の検出信号が入力される制御回路部2とを備え、制御回路部2は、入力操作面に設けられる1以上の座標のそれぞれについて、その座標で指定される位置に対する入力操作の開始を検出信号の第1変動率に基づいて判定するための第1判定情報と、その座標で指定される位置に対する入力操作の終了を検出信号の第2変動率に基づいて判定するための第2判定情報を有しており、入力操作の開始及び終了の判定に基づいて、入力操作面に対する入力操作の有無を判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器用の入力装置及び入力方法に関し、特に、操作者が実行した入力操作を確実に判別可能な入力装置及び入力方法に関する。
近年、電子機器用の入力装置として、操作者がその指等を入力操作面に接触させることによって実行される入力操作を、タッチセンサを用いて検出する入力装置が広く用いられている。この種の入力装置において、入力操作の検出は、通常、タッチセンサからの検出信号と予め設けられた閾値との比較に基づいて実施される。その際、タッチセンサからの検出信号は、環境変化等の影響によって変動する可能性があるため、従来、このような変動を要因とする入力操作の誤検出を防止するための技術が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、特許文献1に記載の装置では、入力操作検出の基準となる閾値を、タッチセンサからの検出信号の移動平均に基づいて周期的に更新することによって、入力操作に対応する検出信号の比較的急激な変動と、環境変化に対応する検出信号の比較的緩やかな変動とを判別可能とすることが図られている。
特開2009−169697号公報
しかしながら、タッチセンサからの検出信号の変動の要因は、上述した環境変化だけではない。例えば、パーソナルコンピュータ用のキーボードのように、入力操作面上に比較的多数のキースイッチを備えており、操作者が(通常は両手の)複数本の指を用いて各キースイッチに対する入力操作を高速に実行することが想定される入力装置では、その操作性の観点から、操作者が入力操作を実行している間、特定のキースイッチに対して入力操作を実行している指以外の指を含む手の一部または全体が、入力操作面に接触または近接している状態(以下、構えの姿勢ともいう)を取れることが望ましい。
そして、タッチセンサを用いた入力装置において、このような操作性を達成するには、操作者が、入力操作を実行するためにその指等を入力操作面に接触または近接させた場合と、上記のような構えの姿勢を取ったために(入力の意図なく)指等が入力操作面に接触または近接した場合とを、タッチセンサからの検出信号に基づいて判別可能であることが強く望まれるものである。
これに対して、特許文献1に記載されたような、タッチセンサからの検出信号の移動平均に基づいて閾値を更新する方法では、構えの姿勢を要因とする検出信号の変動の判別が困難であり、加えて、この検出信号の変動が閾値の更新に反映されることによって、実際の入力操作の検出感度が低下するおそれがある。
さらに、特許文献1に記載された方法では、入力操作が行われている間にも、検出信号の移動平均により閾値が更新されるため、入力操作の検出に、その開始(オフ状態からオン状態への遷移)の検出だけでなく、終了(オン状態からオフ状態への遷移)の検出を含める場合には、入力操作の終了の検出感度が低下するという問題もある。例えば、特許文献1に記載された方法では、入力操作が長時間持続的に行われたとき(所謂「長押し」の状態)、その間に更新される閾値との比較によって、入力操作が持続している途中で、その入力操作が終了したと判定されるおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電子機器用の入力装置において、広範な要因により誘発される検出信号の変動の影響を受けることなく、操作者が実行した入力操作を確実に判別可能とすることにある。
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、または、さらに他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
(1)電子機器用の入力装置であって、入力操作面及び該入力操作面に対する入力操作を検出するタッチセンサを備える操作部と、前記操作部から前記タッチセンサの検出信号が入力される制御回路部とを備え、前記制御回路部は、前記入力操作面に設けられる1以上の座標のそれぞれについて、前記座標で指定される位置に対する入力操作の開始を前記検出信号の第1変動率に基づいて判定するための第1判定情報と、前記座標で指定される位置に対する入力操作の終了を前記検出信号の第2変動率に基づいて判定するための第2判定情報を有しており、前記入力操作の開始及び終了の判定に基づいて、前記入力操作面に対する入力操作の有無を判定することを特徴とする入力装置(請求項1)。
本項に記載の入力装置によれば、入力操作面に設けられる1以上の座標のそれぞれについて、タッチセンサの検出信号の(所定時間における変動量の割合を指す)変動率と上記第1及び第2判定情報による入力操作の開始及び終了の判定に基づいて、入力操作面に対する入力操作の有無を判定する制御回路部を備えることによって、操作者が入力意図をもって実行した入力操作(以下、実際の入力操作ともいう)以外の要因によって検出信号の大きさが変動しても、実際の入力操作による検出信号の変動と、他の要因による検出信号の変動とを効果的に判別し、入力操作の有無についての誤検出を防止することができる。
ここで、本明細書において「座標」とは、入力装置の入力操作面において、入力操作の対象となる特定の位置(または範囲)を指定するために使用される任意の情報を言い、入力操作面に沿って設けられる任意の適切な2次元座標から実際に読み取られる値(または、値の範囲)に相当するデータの場合を含むが、それに限定されるものではない。例えば、入力装置の入力操作面上に、それぞれ入力操作の対象となる位置を定義する複数の個別の区画が設けられている場合(典型的には、各区画にそれぞれ対応する個別のスイッチが設置される場合)、各区画と1対1に対応し、各区画を特定することが可能な任意の情報を、その位置の「座標」というものとする。このような座標には、例えば、各区画に与えられる整数による通し番号、あるいは、各区画に与えられる整数の組み等が含まれる。
(2)(1)項に記載の入力装置において、前記第1判定情報は、前記第1変動率の第1基準値を含み、前記第2判定情報は、前記第2変動率の第2基準値を含んでおり、前記制御回路部は、前記1以上の座標のそれぞれに対する前記第1及び第2基準値を記憶する記憶部と、前記入力操作の有無を前記座標毎に判定するデータ処理部とを備え、前記データ処理部は、前記第1変動率及び前記第2変動率を、前記制御回路部に入力された前記検出信号の所定時間における平均変動率として求め、前記検出信号に対応する座標に対する前記第1基準値と前記第1変動率を比較し、該比較において入力操作の開始と判定可能な結果が1回以上得られた場合に、当該座標で指定される位置に対する入力操作開始の判定を確定し、かつ、前記検出信号に対応する座標に対する前記第2基準値と前記第2変動率とを比較し、該比較において入力操作の終了と判定可能な結果が1回以上得られた場合に、当該座標で指定される位置に対する入力操作終了の判定を確定することを特徴とする入力装置(請求項2)。
本項に記載の入力装置によれば、検出信号の変動率の第1及び第2基準値を記憶する記憶部と、入力操作の開始及び終了を座標毎に判定するデータ処理部とを備え、データ処理部は、第1変動率及び第2変動率を、制御回路部に入力された検出信号の所定時間における平均変動率として求め、第1変動率と第1基準値との比較及び第2変動率と第2基準値との比較に基づいて入力操作の開始及び終了を確定するため、所定時間、第1及び第2基準値、並びに入力操作の開始及び終了の判定を確定するために必要な判定結果の回数を適切に設定することにより、広範な要因により誘発され、かつ様々な時間スケールで発生する検出信号の変動と、実際の入力操作による検出信号の変動とを、簡素かつ安価な構成により効果的に判別し、入力操作の有無についての誤検出を防止することができる。
ここで、様々な時間スケールで発生する検出信号の変動には、例えば高周波ノイズにより発生する、実際の入力操作による変動よりも急激な変動、並びに、例えば環境変化及び操作者の指等が入力意図なく入力操作面に接触または近接することにより発生する、実際の入力操作による変動よりも緩やかな変動が含まれる。
また、本項に記載の入力装置では、上述したように、操作者の指等の入力意図のない入力操作面への接触または近接による検出信号の変動と、実際の入力操作による検出信号の変動とを効果的に判別することができることから、入力装置の操作者は、入力操作を実行している間、特定の座標に対する入力操作を現に実行している指以外の指を含む手の一部または全体を入力操作面に接触または近接させる、所謂構えの姿勢を取ることが可能となるため、入力装置の操作性を向上させることができる。このような操作性の向上は、入力操作面上に比較的多数の座標が設定されており、操作者が複数本の指を用いて各座標に対する入力操作を高速で実行することが想定される入力装置(例えば、パーソナルコンピュータ用キーボード装置)において、特に有利なものである。
(3)(2)項に記載の入力装置において、前記制御回路部は、前記入力操作面に設けられる1以上の座標のそれぞれについて、前記座標に対する入力操作開始の判定が確定したときから、当該座標に対する前記入力操作終了の判定が確定するまでの間は、当該座標に対する入力操作が有る状態と判定され、かつ、前記座標に対する入力操作終了の判定が確定したときから、当該座標に対する入力操作開始の判定が確定するまでの間は、当該座標に対する入力操作が無い状態と判定されることを特徴とする入力装置(請求項3)。
本項に記載の入力装置によれば、実際の入力操作による検出信号の変動と、実際の入力操作とは異なる広範な要因により誘発される検出信号の変動とを効果的に判別しつつ、入力操作が有る状態が長時間持続した場合でも、その入力操作に対する検出感度を低下させることなく確実に検出することが可能となる。
(4)(2)または(3)のいずれか1項に記載の入力装置において、前記制御回路部は、前記入力操作面に設けられる1以上の座標に対する前記第1及び第2基準値を、全座標一律にまたは座標毎に設定可能に構成されており、前記データ処理部は、前記1以上の座標のいずれか1つまたは複数に対する入力操作開始の判定を確定した場合に、当該判定の確定に用いられた前記検出信号の前記第1変動率の大きさに応じて、前記第1基準値を全座標一律にまたは座標毎に更新する再設定、及び、前記1以上の座標のいずれか1つまたは複数に対する入力操作終了の判定を確定した場合に、当該判定の確定に用いられた前記検出信号の前記第2変動率の大きさに応じて、前記第2基準値を全座標一律にまたは座標毎に更新する再設定のいずれか一方または両方を行うことを特徴とする入力装置(請求項4)。
本項に記載の入力装置によれば、入力操作面に対する入力操作の有無を判定した場合に、入力された検出信号の第1及び第2変動率の大きさに応じて、前記第1及び第2判定情報を全座標一律にまたは座標毎に更新することによって、入力装置が動作している間、実際の入力操作に対応する検出信号の変動の検出感度、並びに、他の要因により発生する検出信号の変動からの判別精度を、常に最適な状態に維持することが可能になる。
(5)入力操作面及び該入力操作面に対する入力操作を検出するタッチセンサを備える操作部と、前記操作部から前記タッチセンサの検出信号が入力される制御回路部とを備える、電子機器用の入力装置のための入力方法であって、前記入力操作面に設けられる1以上の座標のそれぞれについて、前記座標で指定される位置に対する入力操作の開始を、前記検出信号の第1変動率に基づいて判定するステップと、前記座標で指定される位置に対する入力操作の終了を、前記検出信号の第2変動率に基づいて判定するステップと、前記入力操作の開始及び終了の判定に基づいて、前記入力操作面に対する入力操作の有無を判定するステップと、を含むことを特徴とする入力方法(請求項5)。
本発明はこのように構成したので、電子機器用の入力装置において、操作者が入力意図をもって実行した入力操作以外の要因によって検出信号の大きさが変動しても、実際の入力操作による検出信号の変動と、他の要因による検出信号の変動とを効果的に判別し、入力操作の有無についての誤検出を防止することができる。
本発明の一実施形態に係る入力装置の要部を示す機能ブロック図である。 本発明の一実施形態に係る入力装置において、入力操作面の一例を模式的に示す上面図である。 本発明の一実施形態に係る入力装置において、タッチセンサの検出信号の波形の一例を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る入力装置のための入力方法の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態における入力装置10は、電子機器6用の入力装置であって、入力操作面(図示は省略する)及び入力操作面に対する入力操作を検出するタッチセンサ8を備える操作部1と、操作部1からタッチセンサ8の検出信号が入力される制御回路部2とを備えている。
入力装置10において、タッチセンサ8は、タッチパッド7と入力情報検出回路3とを含む静電容量方式のタッチセンサであり、コンデンサの電極として機能するタッチパッド7に対して操作者の指等が接触または近接したときの静電容量の変化を、入力情報検出回路3により検出するものである。
ここで、入力装置10では、図2に模式的に示すように、入力操作面14上に、それぞれキースイッチに対応する複数の区画(SW00〜SW34。以下単にキースイッチという)が設けられており、タッチパッド7は、それぞれのキースイッチSW00〜SW34毎に設けられる。例えば、各タッチパッド7は、それぞれのキースイッチSW00〜SW34の直下に配置されるように、入力操作面14の下部に配置される基板上に設けられるものであってもよい。
したがって、入力装置10の場合、入力操作面14に設けられる座標とは、具体的には、各キースイッチを指定する情報(例えば、整数の組み00〜34等)であり、各座標に対する入力操作とは、すなわち各キースイッチSW00〜SW34に対する入力操作を意味する。
入力装置10の操作者は、入力操作面14上の各キースイッチSW00〜SW34に対応する位置に指等を接触させることにより、各キースイッチに対する入力操作を実行する。そして、入力情報検出回路3は、それぞれのキースイッチSW00〜SW34に対する入力操作によって対応するタッチパッド7に生じる静電容量の変化を検出して、対応する検出信号を制御回路部2に出力する。
また、入力装置10は、制御回路部2から、まず、入力操作の発生を検出するキースイッチを指定するための情報が入力情報検出回路3に対して出力され、入力情報検出回路3は、この情報によって指定されたキースイッチに対する検出信号を制御回路部2に出力するものとし、これによって、制御回路部2は、操作部1から入力される検出情報について、その検出情報に対応する入力操作が行われたキースイッチを識別する。但し、本発明に係る入力装置は、操作部1から制御回路部2に入力される検出情報について、制御回路部2が、その検出情報に対応する入力操作が行われた入力操作面上の位置(例えば、その位置に対応するキースイッチ)を識別可能である限り、任意の適切な構成とすることができる。
さらに、入力装置10において、制御回路部2は、その機能ブロックとして、記憶部5及びデータ処理部4を含んでおり、次に、図3及び図4を参照して、これら各機能ブロックの機能、並びに、本実施形態における入力装置10における入力方法について説明する。
図3は、1個のキースイッチに対するタッチセンサ8の検出信号の波形の一例を示すグラフである。
まず、制御回路部2において、記憶部5には、各キースイッチに対する入力操作の開始を判定するための第1判定情報として、検出信号の変動率(第1変動率)の基準である第1基準値RSが保存され、また、各キースイッチに対する入力操作の終了を判定するための第2判定情報として、検出信号の変動率(第2変動率)の基準である第2基準値REが保存されている。尚、本実施形態では、第1変動率は正の変動率であり、第2変動率は正以外(ゼロまたは負)の変動率である。この例では、第1基準値RSは正の値(検出値の増大の割合を示す変動率)を有し、第2基準値REは負の値(検出値の減少の割合を示す変動率)を有するように設定される。
制御回路部2のデータ処理部4は、各キースイッチについて所定時間t毎にタッチセンサ8の検出信号をサンプリングし、引き続く2回のサンプル値から所定時間tにおける検出値の変動量を求め、この変動量の所定時間tに対する比として得られる変動率(すなわち、所定時間tにおける平均変動率)を得る。
例えば、図3に示す例において、その図示範囲では、各時刻T1、T2、・・・、T10において検出信号がサンプリングされ、各所定時間T1〜T2、T2〜T3、・・・、T9〜T10の変動量(例えば、+S1、+S2、−S3、−S4、−S5)、及び、それぞれの所定時間tにおける平均変動率(例えば、+S1/t、+S2/t、−S3/t、−S4/t、−S5/t)が得られる。ここで、変動量S1〜S5の表記自体は正の量を表すものとする。また、検出信号の変動率の第1基準値RS及び第2基準値REは、それぞれの検出値の変動量の絶対値をS0として、RS=+S0/t及びRE=−S0/tと表している。
そして、データ処理部4は、このようにして得た各所定時間tの平均変動率である、第1または第2変動率と、第1基準値RSまたは第2基準値REとを比較し、第1変動率が第1基準値RSよりも大きいと判定された場合に、入力操作が開始したと判定し、その後、入力操作が開始したと判定されたキースイッチについて、第2変動率が第2基準値REよりも小さいと判定された場合に、その入力操作が終了したと判定する。
例えば、図3に示す例において、図示範囲は、このキースイッチに対する入力操作が無い状態(入力装置10の電源投入後、このキースイッチに対する入力操作がまだ行われていないか、または、直前の入力操作が終了した状態)から開始しており、この状態において、所定時間T1〜T2、T2〜T3における平均変動率は、平均変動率が正か否かに応じて第1基準値RSまたは第2基準値REと比較され、第1基準値RSよりも小さいか第2基準値REよりも大きいかのいずれかとなるため、時刻T2、T3において、このキースイッチに対する入力操作が無い状態(オフ状態)が持続していると判定される。
そして、所定時間T3〜T4における平均変動率(第1変動率)+S1/tは、第1基準値RSと比較され、第1基準値RSよりも小さい(+S1/t<+S0/t)ため、時刻T4において、このキースイッチに対する入力操作が無い状態(オフ状態)が持続していると判定される。
次いで、所定時間T4〜T5における平均変動率(第1変動率)+S2/tは、再び第1基準値RSと比較され、第1基準値RSよりも大きい(+S2/t>+S0/t)ため、時刻T5において、このキースイッチに対する入力操作が開始した(オフ状態からオン状態への遷移が発生した)と判定される。
入力操作の開始の判定後、所定時間T5〜T6における平均変動率(第2変動率)−S3/tは、第2基準値REと比較され、第2基準値REよりも大きい(−S3/t>−S0/t)ため、時刻T6において、このキースイッチに対する入力操作が有る状態(オン状態)が持続していると判定される。
次いで、所定時間T6〜T7における平均変動率(第2変動率)−S4/tは、再び第2基準値REと比較され、第2基準値REよりも小さい(−S4/t<−S0/t)ため、時刻T7において、このキースイッチに対する入力操作が終了した(オン状態からオフ状態への遷移が発生した)と判定される。
この判定後、所定時間T7〜T8における平均変動率(第2変動率)−S5/tは、さらに第2基準値REと比較され、第2基準値REよりも大きい(−S5/t>−S0/t)ため、このキースイッチに対する入力操作が無い状態(オフ状態)が持続していると判定される。それ以降の所定時間T8〜T9、T9〜T10における平均変動率は、平均変動率が正か否かに応じて第1基準値RSまたは第2基準値REと比較され、第1基準値RSよりも小さいか第2基準値REよりも大きいかのいずれかとなるため、時刻T9、T10において、このキースイッチに対する入力操作が無い状態(オフ状態)が持続していると判定される。
ここで、入力装置10において、タッチセンサ8の検出信号のサンプリング間隔である所定時間tは、実際の入力操作を検出するために十分な分解能を有するために、1回の入力操作の開始から終了までに要する時間として通常想定される最短の時間よりも短く設定されるものである。
例えば、操作者の指が振り下ろされて入力操作面14に接触してから、振り上げられて入力操作面14から離れるまでの最短の時間は、通常、20ms程度であるため、所定時間tは、5ms程度とすることによって、実際の入力操作の開始及び終了を検出するための十分な分解能を有することになる。図3に示す例では、操作者の指が振り下ろされて入力操作面14に接触してから、振り上げられて入力操作面14から離れるまでの時間Taを20msとした場合、所定時間tを4msとしたものである。
また、入力装置10において、検出値の第1変動率の第1基準値RSは、検出値がこの第1変動率でもって所定時間tに増大したときの変動量(すなわち、RS×t。以下、第1基準変動量ともいう)が、次のような条件を満たすように設定される。すなわち、この第1基準変動量(RS×t)は、実際の入力操作の開始時における所定時間tの間の増大方向の変動量について、通常想定される最小量よりも小さい値であって、かつ、実際の入力操作とは異なる要因によって発生する検出信号の変動(以下、不要変動ともいう)の所定時間tの間の増大方向の変動量について、通常想定される最大量よりも大きい値に設定される。
同様に、検出値の第2変動率の第2基準値REは、検出値がこの第2変動率でもって所定時間tに減少したときの変動量(すなわち、RE×t。以下、第2基準変動量ともいう)の絶対値が、実際の入力操作の終了時における所定時間tの間の減少方向の変動量の絶対値について、通常想定される最小量よりも小さい値であって、かつ、不要変動の所定時間tの間の減少方向の変動量の絶対値について、通常想定される最大量よりも大きい値に設定される。
そして、本発明において、第1及び第2基準値RS、REを設定する際に、本発明に係る入力装置が提供する応用例において想定される任意の不要変動を考慮すれば、実際の入力操作の開始及び終了、ひいては入力操作の有無を確実に判別することができる。
あるいは、本発明において、第1及び第2基準値RS、REを設定する際には、種々の要因で発生する不要変動のうち、次のような理由により、実際の入力操作に対応する検出信号の変動の時間スケール(例えば、20ms)よりも長い時間スケールで発生する不要変動(以下、長期不要変動ともいう)を主として考慮するものであってもよい。
まず、所定時間tは、上述したような分解能からの要求によって、実際の入力操作に対応する検出信号の変動の時間スケール(例えば、20ms)よりも短い時間に設定されているため、検出信号の不要変動が長期不要変動の場合には、その変動量自体の大きさにかかわらず、所定時間tの平均変動率の絶対値は、通常、実際の入力操作の開始及び終了時における所定時間tの間の変動量の絶対値よりも小さい。したがって、このような長期不要変動に基づいて、第1及び第2基準値RS、REを適切に設定することが可能である。
例えば、環境変化(温度、湿度等の変化及びそれらの変化により発生する部品の変形)による検出信号の変動は、通常、非常に長期の(すなわち、緩やかな)変動であり、さらには、操作者の入力意図に基づかない指等の入力操作面14への接触または近接による検出信号の変動は、通常、環境変化による不要変動よりは短期の(すなわち、急激な)変動ではあるものの、実際の入力操作と比較すれば長期の変動であることが知られている。したがって、本発明に係る入力装置が適用される個々の応用例において、想定される長期不要変動を考慮して、検出信号の第1変動率の第1基準値RS及び第2変動率の第2基準値REを設定することにより、環境変化及び操作者の入力意図に基づかない指等の入力操作面14への接触または近接等の影響を受けることなく、実際の入力操作の開始及び終了、ひいては入力操作の有無を確実に判別することができる。
そして、例えば高周波ノイズのような、実際の入力操作に対応する検出信号の変動の時間スケールよりも短い時間スケールで発生する不要変動(以下、短期不要変動ともいう)については、入力装置10における入力操作の開始及び終了の判定に、検出信号の所定時間tにおける平均変動率が用いられていることによって、その大部分が除去される。
例えば、所定時間tを5ms程度とした場合、1ms程度以下(1kHz程度以上)の時間スケールで発生する検出信号の変動は、その増減が平均化されることによって、所定時間tにおける検出信号の変動の平均変動率には殆ど影響を与えない。例えば、図3に示す例において、所定時間T1〜T2、T2〜T3、T8〜T9、T9〜T10の平均変動率は、ほぼ0である。
但し、例えば、データ処理部4が検出信号をサンプリングするタイミングと短期不要変動により検出信号がピーク値をとるタイミングが偶然一致した場合のように、所定時間tにおける検出信号の平均変動率の絶対値が特異的に大きくなり、これによって、その平均変動率と、想定される長期不要変動に基づいて設定された第1基準値RS及び第2基準値REとの比較において、入力操作の開始及び終了と判定するための条件が満たされる場合が稀に発生する可能性は残される。しかし、この問題は、次の手段により回避することができる。
その手段は、データ処理部4において、入力操作の開始を判定するために検出信号の第1変動率と第1基準値RSとを比較する際に、必要な場合、第1変動率が第1基準値RSよりも大きいという結果が複数回(好ましくは、引き続いて複数回)得られた場合に、そのキースイッチに対する入力操作開始の判定を確定し、同様に、データ処理部4において、入力操作の終了を判定するために検出信号の第2変動率と第2基準値REとを比較する際に、必要な場合、第2変動率が第2基準値REよりも小さいという結果が複数回(好ましくは、引き続いて複数回)得られた場合に、そのキースイッチに対する入力操作終了の判定を確定することである。
これによって、高周波ノイズ等を要因とする短期不要変動によって入力操作の開始及び終了が誤判定される確率を、実用上0と考えられる程度に低減させることができ、そのために必要な比較結果の回数は、入力装置10の使用条件等に応じて適切に設定することができる。
この場合、入力操作の開始及び終了が確定されるまでの複数回の比較において、それぞれの第1及び第2変動率は、それぞれの同一の第1及び第2基準値RS、REと比較されるものであってもよく、または、記憶部5に複数の異なる第1及び第2基準値RS、REが保存されており、入力操作の開始及び終了が確定されるまでの複数回の比較において、それぞれの第1及び第2変動率との比較に使用される第1及び第2基準値RS、REに、入力操作の開始及び終了に対応する検出信号の波形の立ち上がり及び立ち下がりの段階に応じて、異なる値が含まれるものであってもよい。
ここで、入力装置10において、所定時間t、第1基準値RS、及び第2基準値REを柔軟に設定可能とするため、これらのデータは、所定時間t、第1基準変動量(RS×t)、第2基準変動量(RE×t)として記憶部5に保存されるものであってもよい。図3では、第1基準変動量と第2基準変動量の絶対値が等しく、S0をその絶対値として、RS=S0/t、RE=−S0/tと表される場合の例が示されているが、検出信号の第1変動率の第1基準値RSの絶対値と検出信号の第2変動率の第2基準値REの絶対値とは、異なるものであってもよく、本発明が適用される入力装置及びタッチセンサの条件に応じて、適切に設定されるものである。
尚、検出信号の第1及び第2基準変動量を、第1及び第2基準値RS、REに等しい変動率で所定時間tの間増大及び減少する変動量としてそれぞれ適切に設定すれば、これらのデータを、所定時間t、第1基準変動量、第2基準変動量として記憶部5に保存している場合に、変動量を所定時間tにより除算するといった処理を実施しなくとも、検出信号の所定時間tにおける変動量と第1及び第2基準変動量との比較が、すなわち検出信号の所定時間tにおける第1変動率と第1基準値RS及び第2変動率を第2基準値REの比較に他ならないことは言うまでもない。
このような入力装置10において、制御回路部2は、中央演算処理装置、メモリ、入出力回路等を備えた周知のマイクロコンピュータシステムとして構成されるものであってもよい。その際、制御回路部2がその構成要素として備える記憶部5及びデータ処理部4は、上述したその機能を果たす限り、任意のハードウェアまたはソフトウェア、またはその組み合わせにより実装することができる。
また、入力装置10において、データ処理部4によりサンプリングされる検出信号は、デジタルデータとして記憶部5に保存され、検出信号の変動量、及び、所定時間tにおける第1及び第2変動率等は、これらのデジタルデータの間の演算処理によって算出されるものであってもよい。その際、タッチセンサ8の検出信号は、入力情報検出回路3からアナログデータとして出力され、データ処理部4は、それが備えるA/D変換器等によって、デジタルデータとしてサンプル値を取得するものであってもよく、あるいは、入力情報検出回路3がA/D変換器を備えており、タッチセンサ8の検出信号をデジタルデータとして出力するものであってもよい。
また、入力装置10において、タッチセンサ8の検出信号が入力情報検出回路3からアナログデータとして出力される場合、検出信号の変動量、及び、所定時間tにおける第1及び第2変動率等は、任意の適切なアナログ回路によって導出されるものであってもよい。
次に、図4に示すフローチャートを参照して、入力装置10のための入力方法の一例を、入力装置10の制御回路部2における入力処理手順として説明する。尚、図4では、本発明の特徴を明瞭に説明するため、1つのキースイッチに対する入力処理が示されているが、入力装置10が複数のキースイッチを備える場合、制御回路部2を、図4に示す入力処理の対象となるキースイッチの指定と、そのキースイッチに対する図4に示す入力処理の実行とを、所定のタイミングでキースイッチ毎に実施するように構成可能であることは、当業者には明らかである。
入力装置10の起動後、または、直前のサンプリングから所定時間tの経過後、データ処理部4は、操作部1から制御回路部2に入力されるタッチセンサ8の検出信号をサンプリングする(ステップS1)。次いで、データ処理部4は、ステップS2において、このサンプリングが入力装置10の起動後最初のサンプリングか否かを判別し、そうであった場合(Yes)、サンプル値(S)を記憶部5に記憶し、所定時間tの経過後、再びステップS1を実行する。
ステップS2において、入力装置10の起動後最初のサンプリングではないと判定された場合(No)、データ処理部4は、そのサンプル値(ここでは、n(≧2)回目のサンプル値Sとする)を記憶部5に記憶する。この際、入力装置10では、少なくとも直前のサンプル値Sn−1が記憶部5に保存されているものとする。
そして、データ処理部4は、ステップS5において、所定時間tにおける変動量S−Sn−1が正であるか否か(S−Sn−1>0)を判別し、正と判別された場合(Yes)、ステップS6において、この所定時間tにおける検出信号の平均変動率である第1変動率((S−Sn−1)/t)が、第1変動率の第1基準値RSよりも大きいか否か((S−Sn−1)/t>RS)を判別する。
ステップS6において、検出信号の平均変動率である第1変動率((S−Sn−1)/t)が、第1変動率の第1基準値RSよりも大きいと判別された場合(Yes)、データ処理部4は、ステップS7において、このキースイッチに対して入力操作が行われた(入力操作が無い状態(オフ状態)から入力状態が有る状態(オン状態)への遷移が発生した)と判定し、必要なキー入力処理を実行して、この手順を終了する。キー入力処理には、例えば、このキースイッチの入力状態を、オン状態として記憶部5に保存する(オフ状態からオン状態に更新する)こと、及び、このキースイッチのオン状態への遷移に対応する情報(例えば、メイクキーコード)を電子機器6に出力すること等が含まれる。
この手順の終了後、所定時間tが経過したならば、再びステップS1が開始される。
ステップS6において、検出信号の平均変動率である第1変動率((S−Sn−1)/t)が、第1変動率の第1基準値RSよりも大きくないと判別された場合(No)、データ処理部4は、前回の判別結果を保持し(ステップS8)、この手順を終了する。例えば、ステップS8において、記憶部5に保存されているキースイッチの入力状態(「オン状態」または「オフ状態」)は更新されず、キーコード等の出力も行われない。
この手順の終了後、所定時間tが経過したならば、再びステップS1が開始される。
また、ステップS5において、変動量S−Sn−1が正ではないと判別された場合(No)、データ処理部4は、ステップS9において、例えば記憶部5を参照して、このキースイッチが現在オン状態か否かを判別する。そして、オン状態であった場合(Yes)、ステップS10において、この所定時間tにおける検出信号の平均変動率である第2変動率((S−Sn−1)/t)が、第2変動率の第2基準値REよりも小さいか否か((S−Sn−1)/t<RE)を判別する。
ステップS10において、検出信号の平均変動率である第2変動率((S−Sn−1)/t)が、第2変動率の第2基準値REよりも小さいと判別された場合(Yes)、データ処理部4は、ステップS11において、このキースイッチに対して行われていた入力操作が解除された(オン状態からオフ状態への遷移が発生した)と判定し、必要なキー入力解除処理を実行して、この手順を終了する。キー入力解除処理には、例えば、記憶部5に保存されているこのキースイッチの入力状態を、オン状態からオフ状態に更新すること、及び、このキースイッチのオフ状態への遷移に対応する情報(例えば、ブレイクキーコード)を電子機器6に出力すること等が含まれる。
この手順の終了後、所定時間tが経過したならば、再びステップS1が開始される。
ステップS10において、検出信号の平均変動率である第2変動率((S−Sn−1)/t)が、第2変動率の第2基準値REよりも小さくないと判別された場合(No)、データ処理部4は、前回の判別結果を保持し(ステップS12)、この手順を終了する。例えば、ステップS12において、記憶部5に保存されているキースイッチの入力状態(「オン状態」)は更新されず、キーコード等の出力も行われない。
この手順の終了後、所定時間tが経過したならば、再びステップS1が開始される。
また、ステップS9において、このキースイッチが現在オン状態ではなかった場合(No)、データ処理部4は、この手順を終了し、その後、所定時間tが経過したならば、再びステップS1が開始される。
尚、図4に示す入力処理手順において、ステップS5、S6、S10における処理を実行するために、現在のサンプル値Sと直前のサンプル値Sn−1をともに制御回路部2の記憶部5に保存するものであってもよく、または、直前のサンプル値Sn−1のみを制御回路部2の記憶部5に記憶し、現在のサンプル値Sは、必要な演算処理を行った後、記憶部5に保存されるものであってもよい。あるいは、タッチセンサ8の入力情報検出回路3が(図示しない)別の記憶部を備え、制御回路部2の記憶部5に保存された直前のサンプル値Sn−1と、入力情報検出回路3の(図示しない)別の記憶部に保存された現在のサンプル値Sとの間で演算処理を行うものであってもよい。
また、図4に示す入力処理手順では、ステップS5において、変動量S−Sn−1が正であるか否かを判別しているため、ステップS6、S10における比較は、それぞれ、平均変動率(S−Sn−1)/tの絶対値が、第1及び第2基準値RS、REの絶対値よりも大きいか否かの比較を実行するものであってもよい。さらに、ステップS9において、キースイッチが現在オン状態か否かを判別する際に、検出信号の現在のサンプル値Sの大きさに基づいて判別するものであってもよい。
また、図4に示す入力処理手順において、ステップS6及びステップS10の比較により、条件を満たす結果(Yes)が得られた場合に、その回数を記憶部5に保存してステップS8及びステップS12に移行し、再びステップS1から始める入力処理手順を繰り返した結果、記憶部5に保存された回数が所定の回数に一致した場合に、ステップS7及ステップS11を、それぞれ実行するものであってもよい。
また、ステップS6及びステップS10における比較処理は、変動量S−Sn−1と、第1基準変動量(RS×t)及び第2基準変動量(RE×t)との比較により、それぞれ実行されるものであってもよい。
また、電子機器6に対する情報の出力は、ステップS7におけるキー入力処理及びステップS11におけるキー入力解除処理でそれぞれ実行される場合に限られず、オン状態への遷移に対応する情報とオフ状態への遷移に対応する情報との2つの情報からなる対情報を得た段階で実行されるものであってもよい。
入力装置10は、以上のような構成により、操作者が入力意図をもって実行した入力操作(以下、実際の入力操作ともいう)以外の要因によって検出信号の大きさが変動しても、実際の入力操作による検出信号の変動と、広範な要因による検出信号の変動とを、追加の回路要素等を使用することなく、簡素かつ安価な構成により効果的に判別し、入力操作の有無についての誤検出を防止することができる。
また、入力装置10では、入力装置の操作者は、入力操作を実行している間、特定の座標に対する入力操作を現に実行している指以外の指を含む手の一部または全体を入力操作面に接触または近接させる、所謂構えの姿勢を取ることが可能となるため、特に、タッチセンサを用いたパーソナルコンピュータ用キーボード装置において、その操作性を著しく向上させることができる。
そして、入力装置10において、各キースイッチに対する入力操作の有無は、入力操作の開始時及び終了時の検出信号の変動率に基づいて判定されるため、キースイッチに対する入力操作が有る状態が長時間持続しても、その状態が、そのキースイッチに対する入力操作終了の判定に影響を及ぼすことはなく、キースイッチの長押し状態におけるオン・オフを確実に検出することが可能となる。
尚、以上のような入力装置10において、各キースイッチに対する第1及び第2基準値RS、REの絶対値は、全て同一であってもよく、あるいは、その操作性をさらに向上させるために、キースイッチの配置位置(操作者の操作容易性)またはそのキースイッチに割り当てられる機能(それに伴って必要な検出感度)等によって、異なる適切な値を設定するものであってもよい。
また、入力装置10において、制御回路部2は、各キースイッチに対する第1及び第2基準値RS、REを、全キースイッチ一律にまたはキースイッチ毎に調整可能に構成されており、データ処理部4は、各キースイッチのいずれか1つまたは複数に対する入力操作開始の判定を確定した場合に、その判定の確定に用いられた検出信号の平均変動率の大きさに応じて、第1基準値RSを全キースイッチ一律にまたはキースイッチ毎に更新する再設定を行うものであってもよく、さらに、各キースイッチのいずれか1つまたは複数に対する入力操作終了の判定を確定した場合に、その判定の確定に用いられた検出信号の平均変動率の大きさに応じて、第2基準値REを全キースイッチ一律にまたはキースイッチ毎に更新する再設定のいずれか一方または両方を行うものであってもよい。
これによって、入力装置10の動作の間、実際の入力操作の検出感度、及び、検出信号の不要変動との間の判別精度を、常に最適の状態に維持することが可能となる。
ここで、図3及び図4を参照して上述した例では、キースイッチに対する実際の入力操作が行われた場合、検出信号の検出量が増大する場合が示されているが、第1及び第2基準値RS、REの正負の符号並びにそれらを用いた比較の条件等を適切に読み替えることによって、入力装置10を、キースイッチに対する実際の入力操作が行われた場合、検出信号の検出量が減少する場合にも同様に適用可能であることは、言うまでもない。
以上、本発明を好ましい実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述した構成に限定されるものではない。
例えば、本発明に係る入力装置は、入力操作面14における入力操作の位置を連続的に検知する静電容量方式のタッチセンサ8を備え、入力操作の対象となる特定の位置(または範囲)は、入力操作面に沿って設けられる任意の適切な2次元座標から実際に読み取られる値(または、値の範囲)に相当するデータによって定義されるものであってもよい。
また、本発明に係る入力装置におけるタッチセンサは、静電容量方式のタッチセンサである必要はなく、温度、荷重、振動、光量等の任意の適切な物理量の変化を捕捉して、検出信号として出力するセンサを使用することができる。
また、本発明に係る入力装置において、制御回路部2は、第1基準値RSに基づいて判定されたオン状態ついて、さらに、各キースイッチの配置構成またはタッチセンサ8の検出信号の大きさ等の情報を使用して、操作者の意図に基づかない入力操作によるものと判断されるオン状態を偽、操作者の意図に基づく入力操作によるものと判断されるオン状態を真と判別するための真偽判別手段を備えるものであってもよい。この場合、図4に示すステップS7におけるキー入力処理は、この真偽判別手段により真と判別された場合にのみ、実行されるものである。
また、本発明に係る入力装置は、上述したように、パーソナルコンピュータ用キーボード装置等の、操作者が複数本の指を用いて各座標に対する入力操作を高速で実行することが想定される入力装置に対して特に有利に適用されるものであるが、本発明に係る入力装置は、ゲーム機器の入力操作部、携帯通信端末の入力操作部、各種電子機器の操作パネル、及び、各種電子機器のリモコン装置等を含む、電子機器用の任意の入力装置に対して適用可能なものである。
1:操作部、2:制御回路部、3:入力情報検出回路、4:データ処理部、5:記憶部、6:電子機器、7:タッチパッド、8:タッチセンサ、10:入力装置、14:入力操作面、RS:第1基準値、RE:第2基準値

Claims (5)

  1. 電子機器用の入力装置であって、入力操作面及び該入力操作面に対する入力操作を検出するタッチセンサを備える操作部と、前記操作部から前記タッチセンサの検出信号が入力される制御回路部とを備え、
    前記制御回路部は、前記入力操作面に設けられる1以上の座標のそれぞれについて、前記座標で指定される位置に対する入力操作の開始を前記検出信号の第1変動率に基づいて判定するための第1判定情報と、前記座標で指定される位置に対する入力操作の終了を前記検出信号の第2変動率に基づいて判定するための第2判定情報を有しており、前記入力操作の開始及び終了の判定に基づいて、前記入力操作面に対する入力操作の有無を判定することを特徴とする入力装置。
  2. 前記第1判定情報は、前記第1変動率の第1基準値を含み、前記第2判定情報は、前記第2変動率の第2基準値を含んでおり、前記制御回路部は、前記1以上の座標のそれぞれに対する前記第1及び第2基準値を記憶する記憶部と、前記入力操作の有無を前記座標毎に判定するデータ処理部とを備え、前記データ処理部は、前記第1変動率及び前記第2変動率を、前記制御回路部に入力された前記検出信号の所定時間における平均変動率として求め、前記検出信号に対応する座標に対する前記第1基準値と前記第1変動率を比較し、該比較において入力操作の開始と判定可能な結果が1回以上得られた場合に、当該座標で指定される位置に対する入力操作開始の判定を確定し、かつ、前記検出信号に対応する座標に対する前記第2基準値と前記第2変動率とを比較し、該比較において入力操作の終了と判定可能な結果が1回以上得られた場合に、当該座標で指定される位置に対する入力操作終了の判定を確定することを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
  3. 前記制御回路部は、前記入力操作面に設けられる1以上の座標のそれぞれについて、前記座標に対する入力操作開始の判定が確定したときから、当該座標に対する前記入力操作終了の判定が確定するまでの間は、当該座標に対する入力操作が有る状態と判定され、かつ、前記座標に対する入力操作終了の判定が確定したときから、当該座標に対する入力操作開始の判定が確定するまでの間は、当該座標に対する入力操作が無い状態と判定されることを特徴とする請求項2に記載の入力装置。
  4. 前記制御回路部は、前記入力操作面に設けられる1以上の座標に対する前記第1及び第2基準値を、全座標一律にまたは座標毎に設定可能に構成されており、前記データ処理部は、前記1以上の座標のいずれか1つまたは複数に対する入力操作開始の判定を確定した場合に、当該判定の確定に用いられた前記検出信号の前記第1変動率の大きさに応じて、前記第1基準値を全座標一律にまたは座標毎に更新する再設定、及び、前記1以上の座標のいずれか1つまたは複数に対する入力操作終了の判定を確定した場合に、当該判定の確定に用いられた前記検出信号の前記第2変動率の大きさに応じて、前記第2基準値を全座標一律にまたは座標毎に更新する再設定のいずれか一方または両方を行うことを特徴とする請求項2または3に記載の入力装置。
  5. 入力操作面及び該入力操作面に対する入力操作を検出するタッチセンサを備える操作部と、前記操作部から前記タッチセンサの検出信号が入力される制御回路部とを備える、電子機器用の入力装置のための入力方法であって、前記入力操作面に設けられる1以上の座標のそれぞれについて、前記座標で指定される位置に対する入力操作の開始を、前記検出信号の第1変動率に基づいて判定するステップと、前記座標で指定される位置に対する入力操作の終了を、前記検出信号の第2変動率に基づいて判定するステップと、前記入力操作の開始及び終了の判定に基づいて、前記入力操作面に対する入力操作の有無を判定するステップと、を含むことを特徴とする入力方法。
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