JP2012214812A - ポリスチレン系樹脂発泡シート、容器、及びポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法 - Google Patents

ポリスチレン系樹脂発泡シート、容器、及びポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い耐熱性を有しつつ、臭気が抑制されたポリスチレン系樹脂発泡シートを提供すること。
【解決手段】ポリスチレン系樹脂及びポリフェニレンエーテル系樹脂が含有され且つ前記ポリスチレン系樹脂及び前記ポリフェニレンエーテル系樹脂の合計量100質量部に対して前記ポリフェニレンエーテル系樹脂が10〜50質量部含有されてなる樹脂組成物を押出発泡してポリスチレン系樹脂発泡シートを形成するポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法であって、前記樹脂組成物を溶融した溶融物を押出機で前記押出発泡させる際に、前記押出機内での前記溶融物の最高到達温度を340℃以下にすることを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法などを提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリスチレン系樹脂発泡シート、該ポリスチレン系樹脂発泡シートが成形されて得られる容器、及びポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法に関する。
従来、ポリスチレン系樹脂発泡シートは、食品用容器(食品用トレー、カップ等)等の材料として広く用いられている。しかし、ポリスチレン系樹脂からなるポリスチレン系樹脂発泡シートで形成された食品用容器は、耐熱性が十分に高いものではないため、電子レンジ等によって加熱されると変形してしまう等の問題を有する。これに対して、耐熱性を高めるべく、ポリスチレン系樹脂とともにポリフェニレンエーテル系樹脂を発泡剤により発泡させて形成されたポリスチレン系樹脂発泡シート(「発泡シート」ともいう。)が提案されている。
しかるに、斯かるポリスチレン系樹脂発泡シートは、ポリフェニレンエーテル系樹脂が含有されることによって特有の臭気が生じるため、そのままでは食品用容器等の形成材料として利用し難いという問題がある。
斯かる観点から、ポリスチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、及び臭気剤としての疎水性ゼオライトが所定量含有されてなるポリスチレン系樹脂発泡シートが提案されている(特許文献1)。
特開2008−94919号公報
しかしながら、疎水性ゼオライト以外には、ポリフェニレンエーテル系樹脂由来の特有の臭気を抑制できる消臭剤は報告されておらず、また、疎水性ゼオライトについてもその有効性が十分に確認されているわけではない。
そのため、高い耐熱性を有しつつ、臭気が抑制されたポリスチレン系樹脂発泡シートを得ることが困難となっている。
本発明は、上記問題点及び要望点に鑑み、高い耐熱性を有しつつ、臭気が抑制されたポリスチレン系樹脂発泡シートを提供し、ひいては、臭気の抑制された容器を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、ポリスチレン系樹脂及びポリフェニレンエーテル系樹脂が含有され且つ前記ポリスチレン系樹脂及び前記ポリフェニレンエーテル系樹脂の合計量100質量部に対して前記ポリフェニレンエーテル系樹脂が10〜50質量部含有されてなる樹脂組成物を押出発泡してポリスチレン系樹脂発泡シートを形成するポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法であって、前記樹脂組成物を溶融した溶融物を押出機で前記押出発泡させる際に、前記押出機内での前記溶融物の最高到達温度を340℃以下にすることを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法を提供する。
また、本発明は、上記課題を解決するために、ポリスチレン系樹脂及びポリフェニレンエーテル系樹脂が含有され且つ前記ポリスチレン系樹脂及び前記ポリフェニレンエーテル系樹脂の合計量100質量部に対して前記ポリフェニレンエーテル系樹脂を10〜50質量部含有する樹脂組成物が押出発泡されてなるポリスチレン系樹脂発泡シートであって、前記樹脂組成物を溶融した溶融物を押出機で前記押出発泡させる際に、前記押出機内での前記溶融物の最高到達温度を340℃以下にして得られることを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡シートを提供する。
さらに、本発明は、前記ポリスチレン系樹脂発泡シートが成形されて得られることを特徴とする容器を上記課題の解決手段として提供する。
本発明によれば、高い耐熱性を有しつつ、臭気が抑制されたポリスチレン系樹脂発泡シート及び容器を提供し得る。
ハイドロタルサイトのTG/DTAチャートを示す図。 ハイドロタルサイトの粉末X線回折パターンを示す図。 ハイドロタルサイト焼成物の粉末X線回折パターンを示す図。 実施例で用いた第2押出機のスクリューの先端部を示す図。((a)正面図、(b)側面図)。
以下、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートは、ポリスチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、及びハイドロタルサイト焼成物(「焼成物」ともいう。)が含有されてなる樹脂組成物を押出発泡して形成されている。
本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートは、例えば、食品包装用容器の形成に用いられる場合であれば、好ましくは1.5〜3.0mmの厚みとされ、好ましくは、0.055〜0.18g/cm3 の密度とされる。
さらに、本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートの連続気泡率は、好ましくは18%以下であり、より好ましくは3〜18%である。
本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートは、連続気泡率に係る上記のような特性を有することで内部の臭気成分を利用者に感じさせない程度に徐々に放散させることができ、臭気の抑制効果に特に優れるという利点を有する。
前記連続気泡率は、空気比較式比重計(東京サイエンス(株)社製)を用いて測定される、発泡シートの試験体の体積Vから、下記式より算出することができる。
連続気泡率(%)=(V0 −V)/V0 ×100
尚、上記式において、Vは上記した方法で測定される試験体の体積(cm3 )、V0 は測定に使用した試験体の外形寸法から計算される試験体の見掛けの体積(cm3 )である。
また、本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートは、平均気泡径を80〜450μmとすることが好ましい。
なお、ポリスチレン系樹脂発泡シートの平均気泡径は、ASTM D2842−69に記載されている方法に準拠して測定することができる。即ち、試験用の発泡シート試料を、押出方向に直交する平面に沿って切断し、また、押出方向及び厚み方向に広がる平面に沿って切断し、それぞれの切断面厚み方向の両外側1/10の部分を除いた部分につき、走査型電子顕微鏡(日立製作所社製「S−3000N」)を用いて17〜20倍、必要に応じて最大200倍に拡大して撮影する。撮影した4つの画像をそれぞれA4用紙上に印刷して、MD方向(押出方向)、TD方向(押出方向に直交し且つシート面に沿った方向)、VD方向(厚み方向)の各方向に沿った平行な線分(長さ60mm)を各A4用紙につき6ヶ所引く。斯かる線分に重なる気泡の数から、各方向における気泡の平均弦長(t)を下記式(1)により算出する。ただし、線分は、できる限り気泡が接点でのみ接しないように引き、接してしまった場合は、気泡数に含めることとする。
平均弦長(t)=60/(気泡数×写真の倍率)・・・(1)
そして、下記式(2)により、各方向における気泡径を算出する。
D=t/0.616・・・(2)
更に、上記の如くして測定した各気泡径(DMD、DTD、DVD)に基づいて、平均気泡径を下記式(3)により算出する。
平均気泡径(mm)=(DMD+DTD+DVD)/3・・・(3)
なお、試験用の発泡シート試料の厚みが薄く、VD方向に60mm長さ分の線分を引くことができない場合は、30mm又は20mm長さの線分に重なる気泡数を数えて、60mm長さ線分における気泡数に換算する。
本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートは、平均気泡径を80μm以上とすることで、気泡の膜が厚くなり、連続気泡率を低くさせやすくなる(連続気泡率が18%以下になりやすい)。しかも、平均気泡径を80μm以上とすることで、強度が高くなるという効果も発揮される。
また、本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートは、平均気泡径を450μm以下とした場合には、気泡径が大きすぎず、外観が良好となり、また、平滑性や光沢性にも優れ、さらに、割れ難くなるという効果を奏する。
また、本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートは、ノルマル酪酸の含有量が0.50ppm未満であることが好ましく、0.30ppm未満であることがより好ましい。
本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートは、ノルマル酪酸の含有量が0.50ppm未満である場合には、臭気がより一層抑制されるという利点を有する。
なお、このノルマル酪酸の含有量は実施例に記載の方法によって確認することができる。
また、本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートは、該発泡シート(30mm×30mm、重量40g)をテトラーバック(10L)に入れ、活性炭を通気した空気10Lを該テトラーバックに充填し、常温にて24時間放置した際におけるテトラーバック内のガスに含まれるノルマル酪酸の濃度が、1.5ppb以下であることが好ましく、0.30ppm未満であることがより好ましい。
本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートは、この濃度が1.5ppb以下である場合には、臭気がより一層抑制されるという利点を有する。
なお、この濃度は実施例に記載の方法によって確認することができる。
このようなポリスチレン系樹脂発泡シートの形成に用いられるポリスチレン系樹脂は、ポリフェニレンエーテル系樹脂との相溶性の観点から、スチレン単独重合体などのポリスチレン樹脂が好適である。
一方、前記ポリフェニレンエーテル系樹脂は、耐熱性の付与に有効なものであり、通常、次の一般式で表されるものを採用することができる。
Figure 2012214812
ここでR1及びR2は、炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示し、nは、重合度を表す正の整数である。
例示すれば、ポリ(2,6−ジメチルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2,6−ジエチルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2,6−ジクロルフェニレン−1,4−エーテル)等が本実施形態において用いられ得る。
また、重合度nは、通常10〜5000の範囲内である。
このポリフェニレンエーテル系樹脂は、前記ポリスチレン系樹脂との合計100質量部に対して、10質量部以上50質量部以下となる割合で含有される。
なお、ポリフェニレンエーテル系樹脂は、耐熱性の向上に有効なものであり、ポリスチレン系樹脂との合計100質量部に対して、10質量部以上50質量部以下となる割合で含有させるのは、上記範囲未満では、ポリフェニレンエーテル系樹脂の添加効果が十分に発揮されないおそれを有し、逆に上記範囲を超えてポリフェニレンエーテル系樹脂を含有させても、それ以上にポリフェニレンエーテル系樹脂の添加効果が発揮されないおそれを有するためである。
また、一般的にはポリスチレン系樹脂に比べて高価であるために上記範囲を超えてポリフェニレンエーテル系樹脂を含有させると材料コストの観点においても問題を生じさせるおそれを有する。
通常、ポリスチレン系樹脂のビカット軟化温度(JIS K7206−1991、B法、50℃/h)は、102℃程度であるが、上記のようなポリフェニレンエーテル系樹脂を含有させることにより、ビカット軟化温度を110〜155℃の範囲に向上させることができ、該ポリフェニレンエーテル系樹脂及び前記ポリスチレン系樹脂を使用することで、得られるポリスチレン系樹脂発泡シートや該ポリスチレン系樹脂発泡シートを2次加工した製品などの耐熱性向上を図り得る。
一般にポリスチレン系樹脂が用いられてなる製品に耐熱性が求められる場合には、スチレンホモポリマーよりもビカット軟化温度の高いスチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−マレイミド共重合体、ポリパラメチルスチレン樹脂などのコポリマーをその形成材料に採用することが行われている。
一方で、上記のようにポリフェニレンエーテル系樹脂をブレンドする方法は、単に製品に耐熱性を付与することができるばかりでなく、優れた靱性を付与することができる点においても優れている。
したがって、ポリフェニレンエーテル系樹脂及びポリスチレン系樹脂を使用して発泡トレーなどの容器を形成させることにより、急激な変形が加えられても割れたりすることのない発泡トレーを形成させ得る。
また、本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートは、前記ポリフェニレンエーテル系樹脂及び前記ポリスチレン系樹脂を押出機内で溶融混合させた溶融物を該押出機から押出発泡させて形成されてなる。また、本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートは、前記押出機における前記溶融物の最高到達温度が、好ましくは220〜340℃である。
本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートは、前記押出機における前記溶融物の最高到達温度が340℃以下である場合には、臭気成分の含有量、特にノルマル酪酸の含有量が低減され、臭気が抑制されるという利点を有する。また、前記押出機における前記溶融物の最高到達温度が220℃以上である場合には、前記ポリフェニレンエーテル系樹脂及び前記ポリスチレン系樹脂が十分に溶融混合されて、得られる樹脂組成物の発泡性が高まるという利点を有する。
本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートは、前記ポリスチレン系樹脂及び前記ポリフェニレンエーテル系樹脂を所定の割合で含有する樹脂組成物を押出機内で溶融混合させ、該押出機で溶融混合させた溶融物を該押出機から押出発泡させて形成されるものである。
前記樹脂組成物は、前記ポリスチレン系樹脂や前記ポリフェニレンエーテル系樹脂以外に、ハイドロタルサイト焼成物を消臭剤として含有する。
ハイドロタルサイトは、天然に産出する粘土鉱物の一種であり、通常、下記一般式で表される複水酸化物である。

1 8-x2 x(OH)16CO2・nH2

ここで、M1 としては、Mg2+、Fe2+、Zn2+、Ca2+、Li2+、Ni2+、Co2+、Cu2+の何れかであり、M2 としては、Al3+、Fe3+、Mn3+の何れかであり、xは2〜5が好ましく、nは0以上の整数である。
また、近年では合成品も市販されており、例えば、塩基性炭酸マグネシウム粒子の水懸濁液と水酸化アルミニウムの水懸濁液とを、マグネシウム原子とアルミニウム原子との比(Mg/Al)が所定の割合(例えば2.6〜3.2)となるように混合し、さらに水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウムなどの苛性アルカリを加えてpH8.5〜11.5の反応液を得る工程、該工程によって得られた前記反応液を、例えば、50〜100℃で0.5〜20時間加熱熟成する工程、および、該工程で加熱熟成された後の液からハイドロタルサイト粒子を固液分離、洗浄、脱水および乾燥する工程を経て作製されたものが市販されたりしており、このようなハイドロタルサイトを焼成した焼成物も天然産のハイドロタルサイトを焼成した焼成物と同様に使用可能である。
なお、ハイドロタルサイトは、図1に示すTG/DTAチャートからもわかるように、加熱すると吸着水や結晶水等を放出するもので、200℃以上に焼成されることで吸着水が放出され、400℃以上、例えば550℃に焼成されることで炭酸根や水酸基が脱離されるものであり粉末X線回折装置(株式会社リガク社製、RADシステム)で2θ=10〜70度で分析すると、図2に示すようなチャート結果を示す物質である。
前記ハイドロタルサイト焼成物は、上記のような温度で焼成することにより得られる化合物であり、また、焼成後も陰イオン交換能を保持している化合物である。
該ハイドロタルサイト焼成物としては、例えば、下記一般式で表されるものを採用することが好ましい。

Mg0.7Al0.31.15

該ハイドロタルサイト焼成物は、粉末X線回折装置(株式会社リガク社製、RADシステム)で2θ=10〜70度で分析した粉末X線回折パターンに特徴的な3つのピークを示すものであり、図3に示すようなチャート結果を示す物質である。
前記樹脂組成物における前記ハイドロタルサイト焼成物の含有量は、多い方が本発明に係るポリスチレン系樹脂発泡シートを、より一層臭気の抑制されたものとすることができるという利点があるが、該含有量が過度に多いと、該樹脂組成物の発泡性を低下させるおそれを有する。
従って、臭気を抑制しつつ良好な発泡状態をポリスチレン系樹脂発泡シートに付与し得る点において前記ポリスチレン系樹脂及び前記ポリフェニレンエーテル系樹脂の合計量100質量部に対する前記ハイドロタルサイト焼成物の好ましい含有量は、0.05〜20質量部であり、より好ましい含有量は、0.1〜10質量部であり、更により好ましい含有量は、0.12〜2.9質量部である。
また、前記ハイドロタルサイト焼成物の粒径は、小さい方が、前記樹脂組成物中に分散されやすくなり臭気の抑制効果が高くなるが、該粒径が過度に小さいものは市販等がされておらず入手が困難であるばかりでなく舞い上がりやすく取り扱いが困難になるおそれを有する。
従って、臭気の抑制されたポリスチレン系樹脂発泡シートを製造容易にさせ得る点において本実施形態において採用する前記焼成物の粒径(体積平均径)は、1〜100μmとすることが好ましく、2〜20μmとすることがより好ましい。
さらに、前記ハイドロタルサイト焼成物の比表面積は、130m2 /g以上が好ましい。該比表面積が130m2 /g以上である場合には、前記樹脂組成物に接触されやすくなり臭気の抑制効果が高くなる。なお、比表面積は、BET法によって測定したものを意味する。
また、該樹脂組成物には、シリカ系やゼオライト系の前記ハイドロタルサイト焼成物以外の消臭剤を含有させてもよく、なかでも、シリカを消臭剤として含有させることが好ましい。
さらに、前記樹脂組成物には、発泡剤や気泡調整剤といった発泡のための成分、及び一般的なポリスチレン系樹脂発泡シートの原材料として利用されている各種添加剤を含有させてもよい。
前記発泡剤としては、揮発性発泡剤、無機ガス系発泡剤、分解型発泡剤等を、それぞれ単独で又は2以上組み合わせて用いられる。揮発性発泡剤としては、例えばプロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、シクロブタン、シクロペンタン等の環式脂肪族炭化水素類等が挙げられる。無機ガス系発泡剤としては、二酸化炭素、窒素、空気等の不活性ガスが用いられる。また、分解型発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、重炭酸ナトリウム等が挙げられる。しかしながら、ポリスチレン系樹脂発泡シートの熱成形に先立つ加熱時の二次発泡性向上の観点からは、揮発性発泡剤を主たる発泡剤として使用することが望ましい。発泡剤の添加量は、発泡剤の種類、基材樹脂、目的とする発泡倍率等によって異なるため、発泡剤の種類、基材樹脂の種類に応じて目的とする発泡倍率が得られるように選択すればよい。
前記発泡剤とともに併用される気泡調整剤としては、タルク、シリカ等の無機粉末や、多価カルボン酸の酸性塩、多価カルボン酸と炭酸ナトリウム或いは重炭酸ナトリウムとの反応混合物等が挙げられる。気泡調整剤の添加量は、前記ポリスチレン系樹脂と前記ポリフェニレンエーテル樹脂との合計100質量部に対して0.5〜5質量部であることが好ましい。
なお、前記添加剤としては、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤等があげられる。
本実施形態に係るポリスチレン系樹脂発泡シートを形成させるためには、一般的に押出発泡に用いられている設備を利用することができ、本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法では、前記のような樹脂組成物を第1押出機及び第2押出機を備えるタンデム式押出機を用いて、溶融混練して溶融物を作製し、該溶融物を押出発泡させて、ポリスチレン系樹脂発泡シートを形成させることができる。
以下に揮発性発泡剤を用いる場合の具体的な手順を説明すると、まず、ポリスチレン系樹脂、及びハイドロタルサイトの焼成物を押出機で溶融混練して、本実施形態に係るポリスチレン系樹脂発泡シートを構成する樹脂組成物よりもハイドロタルサイトの焼成物の濃度が高いマスターバッチを作製する。このとき、ポリフェニレンエーテル系樹脂から臭気の元になる成分を除去することが出来る点において、ポリスチレン系樹脂組成物に含有させるポリフェニレンエーテル系樹脂の一部を、予め、前記マスターバッチに含有させておいてもよい。
そして、前記マスターバッチを用いて、前記配合物の内、発泡剤を除く全ての材料を第1押出機に供給し、該第1押出機における前記溶融物の最高到達温度が好ましくは220〜340℃となるように加熱し、これらを溶融混練して溶融物を作製する。
本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法は、ポリスチレン系樹脂及びハイドロタルサイトの焼成物が含有され且つ本実施形態に係るポリスチレン系樹脂発泡シートを構成する樹脂組成物よりもハイドロタルサイトの焼成物の濃度が高いマスターバッチを生成し、該マスターバッチと、ポリスチレン系樹脂と、ポリフェニレンエーテル系樹脂とを混合することによって樹脂組成物を生成することにより、以下の利点がある。即ち、ポリスチレン系樹脂組成物内にハイドロタルサイトの焼成物がより一層分散されて存在しやすくなるため、臭気がより一層抑制されるという利点がある。また、直接粉末状のハイドロタルサイトの焼成物を押出機に供給する場合と違って、押出機の熱気によりハイドロタルサイトの焼成物が作業現場の環境に飛散してしまうのを抑制できるという利点もある。なお、前記マスターバッチを用いずに、直接粉末状のハイドロタルサイトの焼成物と、ポリスチレン系樹脂と、ポリフェニレンエーテル系樹脂とを混合することによって樹脂組成物を生成してもよい。
前記マスターバッチが更にポリフェニレンエーテル系樹脂を含有する場合には、本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法は、マスターバッチの段階においてマスターバッチに含まれるポリフェニレンエーテル系樹脂の臭気が抑制され、更に、ポリスチレン系樹脂組成物内にハイドロタルサイトの焼成物が更により一層分散されて存在しやすくなるため、臭気が更により一層抑制されるという利点がある。
前記マスターバッチには、ハイドロタルサイトの焼成物が5〜40質量%で含有されるようにすることが好ましい。
そして、前記第1押出機では、その途中に設けた注入口から発泡剤を該第1押出機内部に導入し該発泡剤を前記溶融物とともに溶融混合して発泡剤含有溶融物を作製する。
次いで、該発泡剤含有溶融物を第1押出機から第2押出機に供給する。そして、前記発泡剤含有溶融物を冷却して前記第2押出機から円柱状となって押し出される発泡剤含有溶融物の温度(「樹脂温度」ともいう。)について、シリンダーの断面における中心部から外周部までの温度の最高温度から最低温度を引いた値(以下、「樹脂温度の高低差」ともいう。)を、好ましくは、20℃以下にし、シリンダーの外周部から中心部に向かって該外周部からシリンダーの内径の1/4の深さの位置の温度を、好ましくは、得られる発泡シートのガラス転移温度+30℃から該ガラス転移温度+70℃までの範囲内にし、サーキュラーダイを用いて前記発泡剤含有溶融物を押出し発泡させ筒状の発泡体を形成させる。
該樹脂温度は、具体的には、第2押出機の出口に設けられ且つ径方向に孔が穿設されたブレーカープレートの前記孔にサーミスターを通し、サーミスターを少しずつ(5mmずつ)移動させて断面における中心部から外周部までの温度分布を測定する。
なお、樹脂温度の高低差を20℃以下にさせる具体的な方法としては、スクリューの先端部において発泡剤含有溶融物の混練性を高める方法が挙げられる。
例えば、一般的にスクリューの先端面は、中央部を突出させた円錐形状となっているがこの先端面に溝や突起を設けてブレーカープレートに向けて流動する発泡剤含有溶融物を前記突起や前記溝によって撹拌させるようにすればよい。
より具体的には、第2押出機のスクリューの先端部を外周部から中心に向けて延びる複数本の溝が放射状に設けられた形状として、シリンダーの中心部から外周部までの発泡剤含有溶融物の混練性を高めることにより、樹脂温度の高低差を小さくすることが可能である。ところで、第2押出機は、ポリスチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、及び発泡剤を第1押出機で加熱し溶融混練して得られた発泡剤含有溶融物をシリンダーの壁面やスクリューと接触させることにより、該発泡剤含有溶融物を発泡させるのに適した溶融張力を示す温度にまで冷却させるものである。したがって、第2押出機内の発泡剤含有溶融物が急激に冷却された場合、特に、該発泡剤含有溶融物が第2押出機の出口側で急激に冷却された場合には、前記スクリューの先端部での混練性を高めても、樹脂温度の高低差が十分に小さくならないおそれがある。よって、第2押出機は、第1押出機側から金型側にかけて発泡剤含有溶融物が緩やかに冷却されるように温度設定することが好ましい。
さらに、該発泡体の内外に設置した空冷リングで押出直後の該発泡体にエアーを吹き付けて冷却し、得られた筒状の発泡体を押出方向に沿って切断し、ポリスチレン系樹脂発泡シート(発泡シート)を作製する。
なお、第1押出機において上記のような温度条件を採用することが好ましいのは、該第1押出機内での前記溶融物の最高到達温度を340℃以下に抑制させることで得られるポリスチレン系樹脂発泡シートの臭気をさらに抑制させ得るためである。
その機構については明確に把握されているわけではないが、該第1押出機内での温度が340℃以下となるように加熱した場合には、ポリスチレンの熱による分解が抑制されて臭気成分が生成され難くなるからであると考えられる。
また、本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法では、前記のように、シリンダーの外周部から中心部に向かって該外周部からシリンダーの内径の1/4の深さの位置の温度を、前記発泡シートのガラス転移温度+30℃以上にすることにより、前記発泡剤含有溶融物の粘度が高くなりすぎず、該発泡剤含有溶融物を押出機から押出しやすくなって押出条件が安定するという利点がある。また、得られる発泡シートの外観が良好なものとなるため、歩留まりが良くなり、生産性が向上するという利点がある。
また、本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法では、シリンダーの外周部から中心部に向かって該外周部からシリンダーの内径の1/4の深さの位置の温度を、前記発泡シートのガラス転移温度+70℃以下にすることにより、前記発泡剤含有溶融物の粘度が低くなりすぎず、得られる発泡シートの連続気泡率を低くしやすくなる(該連続気泡率を18%以下にしやすくなる)。
本発明の容器は、例えば、上記のような製造方法によって得られたポリスチレン系樹脂発泡シートに熱成形や折り曲げ成形といった成形を施して作製され得る。本発明の容器は、臭気成分の含有量が低いポリスチレン系樹脂発泡シートが用いられることにより、当該容器としても臭気が抑制されたものとなる。
なお、前記熱成形する方法としては、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、プレス成形等の方法が挙げられる。
また、前記折り曲げ成形としては、ポリスチレン系樹脂発泡シートにV溝加工を施し、該V溝を介して折り曲げて折箱容器とする方法などが挙げられる。
尚、本実施形態のポリスチレン系樹脂発泡シート、容器、ポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法、及び容器の製造方法は、上記構成により、上記利点を有するものであるが、本発明のポリスチレン系樹脂発泡シート、容器、ポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法は、上記構成に限定されず、適宜設計変更可能である。
次に、実施例および比較例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。
実施例および比較例のポリスチレン系樹脂発泡シート(発泡シート)の各特性値の測定は、以下のように実施した。
<坪量>
坪量は、発泡シートを押出方向に20cmの幅で押出方向と直交方向に切取り、その切片の重量W(g)と面積S(cm2 )から下記式にて求めた。
坪量(g/m2)=W/S×10000
<ノルマル酪酸、スチレン、トルエン、及びエチルベンゼンの含有量(単位試料重量当たりの発生重量)>
パージアンドトラップ(P&T)法によるガスクロマトグラフ質量分析を実施して、発泡シートを250℃の温度で加熱した際に発生する揮発性有機化合物についての評価を行った。
まず、発泡シートを薄くスライスした後で、試料約5mgを精秤し、アルミホイルに包んでガラスライニングステンレスチューブ(GLT管)にセットした。
この状態でGLT管を250℃の温度で5分間加熱し、発生ガスをクライオフォーカス部にコールドトラップし、その後、熱脱着して揮発成分をガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)に導入させて測定を行った。
なお、測定には、日本電子データム社製のGC/MS(型名「JMS−Q1000GC」)に、液クロサイエンス社製のP&Tオートサンプラー(型名「TD−4J」)を組み合わせ、Phenomenex社製のカラム(ZB−1(10μm×0.25mmφ×60m))を用いて測定した。
また、P&T条件は以下の通りとした。
PurgeTime(10s),InjectionTime(20s),DesorbTime(300s),DelayStartTime(10s),DesorbHeater(250℃),CryoTempHeating(200℃),CryoTempCooling(−40℃)
さらに、測定条件は以下の通りとした。
・カラム温度:
40℃で3分間保持、15℃/分で200℃まで昇温、25℃/分で250℃まで昇温、250℃で6.33分間保持
・キャリアガス:ヘリウム(流量:1mL/分)
・注入口温度:250℃
・インターフェイス温度:250℃
・検出器電圧:−1146V
・スプリット比:1/10
・イオン源温度:250℃
・イオン化電流:300μA
・イオン化エネルギー:70eV
<テトラーバックを用いた臭気の測定>
実施例及び比較例の発泡シート(30mm×30mm、重量40g)それぞれをテドラーバッグ(10L)に入れ、活性炭を通した空気10Lを該テドラーバッグに充填し、常温にて24時間放置した。なお、発泡シート中のブタンガス臭の影響を少なくするために、実施例及び比較例の発泡シートは、押出後30日経過後のものをテトラーバックに入れた。
(1)テトラーバック内のガスに含有されるノルマル酪酸の濃度の測定
テトラーバック内のガスをガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)に導入させて、ノルマル酪酸の濃度の測定を行った。
測定装置は、上記のノルマル酪酸の含有量の測定に用いた装置を用い、また、測定条件は、上記のノルマル酪酸の含有量の測定と同じ条件で行った。
(2)臭気判定士による6段階臭気強度の測定
臭気判定士および臭気判定士試験の合格者の計5人によって、以下に示す6段階臭気強度表示法により、上記テドラーバッグ内の臭気強度を測定し、5人の6段階臭気強度の算術平均値を求めた。
・6段階臭気強度表示法
0:無臭 1:やっと感知できる臭い 2:何の臭いかがわかる弱い臭い
3:楽に感知できる臭い 4:強い臭い 5:強烈な臭い
(3)臭気センサーによる数値の測定
コスモス電機社製ポータブルニオイセンサXP−329III R(高感度酸化インジウム系熱線型焼結半導体センサ)(測定範囲:0〜2000)(数値が大きいほうが、臭気が強いことを示す。)を上記テドラーバッグに挿入して、数値を測定した。
(4)モニターによる5段階不快臭強度の測定
モニター10人(男女5人ずつ)によって、以下に示す5段階不快臭強度表示法により、上記テドラーバッグ内の不快臭強度を測定し、10人の5段階不快臭強度の算術平均値を求めた。
1:無臭 1:全く気にならない程度のわずかな臭い
3:気にならない程度(不快でない)の臭い
4:気になる程度(少し不快)の臭い 5:不快な臭い
<実施例1>
まず、ハイドロタルサイト焼成物(以下、「焼成物」ともいう。)(東亞合成社製、消臭剤「ケスモンNS−70」、平均粒径6μm)とポリスチレン系樹脂(DIC社製、製品名:「XC−515」)とを、シリンダ温度が200〜220℃に保持された二軸押出機(口径:30mm、L/D=35)に供給して溶融混練し、二軸押出機の先端に取り付けられたダイ(直径3mm、孔数:4個)から押出量10kg/hにてストランド状に押し出して、焼成物が10質量%含有された焼成物のマスターバッチを得た。
また、シリカ(東亞合成社製、消臭剤「ケスモンNS−100」、平均粒径6μm)とポリスチレン系樹脂(DIC社製、製品名:「XC−515」)とを、シリンダ温度が200〜220℃に保持された二軸押出機(口径:30mm、L/D=35)に供給して溶融混練し、二軸押出機の先端に取り付けられたダイ(直径3mm、孔数:4個)から押出量10kg/hにてストランド状に押し出して、シリカが10質量%含有されたシリカのマスターバッチを得た。
そして、ポリスチレン系樹脂(DIC社製、製品名:「XC−515」)70質量部と、ポリフェニレンエーテル系樹脂(PPE)及びポリスチレン系樹脂(PS)の混合樹脂(SABIC社製、製品名:「ノリルEFN4230」、(PPE/PS=70質量部/30質量部)30質量部とからなる樹脂100質量部に対して、気泡調整剤(タルクが練り込まれたポリスチレン、タルクの含有量:40質量%)(東洋スチレン社製、製品名「DSM1401A」)が1質量部、焼成物が0.5質量部、シリカが0.5質量部となるように、ポリスチレン系樹脂(DIC社製、製品名:「XC−515」)、混合樹脂、焼成物のマスターバッチ、及び、シリカのマスターバッチを第1押出機(φ115mm)に投入した。そして、該第1押出機における前記溶融物の最高到達温度(以下、単に「最高到達温度」ともいう。)が295℃となるように加熱しこれらを溶融混練して溶融物を得た。
次いで、該第1押出機の途中に設けた注入口から、前記樹脂組成物100質量部に対して、発泡剤としてのブタンガス(イソブタン及びノルマルブタンを組成とするもの)3.0質量部を前記第1押出機に圧入し、溶融物と、前記ブタンガスとを混合して発泡剤含有溶融物を得た。
そして、該発泡剤含有溶融物を第1押出機から第2押出機(直径150mm)に供給し、前記発泡剤含有溶融物を冷却して前記第2押出機から押し出される発泡剤含有溶融物の温度について、第2押出機の断面における中心部から外周部までの温度の最高温度から最低温度を引いた値(以下、「樹脂温度の高低差」ともいう。)を13.4℃にし、シリンダーの外周部から中心部に向かって該外周部からシリンダーの内径の1/4の深さの位置の温度を176℃にし、サーキュラーダイを用いて前記発泡剤含有溶融物を押出し発泡させ発泡体を得た。次に、該発泡体の内外に設置した空冷リングで押出直後の該発泡体にエアーを吹き付けて冷却し、筒状体を得た。得られた筒状体を押出方向に沿って切断し、坪量220g/m2 、厚み1.60mm、幅1050mmのポリスチレン系樹脂発泡シート(発泡シート)を得た。
なお、ここで用いたハイドロタルサイト焼成物は、図3と同様のX線回折パターンを示すものである。
また、第2押出機の円筒状のシリンダーとしては、内径が150mmであるシリンダーを用いた。さらに、第2押出機のスクリューとしては、図4に示すように、先端部を外周部から中心に向けて延びる複数本の溝1が放射状に設けられた形状としたスクリューを用いた。
<実施例2>
最高到達温度を270℃に変更し、樹脂温度の高低差を12.6℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例3>
シリカを用いなかったこと、及び、樹脂温度の高低差を12.5℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例4>
最高到達温度を245℃に変更し、樹脂温度の高低差を12.7℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例5>
シリカを用いなかったこと、及び、最高到達温度を225℃に変更し、樹脂温度の高低差を13.1℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例6>
シリカを用いなかったこと、及び、最高到達温度を335℃に変更し、樹脂温度の高低差を15.7℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例7>
シリカを用いなかったこと、及び、最高到達温度を305℃に変更し、樹脂温度の高低差を19.6℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例8>
シリカの代わりに、ポリアミン化合物(東亞合成社製、消臭剤「ケスモンNS−241」)を用い、前記樹脂100質量部に対して、焼成物が0.3質量部、ポリアミン化合物が0.3質量部となるようにしたこと、及び、最高到達温度を305℃に変更し、樹脂温度の高低差を12.4℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例9>
前記樹脂100質量部に対して、焼成物が0.3質量部、シリカが0.3質量部となるようにしたこと、及び、最高到達温度を305℃に変更し、樹脂温度の高低差を12.2℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例10>
前記樹脂100質量部に対して、焼成物が0.25質量部、シリカが0.25質量部となるようにしたこと、及び、最高到達温度を305℃に変更し、樹脂温度の高低差を12.3℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例11>
シリカを用いなかったこと、前記樹脂100質量部に対して、焼成物が0.20質量部となるようにしたこと、及び、最高到達温度を305℃に変更し、樹脂温度の高低差を12.3℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例12>
シリカを用いなかったこと、前記樹脂100質量部に対して、焼成物が0.12質量部となるようにしたこと、及び、最高到達温度を305℃に変更し、樹脂温度の高低差を12.4℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例13>
シリカを用いなかったこと、前記樹脂100質量部に対して、焼成物が0.12質量部となるようにしたこと、及び、最高到達温度を335℃に変更し、樹脂温度の高低差を13.5℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例14>
シリカを用いなかったこと、前記樹脂100質量部に対して、焼成物が0.12質量部となるようにしたこと、及び、最高到達温度を335℃に変更し、樹脂温度の高低差を19.7℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例15>
シリカを用いなかったこと、前記樹脂100質量部に対して、焼成物が2.0質量部となるようにしたこと、及び、樹脂温度の高低差を12.7℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例16>
シリカを用いなかったこと、前記樹脂100質量部に対して、焼成物が2.9質量部となるようにしたこと、及び、樹脂温度の高低差を13.0℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例17>
シリカを用いなかったこと、前記樹脂100質量部に対して、焼成物が2.9質量部となるようにしたこと、及び、樹脂温度の高低差を19.7℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例18>
シリカを用いなかったこと、及び、最高到達温度を225℃に変更し、樹脂温度の高低差を19.8℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例19>
シリカを用いなかったこと、前記樹脂100質量部に対して、焼成物が0.12質量部となるようにしたこと、及び、最高到達温度を225℃に変更し、樹脂温度の高低差を19.8℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例20>
樹脂温度の高低差を14.5℃に変更したこと、及び、第2押出機の円筒状のシリンダーとして、内径が200mmであるものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<実施例21>
樹脂温度の高低差を13.7℃に変更したこと、及び、第2押出機の円筒状のシリンダーとして、内径が115mmであるものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<比較例1>
焼成物及びシリカを用いなかったこと、並びに、最高到達温度を305℃に変更し、樹脂温度の高低差を12.2℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<比較例2>
焼成物を用いなかったこと、及び、最高到達温度を305℃に変更し、樹脂温度の高低差を12.5℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<比較例3>
焼成物を用いなかったこと、及び、最高到達温度を305℃に変更し、樹脂温度の高低差を13.5℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<比較例4>
焼成物を用いなかったこと、及び、最高到達温度を270℃に変更し、樹脂温度の高低差を12.8℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<比較例5>
焼成物を用いなかったこと、前記樹脂100質量部に対して、シリカを1.0質量部としたこと、及び、樹脂温度の高低差を12.5℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
<比較例6>
焼成物及びシリカを用いなかったこと、並びに、最高到達温度を345℃に変更し、樹脂温度の高低差を12.5℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを作製した。
実施例及び比較例の消臭剤の配合量、最高到達温度、樹脂温度の高低差、ノルマル酪酸の含有量、ノルマル酪酸の濃度、臭気強度、臭気センサー数値、不快臭強度、並びに、スチレン、トルエン、及びエチルベンゼンの全含有量を表1に示す。
Figure 2012214812
表1に示すように、本発明の範囲内である実施例の発泡シートは、ハイドロタルサイト焼成物を用いていない比較例の発泡シートに比して、臭気に大きく影響を与える原因物質の一つであるノルマル酢酸の含有量が低い値を示した。このことから、本発明によれば臭気の低減されたポリスチレン系樹脂発泡シートが得られることがわかる。
なお、消臭剤として焼成物及びシリカを含有する実施例10の発泡シートは、消臭剤の全量が同程度で且つ消臭剤として焼成物のみを含有する実施例3、5−7、18の発泡シートに比して、スチレン由来の揮発成分であるスチレン、トルエン、エチルベンゼンの含有量が低い値を示した。このことから、発泡シートが消臭剤として焼成物及びシリカを含有することにより、スチレン、トルエン、及び、エチルベンゼンによる臭気を抑制でき、また、該発泡シートを成形加工する際に、この加工で用いる金型やその他の設備にこれらの成分が付着するのを抑制することができる。よって、消臭剤として焼成物及びシリカを含むことが好ましい。
(追加例1)
最高到達温度を345℃に変更し、樹脂温度の高低差を13.1℃に変更したこと以外は、実施例3と同様にして発泡シートを作製したところ、得られた発泡シートは、ノルマル酢酸の含有量が0.77ppm、テトラーバック試験におけるノルマル酪酸の濃度が1.66ppb、臭気強度が3.6、臭気センサー数値が682、不快臭強度が3.8であり、何れの値も、最高到達温度が340℃以下である実施例1〜17に比して高い値であり、最高到達温度が同じであり且つ焼成物を含有しない比較例6に比して低い値であった。
(追加例2)
最高到達温度を345℃に変更し、樹脂温度の高低差を12.5℃に変更したこと以外は、実施例15と同様にして発泡シートを作製したところ、得られた発泡シートは、ノルマル酢酸の含有量が0.58ppm、テトラーバック試験におけるノルマル酪酸の濃度が1.65ppb、臭気強度が3.2、臭気センサー数値が689、不快臭強度が3.4であり、何れの値も、最高到達温度が340℃以下である実施例1〜17に比して高い値であり、最高到達温度が同じであり且つ焼成物を含有しない比較例6に比して低い値であった。
追加例1、2から、最高到達温度は、340℃以下であることが好ましいことがわかる。
(追加例3)
最高到達温度を215℃に変更したこと以外は、実施例3と同様にして発泡シートを作製したところ、ポリフェニレンエーテル樹脂及びポリスチレン系樹脂が十分に溶融混合されておらず、得られた発泡シートは、最高到達温度が220℃以上である実施例1〜17の発泡シートに比して、発泡性が十分ではなかった。
追加例3から、最高到達温度は、220℃以上であることが好ましいことがわかる。
(追加例4)
第2押出機のスクリューとして、先端面に外周部から中心に向けて延びる溝が設けられていないスクリューを用いることで、樹脂温度の高低差を20.8℃に変更したこと以外は、実施例3と同様にして発泡シートを作製した。この発泡シートは、ノルマル酢酸の含有量が0.55ppm、テトラーバック試験におけるノルマル酪酸の濃度が1.52ppb、臭気強度が3.2、臭気センサー数値が610、不快臭強度が3.5であり、何れの値も、最高到達温度が340℃以下である実施例1〜17に比して高い値であった。
(追加例5)
第2押出機のスクリューとして、先端面に外周部から中心に向けて延びる溝が設けられていないスクリューを用いることで、樹脂温度の高低差を20.8℃に変更したこと以外は、実施例15と同様にして発泡シートを作製した。この発泡シートは、ノルマル酢酸の含有量が0.67ppm、テトラーバック試験におけるノルマル酪酸の濃度が1.83ppb、臭気強度が3.2、臭気センサー数値が711、不快臭強度が3.5であり、何れの値も、最高到達温度が340℃以下である実施例1〜17に比して高い値であった。
追加例4、5の発泡シートは、樹脂温度の高低差が20℃以下である実施例1〜17の発泡シートに比して、発泡性が十分ではなかった。このことから、樹脂温度の高低差は、20℃以下であることが好ましいことがわかる。
(追加例6)
第2押出機のスクリューとして、先端面に外周部から中心に向けて延びる溝が設けられていないスクリューを用いることで、樹脂温度の高低差を20.7℃に変更し、更に、最高到達温度を225℃に変更したこと以外は、実施例3と同様にして発泡シートを作製した。この発泡シートは、ノルマル酢酸の含有量が0.63ppm、テトラーバック試験におけるノルマル酪酸の濃度が1.62ppb、臭気強度が3.4、臭気センサー数値が666、不快臭強度が3.5であり、何れの値も、樹脂温度の高低差が20℃以下である実施例1〜17に比して高い値であった。
(追加例7)
第2押出機のスクリューとして、先端面に外周部から中心に向けて延びる溝が設けられていないスクリューを用いることで、樹脂温度の高低差を21.2℃に変更し、更に、最高到達温度を345℃に変更したこと以外は、実施例3と同様にして発泡シートを作製した。この発泡シートは、ノルマル酢酸の含有量が1.05ppm、テトラーバック試験におけるノルマル酪酸の濃度が2.66ppb、臭気強度が4.2、臭気センサー数値が823、不快臭強度が4.0であり、何れの値も、樹脂温度の高低差が20℃以下である実施例1〜17に比して高い値であった。
(追加例8)
第2押出機のスクリューとして、先端面に外周部から中心に向けて延びる溝が設けられていないスクリューを用いることで、樹脂温度の高低差を20.7℃に変更し、更に、最高到達温度を225℃に変更したこと、及び、第2押出機の円筒状のシリンダーとして、内径が200mmであるものを用いたこと以外は、実施例3と同様にして発泡シートを作製した。この発泡シートは、ノルマル酢酸の含有量が0.63ppm、テトラーバック試験におけるノルマル酪酸の濃度が1.62ppb、臭気強度が3.4、臭気センサー数値が666、不快臭強度が3.6であり、何れの値も、樹脂温度の高低差が20℃以下である実施例1〜17に比して高い値であった。
(追加例9)
第2押出機のスクリューとして、先端面に外周部から中心に向けて延びる溝が設けられていないスクリューを用いることで、樹脂温度の高低差を21.2℃に変更し、更に、最高到達温度を225℃に変更したこと、及び、第2押出機の円筒状のシリンダーとして、内径が115mmであるものを用いたこと以外は、実施例3と同様にして発泡シートを作製した。この発泡シートは、ノルマル酢酸の含有量が0.71ppm、テトラーバック試験におけるノルマル酪酸の濃度が1.66ppb、臭気強度が3.4、臭気センサー数値が680、不快臭強度が3.6であり、何れの値も、樹脂温度の高低差が20℃以下である実施例1〜17に比して高い値であった。
追加例6〜9からも、樹脂温度の高低差は、20℃以下であることが好ましいことがわかる。
なお、追加例4〜9は、第2押出機のシリンダー内の発泡剤含有溶融物の流れ方向の温度を第2押出機の出口側で急激に低下させた。
(追加例10、11)
また、焼成物のマスターバッチを用いずに、粉体状のまま焼成物を第1押出機に投入したこと、前記樹脂100質量部に対して、シリカを1.0質量部としたこと、及び、樹脂温度の高低差を12.4℃に変更したこと以外は、実施例3と同様にして発泡シートを作製し、更に、焼成物のマスターバッチを用いずに、粉体状のまま焼成物を第1押出機に投入したこと以外は、実施例3と同様にして発泡シートを作製したところ、これらの発泡シートは、焼成物のマスターバッチを用いた実施例1〜17の発泡シートに比して、発泡性が十分ではなかった。このことから、第1押出機に焼成物を投入する際には、焼成物のマスターバッチを用いることが好ましいことがわかる。
Figure 2012214812
本発明は、上記課題を解決するために、ポリスチレン系樹脂及びポリフェニレンエーテル系樹脂が含有され且つ前記ポリスチレン系樹脂及び前記ポリフェニレンエーテル系樹脂の合計量100質量部に対して前記ポリフェニレンエーテル系樹脂が10〜50質量部含有されてなる樹脂組成物を押出発泡してポリスチレン系樹脂発泡シートを形成するポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法であって、前記樹脂組成物を溶融した溶融物を押出機で前記押出発泡させる際に、前記押出機内での前記溶融物の最高到達温度を340℃以下にすることを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法を提供する。
前記樹脂組成物として、ハイドロタルサイト焼成物をさらに含有している樹脂組成物を用いる。
また、本発明は、前記ポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法で作製されたポリスチレン系樹脂発泡シートを上記課題の解決手段として提供する。

Claims (5)

  1. ポリスチレン系樹脂及びポリフェニレンエーテル系樹脂が含有され且つ前記ポリスチレン系樹脂及び前記ポリフェニレンエーテル系樹脂の合計量100質量部に対して前記ポリフェニレンエーテル系樹脂が10〜50質量部含有されてなる樹脂組成物を押出発泡してポリスチレン系樹脂発泡シートを形成するポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法であって、
    前記樹脂組成物を溶融した溶融物を押出機で前記押出発泡させる際に、前記押出機内での前記溶融物の最高到達温度を340℃以下にすることを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法。
  2. 前記樹脂組成物を溶融した溶融物を押出機で前記押出発泡させる際に、該押出機のスクリューとして、先端部を外周部から中心に向けて延びる複数本の溝が設けられた形状とするスクリューを用いる請求項1記載のポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法。
  3. 前記樹脂組成物を溶融した溶融物がブレーカープレートを通過する際の樹脂温度について、ブレーカープレートの中心部から外周部までの温度の最高温度から最低温度を引いた値が20℃以下になるようにする請求項1又は2記載のポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法。
  4. ポリスチレン系樹脂及びポリフェニレンエーテル系樹脂が含有され且つ前記ポリスチレン系樹脂及び前記ポリフェニレンエーテル系樹脂の合計量100質量部に対して前記ポリフェニレンエーテル系樹脂を10〜50質量部含有する樹脂組成物が押出発泡されてなるポリスチレン系樹脂発泡シートであって、
    前記樹脂組成物を溶融した溶融物を押出機で前記押出発泡させる際に、前記押出機内での前記溶融物の最高到達温度を340℃以下にして得られることを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡シート。
  5. 請求項4に記載のポリスチレン系樹脂発泡シートが成形されて得られることを特徴とする容器。
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