JP2012214530A - 導電性高分子懸濁溶液およびその製造方法、導電性有機材料、ならびに電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本実施形態に係る導電性高分子懸濁溶液は、導電性高分子と、水溶性多価アルコールの少なくとも1種と、前記水溶性多価アルコールと縮重合可能な官能基を2つ以上有する水溶性有機物の少なくとも1種とを含有する。この導電性高分子懸濁溶液は、ドーパントとしての有機酸またはその塩を含む溶媒中で、導電性高分子を与えるモノマーを、酸化剤を用いて化学酸化重合させた導電性高分子を回収し、ポリ酸を含む水系溶媒中でその導電性高分子に酸化剤を作用させ、さらに水溶性多価アルコールの少なくとも1種と、水溶性多価アルコールと縮重合可能な官能基を2つ以上持つ水溶性有機物の少なくとも1種を混合することで、製造することができる。
【選択図】図1
Description
本実施形態に係る導電性高分子懸濁溶液は、導電性高分子と、水溶性多価アルコールの少なくとも1種と、前記水溶性多価アルコールと縮重合可能な官能基を2つ以上有する水溶性有機物の少なくとも1種とを含有する。この導電性高分子懸濁溶液において、水溶性多価アルコールと水溶性有機物とは溶液に完全溶解しており、その乾燥過程において両者を縮重合反応させることができる。乾燥により得られた導電性有機材料中には、偏在なく非水溶性の樹脂が存在することになり、その効果により基材への密着性と耐液体性に優れた導電性有機材料となる。
本実施形態に係る導電性高分子懸濁溶液の製造方法は、以下の工程を有する。
本実施形態では、まず、ドーパントとしての有機酸またはその塩を含む溶媒中で、導電性高分子を与えるモノマーを、酸化剤を用いて化学酸化重合させて、導電性高分子を含む混合物を得る。第一の工程では、重合度が高く、結晶化度の高い導電性高分子を得ることができる。
本実施形態では、第一の工程で得られた混合物から導電性高分子を回収する。具体的には、化学酸化重合して得られた導電性高分子を含む反応液から、導電性高分子を分離・洗浄することで、ドーパント、未反応モノマー、酸化剤由来の残留金属イオンおよびアニオンを除去する。第二の工程により、十分な精製処理が可能であり、高純度の導電性高分子を得ることができる。
本実施形態では、ポリ酸を含む水系溶媒中で、第二の工程で回収された導電性高分子に酸化剤を作用させる。第三の工程では、分散剤としてのポリ酸と酸化剤を導電性高分子に作用させることにより、導電性高分子の分散性の良好な導電性高分子懸濁溶液が得られる。分散機構としては、少なくとも、ポリ酸由来のポリ陰イオンのドーピング作用が考えられる。
本実施形態では、第三の工程中または後に、水溶性多価アルコールの少なくとも1種と、水溶性多価アルコールと縮重合可能な官能基を2つ以上有する水溶性有機物の少なくとも1種を混合する。第四の工程により混合された水溶性多価アルコールと水溶性有機物が乾燥過程において縮重合反応することで、導電性有機材料中に偏在なく非水溶性の樹脂が存在することになり、その効果により基材への密着性と耐液体性に優れた導電性有機材料となる。
本実施形態に係る導電性有機材料は、上記の導電性高分子懸濁溶液を乾燥して、溶媒を除去したものであり、基材への密着性と耐液体性に優れ、かつ高導電率である。溶媒を除去するための乾燥温度は、導電性高分子の分解温度以下であれば特に制限されないが、300℃以下が好ましい。
本実施形態に係る電解コンデンサは、上記の導電性高分子懸濁溶液または導電性有機材料を含む電解質層を有する。電解質層は、固体状であることが好ましい。本実施形態に係る電解コンデンサにおいては、電解質を形成する材料が高導電率であるため、低ESRの電解コンデンサとなる。さらに、結晶化度の高いポリマー材料は酸素バリア性も相関して高く、また架橋構造の樹脂の効果により、基材への密着性と耐液体性に優れていることから、電解コンデンサの信頼性も向上することが十分見込まれる。
(第一の工程)
モノマーである3,4−エチレンジオキシチオフェン(1g)と、ドーパントであるカンファースルホン酸(1g)と、酸化剤およびドーパントとして機能するp−トルエンスルホン酸鉄(III)(9g)を、溶媒としてのエタノール(30ml)に溶解させた。得られた溶液を室温下で24時間攪拌して、モノマーの酸化重合を行った。このとき、混合液は黄色から濃青色へと変化した。
第一の工程で得られた混合液を減圧ろ過装置でろ過して、粉末を回収した。得られた粉末を純水で洗浄して、過剰の酸化剤・ドーパントを除去した。純水による洗浄は、ろ液のpHが6〜7になるまで繰り返し行った。ろ液のpHが6〜7になった後、さらに、エタノールで洗浄して、モノマー、酸化剤および反応後の酸化剤(p−トルエンスルホン酸鉄(II))を除去した。エタノールによる洗浄は、ろ液の色が無色透明になるまで行った。
第二の工程で洗浄された粉末(0.5g)を水(50ml)中に分散させた後、ポリ酸としてのポリスチレンスルホン酸(重量平均分子量:50,000)の20質量%水溶液(3.3g)を添加した。この混合液に、さらに酸化剤としての過硫酸アンモニウム(1.5g)を加えて、室温下で24時間攪拌した。
第三の工程で得られた混合液に、エリスリトール(5g)およびオルト−フタル酸(0.3g)を添加し、室温下で24時間攪拌して、エリスリトールおよびオルト−フタル酸を完全に溶解させた。得られたポリチオフェン懸濁水溶液は、濃青色であった。
得られたポリチオフェン懸濁水溶液をガラス基板上に100μl滴下し、90℃の恒温槽中でエリスリトールとオルト−フタル酸の縮重合反応をさせた後、さらに恒温槽の温度を125℃にして完全に溶媒を揮発させて乾燥することで、導電性高分子膜を形成した。
第三の工程において、ポリ酸として重量平均分子量14,000のポリスチレンスルホン酸を用いた以外は、実施例1と同様にして、ポリチオフェン懸濁水溶液を製造した。そして、得られたポリチオフェン懸濁水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして、導電性高分子膜を形成し、その導電率および耐液体性を評価した。結果を表1に示す。
第二の工程において、純水での洗浄およびエタノールでの洗浄に続いて、沸騰した熱純水での洗浄を行った以外は、実施例1と同様にして、ポリチオフェン懸濁水溶液を製造した。そして、得られたポリチオフェン懸濁水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして、導電性高分子膜を形成し、その導電率および耐液体性を評価した。結果を表1に示す。
第二の工程において、純水での洗浄およびエタノールでの洗浄に続いて、125℃の恒温槽中で加熱乾燥した以外は、実施例1と同様にして、ポリチオフェン懸濁水溶液を製造した。そして、得られたポリチオフェン懸濁水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして、導電性高分子膜を形成し、その導電率および耐液体性を評価した。結果を表1に示す。
(第一の工程)
モノマーである3,4−エチレンジオキシチオフェン(1g)を、ドーパントおよび界面活性剤として機能するドデシルベンゼンスルホン酸(2.3g)を用いて、溶媒としての水100ml中に分散させた。得られた分散液を室温下で1時間攪拌してモノマーをよく分散させた後、酸化剤としての過硫酸アンモニウム(2.4g)を加えた。得られた分散液を室温下で100時間攪拌して、モノマーの酸化重合を行った。このとき、溶液は黄色から濃青色へと変化した。
第一の工程で得られた混合液を遠心分離機(5,000rpm)にかけて、粉末を回収した。得られた粉末を遠心分離機で純水を用いたデカンテーション法により洗浄して、過剰の酸化剤・ドーパントを除去した。純水による洗浄は、上澄み液のpHが6〜7になるまで繰り返し行った。
(第一の工程)
モノマーである3,4−エチレンジオキシチオフェン(1g)と、ドーパントであるカンファースルホン酸(1g)を、界面活性剤として機能するポリエチレングリコール(2g)用いて、溶媒としての水100ml中に分散させた。ポリエチレングリコールとしては、重量平均分子量が4,000のものを用いた。得られた分散液を室温下で1時間攪拌してモノマーをよく分散させた後、酸化剤としての過硫酸アンモニウム(2.4g)を加えた。得られた分散液を室温下で100時間攪拌して、モノマーの酸化重合を行った。このとき、溶液は黄色から濃青色へと変化した。
第四の工程において、水溶性多価アルコールとしてペンタエリスリトール(5g)を用いた以外は、実施例1と同様にして、ポリチオフェン懸濁水溶液を製造した。そして、得られたポリチオフェン懸濁水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして、導電性高分子膜を形成し、その導電率および耐液体性を評価した。結果を表1に示す。
第四の工程において、水溶性多価アルコールとして2価のアルコールであるエチレングリコール(5g)を用いた以外は、実施例1と同様にして、ポリチオフェン懸濁水溶液を製造した。そして、得られたポリチオフェン懸濁水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして、導電性高分子膜を形成し、その導電率および耐液体性を評価した。結果を表1に示す。
実施例1と同様にして、ポリチオフェン懸濁水溶液を製造した。得られたポリチオフェン懸濁水溶液をガラス基板上に100μl滴下し、125℃の恒温槽中で完全に溶媒を揮発させて乾燥することで、導電性高分子膜を形成した。そして、実施例1と同様にして、得られた導電性高分子膜の導電率および耐液体性を評価した。結果を表1に示す。
特許文献1の実施例1に記載の方法で、ポリチオフェン懸濁水溶液を製造した。具体的には、重量平均分子量4,000のポリスチレンスルホン酸(2g)、3,4−エチレンジオキシチオフェン(0.5g)および硫酸鉄(III)(0.05g)を水(20ml)に溶解させ、24時間にわたって空気を導入して、ポリチオフェン懸濁水溶液を製造した。そして、得られたポリチオフェン懸濁水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして、導電性高分子膜を形成し、その導電率および耐液体性を評価した。結果を表1に示す。
重量平均分子量50,000のポリスチレンスルホン酸を用いた以外は、比較例1と同様にして、ポリチオフェン懸濁水溶液を製造した。そして、得られたポリチオフェン懸濁水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして、導電性高分子膜を形成し、その導電率および耐液体性を評価した。結果を表1に示す。また、実施例1と同様にして、X線回折法により導電性高分子膜の結晶性を評価した。X線回折の測定結果を図1に示す。
比較例2で得られたポリチオフェン懸濁水溶液(20g)に、自己乳化型ポリエステル分散体(0.3g)を加え、室温下で24時間攪拌して、自己乳化型ポリエステル分散体を溶解させることで、ポリチオフェン懸濁水溶液を製造した。そして、得られたポリチオフェン懸濁水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして、導電性高分子膜を形成し、その導電率および耐液体性を評価した。結果を表1に示す。
弁作用金属からなる陽極導体として多孔質性のアルミニウムを用い、陽極酸化によりアルミニウムの表面に誘電体層となる酸化皮膜を形成した。陽極部と陰極部は、絶縁樹脂で分断した。次いで、誘電体層を形成した陽極導体の陰極部を、実施例1で製造したポリチオフェン懸濁水溶液に浸漬し引き上げた後、90℃の恒温槽中で縮重合反応をさせ、さらに恒温槽の温度を125℃にして乾燥・固化させて、固体電解質層を形成した。そして、固体電解質層の上に、グラファイト層および銀含有樹脂層を順番に形成して、固体電解コンデンサを製造した。
弁作用金属からなる陽極導体として多孔質性のアルミニウムを用い、陽極酸化によりアルミニウムの表面に誘電体層となる酸化皮膜を形成した。陽極部と陰極部は、絶縁樹脂で分断した。次いで、誘電体層を形成した陽極導体の陰極部を、ピロール(10g)を純水(200ml)に溶解させたモノマー液と、ドーパントとしてのp−トルエンスルホン酸(20g)および酸化剤としての過硫酸アンモニウム(10g)を純水(200ml)に溶解させた酸化剤液とに順番に浸漬・引き上げを10回繰り返し行い、化学酸化重合を行うことで、第一の導電性高分子化合物層を形成した。
弁作用金属からなる陽極導体として多孔質性のタンタルを用いた以外は、実施例10と同様に実施して、固体電解コンデンサを製造した。得られた固体電解コンデンサのESR(等価直列抵抗)を、実施例10と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
実施例1で製造したポリチオフェン懸濁水溶液の代わりに比較例2で製造したポリチオフェン懸濁水溶液を用いた以外は、実施例10と同様に実施して、固体電解コンデンサを製造した。得られた固体電解コンデンサのESR(等価直列抵抗)を、実施例10と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
実施例1で製造したポリチオフェン懸濁水溶液の代わりに比較例3で製造したポリチオフェン懸濁水溶液を用いた以外は、実施例10と同様に実施して、固体電解コンデンサを製造した。得られた固体電解コンデンサのESR(等価直列抵抗)を、実施例10と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホン酸溶液(H.C.スタルク社製)(50g)に、エリスリトール(5g)、ペンタエリスリトール(1.25g)、オルト−フタル酸(0.3g)、ポリジエチレングリコールフタレートジオール(1.25g)を添加した。その後、室温下24時間攪拌して前記化合物を混合液中に完全溶解させた。
ペンタエリスリトールを添加しなかったこと以外は実施例13と同様にしてポリチオフェン懸濁溶液を製造し、導電性高分子膜を形成させた後、評価した。表3に評価結果を示す。
ポリジエチレングリコールフタレートジオールを添加しなかったこと以外は実施例13と同様にしてポリチオフェン懸濁溶液を製造し、導電性高分子膜を形成させた後、評価した。表3に評価結果を示す。
ペンタエリスリトール、オルト−フタル酸及びポリジエチレングリコールフタレートジオールを添加しなかったこと以外は実施例13と同様にしてポリチオフェン懸濁溶液を製造し、導電性高分子膜を形成させた後、評価した。表3に評価結果を示す。
エリスリトール、ペンタエリスリトール及びオルト−フタル酸を添加しなかったこと以外は実施例13と同様にしてポリチオフェン懸濁溶液を製造し、導電性高分子膜を形成させた後、評価した。表3に評価結果を示す。
ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホン酸溶液に、添加剤を加えなかったこと以外は実施例13と同様にしてポリチオフェン懸濁溶液を製造し、導電性高分子膜を形成させた後、評価した。表3に評価結果を示す。
実施例13で製造したポリチオフェン懸濁溶液を用いて固体電解コンデンサを作製した。陽極導体として、エッチングにより拡面処理された3×4mmの多孔質体アルミニウム箔を用いた。該陽極導体を、モノマーとしての3,4−エチレンジオキシチオフェンを含むモノマー液と、ドーパントとしてのp−トルエンスルホン酸鉄(III)及び酸化剤としての過硫酸アンモニウムとを含む溶液とに数回浸漬を繰り返した。この化学重合法によって、多孔質体細孔内部にポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)からなる第一の導電性高分子化合物層を形成した。次に、第一の導電性高分子化合物層上に、実施例13で製造したポリチオフェン懸濁溶液を滴下した。その後、90℃の恒温槽中で縮重合反応させ、更に恒温槽の温度を125℃にして乾燥・固化させて、第二の導電性高分子化合物層を形成させた。第二の導電性高分子化合物層の上に、グラファイト層、銀導電性樹脂層を順番に形成し、固体電解コンデンサを製造した。
実施例14のポリチオフェン懸濁溶液を用いた以外は実施例16と同様にして固体電解コンデンサを製造し、ESRを測定した。表4に測定結果を示す。
実施例15のポリチオフェン懸濁溶液を用いた以外は実施例16と同様にして固体電解コンデンサを製造し、ESRを測定した。表4に測定結果を示す。
比較例6のポリチオフェン懸濁溶液を用いた以外は実施例16と同様にして固体電解コンデンサを製造し、ESRを測定した。表4に測定結果を示す。
比較例7のポリチオフェン懸濁溶液を用いた以外は実施例16と同様にして固体電解コンデンサを製造し、ESRを測定した。表4に測定結果を示す。
比較例8のポリチオフェン懸濁溶液を用いた以外は実施例16と同様にして固体電解コンデンサを製造し、ESRを測定した。表4に測定結果を示す。
2 誘電体層
3 固体電解質層
3A 第一の導電性高分子化合物層
3B 第二の導電性高分子化合物層
4 陰極導体
5 グラファイト層
6 銀導電性樹脂層
Claims (20)
- 導電性高分子と、水溶性多価アルコールの少なくとも1種と、前記水溶性多価アルコールと縮重合可能な官能基を2つ以上有する水溶性有機物の少なくとも1種とを含有することを特徴とする導電性高分子懸濁溶液。
- 前記導電性高分子が3,4−エチレンジオキシチオフェンおよびその誘導体から構成されたポリマーであり、さらにポリ酸を含有することを特徴とする請求項1に記載の導電性高分子懸濁溶液。
- 前記ポリ酸としてポリスチレンスルホン酸を含有することを特徴とする請求項2に記載の導電性高分子懸濁溶液。
- 前記ポリスチレンスルホン酸の重量平均分子量が、2,000〜500,000であることを特徴とする請求項3に記載の導電性高分子懸濁溶液。
- 前記水溶性多価アルコールが、3価以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の導電性高分子懸濁溶液。
- 前記水溶性多価アルコールが、エリスリトールおよびペンタエリスリトールから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項5に記載の導電性高分子懸濁溶液。
- 前記水溶性有機物が有する前記水溶性多価アルコールと縮重合可能な官能基が、カルボキシル基であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の導電性高分子懸濁溶液。
- 前記水溶性有機物が、オルト−フタル酸であることを特徴とする請求項7に記載の導電性高分子懸濁溶液。
- さらに、有機高分子樹脂の少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の導電性高分子懸濁溶液。
- 前記有機高分子樹脂がフタル酸エステルを含むことを特徴とする請求項9に記載の導電性高分子懸濁溶液。
- ドーパントとしての有機酸またはその塩を含む溶媒中で、導電性高分子を与えるモノマーを、酸化剤を用いて化学酸化重合させて、導電性高分子を含む混合物を得る第一の工程と、
前記混合物から前記導電性高分子を回収する第二の工程と、
ポリ酸を含む水系溶媒中で、前記導電性高分子に酸化剤を作用させる第三の工程と、
水溶性多価アルコールの少なくとも1種と、前記水溶性多価アルコールと縮重合可能な官能基を2つ以上有する水溶性有機物の少なくとも1種を混合する第四の工程と、を有することを特徴とする導電性高分子懸濁溶液の製造方法。 - 前記導電性高分子を与えるモノマーが、ピロール、チオフェン、アニリンおよびそれらの誘導体から選ばれることを特徴とする請求項12に記載の導電性高分子懸濁溶液の製造方法。
- 前記ドーパントが、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、カンファースルホン酸およびその誘導体、ならびにそれらの塩から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項12または13に記載の導電性高分子懸濁溶液の製造方法。
- 前記第一の工程を、界面活性作用を有する物質の存在下で行うことを特徴とする請求項12乃至14のいずれかに記載の導電性高分子懸濁溶液の製造方法。
- 前記第二の工程において、前記導電性高分子を、前記モノマーおよび/または前記酸化剤を溶解可能な溶媒で洗浄することを特徴とする請求項12乃至15のいずれかに記載の導電性高分子懸濁溶液の製造方法。
- 請求項12乃至16のいずれかに記載の方法によって得られることを特徴とする導電性高分子懸濁溶液。
- 請求項1乃至11および請求項17のいずれかに記載の導電性高分子懸濁溶液を乾燥して、溶媒を除去したものであることを特徴とする導電性有機材料。
- 請求項1乃至11および請求項17のいずれかに記載の導電性高分子懸濁溶液、または請求項18に記載の導電性有機材料を含む電解質層を有することを特徴とする電解コンデンサ。
- 弁作用金属からなる陽極導体の表面に誘電体層を形成する工程と、
前記誘電体層上に、請求項1乃至11および請求項17のいずれかに記載の導電性高分子懸濁溶液を塗布または含浸し、電解質層を形成する工程と、を有することを特徴とする電解コンデンサの製造方法。
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